JP4004649B2 - ペットフード - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は薬効成分および/または健康増進成分を含有するペットフードおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、猫や犬などのペット類の飼育が盛んになっており、それに伴ってペット類の健康管理、病気の予防や治療などに対する関心が高まっている。そのような状況下に、猫や犬などのペット類に生薬、脂肪酸、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、食物繊維などの薬効成分や健康増進成分などを給与することも行われるようになっている。
【0003】
ペット類に薬効成分や健康増進成分を給与するに当たっては、薬効成分や健康増進成分のみを直接給与してもペット類が口をつけなかったり、吐き出したりして摂取しない場合が多く、そのため薬効成分や健康増進成分をペットフード中に添加して給与することが広く行われている。
しかしながら、猫や犬などのペット類は、匂いや味に敏感であることから、薬効成分や健康増進成分を添加したペットフードを全く摂取しなくなったり、摂取量が低下する場合が多い。また、通常の餌とは異なる薬効成分や健康増進成分を口や舌などで取り除きながら本来の餌の部分だけを摂取したり、一旦口中に入れても異物として吐き出すことも多く、薬効成分や健康増進成分をペット類に円滑に摂取させることが困難である。
【0004】
ペットフードのうちでも、缶詰などの形態で流通、販売されているいわゆるウエットタイプのペットフードは、ペット類による嗜好性が高く、人気のあるペットフードの1種である。しかしながら、ウエットタイプのペットフードは、水分含量が高いので、それに薬効成分や健康増進成分をそのまま添加した場合は、それらの成分が水中に溶け出して、缶詰などの包装容器の底、給餌皿の底に汁状で分離・残留し、高価な薬効成分や健康増進成分がペット類に摂取されずに汁と一緒に廃棄されてしまうことが多い。また、水不溶性の薬効成分や健康増進成分の場合にも、それらの成分が缶などの包装容器の底などに偏在し、その部分をペットが摂取しないまま廃棄されることも多い。
【0005】
ウエットタイプのペットフードに薬効成分や健康増進成分を添加した際の上記した欠点を解消する対策として、薬効成分や健康増進成分を添加したペットフードに増粘剤やゲル化剤を加えて、ペットフード全体の粘度を上げたり、ペットフード全体をゲル化して、薬効成分や健康増進成分がペットフードから汁状に分離したり偏在しないようにする方法が考えられる。しかしながら、本発明者らの試験によると、そのようにして増粘またはゲル化したペットフードは、ペット類による嗜好性が大きく低下し、摂餌量が低減することが判明した。また、缶詰の製造工程で通常行われる加圧加熱殺菌処理によって増粘剤やゲル化剤が液状化してしまい、予め均一に分散させゲル化させておいた薬効成分や健康増進成分が再度偏在してしまうことが判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、猫や犬などのペット類の病気の予防や治療、健康増進に役立つ薬効成分および/または健康増進成分を含有し、しかもペット類による嗜好性の高いペットフードおよびその製造法を提供することである。
さらに、本発明の目的は、ペットフード中に添加した薬効成分および/または健康増進成分が、ペットフードから汁などとして分離することがなく、また缶の底などに偏在することがなく、ペット類に無駄なく円滑に給与され得るペットフードおよびその製造法を提供することである。
特に、本発明の目的は、上記した優れた特性を有する、猫や犬、特に猫用のペットフードとして適する、ウエットタイプのペットフードを提供することである。
【0007】
