JP4004318B2 - 有機被膜の除去方法および除去剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子デバイス用基板等の表面清浄化のため、基体上に付着する有機物被膜の除去方法に関するものである。具体的には、特に半導体用ウェハーまたは液晶用基板などの加工に際して使用するフォトレジスト被膜の除去や、それら基体上の有機汚染被膜の除去に関するものである。さらに、本発明は、基体上の油膜や塗膜等の一般的な有機被膜の除去に適用できるものである。
【0002】
【従来の技術】
酸化膜やポリシリコン膜の微細加工用に使用したフォトレジストの除去には、通常硫酸(3容または4容):過酸化水素(1容)の混合液(ピラニアと呼ばれている)で11O〜140℃に加熱して1O〜20分浸漬する方法が広く使われている。ピラニア処理ではレジストが分解するので同一液で繰返し処理できるが、過酸化水素が迅速に分解して水となり、また濃硫酸は吸湿性が強いことから、液の水分が徐々に増加して、希釈されるため、剥離能力が低下し十数回程度しか繰返し使用ができない。希釈された廃液を蒸留して高濃度化しリサイクルする装置も登場しているが経済性に問題があり、硫酸は半導体工業で最も使用量の多い薬品となっている。更に、高温処理に供するため酸性ガスの排出も多く、排気排水ともに環境へ及ぼす影響が大きい。
【0003】
配線金属膜加工の場合のレジスト除去には、n-メチルピロリドン(NMP)やジメチルスルホキシド(DMSO)あるいはアミン類のような有機溶剤による加熱処理がなされている。これらの薬品はレジストを単に溶解するだけで分解しないので、同じ液を繰り返し使うと溶解分の濃度が急速に増え、5〜6回程度しか使用できない。また、これらの薬品が水を含むと金属膜にダメージを与える危険を生じるので、純水リンスの前にイソプロピルアルコールのような溶剤による置換が必要になる。従って有機溶剤の所要量は更に増える。従って排気排水の対策が厄介なばかりでなく、有機溶剤は一般に高価なので経済性にも問題がある。
【0004】
そこで、最近高濃度のオゾンを含むガス(以下、オゾンガスという)と水を用いた環境にやさしいレジスト除去が試みられている。しかし、このようなオゾン水処理では、LSI製造で広く使われているI線用ノボラック樹脂系ポジ型レジスト膜の場合、剥離速度が1μm/分程度で剥離能力に余裕がなく、適用が限定される。
オゾン水処理の剥離速度の遅さを抜本的に解決するため、本発明者は、オゾンを溶解する能力の高い有機溶剤、例えば酢酸を用い、オゾンの強い有機物分解力と溶剤がもつレジスト溶解能力とが相乗的に作用するオゾン有機溶剤レジスト除去法を既に提供した(特開2001−340817)。I線用ノボラック樹脂系レジストに対し、オゾンを 300 ppm程度溶解したオゾン酢酸はオゾン水の最高剥離速度の数倍、即ち、5〜6μm/分での除去が可能となる。
【0005】
酢酸のようにオゾンと反応し難い溶剤は、オゾン処理により溶剤に溶解したレジスト成分のみが分解され、溶剤は影響を受けない。従って、このような溶剤をレジスト除去剤とすると繰返し使用ができ、即ち寿命が長く、経済性でも節資源の点でも、また環境負荷の点でも望ましい。
しかし、オゾンをよく溶かすがオゾンと反応せず、レジストのような高分子をよく溶かす有機溶剤は限られており、環境や毒性に関して問題が少なく実用性があるのは酢酸、プロピオン酸、酪酸のような分子量の小さいカルボン酸だけである。一方、前記カルボン酸が特に優れた溶解能を示す有機高分子材料の範囲は広いものではない。例えば、氷酢酸は、ノボラック樹脂や環化ポリイソプレン等のレジスト材料を溶解するうえで好適であるが、他のプラスチック膜では酢酸ビニール樹脂やセルロースエステル等に適用できるのみで、狭い範囲に限られる。レジストでもLSIの超微細化に伴い新たな材料が登場しており、オゾン酢酸処理では剥離速度が低下する場合もありうる。また、微細加工がリアクティブイオンエッチングでなされて表面が硬化変質したレジストに対しては、単なるオゾン酢酸液の接触だけではその除去が難しい。
【0006】
しかも、有機被膜の下地が微細に加工されており、極めて狭い凹部の中に生じた有機被膜を除去しようとする場合、あるいは下地が酢酸等の低分子量カルボン酸で損傷しやすい材料の場合には、低分子量カルボン酸にオゾンを高濃度で添加した処理液では、液の濡れ性の不足あるいは剥離速度の不足により、満足な除去効果が得られないことも起こりうるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、特に、オゾンガスを溶解させた処理液の除去対象となる有機被膜の範囲の拡大を図る点にあり、また、レジスト膜についてはオゾン添加カルボン酸を用いる場合よりも剥離速度や濡れ性を向上させる方法、更に、レジストのみならず、塗膜、油膜等に対してもレジストの場合と同様の有効な除去方法、および処理液の再生方法の提供、並びに、有機被膜除去剤の提供を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、第一に、
