JP4007135B2 - ジッタ低減回路および電子機器 - Google Patents

ジッタ低減回路および電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジッタを含むクロックを入力信号とし、そのクロックからジッタを低減した出力信号が得られるようにしたジッタ低減回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高速データ通信に用いられる通信機器の機器内部のデータ送受信回路およびデータ処理回路において、基準クロックが使用されている。
しかし、基準クロック発生回路の精度、送受信部分および基準クロックの経路上での雑音(ノイズ)の混入などに起因して、その基準クロックに時間軸方向の雑音であるジッタが生じる。このジッタにより、データのエラーなどが発生するため、ジッタが極力発生しない高精度な基準クロックが必要とされる。
【0003】
このように、基準クロックがジッタを含む場合に、そのジッタを低減するジッタ低減回路が知られている。
このジッタ低減回路としては、例えば図10に示すように、位相比較器1と、低域通過フィルタ2と、電圧制御水晶発振器3とから構成される位相同期回路が知られている。
【0004】
このような構成からなるジッタ低減回路では、位相比較器1が、入力される基準クロックと電圧制御水晶発振器3の出力信号の位相差を検出し、その検出した位相差に応じた位相差信号を出力する。低域通過フィルタ2は、その位相差信号を積分する。電圧制御水晶発振器3は、低域通過フィルタ2の出力に応じて発振周波数が変化する。
【0005】
このような動作により、電圧制御水晶発振器3の発振出力信号の位相と、入力基準クロックの位相とが同期し、その位相の同期時には、電圧制御水晶発振器3の発振周波数Fvcxoと入力基準クロックの周波数Finが等しくなり、Fvcxo=Finとなる。
従って、図10に示す従来のジッタ低減回路では、入力される基準クロックの周波数が高くなればなるほど、電圧制御水晶発振器3の発振周波数を高くしなければならない。
【0006】
一方、従来の他のジッタ低減回路として、従来のPLL回路において、電圧制御発振器の入力側に位相比較器によって制御されるスイッチを介して定電流源を接続したものが知られている(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−183732号公報(図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように、図10に示す従来のジッタ低減回路では、入力される基準クロックの周波数が高くなればなるほど、電圧制御水晶発振器の発振周波数を高くしなければならない。この点については、特許文献1に記載のジッタ低減回路についても同様である。
【0009】
しかし、電圧制御水晶発振器の発振周波数を決定する水晶振動子(AT振動子)は、一般に150〔MHz〕程度までしか実用化されておらず、その周波数以上の高周波化は、技術的にも困難であり、コスト(制作費用)も増大するという不都合がある。
そこで、本発明の目的は、入力信号の周波数が高い場合でも、高精度であるが発振周波数が低い電圧制御水晶発振器を使用できるようにし、制作費用の低減化などを図るようにしたジッタ低減回路を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決し本発明の目的を達成するために、請求項1〜請求項10に記載の発明は、以下のように構成した。
すなわち、請求項1に記載の発明は、入力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する位相比較器と、前記位相比較器から出力される誤差信号を積分する低域通過フィルタと、前記低域通過フィルタの出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御水晶発振器と、前記電圧制御水晶発振器の出力の周波数を任意の値に逓倍する周波数逓倍回路とを備え、前記周波数逓倍回路の出力を前記帰還信号として前記位相比較器に帰還するとともに、前記周波数逓倍回路の出力を取り出すように構成し、
前記周波数逓倍回路は、前記電圧制御水晶発振器の出力に基づいて多相クロックを生成する遅延同期回路と、前記遅延同期回路で生成される多相クロックに基づいて逓倍クロックを生成する論理合成回路とからなり、
前記論理合成回路は、出力端子に設けられた電荷蓄積部と、前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をハイレベル電位に固定する第1スイッチング素子と、前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をローレベル電位に固定する第2スイッチング素子と、を備えている。
【0012】
請求項2に記載の発明は、入力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する位相比較器と、前記位相比較器から出力される誤差信号を積分する低域通過フィルタと、前記低域通過フィルタの出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御水晶発振器と、前記電圧制御水晶発振器の出力の周波数を任意の値に逓倍する周波数逓倍回路と、前記周波数逓倍回路の出力を分周する分周器とを備え、前記分周器の出力を前記帰還信号として前記位相比較器に帰還するとともに、前記周波数逓倍回路の出力を取り出すように構成し、
前記周波数逓倍回路は、前記電圧制御水晶発振器の出力に基づいて多相クロックを生成する遅延同期回路と、前記遅延同期回路で生成される多相クロックに基づいて逓倍クロックを生成する論理合成回路とからなり、
前記論理合成回路は、出力端子に設けられた電荷蓄積部と、前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をハイレベル電位に固定する第1スイッチング素子と、前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をローレベル電位に固定する第2スイッチング素子と、を備えている。
【0013】
請求項3に記載の発明は、入力信号を分周する分周器と、前記分周器の出力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する位相比較器と、前記位相比較器から出力される誤差信号を積分する低域通過フィルタと、前記低域通過フィルタの出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御水晶発振器と、前記電圧制御水晶発振器の出力の周波数を任意の値に逓倍する周波数逓倍回路とを備え、前記周波数逓倍回路の出力を前記帰還信号として前記位相比較器に帰還するとともに、前記周波数逓倍回路の出力を取り出すように構成し、
前記周波数逓倍回路は、前記電圧制御水晶発振器の出力に基づいて多相クロックを生成する遅延同期回路と、前記遅延同期回路で生成される多相クロックに基づいて逓倍クロックを生成する論理合成回路とからなり、
前記論理合成回路は、出力端子に設けられた電荷蓄積部と、前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をハイレベル電位に固定する第1スイッチング素子と、前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をローレベル電位に固定する第2スイッチング素子と、を備えている
【0014】
請求項4に記載の発明は、入力信号を分周する第1の分周器と、前記第1の分周器の出力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する位相比較器と、前記位相比較器から出力される誤差信号を積分する低域通過フィルタと、前記低域通過フィルタの出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御水晶発振器と、前記電圧制御水晶発振器の出力の周波数を任意の値に逓倍する周波数逓倍回路と、前記周波数逓倍回路の出力を分周する第2の分周器とを備え、前記第2の分周器の出力を前記帰還信号として前記位相比較器に帰還するとともに、前記周波数逓倍回路の出力を取り出すように構成し、
前記周波数逓倍回路は、前記電圧制御水晶発振器の出力に基づいて多相クロックを生成する遅延同期回路と、前記遅延同期回路で生成される多相クロックに基づいて逓倍クロックを生成する論理合成回路とからなり、
前記論理合成回路は、出力端子に設けられた電荷蓄積部と、前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をハイレベル電位に固定する第1スイッチング素子と、前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をローレベル電位に固定する第2スイッチング素子と、を備えている。