【発明を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく本発明者らは、ペットフードに用いる原材料の種類、配合、形態、製造法などの種々の観点から検討を重ねてきた。その結果、薬効成分および/または健康増進成分を従来のペットフード材料中にそのまま添加する代わりに、薬効成分および/または健康増進成分を含有する加熱練り肉製品をつくり、その加熱練り肉製品を肉類を主体とする通常のウエットタイプ用のペットフード材料中に添加配合すると、それにより得られるペットフードは、ペット類による嗜好性が高いこと、しかも薬効成分および/または健康増進成分が汁に溶けて分離したり偏在することがなくなり、肉類などのペットフード材料と一緒にペット類に効率良く、無駄なく摂取させ得ることを見出し、それらの知見に基づいて本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1) 肉類を主体とするウエットタイプの飼料材料中に、加熱練り肉製品を添加配合したウエットタイプのペットフードであって;
加熱練り肉製品が、生薬および茶葉粉末から選ばれる薬効成分および/または健康増進成分を加熱練り肉製品中の肉類の重量に基づいて0.2〜10重量%の割合で含有する大きさが3〜20mmの加熱練り肉製品であり;且つ、
[加熱練り肉製品]:[肉類を主体とするウエットタイプの飼料材料]の配合割合が10:90〜50:50の重量比である;
ことを特徴とするウエットタイプのペットフードである。
また、本発明は、
(2) 缶詰である前記(1)のペットフードである。
【0009】
そして、本発明は、
(3) 肉類から主としてなる原料中に生薬および茶葉粉末から選ばれる薬効成分および/または健康増進成分を該肉類の重量に基づいて0.2〜10重量%の割合で添加して肉類組成物を調製し、前記肉類組成物を成形した後に加熱して前記薬効成分および/または微量栄養成分を含有する大きさが3〜20mmの加熱練り肉製品をつくり、前記加熱練り肉製品を、肉類を主体とするウエットタイプの飼料材料に、[加熱練り肉製品]:[肉類を主体とするウエットタイプの飼料材料]の配合割合が10:90〜50:50の重量比になるようにして添加配合することを特徴とするペットフードの製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明のペットフードで用いる、生薬および茶葉粉末から選ばれる薬効成分および/または健康増進成分(以下単に「薬効成分および/または健康増進成分」ということがある)を含有する加熱練り肉製品は、肉類を主としてなる原材料中に前記の薬効成分および健康増進成分の少なくとも1種を添加して肉類組成物を調製し、その肉類組成物を成形した後に加熱することによって製造される。
【0011】
加熱練り肉製品の製造に用いる肉類としては、魚介類および畜肉類の1種または2種以上が用いられる。
加熱練り肉製品に用い得る魚介類の代表例としては、スケソウダラ、シログチ、キグチ、エソ、アジ、タチオエ、ニベ類、ホッケ、カレイなどの魚類、エビ、カニなどの甲殻類、イカ、タコなどの軟体動物を挙げることができる。そのうちでも、スケソウダラ、シログチ、キグチ、エソなどの魚類、エビ、カニなどの甲殻類が好ましく用いられる。
また、加熱練り肉製品の製造に用い得る畜肉類の代表例としては、鶏、豚、牛、馬、羊、アヒルなどの肉類を挙げることができる。
加熱練り肉製品の調製に当たっては、ペットフードを給与するペットの種類などに応じて、魚介類のみを用いても、畜肉類のみを用いても、または魚介類と畜肉類を併用してもよい。
また、加熱練り肉製品の製造に用いる肉類は、肉の部分であっても、内臓の部分であっても、または肉の部分と内臓の部分を併用してもよく、生肉、乾燥肉、粉状肉等でもよい。
【0012】
加熱練り肉製品の製造に用いる肉類の形態は特に制限されず、薬効成分および/または健康増進成分を均一に分散して製造し得るものであればいずれでもよく、例えば、冷凍すり身、非冷凍すり身、冷凍および/または非冷凍の肉類から採取した砕状または塊状の肉類、挽肉などの形態の肉類を用いることができる。
【0013】
加熱練り製品の製造に当たっては、肉類の他に調味料(食塩、砂糖、みりん、グルタミン酸ソーダなど)、香辛料、血粉、骨粉、穀粉類(小麦粉、米粉、大豆粉、トウモロコシ粉、各種澱粉類など)、糟糠類(米ぬか、ふすま、胚芽、麦芽など)、おから、油脂類、乳製品(乳ホエーなど)、卵製品(卵白、全卵、卵黄など)、ガム類など増粘剤、ゲル化剤などの副原料の1種または2種以上を添加して用いてもよい。
【0014】