表面にオゾン分解性有機被膜を有する基体に、オゾンガスを溶解させた処理液を接触させて前記有機被膜を除去する方法において、前記処理液が、(a)前記有機被膜を溶解することができ、かつ、オゾンによって分解され難い有機物質と、(b)気体中のオゾンとの分配係数が室温で 0.6以上であり、かつ、オゾンによって分解され難い1種または複数種混合の有機溶剤との溶液(ただし、前記有機物質および/または前記有機溶剤の少なくとも1種は水混和性である)にオゾンを溶解させてなるものであることを特徴とする有機被膜の除去方法を提供する。
【0009】
また、本発明は、第二に、
表面にオゾン分解性有機被膜を有する基体に接触させて前記有機被膜を除去するために、オゾンガスを溶解させて用いられる有機被膜除去剤であって、(a)前記有機被膜を溶解することができ、かつ、オゾンによって分解され難い有機物質、および(b)気体中のオゾンとの分配係数が室温で 0.6以上であり、かつ、オゾンによって分解され難い1種または複数種混合の有機溶剤を含むこと(ただし、前記有機物質および/または前記有機溶剤の少なくとも1種は水混和性である)を特徴とする有機被膜除去剤(以下、「除去剤」と略す)を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
[概要]
本発明は、基体表面のオゾン分解性有機被膜を除去する際に用いられる処理液の組成に特徴を有するものである。即ち、上記(a)成分であるオゾン分解性有機被膜を溶解することができ、かつ、オゾンによって分解され難い有機物質と、上記(b)成分である気体中のオゾンとの分配係数が室温で 0.6以上であり、かつ、オゾンによって分解され難い有機溶剤とを混合した溶液(即ち、除去剤)にオゾンを溶解させたものである本発明の処理液は、下記の特性を有し、該処理液の採用により、各種有機被膜の除去能力を著しく向上させると同時に、上記(a)成分の特有の性能も活用することができる。
1.本処理液が各種のオゾン分解性有機被膜に対して優れた溶解力を持つことから、対象となる有機被膜の範囲が広いこと。
2.本処理液に溶解させたオゾンが前記有機被膜をよく分解すること。この分解により生じた分解反応生成物は低分子量のもので、(1)本処理液によく溶解し、(2)基体を汚染することなく、(3)後続させる処理(オゾンガスによる再生処理)で除去性能に支障を与えないものであること。
3.本除去剤に溶解したオゾンが高濃度になっても除去剤自体がオゾンと反応しにくく、オゾンにより分解され難いこと。
4.オゾンによる分解力を高めるために、本除去剤に高濃度にオゾンを溶解させることができること。
特に、上記1.の点は、すでに本発明者が提供した酢酸等の低分子量カルボン酸にオゾンを溶解させて行うレジスト等の除去法によっては、不十分なものであった。
【0011】
[(a)成分]
本発明で用いる(a)成分であるオゾン分解性有機被膜を溶解することができ、かつ、オゾンによって分解され難い有機物質としては、例えば、エステル化合物の一部;第三アルコール;式:Cn2n+1COOH(式中、n=1〜3の整数)で表される脂肪酸;式:Cm2m+2(式中、m=10〜12の整数)で表されるパラフィン系飽和炭化水素を挙げることができる。
【0012】
上記エステル化合物としては、炭酸エチレン、炭酸プロピレンなどの炭酸アルキレンや酢酸ブチル等の酢酸エステルが挙げられる。特に、炭酸エチレンおよび炭酸プロピレンは、各種高分子化合物の溶解能が大きいので、好ましい。殆ど全てのアルコールはオゾンと反応しやすいが、第三アルコールのtert-ブチルアルコールだけが反応がおそいので、本発明で用いることができる。上記脂肪酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸等が挙げられる。当該脂肪酸は、後記(b)成分として用いることもできる。上記パラフィン系飽和炭化水素としては、デカン、ドデカン等が挙げられ、これらは、特に油膜に対する溶解能が大きいが、引火性の点で問題があるので、後述のHFEとの組合せで使用する。
【0013】
[(b)成分]
本発明で用いる(b)成分である気体中のオゾンとの分配係数が室温で 0.6以上であり、かつ、オゾンによって分解され難い有機溶剤について、説明する。
