JP4002086B2 - ガラス板のプレス成形型の設計方法およびシステム - Google Patents

ガラス板のプレス成形型の設計方法およびシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソリッドモデルを扱える3次元CADを用いた、ガラス板のプレス成形型の設計方法に関し、特に、プレス成形型の設計済みのソリッドモデルを利用して新たなプレス成形型の設計を行う、ガラス板のプレス成形型の設計方法およびシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、CADについて説明する。CAD(Computer Aided Design)システムは、広く設計の業務に用いられている。設計後の製図作業の支援にも用いられている。またCADシステムは、コンピュータの発達と共に、より高度な作業を可能としている。さらに、CADシステムの特徴を最大限に活用しているケースとしては、既存の設計された形状を修正して活用する場合が挙げられる。
【0003】
また2次元CADのみならず、3次元CADも実用に供されている。この3次元CADにおける形状モデルとしては、ワイヤフレームモデル、サーフェイスモデル、ソリッドモデルがある(図53参照)。
【0004】
まず、ワイヤフレームモデルは、3次元空間の稜線と頂点による立体で、形状を表現する方法である。2次元の図形にZ値を付け加えて、3次元空間で取り扱えるようにしたものと考えてもよい。
【0005】
つぎにサーフェイスモデルは、面を構成する「稜線列」で貼り合わされた立体によって、形状を表現する方法である。つまり、面の境界を構成している稜線列の情報によって面を定義し、面の組み合わせで立体を表現する方法である。
【0006】
このように面の情報を持つことによって、曲面加工への応用や断面図の作成が可能になるなど、その適用範囲は格段に広がりを見せている。
【0007】
以上、簡単に説明したワイヤフレームモデルとサーフェイスモデルでは、立体は線あるいは面として表現されており、その実体がどこにあるかを表す情報は持っていない。例えば、サーフェイスモデルで作成されたモデルでは、その立体形状の中身が中空なのか、中実なのかの区別がつけられない。
【0008】
これに対して、ソリッドモデルでは、中身の詰まった立体によって、形状を表現する方法であり、その実体がどこにあるかを表す情報を持っており、立体を完全に表現することができる。
【0009】
ソリッドモデルを使って作成された3次元形状は、例えば比重のデータを与えるだけで、重量や重心などのマスプロパティ計算や、部品間の干渉のチェック、NCプログラミング、機構解析、シェーディング、隠線消去表示、2次元図面の作成など様々な利用において、非常に有効である。
【0010】
なおソリッドモデルでは、データ構造が複雑となり、形状の変更や表示のためにコンピュータの計算負荷が大きく、処理時間が長くなる、という実用面での制約を受けることがある。
【0011】
またCADシステムにおいては、例えば相似形で、寸法だけが異なるような部品の設計には、パラメトリック設計手法なる機能が開発されている。これは、寸法値を変更するだけで自動的に図形を再構築する方法である。
【0012】
さらに設計作業においては、繰り返し使われる図形や部品が数多くある。これらは、「パーツ」や「フィギュア」などと呼ばれている。ソリッドモデラにおいては、これらのパーツを別画面で組み合わせて最終的な設計を行う。
【0013】
つぎに、自動車用のドアガラス,リアガラスについて説明する。自動車用のドアガラス,リアガラスは、強化ガラスで構成されている場合が多い。この強化ガラスは、ガラス板を軟化点付近にまで加熱し、両面に空気を吹き付け急冷したものである。
【0014】
例えばガラス板は、フロート法により製造された平坦な素板より所定寸法に切断された後、加熱炉内に搬入され、炉内にて加熱され、加熱炉から取り出されて押型によってプレス加工され、所定の形状が付与される。その後冷却工程において急冷処理され、強化される。
【0015】
なお、多く用いられているリアガラスの形状においては、左右の両端部の曲がりの大きなことが多い。平坦なガラス板をこのような形状に成形するには、単なるリング状の成形型では不十分な場合が多く、左右両端部が分割されたリング状の成形型が開発され、実用に供されている。
【0016】
ところで、乗用車においては、ドアガラス,リアガラスの形状はいくつかの代表的な形状に分類できる。そして、乗用車自体の大きさや形態が変化しても、ドアガラス,リアガラスの形状そのものは、上述したいくつかの分類のいずれかに該当する場合が多い。そして、該当した分類の中で、その大きさが相似的に変化するか、特定部分の寸法が変化する場合がほとんどである。
【0017】
したがって、新たなドアガラス,リアガラスを製造しようとするとき、すでに作製されたプレス成形型のモデルを修正して、新たな成形型のモデルを作製することが可能となる。
【0018】
一方、自動車の開発においては、その開発期間のますますの短縮化が求められている。特に、プラットホーム(車台)を共通とする車種においては、その開発期間が、新たにプラットホームを開発する自動車の場合よりもさらに短くなっている。このため、ドアガラス,リアガラスの製造においても、より短納期での対応が求められている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、既存の成形型のモデルを修正して対応することが有効な手段となる。しかし、3次元CADを用いて成形型のモデルを修正する場合、成形型を構成する個々のパーツを修正条件にしたがい、一つ一つ修正変更していたのでは、非常に効率の悪い作業となる。
【0020】
また、各パーツ間の相互干渉など拘束条件も考慮しなければならず、その修正変更作業を短時間でやり遂げることは、困難である場合が多い。
【0021】
さらに、あるパーツの寸法等を変更した場合に、その影響を他のパーツへ正確に反映させるためには、多くの工数が必要になるという問題がある。従って、既存の成形型のモデルに修正を加えた場合に、修正の結果が所定の設計目標を達成するか否か評価することが容易でない。
【0022】
そこで本発明は、上述した状況を鑑みなされたものであって、ソリッドモデルを扱える3次元CADを用いた、ガラス板のプレス成形型の設計方法およびシステムにおいて、簡便な操作によって短時間に成形型の設計を行いうる方法およびシステムを提供する。
【0023】
【課題を解決するための手段】
具体的には、本発明によるガラス板のプレス成形型の設計方法は、ソリッドモデルを扱える3次元CADを用いて構成される設計システムにより、ガラス板のプレス成形型を設計する設計方法であって、(a)設計しようとする成形型の対象となるガラス板の曲げ形状データに基づいて、前記ガラス板の曲げ形状と最も近似している形状を有するガラス板用のプレス成形型の既存ソリッドモデルを、ソリッドモデル・データベースから取り出すステップと、(b)前記取り出した既存ソリッドモデルを構築する際の基礎となっているガラス板の曲げ形状を構成する要素と、前記与えられたガラス板の曲げ形状を構成する要素とを対応させ、各要素ごとに、前記取り出した既存ソリッドモデルを構築する際の基礎となっているガラス板の曲げ形状データに含まれる設計値と、前記与えられたガラス板の曲げ形状データに含まれる設計値とを交換することにより、前記取り出した既存ソリッドモデルを構築する際の基礎となっているガラス板の曲げ形状データと、前記与えられたガラス板の曲げ形状データとを置き換えるステップと、(c)前記取り出した既存ソリッドモデルを構成する構成部品が有する設計値に対して、所定の定義にしたがって、前記ガラス板の曲げ形状データの置き換えによって変更が必要となる設計値は自動的に変更し、変更が必要とならない設計値は自動的に引き継いで前記取り出した既存ソリッドモデルを再構築することにより、前記与えられたガラス板用のプレス成形型のソリッドモデルを生成するステップと、(d)前記取り出した既存ソリッドモデルから前記生成したソリッドモデルが引き継いだ設計値のうち、変更可能な所定のパラメータの値が変更された場合には、前記変更された所定のパラメータの値を前記生成したソリッドモデルに反映し、前記所定のパラメータの値の変更によって変更が必要となる他の設計値を自動的に変更するステップと、(e)前記ソリッドモデルのデータに基づいてプレス成形型作成用データを作成するステップとを含む。ガラス板のプレス成形型の設計方法を含む。
【0024】
また、前記ステップ(a)における前記取り出した前記プレス成形型の前記既存ソリッドモデルが、分割されたプレス用リングモールドを備え、前記分割されたプレス用リングモールドの構成部材が所定の回転軸を中心として回転可能に接続され、前記プレス用リングモールドの分割の位置に対応する前記回転軸の位置が、前記変更可能な所定のパラメータである場合に、前記ステップ(c)の後に、前記ステップ(d)と同列または前記ステップ(d)に内包される手順であって、前記回転軸を介して屈曲され平板載置状態となった前記プレス用リングモールド上にプレス成形前の平板状のガラス板を水平に載置した場合の前記プレス用リングモールドと前記平板状のガラス板とが接する接点を算出し、前記プレス用リングモールドの両側部と前記平板状のガラス板との接点が適切に存在するか否か判別するステップと、()前記接点が適切に存在しない場合には、前記回転軸の位置を変更するステップと、()前記接点が適切に存在するようになるまで、前記ステップ()および()を繰り返し、回転軸の位置を決定するステップとを、さらに含むようにした。
