JP4007139B2 - ターボ過給機付エンジンの排気装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ターボ過給機付エンジンの排気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用のエンジンにおいては、排気ガスがかなり高い圧力(排気圧力)をもつことから、この排気ガスの圧力を有効に利用して吸気圧力ないしは充填効率を高めるターボ過給機を設けてエンジン出力の向上を図るようにしたターボ過給機付エンジンが従来用いられている。
【0003】
また、一般に、自動車用のエンジンから排出された排気ガスには、NOx(窒素酸化物)、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)等の大気汚染物質が含まれている。これらの大気汚染物質中、NOxは、燃焼室内での燃焼ガス温度が高くなると発生量が増加する。そこで、エンジンには、通常、エンジンの運転状態に応じて、排気ガスの一部をEGRとして吸気系に還流させ、燃焼ガス温度を低下させることによりNOx発生量を低減するEGR装置が設けられる。また、低負荷時等においては、吸気系にEGRガスを供給することによりポンピング損失を低減して燃費性能を高めることができる。
【0004】
かくして、ターボ過給機付エンジンにおいても、EGR装置が設けられるが、ターボ過給機付エンジンでは、普通、EGRガスは、タービン上流の排気通路からEGR通路を経由してスロットルバルブ下流の吸気系に導入される。しかし、エンジンの運転状態によっては、このEGR導入位置における吸気圧力が排気圧力より高くなり、EGRガスを吸気系に導入することができなくなる。このため、ターボ過給機付エンジンでは、吸気系にEGRガスを導入することができる運転範囲を広くする手法が提案されている。
【0005】
具体的には、例えば、それぞれ排気行程が隣り合わない気筒の排気通路で構成される2つの排気グループを設け、第1の排気グループをツインスクロール型のタービンの第1のスクロール部に接続する一方、第2の排気グループを第2のスクロール部に接続し、一方の排気グループからEGRガスを取り出すことにより、吸気系にEGRを導入することが可能な運転範囲を広げるようにしたターボ過給機付エンジンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平09−053456号公報(段落12、段落15、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように一方の排気グループからEGRガスを取り出すと、排気脈動により、EGRガスの流れにムラが生じ、各気筒へのEGRガスの分配性が悪くなる。このように、EGRガスの分配性が悪くなると、ある気筒に、たまたま大量のEGRガスが供給され、その時点における該気筒の燃料の燃焼性が低下することがあり、このようなことが繰り返されると燃費性能が低下する。したがって、このような不具合を回避するため、吸気系へのEGRガスの供給量を低く設定せざるをえなくなる。このため、気筒全体に対して十分にEGRガスを供給することができず、エミッション性能が低下し、あるいは燃費性能が低下するといった問題がある。
【0008】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、EGRガスを安定して吸気系に導入することができ、エミッション性能と燃費性能とを高めることができるターボ過給機付エンジンの排気装置を提供することを解決すべき課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明にかかるターボ過給機付エンジンの排気装置は、(i)複数のスクロール部を有するタービンを備えたターボ過給機が設けられ、それぞれ排気行程が隣り合わない気筒の排気通路で構成される複数の排気グループが、互いに異なるスクロール部に各別に接続されているターボ過給機付エンジンの排気装置において、(ii)タービン上流において各排気グループ同士を連通させる連通路と、(iii)連通路を開閉する開閉弁と、(iv)連通路又は連通路付近(連通路の排気通路への接続位置からタービンまでの区間、又は該接続位置からやや上流側までの区間)の排気通路に接続され、EGR弁を具備したEGR通路とが設けられ、(v)開閉弁が低速域内において低負荷域で開かれる一方高負荷域で閉じられ、EGR弁が低速域内において低負荷域で開かれることを特徴とするものである。