気体中のオゾンとの分配係数Dは、オゾン濃度C[mg/L]のオゾンガスを飽和させた液のオゾン濃度がC[mg/L]であったときのC/Cの比を示すものである。該D値が高いほどオゾンをよく溶解する溶剤であることを意味し、本発明では、室温における該D値が 0.6以上、好ましくは 1.3以上のものを用いる。
【0014】
該(b)成分としては、例えば、式:Cn2n+1COOH(式中、n=1〜3の整数)で表される脂肪酸;C49OCHおよびC49OC25から成る群から選ばれる少なくとも1種のハイドロフルオロエーテル(以下、「HFE」ということがある)等が挙げられ、これらは1種単独でも2種以上混合しても使用することができる。
【0015】
上記脂肪酸としては、(a)成分について例示したと同様のものが挙げられる。例えば、25℃における酢酸(純度:97%)のD値は 1.7、プロピオン酸のD値は 1.8、および酪酸のD値は 1.5である。また、20%程度の水を混和すると、必要なオゾン溶解力を維持しつつ、消防法における危険物に該当しなくなるので、安全面に重点をおいた有機被膜除去も可能となる。なお、酢酸に水を混和した場合、D値は 80重量%酢酸で約 0.8、70重量%酢酸で約 0.6である。
【0016】
上記ハイドロフルオロエーテルとして用いられるC49OCH3(25℃のD値=1.6以上、沸点61℃、商品名:HFE−7100、3M社製)とC49OC25(25℃のD値=1.6以上、沸点76℃、商品名:HFE−7200、3M社製)の2者では、後者の方が、他の溶剤との混合溶剤とする場合に、混合できる他の溶剤の範囲が広い。例えば、ドデカンはHFE−7200だけが混合可能である。なお、ハイドロフルオロエーテルは、オゾン層破壊係数が0であり、大気寿命も短く、塩素系およびフレオン系溶剤のような環境問題がないので本発明における使用に適している。
【0017】
[除去剤の組成]
本発明の除去剤は、上記(a)成分と(b)成分との混合溶液である。その組合せについては、上記(a)成分として用いるものと、上記(b)成分として用いるものとが同一ではなく、かつ、上記(a)成分および/または上記(b)成分の少なくとも1種が水混和性のものであればよく、他に特段の制限はない。
上記(a)成分と(b)成分との組成割合は、各成分の種類によって異なり、一概に定められないが、少なくとも(b)成分を(a)成分よりも(重量割合で)多く用いる。即ち、(a)成分/(b)成分(重量比)は、0.1/99.9 以上であるが、50/50 よりも小さい。
【0018】
オゾンの酸化力による有機皮膜由来の分解生成物は、最終的には、大部分がグリオキシル酸、蓚酸、ギ酸、酢酸等のカルボン酸類並びに水である。これらの生成物は水混和性の処理液成分(本発明では水と自由に混ざるものを意味する)には溶解しやすい。この点からみると、分解液を均一な液相とするためには、上記(a)成分または(b)成分として、上記脂肪酸を用いることが最適である。
上記分解生成物はハイドロフルオロエーテルには溶けないものが多い。したがって、(b)成分がハイドロフルオロエーテルを含む場合、脂肪酸等の他の水混和性成分と併用することが必要となる。
【0019】
また、上記(a)成分として、例えば極性の強い炭酸エチレンを用いる場合、脂肪酸との混合溶液とすることが好ましい。炭酸エチレン等はハイドロフルオロエーテルには溶解しないが、上記と同様に、ハイドロフルオロエーテルと上記脂肪酸との混合溶剤として用いることができる。炭酸アルキレン以外のエステル化合物を用いる場合も同様である。
上記(a)成分として、例えば、tert-ブチルアルコールを用いる場合、このものは水混和性であるので、ハイドロフルオロエーテルと組み合わせて用いることができる。また、例えば、デカン等のパラフィン系飽和炭化水素を用いる場合、これと組み合わせる(b)成分としては、脂肪酸等を含む必要がある。
【0020】
[オゾン分解性有機被膜]
本発明の除去方法および除去剤の対象となる有機被膜は、単に処理液(又は除去剤)に溶けるだけでなく、オゾンで十分に低分子量物質に分解されるものである。
オゾンによる有機物の酸化機構では、通常、炭素−炭素二重結合が最も反応性が高い。オレフィン系化合物の二重結合は容易にオゾノリシスと呼ばれる分解反応で開裂する。芳香族では分解速度の遅いものもあるが、一般的には単環、多環を問わず開裂や側鎖の酸化等で分解が起こる。また、カルボキシル基を除いて酸素を含む基のある化合物は分解しやすい。高分子化合物では、モノマーユニットの中に二重結合を有するものが、オゾンにより極めて速く分解する。
【0021】