そのうちでも、肉類に対して、その重量に基づいて、澱粉類を0.5〜8重量%、食塩を2〜5重量%、糖類(砂糖やみりんなど)を0〜5重量%、グルタミン酸ソーダを0〜1重量%、および卵白を0〜5重量%の割合で添加したものを用いると、加熱練り肉製品を製造する際の成形性、ペット類による嗜好性が良好になるので好ましい。
【0015】
また、加熱練り肉製品に含有させる薬効成分および/または健康増進成分としては、カンゾウなどの生薬、茶葉粉末を用いる。
薬効成分および健康増進成分は1種類のみを用いても、または2種以上を併用してもよい。薬効成分および/または健康増進成分は、肉類への混合の容易性、肉類組成物からの加熱練り肉製品の成形容易性などの点から、粉末状または液状にして肉類に添加配合することが好ましい。
【0016】
肉類に対する生薬および茶葉粉末から選ばれる薬効成分および/または健康増進成分の添加量は、ペットの種類、ペット類に対する薬効作用や健康増進作用、ペットによる嗜好性の点から、加熱練り肉製品中の肉類の重量に基づいて0.2〜10重量%である。薬効成分および/または健康増進成分の添加量が多すぎると、加熱練り肉製品の成形性が不良になり、しかもペット類による嗜好性が低下するので、注意する必要がある。
【0017】
以下に本発明のウェットタイプのペットフードの製造方法を説明する。
まず、加熱練り肉製品の製造方法は、上記した肉類に、薬効成分および健康増進成分の1種または2種以上、さらに必要に応じて上記した副原料の1種または2種以上を添加して、混練、摩砕などを行って、均一なペースト状の肉類組成物となし、該肉類組成物を用いて、押出法、プレス法などの適当な成形方法を採用して、所望の形状および寸法を有する成形品を製造する。
【0018】
押出法による場合は、前記した肉類組成物を押出機に供給して、混練した後に棒状にノズルから押し出し、それを適当なサイズに切断することによって所望の形状および寸法を有する成形品を得ることができる。
プレス法による場合は、上記した肉類組成物を、目的とする成形品の形状および大きさにほぼ匹敵する型キャビティーを有する型内に充填してプレスすることによって成形品を得ることができる。
そのうちでも、押出による方法が、目的とする成形品を効率よく製造することができる点から好ましい。
【0019】
次いで、上記の成形操作により得られた成形品を加熱処理して加熱練り肉製品とする。その際の加熱温度としては、一般に65〜100℃、好ましくは80〜90℃の温度が得られる加熱練り肉製品の保形性などの点から好ましく採用される。また、加熱方法としては、蒸し処理、茹で処理、焼成処理、油揚げ処理、それらの2つ以上の併用などを挙げることができる。そのうちでも蒸し処理、茹で処理による方法が薬効成分および/または健康増進成分の活性保持などの点から好ましく採用される。
【0020】
上記により得られる加熱練り肉製品の大きさは、ペットフードを給与するペットの種類、薬効成分および/または健康増進成分の種類や大きさなどに応じて調節し得るが、加熱練り肉製品の製造の容易性、肉類を主体とする飼料材料との混合容易性および均一分散性、ペット類による摂餌性などの点から、3〜20mmとし、5〜15mm程度であることが好ましい。
【0021】
また、加熱練り肉製品の形状は特に制限されないが、例えば、球状、楕円球状、円柱状、円盤状、錘状、直方体状、立方体状、短冊状、勾玉状などの形状にしておくのがよい。そのうちでも、加熱練り製品の製造の容易性、肉類を主体とする飼料材料との混合容易性および均一分散性、ペットによる摂取の容易性などの点から、球状、円柱状(ダイス状)などの形状であるのが好ましい。
また、加熱練り肉製品の形態としては、かまぼこ、しんじょ、はんぺん、つくね、ダンゴ、ソーセージ、サイコロなどの製品が挙げられる。
【0022】
次に、上記で得られた加熱練り肉製品を、肉類を主体とするウエットタイプの飼料材料に混合して、本発明のウエットタイプのペットフードを製造する。
飼料材料に用いる肉類の種類は特に制限されず、ペットの種類などに応じて適宜選ぶことができ、一般的にはウエットタイプのペットフードに従来から用いられている魚介類、畜肉類および/またはそれらの副産物が好ましく用いられる。この肉類の具体例としては、マグロ、カツオ、サバ、イワシ、タイ、ヒラメ、サケ、マスなどの魚類;カニ、エビなどの甲殻類;イカ、タコなどの軟体動物;鷄、豚、牛、馬、羊、アヒルなどの家畜類の肉や内臓などを挙げることができる。前記した肉類は単独で使用してもまたは2種以上を併用してもよい。