【0015】
請求項5に記載の発明は、入力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する第1位相比較器と、前記第1位相比較器から出力される誤差信号を積分する第1低域通過フィルタと、前記第1低域通過フィルタの出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御水晶発振器と、前記電圧制御水晶発振器の出力の周波数を任意の値に逓倍する周波数逓倍回路とを備え、前記周波数逓倍回路の出力を前記帰還信号として前記第1位相比較器に帰還するとともに、前記周波数逓倍回路の出力を取り出すように構成し、
前記周波数逓倍回路は、前記電圧制御水晶発振器の出力に基づいて多相クロックを生成する遅延同期回路と、前記遅延同期回路で生成される多相クロックに基づいて逓倍クロックを生成する論理合成回路とからなり、
前記遅延同期回路は、前記電圧制御水晶発振器の出力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する第2位相比較器と、前記第2位相比較器から出力される誤差信号を積分する第2低域通過フィルタと、複数の遅延素子からなり、前記前記電圧制御水晶発振器の出力信号を順次遅延させて多相クロックを生成するとともに、前記第2低域通過フィルタの出力に従って前記各遅延素子の遅延時間が可変自在な遅延回路とを備え、前記複数の遅延素子のうちの最終段の遅延素子の出力を、前記帰還信号として前記第2位相比較器に帰還するとともに、前記遅延回路で生成される多相クロックを取り出すように構成し、
前記論理合成回路は、出力端子に設けられた電荷蓄積部と、前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をハイレベル電位に固定する第1スイッチング素子と、前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をローレベル電位に固定する第2スイッチング素子と、を備えている。
【0016】
請求項6に記載の発明は、入力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する第1位相比較器と、前記第1位相比較器から出力される誤差信号を積分する第1低域通過フィルタと、前記第1低域通過フィルタの出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御水晶発振器と、前記電圧制御水晶発振器の出力の周波数を任意の値に逓倍する周波数逓倍回路と、前記周波数逓倍回路の出力を分周する分周器とを備え、前記分周器の出力を前記帰還信号として前記第1位相比較器に帰還するとともに、前記周波数逓倍回路の出力を取り出すように構成し、
前記周波数逓倍回路は、前記電圧制御水晶発振器の出力に基づいて多相クロックを生成する遅延同期回路と、前記遅延同期回路で生成される多相クロックに基づいて逓倍クロックを生成する論理合成回路とからなり、
前記遅延同期回路は、前記電圧制御水晶発振器の出力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する第2位相比較器と、前記第2位相比較器から出力される誤差信号を積分する第2低域通過フィルタと、複数の遅延素子からなり、前記前記電圧制御水晶発振器の出力信号を順次遅延させて多相クロックを生成するとともに、前記第2低域通過フィルタの出力に従って前記各遅延素子の遅延時間が可変自在な遅延回路とを備え、前記複数の遅延素子のうちの最終段の遅延素子の出力を、前記帰還信号として前記第2位相比較器に帰還するとともに、前記遅延回路で生成される多相クロックを取り出すように構成し、
前記論理合成回路は、出力端子に設けられた電荷蓄積部と、前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をハイレベル電位に固定する第1スイッチング素子と、前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をローレベル電位に固定する第2スイッチング素子と、を備えている。
【0017】
請求項7に記載の発明は、入力信号を分周する分周器と、前記分周器の出力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する第1位相比較器と、前記第1位相比較器から出力される誤差信号を積分する第1低域通過フィルタと、前記第1低域通過フィルタの出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御水晶発振器と、前記電圧制御水晶発振器の出力の周波数を任意の値に逓倍する周波数逓倍回路とを備え、前記周波数逓倍回路の出力を前記帰還信号として前記第1位相比較器に帰還するとともに、前記周波数逓倍回路の出力を取り出すように構成し、
前記周波数逓倍回路は、前記電圧制御水晶発振器の出力に基づいて多相クロックを生成する遅延同期回路と、前記遅延同期回路で生成される多相クロックに基づいて逓倍クロックを生成する論理合成回路とからなり、
前記遅延同期回路は、前記電圧制御水晶発振器の出力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する第2位相比較器と、前記第2位相比較器から出力される誤差信号を積分する第2低域通過フィルタと、複数の遅延素子からなり、前記前記電圧制御水晶発振器の出力信号を順次遅延させて多相クロックを生成するとともに、前記第2低域通過フィルタの出力に従って前記各遅延素子の遅延時間が可変自在な遅延回路とを備え、前記複数の遅延素子のうちの最終段の遅延素子の出力を、前記帰還信号として前記第2位相比較器に帰還するとともに、前記遅延回路で生成される多相クロックを取り出すように構成し、
前記論理合成回路は、出力端子に設けられた電荷蓄積部と、前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をハイレベル電位に固定する第1スイッチング素子と、前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をローレベル電位に固定する第2スイッチング素子と、を備えている。
請求項8に記載の発明は、入力信号を分周する第1の分周器と、前記第1の分周器の出力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する第1位相比較器と、前記第1位相比較器から出力される誤差信号を積分する第1低域通過フィルタと、前記第1低域通過フィルタの出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御水晶発振器と、前記電圧制御水晶発振器の出力の周波数を任意の値に逓倍する周波数逓倍回路と、前記周波数逓倍回路の出力を分周する第2の分周器とを備え、前記第2の分周器の出力を前記帰還信号として前記第1位相比較器に帰還するとともに、前記周波数逓倍回路の出力を取り出すように構成し、
前記周波数逓倍回路は、前記電圧制御水晶発振器の出力に基づいて多相クロックを生成する遅延同期回路と、前記遅延同期回路で生成される多相クロックに基づいて逓倍クロックを生成する論理合成回路とからなり、
前記遅延同期回路は、前記電圧制御水晶発振器の出力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する第2位相比較器と、前記第2位相比較器から出力される誤差信号を積分する第2低域通過フィルタと、複数の遅延素子からなり、前記前記電圧制御水晶発振器の出力信号を順次遅延させて多相クロックを生成するとともに、前記第2低域通過フィルタの出力に従って前記各遅延素子の遅延時間が可変自在な遅延回路とを備え、前記複数の遅延素子のうちの最終段の遅延素子の出力を、前記帰還信号として前記第2位相比較器に帰還するとともに、前記遅延回路で生成される多相クロックを取り出すように構成し、
前記論理合成回路は、出力端子に設けられた電荷蓄積部と、前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をハイレベル電位に固定する第1スイッチング素子と、前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をローレベル電位に固定する第2スイッチング素子と、を備えている。
