JP4007539B2 - ナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びナビゲーション用ソフトウェア - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーションの技術に関するものであり、特に、ネットワークを介して経路データ等のやり取りを行なうことができるナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びナビゲーション用ソフトウェアに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル技術の進歩に伴い、自動車などの移動体の道案内を行うナビゲーションの技術が普及している。例えば、車載用ナビゲーションシステムは、CD−ROMやDVD−ROMなどに予め記録された道路などのデータに基づいて、与えられた目的地までの最適な経路を計算により探索し、GPS航法などでリアルタイムに計算する自車位置付近の地図を画面表示しながら、表示画面や合成音声などで右左折などの道案内を行うものである。
【0003】
さらに、通信ネットワーク対応のナビゲーションシステムも提案されている。これは、例えば、インターネットや携帯電話、会社内LANのような通信ネットワークを介して、これに接続されたサーバ群に蓄積された地図、経路データに基づいて経路計算を行ない、計算結果を受信した車載用ナビゲーション装置において、道案内を行なうシステムである。かかるネットワーク対応のナビゲーションシステムは、CD−ROMやDVD−ROMといった固定の記録メディアを必要とせず、常に最新の地図、経路データを用いて走行できる利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような従来技術においては、ユーザは、車両に乗り込んでから、車載用ナビゲーション装置において目的地設定を行ない、その後、最新の地図データや、サーバ側で行なった経路計算データ、経路誘導データを、ネットワーク経由で、ナビゲーション装置内のメモリ(例えば、半導体記憶媒体)にダウンロードするという手順を踏む。
【0005】
しかし、半導体記憶媒体は容量に制限があるので、これにナビゲーションを行なうために必要な全てのデータを保存することは困難である。これに対処するため、途中までのデータ、例えば、誘導を行なうA地点までのデータをダウンロードし、A地点に近づいたら不要なデータを削除して次に必要なデータをダウンロードすることが考えられる。ところが、そのA地点が通信不可能地域であった場合には、サーバに接続できないので、データをダウンロードすることができない。
【0006】
また、ユーザが運転を誤って経路を大きく外れた場合、経路に復帰するために新たなデータが必要になることがある。その時は、サーバに接続してデータをダウンロードし直せばよいが、通信不可能地域においては、ダウンロードすることができない。特に、右左折を伴う誘導ポイントでは、進行方向を誤ると、設定経路から外れてしまう可能性が高いが、通信不可能地域内にある誘導ポイントで設定経路から外れてしまうと、新たな経路情報をサーバから得ることができず、満足な経路案内を受けることができない。
【0007】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたもので、その目的は、通信不可能な地点を含む経路であっても、継続して正確なナビゲーションを行なうことができるナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びナビゲーション用ソフトウェアを提供することである。
【0033】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ネットワークを介して入力された経路データに基づいて、移動体が出発地から目的地に到達するまでの経路を案内する案内手段を有するナビゲーション装置において、前記経路データには、地図上の地点について通信可能か否かの情報が含まれ、前記経路に、通信不可能な地点が含まれるか否かを判定する通信判定手段と、前記通信判定手段によって、通信不可能な地点が経路に含まれると判定された場合に、その地点に関する経路データを、通信可能な地点よりも広く要求する要求処理手段とを有することを特徴とする。
【0034】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明を方法の観点から捉えたものであり、コンピュータが有する案内手段が、ネットワークを介して入力された経路データに基づいて、移動体が出発地から目的地に到達するまでの経路を案内する処理を実行するナビゲーション方法において、前記経路データには、地図上の地点について通信可能か否かの情報が含まれ、前記コンピュータは、通信判定手段及び要求処理手段を有し、前記通信判定手段が、前記経路に、通信不可能な地点が含まれるか否かを判定する処理と、前記通信判定手段により、通信不可能な地点が経路に含まれると判定された場合に、前記要求処理手段が、その地点に関する経路データを、通信可能な地点よりも広く要求する処理と、を実行することを特徴とする。
【0035】
請求項3記載の発明は、請求項1、2記載の発明をコンピュータにより実行可能なソフトウェアの観点から捉えたものであり、コンピュータを制御することにより、ネットワークを介して入力された経路データに基づいて、移動体が出発地から目的地に到達するまでの経路を案内させるナビゲーション用ソフトウェアにおいて、前記経路データには、地図上の地点について通信可能か否かの情報が含まれ、前記コンピュータに、前記経路に通信不可能な地点が含まれるか否かを判定させ、通信不可能な地点が経路に含まれると判定された場合に、その地点に関する経路データを、通信可能な地点よりも広く要求させることを特徴とする。
【0036】
