JP4003876B2 - フォトレジスト用高分子及びフォトレジスト用樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
技術分野
本発明は半導体の微細加工などを行う際に用いるフォトレジスト用の高分子化合物と、この高分子化合物を含有するフォトレジスト用樹脂組成物、及び半導体の製造方法に関する。また、本発明は前記フォトレジスト用高分子化合物の原料などとして有用なラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル誘導体、該(メタ)アクリル酸エステル誘導体を得る上で有用なラクトン骨格を有する環式アルコール、並びにそれらの製造法に関する。
【0002】
背景技術
半導体製造工程で用いられるフォトレジスト用樹脂は、基板密着性を示す機能と、露光によって光酸発生剤から発生する酸により脱離してアルカリ現像液に対して可溶になる機能、及びドライエッチング耐性などの機能が求められる。特に、露光工程での光源として、現在、エキシマレーザーのArFを使用したギガオーダーの半導体への期待は高まっている。しかし、ArFは193nmという遠紫外であり、使用されるレジストは紫外線領域で透明性のあることが必要である。そのため、現在使用されているノボラック樹脂などとは異なる新規な樹脂が提案されている。
【0003】
その中において、ラクトン骨格を含む多環脂環式モノマーは、ポリマー化したとき基板密着性の機能を発現し、さらには耐エッチング性が期待され、最近注目されている。しかし、特開2000−26446号公報や特開2000−159758号公報などにおいて僅かな提案しかなく、今後最良のレジストを設計していくには、より優れた機能を発現可能な新規なモノマー及びフォトレジスト用高分子の開発が待たれている。
【0004】
発明の開示
従って、本発明の目的は、基板に対する密着性と耐エッチング性とをバランスよく兼ね備えた新規なフォトレジスト用高分子、該フォトレジスト用高分子をベースとするフォトレジスト用樹脂組成物、及び該フォトレジスト用樹脂組成物を用いた半導体の製造方法を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、基板に対する密着性と耐エッチング性とをバランスよく兼ね備え、さらには露光後の現像液及びリンス液に対する親和性の高い新規なフォトレジスト用高分子、該フォトレジスト用高分子をベースとするフォトレジスト用樹脂組成物、及び該フォトレジスト用樹脂組成物を用いた半導体の製造方法を提供することにある。
【0006】
本発明のさらに他の目的は、前記フォトレジスト用高分子の原料などとして有用な新規なラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル誘導体、該(メタ)アクリル酸エステル誘導体を得る上で有用なラクトン骨格を有する環式アルコール、並びにそれらの製造方法を提供することにある。
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、ラクトン環を含む多環脂環式骨格を有する新規なアクリレート系のモノマーの開発に成功し、このモノマーから基板に対する密着性及び耐エッチング性をバランスよく兼ね備えた新規なフォトレジスト用高分子が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、下記式(I)
【化1】
Figure 0004003876
(式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。m、p及びqはそれぞれ0〜2の整数を示し、nは0又は1を示す。なお、式中のヒドロキシル基及び主鎖から延びるカルボニルオキシ基はそれぞれ環の左端の2つの炭素原子の何れか一方に結合している)
で表される少なくとも1種のモノマー単位(但し、p=1、q=0、n=0である)と、下記式( IIa )、( IIb )、( IIf )、( II g)、( IIIa )、( IIIb )、( IIId )、( IIIf )、( III g)、( III h)
【化2】
Figure 0004003876
(式中、R 1 は水素原子又はメチル基を示し、R 6 及びR 7 は、同一又は異なって、炭素数1〜8の炭化水素基を示し、R 8 、R 9 及びR 10 は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又はメチル基を示す。R 11 及びR 12 は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又は−COOR 13 基を示し、R 13 はt−ブチル基、2−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル基又は2−オキセパニル基を示す。R 18 、R 19 、R 20 、R 21 及びR 22 は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R 23 はt−ブチル基、2−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル基又は2−オキセパニル基を示す。uは0又は1を示す。R 24 及びR 25 は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又はカルボキシル基を示し、R 26 はヒドロキシル基、オキソ基又はカルボキシル基を示す。X 1 、X 2 及びX 3 は、同一又は異なって、−CH 2 −又は−CO−O−を示す。R 27 、R 28 及びR 29 は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R 32 、R 33 、R 34 、R 35 及びR 36 は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R 38 、R 39 、R 40 及びR 41 は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R 42 は、水素原子、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基又はカルボキシル基を示す。v、w、x及びyは、それぞれ、0又は1を示す)
で表されるモノマー単位(但し、前記X 1 、X 2 及びX 3 のうち少なくとも一つは−CO−O−である)から選択された少なくとも1種のモノマー単位とを含むフォトレジスト用高分子化合物提供する。
【0009】
本発明は、また、下記式(I)
【化3】
Figure 0004003876
(式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 及びR 5 は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。m、p及びqはそれぞれ0〜2の整数を示し、nは0又は1を示す。なお、式中のヒドロキシル基及び主鎖から延びるカルボニルオキシ基はそれぞれ環の左端の2つの炭素原子の何れか一方に結合している)
で表される少なくとも1種のモノマー単位(但し、n=1である)を含むフォトレジスト用高分子化合物を提供する。
【0010】
上記フォトレジスト高分子化合物において、式(I)で表される少なくとも1種のモノマー単位(但し、n=1である)と、下記式( IIa )〜( IIg
【化4】
Figure 0004003876
(式中、R 1 は水素原子又はメチル基を示し、R 6 及びR 7 は、同一又は異なって、炭素数1〜8の炭化水素基を示し、R 8 、R 9 及びR 10 は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又はメチル基を示す。R 11 及びR 12 は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又は−COOR 13 基を示し、R 13 はt−ブチル基、2−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル基又は2−オキセパニル基を示す。R 14 はメチル基又はエチル基を示し、R 15 及びR 16 は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又はオキソ基を示す。R 17 は、式中に示される酸素原子との結合部位に第3級炭素原子を有する炭化水素基を示す。R 18 、R 19 、R 20 、R 21 及びR 22 は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R 23 はt−ブチル基、2−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラ ニル基又は2−オキセパニル基を示す。tは1〜3の整数を示し、uは0又は1を示す)
から選択された少なくとも1種のモノマー単位とを含んでいてもよい。
【0011】
また、上記フォトレジスト用高分子化合物において、式(I)で表される少なくとも1種のモノマー単位(但し、n=1である)に加えて、又は式(I)で表される少なくとも1種のモノマー単位(但し、n=1である)と式( IIa )〜( IIg )から選択された少なくとも1種のモノマー単位とに加えて、下記式( IIIa )〜( III h)
【化5】
Figure 0004003876
(式中、R 1 は水素原子又はメチル基を示し、R 24 及びR 25 は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又はカルボキシル基を示し、R 26 はヒドロキシル基、オキソ基又はカルボキシル基を示す。X 1 、X 2 及びX 3 は、同一又は異なって、−CH 2 −又は−CO−O−を示す。R 27 、R 28 及びR 29 は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R 30 及びR 31 は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R 32 、R 33 、R 34 、R 35 及びR 36 は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R 37 は、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐鎖状、環状若しくは有橋環状炭化水素基を示す。R 38 、R 39 、R 40 及びR 41 は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R 42 は、水素原子、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基又はカルボキシル基を示す。v、w、x及びyは、それぞれ、0又は1を示す)
で表されるモノマー単位から選択された少なくとも1種のモノマー単位を含んでいてもよい。
【0012】
前記フォトレジスト用高分子化合物において、Fedorsの方法による溶解度パラメーターの値は、例えば19.5〜24.5(J/cm31/2の範囲である。
【0013】
本発明は、また、前記フォトレジスト用高分子化合物と光酸発生剤とを少なくとも含むフォトレジスト用樹脂組成物を提供する。
【0014】
本発明は、さらに、前記フォトレジスト用樹脂組成物を基材又は基板上に塗布してレジスト塗膜を形成し、露光及び現像を経てパターンを形成する工程を含む半導体の製造方法を提供する。
【0015】
本発明は、さらに、下記式(1)
【化6】
Figure 0004003876
(式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。m、p及びqはそれぞれ0〜2の整数を示す。nは0又は1を示す。なお、式中の(メタ)アクリロイルオキシ基及びヒドロキシル基は環の左端の2つの炭素原子の何れか一方に結合している)
で表される化合物であって、前記nが1である(メタ)アクリル酸エステル誘導体を提供する
【0016】
本発明は、また、下記式(5)
【化7】
Figure 0004003876
(式中、R2、R3、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。m、p及びqはそれぞれ0〜2の整数を示す)
で表されるエポキシ化合物を還元して、下記式(4a)
【化8】
Figure 0004003876
(式中、R2、R3、R4、R5、m、p、qは前記に同じ。なお、式中のヒドロキシル基は環の左端の2つの炭素原子の何れか一方に結合している)
で表される環式アルコールを得ることを特徴とする環式アルコールの製造法を提供する。
【0017】
本発明は、さらに、下記式(5)
【化9】
Figure 0004003876
(式中、R 2 、R 3 、R 4 及びR 5 は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。m、p及びqはそれぞれ0〜2の整数を示す)
で表されるエポキシ化合物を還元して、下記式( 4a
【化10】
Figure 0004003876
(式中、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、m、p、qは前記に同じ。なお、式中のヒドロキシル基は環の左端の2つの炭素原子の何れか一方に結合している)