【0025】
さらに、前記ステップ(a)における前記取り出した前記プレス成形型の前記既存ソリッドモデルが、プレス成形部とクエンチ用リングモールドを有するクエンチ装置を備え、前記クエンチ用リングモールドは、前記ガラス板を前記プレス成形部から前記クエンチ装置へ水平方向に移動するために用いられ、前記クエンチ用リングモールドの水平方向への移動は、前記変更可能な所定のパラメータである場合に、前記ステップ(e)の前に、前記プレス成形型の前記生成したソリッドモデルのデータに拘束条件を加えて作成された解析モデルを用いて各構成部材の動作のシミュレーションを行い、前記クエンチ用リングモールドを水平方向に移動させたときに、前記クエンチ用リングモールドが他の構成部品と干渉するか否かをチェックするステップを、さらに含むようにした。
【0026】
また、上記方法の発明は、システムの発明としても成立する。また、上記発明は、コンピュータに所定の機能を実現させるプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体としても成立する。
【0027】
なお、本明細書において設計値とは、ソリッドモデル等を定義するための設計情報である。例えば、ソリッドモデルの構成部品の寸法,位置,形状等の情報が該当する。
【0028】
また、本明細書における手段は、ハードウェア、ソフトウェアまたはハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせにより実現可能である。ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせによる実行は、例えば、所定のプログラムを有するコンピュータ・システムにおける実行が該当する。
【0029】
そして、1つの手段が有する機能が2つ以上のハードウェア、ソフトウェアまたはハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせにより実現されても、2つ以上の手段の機能が1つのハードウェア、ソフトウェアまたはハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせにより実現されても良い。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態として、まず、本発明に係るガラス板のプレス成形型の設計方法によって設計されるプレス成形型について説明する。なお、以下の説明においては、自動車ガラスを、ガラス板の例として用いて説明する。
【0031】
(第1のプレス成形型)
図1は、本発明の実施の形態に係る第1のプレス成形型の概略構成を示す正面図であり、図2は、図1のA−A方向矢視図であり、図3は、図1のB−B方向矢視図である。図1,2および3に示されるように、第1のプレス成形型は、枠体2内に上型3と下型4とを備えて構成されている。
【0032】
上型3は支持板5に取り付けられ、上型冷却手段3aに接続されている。また、この支持板5はシリンダユニット6の作動によって昇降する。また、下型4は、ベース7上に設けられており、ベース7内に設けられた下型冷却手段4aに接続されている。
【0033】
枠体2には、ガラス板を搬送する搬送ローラ9aおよび9bが設けられている。この搬送ローラ9aは、その軟化点まで加熱されたガラス板を搬入する。一方、搬送ローラ9bは、プレス成形されたガラス板を搬出する。
【0034】
また、下型4の上方には、昇降ローラ10が設けられている。この昇降ローラ10は、例えばシリンダ装置等によって昇降動作が可能である。ここで、昇降ローラ10の位置は、下型4に形成された溝部8の上方位置とする。具体的には、シリンダ装置等を作動させることにより、昇降ローラ10が溝部8に入り込み、下型4の上面(成形面)が昇降ローラ10よりも上方に位置することが可能な位置とする。
【0035】
また、下型4の上方には、下型4を囲むような形状を有するプレス用リングモールド11が設けられる。プレス用リングモールド11は、調整部材14を介して、このプレス用リングモールド11を囲む外枠12に取り付けられる。そして、外枠12は、継ぎ手(接合部材)15を介して、支持枠13に取り付けられる。
【0036】
そして、外枠にはストッパ16およびアライナ17が設けられる。ここで、ストッパとは、ローラ上を搬送されたガラス板をこのストッパに当てることにより、ガラス板を所定の位置で止めるための部材である。また、アライナとは、プレス用リングモールド上でガラス板の位置を調整するための機構である。
【0037】
以上に述べた第1のプレス成形型の動作を説明する。先ず、プレス成形型1の上流に配置された加熱炉によって軟化点付近まで加熱されたガラス板を、搬送ローラ9aから昇降ローラ10へ受渡し、上型3と下型4との間の成形位置まで搬送する。この際、上型3は上方位置に、下型4は、昇降ローラ10よりも下方にある。ガラス板は、ストッパ16に当たり成形位置で停止する。次に、アライナ17によってガラス板の位置が調整される。
【0038】
ガラス板が成形位置に搬送された場合には、シリンダ装置を作動させ、昇降ローラ10を降下させる。下型4において、昇降ローラ10の直下位置には溝部8が形成されているため、昇降ローラ10は溝部8に入り込み、下型4の上面が昇降ローラ10よりも上方に位置することとなる。
【0039】
従って、昇降ローラ10上に載置されていたガラス板は、下型4の成形面上に移されることとなる。また、ガラス板の周縁部は、プレス用リングモールド11上に載置される。
【0040】
そして、シリンダユニット6を作動して上型3を降下させ、上型3と下型4とを型締めする。このようにして、ガラス板は、自重および上型3のプレス力により型形状に従って曲げ成形される。
【0041】
曲げ成形が終了した後で、上型冷却手段3aおよび下型冷却手段4aから供給される冷却エアを上型3および下型4に設けられた図示しないエア噴出孔からガラス板に吹き付け、ガラス板を冷却強化する。
【0042】
次に、再びシリンダユニット6を作動して上型3を上昇させるとともに、シリンダ装置を作動して昇降ローラ10を上昇させ、ガラス板をプレス用リングモールド11から取り外して昇降ローラ10上に移す。ガラス板は昇降ローラ10から搬送ローラ9bに受け渡され、次工程へ搬送される。
【0043】
(第2のプレス成形型)
次に、第2のプレス成形型について説明する。ここで、図4は、本発明の実施の形態に係る第2のプレス成形型の概略構成を示す正面図であり、図5は、図4のC−C方向矢視図であり、図6は、図4のD−D方向矢視図である。なお、第1のプレス成形型と同一の構成要素については同一の番号を付し、説明を省略する。
【0044】
第2のプレス成形型は、プレス用リングモールドが分割されている点で第1のプレス成形型と異なる。すなわち、プレス用リングモールドは、中央部21と両側部22とに3分割されている。そしてこれにしたがって、外枠も中央部25と両側部26とに分割されている。
【0045】
外枠の両側部26は、継ぎ手(接合部材)15によって回転可能に支持されている。また、外枠の中央部25と両側部26とは、ヒンジプレート27および回転軸28を介して相対的に回転可能に接続されている。そして、プレス用リングモールドは、調整部材14を介して外枠に取り付けられている。また、外枠の中央部25は、シリンダ装置等によって昇降可能である。
【0046】
外枠の中央部25の昇降によって、外枠の中央部25と両側部26とは、回転軸28を中心として上下方向に揺動可能である。また、外枠の中央部25の昇降に従って外枠に取り付けられたプレス用リングモールドの中央部21も昇降し、これによってプレス用リングモールドの中央部21と両側部22とは、回転軸を中心として上下方向に揺動可能である。
【0047】
以上に述べた第2のプレス成形型の動作を説明する。ガラス板が成形位置に搬送されるところまでは、上記の第1のプレス成形型と同様である。ただし、プレス用リングモールドおよび外枠は、中央部21および中央部25を上昇させることによって屈曲した状態にしておく。
【0048】
次に、昇降ローラ10を降下させると、ガラス板の周縁部は、屈曲した状態のプレス用リングモールドの所定部分によって支持され、プレス用リングモールド上に載置される。
【0049】
そして、シリンダユニット6を作動して上型3を降下させ、上型3と下型4とを型締めする。この際、プレス用リングモールドは、屈曲状態が徐々に解消され、目的とする曲げ形状へ移行する。そして、ガラス板は、自重および上型3のプレス力により型形状に従って曲げ成形される。そして、ガラス板を冷却強化する。
【0050】
次に、昇降ローラ10を上昇させ、ガラス板をプレス用リングモールド11から取り外して昇降ローラ10上に移し、次工程へ搬送する。
【0051】
(第3のプレス成形型)
次に、第3のプレス成形型について説明する。第3のプレス成形型のプレス成形部は、第2のプレス成形型と基本的な構造を同一とする。しかし、プレス成形の下流工程で使用されるクエンチ装置を備える点で大きく異なる。ここで、図7は、本発明の実施の形態に係る第3のプレス成形型のプレス成形部の概略構成を示す正面図であり、図8は、図7のE−E方向矢視図であり、図9は、図7のF−F方向矢視図である。また、図10は、本発明の実施の形態に係る第3のプレス成形型のクエンチ装置の概略構成を示す正面図であり、図11は、クエンチ用リングモールドの概略構成を示す平面図であり、図12は、図10のH−H方向矢視図であり、図13は、図10のI−I方向矢視図であり、図14は、クエンチ用リングモールドの動作を説明する図である。なお、第1および第2のプレス成形型と同一の構成要素については同一の番号を付し、説明を省略する。