【0010】
このターボ過給機付エンジンの排気装置によれば、低速・高負荷域では、過給性能が高められ、エンジンの出力トルクが十分に高められる。また、過給仕事の要求が少ない低速・低負荷域では、連通路が開かれて全気筒の排気通路から、排気脈動が少ない状態でEGRガスが取り出される。したがって、各気筒へのEGRガスの分配性が良くなり、燃焼室内における混合気ないし燃料の燃焼性が良くなり、燃費性能が高められる。また、各気筒へのEGRガスの分配性が良くなった分、多くのEGRガス(排気ガス)を吸気系ないし燃焼室に還流させることができるので、NOx発生量を低減することができ、かつポンピング損失の低減により燃費性能をより高めることができる。
【0011】
上記ターボ過給機付エンジンの排気装置においては、開閉弁を高速域で開くのが好ましい。このようにすれば、排気流量が多い高速域で、排気抵抗を低減することができ、過給効率を高めることができる。
【0012】
上記ターボ過給機付エンジンの排気装置においては、低速域における開閉弁の開閉制御で、過給圧力がタービン上流の排気圧力以下となる運転状態において、負荷が上昇して切替負荷より高くなったときに開閉弁を閉じるのが好ましい。この場合、開閉弁は、過給圧力の平均値(静圧状態)とタービン上流の排気圧力の平均値(静圧状態)とが実質的に等しく(ないし、ほぼ等しく)なったときに閉じてもよい。このようにすれば、低速・部分負荷域で、EGR通路内でのEGRガスの脈動を低減することができる。このため、過給圧力に対して排気圧力が少し高い領域まで、良好な気筒分配性でもってEGRガスを吸気系ないし燃焼室に供給することができる。これにより、EGRによるポンピング損失の低減により燃費性能を高めることができ、かつ燃焼ガス温度の低下によりNOx発生量を低下させてエミッション性能を高めることができる。
【0013】
上記ターボ過給機付エンジンの排気装置においては、上記切替負荷と、リーンバーン域の上限負荷とを同一にしてもよい。
あるいは、上記切替負荷より低負荷側にリーンバーン域の上限負荷を設定し、該両負荷間の領域では、空燃比を理論空燃比に設定し、かつ吸気系にEGRガスを供給してもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
図1〜図4に示すように、本発明にかかる排気装置を備えたターボ過給機付エンジンCE(以下、「エンジンCE」という。)は、第1〜第4気筒A〜Dを備えた直列4気筒エンジンである。このエンジンCEでは、点火は、第1気筒A、第3気筒C、第4気筒D、第2気筒Bの順に行われる。したがって、第1気筒Aと第4気筒Dとは排気行程が隣り合わず、また第2気筒Bと第3気筒Cとは排気行程が隣り合わない。
【0015】
詳しくは図示していないが、このエンジンCEの各気筒A〜Dにおいては、それぞれ、2つの吸気弁(図示せず)が開かれたときに、2つの吸気ポート(図示せず)を経由して吸気系から燃焼室1a〜1d内に燃料燃焼用のエアが吸入される。そして、各燃焼室1a〜1d内のエア中に、所定のタイミングで燃料噴射弁(図示せず)から燃料(ガソリン)が直接噴射され、混合気が形成される。この混合気は、ピストン(図示せず)によって圧縮され、所定のタイミングで点火プラグ(図示せず)により点火されて燃焼する。燃焼ガスすなわち排気ガスは、排気弁(図示せず)が開かれたときに、排気ポート(図示せず)を経由して排気系に排出される。
【0016】
