JP4003606B2 - 照明光学装置、およびこれを用いたプロジェクタ - Google Patents

照明光学装置、およびこれを用いたプロジェクタ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像情報に応じて入射光束を光変調して光学像を形成する画像形成領域を有する光変調装置を照明する照明光学装置、およびこれを用いたプロジェクタに関する。
【0002】
【背景技術】
従来、光源から射出された光束を画像情報に応じて光変調してカラー画像を形成して拡大投写するプロジェクタが利用されている。このようなプロジェクタは、会議、学会等でコンピュータを用いてプレゼンテーションを行う場合の他、近年ではホームシアター用途として広く用いられるようになってきている。
このようなプロジェクタに用いられる光変調装置として、近年、マイクロミラーの入射角度を制御することにより、光変調を行うDMD(Digital Micro-mirror Device:TI社の商標)が知られている(例えば、特許文献1参照)。このDMDは、二次元的に配列された各ピクセル(画素)がマイクロミラーから構成され、各ピクセル毎に直下に配置されたメモリー素子による静電界作用によりマイクロミラーの傾きを制御するように構成されている。そして、このマイクロミラーの傾き制御により、入射した光束の反射角度を変化させることによってオン/オフ状態を作り、所定の方向に反射した光が、投写レンズに入射して画像光として投影される。
【0003】
ここで、DMDでは、各ピクセルを構成するマイクロミラーの応答速度が速いため、カラー画像を形成する方式として、例えば、R、G、Bの3原色を各々1フィールドの1/3期間だけ順次に表示し、視覚系の時間積分作用による混色を利用してカラー画像を表示するフィールド色順次方式が採用されることがある。
このフィールド色順次方式の具体的なものとしては、例えば、白色光源とDMDの間にR、G、Bの三原色を回転方向に配列したカラーホイールを用いて、カラーホイールの回転に同期させて各色光単位で光変調を行うものがある。
また、R、G、B各色の発光源を帯状に配列した多色光源を用い、この多色光源から射出された多色光を、画像形成領域の1/3の面積ずつに同時に照明し、多色光の配列方向にスクロールさせながらスキャン照明するものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−334709号公報
【特許文献2】
特開2002−55307号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来のフィールド色順次方式では次のような問題がある。まず、カラーホイールを用いた方法では、R、G、Bのいずれかの色光で光変調装置を照明すると、他の色光はカラーホイールで吸収されてしまうため、光変調装置を照明する際の照明照度は、光源光本来が持つ照明照度に対して、1/3〜1/2まで低下してしまう。
一方、特許文献2に記載されるスクロールしながらスキャン照明する方法では、画像形成領域上をスクロールしながら照明すると、スクロールの状態によって照明光の一部が画像形成領域から外れてしまうことがあり、やはり光源光を十分効率的に利用しているとは言い難い。
【0006】
本発明の目的は、光源光の利用率を向上することのできる照明光学装置、およびこれを用いたプロジェクタを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の照明光学装置は、画像情報に応じて入射光束を光変調して光学像を形成する画像形成領域を有する光変調装置を照明する照明光学装置であって、帯状に配列される複数色の発光源を備え、各色光が帯状に配列された多色光を射出する多色光源と、この多色光源から射出された多色光を、各色光の配列方向にスクロールさせながら前記画像形成領域をスキャン照明する可変色スキャン照明手段と、この可変色スキャン照明手段から射出された色光のうち、前記光変調装置の画像形成領域から外れた色光を捕捉し、捕捉した色光を前記多色光源に隣接して疑似光源を生成する疑似光源生成手段と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