で表される環式アルコールを得、次いで得られた式( 4a )で表される環式アルコールを、(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体と反応させて、下記式(1)
【化11】
Figure 0004003876
(式中、R 1 は水素原子又はメチル基を示す。R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、m、p、q、nは前記に同じ。なお、式中の(メタ)アクリロイルオキシ基及びヒドロキシル基は環の左端の2つの炭素原子の何れか一方に結合している)
で表される化合物であって、前記nが0である(メタ)アクリル酸エステル誘導体を得ることを特徴とする(メタ)アクリル酸エステル誘導体の製造法を提供する。
【0018】
なお、本明細書では、「アクリル」と「メタクリル」とを「(メタ)アクリル」、「アクリロイル」と「メタクリロイル」とを「(メタ)アクリロイル」と総称する場合がある。
【0019】
発明を実施するための最良の形態
本発明のフォトレジスト用高分子化合物は、ポリマー分子を構成する構造単位として、前記式(I)で表される少なくとも1種のモノマー単位(繰り返し単位)(以下、「モノマーユニット1」と称することがある)を含んでいる。このモノマーユニット1は、親水性の高いラクトン環、及びnが1の場合にはさらにヒドロキシル基を有しているため、基板への密着性を高める密着性付与ユニットとして機能する。また、脂環式炭素環をも有しているため、エッチング耐性を高める機能をも有する。従って、ポリマー製造の際、アルカリ可溶性(酸脱離性)機能を発現可能な重合性単量体を適宜コモノマーとして用いることにより、レジストとして必要な諸機能をすべて備えたポリマーとすることができる。
【0020】
式(I)において、R1、R2、R3、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。m、p及びqはそれぞれ0〜2の整数を示し、nは0又は1を示す。なお、式中のヒドロキシル基及び主鎖から延びるカルボニルオキシ基はそれぞれ環の左端の2つの炭素原子の何れか一方(互いに異なる炭素原子)に結合している。mは0又は1が好ましく、p+qは1又は2であるのが好ましい。特に、(i)p=1,q=0、(ii)p=0,q=1、(iii)p=2,q=0、又は(iv)p=1,q=1であるのが好ましい。
【0021】
本発明の好ましい態様では、前記式(I)で表される少なくとも1種のモノマー単位と、前記式(IIa)〜(IIg)から選択された少なくとも1種のモノマー単位(繰り返し単位)(以下、「モノマーユニット2」と称することがある)とを含んでいる。
【0022】
式(IIa)中、R6、R7における炭素数1〜8の炭化水素としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、ペンチル、イソペンチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1−メチルペンチル、1−エチルブチル、ヘプチル、1−メチルヘキシル、オクチル、1−メチルヘプチル基などのC1-8アルキル基;シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル基などのC3-8シクロアルキル基;フェニル基などが挙げられる。これらの中でも、メチル、エチル、イソプロピル基などのC1-3アルキル基が好ましい。
【0023】
式(IId)中、R17における「式中に示される酸素原子との結合部位に第3級炭素原子を有する炭化水素基」としては、例えば、t−ブチル基、t−アミル基などが挙げられる。これらの炭化水素基は置換基を有していてもよい。
【0024】
式(IIa)で表されるモノマー単位は、酸によってアダマンタン骨格を含む部位が主鎖に結合したカルボン酸部から脱離して、遊離のカルボキシル基を生成させる。式(IIb)で表されるモノマー単位は、アダマンタン骨格に結合している保護基で保護されたカルボキシル基が酸によって脱保護され、遊離のカルボキシル基を生成させる。また、式(IIc)で表されるモノマー単位は、アダマンタン骨格が酸によって主鎖に結合したカルボン酸部から脱離して遊離のカルボキシル基を生成させる。さらに、式(IId)、(IIe)、(IIf)及び(IIg)で表されるモノマー単位も、酸によりカルボン酸エステル部位が分解、脱離して遊離のカルボキシル基を生成させる。従って、上記モノマーユニット2はアルカリ現像時に樹脂を可溶化させるアルカリ可溶性ユニットとして機能する。
【0025】
なお、式(IIa)、(IIb)、(IIc)及び(IIg)で表されるモノマー単位は、脂環式炭素骨格を有するため、透明性に優れ、且つエッチング耐性が極めて高いという特色を有する。また、式(IIa)のうちR8〜R10の少なくとも1つがヒドロキシル基であるモノマー単位、及び式(IIf)で表されるモノマー単位は、親水性が高く密着性機能をも有する。
【0026】
本発明のフォトレジスト用高分子化合物は、上記モノマーユニット1、又はモノマーユニット1及び2に加えて、前記式(IIIa)〜(IIIh)で表されるモノマー単位から選択された少なくとも1種のモノマー単位(繰り返し単位)(以下、「モノマーユニット3」と称することがある)を含んでいてもよい。
【0027】
式(IIIb)中、X1〜X3における−CO−O−基の向きは問わない。また、式(IIIe)中、R37における炭素数1〜20の直鎖状、分岐鎖状、環状若しくは有橋環状炭化水素基(橋かけ環式基)としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、オクタデシル基などの炭素数1〜20の直鎖状又は分岐鎖状脂肪族炭化水素基(特にアルキル基);シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロドデシル基などの炭素数3〜20のシクロアルキル又はシクロアルケニル基;パーヒドロインデン環、パーヒドロフルオレン環、パーヒドロナフタレン環(デカリン環)、パーヒドロアントラセン環、ノルボルナン環、ノルボルネン環、ピナン環、ボルナン環、イソボルニラン環、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン環、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン環等に対応する炭素数6〜20の有橋環状炭化水素基(橋かけ環式炭化水素基);トリシクロ[5.2.1.02,6]デシルメチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメチル基、2−ノルボルニルメチル基などの前記各炭化水素基を結合した基などが挙げられる。これらの炭化水素基は、アルキル基、ハロゲン原子、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシメチル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基(例えば、カルボキシル基、t−ブチルオキシカルボニル基、2−テトラヒドロフラニルオキシカルボニル基、2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、2−オキセパニルオキシカルボニル基等)、オキソ基などの置換基を有していてもよい。前記保護基としては、有機合成の分野で慣用の保護基を使用できる。
【0028】
前記式(IIIa)で表されるモノマー単位は、アダマンタン骨格に親水性の高い基(ヒドロキシル基、カルボキシル基、オキソ基)が結合しているため、基板への密着性を高める機能を有する。また、式(IIIa)、(IIIb)(X1〜X3がすべてメチレン基であるもの等)、(IIIc)、(IIIe)(R37が環状又は有橋環状炭化水素基であるもの)、(IIIg)及び(IIIh)で表されるモノマー単位は脂環式炭素骨格を有するため、透明性、耐エッチング性等の向上に寄与する。式(IIIb)(X1〜X3の少なくとも1つが−CO−O−基であるもの)、(IIIc)、(IIId)及び(IIIg)で表されるラクトン骨格を有するモノマー単位、式(IIIe)(R37が水素原子であるもの)、(IIIf)、(IIIh)(R42がヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基又はカルボキシル基であるもの)で表されるモノマー単位は親水性基を含んでおり、密着性付与機能を有する。このように、これらのモノマー単位はその構造に基づいて種々の機能を付与できるため、上記各モノマー単位をポリマー中に組み込むことにより、レジスト用樹脂として必要な諸特性のバランスを用途に応じて微調整できる。なお、本発明のフォトレジスト用高分子化合物は、上記の諸特性を調整するため、必要に応じて、前記以外のモノマー単位を含んでいてもよい。
【0029】
本発明のフォトレジスト用高分子化合物において、前記モノマーユニット1の含有量は、ポリマーを構成するモノマーユニット全体に対して、例えば1〜90モル%、好ましくは5〜70モル%、さらに好ましくは10〜50モル%程度である。また、好ましい高分子化合物では、モノマーユニット2を、ポリマーを構成するモノマーユニット全体に対して、5〜98モル%程度(例えば、10〜80モル%程度)、特に30〜60モル%程度含有する。また、モノマーユニット3を含む高分子化合物における該モノマーユニット3の含有量は、ポリマーを構成するモノマーユニット全体に対して、例えば1〜50モル%、好ましくは3〜40モル%、さらに好ましくは5〜35モル%程度である。
【0030】
本発明の高分子化合物において、上記の各モノマー単位の組み合わせの中でも、特に好ましい組み合わせとして以下のものが挙げられる。
(1)式(I)で表される少なくとも1種のモノマー単位と、少なくとも、式(IIa)〜(IIg)から選択された少なくとも1つのモノマー単位(特に、式(IIa)、(IIb)及び(IIc)から選択された少なくとも1つのモノマー単位)との組み合わせ
(2)式(I)で表される少なくとも1種のモノマー単位と、式(IIa)〜(IIg)から選択された少なくとも1つのモノマー単位(特に、式(IIa)、(IIb)及び(IIc)から選択された少なくとも1つのモノマー単位)と、式(IIIa)〜(IIIh)から選択された少なくとも1つのモノマー単位(特に、式(IIIa)、(IIIf)及び(IIIh)から選択された少なくとも1つのモノマー単位)との組み合わせ
(3)式(I)で表される少なくとも1種のモノマー単位と、少なくとも、式(IIIa)〜(IIIg)から選択された少なくとも1つのモノマー単位(特に、式(IIIa)、(IIIf)及び(IIIh)から選択された少なくとも1つのモノマー単位)との組み合わせ
【0031】
本発明のフォトレジスト用高分子化合物は、Fedorsの方法[Polym. Eng. Sci., 14, 147(1974)参照]による溶解度パラメーターの値(「SP値」)が19.5(J/cm31/2〜24.5(J/cm31/2の範囲にあるのが好ましい。
【0032】
このような溶解度パラメーターを有する高分子化合物を含むフォトレジスト用樹脂組成物を半導体基板(シリコンウェハー)に塗布して形成されたレジスト塗膜は、基板に対する接着性(密着性)に優れるとともに、アルカリ現像により解像度の高いパターンを形成することができる。SP値が19.5(J/cm31/2より低いと、基板に対する接着性が低下して、現像によりパターンが剥がれて残らないという問題が起こりやすい。また、SP値が24.5(J/cm31/2より大きいと、基板にはじかれて塗布することが困難になりやすい上、アルカリ現像液に対する親和性が高くなり、その結果、露光部と未露光部の溶解性のコントラストが悪くなって解像度が低下しやすくなる。
【0033】
本発明では、高分子化合物の重量平均分子量(Mw)は、例えば5000〜50000程度、好ましくは7000〜20000程度であり、分子量分布(Mw/Mn)は、例えば1.8〜3.5程度である。なお、前記Mnは数平均分子量(ポリスチレン換算)を示す。
【0034】
前記式(IIg)、(IIIf)、(IIIg)及び(IIIh)で表される各モノマー単位は、それぞれ対応するエチレン性不飽和化合物をコモノマーとして、また、式(I)、(IIa)〜(IIf)、(IIIa)〜(IIIe)で表される各モノマー単位は、それぞれ対応する(メタ)アクリル酸又はそのエステルを(コ)モノマーとして重合に付すことにより形成できる。重合は、溶液重合、溶融重合など、アクリル系ポリマーやポリオレフィン系ポリマーを製造する際に用いる慣用の方法により行うことができる。
【0035】
[式(I)のモノマー単位]
前記式(I)のモノマー単位に対応するモノマーは前記式(1)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
【0036】
式(1)で表される化合物において、R1、R2、R3、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。m、p及びqはそれぞれ0〜2の整数を示す。nは0又は1を示す。なお、式中のヒドロキシル基及び主鎖から延びるカルボニルオキシ基はそれぞれ環の左端の2つの炭素原子の何れか一方(互いに異なる炭素原子)に結合している。mは0又は1が好ましく、p+qは1又は2であるのが好ましい。中でも、(i)p=1,q=0の化合物、(ii)p=0,q=1の化合物、(iii)p=2,q=0の化合物、(iv)p=1,q=1の化合物などが好ましい。
