JP3999934B2 - 固体電解質型燃料電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は燃料電池に関し、特にアノード及びカソードに、燃料と酸化剤とが混合された反応ガスを供給しながら運転する燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は一般的に、電解質板あるいは電解質膜を介して、カソードとアノードを対向して配したセルが、ガスチャネルが形成された一対のプレート基板で挟持されたものを基本ユニットとし、この基本ユニットを複数積重ねた構造である。
【0003】
そして燃料電池を運転する時には、一般的に、カソード側のチャネルに酸化剤としての空気を供給し、アノード側のチャネルに燃料ガスを供給し、燃料電池のアノード及びカソードでは、供給される燃料ガス及び酸化剤を電気化学的に反応させて発電を行う。
このような燃料電池において、空気と燃料ガスがユニット内で混合しないように、電解質膜にはガス不透過性の材料を用い、また、隣接して積層されたユニット間でも、空気と燃料ガスが混合しないように、ユニット間にガス不透過性のプレートを介挿させたり、プレート基板をガス不透過性の材料で形成したりすると共に、セルの外周部にガスシール材を設けて気密性を保っている。
【0004】
一方、近年、アノード側とカソード側とに、燃料と酸化剤とが混合された同一組成の反応ガスを流しながら発電する非隔膜式燃料電池が提案されている。
例えば、特許公報第2810977号には、電解質シートの同一表面上に炭化水素の部分酸化反応に対して触媒能の違う二つの電極をプリントしたものを用い、燃料ガスと酸化剤ガスとの混合ガス中で発電することが可能な燃料電池が開示されており、この場合、ガスシール材やセパレータが不要であるため装置構造が簡易であるため、コストを低くできるといった利点がある。但し、このタイプでは、燃料ガスと酸化剤ガスとの混合比率が適正範囲内に納まるように制御する必要がある。
【0005】
ところで、いずれのタイプの燃料電池においても、良好な発電性能を得るためには、セルの全体領域において、チャネルを流通する反応ガスの組成を反応に適した範囲内に入るように調整して、全体領域で均一的に反応させることが望まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし一般的に燃料電池においては、上記のように反応ガスがセルの表面に沿って流れるようになっており、反応ガスは電極で反応に用いられると共に反応生成物が混入するため、セルの反応ガス入口側領域と出口側領域とで反応ガスの組成がかなり異なることになる。即ち、反応ガスの組成がセル面内でばらつくことになる。
【0007】
従って、チャネルの入口側領域から出口側領域にかけた全体領域において反応ガスの組成を適正な範囲内に保つことが難しいため、セル内の各領域間で反応が不均一となって、温度も不均一となりやすく、そのため、良好な発電性能が得られにくいという問題がある。
また、燃料ガスと酸化剤ガスとの混合ガスを用いるタイプでは、上記のように混合比率を制御する必要があるが、反応ガスの組成がばらついているとこの制御が難しくなるという問題もある。
【0008】
本発明は、このような課題を鑑みてなされたものであって、燃料ガスと酸化剤ガスとの混合ガスを用いて発電する燃料電池において、セル面内における反応ガス組成のばらつきを抑えることによって、従来よりも良好な発電性能を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の燃料電池は、ガス透過性を有する電解質板にアノード触媒層及びカソード触媒層が配されてなるセルと、アノード触媒層及びカソード触媒層に、燃料及び酸化剤が混合されている反応ガスを供給するガス供給手段とを設けることとした。
【0010】
上記本発明の燃料電池によれば、反応ガスが、電解質板を透過してアノード触媒層とカソード触媒層との間を往来できるので、セル内の各領域間で反応ガス組成が不均一になるのを緩和することができる。
ガス透過性を有する電解質板としては、従来から用いられているガス不透過性の電解質板に当該電解質板を貫通する孔を1個以上開設したものを用いることができる。
【0011】
また、このようなセルを複数枚積層することによってセル積層体を形成することもできる。
この場合、各セルの電解質板において、隣り合う電解質板に形成する孔の位置を互いにずらすことが好ましい。