ここで、多色光源は、光変調装置の画像形成領域を同時に複数の色光で照明できるような光源をいい、帯状に配列された複数の発光源を備えて構成することができる。発光源としては、例えば、赤、緑、青等の発光ダイオードや有機EL素子の他、グラスロッドの光射出端面に多色光の配列に応じた複数の波長選択膜を形成し、グラスロッドの光入射端面に白色の収束光を導入するものが考えられる。波長選択膜は、所定波長の光のみ透過し、他の波長光を反射するように構成するのが好ましく、グラスロッド内で内面反射を繰り返すうちに所定の波長選択膜から射出される。
【0009】
また、可変色スキャン照明手段は、ミラーの回動または揺動を利用したものを採用することができ、例えば、多色光源から光変調装置に至る照明光軸中に配置されるガルバノミラーやポリゴンミラーを採用することができる。
さらに、疑似光源生成手段は、光変調装置の画像形成領域から外れた色光を細くする集光光学系と、この集光光学系で捕捉された色光を光学的に多色光源に隣接する位置まで導く導光系とを備えて構成することができる。生成する疑似光源は、多色光源と同じ大きさであるのが好ましく、多色光源において最後にスキャン照明される発光源に隣接した位置が好ましい。
【0010】
この発明によれば、光変調装置の画像形成領域から外れた色光は、疑似光源生成手段により多色光源に隣接した位置に疑似光源を生成し、再度光源光として利用することができる。従って、多色光源から射出された多色光を無駄なく利用することができ、光源光の利用率が大幅に向上して効率のよい照明光学装置とすることができる。
【0011】
本発明では、疑似光源生成手段としては、画像形成領域を外れた色光を多色光源に隣接する位置に導く導光ファイバを備えたものが考えられる。
ここで、導光ファイバは、光ファイバ等の内面反射を繰り返して光入射端面に入射した光を光射出端面からロス無く射出するものであり、少なくとも導光ファイバの光射出端面は、多色光源を構成する発光源の大きさと同一の大きさにするのが好ましい。
この発明によれば、導光ファイバを用いるだけで多色光源に隣接して疑似光源を生成することができるため、構造の簡素化が図られ、プロジェクタ等で利用し易い照明光学装置とすることができる。
【0012】
本発明では、前述した導光ファイバの光入射側には、少なくとも1以上のレンズを含む集光光学系が配置され、導光ファイバの光入射端面、および、画像形成領域表面を延長した仮想面上で、かつ画像形成領域を外れた色光が照明する面は、この集光光学系の共役点上に位置するのが好ましい。
この発明によれば、画像形成領域を外れた色光が集光光学系を介して導光ファイバの光入射端面に入射するに際して、画像形成領域を照明していた状態と同じ状態で導光ファイバに該色光を入射させることができるため、生成される疑似光源の大きさも、多色光源の発光源と同じ大きさとすることができる。
【0013】
本発明では、疑似光源生成手段としては、外れた色光を反射して多色光源に隣接する位置に導く少なくとも1以上のミラーを含む反射光学系と、該色光を集光する少なくとも1以上のレンズを含む集光光学系として構成することが考えられ、疑似光源の生成面、および画像形成領域表面を延長した仮想面上で、かつ前記画像形成領域を外れた色光が正面する面は、この集光光学系の共役点上に位置するのが好ましい。
この発明によれば、双方の面が集光光学系の共役点上に位置するので、画像形成領域から外れた色光をそのままの照明領域の大きさで疑似光源生成面に導くことができ、多色光源の発光源と同じ大きさとすることができる。
【0014】
本発明のプロジェクタは、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成して拡大投写するプロジェクタであって、前述したいずれかの照明光学装置と、変調した光束を光束入射側に反射して射出する反射型光変調装置とを備えていることを特徴とする。
ここで、反射型光変調装置としては、反射型液晶表示素子や前述したDMDを採用することができるが、画像形成領域内の画素を構成する素子の応答速度の速いDMDを採用するのが好ましい。