従って、代表的なネガ型レジスト材料の環化ポリイソプレンは非常に分解が速く、また、ポジ型レジスト材料の主流であったノボラック樹脂も容易に分解する。化学増幅型ポジレジスト材料のポリビニル・フェノール誘導体もやや遅いが十分に分解する。このように、本発明の除去対象の有機被膜としてレジスト膜は最も好ましいものである。また、イオン注入で硬化処理されたレジスト膜に対しても効果的な除去が可能である。
【0022】
油脂では分子内に二重結合のある不飽和脂肪酸の膜が本発明の対象である。したがって、乾性油を使う油性塗料の塗膜が適する。また、フラックス用のロジンは3環テルペン類なのでオゾンで分解が可能である。合成樹脂系塗料ではモノマーユニットに酸素を含むアクリル樹脂系や酢酸ビニル樹脂エナメル等がオゾンで分解できるので、前記塗膜は本発明の除去の対象となる。
【0023】
処理液の有機被膜除去性能]
本発明の上記(a)成分と(b)成分とを混合した除去剤の有機被膜除去性能の向上を明確に示すために、レジスト剥離速度の観点から、従来の有機被膜除去法と比較する。例えば、化学増幅型ポリビニルフェノール誘導体レジストで、オゾン添加酢酸が3μm/分の剥離速度を示す場合、同じ条件でオゾンを添加すると酢酸/炭酸エチレン=60/40(重量比)の処理液では、9μm/分以上の剥離速度が得られる。また、オゾン添加酢酸がノボラック型I線用レジストに対して5μm/分の剥離速度を示すとき、該オゾン添加酢酸に代えて前記オゾン添加した酢酸/炭酸エチレン=60/40(重量比)の処理液を用いると18μm/分の剥離速度が得られる。これらは炭酸エチレンが少量でもレジストに対し強い溶解作用をもつため、酢酸成分の減少によるオゾン濃度の低下の影響を補って余りある(剥離速度が3倍になる)結果となったものである。これが本発明の特長を明確に示している。
【0024】
また、炭酸エチレン(1〜3重量%)、酢酸(10〜20重量%)およびハイドロフルオロエーテル(残部)の3者を混合したオゾン添加した処理液は、ノボラック型I線用レジストに対して、ほとんどオゾン添加酢酸と同程度の剥離速度が得られ、しかも表面張力や粘性率はほとんどフレオン系洗浄剤並みであった。従って、極めて微細な加工をしたホール内面に付着したレジストでも除去できる高剥離性能処理剤が得られた。このように混合物である処理液は、十分なレジスト剥離性能の他に、オゾン添加酢酸では発揮できない新たな特別の性能を付加することが可能となる。
【0025】
[処理液の循環再生使用]
本発明の除去方法において、本発明の除去剤自体はオゾンによりほとんど反応しないという特色があり、一方、有機被膜由来の成分はオゾンにより低分子量のものに分解されるので、有機被膜除去処理後の処理液を別の槽に移してオゾンガスバブリングを行い、基体から剥離して処理液に移行し、まだ分解の不十分なレジスト等の成分に対し、分解処理を追加すれば、この処理液を別の基体の除去処理液として再使用できる。実験では数十回の再使用が可能であった。この循環使用により、薬液の使用量を従来の方式の1/3及至1/5に低減することができる。
【0026】
【実施例】
本発明に係る有機被膜除去方法および除去剤について、下記実施例により更に詳細に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものではない。
なお、下記実施例で使用したオゾンガスは、放電方式のオゾン発生装置に 0.4%のチッ素を含む酸素を 0.3〜2L/分程度流して得たオゾン濃度が約 250mg/Lのものである。使用した薬品は、いずれも試薬特級の純度のものである。
【0027】
また、米国半導体工業会によるロードマップから、有機被膜除去後の面の有機炭素濃度は、3.5×1013原子/cm2以下であれば、100nmデバイスにおいても十分と考えられる。そこで、特に炭素の少ないSiウェハー(1×1015原子/cm3以下)で作成した1000Å酸化膜ウェハーを用い、レジスト膜あるいは塗布膜を形成して除去性能評価用試料とした。除去処理後、特開2000-39410号公報に記載された試料作成法を適用して、サイクロトロン照射用ホルダーに収納し、荷電粒子放射化分析を実施し、残存する表面有機炭素の絶対量を求めた。
分析法は、12C(d,n)13Nの核反応で生成した13Nを化学分離してβ+壊変の消滅放射線の計測で定量するものである。分析結果が上記の 3.5×1013原子/cm2以下であれば、特に断ることなくレジストが剥離除去できたものと評価し、それを基準として剥離速度を求めた。レジスト塗布試料に低炭素濃度のSiウェハーを用いたのは、分析でのバックグランドを1×1012原子/cm2以下にするためである。
【0028】
実施例1