【0052】
まず、本発明の実施の形態に係る第3のプレス成形型のプレス成形部は、第2のプレス成形型と基本的な構造を同一とする。しかし、下型4を備えない点、上型冷却手段3aを備えない点、上型3に接続され、上型3に設けられた図示しない吸引孔を介して曲げ成形後のガラス板を真空吸着するための手段(真空吸着手段)3bを備える点で異なる。
【0053】
次に、本発明の実施の形態に係る第3のプレス成形型のクエンチ装置30は、上側クエンチ部31と、下側クエンチ部32と、クエンチ用リングモールド35とを備える。上側クエンチ部31は、上側冷却手段31aに接続されており、下側クエンチ部32は、ベース7内に設けられた下側冷却手段32aに接続されている。また、上側クエンチ部31および下側クエンチ部32には冷却手段31aおよび32aからの冷却エアを送風するための溝部38が形成されている。
【0054】
図11に示されるように、クエンチ用リングモールド35は、リング部材36と外枠37と、リング部材36と外枠37とを接続する調整部材14とを備える。クエンチ用リングモールド35は、図14に示されるように、プレス成形部とクエンチ装置30との間を水平に移動し、プレス成形部において曲げ成形されたガラス板をプレス成形部からクエンチ装置30へ搬送する。
【0055】
次に、第3のプレス成形型の動作について説明する。プレス成形部において自重および上型3のプレス力により型形状にしたがって曲げ成形されたガラス板は、真空吸着手段3bおよび上型3によって真空吸着される。そして、上型3の上昇とともに上方へ移動する。この状態において、クエンチ用リングモールド35が水平に移動し、上型3の直下に位置する。ここで、上型3が下降し、ガラス板をクエンチ用リングモールド35のリング部材36へ載置し、真空吸着を解除する。こうしてガラス板は、クエンチ用リングモールド35へ受け渡される。
【0056】
次に、クエンチ用リングモールド35がクエンチ装置30内へ水平移動する。そして、上側クエンチ部31の直下へ位置した状態で停止する。この際、クエンチ装置30の上側クエンチ部31は、上方へ位置している。上側クエンチ部31が降下し、続いて、上側冷却手段31aおよび下側冷却手段32aから供給される冷却エアを、上側クエンチ部31および下側クエンチ部32を介してガラス板に吹き付け、ガラス板を冷却する。
【0057】
(3次元CADシステムの構成)
次に、本発明の実施の形態に係るガラス板のプレス成形型の設計方法に用いられる3次元CADシステムについて、添付した図面を参照して説明する。ここで、図15は、本発明の実施の形態に係る3次元CADシステムの構成を示すブロック図である。
【0058】
図15に示されるように、本発明の実施の形態に係る3次元CADシステムは、入力手段55と、適切モデル選択手段56と、ガラス形状交換手段57と、変更パラメータ反映手段58と、ストッパ,アライナ調整手段59と、回転中心調整手段60と、干渉チェック手段61と、設計図面作成手段62と、既存ソリッドモデル記憶部63と、拘束条件記憶部64とを備える。
【0059】
入力手段55は、キーボード,マウス,タッチパネル等の入力装置、あるいは、所定のネットワークを介して他のコンピュータからデータを受け取る通信手段等によって実現される。この入力手段55から入力されたデータは、図示しない入出力インターフェースを介して図示しないメインメモリ等に伝送される。
【0060】
また、適切モデル選択手段56,ガラス形状交換手段57,変更パラメータ反映手段58,ストッパ,アライナ調整手段59,回転中心調整手段60,干渉チェック手段61および設計図面作成手段62は、例えば所定のプログラムをコンピュータ上で実行することによって実現可能である。
【0061】
そして、既存ソリッドモデル記憶部63および拘束条件記憶部64は、例えば主記憶装置,補助記憶装置等の記憶装置を用いることによって実現可能である。
【0062】
既存ソリッドモデル記憶部63には、既に設計されたプレス成形型のソリッドモデルが、既存ソリッドモデル・データとして格納されている。
【0063】
ここで、既存ソリッドモデル記憶部63に格納されるプレス成形型の既存ソリッドモデルについて図を参照して説明する。ここで、図16は、プレス成形型で成形される自動車ガラスの代表的な形状を示す図である。
【0064】
既存ソリッドモデル記憶部63に格納される既存ソリッドモデルは、一つであってもよく、複数であってもよい。そして、複数の既存ソリッドモデルを格納する場合には、例えば、各々の基本構造が異なる複数の成形型の既存ソリッドモデルを格納してもよい。
【0065】
例えば、各基本構造を、上述の第1のプレス成形型,第2のプレス成形型および第3のプレス成形型に従って分類する。具体的には、プレス用リングモールドが分割されていないプレス成形型,プレス用リングモールド分割されているプレス成形型およびクエンチ装置を備えるプレス成形型に分類する。
【0066】
さらに、各基本構造の中でさらに詳細な分類をおこなってもよい。具体的には、例えば、成形型の対象となるガラス板の形状上の特徴、プレス用リングモールドの内部に配置される昇降ローラの本数等に従って分類する。
【0067】
さらに詳細に説明すれば、成形型の対象となるガラス板の形状は、三角形,平行四辺形,台形等の形の種類、上下左右辺の長さの比率、コーナー部分の曲率等の形状上の特徴に基づいて分類することができる。例えば乗用車用のドアガラスおよびリアガラスの形状は、図16に示されるように、いくつかの代表的な形状に分類することができる。
【0068】
従って、例えば、ドアガラス用のプレス成形型の場合には、分割されていないプレス成形型を基本構造とする。そしてこの基本構造において、ドアガラスの代表的な形状、およびプレス用リングモールド内に配置される昇降ローラの本数に従って分類する。既存ソリッドモデル記憶部63は、このようにして分類された複数のプレス成形型の既存ソリッドモデルを格納する。
【0069】
次に、拘束条件記憶部64に格納された拘束条件について説明する。拘束条件とは、プレス成形型のソリッドモデルを用いてクエンチ用リングモールドの動作のシミュレーションを行うために必要なデータである。具体的には、クエンチ用リングモールド,上型等のプレス成形型の各構成部品の動きを拘束する条件であり、各構成部品間の境界条件,動きの方向等が該当する。
【0070】
(ソリッドモデルの作成)
次に、3次元CADを用いて、既存ソリッドモデル記憶部63に格納されるプレス成形型のソリッドモデルを作成する方法について、図面を参照して説明する。ここで、図17は、自動車ガラス(ドアガラス)の形状例を示す図であり、図18〜図27は、ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【0071】
ソリッドモデルの作成は、そのソリッドモデルを構成する構成部品を定義することによって行われる。構成部品は、形状,寸法,位置等の設計値を用いて定義される。
【0072】
各々の設計値には属性が付加されており、この属性とは、各設計値によって定義される構成部品の要素を指定する情報である。例えば、四辺形のプレス用リングモールドは、上下左右辺の4つの要素を有している。この場合において、要素である上辺,下辺,左辺,右辺の各々は、設計値の属性として指示され、この属性に基づいて識別された設計値によって定義される。
【0073】
また、この設計値は、可変特性に基づいて、固定設計値,変更可能なパラメータ,従属設計値に分類される。
【0074】
固定設計値とは、ソリッドモデル内において、所定の構成部品の変化しない設計値をいう。例えば、搬送ローラおよび昇降ローラのピッチは、所定の間隔に固定される。また、枠体,支持板,ベースの寸法も固定設計値に該当する。
【0075】
次に、変更可能なパラメータとは、所定の構成部品の任意に変更可能な設計値をいう。例えば、ストッパ,アライナの設定位置は、変更可能なパラメータとして定義される。これにより、ストッパ,アライナの設定位置を任意に変更することが可能となる。
【0076】
また、従属設計値とは、ある設計値(基礎設計値)を基準とし、この基礎設計値を、設定された所定の公式,関数等に与えることによって求められる設計値をいう。例えば、ある構成部品の位置を基準として定まる他の構成部品の位置が該当する。
【0077】
具体的には、プレス用リングモールドの形状および寸法は、ガラス板の曲げ形状および寸法を基準として決定される。また、プレス用リングモールド内に配置される昇降ローラの長さは、プレス用リングモールドの形状を基準としてプレス用リングモールド内に収まるように決定される。
【0078】
なお、基礎設計値が変更可能なパラメータの場合には、パラメータの変更に従って従属設計値も変更することとなる。
【0079】
(第1のプレス成形型のモデル作成)
次に、上記で説明した第1のプレス成形型を例として、ソリッドモデル作成方法の一例を説明する。まず、プレス成形型の設計対象となるガラス板の形状データとして、例えば、図17に示されるような自動車ガラス(ドアガラス)の形状データが与えられる。