この発明によれば、前述で述べた作用および効果を享受できるため、光源光の利用率の高いプロジェクタとすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1には、本発明の第1実施形態に係るプロジェクタ1が示されている。
このプロジェクタ1は、照明光学装置10、反射型光変調装置としてのDMD20、フィールドレンズ30、投写光学系としての投写レンズ40、および装置制御部50を備えている。
このプロジェクタ1は、照明光学装置10から射出された光束を、フィールドレンズ30を介してDMD20に導入し、このDMD20で画像情報に応じた光変調が行って光学像を形成し、フィールドレンズ30および投写レンズ40を介してスクリーン2上に投写画像を表示するものである。
【0016】
照明光学装置10は、赤、緑、青色光を同時に射出する多色光源11、リレーレンズ12、可変色スキャン照明手段としてのガルバノミラー13、および疑似光源を生成する疑似光源生成部14を備えて構成される。
多色光源11は、図2に示すように、外装基板111上に赤、緑、青色光の発光源112R、112G、112Bを帯状に配列形成することにより構成される。
本例における各発光源112R、112G、112Bとしては、発光ダイオードや有機EL(Electro Luminescence)等の自己発光型の素子を用いている。
【0017】
ガルバノミラー13は、反射面を所定の軸回りに回動可能に軸支し、入力する電気信号に応じて反射面の回転角を変更させ、反射面に入射する光束を回転角に応じて曲折する偏向器である。このガルバノミラー13は、装置制御部50に入力する画像信号と同期して回動動作を行い、被照射面であるDMD20の画像形成領域をスキャン照明する。
ガルバノミラー13としては、例えば、磁石が設けられた基体に反射面を有する駆動コイルをヒンジ構造等で回転自在に接続したものを採用することができ、駆動コイルに電気信号を入力すると、ローレンツ力によって反射面を回転駆動させることができる。
このガルバノミラー13は、反射面の回転軸がプロジェクタ1の照明光軸によって規定される面の法線方向となるように配置され、前記の多色光源11から射出された各色光は、リレーレンズ12により集光されて、ガルバノミラー13の反射部の回転中心近傍に入射し、フィールドレンズ30を介してDLP20の画像形成領域に入射する。尚、ガルバノミラー13の反射面は、リレーレンズ12の光射出側焦点位置、およびフィールドレンズ30の光入射側焦点位置、すなわち、両レンズ12、30の瞳位置に配置される。
【0018】
DMD20は、入射した光束の反射方向をマイクロミラーの傾きを変えることによって選択し、入射光束に画像情報に基づく2次元的な変調を与える。そして、入射光束は投写される画素に対応する変調光となる。
例えば、このDMD20は、CMOSウェハープロセスを基にマイクロマシン技術により半導体チップ上に多数の可動マイクロミラーを集積して構成される。この可動マイクロミラーは、対角軸を中心に回転し、2つの所定角度(±θ)に傾斜した双安定状態を取る。この2つの状態間で4θの大きな光偏向角が得られ、S/N比の良好な光スイッチングを行うことができる。
そして、DMD20に入射する光束のうち、+2θ方向に偏向される光束は、投写光学レンズ40により画像光として投写され、−2θ方向に偏向される光束は、不要光として、図示しない光吸収部材により吸収される。この光吸収部材は、例えば、その表面にテクスチャが施され、さらに多層の反射防止膜がコーティングされる。このような表面により、微視的な形状効果と干渉原理により入射光束の反射を防止することができる。
【0019】
図3は、DMDの一例を模式的に表す概略構成図である。
DMD20は、CMOS基板21上にアドレス電極・バイアスバス層22、ヒンジ層23、ヨーク層24、そしてミラー層25がスパッタ法により順次成膜される。アドレス電極22Aとヒンジ層23・ヨーク層24との間、およびヒンジ層23・ヨーク層24とミラー層25との間には犠牲層として有機ポリマー等が充填される。そして、上記成膜完了後には、プラズマエッチング等により除去され、ミラー層25およびヨーク層24は開放されて回転自在となる。