【0018】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8うちの何れかに記載のジッタ低減回路において、前記論理合成回路は、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子がそれぞれ複数並列接続され、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子は、前記多相クロックの各相の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して交互に導通するように構成したことを特徴とするものである。
【0019】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のジッタ低減回路において、前記第1スイッチング素子は、電源端子と出力端子との間に直列に接続される第1および第2のPMOSトランジスタと、前記両PMOSトランジスタのうちのいずれか一方のゲートに入力されるいずれか1つの多相クロックを反転するともに、その反転のタイミングを前記所定時間だけ遅延させて他方のゲートに出力する第1インバータとを備え、前記第2スイッチング素子は、接地端子と出力端子との間に直列に接続される第1および第2のNMOSトランジスタと、前記両NMOSトランジスタのうちのいずれか一方のゲートに入力されるいずれか1つの多相クロックを反転するとともに、その反転のタイミングを前記所定時間だけ遅延させて他方のゲートに出力する第2インバータとを備えていることを特徴とするものである。
【0020】
このような構成からなる本発明のジッタ低減回路によれば、入力信号の周波数が高い場合でも、高精度であるが発振周波数の低い電圧制御水晶発振器を使用できるので、設計・制作する際の技術的な困難性を回避することができ、かつ制作費用の低減化が実現できる。
【0021】
また、周波数逓倍回路として、遅延同期回路方式(DLL(delay locked loops)方式)のN逓倍回路を使用する場合には、電圧制御水晶発振回路の低雑音な特性を劣化させることなく逓倍できるので、ジッタ低減回路として要求される高精度な出力が得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】
[1]第1実施形態
以下、本発明のジッタ低減回路の第1実施形態の構成について、図1を参照して説明する。
この第1実施形態に係るジッタ低減回路は、図1に示すように、位相比較器1と、低域通過フィルタ2と、電圧制御水晶発振器3と、周波数逓倍回路4とを備え、周波数逓倍回路4の出力信号を取り出すとともに、周波数逓倍回路4の出力信号を位相比較器1の入力側に帰還することにより、全体としてフィードバックループを形成している。
【0026】
位相比較器1は、入力信号である基準クロックと周波数逓倍回路4からの出力信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力するものである。
低域通過フィルタ2は、位相比較器1から出力される誤差信号を積分して出力するフィルタである。
電圧制御水晶発振器3は、所定の周波数で発振するとともに、その発振周波数が低域通過フィルタ2からの出力信号に応じて制御される発振器である。この電圧制御水晶発振器3は、その発振素子として水晶AT振動子、水晶SAW共振子または水晶SAWフィルタなどが使用される。
【0027】
周波数逓倍回路4は、電圧制御水晶発振器3の出力の周波数をN逓倍(N倍)する回路であり、例えば、図2に示すような遅延同期回路方式(DLL(delay locked loops)方式)のN逓倍回路が使用される。
次に、このような構成からなる第1実施形態に係るジッタ低減回路の動作例について説明する。
【0028】
位相比較器1では、入力される基準クロックと周波数逓倍回路4からの出力信号の位相が比較され、その位相差に応じた誤差信号が低域通過フィルタ2に出力される。
その誤差信号は、低域通過フィルタ2で積分されて電圧制御水晶発振器3に供給され、電圧制御水晶発振器3の発振周波数が制御される。そして、電圧制御水晶発振器3の出力は、その周波数が周波数逓倍回路4でN逓倍されたのち、位相比較器1の入力側に帰還される。
【0029】
この結果、入力される基準クロックの位相と、周波数逓倍回路4の出力信号の位相とが一致するように動作する。そして、その位相の同期時には、電圧制御水晶発振器3の発振周波数をFvcxo、周波数逓倍回路4の逓倍数(逓倍値)をNとすれば、Fvcxo=Fin/Nとなる。
このため、基準クロックのジッタを低減化できる上に、電圧制御水晶発振器3として必要な発振周波数を従来の1/Nにすることができる。
【0030】
次に、図1に示す周波数逓倍回路4の具体例として、DLL方式のN逓倍回路の構成について、図2を参照して説明する。
このN逓倍回路は、図2に示すように、位相比較器11と、低域通過フィルタ12と、複数の遅延素子からなる遅延回路13と、多相クロック論理合成回路14とを備え、遅延回路13の最終段の遅延素子からの出力信号を位相比較器11の入力側に帰還するようになっている。
【0031】
なお、以下の例では、N逓倍回路の逓倍数Nが、N=5の場合について説明する。
位相比較器11は、入力信号として図1に示す電圧制御水晶発振器3の出力信号が入力されるようになっており、その入力信号と遅延回路13の最終段の遅延素子からの出力信号との位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力するものである。
【0032】
低域通過フィルタ12は、コンデンサC1などからなり、そのコンデンサC1は位相比較器11から出力される誤差信号に応じて電荷が充電または放電されるようになっている。
遅延回路13は、例えば図3に示すように、差動型の遅延素子(ディレイセル)D1〜D10からなり、これらの遅延素子D1〜D10は直列に接続されている。初段の遅延素子D1には、電圧制御水晶発振器3の出力が入力されるようになっている。遅延素子D1〜D10には、コンデンサC1の蓄積電荷(充放電電圧Vc)が供給され、これにより遅延素子D1〜D10の各遅延時間が制御できるようになっている。
【0033】
また、遅延素子D1〜D10の各非反転出力端子からは、出力位相が2π/10ずつ遅れ、かつ反転しているクロックCk1B、Ck2、Ck3B、Ck4、Ck5B・・・・を取り出し、この取り出したクロックを多相クロック論理合成回路14に供給するようになっている。さらに、最終段の遅延素子D10のクロックは、位相比較器11の入力側に帰還するようになっている。
【0034】
多相クロック論理合成回路14は、遅延回路10からのクロックCk1B、Ck2、Ck3B、Ck4、Ck5B・・・・に基づいて、電圧制御水晶発振器3の出力の周波数Fvcxoが5逓倍された逓倍信号を直接生成する回路である。
次に、このような構成からなるDLL方式のN逓倍回路の動作例について説明する。
【0035】
位相比較器11では、電圧制御水晶発振器3の出力信号と、遅延回路13の最終段の遅延素子D10からの出力信号との位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力させる。その誤差信号に従って、コンデンサC1は充電または放電が行われる。
遅延回路13では、電圧制御水晶発振器3の出力信号が、遅延素子D1〜D10により順次遅延され、終段の遅延素子D10の出力信号が位相比較器11の入力側に帰還される。また、コンデンサC1の充放電電圧Vcにより遅延素子D1〜D10の各遅延時間が制御される。
【0036】
また、遅延素子D1〜D10の各非反転出力端子からは、出力位相が2π/10ずつ遅れ、かつ反転しているクロックCk1B、Ck2、Ck3B、Ck4、Ck5B・・・・を取り出し、この取り出したクロックを多相クロック論理合成回路14に供給するようになっている。さらに、最終段の遅延素子D10のクロックは、位相比較器11の入力側に帰還するようになっている。
【0037】
多相クロック論理合成回路14では、遅延回路13からのクロックCk1B、Ck2、Ck3B、Ck4、Ck5B・・・・に基づいて、電圧制御水晶発振器3の出力の周波数Fvcxoが5逓倍された逓倍信号(逓倍クロック)が直接生成されて出力される。この点については、後述する。
以上述べたように、DLL方式のN逓倍回路によれば、原理的に入力クロックのジッタ特性がそのまま出力に反映されるので、電圧制御水晶発振器3の高精度な出力を損なうことなくN逓倍した出力が得られる。
【0038】
次に、多相クロック論理合成回路14の具体例について、図4を参照して説明する。
この多相クロック論理合成回路14は、図4に示すように、並列に設けられた5個の回路ブロック21〜25から構成され、各回路ブロック21〜25の各出力端子26〜30が共通の出力ライン41に接続され、かつその出力ライン41がインバータ42を介して出力端子43に接続されている。なお、出力端子26〜30には、寄生容量C10が存在している。
【0039】