第1〜第4気筒A〜Dの燃焼室1a〜1dに燃料燃焼用のエアを供給する吸気系には、1つの共通吸気通路2が設けられている。そして、この共通吸気通路2には、エアの流れ方向にみて、上流側から順に、エア取入口3と、エア中のダスト等を除去するエアクリーナ4と、エアの流量を検出するエアフローセンサ(図示せず)と、ツインスクロール式のターボ過給機5のブロア5pと、ブロア5pにより加圧されて高温となったエアを冷却するインタクーラ6と、エアを絞るスロットルバルブ7とが設けられている。共通吸気通路2の下流端はエアの流れを安定させるサージタンク8に接続されている。このサージタンク8には、それぞれ下流端が第1〜第4気筒A〜Dの2つの吸気ポートに接続された、第1〜第4気筒A〜D用の第1、第2分岐吸気通路9a、10a〜9d、10dが接続されている。
【0017】
第1〜第4気筒A〜Dの燃焼室1a〜1d内の燃焼ガスないし排気ガスを大気中に排出する排気系には、それぞれ上流端が第1〜第4気筒A〜Dの排気ポートに接続された、第1〜第4気筒A〜D用の分岐排気通路11a〜11dが設けられている。ここで、分岐排気通路11a〜11dは、排気行程が隣り合わない気筒の分岐排気通路同士が同一の排気グループに属するようにして、第1、第2の2つの排気グループにグルーピング(グループ分け)されている。具体的には、排気行程が隣り合わない第1、第4気筒A、Dの分岐排気通路11a、11dは第1排気グループに属し、排気行程が隣り合わない第2、第3気筒B、Cの分岐排気通路11b、11cは第2排気グループに属している。
【0018】
第1排気グループに属する分岐排気通路11a、11dの下流端は第1集合排気通路12に接続され、第2排気グループに属する分岐排気通路11b、11cの下流端は第2集合排気通路13に接続されている。そして、第1集合排気通路12の下流端はターボ過給機5のタービン5tの第1スクロール部21に接続され、第2集合排気通路13の下流端はタービン5tの第2スクロール部22に接続されている。両スクロール部21、22は1つの共通排気通路14に接続されている。
【0019】
詳しくは図示していないが、ツインスクロール式のターボ過給機5のタービン5tにおいては、そのハウジング内に、タービン軸線とほぼ垂直な方向に広がる仕切壁が設けられ、この仕切壁によって排気渦巻室ないしスクロールがタービン軸線方向に2分されている。このように2分された排気渦巻室ないしスクロールの一方(ブロア5pに近い方)が第1スクロール部21とされ、他方が第2スクロール部22とされている。かくして、このターボ過給機5ないしタービン5tでは、排気干渉が起こるのが防止され、過給効率が高められる。
【0020】
また、この排気系には、タービン5tをバイパスしてタービン上流の第2集合排気通路13とタービン下流の共通排気通路14とを接続する排気バイパス通路15と、この排気バイパス通路15を開閉するウェストゲートバルブ16とが設けられている。そして、過給圧力が上限過給圧力を超えるのを防止するため、排気ガス流量が多いとき、例えば高速・高負荷時には、ウェストゲートバルブ16が開かれ、第2集合排気通路13内の排気ガスの一部又は全部が、タービン5tをバイパスして、排気バイパス通路15を経由して、共通排気通路14に排出される。
【0021】
さらに、この排気系においては、タービン上流の第1集合排気通路12と第2集合排気通路13とを連通させる連通路17と、この連通路17を開閉する開閉弁18とが設けられている。なお、連通路17は、排気バイパス通路15の第2集合排気通路13への接続位置より上流側で、第2集合排気通路13に接続されている。
【0022】
そして、開閉弁18より第2集合排気通路側(第1集合排気通路側でもよい)の連通路17と、スロットルバルブ7より下流の共通吸気通路2ないしサージタンク8とを接続するEGR通路19が設けられている。このEGR通路19には、これを開閉し、あるいはEGRガスの流量を制御するEGRバルブ20が設けられている。なお、EGR通路19は、連通路17でなく、タービン上流の第1集合排気通路12又は第2集合排気通路13に接続されてもよい。また、EGR通路19は、動圧の影響を受けない範囲であれば分岐排気通路11a〜11dに接続されてもよい。