【0023】
飼料材料として用いる上記した肉類の形態は、上記した加熱練り肉製品がほぼ均一に混合できる大きさであればよく、ペースト状、ミンチ状、フレーク状、チャンク状(肉塊状)などの形態であるのが好ましい。
【0024】
また、飼料材料は、前記した肉類の他に、必要に応じて、調味料(食塩、砂糖、みりん、グルタミン酸ソーダなど)、香辛料、血粉、骨粉、穀粉類(小麦粉、米粉、大豆粉、トウモロコシ粉、各種澱粉類など)、糟糠類(米ぬか、ふすま、胚芽、麦芽など)、おから、油脂類、乳製品(乳ホエーなど)、卵製品、ガム類など増粘剤、ゲル化剤などの副原料の1種または2種以上を含有していてもよい。
さらに、ペットフードの粘度や水分含量をペットの摂取し易いものとするために、上記の飼料材料に必要に応じて水、エキス類などの液体を加えてもよい。
また、成形を容易にする為に、この水、エキス類などの流体に、カラギーナン、ローカストビーンガム等のゲル化剤を液体に対して1〜10重量%加えてもよい。
【0025】
加熱練り肉製品と飼料材料の配合割合は、ペットの種類などに応じて調整し得るが、ペットによる嗜好性、薬効や健康増進機能、コストなどの点から、加熱練り肉製品:肉類を主体とする飼料材料=10:90〜50:50の重量比とし、20:80〜40:60の重量比であることが好ましい。
【0026】
加熱練り肉製品と飼料材料の混合は、加熱練り肉製品が崩壊しないようにしながら、飼料材料中に加熱練り肉製品をほぼ均一に混合分散させ得る方法であればいずれの方法を採用してもよく、加熱練り肉製品と飼料材料を缶などの容器に充填する前に予め混合しておくのが好ましい。この場合は、例えば、緩やかに回転する撹拌装置などを有するミキサー、転動式ミキサーなどを用いる混合方法、手作業による混合方法などを採用できる。
【0027】
上記の方法によって得られた本発明のウェットタイプのペットフードは、常法にしたがって缶、レトルトパウチ、ビンなどの容器に充填し、必要に応じて加圧加熱殺菌処理などを行って、流通、販売することができる。
【0028】
本発明のペットフードを給与し得るペットとしては、猫、犬などを挙げることができる。特に、上記した加熱練り肉製品を、ツナフレーク、アジフレークなどの魚肉を主体とする飼料材料中に配合してなるペットフードは、猫による嗜好性が高く、猫用のペットフードとして適している。
【0029】
【実施例】
以下に本発明について実施例などにより具体的に説明するが、本発明はそれにより限定されない。
【0030】
《実施例1》
(1) 下記の表1に示す配合組成を用いて、肉類組成物を調製した。
【0031】
【表1】
【0032】
(2) 上記(1)で調製した肉類組成物を混練機により混練した後、プレス式の造粒機に供給して、直径が約10〜20mmの球状粒状物を製造した。
(3) 上記(2)で得られた球状粒状物を温度90℃の加熱水蒸気を用いて10分間茹で処理して、加熱練り肉製品を製造した。
(4) 上記(3)で得られた加熱練り肉製品を冷却した後、ツナフレークと50:50の重量比で混合し、それにより得られた混合物を65g/1缶の割合で缶に充填し、そこに濃度1.4重量%のゲル化剤水溶液(ゲル化剤;カラギーナン)を1缶当たり30gの割合で添加した。
(5) 次いで、缶蓋を巻締めした後、レトルト釜にて2気圧、温度118℃で70分間加圧加熱殺菌処理して、猫用のウエットタイプのペットフード缶詰を製造した(ペットフード中の緑茶粉末の含有量=0.7重量%)。
【0033】
《比較例1》
実施例1で用いたのと同じツナフレーク99重量部と実施例1で用いたのと同じ緑茶粉末0.65重量部を混合し、その混合物を65g/1缶の割合で缶に充填し、そこに濃度1.4重量%のゲル化剤水溶液(ゲル化剤;カラギーナン)を1缶当たり30gの割合で添加して、缶蓋を巻締めし、次いでレトルト釜にて2気圧、温度118℃で70分間加圧加熱殺菌処理して、猫用のウエットタイプのペットフード缶詰を製造した(ペットフード中の緑茶粉末の含有量=0.7重量%)。