【0037】
前記式(1)で表される代表的な例として下記の化合物が挙げられる。
[1-1]8−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン[=9−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン](R1=H又はCH3、m=n=0、p=1、q=0、R2=R3=H)
[1-2]9−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン[=8−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン](R1=H又はCH3、m=n=0、p=1、q=0、R2=R3=H)
[1-3]8−(メタ)アクリロイルオキシ−9−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン[=9−(メタ)アクリロイルオキシ−8−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン](R1=H又はCH3、m=0、n=1、p=1、q=0、R2=R3=H)
[1-4]9−(メタ)アクリロイルオキシ−8−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン[=8−(メタ)アクリロイルオキシ−9−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン](R1=H又はCH3、m=0、n=1、p=1、q=0、R2=R3=H)
[1-5]8−(メタ)アクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−4−オン(R1=H又はCH3、m=n=0、p=0、q=1、R4=R5=H)
[1-6]9−(メタ)アクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−4−オン(R1=H又はCH3、m=n=0、p=0、q=1、R4=R5=H)
[1-7]9−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカン−3−オン(R1=H又はCH3、m=n=0、p=2、q=0、R2=R3=H)
[1-8]10−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカン−3−オン(R1=H又はCH3、m=n=0、p=2、q=0、R2=R3=H)
[1-9]9−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカン−5−オン(R1=H又はCH3、m=n=0、p=1、q=1、R2=R3=R4=R5=H)
[1-10]10−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカン−5−オン(R1=H又はCH3、m=n=0、p=1、q=1、R2=R3=R4=R5=H)
【0038】
[式(IIa)のモノマー単位]
前記式(IIa)のモノマー単位に対応するモノマーは下記式(2a)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
【化12】
Figure 0004003876
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R6及びR7は、同一又は異なって、炭素数1〜8の炭化水素基を示し、R8、R9及びR10は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又はメチル基を示す)
【0039】
代表的な例として下記の化合物が挙げられる。
[2-1]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(R1=H又はCH3、R6=R7=CH3、R8=R9=R10=H)
[2-2]1−ヒドロキシ−3−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(R1=H又はCH3、R6=R7=CH3、R8=OH、R9=R10=H)
[2-3]1−(1−エチル−1−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アダマンタン(R1=H又はCH3、R6=R7=CH2CH3、R8=R9=R10=H)
[2-4]1−ヒドロキシ−3−(1−エチル−1−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アダマンタン(R1=H又はCH3、R6=R7=CH2CH3、R8=OH、R9=R10=H)
[2-5]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)アダマンタン(R1=H又はCH3、R6=CH3、R7=CH2CH3、R8=R9=R10=H)
[2-6]1−ヒドロキシ−3−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)アダマンタン(R1=H又はCH3、R6=CH3、R7=CH2CH3、R8=OH、R9=R10=H)
[2-7]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2−ジメチルプロピル)アダマンタン(R1=H又はCH3、R6=CH3、R7=CH(CH32、R8=R9=R10=H)
[2-8]1−ヒドロキシ−3−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2−ジメチルプロピル)アダマンタン(R1=H又はCH3、R6=CH3、R7=CH(CH32、R8=OH、R9=R10=H)
[2-9]1,3−ジヒドロキシ−5−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(R1=H又はCH3、R6=R7=CH3、R8=R9=OH、R10=H)
[2-10]1−(1−エチル−1−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)−3,5−ジヒドロキシアダマンタン(R1=H又はCH3、R6=R7=CH2CH3、R8=R9=OH、R10=H)
[2-11]1,3−ジヒドロキシ−5−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)アダマンタン(R1=H又はCH3、R6=CH3、R7=CH2CH3、R8=R9=OH、R10=H)
[2-12]1,3−ジヒドロキシ−5−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2−ジメチルプロピル)アダマンタン(R1=H又はCH3、R6=CH3、R7=CH(CH32、R8=R9=OH、R10=H)
【0040】
[式(IIb)のモノマー単位]
前記式(IIb)のモノマー単位に対応するモノマーは下記式(2b)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
【化13】
Figure 0004003876
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R11及びR12は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又は−COOR13基を示し、R13はt−ブチル基、2−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル基又は2−オキセパニル基を示す)
【0041】
代表的な例として下記の化合物が挙げられる。
[2-13]1−t−ブトキシカルボニル−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R1=H又はCH3、R11=R12=H、R13=t−ブチル基)
[2-14]1,3−ビス(t−ブトキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン[R1=H又はCH3、R11=t−ブトキシカルボニル基、R12=H、R13=t−ブチル基]
[2-15]1−t−ブトキシカルボニル−3−ヒドロキシ−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R1=H又はCH3、R11=OH、R12=H、R13=t−ブチル基)
[2-16]1−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R1=H又はCH3、R11=R12=H、R13=2−テトラヒドロピラニル基)
[2-17]1,3−ビス(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R1=H又はCH3、R11=2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、R12=H、R13=2−テトラヒドロピラニル基)
[2-18]1−ヒドロキシ−3−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R1=H又はCH3、R11=OH、R12=H、R13=2−テトラヒドロピラニル基)
【0042】
[式(IIc)のモノマー単位]
前記式(IIc)のモノマー単位に対応するモノマーは下記式(2c)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
【化14】
Figure 0004003876
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R14はメチル基又はエチル基を示し、R15及びR16は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又はオキソ基を示す)
【0043】
代表的な例として下記の化合物が挙げられる。
[2-19]2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R1=H又はCH3、R14=CH3、R15=R16=H)
[2-20]1−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R1=H又はCH3、R14=CH3、R15=1−OH、R16=H)
[2-21]5−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R1=H又はCH3、R14=CH3、R15=5−OH、R16=H)
[2-22]1,3−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R1=H又はCH3、R14=CH3、R15=1−OH、R16=3−OH)
[2-23]1,5−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R1=H又はCH3、R14=CH3、R15=1−OH、R16=5−OH)
[2-24]1,3−ジヒドロキシ−6−(メタ)アクリロイルオキシ−6−メチルアダマンタン(R1=H又はCH3、R14=CH3、R15=1−OH、R16=3−OH)
[2-25]2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R1=H又はCH3、R14=CH2CH3、R15=R16=H)
[2-26]1−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R1=H又はCH3、R14=CH2CH3、R15=1−OH、R16=H)
[2-27]5−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R1=H又はCH3、R14=CH2CH3、R15=5−OH、R16=H)
[2-28]1,3−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R1=H又はCH3、R14=CH2CH3、R15=1−OH、R16=3−OH)
[2-29]1,5−ジヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R1=H又はCH3、R14=CH2CH3、R15=1−OH、R16=5−OH)
[2-30]1,3−ジヒドロキシ−6−(メタ)アクリロイルオキシ−6−エチルアダマンタン(R1=H又はCH3、R14=CH2CH3、R15=1−OH、R16=3−OH)
【0044】
[式(IId)のモノマー単位]
前記式(IId)のモノマー単位に対応するモノマーは下記式(2d)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
【化15】
Figure 0004003876
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R17は、式中に示される酸素原子との結合部位に第3級炭素原子を有する炭化水素基を示す)