【0023】
ここで、連通路17内ないしは第2集合排気通路13内の排気ガスの圧力がスロットルバルブ7の下流の吸気圧より高いときには、該圧力差とEGRバルブ20の開度とに応じて、排気ガスの一部がEGRガスとしてEGR通路19を経由して共通吸気通路2ないしサージタンク8に供給される。このようにEGRガスが吸気系、ひいては燃焼室1a〜1dに供給されると、燃焼室1a〜1d内の燃焼ガス温度が低下し、NOxの発生量が低減され、エミッション性能が高められる。また、ポンピング損失が低減され(とくに、低負荷時等、吸気負圧が強い(吸気圧が低い)とき)、燃費性能が高められる。
【0024】
以下、このエンジンCEにおける、連通路17ないし開閉弁18と、EGR通路19ないしEGRバルブ20の制御手法を具体的に説明する。
図5は、エンジン回転数とエンジン負荷とをパラメータとするエンジンCEの運転領域を示している。図5中において、曲線L1は、開閉弁18が閉弁されて連通路17が閉じられている場合における、全負荷状態(WOT)でのエンジン回転数とエンジン負荷との関係を示している。曲線L2は、開閉弁18が開弁されて連通路17が開かれている場合における、全負荷状態(WOT)でのエンジン回転数とエンジン負荷との関係を示している。また、N0は低速域(低回転域)と高速域(高回転域)との境界となるエンジン回転数(以下、「切替回転数」という。)を示し、T0は低負荷域と高負荷域との境界となる負荷(以下、「切替負荷」という。)を示している。
【0025】
(低速・高負荷時)
低速・高負荷時、すなわち図5中の領域Iで示す低速・高負荷域での運転時には、開閉弁18が閉弁されて連通路17は閉じられる。また、EGR弁20が閉弁されてEGR通路19が閉じられ、このとき吸気系にはEGRガスは供給されない。この場合、連通路17が閉じられているので、第1排気グループの第1集合排気通路12と第2排気グループの第2集合排気通路13とは、互いに孤立する。したがって、第1排気グループに属する第1、第4気筒A、Dの排気ガスはタービン5tの第1スクロール部21に供給され、第2排気グループに属する第2、第3気筒B、Cの排気ガスはタービン5tの第2スクロール部22に供給される。
【0026】
かくして、低速・高負荷時には、ターボ過給機5は普通のツインスクロール式のターボ過給機と同様に機能し、排気干渉が防止されて、過給効率が高められ、エンジンの出力トルクが十分に高められる。なお、低速・高負荷時に、吸気系へのEGRガスの供給を停止するのは、充填効率を高めて高出力を確保する必要があるからである。
【0027】
(低速・低負荷時)
低速・低負荷時、すなわち図5中の領域IIで示す低速・低負荷域での運転時には、開閉弁18が開弁されて連通路17は開かれる。また、EGR弁20が開弁されてEGR通路19が開かれ、吸気系にEGRガスが供給される。この場合、連通路17が開かれているので、全気筒A〜Dの分岐排気通路11a〜11dから、排気脈動が少ない状態でEGRガスが取り出される。したがって、各気筒A〜DへのEGRガスの分配性が良くなり、燃焼室1a〜1d内における混合気ないし燃料の燃焼性が良くなり、燃費性能が高められる。また、各気筒A〜DへのEGRガスの分配性が良くなった分、多くのEGRガス(排気ガス)を吸気系ないし燃焼室1a〜1dに還流させることができるので、NOx発生量を低減することができ、かつポンピング損失の低減により燃費性能を一層高めることができる。なお、この場合、排気干渉が生じるので、過給能力は低下するが、低速・低負荷時には、過給仕事の要求は少ないので、とくには不具合は生じない。
【0028】
なお、低速域における開閉弁18の開閉制御においては、過給圧力(スロットルバルブ下流の吸気圧)が排気圧力(連通路17ないし第2集合排気通路13における排気ガスの圧力)以下となる運転状態において、負荷が上昇して切替負荷T0より高くなったときに開閉弁18が閉じられる。また、開閉弁18は、過給圧力の平均値とタービン上流の排気圧力の平均値とが実質的に等しくなったときに閉じられる。