【0034】
《試験例1》
(1) 猫24匹を用い、それぞれの猫を隔離した状態にして、1匹につき実施例1で得られたペットフード缶詰1個(内容物95g)と比較例1で得られたペットフード缶詰1個(内容物95g)を、蓋を開け缶に入れたままの状態で給与して120分間自由に摂取させた。
(2) 各猫による前記2種類のペットフードの摂取量を測定して、24匹の猫についての合計摂取量を求めたところ、24匹の猫による、実施例1で得られたペットフードの合計摂取量は1778g、および比較例1で得られたペットフードの合計摂取量は631gであった。
(3) 上記(2)の結果から、緑茶粉末を含有する加熱練り肉製品を配合した実施例1のウエットタイプのペットフードは、緑茶粉末を単にそのまま添加した比較例1のペットフードに比べて、嗜好性に極めて優れていることがわかる。
(4) また、実施例1で得られたペットフード缶詰では、加熱練り肉製品およびツナフレークの摂取状態に差が生じておらず、両方を均等に摂取していることが観察された。これに対して、比較例1で得られたペットフード缶詰では、缶底に緑茶粉末が多く偏在していて、特にその部分を猫が食べないで残した状態になっているのが観察された
【0035】
《実施例2》
(1) 下記の表2に示す配合組成を用いて肉類組成物を調製した。
【0036】
【表2】
【0037】
(2) 上記(1)で調製した肉類組成物を混練機により混練した後、プレス式の造粒機に供給して、直径が約10〜20mmの球状粒状物を製造した。
(3) 上記(2)で得られた球状粒状物を温度90℃の加熱水蒸気を用いて10分間茹で処理して、加熱練り肉製品を製造した。
(4) 上記(3)で得られた加熱練り肉製品を冷却した後、ささみフレークと50:50の重量比で混合し、それにより得られた混合物を300g/1缶の割合で缶に充填し、そこに濃度1.4重量%のゲル化剤水溶液(ゲル化剤;カラギーナン、ローカストビーンガム)を1缶当たり100gの割合で添加した。
(5) ついで、缶蓋を巻締めした後、レトルト釜にて2気圧、温度118℃で70分間加圧加熱殺菌処理して、犬用のウェットタイプのペットフード缶詰を製造した(ペットフード中のカンゾウ粉末の含有量=0.35重量%)。
【0038】
【発明の効果】
本発明のペットフードは、生薬および茶葉粉末から選ばれる薬効成分および/または健康増進成分を含有しているにも拘わらず、ペット類による嗜好性が高く、ペット類に飼料と共に薬効成分および/または健康増進成分を円滑に摂取させることができる。
本発明のペットフードでは、薬効成分や健康増進成分が水に溶けて汁状になって分離したり、ペットフード中に偏在することがないので、高価な薬効成分や健康増進成分を、飼料と一緒に効率良く且つ無駄なくペット類に摂取させることができ、猫、犬などのペット類の病気の予防や治療、健康増進を図ることができる。
Claims (3)
- 肉類を主体とするウエットタイプの飼料材料中に、加熱練り肉製品を添加配合したウエットタイプのペットフードであって;
加熱練り肉製品が、生薬および茶葉粉末から選ばれる薬効成分および/または健康増進成分を加熱練り肉製品中の肉類の重量に基づいて0.2〜10重量%の割合で含有する、大きさが3〜20mmの加熱練り肉製品であり;且つ、
[加熱練り肉製品]:[肉類を主体とするウエットタイプの飼料材料]の配合割合が10:90〜50:50の重量比である;
ことを特徴とするウエットタイプのペットフード。 - 缶詰である請求項1記載のペットフード。
- 肉類から主としてなる原料中に生薬および茶葉粉末から選ばれる薬効成分および/または健康増進成分を該肉類の重量に基づいて0.2〜10重量%の割合で添加して肉類組成物を調製し、前記肉類組成物を成形した後に加熱して前記薬効成分および/または微量栄養成分を含有する大きさが3〜20mmの加熱練り肉製品をつくり、前記加熱練り肉製品を、肉類を主体とするウエットタイプの飼料材料に、[加熱練り肉製品]:[肉類を主体とするウエットタイプの飼料材料]の配合割合が10:90〜50:50の重量比になるようにして添加配合することを特徴とするペットフードの製造方法。
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