さらに詳述すると、回路ブロック21は、電源端子VDと出力端子26の間に直列接続されたPMOSトランジスP1、P1’と、出力端子26と接地端子との間に直列接続されたNMOSトランジスN1、N1’とを備えている。また、入力端子51が、PMOSトランジスタP1のゲートに直接接続されるとともに、インバータ31を介してPMOSトランジスタP1’のゲートに接続されている。さらに、入力端子52が、NMOSトランジスタN1のゲートに直接接続されるとともに、インバータ32を介してPMOSトランジスタN1’のゲートに接続されている。
【0040】
ここで、PMOSトランジスタP1のゲートには、遅延回路13からのクロックCk1Bが入力され、PMOSトランジスタP1’のゲートには、そのクロックCk1Bをインバータ31で反転させたクロックCk1’が入力されるようになっている。
また、NMOSトランジスタN1のゲートには、遅延回路13からのクロックCk2が入力され、NMOSトランジスタN1’のゲートには、そのクロックCk2をインバータ32で反転させたクロックCk2B’が入力されるようになっている。
【0041】
回路ブロック22は、電源端子VDと出力端子27の間に直列接続されたPMOSトランジスP2、P2’と、出力端子27と接地端子との間に直列接続されたNMOSトランジスN2、N2’とを備えている。また、入力端子53が、PMOSトランジスタP2のゲートに直接接続されるとともに、インバータ33を介してPMOSトランジスタP2’のゲートに接続されている。さらに、入力端子54が、NMOSトランジスタN2のゲートに直接接続されるとともに、インバータ34を介してPMOSトランジスタN2’のゲートに接続されている。
【0042】
ここで、PMOSトランジスタP2のゲートには、遅延回路13からのクロックCk3Bが入力され、PMOSトランジスタP2’のゲートには、そのクロックCk3Bをインバータ33で反転させたクロックCk3’が入力されるようになっている。
また、NMOSトランジスタN2のゲートには、遅延回路13からのクロックCk4が入力され、NMOSトランジスタN2’のゲートには、そのクロックCk4をインバータ34で反転させたクロックCk4B’が入力されるようになっている。
【0043】
回路ブロック23は、電源端子VDと出力端子28の間に直列接続されたPMOSトランジスP3、P3’と、出力端子28と接地端子との間に直列接続されたNMOSトランジスN3、N3’とを備えている。また、入力端子55が、PMOSトランジスタP3のゲートに直接接続されるとともに、インバータ35を介してPMOSトランジスタP3’のゲートに接続されている。さらに、入力端子56が、NMOSトランジスタN3のゲートに直接接続されるとともに、インバータ36を介してPMOSトランジスタN3’のゲートに接続されている。
【0044】
ここで、PMOSトランジスタP3のゲートには、遅延回路13からのクロックCk5Bが入力され、PMOSトランジスタP3’のゲートには、そのクロックCk5Bをインバータ35で反転させたクロックCk5’が入力されるようになっている。
また、NMOSトランジスタN3のゲートには、遅延回路13からのクロックCk6が入力され、NMOSトランジスタN3’のゲートには、そのクロックCk6をインバータ36で反転させたクロックCk6B’が入力されるようになっている。
【0045】
回路ブロック24は、電源端子VDと出力端子29の間に直列接続されたPMOSトランジスP4、P4’と、出力端子29と接地端子との間に直列接続されたNMOSトランジスN4、N4’とを備えている。また、入力端子57が、PMOSトランジスタP4のゲートに直接接続されるとともに、インバータ37を介してPMOSトランジスタP4’のゲートに接続されている。さらに、入力端子58が、NMOSトランジスタN4のゲートに直接接続されるとともに、インバータ38を介してPMOSトランジスタN4’のゲートに接続されている。
【0046】
ここで、PMOSトランジスタP4のゲートには、遅延回路13からのクロックCk7Bが入力され、PMOSトランジスタP4’のゲートには、そのクロックCk7Bをインバータ37で反転させたクロックCk7’が入力されるようになっている。
また、NMOSトランジスタN4のゲートには、遅延回路13からのクロックCk8が入力され、NMOSトランジスタN4’のゲートには、そのクロックCk8をインバータ38で反転させたクロックCk8B’が入力されるようになっている。
【0047】
回路ブロック25は、電源端子VDと出力端子30の間に直列接続されたPMOSトランジスP5、P5’と、出力端子30と接地端子との間に直列接続されたNMOSトランジスN5、N5’とを備えている。また、入力端子59が、PMOSトランジスタP5のゲートに直接接続されるとともに、インバータ39を介してPMOSトランジスタP5’のゲートに接続されている。さらに、入力端子60が、NMOSトランジスタN5のゲートに直接接続されるとともに、インバータ40を介してNMOSトランジスタN5’のゲートに接続されている。
【0048】
ここで、PMOSトランジスタP5のゲートには、遅延回路13からのクロックCk9Bが入力され、PMOSトランジスタP5’のゲートには、そのクロックCk9Bをインバータ39で反転させたクロックCk9’が入力されるようになっている。
また、NMOSトランジスタN5のゲートには、遅延回路13からのクロックCk10が入力され、NMOSトランジスタN5’のゲートには、そのクロックCk10をインバータ40で反転させたクロックCk10B’が入力されるようになっている。
【0049】
ここで、インバータ31〜40は、入力信号を反転させるとともに、最低限必要とされる入力信号の遅延時間を確保するためのものであり、必要な遅延時間を確保するために、インバータ31〜40は駆動能力を意図的に落として設計される。
なお、図4の例では、PMOSトランジスタP1’〜P5’およびNMOSトランジスタN1’〜N5’の各ゲートにインバータ31〜40をそれぞれ設けるようにしたが、これに代えて、PMOSトランジスタP1〜P5およびNMOSトランジスタN1〜N5の各ゲートにインバータ31〜40をそれぞれ設けるようにしても良い。
【0050】
次に、このような構成からなる多相クロック論理合成回路14の動作例について、図5のタイムチャートを参照して説明する。
なお、以下の説明では、インバータ31〜40の各遅延時間はtが設定されているものとする。
いま、図5の時刻t1において、クロックCk1が立ち上がると(すなわち、「L」レベル(ローレベル)から「H」レベル(ハイレベル)に変化すると)、その反転されたクロックCk1Bは立ち下がる(すなわち、「H」レベルから「L」レベルに変化する)。そのクロックCk1BはPMOSトランジスタP1のゲートに入力されるため、PMOSトランジスタP1はオンとなる。
【0051】
一方、PMOSトランジスタP1’のゲートには、そのクロックCk1Bがインバータ31で反転されたクロックCk1’が入力される。このため、そのクロックCk1’は、クロックCk1Bの立ち下がり時刻t1から遅延時間だけ遅れて立ち下がるので、時刻t1では、クロックCk1’は「L」レベルのままとなる。
【0052】
この結果、時刻t1では、PMOSトランジスタP1がオンするが、PMOSトランジスタP1’はオン状態を維持するので、出力端子26の出力電位OUTBは「H」レベルとなる。
一方、時刻t1では、クロックCk2のレベルは定常状態にあり、NMOSトランジスタN1、N1’の少なくとも一方はオフするので、出力端子26は「L」レベルから遮断される。
【0053】
この結果、回路ブロック21の出力端子26の出力OUTBは、「H」レベルに変化する。
また、時刻t1では、他の回路ブロック22〜25に入力されるクロックは、図5に示すように、クロックCk6を除いて定常状態にあり、クロックCk6を反転したクロックCk6B’は「L」レベルであるので、NMOSトランジスタN3’はオフとなっている。
【0054】
このため、時刻t1では、他の回路ブロック22〜25の各出力端子27〜30は、「H」レベルおよび「L」レベルのいずれの電位にならず、浮遊状態になる。
この結果、回路ブロック21〜25の出力端子26〜30が共通接続されている場合においても、時刻t1では、回路ブロック21の出力端子26の出力が、他の回路ブロック22〜25の出力と干渉することを防止することができる。
【0055】
このため、時刻t1では、回路ブロック21の出力端子26からの出力により、回路ブロック21〜25全体の出力OUTBが規定され、回路ブロック21の出力端子26のレベルがインバータ42で反転されて、逓倍クロックOUTは「H」レベルから「L」レベルに変化する。
次に、時刻t1から遅延時間tだけ経過した時刻t2になると、インバータ31によって遅延していたクロック信号Ck1’が立ち上がり、PMOSトランジスタP1’のゲートが「H」レベルになるため、PMOSトランジスタP1’がオフする。
【0056】
この結果、出力端子26は「H」レベル電位から遮断され、出力端子26は浮遊状態(図5では、Zで示す)になる。