アドレス電極22Aは下部のCMOS基板21と電気的に接続されており、アドレス電極22Aに所定のバイアス電圧が印加されることにより、静電引力がミラー層25とアドレス電極22A間、およびヨーク層24とアドレス電極22A間に作用し効率的に静電トルクを発生し、ミラー層25とヨーク層24はヒンジ層23の復元力に逆らって回転する。ここで、ミラー層25とヨーク層24はスプリングチップ26が着地するまで回転する。また、アドレス電極22Aに印加されるバイアス電圧が0の場合には、ヒンジ層23の復元力によりミラー層25は略水平位置にある。ここでは、図3に示すような左側に傾斜した状態(+θ)と、図示しない右側に傾斜した状態(−θ)の2つの状態間を用いることにより、4θの大きな光偏向角を得ることができる。
【0020】
フィールドレンズ30は、DMD20によって変調された変調光を投写レンズ40に導くものであり、多色光源11から射出され、ガルバノミラー13で反射された赤、青、緑の各色光は、フィールドレンズ30を通して、DMDの画像形成領域に入射し、変調された各色光は、再度フィールドレンズ30を通って、投写レンズ40に入射する。
尚、多色光源11の発光面と、DMD20の画像形成領域の変調面とは、前記のリレーレンズ12およびこのフィールドレンズ30によって共役関係にある。投写レンズ40は、DMD20によって変調された画像光をスクリーン上に拡大投写する。この投写レンズ40は、R,G,Bの各色光における色収差等による投写画像の不鮮明を防止する目的で、図示しない複数の集光素子を光軸方向に沿って配置した組レンズとして構成されている。
【0021】
装置制御部50は、ガルバノミラー13およびDMD20と電気的に接続され、それぞれの動作制御を実施する。例えば、この装置制御部50は、入力する画像信号の同期信号に同期してガルバノミラー13を回転駆動させ、ガルバノミラー13の傾斜位置を画像信号に応じて変化させ、反射光をDMD20の画像形成領域上で赤、緑、青の順番でスクロールスキャン照明させる。
このため、装置制御部50からDMD20に入力される駆動信号は、画像形成領域のうち、スキャン方向に沿って1/3ずつ区画された各領域毎に、赤色用、緑色用、青色用という異なる信号が入力する。
【0022】
疑似光源生成部14は、DMD20の画像形成領域から外れた色光を捕捉して、多色光源11に隣接する位置で疑似光源を生成する部分であり、リレーレンズ141、142と、導光ファイバ143とを備えている。
リレーレンズ141、142は、DMD20の画像形成領域から外れた色光を捕捉し、捕捉した色光を集光し、導光ファイバ143の光入射端面Tに入射させる光学素子である。これらのリレーレンズ141、142は、タンデム関係にあるとともに、リレーレンズ12およびフィールドレンズ30の逆倍率の関係にある。
【0023】
ここで、逆倍率の関係とは、リレーレンズ12の焦点距離をf1、フィールドレンズ30の焦点距離をf2、リレーレンズ141の焦点距離をf3、リレーレンズ142の焦点距離をf4としたときに、f2/f1=f3/f4となるような関係を意味する。
また、図1に示すように、DMD20の画像形成領域表面を延長した仮想面上であって、DMD20を外れた色光が照明する面Sと、導光ファイバ143の光入射端面Tとは、これらのリレーレンズ141、142によって共役関係にある。尚、リレーレンズ141、142の仕様、設定光路は、上記の関係を満たすのであれば、本例のものに限られず、種々のものを採用することができる。
【0024】
導光ファイバ143は、リレーレンズ141、142で捕捉されたDMD20を外れた色光を多色光源11に隣接する位置に導く光学素子であり、光入射端面Tから入射した色光は、導光ファイバ143内で内面反射を繰り返して、光射出端面Uから射出する。
この導光ファイバ143の光射出端面Uは、図2に示すように、多色光源11の発光源112R、112G、112Bの配列方向に直交する方向の寸法がこれらと同じで、かつこれらの配列方向に沿った方向の寸法が発光源112R、112G、112Bの2倍に設定されている。尚、本例では、導光ファイバ143の光入射端面Tも光射出端面Uと同寸法に設定されている。
また、導光ファイバ143の光射出端面Uは、多色光源11の発光面に揃えられている。
【0025】
次に、本実施形態の作用を、図4に基づいて、従来構造と対比させながら、説明する。