【0029】
かくして、低速・部分負荷域で、EGR通路19内でのEGRガスの脈動を低減することができる。このため、過給圧力に対して排気圧力が若干高い領域まで、良好な気筒分配性でもってEGRガスを吸気系ないし燃焼室1a〜1dに供給することができる。これにより、EGRによるポンピング損失を低減して燃費性能を高めることができ、かつ燃焼ガス温度の低下によりNOx発生量を低下させてエミッション性能を高めることができる。
【0030】
また、このエンジンCEでは、低速・低負荷域では、燃費性能を高めるとともにNOx発生量を低減するために、空燃比を理論空燃比(A/F=14.7)よりもリーンにしてリーンバーンを行うのが好ましい。この場合、リーンバーン域で大量のEGR(排気還流)を行うことができ、燃費性能及びエミッション性能を高めることができる。この場合、リーンバーン域の上限負荷は、低速域における切替負荷T0と一致させるのが好ましい。
しかし、リーンバーン域の上限負荷を、低速域における切替負荷T0より低負荷側に設定してもよい。この場合、両負荷間の領域では、空燃比を理論空燃比に設定し、かつ吸気系にEGRガスを供給するのが好ましい。
【0031】
(高速時)
高速時、すなわち図5中の領域IIIで示す高速域での運転時には、開閉弁18が開弁されて連通路17は開かれる。また、EGR弁20が開弁されてEGR通路19が開かれ、吸気系にEGRガスが供給される。通常、高速時には排気流量が多いので排気抵抗が大きくなるが、このように連通路17を開くことにより排気抵抗を低減することができ、過給効率を高めることができる。また、EGRガスの供給によりポンピング損失を低減することができ、燃費性能を高めることができる。
【0032】
前記のとおり、低速・低負荷域及び高速域では、開閉弁18を開弁して連通路17を開き、これにより燃費性能を高めるとともに、EGRガスの各気筒A〜Dへの分配性を高めるようにしているが、以下、この効果を実験ないしシミュレーションにより検証した結果を示す。
【0033】
図6に、連通路17を開いた場合(以下、「連通時」という。)と、連通路17を閉じた場合(以下、「非連通時」という。)とにおける、シリンダ内圧力(燃焼室内圧力)とシリンダ容積(燃焼室容積)との関係を示す。図6によれば、連通時(実線)には、非連通時(破線)に比べて、明らかに負の仕事が小さくなっている。したがって、連通時には、燃費性能が有効に高められるものと推察される。
【0034】
図7に、連通時と非連通時とにおけるEGRガス流量(EGRバルブ流量)のクランク角に対する変化特性を示す。図7によれば、連通時(実線)には、非連通時に比べて、EGRガス流量の変動が明らかに小さくなっている。したがって、連通時には、EGRガスの各気筒A〜Dへの分配性を高めることができ、ひいては吸気系ないし燃焼室1a〜1dへのEGRガスの供給量を増加させることができるものと推察される。
【0035】
図8と図9とに、それぞれ、非連通時と連通時とにおけるEGRガスの各気筒A〜Dへの分配性を測定した結果を、排気系をグルーピングしていない普通のエンジンの場合と比較して示す。図8及び図9によれば、連通時(図9)には、非連通時(図8)に比べて、EGRガスの各気筒A〜Dへの分配性が明らかに改善されている。
【0036】
図10に、連通時と非連通時とにおける、平均有効圧力PeのEGR率に対する変化特性を示す。図10において、平均有効圧力Peが各曲線より低い領域はEGRガスの供給が可能な領域であり、平均有効圧力Peが各曲線より高い領域はEGRガスの供給が不可能な領域である。図10によれば、連通時(実線)には、非連通時(破線)に比べて、EGRガスの供給が可能な領域が広くなっている。したがって、連通時には、吸気系へのEGRガスの供給をより有効に行うことができることが分かる。