液状の炭酸エチレンにオゾンガスをバブリングさせると、オゾンガスに特有の青色着色の程度が水でのバブリングの場合と同程度でごく淡く、炭酸エチレンはオゾンをよく溶解するとはいえないことが分かる。しかし、後述するように、炭酸エチレン液単独でもレジストをよく溶解する。そこで、炭酸エチレンと酢酸との混合溶液を除去剤として用い、これにオゾンを添加して、ポリビニル・フェノール誘導体と酸発生剤で構成された化学増幅型レジスト膜の除去を試みた。試料は、膜厚 0.8μmのM20G(商品名、JSR(株)製)が塗布され 140℃で 90秒間ベークしたウェハーを2cm×2cmのチップに切断したものである。
【0029】
除去剤へのオゾンの添加は、内容 100mLの石英ガラス製インピンジャーに 25℃の上記混合溶液あるいは単独の酢酸を満たし、濃度 250mg/Lのオゾンガスを 0.3L/分の流速で5分間バブリングさせて行い、直ちに液を内径 2.2cmの石英ガラス製小ビーカに移して、上記ウェハーを処理液に浸し、上記試料チップのレジスト除去処理を実施し、目視でレジスト剥離が確認されたら、別の容器の酢酸で約2秒間リンスしてオーバーフローする超純水槽に移し、3分間浸漬して十分リンスした後、活性炭フィルター付のクリーンベンチ内で風乾して、荷電粒子放射化分析のためのホルダーに収納した。
【0030】
図1に、酢酸/炭酸エチレンの混合比(重量)が、100/0、80/20、60/40、40/60、および 20/80の場合の組成とレジスト剥離速度との関係を示す。
室温では酢酸単独でオゾンが添加された場合、この化学増幅型レジストは剥離速度がノボラック型レジストの約半分の3μm/分程度であった。しかし溶質の炭酸エチレンの比率が増すと共に剥離速度が増し、酢酸/炭酸エチレン=60/40の組成で剥離速度が最大を示し、10μm/分近い値が得られて、除去性能が著しく向上する。更に、炭酸エチレン成分が増すと剥離速度は減少傾向を示す。炭酸エチレンは融点が 36℃なので、40℃に加熱して液状とすると、オゾンの添加がなくても6μm/分で、このレジスト膜を溶解して着色液をつくる。即ちこのレジストに対して大きな溶解性を持っている。しかし、オゾンに対する溶解能は小さい。一方、酢酸はオゾンに対する溶解能が大きい。図1で、剥離速度に関して酢酸/炭酸エチレン=60/40の組成で最大部ができたのは、この二つの作用が相乗的に作用した結果である。
【0031】
実施例2
実施例1で最も剥離性能の優れていた酢酸/炭酸エチレン=60/40(重量比)の組成の除去剤を 40℃に加熱してオゾンを添加し、イオン注入で硬化したI線用ノボラック型レジスト膜付のウェハーに対して浸漬処理でのレジスト除去効果を調べた。この膜は厚さ 1.5μmのIX555(商品名、JSR(株)製)を 130℃で 300秒間ベークした後、B+を 30KeVで1×1014/cm2注入したものである。炭酸エチレンは酢酸に較べるとオゾンによって若干分解しやすいので、除去剤をオゾンで繰返し再生して循環使用する場合の液の繰返し可使回数も推定できるように、実験器具が作られている。図2に、その概念を示す剥離器具列と液供給器具列を示す。評価のみを目的とした枚葉の実験機構であるが、浸漬槽内の処理枚数を増やしてバッチ式にすれば、実用的な生産用にも応用できる。
【0032】
剥離処理槽1と処理液リンス槽2と超純水リンス槽3はそれぞれ6゛ウェハー1枚が液量 300mLに浸漬する石英ガラス製角槽で、ウェハー4は石英ガラス製支持具(図示せず)に保持され、手動により浸漬処理が施される。槽1では除去剤供給管8(以下、液の配管は図において太線で示す)により、40℃に加熱された除去剤がタンク7(当初は新しい除去剤 600mLを充填しておく)からポンプPと精密微粒子フィルターF経由で供給され、加熱器9で液温が 40℃に保持される。加熱器上には石英ガラス製オゾン発散器10があり、オゾン発生装置(図示せず)から配管11(以下、ガス配管は図上で太い点線で示す)とバルブ12とで 0.5L/分の流速でオゾンガスを送ってバブリングさせる。5分間の浸漬処理経過後ウェハーはリンス槽2に移される。6枚分の処理が終ったら、バルブ13と配管14で 50mLをタンク6に排出し、タンク7から 50mLを補充して、1分経過後、同様にウェハー6枚分の除去処理を行なう。このようにして、液の排出、補充、およびウェハー6枚処理を繰返す。
【0033】
リンス槽2は処理槽1とまったく同じ構造で、当初槽1の液充填の際、同時に40℃に加熱されたリンス液が加熱器15を具備したタンク5からポンプPと精密微粒子フィルターFを経由してリンス液供給管16で充填される。槽1と同時にオゾンガスバブリングを開始して、除去処理を終えたウェハーが浸されたら所定時間リンスする。6枚分のリンス処理が終わる毎にバルブ17と配管18で 15mLをタンク6に排出し、タンク5から 15mLを補充する。オゾンバブリングリンスを終えたウェハーは槽3で室温の超純水によるオーバーフローリンス(機構図示せず)を行い、スピンドライヤー(図示せず)で乾燥した。