【0080】
この自動車ガラスは、その外形形状がほぼ四辺形であり、上下左右辺の要素を有する。したがって、その外形形状は、上下左右辺の各要素ごとに属性に基づいて識別された設計値によって定義されている。
【0081】
次に、構成部品として、この自動車ガラスの形状に沿ったプレス用リングモールドを作成する。プレス用リングモールドの形状は、ガラス板の形状に従属する従属設計値として定義する。具体的には、プレス用リングモールドの平面視における外形形状は、ガラス板の外形形状に従属する従属設計値として定義し、上面(成形面)は、ガラス板の曲面形状に従属する従属設計値として定義する。このようにして作成されたプレス用リングモールドにおいては、図18に示されるように自動車ガラスの周縁部と同一の形状を有することとなる。
【0082】
次に、外枠を作成する。外枠の形状は、プレス用リングモールドの形状に従属する従属設計値として定義し、プレス用リングモールドの外周から一定の距離をおいてプレス用リングモールドの外側に作成する。例えば図19に示されるように、プレス用リングモールドを囲むように外枠が形成される。
【0083】
そして、これらプレス用リングモールドおよび外枠の位置を決定する。これらの位置は、例えば、プレス用リングモールドに載置されるガラスの重心を基準とし、この重心を支持枠の中心に一致させる。これにより、例えば図20に示されるように、プレス用リングモールドおよび外枠が支持枠内の所定の位置に配置される。
【0084】
なお、支持枠の寸法は、固定設計値として定義し、プレス用リングモールドおよび外枠の位置は変更可能なパラメータとして定義する。これにより、プレス用リングモールドおよび外枠の位置を任意に変更することが可能なる。
【0085】
次に、外枠と支持枠との間に継ぎ手(接合部材)を設定する。継ぎ手(接合部材)の幅は固定設計値とし、その長さは、外枠と支持枠との間の距離に従属する従属設計値とする。これにより、例えば図21に示すように、外枠と支持枠との間に継ぎ手(接合部材)が設けられる。
【0086】
なお、この継ぎ手(接合部材)と外枠との接合位置は、任意に変更可能なパラメータとして設定する。これにより、継ぎ手(接合部材)の位置を任意に変更することが可能となる。
【0087】
次に、プレス用リングモールドと外枠との間に調整部材を設定する。調整部材の幅は固定設計値とし、その長さは、プレス用リングモールドと外枠との間の距離に従属する従属設計値とする。これにより、例えば図21に示すように、プレス用リングモールドと外枠との間に調整部材が設けられる。
【0088】
なお、この調整部材の個数および設定位置は、変更可能なパラメータとして定義する。これにより、調整部材の個数と設定位置とを任意に変更することが可能となる。
【0089】
次に、ストッパ,アライナを設定する。ストッパ,アライナ自身のサイズおよび形状等は固定設計値として定義する。そして、ストッパ,アライナの位置は、常に外枠上に配置されるよう条件定義を行い、外枠上において任意に変更可能なパラメータとして定義する。
【0090】
また、ストッパ,アライナの方向は、ガラスの外形線に従属する従属設計値として定義する。具体的には、ストッパ,アライナがガラスの外形線に対して垂直方向に位置するように定義する。なお、ストッパ,アライナの方向は、後述するストッパ,アライナ調整手段によってガラスの外形線に対して垂直方向に位置するように調整される。
【0091】
このようにして、例えば図22に示されるように、外枠上にストッパ,アライナが設けられる。
【0092】
次に、ローラを設定する。搬送ローラの位置,高さ,ピッチ,幅および長さは固定設計値として定義する。昇降ローラの位置,高さ,ピッチおよび幅は固定設計値として定義し、長さは、プレス用リングモールドの内面の形状に従属する従属設計値として定義する。具体的には、プレス用リングモールドの内側の縁から所定の距離を置くように昇降ローラの長さが設定される。
【0093】
このようにして、図23に示されるように搬送ローラが設けられ、昇降ローラがプレス用リングモールドの内部に設けられる。
【0094】
次に下型を作成する。下型の平面視における外形は、プレス用リングモールドの内側の面に沿った形状に従属する従属設計値として定義し、上面(成形面)は、ガラス板の曲面形状に従属する従属設計値として定義する。これにより、図24に示すような下型が作成される。
【0095】
また、下型の溝部の位置,幅および長さは、昇降ローラに従属する従属設計値として定義する。これにより、図25に示すように、溝部が形成された下型が作成される。
【0096】
次に上型を作成する。上型の底面視における外形は、プレス用リングモールドの外形形状に従属する従属設計値として定義し、下面(成形面)は、ガラス板の曲面形状に従属する従属設計値として定義する。これにより、図26に示すような上型が作成される。
【0097】
また、上型に設けられる切り欠き部は、外枠上のストッパ,アライナの位置および形状に従属する従属設計値として定義する。これにより、図27に示すような上型が作成される。このようにして最終的には、図1に示すようなプレス成形型のソリッドモデルが作成される。
【0098】
(第2のプレス成形型のモデル作成)
次に、上述した第2のプレス成形型のソリッドモデルを作成する方法について説明する。上記第1のプレス成形型のソリッドモデルの作成方法と基本的に共通する部分については説明を省略する。ここで、図28は、自動車ガラス(リアガラス)の形状例を示す図であり、図29,30は、ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【0099】
まず、プレス成形型の設計対象となるガラス板の形状データとして、例えば、図28に示されるような自動車ガラス(リアガラス)の形状データが与えられる。
【0100】
このガラス板の形状に基づいて、プレス用リングモールドおよび外枠が作成される点は、第1のプレス成形型と同様である。しかし、第2のプレス成形型のプレス用リングモールドおよび外枠は、3つに分割されているので、その分割位置を変更可能なパラメータとして定義する。具体的には、その位置をプレス用リングモールドおよび外枠の中心線から長手方向に所定の距離として定義する。また、外枠の中央部と両側部とをつなぐヒンジプレートは、両側部側の端部を固定とし、中央部側の端部には回転軸が通る穴を設け、両側部側の端部の固定位置および中央部側の穴の位置を固定設計値として定義し、ヒンジプレート自身の長さは、回転軸の位置に従属する従属設計値として定義する。これにより、ヒンジプレート自身の長さは、回転軸の位置に従って変動する。
【0101】
また、プレス用リングモールドおよび外枠が上下方向に揺動する回転中心となる回転軸の位置を変更可能なパラメータとして定義する。この回転軸の位置は、後述するように、回転中心調整手段60によって変更されるものである。このようにして、図29に示すようなプレス用リングモールドおよび外枠が形成される。
【0102】
次に、支持枠と外枠とを継ぎ手(接合部材)を介して接続する。この第2のプレス成形型においては、支持枠の寸法は、外枠の寸法に従属する従属設計値として定義する。したがって、外枠の外形寸法にしたがって支持枠の寸法が決定される。
【0103】
外枠に対する継ぎ手(接合部材)の取り付け位置は、外枠の寸法に従属する従属設計値として定義する。例えば、外枠の上下辺(図30中では左右辺)の両端部から所定寸法内側の位置を取り付け位置として定義する。また、継ぎ手(接合部材)の長さは、外枠上の継ぎ手(接合部材)取り付け位置から支持枠の内側の面までの距離に従属する従属設計値とする。このようにして、図30に示されるように、支持枠および継ぎ手(接合部材)が形成され、結果として外枠が支持枠内の所定の位置に取り付けられる。
【0104】
(第3のプレス成形型のモデル作成)
次に、上述した第3のプレス成形型のソリッドモデルを作成する方法について説明する。ここで、第3のプレス成形型は、クエンチ装置以外の部分については上記第2のプレス成形型とほぼ共通するので、ここではクエンチ装置のソリッドモデルの作成方法について説明する。ここで、図31〜図33は、ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【0105】
まず、クエンチ用リングモールドを作成する。クエンチ用リングモールドの形状は、ガラス板の形状に従属する従属設計値として定義する。具体的には、クエンチ用リングモールドの平面視における外形形状は、ガラス板の外形形状に従属し、ガラス板を載置する載置面の湾曲形状は、ガラス板の曲面形状に従属する。例えば、上記第2のプレス成形型の場合と同様に図28に示される自動車ガラス(リアガラス)の形状データが与えられると、図31に示されるようなクエンチ用リングモールドが形成される。
【0106】
次に、上側クエンチ部および下側クエンチ部を作成する。上側クエンチ部の底面視における外形および下側クエンチ部の平面視における外形は、ガラス板の外形形状に従属する従属設計値として定義し、上側クエンチ部の底面および下側クエンチ部の上面は、ガラス板の曲面形状に従属する従属設計値として定義する。このようにして、図32に示されるような上側クエンチ部および下側クエンチ部が形成される。
【0107】
そして、上側クエンチ部および下側クエンチ部に、冷却エアを送風するための溝部を形成する。この溝部の幅およびピッチは、固定設計値として定義する。このようにして、図33に示されるように溝部を備える上側クエンチ部および下側クエンチ部が形成される。