【0045】
代表的な例として下記の化合物が挙げられる。
[2-31]t−ブチル(メタ)アクリレート(R1=H又はCH3、R17=t−ブチル基)
【0046】
[式(IIe)のモノマー単位]
前記式(IIe)のモノマー単位に対応するモノマーは下記式(2e)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
【化16】
Figure 0004003876
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、tは1〜3の整数を示す)
【0047】
代表的な例として下記の化合物が挙げられる。
[2-32]2−テトラヒドロピラニル(メタ)アクリレート(R1=H又はCH3、t=2)
[2-33]2−テトラヒドロフラニル(メタ)アクリレート(R1=H又はCH3、t=1)
【0048】
[式(IIf)のモノマー単位]
前記式(IIf)のモノマー単位に対応するモノマーは下記式(2f)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
【化17】
Figure 0004003876
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R18〜R22は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す)
【0049】
代表的な例として下記の化合物が挙げられる。
[2-34]β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン(R1=H又はCH3、R18=R19=R20=R21=R22=H)
[2-35]β−(メタ)アクリロイルオキシ−α,α−ジメチル−γ−ブチロラクトン(R1=H又はCH3、R18=R19=CH3、R20=R21=R22=H)
[2-36]β−(メタ)アクリロイルオキシ−γ,γ−ジメチル−γ−ブチロラクトン(R1=H又はCH3、R21=R22=CH3、R18=R19=R20=H)
[2-37]β−(メタ)アクリロイルオキシ−α,α,β−トリメチル−γ−ブチロラクトン(R1=H又はCH3、R18=R19=R20=CH3、R21=R22=H)
[2-38]β−(メタ)アクリロイルオキシ−β,γ,γ−トリメチル−γ−ブチロラクトン(R1=H又はCH3、R20=R21=R22=CH3、R18=R19=H)
[2-39]β−(メタ)アクリロイルオキシ−α,α,β,γ,γ−ペンタメチル−γ−ブチロラクトン(R1=H又はCH3、R18=R19=R20=R21=R22=CH3
【0050】
[式(IIg)のモノマー単位]
前記式(IIg)のモノマー単位に対応するモノマーは下記式(2g)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
【化18】
Figure 0004003876
(式中、R23はt−ブチル基、2−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル基又は2−オキセパニル基を示す。uは0又は1を示す)
【0051】
代表的な例として下記の化合物が挙げられる。
[2-40]5−t−ブトキシカルボニルノルボルネン(R23=t−ブチル基、u=0)
[2-41]9−t−ブトキシカルボニルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン(R23=t−ブチル基、u=1)
[2-42]5−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)ノルボルネン(R23=2−テトラヒドロピラニル基、u=0)
[2-43]9−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン(R23=2−テトラヒドロピラニル基、u=1)
【0052】
[式(IIIa)のモノマー単位]
前記式(IIIa)のモノマー単位に対応するモノマーは、下記式(3a)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
【化19】
Figure 0004003876
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R24及びR25は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又はカルボキシル基を示し、R26はヒドロキシル基、オキソ基又はカルボキシル基を示す)
【0053】
代表的な化合物には下記の化合物が含まれる。
[3-1]1−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R1=H又はCH3、R26=OH、R24=R25=H)
[3-2]1,3−ジヒドロキシ−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R1=H又はCH3、R26=R24=OH、R25=H)
[3-3]1−カルボキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R1=H又はCH3、R26=COOH、R24=R25=H)
[3-4]1,3−ジカルボキシ−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R1=H又はCH3、R26=R24=COOH、R25=H)
[3-5]1−カルボキシ−3−ヒドロキシ−5−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R1=H又はCH3、R26=OH、R24=COOH、R25=H)
[3-6]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキソアダマンタン(R1=H又はCH3、R26=4−オキソ基、R24=R25=H)
[3-7]3−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキソアダマンタン(R1=H又はCH3、R26=4−オキソ基、R24=3−OH、R25=H)
[3-8]7−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキソアダマンタン(R1=H又はCH3、R26=4−オキソ基、R24=7−OH、R25=H)
【0054】
[式(IIIb)のモノマー単位]
前記式(IIIb)のモノマー単位に対応するモノマーは下記式(3b)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
【化20】
Figure 0004003876
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、X1〜X3は、同一又は異なって、−CH2−又は−CO−O−を示し、R27〜R29、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す)
【0055】
式(3b)で表される化合物の代表的な例として下記の化合物が挙げられる。
[3-9]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−5−オン(R1=H又はCH3、R27=R28=R29=H、X2=−CO−O−(左側がR28の結合している炭素原子側)、X1=X3=−CH2−)
[3-10]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4,7−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−5,8−ジオン(R1=H又はCH3、R27=R28=R29=H、X1=−CO−O−(左側がR27の結合している炭素原子側)、X2=−CO−O−(左側がR28の結合している炭素原子側)、X3=−CH2−)
[3-11]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4,8−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−5,7−ジオン(R1=H又はCH3、R27=R28=R29=H、X1=−O−CO−(左側がR27の結合している炭素原子側)、X2=−CO−O−(左側がR28の結合している炭素原子側)、X3=−CH2−)
[3-12]1−(メタ)アクリロイルオキシ−5,7−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−4,8−ジオン(R1=H又はCH3、R27=R28=R29=H、X1=−CO−O−(左側がR27の結合している炭素原子側)、X2=−O−CO−(左側がR28の結合している炭素原子側)、X3=−CH2−)
【0056】
[式(IIIc)のモノマー単位]
前記式(IIIc)のモノマー単位を形成するモノマーは下記式(3c)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
【化21】
Figure 0004003876
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R30及びR31は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す)
【0057】
代表的な例として下記化合物が挙げられる。
[3-13]2−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−5−オン(R1=H又はCH3、R30=R31=H)
[3-14]2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチル−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−5−オン(R1=H又はCH3、R30=CH3、R31=H)
【0058】
[式(IIId)のモノマー単位]
前記式(IIId)のモノマー単位を形成するモノマーは下記式(3d)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
【化22】
Figure 0004003876
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R32、R33、R34、R35及びR36は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す)
【0059】
代表的な例には下記の化合物が含まれる。
[3-15]α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン(R1=H又はCH3、R32=R33=R34=R35=R36=H)
[3-16]α−(メタ)アクリロイルオキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン(R1=H又はCH3、R32=CH3、R33=R34=R35=R36=H)
[3-17]α−(メタ)アクリロイルオキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン(R1=H又はCH3、R32=R35=R36=H、R33=R34=CH3
[3-18]α−(メタ)アクリロイルオキシ−α,β,β−トリメチル−γ−ブチロラクトン(R1=H又はCH3、R32=R33=R34=CH3、R35=R36=H)
[3-19]α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ,γ−ジメチル−γ−ブチロラクトン(R1=H又はCH3、R35=R36=CH3、R32=R33=R34=H)
[3-20]α−(メタ)アクリロイルオキシ−α,γ,γ−トリメチル−γ−ブチロラクトン(R1=H又はCH3、R32=R35=R36=CH3、R33=R34=H)
[3-21]α−(メタ)アクリロイルオキシ−β,β,γ,γ−テトラメチル−γ−ブチロラクトン(R1=H又はCH3、R33=R34=R35=R36=CH3、R32=H)
[3-22]α−(メタ)アクリロイルオキシ−α,β,β,γ,γ−ペンタメチル−γ−ブチロラクトン(R1=H又はCH3、R32=R33=R34=R35=R36=CH3
【0060】
[式(IIIe)のモノマー単位]
前記式(IIIe)のモノマー単位を形成するモノマーは下記式(3e)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
【化23】
Figure 0004003876
(式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R37は、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐鎖状、環状若しくは有橋環状炭化水素基を示す)
【0061】
代表的な例には下記の化合物が含まれる。
[3-23](メタ)アクリル酸(R1=H又はCH3、R37=H)
[3-24](メタ)アクリル酸メチル(R1=H又はCH3、R37=メチル基)
[3-25](メタ)アクリル酸エチル(R1=H又はCH3、R37=エチル基)