【0034】
それぞれの槽での浸漬時間を2分とすると、乾燥直後、目視でレジストの残存はまったく見られず、未分解の硬化レジスト微細片の表面付着を顕微鏡で調べたが観察されなかった。また、最初に処理を行なったウェハーからチップを切出して荷電粒子放射化分析の試料とした。表面の残存有機炭素量は、2.7×1013原子/cm2で、硬化レジストは十分に除去できていた。
【0035】
槽1の処理でレジスト膜は剥離するが、液中に未分解の硬化レジスト微細片の浮遊を生じる。タンク6内の排出液のこの微細片を十分に分解するために、液量が 100mLに達したところで、バルブ19、20とガス配管21によりガス発散器22から1L/分の流速でオゾンガスをバブリングさせる。液量が 200mLとなって5分経過後、高純度窒素ガス配管23、バルブ24とバルブ20を介して発散器22から窒素ガスを5分間バブリングし、タンク内の液から溶解しているオゾンを脱気して、連結管25によりバルブ26と送液ポンプPで該液をタンク7に移す。なお、タンク6および7は加熱器27、28を具備し、内部の液の温度をほぼ 40℃に保持する。またタンク5および7は新除去剤導入管29とそれに付属したバルブ30を具備しており、また液の廃棄は廃棄管31と付属したバルブ32で行なう。
【0036】
液供給器具系において、オゾンで分解できなかった硬化レジスト微細片は、硬化が1×1014/cm2のイオン注入によるものでもその量はごく僅かで、除去剤供給管8に付属するフィルターに大きな負担を強いることはない。従って、処理液の性能劣化が生じるとすれば、それは、レジスト並びに除去剤自体のオゾンとの反応生成物増加に起因する剥離性能の低下に基づくと考えられる。そこで、最初の6枚処理に引続いて、イオン注入していないレジスト膜のウェハーにより上記の循環液供給を6枚×19回、即ち 114枚実施し、最後の1枚をイオン注入した試料ウェハーによって行なった。その乾燥直後に当初の試料と同様のレジスト除去状態の評価を行い、目視による表面の観察および荷電粒子放射化分析結果(残存炭素量:3.4×1013原子/cm2)の評価により、硬化レジスト膜を除去する能力が当初の液と差が無いことを確認した。
【0037】
処理 120枚に対し使用した除去剤は 1.2Lで、1Lあたり 100枚処理できたことになる。従来の方式ならば、通常、6枚ごとに 300mL使うので1Lあたり 20枚の処理であり、この混合溶液ではオゾンによるレジスト分解で液の寿命を従来方式の5倍にできた。これは炭酸エチレンが酢酸と同様にオゾンによって分解を受け難いからである。
【0038】
実施例3
細かい隙間のある表面の有機被膜を除く処理では、隙間の中の側面や底に付着している被膜が除去できずに残る場合があり、精密な除去処理の追加が必要となる。超LSIの微細化で高アスペクト比のドライエッチングによる微細孔の側壁にはレジスト由来の変質膜が生じている。マスクしたレジストは一般に酸素プラズマアッシングで除去されているが、この変質膜は残るので剥離液による湿式除去を後続させている。微細化が進むと微細孔内の処理のために表面張力と粘性率のできるだけ小さいレジスト除去液が必要になる。そこで、オゾンをよく溶かす溶媒としてHFE−7100を用い、酢酸との混合溶液として、そのレジスト剥離作用を調べた。
【0039】
除去対象の膜は厚さ 1.5μmのIX500(商品名、JSR(株)製)を 140℃で 60秒間ベークしたものである。枚葉の実験系を実施例2の除去処理槽1とリンス槽2とHFE液が入った小型のHFE蒸気乾燥槽(図示せず)で構成した。ウェハーは同実施例の支持具で保持し各槽で順に処理を行なった。槽1と槽2とは混合溶液を満たして 40℃に加熱し、オゾンガスのバブリングは槽1のみにおいて、実施例2と同様に行なった。除去剤の混合比(重量)が、HFE/酢酸=90/10、80/20、および 60/40のものについて検討したが、混合比 90/10では2分浸漬しても除去できなかった。混合比 80/20では目視で確認したところ除去に1分を要した。槽2で1分リンスした後、HFE−7100の蒸気で乾燥し顕微鏡で除去面を観察したが、剥離残りはまったく無かった。混合比 60/40では槽1での除去所要時間は 45秒で剥離速度は約2μm/分となり、この種の除去目的には一応十分な除去性能が得られた。表面張力と粘性率は、混合比 80/20で 16dyn/cmおよび 0.6cPとなり、また混合比 60/40でも 18dyn/cmおよび 0.7cPであり、オゾン酢酸処理の場合の 27dyn/cmおよび 1.0cPに比較し、微小間隙への濡れ性が著しく改善された。