以上のような請求項1、2及び3記載の発明では、通信可能な地域か否かの判定と、通信不可能な地点のデータの要求をナビゲーション装置側で行なうことができるので、ナビゲーション用サーバ側の処理の簡略化と高速化が可能となる。
【0037】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態(以下「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照して具体的に説明する。なお、本実施形態のうち情報処理に関する部分は、典型的には、コンピュータをソフトウェアで制御することで実現される。この場合のソフトウェアは、コンピュータのハードウェアを物理的に活用することで本発明の作用効果を実現するものであり、既存の技術をベースとして本発明の特徴を持たせたものである。但し、この場合の具体的なハードウェアやソフトウェアの種類や構成、ソフトウェアで処理する範囲などは各種変更可能であるため、以下の説明では、本発明及び実施形態の各機能を実現する仮想的回路ブロックを用いる。
【0038】
〔A.第1の参考例〕
〔1.参考例の構成〕
まず、第1の参考例を説明する。すなわち、本参考例は、経路計算等を行なうための各種サーバ、これらのサーバから情報の供給を受けて経路を案内するためのナビゲーション装置、出発地、目的地、時刻等の入力を行なうための情報入力装置が、それぞれネットワークに接続されたナビゲーションシステムに関するもので、これらの各機能を実現するためのナビゲーション用ソフトウェアとして把握することもできる。なお、本参考例に含まれるネットワークは、インターネットのみではなく、携帯電話、会社内LANなど現在利用可能なものや将来登場するものを含め、多数者が接続可能な広域ネットワークを広く意味するものである。
【0039】
〔1−1.システムの全体構成〕
図1は、本参考例の機能ブロック図である。この図1に示すように、本参考例は、ナビゲーション用サーバ10、地図・経路情報管理サーバ20、動的情報管理サーバ30、個人情報管理サーバ40を有するサーバ群S、ユーザの車両(以下、自車と呼ぶ)に搭載されるナビゲーション装置50、携帯電話PHやパーソナルコンピュータPCなどの情報入力装置60、これらが接続されたネットワークNによって構成されている。サーバ群Sは、全体を1台のコンピュータによって実現することも可能であるが、全体若しくは個々のサーバを、複数台のコンピュータが連携して処理を行なうシステムとして構成することも可能である。個々のサーバ間の情報のやり取りを、LANによって行なう構成とすることも、それぞれネットワークNを経由して行なう構成とすることも可能である。
【0040】
〔1−2.サーバ群の構成〕
〔1−2−1.ナビゲーション用サーバの構成〕
ナビゲーション用サーバ10は、入力された情報に基づいて、経路計算等を行ない、その結果をナビゲーション装置50に出力するためのサーバである。このナビゲーション用サーバ10は、目的地指定部11、出発地指定部12、経路計算部13、通信判定部15、送信データ制御部16、送信データ領域制御部17、ナビゲーションデータ格納部18及び入出力制御部19を備えている。目的地指定部11は、経路計算部13において計算される経路の目的地を指定する手段である。この目的地は、ナビゲーション装置50若しくは情報入力装置60からユーザが入力したものを受信する。出発地指定部12は、経路計算部13において計算される経路の出発地を指定する手段である。この出発地は、ナビゲーション装置50若しくは情報入力装置60からユーザが入力したもの、若しくはナビゲーション装置50において計算された現在位置を受信する。経路計算部13は、地図・経路情報管理サーバ20及び動的情報管理サーバ30からの情報に基づいて、出発地指定部12によって指定された出発地から、目的地指定部11によって指定された目的地に至る最適な経路を計算する手段である。
【0041】
通信判定部15は、後述する地図データに基づいて、計算された経路上の地点が通信可能か否かを判定する手段である。送信データ制御部16は、計算された経路に、通信判定部15によって通信不可能と判定された地点を含んでいる場合に、そのような地点に関するデータが、優先的に送信されるデータとなるように制御する手段である。送信データ領域制御部17は、計算された経路に、通信判定部15によって通信不可能と判定された地点を含んでいる場合に、そのような地点については、通信可能地域よりも広範囲のデータが送信されるように制御する手段である。ここで、本発明において、データが「広範囲」とは、「面積的に広い」という意味だけではなく、「情報量が多い」という意味も含まれる。例えば、通常は「細い道の情報」、「詳細な施設情報」等を送信するデータに含めていない場合に、通信不可能な地点に関しては、上記のようなデータを含ませて情報量を多くするように制御することも可能である。ナビゲーションデータ格納部18は、経路計算部13の計算結果とこれに対応する地図等を含むナビゲーションデータを格納する手段である。入出力制御部19は、ネットワークNを介した情報の入出力を制御する手段である。
【0042】
〔1−2−2.地図・経路情報管理サーバ、動的情報管理サーバ、個人情報管理サーバの構成〕
地図・経路情報管理サーバ20は、ナビゲーション装置50における地図表示に必要な地図データ、ナビゲーション用サーバ10における経路計算に必要な経路のネットワーク構造を表す経路探索用データ等を、地図・経路情報データベース(以下、DBとする)21に格納して管理するデータベースサーバである。地図データは、図2(A)に示すような地図があるとすると、データベース化する際には、主にノード(点)とリンク(線)で構成され、図2(B)に示すように、各々のノード、リンクに様々な属性を設け、最適な設定がなされている。特に、本参考例においては、予め「通信可能」とういう属性が設定され、各々の要素に対して、通信可能地域にあるかどうかの情報が付されている。かかるデータの作成に当たっては、実際に調査したり、携帯電話会社の資料を元にする方法が考えられる。