[3-26](メタ)アクリル酸イソプロピル(R1=H又はCH3、R37=イソプロピル基)
[3-27](メタ)アクリル酸n−ブチル(R1=H又はCH3、R37=n−ブチル基)
[3-28](メタ)アクリル酸シクロヘキシル(R1=H又はCH3、R37=シクロヘキシル基)
[3-29](メタ)アクリル酸デカヒドロナフチル(R1=H又はCH3、R37=デカヒドロナフチル基)
[3-30](メタ)アクリル酸ノルボルニル(R1=H又はCH3、R37=ノルボルニル基)
[3-31](メタ)アクリル酸イソボルニル(R1=H又はCH3、R37=イソボルニル基)
[3-32](メタ)アクリル酸アダマンチル(R1=H又はCH3、R37=アダマンチル基)
[3-33](メタ)アクリル酸ジメチルアダマンチル(R1=H又はCH3、R37=ジメチルアダマンチル基)
[3-34](メタ)アクリル酸トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル(R1=H又はCH3、R37=トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基)
[3-35](メタ)アクリル酸テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル(R1=H又はCH3、R37=テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基)
これらの化合物のR37に相当する基に、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、カルボキシル基又はオキソ基などの置換基が結合している化合物も好ましい。
【0062】
[式(IIIf)のモノマー単位]
前記式(IIIf)のモノマー単位を形成するモノマーは下記式(3f)で表される。
【化24】
Figure 0004003876
[3-36]無水マレイン酸
【0063】
[式(IIIg)のモノマー単位]
前記式(IIIg)のモノマー単位を形成するモノマーは下記式(3g)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
【化25】
Figure 0004003876
(式中、R38、R39、R40及びR41は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。v、w及びxは、それぞれ、0又は1を示す)
【0064】
式(3g)で表される化合物の代表的な例として下記の化合物が挙げられる。
[3-37]4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−5−オン[=4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−3−オン](R40=R41=H、v=w=0、x=1)
[3-38]3−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−4−オン(R38=R39=H、v=x=0、w=1)
[3-39]5−オキサトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカン−9−エン−6−オン(R40=R41=H、v=w=0、x=2)
[3-40]4−オキサトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカン−9−エン−5−オン(R38=R39=R40=R41=H、v=0、w=x=1)
[3-41]4−オキサペンタシクロ[6.5.1.19,12.02,6.08,13]ペンタデカン−10−エン−5−オン(R40=R41=H、v=1、w=0、x=1)
[3-42]3−オキサペンタシクロ[6.5.1.19,12.02,6.08,13]ペンタデカン−10−エン−4−オン(R38=R39=H、v=1、w=1、x=0)
[3-43]5−オキサペンタシクロ[6.6.1.110,13.02,7.09,14]ヘキサデカン−11−エン−6−オン(R40=R41=H、v=1、w=0、x=2)
[3-44]4−オキサペンタシクロ[6.6.1.110,13.02,7.09,14]ヘキサデカン−11−エン−5−オン(R38=R39=R40=R41=H、v=1、w=x=1)
【0065】
これらの化合物は公知の方法又はそれに準じた方法により得ることができる。例えば、化合物[3-37]はシクロペンタジエンと2,5−ジヒドロフラン−2−オンとのディールスアルダー反応等により得ることができる。また、化合物[3-38]は、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J. Org.Chem.)、第41巻、第7号、(1976)、第1221頁に記載の方法、化合物[3-39]は、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J. Org.Chem)、第50巻、第25号、第5193頁(1985)に記載の方法、化合物[3-40]は、テトラヘドロン・レター(Tetrahedron Lett.)第4099頁、(1976)に記載の方法により製造できる。化合物[3-41]〜[3-44]は、それぞれ、化合物[3-37]〜[3-40]又はその誘導体とシクロペンタジエンとのディールスアルダー反応等により得ることができる。
【0066】
[式(IIIh)のモノマー単位]
前記式(IIIh)のモノマー単位を形成するモノマーは下記式(3h)で表される。なお、これらのモノマーにおいて立体異性体が存在する場合には、それらは単独で又は混合物として使用できる。
【化26】
Figure 0004003876
(式中、R42は、水素原子、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基又はカルボキシル基を示す。yは0又は1を示す)
【0067】
代表的な例として下記化合物が挙げられる。
[3-45]ノルボルネン(R42=H、y=0)
[3-46]5−ヒドロキシ−2−ノルボルネン(R42=OH、y=0)
【0068】
本発明のフォトレジスト用樹脂組成物は、前記本発明のフォトレジスト用高分子化合物と光酸発生剤とを含んでいる。
【0069】
光酸発生剤としては、露光により効率よく酸を生成する慣用乃至公知の化合物、例えば、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩(例えば、ジフェニルヨードヘキサフルオロホスフェートなど)、スルホニウム塩(例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムメタンスルホネートなど)、スルホン酸エステル[例えば、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)スルホニルオキシ−1−ベンゾイルメタン、1,2,3−トリスルホニルオキシメチルベンゼン、1,3−ジニトロ−2−(4−フェニルスルホニルオキシメチル)ベンゼン、1−フェニル−1−(4−メチルフェニルスルホニルオキシメチル)−1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルメタンなど]、オキサチアゾール誘導体、s−トリアジン誘導体、ジスルホン誘導体(ジフェニルジスルホンなど)、イミド化合物、オキシムスルホネート、ジアゾナフトキノン、ベンゾイントシレートなどを使用できる。これらの光酸発生剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
【0070】
光酸発生剤の使用量は、光照射により生成する酸の強度や前記高分子化合物における各モノマー単位の比率などに応じて適宜選択でき、例えば、前記高分子化合物100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜25重量部、さらに好ましくは2〜20重量部程度の範囲から選択できる。
【0071】
フォトレジスト用樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂(例えば、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、カルボキシル基含有樹脂など)などのアルカリ可溶成分、着色剤(例えば、染料など)、有機溶媒(例えば、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール類、エステル類、アミド類、ケトン類、エーテル類、セロソルブ類、カルビトール類、グリコールエーテルエステル類、これらの混合溶媒など)などを含んでいてもよい。
【0072】
このフォトレジスト用樹脂組成物を基材又は基板上に塗布し、乾燥した後、所定のマスクを介して、塗膜(レジスト膜)に光線を露光して(又は、さらに露光後ベークを行い)潜像パターンを形成し、次いで現像することにより、微細なパターンを高い精度で形成できる。
【0073】
基材又は基板としては、シリコンウエハ、金属、プラスチック、ガラス、セラミックなどが挙げられる。フォトレジスト用樹脂組成物の塗布は、スピンコータ、ディップコータ、ローラコータなどの慣用の塗布手段を用いて行うことができる。塗膜の厚みは、例えば0.1〜20μm、好ましくは0.3〜2μm程度である。
【0074】
露光には、種々の波長の光線、例えば、紫外線、X線などが利用でき、半導体レジスト用では、通常、g線、i線、エキシマレーザー(例えば、XeCl、KrF、KrCl、ArF、ArClなど)などが使用される。露光エネルギーは、例えば1〜1000mJ/cm2、好ましくは10〜500mJ/cm2程度である。
【0075】
光照射により光酸発生剤から酸が生成し、この酸により、例えば前記高分子化合物のアルカリ可溶性ユニットのカルボキシル基等の保護基(脱離性基)が速やかに脱離して、可溶化に寄与するカルボキシル基等が生成する。そのため、水又はアルカリ現像液による現像により、所定のパターンを精度よく形成できる。
【0076】
[式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル誘導体の製造]
前記式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル誘導体は、対応する式(4)で表される環式アルコールと(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを反応させることにより得ることができる。
【0077】
(メタ)アクリル酸の反応性誘導体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸アリル等の(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸クロリド、(メタ)アクリル酸ブロミド等の(メタ)アクリル酸ハライド;(メタ)アクリル酸無水物;(メタ)アクリル酸の活性エステルなどが挙げられる。
【0078】
式(4)で表される環式アルコールと(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体との反応は慣用のエステル化反応に準じて行うことができる。より具体的には、例えば、式(4)で表される環式アルコールと(メタ)アクリル酸ハライドとを反応させる場合には、溶媒中又は無溶媒下、塩基の存在下で反応を行う。溶媒としては、例えば、塩化メチレン、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;トルエン等の芳香族炭化水素;ヘキサン等の脂肪族炭化水素;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素;これらの混合溶媒などが挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン等の第3級アミン、ピリジン等の塩基性含窒素複素環化合物などの有機塩基;炭酸ナトリム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基が例示される。(メタ)アクリル酸ハライドの使用量は、式(4)で表される環式アルコール1モルに対して、例えば0.9〜1.8モル、好ましくは0.95〜1.4モル程度である。反応温度は、例えば−10℃〜80℃程度である。
【0079】
生成した(メタ)アクリル酸エステル誘導体は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段により、又はこれらを組み合わせることにより分離精製できる。
【0080】
[式(4)で表される環式アルコールとその製造]
式(4)で表される環式アルコールにおいて、R2、R3、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。m、p及びqはそれぞれ0〜2の整数を示す。なお、式中の各ヒドロキシル基は環の左端の2つの炭素原子の何れか一方に結合している。ヒドロキシル基が複数の場合には互いに異なる炭素原子に結合している。mは0又は1が好ましく、p+qは1又は2であるのが好ましい。中でも、(i)p=1,q=0の化合物、(ii)p=0,q=1の化合物、(iii)p=2,q=0の化合物、(iv)p=1,q=1の化合物等が好ましい。前記式(4a)で表される環式アルコールは、式(4)で表される環式アルコールのうちn=0である化合物に該当する。前記式(4b)で表される化合物は、式(4a)で表される化合物のうちpとqが特定の数値である化合物である。