ここで、出力端子26には寄生容量C10が存在し、出力端子26が浮遊状態になった場合においても、この寄生容量C10の電荷保持作用によって、回路ブロック21〜25全体の出力OUTBは「H」レベルを維持することができ、逓倍クロックOUTは「L」レベルを維持することができる。
【0057】
次に、時刻t3になると、クロックCk2が立ち上がり、そのクロック信号Ck2がNMOSトランジスタN1のゲートに入力されるため、NMOSトランジスタN1はオンする。
一方、NMOSトランジスタN1’のゲートには、そのクロック信号Ck2がインバータ32で反転されたクロックCk2B’が入力される。このため、そのクロックCk2B’は、クロックCk2の立ち上がり時刻t3から遅延時間tだけ遅れて立ち下がるので、時刻t3では、NMOSトランジスタN1’のゲートは「H」レベルのままとなる。
【0058】
この結果、時刻t3では、NMOSトランジスタN1がオンするとともに、NMOSトランジスタN1’のオン状態がそのまま維持され、出力端子26は「L」レベル電位になる。
一方、時刻t3では、クロック信号Ck1のレベルは定常状態にあり、PMOSトランジスタP1、P1’の少なくとも一方はオフするので、出力端子26は「H」レベル電位から遮断される。
【0059】
この結果、回路ブロック21の出力端子26は「L」レベルに変化する。
また、時刻t3では、他の回路ブロック22〜25のクロックは、クロックCk7Bを除いて定常状態にあり、また、時刻t3では、クロック信号Ck7Bを反転したクロックCk4’のレベルがハイレベルであるから、PMOSトランジスタP4’はオフとなっている。
【0060】
このため、時刻t3では、他の回路ブロック22〜25の出力端子27〜30は、「H」レベルおよび「L」レベルのいずれの電位からも遮断され、浮遊状態となる。
この結果、回路ブロック21〜25の出力端子26〜29が共通接続されている場合においても、時刻t3では、回路ブロック21の出力端子26の出力が、他の回路ブロック22〜25の出力と干渉することを防止することができる。
【0061】
このため、時刻t3では、回路ブロック21の出力端子26からの出力により、回路ブロック21〜25全体の出力OUTBが規定され、回路ブロック21の出力端子26のレベルがインバータ42で反転されて、逓倍クロックOUTは「L」レベルから「H」レベルに変化する。
次に、時刻t3から遅延時間tだけ経過した時刻t4になると、インバータ32によって遅延していたクロックCk2B’が立ち下がり、NMOSトランジスタN1’のゲートが「L」レベルになるため、NMOSトランジスタN1’がオフする。
【0062】
この結果、出力端子26は「L」レベル電位から遮断され、出力端子26は浮遊状態(図5では、Zで示す)になる。
ここで、出力端子26には寄生容量C10が存在し、出力端子26が浮遊状態になった場合においても、この寄生容量C10の電荷保持作用によって、回路ブロック21〜25全体の出力OUTBは「L」レベルを維持することができ、逓倍クロックOUTは「H」レベルを維持することができる。
【0063】
以下、他のクロックCk3〜Ck10に対しても、回路ブロック21〜25により、同様の動作が繰り返される。
このため、逓倍クロックOUTは、多相クロックCk1〜Ck10が順次立ち上がるごとに、「H」レベルと「L」レベルとの間の状態遷移を繰り返し、多相クロックCk1〜Ck10の5倍の周波数の逓倍クロックOUTを生成することができる。
【0064】
このように、各回路ブロック21〜25の出力端子26〜30のレベル変化後に、その出力端子26〜30を浮遊状態にすることにより、回路ブロック21〜25の出力端子26〜30を共通接続した場合においても、各回路ブロック21〜25間の出力の干渉を防止しつつ、各回路ブロック21〜25の出力を回路ブロック21〜25全体の出力とすることができる。
【0065】
この結果、多相クロックの相数が増えた場合においても、回路ブロック21〜25を単に並列接続するだけで、逓倍クロックを生成することができ、各回路ブロック21〜25からの出力を合成するために、多入力OR回路を用いる必要がなくなる。
このため、多相クロックの相数が増えた場合においても、トランジスタの直列接続数を増加させる必要がなくなることから、低電圧ICプロセスを用いて、クロックの高周波化を図ることができる。
【0066】
また、多相クロックの相数が増えた場合においても、回路ブロック21〜25を単に並列接続するだけでよく、各入力端子の対称構造を維持することが可能となることから、ジッタの増加を抑制しつつ、クロックの高周波化を図ることができる。
また、多相クロックCk1〜Ck10の立ち上がりエッジのみを用いて、逓倍クロックOUTを直接生成することが可能となることから、多相クロックCk1〜Ck10からノン・オーバーラップ・パルスを生成するためのRSフリップフロップが不要となる。
【0067】
このため、多相クロックCk1〜Ck10の入力端子数が増加した場合においても、回路規模の増大を抑制して、チップ面積および消費電力の増大を抑えることが可能となるとともに、多相クロックCk1〜Ck10の各相間での各回路ブロック21〜25のミスマッチを低減して、ジッタを抑制することができる。
さらに、多相クロックCk1〜Ck10の立ち上がりエッジのみを用いて、逓倍クロックOUTを生成することにより、多相クロックCk1〜Ck10のデューティ比が50%からずれた場合においても、逓倍クロックOUTのデューティ比を50%に維持することが可能となるとともに、逓倍クロックOUTのデューティ比が0%を下回ったり、100%を上回ったりして、パルスが消失することを防止することができる。
【0068】
なお、回路ブロック21〜25の出力端子26〜30を共通接続した際に、回路ブロック21〜25間での出力の干渉を防止するために、インバータ31〜40の各遅延量tを多相クロックの位相のずれ量(π/N)より小さく設定することが必要である。
[2]第2実施形態
次に、本発明のジッタ低減回路の第2実施形態の構成について、図6を参照して説明する。
【0069】
この第2実施形態に係るジッタ低減回路は、図6に示すように、位相比較器1と、低域通過フィルタ2と、電圧制御水晶発振器3と、周波数逓倍回路4と、分周器5とを備え、周波数逓倍回路4の出力信号を取り出すとともに、分周器5の出力を位相比較器1の入力側に帰還することにより、全体としてフィードバックループを形成している。
【0070】
位相比較器1は、入力信号である基準クロックと分周器5からの出力信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力するものである。
低域通過フィルタ2は、位相比較器1から出力される誤差信号を積分して出力するフィルタである。
電圧制御水晶発振器3は、所定の周波数で発振するとともに、その発振周波数が低域通過フィルタ2からの出力信号に応じて制御される発振器である。この電圧制御水晶発振器3は、その発振素子として水晶AT振動子、水晶SAW共振子、水晶SAWフィルタなどが使用される。
【0071】
周波数逓倍回路4は、電圧制御水晶発振器3の出力の周波数をN逓倍(N倍)する回路であり、例えば、図2に示すようなDLL方式のN逓倍回路が使用される。
分周器5は、周波数逓倍回路4の出力信号の周波数を1/Mに分周するものであり、その分周した出力信号を位相比較器1に帰還するようになっている。
【0072】
次に、このような構成からなる第2実施形態に係るジッタ低減回路の動作例について説明する。
位相比較器1では、基準クロックと分周器5からの出力信号の位相が比較され、その位相差に応じた誤差信号が低域通過フィルタ2に出力される。
その誤差信号は、低域通過フィルタ2で積分されて電圧制御水晶発振器3に供給され、電圧制御水晶発振器3の発振周波数が制御される。そして、電圧制御水晶発振器3の出力は、その周波数が周波数逓倍回路4でN逓倍されたのち、分周器5で1/Mに分周されて位相比較器1に帰還される。
【0073】
この結果、入力される基準クロックの位相と、分周器5の出力信号の位相とが一致するように動作する。そして、その位相の同期時には、電圧制御水晶発振器3の発振周波数をFvcxo、周波数逓倍回路4の逓倍数をN、分周器5の分周値を1/Mとすると、Fin=Fvcxo×(N/M)となる。このとき、出力周波数Fout は、Fout =Fvcxo×N=Fin×M、となる。
【0074】
このため、基準クロックのジッタを低減化できる上に、入力周波数FinのM倍の出力が得られ周波数逓倍機能を有し、かつ、電圧制御水晶発振器3として必要な発振周波数を従来の1/Nにできる。
[3]第3実施形態
次に、本発明のジッタ低減回路の第3実施形態の構成について、図7を参照して説明する。
【0075】