【0108】
(適切モデル選択手段)
次に、各手段について説明する。ここで、図34は、既存ソリッドモデル選択の手順を示すフローチャートである。本発明の実施の形態に係る適切モデル選択手段56は、入力されたガラス板の形状データに基づいてそのガラス板の形状を分類し、既存ソリッドモデル記憶部63を検索して対象となるガラス形状と近似したガラス形状用の既存ソリッドモデルを選択する機能を有する。
【0109】
図面を用いて具体的に例示すると、図34に示されるように、適切モデル選択手段56は、入力されたガラス板の形状データ(設計値とその属性を含む)に基づいて、その形状が左右対称であるか否か判断する(ステップ101)。その形状が左右対称であると判断した場合には、次に、湾曲部分(コーナー)の曲率が基準値以上か否か判断する(ステップ102)。
【0110】
ステップ101において、その形状が左右非対象であると判断した場合、およびステップ102においてコーナーの曲率が基準値よりも小さいと判断した場合には、ガラスの形状に基づく分類(例えば三角形,四角形等)を行い(ステップ103)、さらに昇降ローラの本数による分類を行って(ステップ104)、非分割のプレス用リングモールドを備えるプレス成形型のモデルの中から近似する類型の既存ソリッドモデルを抽出する。
【0111】
ステップ102において、コーナーの曲率が基準値以上と判断した場合には、次に、クエンチゾーンが必要か否か判断する(ステップ105)。クエンチゾーンが必要でないと判断した場合には、昇降ローラの本数による分類を行って(ステップ106)、分割されたプレス用リングモールドを備えるプレス成形型のモデルの中から近似する類型の既存ソリッドモデルを抽出する。
【0112】
一方、ステップ105において、クエンチゾーンが必要であると判断した場合には、昇降ローラの本数による分類を行って(ステップ107)、クエンチ装置を備えるプレス成形型のモデルの中から近似する類型の既存ソリッドモデルを抽出する。
【0113】
このようなステップにより、適切モデル選択手段56は、既存ソリッドモデル記憶部63から適切な既存ソリッドモデルを選択する。
【0114】
(ガラス形状交換手段)
次に、ガラス形状交換手段57について説明する。ガラス形状交換手段57は、入力された既存ソリッドモデルを変形して他のソリッドモデルを構築する機能を有する。すなわち、既存ソリッドモデルを構築するための基礎となったガラス板の形状データと、入力手段55から入力された新たなガラス板の形状データとを置き換えて、新たなソリッドモデルを構築する機能を有する。
【0115】
具体的には、まず、双方のガラス板の形状データが有する設計値の属性に基づいて、既存ソリッドモデルを構築するための基礎となったガラス板(基礎ガラス板)の形状を構成する要素と新たなガラス板の形状を構成する要素とを対応させ、同一の要素ごとに基礎ガラス板の設計値を新たなガラス板の設計値に置き換える。具体的には、外形形状が四辺形のガラス板の場合には、外形形状の要素である上辺,下辺,左辺,右辺ごとに基礎ガラス板と新たなガラス板との設計値を置き換える。
【0116】
このようにして、ガラス形状交換手段57は、既存ソリッドモデルを構築するための基礎となったガラス板の形状データと、入力手段55から入力された新たなガラス板の形状データとを置き換える。
【0117】
次に、新たなガラス板の形状データに基づいて、ガラス板の形状に従属する従属設計値を変更する。具体的には、既存ソリッドモデルのプレス用リングモールドを新たなガラス板の形状に沿ったプレス用リングモールドに作り替える。また、上側クエンチ部および下側クエンチ部の形状等を変更する。
【0118】
一方、既存ソリッドモデルの分割位置,回転軸の位置,ストッパおよびアライナの位置,等の任意に変更可能なパラメータについては、既存ソリッドモデルの値を引き継ぐ。また、搬送ローラの位置,高さ,ピッチ等の固定設計値については、既存ソリッドモデルの値をそのまま引き継ぐ。
【0119】
そして、プレス用リングモールドの形状等に従属する従属設計値(すなわち、ガラス板の形状に間接的に従属する従属設計値)を、新たなプレス用リングモールドの形状等を基準として変更する。この従属設計値には、例えば、外枠の形状,上型の形状,継ぎ手(接合部材)の長さ,調整部材の長さ,昇降ローラの長さ,下型の形状等が含まれる。
【0120】
(変更パラメータ反映手段)
次に、変更パラメータ反映手段58は、ガラス形状交換手段57によって構築された新たなソリッドモデルに対して、入力手段55等から入力された変更可能なパラメータの値を反映する機能を有する。
【0121】
すなわち、入力されたパラメータの値に従って、ソリッドモデル内の各変更可能なパラメータ(ストッパの位置等)を変更する。そして、変更されたパラメータを基準として設定される従属設計値の値も変更する。
【0122】
具体的には、分割位置が変更された場合には、ソリッドモデル内のプレス用リングモールドおよび外枠の分割位置を変更する。また、ストッパ,アライナの位置が変更された場合には、ソリッドモデル内のストッパ,アライナの位置を変更する。
【0123】
さらに、ストッパ,アライナの位置が変更された場合には、ストッパ,アライナの位置および形状に従属する、上型に設けられた切り欠き部の位置および形状を変更する。
【0124】
ここで、入力手段55から入力されるパラメータは、分割位置、ストッパ,アライナの位置等に限られるものではない。プレス成形型を構成する設計値であって、修正または変更が許容される設計値であればよい。
【0125】
そして、この修正または変更が許容される設計値は、プレス成形型の仕様等に基づいて適宜設定することが可能である。
【0126】
(ストッパ,アライナ調整手段)
次に、ストッパ,アライナ調整手段59について説明する。ここで、図35〜37は、ストッパ,アライナの調整を説明する模式図である。ストッパ,アライナ調整手段は、ストッパおよびアライナを、ガラスの外形線に対して垂直方向に位置するように調整する機能を有する。
【0127】
具体的には、例えば図35に示されるように、ストッパは、ガラスの外形線に対して垂直に接する方向に設けられている。そして、このストッパの位置を変更した場合、またはガラス板の形状データが変更された場合には、図36に示すように、ガラス外形線とストッパのなす角度が垂直にならない場合がある。
【0128】
ストッパ,アライナ調整手段59は、ストッパおよびアライナの方向を調整し、ストッパおよびアライナがガラス外形線に対して垂直となるように修正する。このようにして、図37に示されるように、ストッパの方向は、ガラスの外形線に対して垂直方向に位置するように調整される。
【0129】
(回転中心調整手段)
次に、回転中心調整手段60について説明する。ここで、図38は、プレス用リングモールドの平板載置状態を示す図である。回転中心調整手段60は、図38に示されるように、プレス用リングモールドの両側部をプレス用リングモールドの外側に回転してガラス板(平板)を載置した状態(平板載置状態)において、プレス用リングモールドとガラス板(平板)の接点を調節する機能を有する。
【0130】
具体的には、回転中心調整手段60は、平板載置状態におけるプレス用リングモールドと、水平に置かれたと仮定したガラス板との接点を算出する。そしてプレス用リングモールドの両側部がガラス板と接するか否か判別し、プレス用リングモールドの両側部がガラス板と接しない場合には、回転軸の位置を変更する。このようにしてプレス用リングモールドの両側部がガラス板と接するように回転軸の位置を調整する。
【0131】
なお、回転軸の位置が変更された場合には、変更パラメータ反映手段58は、回転軸の位置に従属するヒンジプレートの長さを変更する。
【0132】
(干渉チェック手段)
次に、干渉チェック手段61について説明する。干渉チェック手段61は、クエンチ用リングモールドの動作の解析を行い、他の構成部品との間の干渉を確認する機能を有する。
【0133】
具体的には、入力されたソリッドモデルのデータに、拘束条件記憶部64から取り出された拘束条件を加えて解析モデルを作成する。そして、この解析モデルを用いて、クエンチ用リングモールドが水平方向に移動した場合のシミュレーションを行い、上型との干渉,上側クエンチ部との干渉を確認する。
【0134】
また、干渉チェック手段61は、クエンチ用リングモールドと他の構成部品との間に干渉が発生する場合には、その箇所を表示するようにしてもよい。
【0135】
次に、設計図面作成手段62は、作成されたプレス成形型のソリッドモデルのデータに基づいて設計図面を作成する機能を有する。
【0136】
具体的には、設計図面作成手段62は、ソリッドモデルに含まれる寸法,形状,配置等の設計情報に基づいて、3次元のソリッドモデルからプレス成形型作成のための設計データ(例えば2次元の設計図面)を作成する。なお、作成される設計データは、他のコンピュータへの伝送および記録媒体への記録が可能な電子データであってもよく、この設計データを紙媒体へ出力するようにしてもよい。
【0137】
(設計方法の手順)