【0081】
式(4)で表される環式アルコールの代表的な例として、下記の化合物が挙げられる。
[4-1]8−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン[=9−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン](m=n=0、p=1、q=0、R2=R3=H)
[4-2]9−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン[=8−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン](m=n=0、p=1、q=0、R2=R3=H)
[4-3]8,9−ジヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン[=8,9−ジヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン](m=0、n=1、p=1、q=0、R2=R3=H)
[4-4]8−ヒドロキシ−3−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−4−オン(m=n=0、p=0、q=1、R4=R5=H)
[4-5]9−ヒドロキシ−3−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−4−オン(m=n=0、p=0、q=1、R4=R5=H)
[4-6]9−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカン−3−オン(m=n=0、p=2、q=0、R2=R3=H)
[4-7]10−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカン−3−オン(m=n=0、p=2、q=0、R2=R3=H)
[4-8]9−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカン−5−オン(m=n=0、p=1、q=1、R2=R3=R4=R5=H)
[4-9]10−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカン−5−オン(m=n=0、p=1、q=1、R2=R3=R4=R5=H)
【0082】
式(4a)で表される環式アルコールは、対応する前記式(5)で表されるエポキシ化合物を還元することにより得ることができる。
【0083】
還元に用いる還元剤としては、例えば、水素、アルカリ(土類)金属/アンモニア、水素化アルミニウムリチウム、ボランなどが用いられる。還元反応は還元剤の種類に応じて慣用の方法に準じて行うことができる。より具体的には、還元剤として水素を用いる場合には、式(4a)で表される環式アルコールをメタノールなどの適当な溶媒に溶解させ、Pd/C等の白金族金属触媒(水素化触媒)存在下で水素と反応させる。反応温度は例えば0〜100℃程度である。反応は、通常、常圧又は加圧下で行われる。反応方式は、バッチ式、セミバッチ式、連続式の何れであってもよい。
【0084】
生成した式(4a)で表される環式アルコールは、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段により、又はこれらを組み合わせることにより分離精製できる。
【0085】
なお、前記式(4)で表される環式アルコールのうち、n=1である化合物は、後述の式(6)で表される不飽和結合を有する環式化合物を過マンガン酸カリウム等の酸化剤と反応させることにより得ることができる。反応条件としては過マンガン酸カリウム酸化において通常用いられる条件を採用できる。
【0086】
[式(5)で表されるエポキシ化合物とその製造]
式(5)で表されるエポキシ化合物において、R2、R3、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。m、p及びqはそれぞれ0〜2の整数を示す。mは0又は1が好ましく、p+qは1又は2であるのが好ましい。中でも、(i)p=1,q=0の化合物、(ii)p=0,q=1の化合物、(iii)p=2,q=0の化合物、(iv)p=1,q=1の化合物等が好ましい。
【0087】
式(5)で表されるエポキシ化合物の代表的な例として、下記の化合物が挙げられる。
[5-1]8,9−エポキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン
[5-2]8,9−エポキシ−3−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−4−オン
[5-3]9,10−エポキシ−4−オキサトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカン−3−オン
[5-4]9,10−エポキシ−4−オキサトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカン−5−オン
【0088】
式(5)で表されるエポキシ化合物は、対応する下記式(6)
【化27】
Figure 0004003876
(式中、R2、R3、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。m、p及びqはそれぞれ0〜2の整数を示す)
で表される不飽和結合を有する環式化合物をエポキシ化剤と反応させることにより得ることができる。
【0089】
エポキシ化剤としては、公知のエポキシ化剤、例えば、過安息香酸、m−クロロ過安息香酸、モノペルオキシフタル酸、トリフルオロ過酢酸、過酢酸などの過酸;ジオキシシランなどの過酸化物;金属触媒(例えば、バナジウム化合物、モリブデン化合物、タングステン化合物、チタン化合物等)存在下でのヒドロペルオキシド(例えば、t−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、過酸化水素等);金属触媒(鉄化合物等)又はイミド化合物触媒(N−ヒドロキシフタルイミド等)存在下での酸素;酵素又は微生物などが挙げられる。
【0090】
エポキシ化反応はエポキシ化剤の種類に応じて慣用の方法に準じて行うことができる。より具体的には、例えば、エポキシ化剤として過酢酸などの過酸を用いる場合には、式(6)で表される不飽和結合を有する環式化合物を酢酸エチル、塩化メチレンなどの適当な溶媒に溶解させ、過酸を添加して反応させる。反応温度は例えば−20℃〜100℃程度である。反応方式は、バッチ式、セミバッチ式、連続式の何れであってもよい。
【0091】
生成した式(5)で表されるエポキシ化合物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段により、又はこれらを組み合わせることにより分離精製できる。
【0092】
[式(6)で表される不飽和結合を有する環式化合物の製造]
前記式(6)で表される不飽和結合を有する環式化合物は、ディールスアルダー反応を利用した公知の方法又はこれに準じた方法により得ることができる。例えば、式(6)において、R2及びR3が水素原子で、m=0、p=1、q=0である化合物(4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−3−オン)は、シクロペンタジエンと無水マレイン酸とのディールスアルダー反応生成物を、例えば水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤で還元することにより得ることができる。
【0093】
上記の4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−3−オン(6a)は、下記反応工程式に示されるように、式(7)で表されるジシクロペンタジエン又は式(8)で表されるシクロペンタジエンと、式(9)で表されるβ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン又は式(10)で表される2(5H)−フラノンとを反応させることにより得ることもできる。なお、式(7)で表されるジシクロペンタジエンと式(8)で表されるシクロペンタジエン、式(9)で表されるβ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンと式(10)で表される2(5H)−フラノンは、それぞれ混合して用いることができる。また、式(7)で表されるジシクロペンタジエンを加熱分解してシクロペンタジエンとし、これを式(9)で表されるβ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン又は式(10)で表される2(5H)−フラノンと反応させてもよく、また、式(9)で表されるβ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンを加熱脱水して2(5H)−フラノンを生成させ、これを式(7)で表されるジシクロペンタジエン又は式(8)で表されるシクロペンタジエンと反応させてもよい。
【化28】
Figure 0004003876
【0094】
この反応は溶媒の存在下又は非存在下で行われる。前記溶媒としては、例えば、酢酸エチルなどのエステル;酢酸などの有機酸;t−ブチルアルコールなどのアルコール;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;ベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル;エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの鎖状又は環状エーテルなどが使用される。これらの溶媒は単独で又は2種以上混合して用いられる。反応温度は反応原料の種類等に応じて適宜選択できるが、一般には50〜300℃程度、好ましくは100〜250℃程度である。反応は常圧又は加圧下で行われる。反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式などの何れの方法で行ってもよい。生成した4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−3−オン(6a)は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段により、又はこれらを組み合わせることにより分離精製できる。
【0095】
産業上の利用可能性
本発明のフォトレジスト用高分子化合物は、脂環式骨格にラクトン環が縮合した特定の構造を有するモノマー単位を含むため、フォトレジストのベースとして用いた場合、高度なエッチング耐性が得られる上に、基板に対する密着性、溶剤への溶解性、アルカリ現像液との親和性などフォトレジストに必要とされる機能がバランスよく発揮される。なお、特に、式(I)においてn=1であるモノマー単位を含む高分子化合物を用いると、露光後の現像液及びリンス液に対する親和性が著しく向上する。
【0096】
本発明のフォトレジスト用樹脂組成物及び半導体の製造方法によれば、フォトレジストのベースとして上記のような優れた特性を有する高分子化合物を用いるので、微細なパターンを高い精度で形成することができる。
【0097】
また、本発明によれば、前記フォトレジスト用高分子化合物の原料などとして有用な新規なラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル誘導体、及び該(メタ)アクリル酸エステル誘導体を得る上で有用なラクトン骨格を有する環式アルコール、並びにそれらの効率的な製造方法が提供される。
【0098】
実施例
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、化合物番号(モノマー番号)の後ろに「メタクリレート」とあるのは、明細中に記載の化合物番号に相当する2種の化合物のうちメタクリロイルオキシ基を有する化合物を示す。
【0099】
製造例1
化合物[1-1](メタクリレート)と化合物[1-2](メタクリレート)の混合物の製造
[ディールスアルダー反応工程]
下記式に従って4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−3−オン[化合物(A)]を製造した。
【化29】
Figure 0004003876
ジシクロペンタジエン10.4g(80ミリモル)とβ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン10.2g(100ミリモル)を、攪拌機を備えた圧力容器に仕込み、180℃に昇温し、2時間攪拌した。その後、室温まで冷却し、反応混合液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、化合物(A)を9.2g(61ミリモル)得た。β−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン基準の収率は61%であった。
[化合物(A)のスペクトルデータ]
GC−MS m/e:150,91,66