【0043】
例えば、図2(A)の楕円で示した網掛けの部分が、通信不可能地域であれば、図2(B)に示すように、この地域内の要素リンク2,3,4、ノード1,2,3の通信可能属性に「No」を設定し、それ以外の通信可能地域内の要素リンクには「Yes」を設定しておく。本来、ノードはリンクとリンクが交差するところで設定するので、ノード1,3は不要だが、リンク1,2やリンク4,5で通信可能属性が変わるので、設定しておく。また、地図データには、ランドマークデータやエリアデータもあるが、必要であればこれらにも通信可能属性を付しておく。
【0044】
動的情報管理サーバ30は、時々刻々と変化する経路上の動的情報、例えば、渋滞情報や事故情報、工事情報、通行止情報等を、動的情報DB31に格納して管理するデータベースサーバである。個人情報管理サーバ40は、個々のユーザのスケジュール等を、個人情報DB41に格納して管理するデータベースサーバである。
【0045】
〔1−2−3.ナビゲーション装置〕
ナビゲーション装置50は、図1の機能ブロック図に示すように、絶対位置・方位検出部51、相対方位検出部52、車速検出部53、メインCPU及びその周辺回路54、メモリM、表示部55、音声出力部56、入力部57、通信制御部58を備えている。
【0046】
このうち、絶対位置・方位検出部51は、本装置が搭載された自動車(自車と呼ぶ)の現在位置すなわち自車位置について、地表での絶対的な位置座標や方位を計算するために、例えば、GPS衛星から送られてくるGPS電波をアンテナやレシーバなどで受信するための部分である。相対方位検出部52は、ジャイロなどを使って自車の相対的な方位を検出するための部分である。車速検出部53は、自動車より得られる車速パルスを処理することで自車の速度を計算する部分である。
【0047】
また、メインCPU及びその周辺回路54は、本装置全体を制御する制御回路の役割を果たす部分である。メモリMは、本装置の動作に必要な各種のメモリであり、例えば、プログラムが格納され、起動時にメインCPUからアクセスされるROM、メインプログラムがロードされ、ワークエリアなどを提供するDRAM(ダイナミックRAM)、メイン電源OFF時にも設定などの情報をバックアップするSRAM(スタティックRAM)、表示用のVRAM(VideoRAM)などを含む。
【0048】
また、表示部55及び音声出力部56は、案内用地図(立体表示やランドマーク表示等を含む)、操作メニューなど各種の情報を、図示しない表示画面や音声合成などで出力する部分である。入力部57は、ユーザがフロントパネルやリモコンにおけるスイッチやジョイスティックなどから、命令や数値などの情報を入力するための部分であり、例えば、地図上の所望の地点やランドマーク、メニューボタン等の選択、スクロール操作入力、表示切り替え指示入力などを行うことができる。
【0049】
なお、表示部55は、画面に表示された地図上の任意の地点、メニューボタンなどを直接指で触るだけで、入力部57と同様に入力手段としての役割を果たすことができるタッチパネルとしての機能も有している。また、入力部57としては、音声入力用のマイク等を含むことができる。通信制御部58は、ネットワークNへの接続や情報のやり取りを制御する手段であり、例えば、インターネット接続機能を有する内蔵型携帯電話モジュール等を用いることができる。
【0050】
さらに、メインCPU及びその周辺回路54は、上記のようなソフトウェアの作用によって、要求処理部54a、ダウンロードデータメモリ54b、現在位置計算部54c、案内部54d、描画部54e、領域制御部54fとしての役割を果すように構成されている。要求処理部54aは、入力部57からの指示入力に応じて若しくは自動的に、サーバ群Sへの要求を処理する手段である。ダウンロードデータメモリ54bは、ナビゲーション用サーバ10において計算された経路情報及びこれに対応する地図データを含むナビゲーションデータ、個人情報管理サーバ40からのスケジュール等を格納する手段である。このダウンロードデータメモリ54bとしては、例えば,半導体記憶媒体を用いることができる。
【0051】
現在位置計算部54cは、自車の現在位置すなわち自車位置を計算するための手段であり、具体的には、GPS航法測位と自律航法測位とを組み合わせることで、自車位置を計算するように構成されている。ここで、GPS航法測位は、人工衛星からの電波に基づいて絶対位置・方位検出部51から得られる情報を使って現在位置を計算するものである。また、自律航法測位は、自車の加速度に基づいて相対方位検出部52及び車速検出部53から得られる情報を使って現在位置を計算するものである。
【0052】
案内部54dは、ダウンロードデータメモリ54bに格納されたナビゲーションデータ、現在位置計算部54cによって逐次計算される現在位置などに基いて、合成音声や画面表示によって道案内する手段である。描画部54eは、他の各部から渡される情報に基づいて、表示部55に表示される表示内容を描画する手段である。領域制御部54fは、ダウンロードデータメモリ54bの格納領域として、通信不可能な地点の経路データが、優先的に広範囲に確保されるように制御する手段である。
【0053】
〔1−3.情報入力装置の構成〕
情報入力装置60としては、図1に示すように、ブラウザ等を備え、必要なときにネットワークNを経由してサーバ群S、ナビゲーション装置50に接続することができる周知の携帯電話PHやパーソナルコンピュータPCを用いることができる。但し、本発明はこれに限定するものではなく、PHS、PDA、モバイル通信機器その他のコンピュータを使用することができる。なお、図中の61は、通信制御部58や携帯電話PHとの間で電波を送受信し、インターネットへの接続を実現するための基地局である。
【0054】
〔2.参考例の作用〕
上記のように構成された本参考例の作用を、図3及び図10の説明図、図4〜図9のフローチャートを参照して説明する。