まず、ガルバノミラー13の初期状態(MODE1)においては、多色光源11の赤、青、緑のすべての色光がDMD20の画像形成領域20Aを照射する。このとき、装置制御部50は、DMD20の右から1/3の領域を赤色駆動、中央の1/3の領域を緑色駆動、左の1/3の領域を緑色駆動させる駆動信号をDMD20に出力している。
【0026】
次に、装置制御部50は、ガルバノミラー13を回転駆動させる制御信号をガルバノミラー13に出力するとともに、DMD20の右から1/3の領域を緑色駆動、中央の1/3を青色駆動させる駆動信号をDMD20に出力し、左の1/3の領域は駆動させない(MODE2)。
ここで、従来構造では、多色光源11の赤色発光源112Rの光がガルバノミラー13の角度によって画像形成領域20Aから外れてしまっているため、画像形成領域20Aに入射する光の光量は、略2/3に低下してしまう。
これに対して、本例の構造では、赤色発光源112Rの光は、リレーレンズ141、142によって捕捉され、導光ファイバ143によって多色光源11に隣接した位置に導かれ、導光ファイバ143の光射出側端面が疑似光源として発光し、画像形成領域20Aの左の1/3にも赤色光が照明されるため、画像形成領域20Aに入射する光の光量が低下することがない。
【0027】
さらに、ガルバノミラー13を回転させた状態(MODE3)では、画像形成領域20Aの右側の領域のみに青色駆動用の駆動信号のみを入力させ、他の2/3の領域には駆動信号を入力しない。
この場合、従来の構造では、多色光源11の赤色発光源112Rおよび緑色発光源112Gの光が画像形成領域20Aから外れるため、画像形成領域20Aに入射する光の光量は略1/3に低下してしまう。
これに対して、本例の構造では、前記と同様に、赤色発光源112Rおよび緑色発光源112Gの光が捕捉され、多色光源11の隣で発光することとなるため、MODE3の状態でも、DMD20の画像形成領域20Aに入射する光の光量は低下しない。
以上で、1フレーム分の画像のスキャン照明が終了し、装置制御部50は、ガルバノミラー13をMODE1の状態に戻して、次のフレームの画像情報に基づく制御を開始する。
【0028】
前述のような第1実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)DMD20の画像形成領域20Aから外れた色光は、疑似光源生成部14により多色光源11に隣接した位置に疑似光源を生成し、再度光源光として利用することができる。従って、多色光源11から射出された多色光を無駄なく利用することができ、多色光源11の光の利用率が大幅に向上して効率のよい照明光学装置10とすることができる。
(2)導光ファイバ143を用いるだけで多色光源11に隣接して疑似光源を生成することができるため、構造の簡素化が図られるうえ、導光ファイバ143を引き回すことで、自由に疑似光源を生成できるため、内部のレイアウトの自由度も向上し、プロジェクタ1に好適に利用することができる。
【0029】
(3)画像形成領域20Aを外れた色光がリレーレンズ141、142を介して導光ファイバ143の光入射端面Tに入射するに際して、画像形成領域20Aを照明していた状態と同じ状態で導光ファイバ143に該色光を入射させ、導光ファイバ143の光射出端面Uから射出される疑似光源を、多色光源11の発光源112R、112G、112Bと同じ大きさとすることができる。
(4)スクロールスキャン方式のプロジェクタ1において、すべてのMODE1〜3で、同じ光量でDMD20の画像形成領域20Aを照明できるため、投写レンズ40を介してスクリーン2上に投写された画像にフリッカが発生したり、色割れを起こすことを防止することができ、高品質の画像を投写することのできるプロジェクタ1とすることができる。
(5)多色光源11の発光源112R、112G、112Bを、有機EL、発光ダイオード等の発光素子で構成したため、光源駆動に要する電力を抑えることができ、省電力のプロジェクタ1とすることができる。
【0030】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態を説明する。尚、以下の説明では、既に説明した部材または部分等と同一の部材等については、その説明を省略または簡略する。前述の第1実施形態では、照明光学装置10の疑似光源生成部14をリレーレンズ141、142および導光ファイバ143で構成し、多色光源11の発光源112R、112G、112Bを有機EL等の発光素子で構成していた。