この第3実施形態に係るジッタ低減回路は、図7に示すように、分周器6と、位相比較器1と、低域通過フィルタ2と、電圧制御水晶発振器3と、周波数逓倍回路4とを備え、周波数低倍器4の出力信号を取り出すとともに、周波数逓倍回路4の出力信号を位相比較器1の入力側に帰還することにより、全体としてフィードバックループを形成している。
【0076】
分周器6は、入力信号である基準クロックの周波数Finを1/Lに分周するものであり、その分周された基準クロックは位相比較器1に出力されるようになっている。
位相比較器1は、その分周された基準クロックと周波数逓倍回路4からの出力信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力するものである。
【0077】
低域通過フィルタ2は、位相比較器1から出力される誤差信号を積分して出力するフィルタである。
電圧制御水晶発振器3は、所定の周波数で発振するとともに、その発振周波数が低域通過フィルタ2からの出力信号に応じて制御される発振器である。この電圧制御水晶発振器3は、その発振素子として水晶AT振動子、水晶SAW共振子または水晶SAWフィルタなどが使用される。
【0078】
周波数逓倍回路4は、電圧制御水晶発振器3の出力の周波数をN逓倍(N倍)する回路であり、例えば、図2に示すようなDLL方式のN逓倍回路が使用される。
次に、このような構成からなる第3実施形態に係るジッタ低減回路の動作例について説明する。
【0079】
分周器6では、入力される基準クロックの周波数Finが1/Lに分周され、この分周された基準クロックが、位相比較器1に入力される。位相比較器1では、その分周された基準クロックと周波数逓倍回路4の出力との位相が比較され、その位相差に応じた誤差信号が低域通過フィルタ2に出力される。
その誤差信号は、低域通過フィルタ2で積分されて電圧制御水晶発振器3に供給され、電圧制御水晶発振器3の発振周波数が制御される。そして、電圧制御水晶発振器3の出力は、その周波数が周波数逓倍回路4でN逓倍される。
【0080】
この結果、分周器6からの出力信号の位相と、周波数逓倍回路4からの出力信号の位相とが一致するように動作する。そして、その位相の同期時には、入力される基準クロックの周波数をFin、分周器6の分周値を1/L、電圧制御水晶発振器3の発振周波数をFvcxo、周波数逓倍回路4の逓倍数をNとすると、Fin/L=Fvcxo×Nとなる。このとき、出力周波数Fout は、Fout =Fvcxo×N=Fin/Lとなる。
【0081】
このため、基準クロックのジッタを低減化できる上に、入力周波数FinのM倍の出力が得られ周波数逓倍機能を有し、かつ、電圧制御水晶発振器3として必要な発振周波数を従来の1/(L×N)にできる。
[4]第4実施形態
次に、本発明のジッタ低減回路の第4実施形態の構成について、図8を参照して説明する。
【0082】
この第4実施形態に係るジッタ低減回路は、図8に示すように、分周器6と、位相比較器1と、低域通過フィルタ2と、電圧制御水晶発振器3と、周波数逓倍回路4と、分周器5とを備え、周波数逓倍回路4の出力信号を取り出すとともに、分周器5の出力信号を位相比較器1の入力側に帰還することにより、全体としてフィードバックループを形成している。
【0083】
分周器6は、入力信号である基準クロックの周波数Finを1/Lに分周するものであり、その分周された基準クロックは位相比較器1に出力されるようになっている。
位相比較器1は、その分周器6で分周された基準クロックと分周器5からの出力信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力するものである。
【0084】
低域通過フィルタ2は、位相比較器1から出力される誤差信号を積分して出力するフィルタである。
電圧制御水晶発振器3は、所定の周波数で発振するとともに、その発振周波数が低域通過フィルタ2からの出力信号に応じて制御される発振器である。この電圧制御水晶発振器3は、その発振素子として水晶AT振動子、水晶SAW共振子または水晶SAWフィルタなどが使用される。
【0085】
周波数逓倍回路4は、電圧制御水晶発振器3の出力の周波数をN逓倍する回路であり、例えば、図2に示すようなDLL方式のN逓倍回路が使用される。
分周器5は、周波数逓倍回路4の出力信号の周波数を1/Mに分周するものであり、その分周された出力信号が位相比較器1の入力側に帰還されるようになっている。
【0086】
次に、このような構成からなる第4実施形態に係るジッタ低減回路の動作例について説明する。
分周器6では、入力される基準クロックの周波数Finが1/Lに分周され、この分周された基準クロックが、位相比較器1に入力される。位相比較器1では、その分周された基準クロックと分周器5の出力との位相が比較され、その位相差に応じた誤差信号が低域通過フィルタ2に出力される。
その誤差信号は、低域通過フィルタ2で積分されて電圧制御水晶発振器3に供給され、電圧制御水晶発振器3の発振周波数が制御される。そして、電圧制御水晶発振器3の出力は、その周波数が周波数逓倍回路4でN逓倍される。そのN逓倍された信号は分周器5で1/Mに分周され、位相比較器1の入力側に帰還される。
【0087】
この結果、分周器6からの出力信号の位相と、分周器5からの出力信号の位相とが一致するように動作する。そして、その位相の同期時には、入力される基準クロックの周波数をFin、分周器6の分周値を1/L、電圧制御水晶発振器3の発振周波数をFvcxo、周波数逓倍回路4の逓倍数をN、分周器6の分周値を1/Mとすると、Fin/L=Fvcxo×N×(1/M)となる。このとき、出力周波数Fout は、Fout =Fvcxo×N=Fin×(M/L)となる。
【0088】
このため、基準クロックのジッタを低減化できる上に、入力周波数Finの(M/L)倍の出力が得られ周波数逓倍機能を有し、かつ、電圧制御水晶発振器3として必要な発振周波数を従来の1/Nにできる。
[5]第5実施形態
次に、本発明のジッタ低減回路を、本発明の電子機器に適用した場合の実施形態について、図9を参照して説明する。
【0089】
この実施形態に係る通信機器は、図9に示すように、データを送信するデータ送信部61と、データを受信するデータ受信部62と、データ送信部61がデータの送信時に使用するとともに、データ受信部62がデータ受信時に使用すべきクロックのジッタを低減するジッタ低減回路63とを備えている。
ここで、ジッタ低減回路63は、図1、図6、図7、または図8に示すような各ジッタ低減回路を使用する。
【0090】
このような構成からなる通信機器において、例えば外部から供給される基準クロック(RefClock)にジッタが含まれている場合に、その基準クロックがジッタ低減回路63に入力される。これにより、ジッタ低減回路63からは、ジッタが低減された基準クロックが得られ、その基準クロックがデータ送信部61およびデータ受信部62にそれぞれ供給される。
【0091】
従って、実施形態に係る通信機器によれば、データ送信部61のデータ送信時、またはデータ受信部62のデータ受信時の各データ処理に使用する基準クロックの精度が高くなり、送受信時のエラーを減少できる。
[実施形態の変形例]
次に、前記実施形態に記載のジッタ低減回路の構成についての変形例について説明する。
【0092】
前記各実施形態に記載のジッタ低減回路において、発振素子として水晶AT振動子、水晶SAW共振子または水晶SAWフィルタなどを用いた電圧制御水晶発振器を使用するとしたが、前記電圧制御水晶発振器は、水晶以外の圧電材料を用いた、SAW共振子またはSAWフィルタを、発振素子として用いた電圧制御圧電発振器に置き換えてもよい。圧電材料の例としては、ランガサイト、LBO(Lithium Tetraborate)、圧電膜形成ダイヤモンドなどが挙げられる。上記構成によれば、前記実施形態に比べて、高周波動作、温度安定性などの点で優れたジッタ低減回路を実現可能である。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のジッタ低減回路によれば、入力信号の周波数が高い場合でも、高精度であるが発振周波数の低い電圧制御水晶発振器を使用できるので、設計・制作する際の技術的な困難性を回避することができ、かつ制作費用の低減化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のジッタ低減回路の第1実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】周波数逓倍回路の一例を示すブロック図である。
【図3】遅延回路の一例を示す回路図である。
【図4】多相クロック論理合成回路の一例を示す回路図である。
【図5】多相クロック論理合成回路の動作例を説明するタイムチャートである。