【0055】
〔2−1.処理の概略〕
まず、本参考例の特徴となる処理の概略を、図3を参照して説明する。なお、図中、WPは、右左折等の案内を必要とする誘導ポイントである。すなわち、図3に示すような経路計算が、ナビゲーション用サーバ10において行なわれたとする。このうち、WP2、WP6の地図データに、通信不可能フラグが立っている(通信可能属性に「No」が設定されている)とすると、ナビゲーション装置50においてダウンロードする優先順位は、
1.WP2付近の地図データ
2.WP6付近の地図データ
となる。
以下、それ以外のWP付近の地図データ及び経路付近の地図データを順番に、ダウンロードデータメモリ54bの容量の許す限りダウンロードする。途中のWPまで、例えば、WP4までしかダウンロードできなかった場合には、WP5に近づいた時に、通過済みのデータ、例えば、WP1のデータを削除して、ダウンロードデータメモリ54bの空き容量を増やす。
【0056】
〔2−2.システム全体の処理〕
次に、本参考例のナビゲーションシステム全体の処理の流れを、図4及び図5に従って説明する。なお、図4は、ナビゲーション装置50における処理、図5は、ナビゲーション用サーバ10における処理を示す。すなわち、ユーザがナビゲーション装置50若しくは情報入力装置60をネットワークNに接続することによって、サーバ群Sとの情報のやり取りを可能な状態とする(ステップ401)。そして、ユーザは、ナビゲーション用の入力部57若しくは情報入力装置60を操作することによって、目的地や、一般道路を優先するか高層道路を優先するか等の計算条件、必要に応じて出発地などを入力し、ナビゲーション用サーバ10に経路計算を要求する(ステップ402)。
【0057】
これを受信したナビゲーション用サーバ10においては、経路計算部13が、目的地、計算条件などのパラメータを処理し(ステップ501)、出発地指定部12によって指定される出発地から、目的地指定部11によって指定される目的地に至る最適な経路を、地図・経路情報管理サーバ20から入力される経路探索用データに基づいて計算する(ステップ502)。計算された経路は、この経路に対応し、地図・経路情報管理サーバ20から入力される地図情報とともに、ナビゲーションデータとしてナビゲーションデータ格納部18に格納される。
【0058】
そして、ナビゲーション装置50からのダウンロード要求に応じて、要求されたナビゲーションデータが送信される。その際、通信判定部15、送信データ制御部16及び送信データ領域制御部17によって、後述するような誘導ポイントデータのチェックと並び換えによる送信データの生成が行なわれる(ステップ503)。送信されたナビゲーションデータは、後述するようなダウンロード処理に従って、ダウンロードデータメモリ54bに格納される(ステップ404)その後、ナビゲーション装置50は、ネットワークNを介したサーバ群Sとの接続が切断され(ステップ405)、ダウンロードデータメモリ54bに格納されたナビゲーションデータに基づいて、案内部54dが合成音声や画面表示によって道案内する(ステップ406)。
【0059】
〔2−3.送信データの生成〕
次に、ナビゲーション用サーバ10における送信データの生成処理を、図6及び図7に従って説明する。なお、WPは、計算した経路に従ってWP[1]、WP[2]、…WP[N]と並んでいるとする。まず、誘導ポイントのチェック処理を説明する。すなわち、変数I,Ipを1で初期化、Inを0で初期化し、データバッファ(格納領域)のクリアを行なう(ステップ601)。ここで、変数IはWPのカウンタ、変数Ipはバッファのカウンタ、Inは通信不可能地域にあるWPのカウンタである。
【0060】
次に、現在のWPが、全WP数以下であるかどうかチェックする(ステップ602)。全WP数以下である場合には、WP[I]が通信可能地域かどうかが、通信判定部15によって判定される(ステップ603)。この判断基準は、図2(B)に示したような地図データから、WP[I]のノード属性を調べる。通信可能地域であれば、バッファ[Ip]にWP[I]の地図データをコピーする(ステップ604)。バッファサイズはスタティックに決めておいてもよいし、ダイナミックに確保してもよい。そして、変数I、変数Ipをインクリメントし(ステップ605)、ステップ602以降の処理を行なう。こうして全てのWPをチェックして、変数Iが全誘導ポイント数よりも大きくなった場合には、処理を終了する。
【0061】
ステップ603において、通信不可能地域であれば、その誘導ポイントデータが通信可能地域よりも優先的に送信されるように、送信データ制御部16が誘導ポイントデータの並び換え処理を行ない、その誘導ポイントデータが通信可能地域よりも大きい領域で送信されるように、送信データ領域制御部17がバッファの記憶容量を拡大する(ステップ606)。この処理を、図7に従って説明する。すなわち、送信データ制御部16は、WPの番号をチェックし、WPが1個目でない場合は、変数Icntに現在のWP番号Iを入れる。そして、カウンタ変数Icntの値が変数In+1よりも大きいかどうかを判断する。大きい場合には、バッファ[Icnt−1]のデータを、バッファ[Icnt]にコピーして(ステップ704)、カウンタ変数Icntをデクリメントした後、ステップ703以降の処理を行なう。これにより、図10(A)(B)に示すように、通信可能地域のデータがバッファ1個分後方にずれる。
【0062】
そして、ステップ701でWPが1個目で、並び換える必要がない場合、ステップ703で変数Icntの値が変数In+1以下になった場合には、送信データ領域制御部17が変数Inをインクリメントして(ステップ706)、図10(C)に示すように、バッファ[In]を拡大してバッファの記憶容量を増やす(ステップ707)。これは、当該WPは、通信不可能地域にあるので、万一計算した経路を外れたときに、予めダウンロードしたデータだけで再計算を可能にするため、当該WP付近の地図データを多く確保するためである。そして、図10(D)に示すように、送信データ制御部16は、拡大したバッファ[In]に、当該WP[I]の地図データをコピーする(ステップ708)。この時、WPの前後関係が分かるデータを作成しておく。その後、図6のステップ605に戻って、上述の処理を行なう。