次に、上記の3次元CADシステムを用いて、ガラス板のプレス成形型を設計する方法について、図面を参照して説明する。ここで、図39は、ガラス板のプレス成形型を設計する方法を説明するフローチャートであり、図40は、設計対象となるガラス板の形状例を示す図であり、図41は、既存ソリッドモデルの構成例を示す図であり、図42は、ガラス形状交換手段によって再構築されたソリッドモデルの構成例を示す図であり、図43は、パラメータの変更を反映したソリッドモデルの構成例を示す図であり、図44は、上型の修正例を示す図である。なお、ここでは、上記で説明した第1のプレス成形型を例として説明する。
【0138】
まず、図40に示されるような、成形型設計の対象となる新たなガラス板(ドアガラス)の形状データ(設計値およびその属性を含む)が、重心,流し方向等を指定されて与えられる。適切モデル選択手段56またはオペレータは、既存ソリッドモデル記憶部63を検索し、既存ソリッドモデルを選択し、取り出す(ステップ201)。
【0139】
具体的には、複数の既存ソリッドモデルが既存ソリッドモデル記憶部63に格納されている場合には、例えば設計しようとする成形型と基本構造を同一とするプレス成形型(例えば、ドアガラスの場合には、非分割のプレス用リングモールドを備える成形型)の既存ソリッドモデルを取り出す。
【0140】
また、新たなガラス板の形状に従って、新たなガラス板の形状との類似度が高い形状を有するガラス板用のプレス成形型の既存ソリッドモデルを取り出してもよい。
【0141】
さらに、必要となる昇降ローラの本数に基づいて、昇降ローラの本数が同一の既存ソリッドモデルを取り出してもよい。
【0142】
次に、新たなガラス板の形状データと、図41および図44(A)に示されるような、既存ソリッドモデル記憶部63から取り出された既存ソリッドモデルのデータとが、ガラス形状交換手段57に入力される(ステップ202)。ここで、図41中のa1,a2は、ストッパの位置を示す。
【0143】
ガラス形状交換手段57は、既存ソリッドモデル構築時に基準としたガラス板の形状データと、新たなガラス板の形状データとを置き換える。具体的には、既存ソリッドモデルの基礎となったガラス板の外形形状を構成する要素(上下左右辺)と、新たなガラス板の外形形状を構成する要素(四辺)とを対応させる。そして、ガラス板がプレス用リングモールドと接する側の面,ガラス板の重心およびガラス板が流れる方向を対応させ、既存ソリッドモデルが有するガラス板の形状を定義する設計値を新たなガラス板の形状を定義する設計値と置き換える。
【0144】
ガラス形状交換手段57は、新たなガラス板の形状データに基づいて、既存ソリッドモデルのプレス用リングモールドを、この新たなガラス板の形状に沿ったプレス用リングモールドに作り替える。また、上型,下型の形状を新たなガラス板の形状にしたがって変更する。そして、ストッパ,アライナの位置等の任意に変更可能なパラメータについては、既存ソリッドモデルの値を引き継ぐ。例えば、ストッパの位置は、プレス用リングモールドの長手方向の中心線から所定の距離(a1,a2)のままとなる。
【0145】
また、外枠の形状,調整部材の長さ,継ぎ手(接合部材)の長さ,昇降ローラの長さ等のガラス板の形状に直接的または間接的に従属する従属設計値については、新たなガラス板の形状データに基づいて変更を行い、図42および図44(B)に示されるような新たなソリッドモデルを構築する(ステップ203)。
【0146】
このようにすることにより、成形型設計の対象となるガラス板の形状を、既存のソリッドモデルに容易に反映させることができる。また、既存のソリッドモデルの変形を、短時間で行うことができる。
【0147】
次に、オペレータは、新たなソリッドモデル内の変更可能なパラメータが、所定の設計基準を満たすか否か判断する(ステップ204)。具体的には、例えばストッパ,アライナの位置が設計基準上適切か否か判断する。
【0148】
ストッパ,アライナの位置が不適切な場合には、オペレータは、入力手段55を用いて新たなストッパ,アライナの位置の値を入力する(ステップ205)。
【0149】
ストッパ,アライナの位置が変更された場合には、変更パラメータ反映手段58は、入力された値に従って、新たなソリッドモデル内のストッパ,アライナの位置を変更する。
【0150】
そして、ストッパ,アライナ調整手段59は、ストッパ,アライナの方向が適切か否か判断し、方向が適切でない場合には、ストッパ,アライナの方向を調整し、ストッパ,アライナをガラス板の外形線に対して垂直方向に位置させる。このようにして、図43に示されるように、ソリッドモデル内のストッパの位置が変更される(ステップ206)。
【0151】
さらに、変更パラメータ反映手段58は、変更されたストッパ,アライナの位置と方向とに基づいて、上型の切り欠き部の位置と形状とを変更する。このようにして図44(C)のような上型のソリッドモデルが得られる。
【0152】
このようにすることにより、既存のソリッドモデルを容易に利用することができる。また、設計の変更をソリッドモデル上に容易に反映させることができ、変更の結果を短時間で確認することができる。従って、所望の設計基準を満たすパラメータの値を簡便な手続きで求めることができる。
【0153】
そして、設計図面作成手段62は、入力されたプレス成形型のソリッドモデルのデータに基づいて設計図面を作成する(ステップ207)。
【0154】
次に、上記の第2のプレス成形型を対象として、プレス成形型を設計する方法について説明する。ここで、図45は、ガラス板のプレス成形型を設計する方法を説明するフローチャートであり、図46は、設計対象となるガラス板の形状例を示す図であり、図47は、既存ソリッドモデルの構成例を示す図であり、図48は、ガラス形状交換手段によって再構築されたソリッドモデルの構成例を示す図であり、図49は、回転軸の位置の変更を反映したソリッドモデルの構成例を示す図である。まず、図46に示されるような、成形型設計の対象となる新たなガラス板(リアガラス)の形状データ(設計値およびその属性を含む)が、重心,流し方向等を指定されて与えられる。適切モデル選択手段56またはオペレータは、既存ソリッドモデル記憶部63を検索し、図47に示すような既存ソリッドモデルを選択し、取り出す(ステップ301)。ここで、図47中のb1,b2は、回転軸の位置を示す。
【0155】
具体的には、複数の既存ソリッドモデルが既存ソリッドモデル記憶部63に格納されている場合には、例えば、分割されたプレス用リングモールドを備える既存ソリッドモデルを取り出す。
【0156】
また、必要となる昇降ローラの本数に基づいて、昇降ローラの本数が同一の既存ソリッドモデルを取り出してもよい。
【0157】
次に、ステップ302については、上記ステップ202と同様であるので、説明を省略する。
【0158】
ガラス形状交換手段57は、新たなガラス板の形状データに基づいて、既存ソリッドモデルのプレス用リングモールドを、この新たなガラス板の形状に沿ったプレス用リングモールドに作り替える。また、上型の形状,下型の形状を新たなガラス板の形状にしたがって変更する。そして、分割位置,回転軸の位置,ストッパの位置等の任意に変更可能なパラメータについては、既存ソリッドモデルの値を引き継ぐ。例えば、回転軸の位置は、プレス用リングモールドの前後方向の中心線から所定の距離(b1,b2)のままとなる。
【0159】
また、外枠の形状,調整部材の長さ,支持枠の寸法,継ぎ手(接合部材)の長さ,昇降ローラの長さ等のガラス板の形状に直接的または間接的に従属する従属設計値については、新たなガラス板の形状データに基づいて変更を行い、図48に示されるような新たなソリッドモデルを構築する(ステップ303)。
【0160】
次に、ステップ304,305,306は、上記のステップ204,205,206と同様であるので、説明を省略する。
【0161】
次に、回転中心調整手段60は、新たなソリッドモデルの平板載置状態において、プレス用リングモールドとガラス板(平板)との接点が適切か否か判断する(ステップ307)。
【0162】
具体的には、回転中心調整手段60は、平板載置状態におけるプレス用リングモールドと、水平に置かれたと仮定したガラス板との接点を算出する、そしてプレス用リングモールドの両側部がガラス板と接するか否か判別する。図49(A)に示されるようにプレス用リングモールドの両側部がガラス板と接しない場合には、回転中心調整手段60は、この接点を決定する決定要素となるパラメータ(回転軸の位置)を変更する(ステップ308)。
【0163】
回転軸の位置が変更された場合には、回転中心調整手段60または変更パラメータ反映手段58は、変更された値に従って、新たなソリッドモデル内の回転軸の位置を変更する。また、変更パラメータ反映手段58は、変更された回転軸の位置にしたがって、ヒンジプレートの長さを変更する。そして、図49(B)に示されるようにプレス用リングモールドとガラス板との接点が適切な場合には、回転軸の位置が決定される(ステップ309)。
【0164】
このような回転中心調整手段により、プレス用リングモールドとガラス板とを所望の接点で接触させることができる回転軸の位置を容易に求めることができる。したがって、既存のソリッドモデルを使用した場合に、短時間で回転軸の位置を調整することができる。
【0165】
そして、設計図面作成手段62により、設計図面を作成する(ステップ310)。
【0166】