これに対して、第2実施形態に係るプロジェクタ3においては、図5および図6に示すように、照明光学装置60の疑似光源生成部64をレンズ、ミラーで構成し、多色光源61に各色光毎の発光素子を用いていない点が相違する。
【0031】
すなわち、図5に示すように、プロジェクタ3の疑似光源生成部64は、一対のリレーレンズ641、642、および3つのミラー643、644、645を備えて構成される。
ミラー643、644、645は、DMD20を外れた色光を捕捉し、反射して曲折させ、多色光源61の隣接した位置まで導く機能を有する反射光学素子である。
【0032】
リレーレンズ641、642は、ミラー643、644、645により設定された光路中に配置され、捕捉された色光と同じ大きさの疑似光源像を多色光源61に隣接した位置に生成するものである。このため、DMD20を外れた色光が照明する面Sと、多色光源61の発光面に沿った疑似光源生成面Vとは、リレーレンズ641、642によって共役関係にある。
また、リレーレンズ641、642はタンデム関係にあるとともに、リレーレンズ12およびフィールドレンズ30の逆倍率の関係にある。
【0033】
多色光源61は、図6に示されるように、光源ランプ611、リフレクタ612、およびロッド613を備えている。
光源ランプ611は、白色光を放射する光源であり、通常のプロジェクタ等に用いられる光源と同様のものが採用される。例えば、光源ランプ611としては、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等が採用される。
リフレクタ612は、光源ランプ611から放射された白色光を、ロッド613の光入射端面に集光する楕円面鏡であり、光源ランプ611はリフレクタ612の第1焦点に配置され、ロッド613の光入射端面は、リフレクタ612の第2焦点に配置される。尚、このリフレクタ612としては放物面鏡も採用することが可能であり、この場合には、リフレクタとロッドの間に集光レンズを介在配置する。
【0034】
ロッド613は、図中左側の光入射端面に入射した白色光を図中右側の光射出端面から射出する光学素子である。
このロッド613は、ガラス等から構成され、図示を略したが、光入射端面には、リフレクタ612によって集光された白色光が入射する孔が略中央に形成されたマスク部材が設けられている。
また、ロッド613の光射出端面には、3種類の波長選択膜613R、613G、613Bが形成されている。具体的には、波長選択膜613Rは、赤色光のみ透過し、他の色光は反射するようになっており、波長選択膜613Gは、緑色光のみ透過し、他の色光は反射するようになっており、波長選択膜613Bは、青色光のみ透過し、他の色光は反射するようになっている。
【0035】
そして、ロッド613の光入射端面に入射した白色光は、ロッド613内部で内面反射をして光射出端面に到達し、波長選択膜613R、613G、613Bに応じた波長領域の光の成分は、ロッド613外に射出され、反射された他の波長領域の光の成分は、再度内面反射をして光入射端面側のマスク部材で反射され、最終的にいずれかの波長選択膜613R、613G、613Bからロッド613外に射出される。
その他の部材の構成、光学的な位置関係は、前述した第1実施形態と同様なので、その説明を省略する。
【0036】
このような第2実施形態に係るプロジェクタ3によれば、第1実施形態で述べた(1)、(3)、(4)の効果に加えて、次のような効果がある。
(6)疑似光源生成部64を、レンズ641、642、ミラー643、644、645によって空間的に多色光源61の隣接する位置に導いているので、光量ロスが少なく、生成された疑似光源を多色光源61と同様の光量とすることができる。
(7)通常のプロジェクタで用いられる超高圧水銀ランプ等の白色光源を採用することができるため、ロッド613から射出される多色光R、G、Bの光量を白色光源と同等とすることができ、投写画像の高輝度化を図りやすい。
【0037】