【0063】
〔2−4.ナビゲーション前のダウンロード処理〕
さらに、ナビゲーション装置50によるダウンロードの手順を、図8及び図9に従って説明する。まず、ダウンロードデータメモリ54bの不要なデータをクリアする(ステップ801)。そして、カウンタ変数Icntを1で初期化して(ステップ802)、その値が全WP数以下かどうかが判定される(ステップ803)。次に、領域制御部54fは、これからダウンロードするバッファのデータ分だけ、ダウンロードデータメモリ54bに空きがあるかどうかチェックする(ステップ804)。空きがある場合には、バッファ[Icnt]のデータをダウンロードする(ステップ805)。さらに、Icntをインクリメントして(ステップ806)、次のバッファデータについても、全WP数分(ステップ803)若しくはダウンロードデータメモリ54bに空きがある限り(ステップ804)、上記の処理を行う。
【0064】
〔2−5.ナビゲーション中のダウンロード処理〕
上記のようにダウンロードしたナビゲーションデータに基づいて、ナビゲーションが開始される。ここで、図8のステップ804で、ダウンロードデータメモリ54bに空きがなければ、途中までのWPデータしかダウンロードしていないので、残りのWPデータのダウンロード方法を、図9に従って説明する。
【0065】
すなわち、ナビゲーション中に、これから向かうWPまでの描画処理を行う(ステップ901)。そして、その次のWPのデータが、ダウンロードデータメモリ54bにあるかどうかをチェックし(ステップ902)、なければ領域制御部54fが、ダウンロードデータメモリ54bの空きをチェックする(ステップ903)。空きがなければ、誘導済みのWPデータをクリアして、ダウンロードデータメモリ54bの空き容量を増やし(ステップ904)、次のWPデータをダウンロードする(ステップ905)。ダウンロードデータメモリ54bに空きがあれば(ステップ903)、残り全てのデータをダウンロードしてもよい(ステップ905)。以上のようにして、ユーザが目的地に到着するまでナビゲーションを行う。
【0066】
〔3.参考例の効果〕
以上のような本参考例によれば、誘導ポイントが通信不可能地域にあっても、予めその地域のデータをダウンロードしておくことで、ユーザはその地域においても中断されることなくナビゲーションを受けることができる。
【0067】
また、通信不可能地域の地図データを広範囲にダウンロードしておくので、計算した経路から大きく外れても、ユーザはダウンロードしておいたデータだけで、正確なナビゲーションを受けることができる。
【0068】
〔B.第2の参考例〕
〔1.参考例の構成〕
次に、第2の参考例を説明する。なお、上述の第1の参考例との共通部分については、説明を省略する。すなわち、本参考例は、基本的には、第1の参考例と同様の構成を有している。但し、図12に示すように、ナビゲーション装置50におけるメインCPU及びその周辺回路54に通信不可能地域登録部54gを有している点が異なる。通信不可能地域登録部54gは、通信制御部58によってインターネットNを介してのサーバ群Sへの接続ができなかった場合に、現在位置計算部54cによって計算された現在位置を通信不可能地域として、メモリ等に登録する手段である。登録される情報としては、例えば、実際に接続できなかった地点の緯度・経度に関するデータ、このデータファイルの作成日時を記録したタイムスタンプ等が含まれる。
【0069】
このように、通信不可能地域登録部54gに登録された通信不可能地域に関する情報は、通信制御部58によって通信可能となった時に、インターネットNを介してサーバ群Sにアップロードされ、個人情報DB41に格納される。また、地図・経路情報DB21に格納された地図データには、それぞれの要素における通信可能属性につき、それがいつの情報であるかを記録したタイムスタンプが含まれている。さらに、通信判定部15は、計算された経路上のある地点における通信可能属性と、個人情報DB41における不可能地域に関する情報とが相違する場合に、それぞれのタイムスタンプを比較して、新しい方の情報に基づいて、その地点が通信可能か否かを判定するように設定されている。
【0070】
〔2.参考例の作用〕
上記のように構成された本参考例の作用を、図13及び図14のフローチャートを参照して説明する。なお、上記の第1の参考例と同様の処理(図7〜図10)については、説明を省略する。
【0071】
〔2−1.システム全体の処理〕
まず、本参考例のナビゲーションシステム全体の処理の流れを、図13に従って説明する。なお、図13は、ナビゲーション装置50における処理を示す。すなわち、ユーザがナビゲーション装置50若しくは情報入力装置60によるネットワークNとの接続を確立できず、サーバ群Sとの情報のやり取りを可能な状態にできなかった場合には(ステップ1301)。通信不可能地域登録部54gが、現在位置計算部54cによって計算された現在位置を通信不可能地域として登録する(ステップ1308)。
【0072】
その後、ナビゲーション装置50側に、過去にダウンロードしたナビゲーションデータが存在する場合には、そのデータに基づいて、案内部54dが合成音声や画面表示によって道案内する(ステップ1307)。現在走行している地域のナビゲーションデータが存在しない場合には、「現在走行している地域のデータがありません。」などのメッセージが表示部55や音声出力部56に出力されるように設定してもよい。
【0073】