【図6】本発明のジッタ低減回路の第2実施形態の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明のジッタ低減回路の第3実施形態の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明のジッタ低減回路の第4実施形態の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の電子機器の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図10】従来のジッタ低減回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1は位相比較器、2は低域通過フィルタ、3は電圧制御水晶発振器、4は周波数逓倍回路、5、6は分周器、11は位相比較器、12は低域通過フィルタ、13は遅延回路、14は多相クロック論理合成回路、21〜25は回路ブロック、26〜30は出力端子、31〜40はインバータ、61はデータ送信部、62はデータ受信部、63はジッタ低減回路である。

Claims (10)

  1. 入力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する位相比較器と、
    前記位相比較器から出力される誤差信号を積分する低域通過フィルタと、
    前記低域通過フィルタの出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御水晶発振器と、
    前記電圧制御水晶発振器の出力の周波数を任意の値に逓倍する周波数逓倍回路とを備え、
    前記周波数逓倍回路の出力を前記帰還信号として前記位相比較器に帰還するとともに、前記周波数逓倍回路の出力を取り出すように構成し、
    前記周波数逓倍回路は、
    前記電圧制御水晶発振器の出力に基づいて多相クロックを生成する遅延同期回路と、
    前記遅延同期回路で生成される多相クロックに基づいて逓倍クロックを生成する論理合成回路とからなり、
    前記論理合成回路は、
    出力端子に設けられた電荷蓄積部と、
    前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をハイレベル電位に固定する第1スイッチング素子と、
    前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をローレベル電位に固定する第2スイッチング素子と、
    を備えていることを特徴とするジッタ低減回路。
  2. 入力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する位相比較器と、
    前記位相比較器から出力される誤差信号を積分する低域通過フィルタと、
    前記低域通過フィルタの出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御水晶発振器と、
    前記電圧制御水晶発振器の出力の周波数を任意の値に逓倍する周波数逓倍回路と、
    前記周波数逓倍回路の出力を分周する分周器とを備え、
    前記分周器の出力を前記帰還信号として前記位相比較器に帰還するとともに、前記周波数逓倍回路の出力を取り出すように構成し、
    前記周波数逓倍回路は、
    前記電圧制御水晶発振器の出力に基づいて多相クロックを生成する遅延同期回路と、
    前記遅延同期回路で生成される多相クロックに基づいて逓倍クロックを生成する論理合成回路とからなり、
    前記論理合成回路は、
    出力端子に設けられた電荷蓄積部と、
    前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をハイレベル電位に固定する第1スイッチング素子と、
    前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をローレベル電位に固定する第2スイッチング素子と、
    を備えていることを特徴とするジッタ低減回路。
  3. 入力信号を分周する分周器と、
    前記分周器の出力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する位相比較器と、
    前記位相比較器から出力される誤差信号を積分する低域通過フィルタと、
    前記低域通過フィルタの出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御水晶発振器と、
    前記電圧制御水晶発振器の出力の周波数を任意の値に逓倍する周波数逓倍回路とを備え、
    前記周波数逓倍回路の出力を前記帰還信号として前記位相比較器に帰還するとともに、前記周波数逓倍回路の出力を取り出すように構成し、
    前記周波数逓倍回路は、
    前記電圧制御水晶発振器の出力に基づいて多相クロックを生成する遅延同期回路と、
    前記遅延同期回路で生成される多相クロックに基づいて逓倍クロックを生成する論理合成回路とからなり、
    前記論理合成回路は、
    出力端子に設けられた電荷蓄積部と、
    前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をハイレベル電位に固定する第1スイッチング素子と、
    前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をローレベル電位に固定する第2スイッチング素子と、
    を備えていることを特徴とするジッタ低減回路。
  4. 入力信号を分周する第1の分周器と、
    前記第1の分周器の出力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する位相比較器と、
    前記位相比較器から出力される誤差信号を積分する低域通過フィルタと、
    前記低域通過フィルタの出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御水晶発振器と、
    前記電圧制御水晶発振器の出力の周波数を任意の値に逓倍する周波数逓倍回路と、
    前記周波数逓倍回路の出力を分周する第2の分周器とを備え、
    前記第2の分周器の出力を前記帰還信号として前記位相比較器に帰還するとともに、前記周波数逓倍回路の出力を取り出すように構成し、
    前記周波数逓倍回路は、
    前記電圧制御水晶発振器の出力に基づいて多相クロックを生成する遅延同期回路と、
    前記遅延同期回路で生成される多相クロックに基づいて逓倍クロックを生成する論理合成回路とからなり、
    前記論理合成回路は、
    出力端子に設けられた電荷蓄積部と、
    前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をハイレベル電位に固定する第1スイッチング素子と、
    前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をローレベル電位に固定する第2スイッチング素子と、
    を備えていることを特徴とするジッタ低減回路。
  5. 入力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する第1位相比較器と、
    前記第1位相比較器から出力される誤差信号を積分する第1低域通過フィルタと、
    前記第1低域通過フィルタの出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御水晶発振器と、
    前記電圧制御水晶発振器の出力の周波数を任意の値に逓倍する周波数逓倍回路とを備え、
    前記周波数逓倍回路の出力を前記帰還信号として前記第1位相比較器に帰還するとともに、前記周波数逓倍回路の出力を取り出すように構成し、
    前記周波数逓倍回路は、
    前記電圧制御水晶発振器の出力に基づいて多相クロックを生成する遅延同期回路と、
    前記遅延同期回路で生成される多相クロックに基づいて逓倍クロックを生成する論理合成回路とからなり、
    前記遅延同期回路は、
    前記電圧制御水晶発振器の出力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する第2位相比較器と、
    前記第2位相比較器から出力される誤差信号を積分する第2低域通過フィルタと、
    複数の遅延素子からなり、前記前記電圧制御水晶発振器の出力信号を順次遅延させて多相クロックを生成するとともに、前記第2低域通過フィルタの出力に従って前記各遅延素子の遅延時間が可変自在な遅延回路とを備え、
    前記複数の遅延素子のうちの最終段の遅延素子の出力を、前記帰還信号として前記第2位相比較器に帰還するとともに、前記遅延回路で生成される多相クロックを取り出すように構成し、
    前記論理合成回路は、
    出力端子に設けられた電荷蓄積部と、