1H−NMR(CDCl3,TMS)500MHz δ:6.3(dd,1H),6.29(dd,1H),4.35(dd,1H),3.80(dd,1H),3.33(m,1H),3.27(dd,1H),3.10(m,2H),1.62(dd,1H),1.48(d,1H)
[エポキシ化工程]
下記式に従って8,9−エポキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[化合物(B)]を製造した。
【化30】
Figure 0004003876
攪拌機及び滴下ロートを備えたフラスコに、4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−3−オン[化合物(A)]1.5g(10ミリモル)を入れ、酢酸エチル100mlを加えて溶解させた。この溶液に、攪拌しながら、30重量%過酢酸−酢酸エチル溶液2.5g(過酢酸として0.76g、10ミリモル)を温度45℃に制御しながら10分間かけて滴下した。滴下終了後、45℃でさらに5時間攪拌を続けた。その後、反応混合液をロータリーエバポレーターに付して酢酸エチルを留去し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物(B)を1.55g(9.3ミリモル)得た(収率:93%)。
[化合物(B)のスペクトルデータ]
GC−MS m/e:165,138,109,91,81
1H−NMR(CDCl3,TMS)500MHz δ:4.36(dd,1H),4.31(dd,1H),3.34(m,2H),3.11(dd,1H),3.05−2.93(m,2H),2.72(m,1H),1.57(ddd,1H),0.96(d,1H)
[水素添加工程]
下記式に従って8−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン[=9−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン]と9−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン[=8−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン]の混合物[混合物(C)]を製造した。
【化31】
Figure 0004003876
攪拌機、水素ガス導入装置を備えたフラスコに、8,9−エポキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン[化合物(B)]を6.6g(40ミリモル)入れ、メタノール60mlを加えて溶解させた。この溶液に、水素化触媒である10重量%Pd−C(パラジウム金属を活性炭に担持した触媒)0.6gを添加し、水素雰囲気下、室温で、水素の吸収がなくなるまで攪拌を続けた。反応時間は約3時間であった。反応混合液を濾過後、濃縮し、濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、標記の混合物[混合物(C)]を5.4g(32ミリモル)得た(収率:80%)。
[混合物(C)のスペクトルデータ]
GC−MS m/e:168,148,107,79
[エステル化工程]
下記式に従って8−メタクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02, 6]デカン−5−オン[=9−メタクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン]と9−メタクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン[=8−メタクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン]の混合物[混合物(D)]を製造した。
【化32】
Figure 0004003876
攪拌機及び滴下ロートを備えたフラスコに、8−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オンと9−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オンの混合物[混合物(C)]5.0g(30ミリモル)、トリエチルアミン4.6g(45ミリモル)を入れ、溶媒としてジクロロエタン50mlを加えて溶解させた。この溶液に、温度を0℃に制御しながら、メタクリル酸クロリド5.3g(50ミリモル)を滴下した。滴下後、同温度で5時間攪拌を続けた。反応混合液を炭酸水素ナトリウム水溶液及び食塩水にて順次洗浄した後、ロータリーエバポレーターにて濃縮し、濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、標記の混合物[混合物(D)]を5.3g(22ミリモル)得た(収率:73%)。なお、化合物[1-1](メタクリレート)と化合物[1-2](メタクリレート)は晶析、再結晶又はカラムクロマトグラフィーにより分離可能である。
[混合物(D)のスペクトルデータ]
MS m/e:236(M+1),167,69
1H−NMR(DMSO−d6,TMS) δ:6.1(d,1H),5.6(d,1H),4.4−4.2(m,2H),4.0−3.7(m,1H),3.2−3.1(m,1H),3.1−2.1(m,6H),2.1(m,1H),1.9(s,3H),1.3(m,1H)
【0100】
製造例2
化合物[1-3](メタクリレート)と化合物[1-4](メタクリレート)の混合物の製造
[酸化工程]
下記式に従って8,9−ジヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン[=8,9−ジヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン][化合物(E)]を製造した。
【化33】
Figure 0004003876
攪拌機、温度計、冷却管、滴下ロートを取り付けた1Lの反応容器に4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−エン−3−オン[化合物(A)]を21.7g(120ミリモル)仕込み、エタノール318gで溶解し、デュワーバス中で−40℃まで冷却した。水を60℃まで加温し、そこに過マンガン酸カリウム(KMnO4)19.0g(120ミリモル)と硫酸マグネシウム(MgSO4)14.4g(120ミリモル)を溶解した溶液を上記反応容器内に滴下した。滴下後、反応容器をデュワーバスから出し、室温まで戻して一晩熟成させた。反応終了後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮した。濃縮液を再度濾過して不溶物を除去した後、濾液を酢酸エチルで抽出した(n=5,s/f=2/1)。酢酸エチル層を濃縮し、析出した固体をトルエンで洗浄し、濾過、乾燥することにより、標記の化合物(E)を得た(収率:41%)。
[化合物(E)のスペクトルデータ]
GC−MS m/e:184,166,138,107,79
1H−NMR(DMSO−d6,TMS)500MHz δ:4.85(m,1H),4.56(m,1H),4.21(m,2H),3.72(dd,1H),3.51(dd,1H),2.99(m,1H),2.78(m,1H),2.28(dd,1H),2.07(dd,1H),1.89(ddd,1H),1.25(dd,1H)
[エステル化工程]
下記式に従って8−メタクリロイルオキシ−9−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン[=9−メタクリロイルオキシ−8−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン]と9−メタクリロイルオキシ−8−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン[=8−メタクリロイルオキシ−9−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン]の混合物[混合物(F)]を製造した。
【化34】
Figure 0004003876
攪拌機、温度計、冷却管及び滴下ロートを取り付けた200mlの反応容器に、8,9−ジヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン[化合物(E)]6.9g(37ミリモル)、トリエチルアミン11.3g(111.3ミリモル)、ヒドロキノン42.8mg、テトラヒドロフラン63gを仕込み、室温でメタクリル酸無水物6.9g(44.5ミリモル)を徐々に滴下していき、そのまま一晩熟成した。反応混合液を濃縮し、濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付すことにより、標記の混合物[混合物(F)]を収率39%で得た。化合物[1-3](メタクリレート)と化合物[1-4](メタクリレート)の比率は、前者:後者=約1:5であった(ガスクロマトグラフィーによる)。
[混合物(F)のスペクトルデータ]
GC−MS m/e:253,235,171,69
この混合物(F)をテトラヒドロフランに溶解し、メタノールを加えて晶析したところ、9−メタクリロイルオキシ−8−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン[=8−メタクリロイルオキシ−9−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン]の白色結晶が得られた(収率:30%)。
[9−メタクリロイルオキシ−8−ヒドロキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オンのスペクトルデータ]
1H−NMR(DMSO−d6,TMS)500MHz δ:6.05(s,1H),5.65(s,1H),4.26−4.34(m,2H),3.08−3.17(ddd,1H),2.83−2.92(m,1H),2.36(dd,1H),2.33(dd,1H),2.18(d,1H),1.90(s,3H),1.44(dd,1H)
【0101】
実施例1
下記構造の高分子化合物の製造
【化35】
Figure 0004003876
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコに、モノマー[1−1](メタクリレート)と[1−2](メタクリレート)の混合物2.87g(12.2ミリモル)、モノマー[2−1](メタクリレート)4.25g(16.2ミリモル)、モノマー[3−1](メタクリレート)2.87g(12.2ミリモル)、および開始剤(和光純薬工業製V−65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈澱物を濾別することで精製を行った。回収した沈澱を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.95gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、重量平均分子量が6200、分子量分布が2.11であった。1H−NMR(DMSO−d6中)分析では、1.5−2.5ppm(ブロード)のほか、3.1ppm、3.7ppm、4.2ppm、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.6(J/cm31/2である。
【0102】
実施例2
下記構造の高分子化合物の製造
【化36】
Figure 0004003876
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコに、モノマー[1−1](メタクリレート)3.01g(12.8ミリモル)、モノマー[2−19](メタクリレート)3.98g(17.0ミリモル)、モノマー[3−1](メタクリレート)3.01g(12.8ミリモル)、および開始剤(和光純薬工業製V−65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈澱物を濾別することで精製を行った。回収した沈澱を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.75gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、重量平均分子量が5500、分子量分布が1.98であった。1H−NMR(DMSO−d6中)分析では、3.1ppm、3.7ppm、4.2ppm、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.7(J/cm31/2である。
【0103】
実施例3
下記構造の高分子化合物の製造
【化37】
Figure 0004003876