さらに、ユーザがナビゲーション装置50若しくは情報入力装置60をネットワークNに接続することによって、サーバ群Sとの情報のやり取りを可能な状態にできた場合には(ステップ1301)、ユーザは、入力部57若しくは情報入力装置60を操作することによって、目的地や、一般道路を優先するか高層道路を優先するか等の計算条件、必要に応じて出発地などを入力し、ナビゲーション用サーバ10に経路計算を要求する(ステップ1302)。このとき、通信不可能地域登録部54gによって登録された通信不可能地域に関する情報は、インターネットNを介してサーバ群Sにアップロードされ、個人情報DB41に格納される(ステップ1303)。
【0074】
〔2−2.送信データの生成〕
経路計算要求を受信したナビゲーション用サーバ10においては、第1の参考例と同様に経路計算を行ない、その結果のナビゲーションデータが生成され(ステップ1304)、ナビゲーション装置50からのダウンロード要求に応じて送信される。その際の送信データの生成処理のうち、誘導ポイントのチェック処理を、図14に従って説明する。なお、図6と同様の処理手順については、説明を簡略化する。すなわち、変数I,Ipを1で初期化、Inを0で初期化し、データバッファ(格納領域)のクリアを行なう(ステップ1401)。次に、現在チェックするWPが、経路上の全WP数以下であるかどうか判定する(ステップ1402)。全WP数以下である場合には、WP[I]が通信可能地域かどうかが、通信判定部15によって判定される(ステップ1403)。
【0075】
この判断は、図2(B)に示したような地図データから、WP[I]のノード属性に基づいて行なう。但し、ノード属性が通信可である場合であっても(ステップ1403)、既にダウンロードされ個人情報DB41に格納された通信不可能地域に関する情報を参照し、通信不可能地域の位置座標(緯度・経度)から、WP[I]がこの座標の半径Xm以内にあり(ステップ1404)、地図データにおけるWP[I]のタイムスタンプが示す日時が、通信不可能地域に関する情報のタイムスタンプが示す日時よりも以前の場合には(ステップ1405)、WP[I]が通信不可能な地点とみなされる。このXmは予め適切な値を設定しておいても、ユーザが任意の値を設定できるようにしてもよい。また、ノード属性が通信可であり、WP[I]が上記の座標の半径Xmよりも外にあり(ステップ1404)、地図データにおけるWP[I]のタイムスタンプが示す日時が、通信不可能地域に関する情報のタイムスタンプが示す日時よりも後の場合には(ステップ1405)、通信可能な地点とみなされる。
【0076】
このようにWP[I]が通信可能地域であると判定された場合には、バッファ[Ip]にWP[I]の地図データをコピーする(ステップ1406)。そして、変数I、変数Ipをインクリメントし(ステップ1407)、ステップ1402以降の処理を行なう。こうして全てのWPをチェックして、変数Iが全誘導ポイント数よりも大きくなった場合には、処理を終了する。
【0077】
ステップ1403、1405において、WPが通信不可能地域と判定された場合には、その誘導ポイントデータが通信可能地域よりも優先的に送信されるように、送信データ制御部16が誘導ポイントデータの並び換え処理を行ない、その誘導ポイントデータが通信可能地域よりも大きい領域で送信されるように、送信データ領域制御部17がバッファの記憶容量を拡大する(ステップ1408)。この処理については、図7と同様なので、説明を省略する。その後、ステップ1407以降の処理を行なう。さらに、ナビゲーション装置50によるダウンロード処理とナビゲーション処理については、上記の図8及び図9と同様なので、説明を省略する(図13におけるステップ1305〜1307)。
【0078】
〔3.参考例の効果〕
以上のような本参考例によれば、第1の参考例と同様の効果が得られるとともに、通信不可能地域の情報として、常時、最新のものに基づいて判断することができるので、より確実に継続的なナビゲーションを受けることができる。特に、個々のユーザの現在位置が通信可能か否かを判断するので、個別の事情に基づいた詳細なチェックが可能となる。
【0079】
〔C.本発明の実施形態〕
〔1.実施形態の構成〕
次に、本発明に対応する実施形態を説明する。なお、上述の第1の参考例との共通部分については、説明を省略する。すなわち、本実施形態は、基本的には、第1の参考例と同様の構成を有している。但し、図15に示すように、ナビゲーション装置50におけるメインCPU及びその周辺回路54が、通信判定部54hを有している点が異なる。この通信判定部54hは、地図データにおける通信可能属性に基づいて、計算された経路上の地点が通信可能か否かを判定する手段である。なお、上述の第2の参考例のように、ナビゲーション装置50側で登録した通信不可能情報と地図データにおける通信可能属性とを比較して、通信可能か否かを判断するように設定してもよい。
【0080】
そして、要求処理部54aは、ダウンロードした経路データに、通信判定部54hによって通信不可能と判定された地点が含まれている場合に、そのような地点について、通信可能地域よりも広範囲のデータがダウンロードできるように、追加データの送信をナビゲーション用サーバ10に要求するように設定されている。
【0081】
〔2.実施形態の作用〕
上記のように構成された本実施形態の作用を、図16〜20及び図22のフローチャート、図21及び図23の説明図を参照して説明する。なお、上記の第1の実施形態と同様の処理については、説明を省略する。
〔2−1.システム全体の処理〕
まず、本実施形態のナビゲーションシステム全体の処理の流れを、図16及び図17に従って説明する。この図16は、ナビゲーション装置50における処理、図17は、ナビゲーション用サーバ10における処理を示すが、これらの処理は、図4及び図5に示した処理とほぼ同様である。但し、本実施形態においては、ナビゲーション装置50側において、ダウンロード処理(ステップ1604)の後、後述するような追加ダウンロード要求等の処理が行なわれる(ステップ1605)。また、ナビゲーション用サーバ10側においては、第1の実施形態と同様に、パラメータ処理(ステップ1701)、経路計算(ステップ1702)が行なわれるが、誘導ポイントチェック処理は省略される。