    前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をハイレベル電位に固定する第1スイッチング素子と、
    前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をローレベル電位に固定する第2スイッチング素子と、
    を備えていることを特徴とするジッタ低減回路。
  6. 入力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する第1位相比較器と、
    前記第1位相比較器から出力される誤差信号を積分する第1低域通過フィルタと、
    前記第1低域通過フィルタの出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御水晶発振器と、
    前記電圧制御水晶発振器の出力の周波数を任意の値に逓倍する周波数逓倍回路と、
    前記周波数逓倍回路の出力を分周する分周器とを備え、
    前記分周器の出力を前記帰還信号として前記第1位相比較器に帰還するとともに、前記周波数逓倍回路の出力を取り出すように構成し、
    前記周波数逓倍回路は、
    前記電圧制御水晶発振器の出力に基づいて多相クロックを生成する遅延同期回路と、
    前記遅延同期回路で生成される多相クロックに基づいて逓倍クロックを生成する論理合成回路とからなり、
    前記遅延同期回路は、
    前記電圧制御水晶発振器の出力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する第2位相比較器と、
    前記第2位相比較器から出力される誤差信号を積分する第2低域通過フィルタと、
    複数の遅延素子からなり、前記前記電圧制御水晶発振器の出力信号を順次遅延させて多相クロックを生成するとともに、前記第2低域通過フィルタの出力に従って前記各遅延素子の遅延時間が可変自在な遅延回路とを備え、
    前記複数の遅延素子のうちの最終段の遅延素子の出力を、前記帰還信号として前記第2位相比較器に帰還するとともに、前記遅延回路で生成される多相クロックを取り出すように構成し、
    前記論理合成回路は、
    出力端子に設けられた電荷蓄積部と、
    前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をハイレベル電位に固定する第1スイッチング素子と、
    前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をローレベル電位に固定する第2スイッチング素子と、
    を備えていることを特徴とするジッタ低減回路。
  7. 入力信号を分周する分周器と、
    前記分周器の出力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する第1位相比較器と、
    前記第1位相比較器から出力される誤差信号を積分する第1低域通過フィルタと、
    前記第1低域通過フィルタの出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御水晶発振器と、
    前記電圧制御水晶発振器の出力の周波数を任意の値に逓倍する周波数逓倍回路とを備え、
    前記周波数逓倍回路の出力を前記帰還信号として前記第1位相比較器に帰還するとともに、前記周波数逓倍回路の出力を取り出すように構成し、
    前記周波数逓倍回路は、
    前記電圧制御水晶発振器の出力に基づいて多相クロックを生成する遅延同期回路と、
    前記遅延同期回路で生成される多相クロックに基づいて逓倍クロックを生成する論理合成回路とからなり、
    前記遅延同期回路は、
    前記電圧制御水晶発振器の出力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する第2位相比較器と、
    前記第2位相比較器から出力される誤差信号を積分する第2低域通過フィルタと、
    複数の遅延素子からなり、前記前記電圧制御水晶発振器の出力信号を順次遅延させて多相クロックを生成するとともに、前記第2低域通過フィルタの出力に従って前記各遅延素子の遅延時間が可変自在な遅延回路とを備え、
    前記複数の遅延素子のうちの最終段の遅延素子の出力を、前記帰還信号として前記第2位相比較器に帰還するとともに、前記遅延回路で生成される多相クロックを取り出すように構成し、
    前記論理合成回路は、
    出力端子に設けられた電荷蓄積部と、
    前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をハイレベル電位に固定する第1スイッチング素子と、
    前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をローレベル電位に固定する第2スイッチング素子と、
    を備えていることを特徴とするジッタ低減回路。
  8. 入力信号を分周する第1の分周器と、
    前記第1の分周器の出力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する第1位相比較器と、
    前記第1位相比較器から出力される誤差信号を積分する第1低域通過フィルタと、
    前記第1低域通過フィルタの出力に応じて発振周波数が変化する電圧制御水晶発振器と、
    前記電圧制御水晶発振器の出力の周波数を任意の値に逓倍する周波数逓倍回路と、
    前記周波数逓倍回路の出力を分周する第2の分周器とを備え、
    前記第2の分周器の出力を前記帰還信号として前記第1位相比較器に帰還するとともに、前記周波数逓倍回路の出力を取り出すように構成し、
    前記周波数逓倍回路は、
    前記電圧制御水晶発振器の出力に基づいて多相クロックを生成する遅延同期回路と、
    前記遅延同期回路で生成される多相クロックに基づいて逓倍クロックを生成する論理合成回路とからなり、
    前記遅延同期回路は、
    前記電圧制御水晶発振器の出力信号と帰還信号の位相を比較し、その位相差に応じた誤差信号を出力する第2位相比較器と、
    前記第2位相比較器から出力される誤差信号を積分する第2低域通過フィルタと、
    複数の遅延素子からなり、前記前記電圧制御水晶発振器の出力信号を順次遅延させて多相クロックを生成するとともに、前記第2低域通過フィルタの出力に従って前記各遅延素子の遅延時間が可変自在な遅延回路とを備え、
    前記複数の遅延素子のうちの最終段の遅延素子の出力を、前記帰還信号として前記第2位相比較器に帰還するとともに、前記遅延回路で生成される多相クロックを取り出すように構成し、
    前記論理合成回路は、
    出力端子に設けられた電荷蓄積部と、
    前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をハイレベル電位に固定する第1スイッチング素子と、
    前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定時間だけ前記出力端子をローレベル電位に固定する第2スイッチング素子と、
    を備えていることを特徴とするジッタ低減回路。
  9. 前記論理合成回路は、
    前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子がそれぞれ複数並列接続され、
    前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子は、前記多相クロックの各相の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して交互に導通するように構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項8のうちの何れかに記載のジッタ低減回路。
  10. 前記第1スイッチング素子は、
    電源端子と出力端子との間に直列に接続される第1および第2のPMOSトランジスタと、
    前記両PMOSトランジスタのうちのいずれか一方のゲートに入力されるいずれか1つの多相クロックを反転するともに、その反転のタイミングを前記所定時間だけ遅延させて他方のゲートに出力する第1インバータとを備え、
    前記第2スイッチング素子は、
    接地端子と出力端子との間に直列に接続される第1および第2のNMOSトランジスタと、
    前記両NMOSトランジスタのうちのいずれか一方のゲートに入力されるいずれか1つの多相クロックを反転するとともに、その反転のタイミングを前記所定時間だけ遅延させて他方のゲートに出力する第2インバータとを備えていることを特徴とする請求項9に記載のジッタ低減回路。
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