【0037】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、EGRガスを安定して吸気系に導入することができ、エミッション性能と燃費性能とを高めることができるターボ過給機付エンジンの排気装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施に形態にかかるターボ過給機付エンジンのシステム構成図である。
【図2】 図1に示すターボ過給機付エンジンの平面図である。
【図3】 図1に示すターボ過給機付エンジンの側面図である。
【図4】 図1に示すターボ過給機付エンジンの正面図である。
【図5】 エンジン回転数とエンジン負荷とをパラメータとする運転領域を示す図であり、開閉弁の制御手法を示している。
【図6】 連通時及び非連通時における、シリンダ内圧力とシリンダ容積との関係を示すグラフである。
【図7】 連通時及び非連通時における、EGRガス流量(EGRバルブ流量)のクランク角に対する変化特性を示すグラフである。
【図8】 非連通時におけるEGRガスの各気筒への分配性を測定した結果を、排気系をグルーピングしていない普通のエンジンの場合と比較して示すグラフである。
【図9】 連通時におけるEGRガスの各気筒への分配性を測定した結果を、排気系をグルーピングしていない普通のエンジンの場合と比較して示すグラフである。
【図10】 連通時と非連通時とにおける、平均有効圧力PeのEGR率に対する変化特性を示すグラフである。
【符号の説明】
CE…ターボ過給機付エンジン、A〜D…第1〜第4気筒、1a〜1d…燃焼室、2…共通吸気通路、3…エア取入口、4…エアクリーナ、5…ターボ過給機、5p…ブロア、5t…タービン、6…インタクーラ、7…スロットルバルブ、8…サージタンク、9a〜9d…第1分岐吸気通路、10a〜10d…第2分岐吸気通路、11a〜11d…分岐排気通路、12…第1集合排気通路、13…第2集合排気通路、14…共通排気通路、15…排気バイパス通路、16…ウェストゲートバルブ、17…連通路、18…開閉弁、19…EGR通路、20…EGR弁、21…第1スクロール部、22…第2スクロール部。
Claims (6)
- 複数のスクロール部を有するタービンを備えたターボ過給機が設けられ、それぞれ排気行程が隣り合わない気筒の排気通路で構成される複数の排気グループが、互いに異なるスクロール部に各別に接続されているターボ過給機付エンジンの排気装置において、
タービン上流において各排気グループ同士を連通させる連通路と、
連通路を開閉する開閉弁と、
連通路又は連通路付近の排気通路に接続され、EGR弁を具備したEGR通路とが設けられ、
開閉弁が低速域内において低負荷域で開かれる一方高負荷域で閉じられ、EGR弁が低速域内において低負荷域で開かれることを特徴とするターボ過給機付エンジンの排気装置。 - 開閉弁が高速域で開かれることを特徴とする請求項1に記載のターボ過給機付エンジンの排気装置。
- 低速域における開閉弁の開閉制御においては、過給圧力がタービン上流の排気圧力以下となる運転状態において、負荷が上昇して切替負荷より高くなったときに開閉弁が閉じられることを特徴とする請求項1又は2に記載のターボ過給機付エンジンの排気装置。
- 開閉弁が、過給圧力の平均値とタービン上流の排気圧力の平均値とが実質的に等しくなったときに閉じられることを特徴とする請求項3に記載のターボ過給機付エンジンの排気装置。
- 上記切替負荷と、リーンバーン域の上限負荷とが同一であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のターボ過給機付エンジンの排気装置。
- 上記切替負荷より低負荷側にリーンバーン域の上限負荷が設定され、該両負荷間の領域では、空燃比が理論空燃比に設定され、かつ吸気系にEGRガスが供給されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のターボ過給機付エンジンの排気装置。
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