次に、上記の第3のプレス成形型を対象として、プレス成形型を設計する方法について説明する。ここで、図50は、ガラス板のプレス成形型を設計する方法を説明するフローチャートであり、図51は、設計対象となるガラス板の形状例を示す図であり、図52は、ガラス形状交換手段によって再構築されたソリッドモデルの構成例を示す図である。まず、図51に示されるような、成形型設計の対象となる新たなガラス板(リアガラス)の形状データ(設計値およびその属性を含む)が、重心,流し方向等を指定されて与えられる。適切モデル選択手段56またはオペレータは、既存ソリッドモデル記憶部63を検索し、既存ソリッドモデルを選択し、取り出す(ステップ401)。
【0167】
具体的には、複数の既存ソリッドモデルが既存ソリッドモデル記憶部63に格納されている場合には、例えば、クエンチ装置を備えるプレス成形型の既存ソリッドモデルを取り出す。
【0168】
また、必要となる昇降ローラの本数に基づいて、昇降ローラの本数が同一の既存ソリッドモデルを取り出してもよい。
【0169】
ステップ402は、上記のステップ302と同様であるので説明を省略する。
【0170】
ガラス形状交換手段57は、新たなガラス板の形状データに基づいて、既存ソリッドモデルのプレス用リングモールド,クエンチ用リングモールドを、この新たなガラス板の形状に沿ったプレス用リングモールド,クエンチ用リングモールドに作り替える。また、上型の形状,上側クエンチ部,下側クエンチ部を新たなガラス板の形状にしたがって変更する。そして、ストッパ,アライナの位置等の任意に変更可能なパラメータについては、既存ソリッドモデルの値を引き継ぐ。
【0171】
また、外枠の形状,調整部材の長さ,継ぎ手の長さ,昇降ローラの長さ等のガラス板の形状に直接的または間接的に従属する従属設計値については、新たなガラス板の形状データに基づいて変更を行い、図52に示されるような新たなソリッドモデルを構築する(ステップ403)。
【0172】
以下、ステップ404〜409は、上記のステップ304〜309と同様であるので、説明を省略する。
【0173】
(干渉のチェック)
次に、干渉チェック手段61は、クエンチ用リングモールドの干渉を解析する。具体的には、新たなソリッドモデルのデータと、拘束条件記憶部64に格納された拘束条件とが、干渉チェック手段61に入力される。干渉チェック手段61は、入力されたソリッドモデルのデータに、拘束条件を加えて解析モデルを作成する。そして、この解析モデルを用いてクエンチ用リングモールドが水平方向に移動した場合のシミュレーションを行い、上型との干渉,上側クエンチ部との干渉を確認する(ステップ410)。そして、設計図面作成手段62により、設計図面を作成する(ステップ411)。
【0174】
このようにすることにより、既存ソリッドモデルを用いて新たなガラス形状に対応するプレス成形型を設計する場合に、プロトタイプによるテスト等を行わずに、干渉のチェックを容易かつ短時間で行うことが可能となる。
【0175】
なお、上記の説明においては、ソリッドモデル内の変更可能なパラメータが所定の設計基準を満たすか否かの判断は、オペレータによって行われる構成とした。
【0176】
しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。これらの判断の一部あるいは全部を、コンピュータによって実現される所定の判断手段によって行う構成に変更することもできる。また、このような変更は、本発明の範囲に含まれる。
【0177】
以上、強化ガラスである自動車のドアガラス,リアガラスを用いて本発明を説明してきた。しかしながら、本発明はこれに限られるものではない。強化ガラスの他に合わせガラス等であってもよい。また、ドアガラス等の他に、ウィンドシールドガラス等であってもよい。さらに、自動車のガラスだけでなく他のガラス板(建物の窓ガラス等)のプレス成形型の設計にも本発明を適用可能であることは言うまでもない。
【0178】
また、プレス用リングモールドが(中央部および両側部の3つの部分に)3分割されたプレス成形型を例として用いて本発明を説明した。しかしながら、成形型の分割の態様はこれに限られない。例えば、プレス用リングモールドが2分割されたプレス成形型の設計にも本発明の技術的思想は適用可能であり、このような適用も本発明の範囲に含まれる。
【0179】
以上、好適な実施の形態を用いて本発明を説明してきたが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。当業者は、ここに開示された内容に基づいて、本発明の範囲から外れることなしに適宜変更または改良を行うことが可能である。また、このような変更あるいは改良も本発明に含まれる。
【0180】
【発明の効果】
本発明によれば、プレス成形型のソリッドモデルを簡略な手順で修正し、所定の設計条件を満たすプレス成形型のソリッドモデルを作成することができる。
【0181】
また、新しい形状を有するガラス板に対して、簡便な手続きで、短時間にプレス成形型の設計を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る第1のプレス成形型の概略構成を示す正面図である。
【図2】図1のA−A方向矢視図である。
【図3】図1のB−B方向矢視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る第2のプレス成形型の概略構成を示す正面図である。
【図5】図4のC−C方向矢視図である。
【図6】図4のD−D方向矢視図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る第3のプレス成形型のプレス成形部の概略構成を示す正面図である。
【図8】図7のE−E方向矢視図である。
【図9】図7のF−F方向矢視図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る第3のプレス成形型のクエンチ装置の概略構成を示す正面図である。
【図11】クエンチ用リングモールドの概略構成を示す平面図である。
【図12】図10のH−H方向矢視図である。
【図13】図10のI−I方向矢視図である。
【図14】クエンチ用リングモールドの動作を説明する図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る3次元CADシステムの構成を示すブロック図である。
【図16】プレス成形型で成形される自動車ガラスの代表的な形状を示す図である。
【図17】自動車ガラス(ドアガラス)の形状例を示す図である。
【図18】ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【図19】ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【図20】ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【図21】ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【図22】ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【図23】ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【図24】ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【図25】ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【図26】ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【図27】ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【図28】自動車ガラス(リアガラス)の形状例を示す図である。
【図29】ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【図30】ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【図31】ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【図32】ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【図33】ソリッドモデルの定義例を説明する図である。
【図34】既存ソリッドモデル選択の手順を示すフローチャートである。
【図35】ストッパ,アライナの調整を説明する模式図である。
【図36】ストッパ,アライナの調整を説明する模式図である。
【図37】ストッパ,アライナの調整を説明する模式図である。
【図38】プレス用リングモールドの平板載置状態を示す図である。
【図39】ガラス板のプレス成形型を設計する方法を説明するフローチャートである。
【図40】設計対象となるガラス板の形状例を示す図である。
【図41】既存ソリッドモデルの構成例を示す図である。
【図42】ガラス形状交換手段によって再構築されたソリッドモデルの構成例を示す図である。
【図43】パラメータの変更を反映したソリッドモデルの構成例を示す図である。
【図44】上型の修正例を示す図である。
【図45】ガラス板のプレス成形型を設計する方法を説明するフローチャートである。
【図46】設計対象となるガラス板の形状例を示す図である。
【図47】既存ソリッドモデルの構成例を示す図である。
【図48】ガラス形状交換手段によって再構築されたソリッドモデルの構成例を示す図である。