〔実施形態の変形〕
尚、本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、以下に示すような変形をも含むものである。
前述の各実施形態では、可変色スキャン照明手段としてガルバノミラー13を用いていたが、本発明はこれに限らず、ポリゴンミラーのようなものを採用してもよい。要するに、光源光を被照明領域に対してスクロールスキャン照明することができるものであればよい。
【0038】
前記第1実施形態では、光入射端面Tと光射出端面Uとを同寸法形状とした導光ファイバ143を用いていたが、本発明はこれに限られない。すなわち、光入射端面を大きくし、途中で絞り込んで光射出端面を小さくした導光ファイバを採用してもよい。
前記各実施形態では、光変調装置としてDMD20を用いていたが、本発明はこれに限られない。すなわち、同じ反射型の光変調装置である反射型液晶装置を採用してもよく、透過型光変調装置に本発明を採用することも可能である。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るプロジェクタの構造を表す模式図。
【図2】前記実施形態における多色光源の構造を表す模式図。
【図3】前記実施形態における反射型光変調装置の構造を表す模式図。
【図4】前記実施形態の作用を説明するための模式図。
【図5】本発明の第2実施形態に係るプロジェクタの構造を表す模式図。
【図6】前記実施形態における多色光源の構造を表す模式図。
【符号の説明】
1…プロジェクタ、11、61…多色光源、13…ガルバノミラー(可変色スキャン照明手段)、14、64…疑似光源生成部(疑似光源生成手段)、20…DMD(反射型光変調装置)、20A…画像形成領域、112R、112G、112B…発光源、141、142…リレーレンズ(集光光学系)、143…導光ファイバ、641、642…リレーレンズ(集光光学系)、643、644、645…ミラー(反射光学系)

Claims (5)

  1. 画像情報に応じて入射光束を光変調して光学像を形成する画像形成領域を有する光変調装置を照明する照明光学装置であって、
    帯状に配列される複数色の発光源を備え、各色光が帯状に配列された多色光を射出する多色光源と、
    この多色光源から射出された多色光を、各色光の配列方向にスクロールさせながら前記画像形成領域をスキャン照明する可変色スキャン照明手段と、
    この可変色スキャン照明手段から射出された色光のうち、前記光変調装置の画像形成領域から外れた色光を捕捉し、捕捉した色光を前記多色光源に隣接して疑似光源を生成する疑似光源生成手段と、
    を備えていることを特徴とする照明光学装置。
  2. 請求項1に記載の照明光学装置において、
    前記疑似光源生成手段は、前記外れた色光を前記多色光源に隣接する位置に導く導光ファイバを備えていることを特徴とする照明光学装置。
  3. 請求項2に記載の照明光学装置において、
    前記導光ファイバの光入射側には、少なくとも1以上のレンズを含む集光光学系が配置され、
    前記導光ファイバの光入射端面、および、前記画像形成領域表面を延長した仮想面上で、かつ前記画像形成領域を外れた色光が照明する面は、この集光光学系の共役点上に位置することを特徴とする照明光学装置。
  4. 請求項1に記載の照明光学装置において、
    前記疑似光源生成手段は、前記外れた色光を反射して前記多色光源に隣接する位置に導く少なくとも1以上のミラーを含む反射光学系と、該色光を集光する少なくとも1以上のレンズを含む集光光学系とを備え、
    前記疑似光源の生成面、および、前記画像形成領域表面を延長した仮想面上で、かつ前記画像形成領域を外れた色光が照明する面は、この集光光学系の共役点上に位置することを特徴とする照明光学装置。
  5. 光源から射出された光束を画像情報に応じて光変調してカラー画像を形成して拡大投写するプロジェクタであって、
    請求項1〜請求項4のいずれかに記載の照明光学装置と、変調した光束を光束入射側に反射して射出する反射型光変調装置とを備えていることを特徴とするプロジェクタ。
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