【0082】
〔2−2.ナビゲーション前のダウンロード処理〕
次に、ナビゲーション装置50によるナビゲーションデータのダウンロードの手順を、図18に従って説明する。まず、ダウンロードデータメモリ54b内の不要なデータをクリアする(ステップ1801)。そして、経路計算を行なった後の最初のダウンロードであれば(ステップ1802)、ダウンロードするWPのカウンタ変数Icntを1で初期化する(ステップ1803)。Icntの値がダウンロードすべき経路の全WP数以下であれば(ステップ1804)、領域制御部54fは、これからダウンロードするバッファのデータ分だけ、ダウンロードデータメモリ54bに空きがあるかどうかチェックする(ステップ1805)。空きがある場合には、WP[Icnt]のデータをダウンロードする(ステップ1806)。
【0083】
さらに、Icntをインクリメントして(ステップ1807)、次のWP[Icnt]のデータについても順次ダウンロードし、ステップ1804若しくは1805で偽となるまで、つまり全WP数分をダウンロードするか(ステップ1804)、若しくはダウンロードデータメモリ54bに空きがなくなるまで(ステップ1805)、上記の処理を行う。その後、カウンター変数Icntの値を、ナビゲーション装置50内のメモリ等に記憶しておく(ステップ1808)。このように、Icntの値を保持しておくのは、計算した経路における途中のWPまでしかダウンロードできなかった場合に、次に、どのWPからダウンロードすればよいかを判断するためである。
【0084】
〔2−3.ナビゲーション前の追加ダウンロード処理〕
次に、ナビゲーション装置50による通信不可能地域の判定と、その地域におけるナビゲーションデータの追加ダウンロード処理を、図19〜図21に従って説明する。まず、ダウンロードデータメモリ54bにダウンロードしたWPの番号を示すカウンター変数Iを1に初期化する(ステップ1901)。次に、Iがダウンロードデータメモリ54bにダウンロードしたWP数以下の場合には(ステップ1902)、通信判定部54hによって、WP[I]が通信不可能地域か否かがチェックされる(ステップ1903)。通信可能地域であれば、Iをインクリメントして(ステップ1905)、ステップ1902の処理に戻る。
【0085】
WP[I]が通信不可能地域である場合には、要求処理部54aは、WP[I]付近のデータを追加ダウンロードする(ステップ1904)。この追加ダウンロード処理を、図20及び図21に示す。なお、図21は、ダウンロードデータメモリ54bのメモリ領域を示し、WP[2]が通信不可能地点であった場合の例である。まず、変数Icntをダウンロードデータメモリ54b内のWP数で初期化し(但し、上記のように、Icntの値は、ダウンロードしたWP数で保持されている)、変数InをIの値(通信不可能地域におけるWPの番号)で初期化する(ステップ2001)。そして、IcntがIn+1よりも大きい場合には(ステップ2002)、ダウンロードデータメモリ54b内の領域[Icnt−1]のデータを、領域[Icnt]に移動させることによって、後方へ移動させる(ステップ2003)。そして、Icntをデクリメントした後(ステップ2004)、IcntがIn+1以下となるまで(ステップ2002)、データを順次後方に移動させる。すると、通信不可能地域のメモリ領域[I]の後方の領域(図18におけるメモリ領域[3])に空きができる。
【0086】
そして、通信不可能地域のWP[I]付近のデータを、空けたメモリ領域に追記ダウンロードした後(ステップ2005)、図21に示すように、メモリ内のWP数とメモリ領域番号を更新する(ステップ2006)。さらに、図19のステップ1906に戻って、ダウンロードしたWPの番号を示すカウンター変数Iを更新する。次に、図16に示すように、サーバ群Sとの接続を切断し(ステップ1606)、ダウンロードしたナビゲーションデータに基づいて、ナビゲーションが開始される(ステップ1607)。
【0087】
〔2−4.ナビゲーション中のダウンロード処理〕
また、図18のステップ1805で、ダウンロードデータメモリ54bに空きがなければ、途中までのWPのデータしかダウンロードしていないことになるので、ナビゲーション中に残りのWPのデータをダウンロードする必要がある。この手順を、図22に従って説明する。
【0088】
すなわち、ナビゲーション中に、通信可能地域を走行している場合には(ステップ2201)、ダウンロードデータメモリ54b内に、誘導済みのWPのデータが存在するかどうかをチェックする(ステップ2202)。存在すれば、その誘導済みのWPのデータをクリアして、ダウンロードデータメモリ54bの空き容量を増やす(ステップ2203)。そして、サーバ群Sとの接続を行ない(ステップ2204)、次のWPデータをダウンロードする(ステップ2205)。このとき、ナビゲーション装置10側で記憶してあるカウンターの値を参照して、必要なWPの番号からダウンロードする。例えば、カウンターの値で「WP[5]までダウンロードした」ことになっていれば、WP[6]からダウンロードを開始する。
【0089】
また、領域制御部54fは、図20及び図21に示したのと同様の処理によって、通信不可能地域のデータ領域が大きくなるように処理する(ステップ2206)。そして、サーバ群Sとの接続を切断し(ステップ2207)、ナビゲーションを行なう。以上の処理を、ユーザが目的地に到着するまで行なう。なお、「通信不可能地域のデータを広範囲にダウンロードする」ことをオプションとして、オプションが設定されていれば、図20の処理を行ない、設定していなければ、図20の処理を行なわないこととして、ダウンロードできるWP数を増加させてもよい。また、図23に示すように、WPデータを移動させずに、最後のメモリ領域に上書きするようにしてもよい。
【0090】
〔3.実施形態の効果〕