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコに、モノマー[1−1](メタクリレート)と[1−2](メタクリレート)の混合物1.89g(8.0ミリモル)、モノマー[2−1](メタクリレート)4.20g(16.0ミリモル)、モノマー[3−1](メタクリレート)1.89g(8.0ミリモル)、モノマー[3−2](メタクリレート)2.02g(8.0ミリモル)、および開始剤(和光純薬工業製V−65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈澱物を濾別することで精製を行った。回収した沈澱を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂6.82gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、重量平均分子量が6500、分子量分布が2.11であった。1H−NMR(DMSO−d6中)分析では、1.5−2.5ppm(ブロード)のほか、3.1ppm、3.7ppm、4.2ppm、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.8(J/cm31/2である。
【0104】
実施例4
下記構造の高分子化合物の製造
【化38】
Figure 0004003876
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコに、モノマー[1−1](メタクリレート)1.98g(8.4ミリモル)、モノマー[2−19](メタクリレート)3.93g(16.8ミリモル)、モノマー[3−1](メタクリレート)1.98g(8.4ミリモル)、モノマー[3−2](メタクリレート)2.11g(8.4ミリモル)、および開始剤(和光純薬工業製V−65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈澱物を濾別することで精製を行った。回収した沈澱を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.01gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、重量平均分子量が5200、分子量分布が1.88であった。1H−NMR(DMSO−d6中)分析では、3.1ppm、3.7ppm、4.2ppm、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.9(J/cm31/2である。
【0105】
実施例5
下記構造の高分子化合物の製造
【化39】
Figure 0004003876
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコに、モノマー[1−3](メタクリレート)とモノマー[1−4](メタクリレート)の混合物2.00g(7.9ミリモル)、モノマー[3−1](メタクリレート)2.81g(11.9ミリモル)、モノマー[2−1](メタクリレート)5.19g(19.8ミリモル)、および開始剤(和光純薬工業製V−65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈澱物を濾別することで精製を行った。回収した沈澱を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.35gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、重量平均分子量が6800、分子量分布が2.11であった。1H−NMR(DMSO−d6中)分析では、1.5−2.5ppm(ブロード)のほか、3.1ppm、3.7ppm、4.2ppm、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.4(J/cm31/2である。
【0106】
実施例6
下記構造の高分子化合物の製造
【化40】
Figure 0004003876
還流管、攪拌子、3方コックを備えた100ml丸底フラスコに、モノマー[1−3](メタクリレート)とモノマー[1−4](メタクリレート)の混合物2.12g(8.4ミリモル)、モノマー[3−1](メタクリレート)2.97g(12.6ミリモル)、モノマー[2−19](メタクリレート)4.91g(20.1ミリモル)、および開始剤(和光純薬工業製V−65)1.00gを入れ、テトラヒドロフラン40gに溶解させた。続いて、フラスコ内を乾燥窒素置換した後、反応系の温度を60℃に保ち、窒素雰囲気下、6時間攪拌した。反応液をヘキサンと酢酸エチルの9:1混合液500mlに落とし、生じた沈澱物を濾別することで精製を行った。回収した沈澱を減圧乾燥後、再度テトラヒドロフラン40gに溶解させ、上述の沈澱精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂7.13gを得た。回収したポリマーをGPC分析したところ、重量平均分子量が6700、分子量分布が2.11であった。1H−NMR(DMSO−d6中)分析では、1.5−2.5ppm(ブロード)のほか、3.1ppm、3.7ppm、4.2ppm、4.6ppm付近に強いシグナルが観測された。ポリマーのSP値は21.5(J/cm31/2である。

Claims (8)

  1. 下記式(I)
    Figure 0004003876
    (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。m、p及びqはそれぞれ0〜2の整数を示し、nは0又は1を示す。なお、式中のヒドロキシル基及び主鎖から延びるカルボニルオキシ基はそれぞれ環の左端の2つの炭素原子の何れか一方に結合している)
    で表される少なくとも1種のモノマー単位(但し、p=1、q=0、n=0である)と、下記式(IIa)、(IIb)、(IIf)、(IIg)、(IIIa)、(IIIb)、(IIId)、(IIIf)、(IIIg)、(IIIh)
    Figure 0004003876
    (式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R6及びR7は、同一又は異なって、炭素数1〜8の炭化水素基を示し、R8、R9及びR10は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又はメチル基を示す。R11及びR12は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又は−COOR13基を示し、R13はt−ブチル基、2−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル基又は2−オキセパニル基を示す。R18、R19、R20、R21及びR22は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R23はt−ブチル基、2−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル基又は2−オキセパニル基を示す。uは0又は1を示す。R24及びR25は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又はカルボキシル基を示し、R26はヒドロキシル基、オキソ基又はカルボキシル基を示す。X1、X2及びX3は、同一又は異なって、−CH2−又は−CO−O−を示す。R27、R28及びR29は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R32、R33、R34、R35及びR36は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R38、R39、R40及びR41は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R42は、水素原子、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基又はカルボキシル基を示す。v、w、x及びyは、それぞれ、0又は1を示す)
    で表されるモノマー単位(但し、前記X1、X2及びX3のうち少なくとも一つは−CO−O−である)から選択された少なくとも1種のモノマー単位とを含むフォトレジスト用高分子化合物。
  2. 下記式(I)
    Figure 0004003876
    (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。m、p及びqはそれぞれ0〜2の整数を示し、nは0又は1を示す。なお、式中のヒドロキシル基及び主鎖から延びるカルボニルオキシ基はそれぞれ環の左端の2つの炭素原子の何れか一方に結合している)
    で表される少なくとも1種のモノマー単位(但し、n=1である)を含むフォトレジスト用高分子化合物。
  3. 式(I)で表される少なくとも1種のモノマー単位(但し、n=1である)と、下記式(IIa)〜(IIg)
    Figure 0004003876
    (式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R6及びR7は、同一又は異なって、炭素数1〜8の炭化水素基を示し、R8、R9及びR10は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又はメチル基を示す。R11及びR12は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又は−COOR13基を示し、R13はt−ブチル基、2−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル基又は2−オキセパニル基を示す。R14はメチル基又はエチル基を示し、R15及びR16は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又はオキソ基を示す。R17は、式中に示される酸素原子との結合部位に第3級炭素原子を有する炭化水素基を示す。R18、R19、R20、R21及びR22は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R23はt−ブチル基、2−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル基又は2−オキセパニル基を示す。tは1〜3の整数を示し、uは0又は1を示す)
    から選択された少なくとも1種のモノマー単位とを含む請求の範囲第2項記載のフォトレジスト用高分子化合物。
  4. 式(I)で表される少なくとも1種のモノマー単位(但し、n=1である)に加えて、又は式(I)で表される少なくとも1種のモノマー単位(但し、n=1である)と式(IIa)〜(IIg)から選択された少なくとも1種のモノマー単位とに加えて、下記式(IIIa)〜(IIIh)
    Figure 0004003876
    (式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R24及びR25は、同一又は異なって、水素原子、ヒドロキシル基又はカルボキシル基を示し、R26はヒドロキシル基、オキソ基又はカルボキシル基を示す。X1、X2及びX3は、同一又は異なって、−CH2−又は−CO−O−を示す。R27、R28及びR29は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R30及びR31は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R32、R33、R34、R35及びR36は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R37は、水素原子、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐鎖状、環状若しくは有橋環状炭化水素基を示す。R38、R39、R40及びR41は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。R42は、水素原子、ヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基又はカルボキシル基を示す。v、w、x及びyは、それぞれ、0又は1を示す)
    で表されるモノマー単位から選択された少なくとも1種のモノマー単位を含む請求の範囲第2項又は第3項記載のフォトレジスト用高分子化合物。
  5. Fedorsの方法による溶解度パラメーターの値が19.5〜24.5(J/cm31/2の範囲である請求の範囲第1項〜第4項の何れかの項に記載のフォトレジスト用高分子化合物。
  6. 請求の範囲第1項〜第5項の何れかの項に記載のフォトレジスト用高分子化合物と光酸発生剤とを少なくとも含むフォトレジスト用樹脂組成物。
  7. 請求の範囲第6項記載のフォトレジスト用樹脂組成物を基材又は基板上に塗布してレジスト塗膜を形成し、露光及び現像を経てパターンを形成する工程を含む半導体の製造方法。
  8. 下記式(1)
    Figure 0004003876
    (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示す。m、p及びqはそれぞれ0〜2の整数を示す。nは0又は1を示す。なお、式中の(メタ)アクリロイルオキシ基及びヒドロキシル基は環の左端の2つの炭素原子の何れか一方に結合している)
    で表される化合物であって、前記nが1である(メタ)アクリル酸エステル誘導体。
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