【図49】回転軸の位置の変更を反映したソリッドモデルの構成例を示す図である。
【図50】ガラス板のプレス成形型を設計する方法を説明するフローチャートである。
【図51】設計対象となるガラス板の形状例を示す図である。
【図52】ガラス形状交換手段によって再構築されたソリッドモデルの構成例を示す図である。
【図53】3次元CADの形状モデルの種類を説明する図である。
【符号の説明】
1 プレス成形型
2 枠体
3 上型
3a 上型冷却手段
3b 真空吸着手段
4 下型
4a 下型冷却手段
5 支持板
6 シリンダユニット
7 ベース
8,38 溝部
9 搬送ローラ
10 昇降ローラ
11 プレス用リングモールド
12,37 外枠
13 支持枠
14 調整部材
15 継ぎ手
16 ストッパ
17 アライナ
21,25 中央部
22,26 両側部
27 ヒンジプレート
28 回転軸
30 クエンチ装置
31 上側クエンチ部
31a 上側冷却手段
32 下側クエンチ部
32a 下側冷却手段
35 クエンチ用リングモールド
36 リング部材
55 入力手段
56 適切モデル選択手段
57 ガラス形状交換手段
58 変更パラメータ反映手段
59 ストッパ,アライナ調整手段
60 回転中心調整手段
61 干渉チェック手段
62 設計図面作成手段
63 既存ソリッドモデル記憶部
64 拘束条件記憶部

Claims (6)

  1. ソリッドモデルを扱える3次元CADを用いて構成される設計システムにより、ガラス板のプレス成形型を設計する設計方法において、
    (a)設計しようとする成形型の対象となるガラス板の曲げ形状データに基づいて、前記ガラス板の曲げ形状と最も近似している形状を有するガラス板用のプレス成形型の既存ソリッドモデルを、ソリッドモデル・データベースから取り出すステップと、
    (b)前記取り出した既存ソリッドモデルを構築する際の基礎となっているガラス板の曲げ形状を構成する要素と、前記与えられたガラス板の曲げ形状を構成する要素とを対応させ、各要素ごとに、前記取り出した既存ソリッドモデルを構築する際の基礎となっているガラス板の曲げ形状データに含まれる設計値と、前記与えられたガラス板の曲げ形状データに含まれる設計値とを交換することにより、前記取り出した既存ソリッドモデルを構築する際の基礎となっているガラス板の曲げ形状データと、前記与えられたガラス板の曲げ形状データとを置き換えるステップと、
    (c)前記取り出した既存ソリッドモデルを構成する構成部品が有する設計値に対して、所定の定義にしたがって、前記ガラス板の曲げ形状データの置き換えによって変更が必要となる設計値は自動的に変更し、変更が必要とならない設計値は自動的に引き継いで前記取り出した既存ソリッドモデルを再構築することにより、前記与えられたガラス板用のプレス成形型のソリッドモデルを生成するステップと、
    (d)前記取り出した既存ソリッドモデルから前記生成したソリッドモデルが引き継いだ設計値のうち、変更可能な所定のパラメータの値が変更された場合には、前記変更された所定のパラメータの値を前記生成したソリッドモデルに反映し、前記所定のパラメータの値の変更によって変更が必要となる他の設計値を自動的に変更するステップと、
    (e)前記ソリッドモデルのデータに基づいてプレス成形型作成用データを作成するステップとを含むガラス板のプレス成形型の設計方法。
  2. 前記ステップ(a)における前記取り出した前記プレス成形型の前記既存ソリッドモデルが、分割されたプレス用リングモールドを備え、前記分割されたプレス用リングモールドの構成部材が所定の回転軸を中心として回転可能に接続され、前記プレス用リングモールドの分割の位置に対応する前記回転軸の位置が、前記変更可能な所定のパラメータである場合に、
    前記ステップ(c)の後に、前記ステップ(d)と同列または前記ステップ(d)に内包される手順であって、
    前記回転軸を介して屈曲され平板載置状態となった前記プレス用リングモールド上にプレス成形前の平板状のガラス板を水平に載置した場合の前記プレス用リングモールドと前記平板状のガラス板とが接する接点を算出し、前記プレス用リングモールドの両側部と前記平板状のガラス板との接点が適切に存在するか否か判別するステップと、
    )前記接点が適切に存在しない場合には、前記回転軸の位置を変更するステップと、()前記接点が適切に存在するようになるまで、前記ステップ()および()を繰り返し、回転軸の位置を決定するステップとを、さらに含む請求項1に記載のガラス板のプレス成形型の設計方法。
  3. 前記ステップ(a)における前記取り出した前記プレス成形型の前記既存ソリッドモデルが、プレス成形部とクエンチ用リングモールドを有するクエンチ装置を備え、前記クエンチ用リングモールドは、前記ガラス板を前記プレス成形部から前記クエンチ装置へ水平方向に移動するために用いられ、前記クエンチ用リングモールドの水平方向への移動は、前記変更可能な所定のパラメータである場合に、
    前記ステップ(e)の前に、
    前記プレス成形型の前記生成したソリッドモデルのデータに拘束条件を加えて作成された解析モデルを用いて各構成部材の動作のシミュレーションを行い、前記クエンチ用リングモールドを水平方向に移動させたときに、前記クエンチ用リングモールドが他の構成部品と干渉するか否かをチェックするステップを、さらに含む請求項1または2に記載のガラス板のプレス成形型の設計方法。
  4. ソリッドモデルを扱える3次元CADを用いた、ガラス板のプレス成形型の設計システムにおいて、設計しようとする成形型の対象となるガラス板の曲げ形状データに基づいて、前記ガラス板の曲げ形状と最も近似している形状を有するガラス板用のプレス成形型の既存ソリッドモデルを、ソリッドモデル・データベースから取り出す適切モデル選択手段と、前記取り出した既存ソリッドモデルを構築する際の基礎となっているガラス板の曲げ形状を構成する要素と、前記与えられたガラス板の曲げ形状を構成する要素とを対応させ、各要素ごとに、前記取り出した既存ソリッドモデルを構築する際の基礎となっているガラス板の曲げ形状データに含まれる設計値と、前記与えられたガラス板の曲げ形状データに含まれる設計値とを交換することにより、前記取り出した既存ソリッドモデルを構築する際の基礎となっているガラス板の曲げ形状データと、前記与えられたガラス板の曲げ形状データとを置き換え、前記取り出した既存ソリッドモデルを構成する構成部品が有する設計値に対して、所定の定義にしたがって、前記ガラス板の曲げ形状データの置き換えによって変更が必要となる設計値は自動的に変更し、変更が必要とならない設計値は自動的に引き継いで前記取り出した既存ソリッドモデルを再構築することにより、前記与えられたガラス板用のプレス成形型のソリッドモデルを生成するガラス形状交換手段と、前記取り出した既存ソリッドモデルから前記生成したソリッドモデルが引き継いだ設計値のうち、変更可能な所定のパラメータの値が変更された場合には、前記変更された所定のパラメータの値を前記生成したソリッドモデルに反映し、前記所定のパラメータの値の変更によって変更が必要となる他の設計値を自動的に変更する変更パラメータ反映手段と、前記ソリッドモデルのデータに基づいてプレス成形型作成用データを作成する設計データ作成手段とを備えるガラス板のプレス成形型の設計システム。
  5. 前記適切モデル選択手段における前記取り出した前記プレス成形型の前記既存ソリッドモデルが、分割されたプレス用リングモールドを備え、前記分割されたプレス用リングモールドの構成部材が所定の回転軸を中心として回転可能に接続され、前記プレス用リングモールドの分割の位置に対応する前記回転軸の位置が、前記変更可能な所定のパラメータである場合に、
    前記ガラス形状交換手段の後段、且つ、前記変更パラメータ反映手段と同列に、
    前記回転軸を介して屈曲され平板載置状態となった前記プレス用リングモールド上にプレス成形前の平板状のガラス板を水平に載置した場合の前記プレス用リングモールドと前記平板状のガラス板とが接する接点を算出し、前記プレス用リングモールドの両側部と前記平板状のガラス板との接点が適切に存在するか否か判別し、
    )前記接点が適切に存在しない場合には、前記回転軸の位置を変更し、
    (l)前記接点が適切に存在するようになるまで、前記ステップ()および()を繰り返し、回転軸の位置を決定する回転中心調整手段を、さらに備える請求項4に記載のガラス板のプレス成形型の設計システム。
  6. 前記適切モデル選択手段における前記取り出した前記プレス成形型の前記既存ソリッドモデルが、プレス成形部とクエンチ用リングモールドを有するクエンチ装置を備え、前記クエンチ用リングモールドは、前記ガラス板を前記プレス成形部から前記クエンチ装置へ水平方向に移動するために用いられ、前記クエンチ用リングモールドの水平方向への移動は、前記変更可能な所定のパラメータである場合に、
    前記設計データ作成手段の前段に、
    前記プレス成形型の前記生成したソリッドモデルのデータに拘束条件を加えて作成された解析モデルを用いて各構成部材の動作のシミュレーションを行い、前記クエンチ用リングモールドを水平方向に移動させたときに、前記クエンチ用リングモールドが他の構成部品と干渉するか否かをチェックする干渉チェック手段を、さらに備える請求項4または5に記載のガラス板のプレス成形型の設計システム。
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