以上のような本実施形態によれば、上記の第1の参考例と同様の効果が得られるとともに、通信可能な地域か否かの判断と追加データの要求を、ナビゲーション装置50側で行なうので、サーバ群S側の処理の簡略化と高速化が可能となる。
【0091】
〔D.他の実施形態〕
なお、本発明は、上記のような実施形態に限定されるものではない。例えば、具体的な経路の内容や態様については、上記の実施形態で示したものには限定されない。また、通信可能か否かについて判断される地点は、地図上の一定の領域を占めるものであればよく、誘導ポイントには限定されない。従って、例えば、施設や自然物、道路等、どのような基準を単位として区別されたものであってもよい。また、上記の実施の形態におけるダウンロード用の記憶媒体は、半導体記憶媒体には限定されず、現在又は将来において利用可能なあらゆる記憶媒体を適用可能である。さらに、本発明を車載用以外のナビゲーション装置に適用することも可能である。
【0092】
【発明の効果】
以上のような本発明によれば、通信不可能地域にある経路であっても、継続して正確なナビゲーションを行なうことができるナビゲーションの技術すなわちナビゲーション装置、ナビゲーション方法及びナビゲーション用ソフトウェアを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の参考例のシステム構成例を示す機能ブロック図である。
【図2】図1の参考例の地図・経路情報DBに格納された地図(A)、地図データ(B)の一例を示す説明図である。
【図3】図1の参考例の経路計算結果の一例を示す説明図である。
【図4】図1の参考例のナビゲーション装置における全体処理を示すフローチャートである。
【図5】図1の参考例のナビゲーション用サーバにおける全体処理を示すフローチャートである。
【図6】図1の参考例のナビゲーション用サーバにおける誘導ポイントのチェック処理を示すフローチャートである。
【図7】図1の参考例のナビゲーション用サーバにおける並び換え処理を示すフローチャートである。
【図8】図1の参考例のナビゲーション装置におけるナビゲーション前のダウンロード処理を示すフローチャートである。
【図9】図1の参考例のナビゲーション装置におけるナビゲーション中のダウンロード処理を示すフローチャートである。
【図10】図7の並び換え処理を図示した説明図である。
【図11】通信不可能地点のダウンロードする範囲を示す説明図である。
【図12】第2の参考例のナビゲーション装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【図13】図12の参考例のナビゲーション装置における全体処理を示すフローチャートである。
【図14】図12の参考例のナビゲーション用サーバにおける誘導ポイントのチェック処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施形態のナビゲーション装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【図16】図15の実施形態のナビゲーション装置における全体処理を示すフローチャートである。
【図17】図15の実施形態のナビゲーション用サーバにおける全体処理を示すフローチャートである。
【図18】図15の実施形態のナビゲーション装置によるナビゲーション前のダウンロード処理を示すフローチャートである。
【図19】図15の実施形態のナビゲーション装置によるナビゲーション前の追加ダウンロード処理を示すフローチャートである。
【図20】図15の実施形態のナビゲーション装置における並び換え処理を示すフローチャートである。
【図21】図20の並び換え処理を図示した説明図である。
【図22】図15の実施形態のナビゲーション装置におけるナビゲーション中のダウンロード処理を示すフローチャートである。
【図23】図15の実施形態の追加ダウンロード処理の他の例を図示した説明図である。
Claims (3)
- ネットワークを介して入力された経路データに基づいて、移動体が出発地から目的地に到達するまでの経路を案内する案内手段を有するナビゲーション装置において、
前記経路データには、地図上の地点について通信可能か否かの情報が含まれ、
前記経路に、通信不可能な地点が含まれるか否かを判定する通信判定手段と、
前記通信判定手段によって、通信不可能な地点が経路に含まれると判定された場合に、その地点に関する経路データを、通信可能な地点よりも広く要求する要求処理手段とを有することを特徴とするナビゲーション装置。 - コンピュータが有する案内手段が、ネットワークを介して入力された経路データに基づいて、移動体が出発地から目的地に到達するまでの経路を案内する処理を実行するナビゲーション方法において、
前記経路データには、地図上の地点について通信可能か否かの情報が含まれ、
前記コンピュータは、通信判定手段及び要求処理手段を有し、
前記通信判定手段が、前記経路に、通信不可能な地点が含まれるか否かを判定する処理と、
前記通信判定手段により、通信不可能な地点が経路に含まれると判定された場合に、前記要求処理手段が、その地点に関する経路データを、通信可能な地点よりも広く要求する処理と、
を実行することを特徴とするナビゲーション方法。 - コンピュータを制御することにより、ネットワークを介して入力された経路データに基づいて、移動体が出発地から目的地に到達するまでの経路を案内させるナビゲーション用ソフトウェアにおいて、
前記経路データには、地図上の地点について通信可能か否かの情報が含まれ、
前記コンピュータに、
前記経路に通信不可能な地点が含まれるか否かを判定させ、
通信不可能な地点が経路に含まれると判定された場合に、その地点に関する経路データを、通信可能な地点よりも広く要求させることを特徴とするナビゲーション用ソフトウェア。
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