【0040】
実施例4
実施例3では表面張力と粘性率の小さいレジスト除去液が示されたが、剥離速度も満足できるように、炭酸エチレン(濃度1重量%)およびHFE−7200と酢酸との混液から成る混合溶液で、実施例3と同様のレジスト除去実験を行なった。蒸気乾燥槽の液はHFE−7200である。HFE/酢酸=90/10(重量比)の場合でも剥離速度3μm/分が得られ、この場合、処理液の表面張力と粘性率は殆どHFEと同じである。混合比 80/20では剥離速度が 4.5μm/分となり、オゾン添加酢酸の剥離速度にかなり近づく。
【0041】
実施例5
表面形状が複雑な部品類の精密洗浄には表面張力および粘性率の小さいフッ素系洗浄剤が最も効果的であった。そこで、オゾンとの反応が比較的少ないtert-ブチルアルコール(濃度:10重量%)とHFE−7100溶剤から成る混合溶液を用いて本発明のオゾンによる有機被膜除去液の除去効果と再生効果を調べた。アルコールを添加したフッ素系洗浄剤がロジン系フラックスを溶かすことは知られている。このフラックスを除去対象とし、各実施例で用いた酸化ウェハー上に塗布して除去試料とした。実験器具は実施例3のものを用い、オゾンバブリングでの除去処理1分以降、一連の処理を実施例3と同様に行なった。目視ではフラックスが除去されていたが、荷電粒子放射化分析でさらに除去を確認した。槽1で20枚処理したが、槽内の液にはフラックス溶解による着色変化はみられず、フラックスは分解したものと考えられる。
【0042】
環境問題が解決されたフッ素系洗浄剤は他の溶剤に比し高価であるが、溶かした有機被膜がオゾンにより分解して洗浄剤の寿命が延びれば、経済性の難点を緩和でき、フッ素系の特長を活かした被膜除去の適用分野を拡大できる。そこで銅板上のポリビニルブチラール塗膜を、HFE−7200 70重量%、酢酸 20重量%、および酢酸ブチル 10重量%の混合剤で、実施例3の実験器具により、各処理時間を5分として塗膜の剥離を試みた。目視では被膜除去が確認された。
同様の処理を乾性油の油膜の残った塩化ビニル樹脂板状試料に対して施し、油膜の除去を試みた。除去剤の組成は、HFE−7200 70重量%、酢酸 20重量%、デカン 10重量%である。各処理時間を2分としたが、目視では被膜の残存は見られず、溶解オゾンに由来する液の青い着色状態は処理時間経過後回復した。
【0043】
実施例6
実施例2の剥離処理槽1とオゾン発散器10を利用して、この槽を投込み式の28KC超音波振動子の入った水槽内の振動子の真上にセットし、塗膜の除去を検討した。剥離対象は 10cm角のステンレス鋼板上のポリメチルメタクリレート塗膜とポリ酢酸ビニル塗膜であり、除去剤の組成はプロピオン酸 70重量%および酢酸ブチル 30重量%の混合溶液である。処理は 20℃で行った。実施例2と同様にオゾンをバブリングさせ、5分経過後試料を浸漬し、超音波は 30秒停止、10秒稼動の反復とした。塗膜の厚さは計測しなかったが、ポリメチルメタクリレート塗膜の場合は約5分で、また、ポリ酢酸ビニル塗膜の場合は約3分で、目視的に剥離が確認された。
【0044】
【発明の効果】
本発明は、特定の混合溶液からなる有機被膜に対して優れた溶解力を持つ除去剤を用い、これにオゾンを溶解させて有機被膜の除去を行うものであって、各種のオゾン分解性有機被膜の除去が可能となった。また、除去剤自体がオゾンと反応しにくいことから、オゾンの分解力を高めるために、本除去剤に高濃度にオゾンを溶解させることができ、更に、分解後の反応生成物は低分子量のもので、処理液によく溶け、基体を汚染することなく、また、前記除去処理後の処理液に溶解した前記有機被膜由来の成分は、処理区域とは異なる区域において、オゾンガスで処理することにより分解することができ、処理液の再生・再使用を可能とすることができるため、有機被膜の除去性能を著しく向上させると同時に環境面において問題がなく、省資源化も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1において得られた、酢酸:炭酸エチレンの組成比とレジスト剥離速度との相関関係を示す図である。
【図2】 実施例2において用いられた、枚葉の実験機構のための剥離器具列と液供給器具列の概要を示す図である。
【符号の説明】
1.剥離処理槽 2.処理液リンス槽
3.超純水リンス槽 4.ウェハー
5,6,7.タンク 8.処理液供給管
9.加熱器 10.オゾン発散器
11.配管 12,13.バルブ
14.配管 15.加熱器
16.リンス液供給管 17.バルブ
18.配管 19,20.バルブ
21.ガス配管 22.発散器
23.窒素ガス配管 25.連結管
26.バルブ 27,28.加熱器
29.新除去剤導入管 30.バルブ
31.廃棄管 32.バルブ

Claims (11)

  1. 表面にオゾン分解性有機被膜を有する基体に、オゾンガスを溶解させた処理液を接触させて前記有機被膜を除去する方法において、前記処理液が、
    (a)炭酸アルキレン、酢酸アルキルエステル、 tert- ブチルアルコール、および式:C m 2m+2 (式中、m= 10 12 の整数)で表されるパラフィン系飽和炭化水素から選ばれる有機物質と、
    (b)式:C n 2n+1 COOH(式中、n=1〜3の整数)で表される脂肪酸、並びに/あるいはC 4 9 OCH およびC 4 9 OC 2 5 から成る群から選ばれる少なくとも1種のハイドロフルオロエーテルとの溶液(ただし、前記(a)成分および/または前記(b)成分として少なくとも1種の水混和性成分を含む)
    にオゾンを溶解させてなるものであることを特徴とする有機被膜の除去方法。
  2. 前記(a)成分炭酸アルキレンおよび酢酸アルキルエステルから選ばれる少なくとも1種であり、かつ、前記(b)成分前記の脂肪酸、または、前記脂肪酸と前記のハイドロフルオロエーテルとの混合物であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記(a)成分がtert-ブチルアルコールであり、かつ、前記(b)成分が前記のハイドロフルオロエーテルであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 表面にオゾン分解性有機被膜を有する基体に、オゾンガスを溶解させた処理液を接触させて前記有機被膜を除去する方法において、前記処理液が、
    (a)式:C n 2n+1 COOH(式中、n=1〜3の整数)で表される脂肪酸と、
    (b) 4 9 OCH およびC 4 9 OC 2 5 から成る群から選ばれる少なくとも1種のハイドロフルオロエーテルとの溶液
    にオゾンを溶解させてなるものであることを特徴とする有機被膜の除去方法。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の方法であって、有機被膜除去処理後の処理液を前記処理を施す区域とは異なる区域に移送して、オゾンガスで処理した後、前記処理を施す区域に復帰させ、別の基体を処理するための処理液として再使用することを特徴とする方法。
  6. 請求項1〜記載のいずれか1項に記載の方法であって、前記有機被膜がレジスト膜であることを特徴とする方法。
  7. オゾンを溶解させて、表面にオゾン分解性有機被膜を有する基体に接触させて前記有機被膜を除去するために用いられる有機被膜除去剤であって、
    (a)炭酸アルキレン、酢酸アルキルエステル、 tert- ブチルアルコール、および式:C m 2m+2 (式中、m= 10 12 の整数)で表されるパラフィン系飽和炭化水素から選ばれる有機物質、並びに
    (b)式:C n 2n+1 COOH(式中、n=1〜3の整数)で表される脂肪酸、および/またはC 4 9 OCH およびC 4 9 OC 2 5 から成る群から選ばれる少なくとも1種のハイドロフルオロエーテルを含むこと(ただし、前記(a) 成分および/または前記(b) 成分として少なくとも1種水混和性成分を含む
    を特徴とする有機被膜除去剤。
  8. 前記(a)成分炭酸アルキレンおよび酢酸アルキルエステルから選ばれる少なくとも1種であり、かつ、前記(b)成分前記の脂肪酸、または、前記脂肪酸と前記のハイドロフルオロエーテルとの混合物であることを特徴とする請求項に記載の有機被膜除去剤。
  9. 前記(a)成分がtert-ブチルアルコールであり、かつ、前記(b)成分が前記のハイドロフルオロエーテルであることを特徴とする請求項に記載の有機被膜除去剤。
  10. オゾンを溶解させて、表面にオゾン分解性有機被膜を有する基体に接触させて前記有機被膜を除去するために用いられる有機被膜除去剤であって、
    (a)式:C n 2n+1 COOH(式中、n=1〜3の整数)で表される脂肪酸と、
    (b) 4 9 OCH およびC 4 9 OC 2 5 から成る群から選ばれる少なくとも1種のハイドロフルオロエーテル
    を含むことを特徴とする有機被膜除去剤。
  11. レジスト膜除去用である請求項10のいずれか1項に記載の有機被膜除去剤。
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