このような燃料電池において、反応ガスを供給する際に、アノード触媒層及びカソード触媒層の中、一方の層を通過した後、他方の層を通過するようにすることが好ましく、セルと直交する方向に反応ガスを供給するようにすることがより好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
(燃料電池の構成について)
図1は、本実施の形態にかかる燃料電池の構成を示す斜視図(一部断面)である。
【0013】
この燃料電池1は、固体電解質板11の一方にアノード20が、他方にカソード30が配設されてなるセル10が、一対の集電板41,42に挟持された状態で、燃料ガスと酸化剤ガスとを混合した反応ガスが内部を流通するハウジング50内に固定されて構成されている。
図2は、燃料電池1の断面を摸式的に示す図である。
【0014】
電解質板11は、イオン導電性セラミックスからなる板であって、安定化ジルコニア(YSZ)をはじめとして、固体電解質型燃料電池の電解質板として一般的に用いられているものを用いる。但し、この板全体にわたって、1個または複数の貫通孔11aが開設され、ガスが透過できるようになっている。
貫通孔11aの形態としては、一定の形状の孔(例えば円孔)でも不定形の孔でもよいが、板全体に均一的に多数の孔が分散するように開孔するのが好ましい。
【0015】
貫通孔11aの開孔率(電解質板11の見かけの全体面積に対する貫通孔11aの占める割合)については、当該開孔率が小さくしすぎると、反応ガスが透過できなくなる一方、開孔率が大きすぎると電解質板11が割れやすくなると共に反応面積が減少するので、1%以上50%以下に設定することが好ましく、更に、20%以上40%以下とすることが好ましい。
【0016】
貫通孔11aの形成方法としては、先ず電解質材料を板状に成型して焼成することによって緻密な電解質板を形成し、その後で、当該板に機械的に開孔するという方法、並びに、電解質材料を板状に成型して焼成する際に、焼成温度を低めに設定することによって多孔質の電解質板を形成する方法が挙げられる。
アノード20は、アノード反応が選択的に起こる多孔性の電極材料からなる。この電極材料の具体例としては、25wt%Ce0.8Gd0.21.9−containing Ni[Ni(GDC)]や、10wt% samaria doped ceria(SDC)-containing Niが挙げられる。
【0017】
カソード30は、カソード反応が選択的に起こる多孔性の電極材料からなる。この電極材料の具体例としては、15wt%MnO2−containing La0.8Sr0.2MnO3[LSM(MnO2)]や、Sm0.5Sr0.5CoO3が挙げられる。
アノード20及びカソード30は、電解質板11の一方の面及び他方の面に密着して層状に形成されている。
【0018】
なお、アノード20及びカソード30は、図1に示すように、電解質板11の表面において貫通孔11aを覆うように形成してもよいが、貫通孔11aを除くところだけに形成してもよい。
集電板41・42は、高温耐熱性の導電材料(例えば、18クロムステンレス鋼をはじめとするフェライト系ステンレス鋼、或は、LaCoO3系セラミックス)からなる板である。
【0019】
そして、集電板41はアノード20に、集電板42はカソード30に圧接して固定されており、アノード20・カソード30から集電できるようになっている。
また、集電板41・42には、全体にわたって多数の貫通孔41a,42aが開設され、反応がガスが透過できるようになっている。
【0020】
更に、集電板41・42には、ハウジング50の外部に伸びるリード線(不図示)が設けられ、集電板41・42から外部に電力を取り出せるようになっている。
ハウジング50は、対向する壁面(図1では上下壁面)に反応ガス入口51と反応ガス出口52が設けられ、その間の内部をガスが流通でき且つセル10を収納できるようになっている。ここで、入口51と集電板41との間、出口52と集電板42との間には、若干のスペースが設けられている。
【0021】
ハウジング50の材料としては、耐熱性材料(例えばステンレス鋼あるいはセラミックス)を用いればよいが、ハウジング50全体を導電性材料で形成する場合は、ハウジング50をアノード20及びカソード30と絶縁する必要がある。なお、上記の他に、ハウジング50が正極端子・負極端子を兼ねるようにすることも可能である。例えば、2つの金属製の蓋を、絶縁材を介して合せてハウジング50を構成し、各蓋と集電板41・42とを接続すれば、各蓋が正極端子・負極端子を兼ねることになる。この場合、各集電板41・42と各蓋とを直接接触させて接続することも可能である。
【0022】
このような構造の燃料電池1において、反応ガス入口51には、燃料ガスと酸化剤ガスとが混合された混合ガスが供給される。
燃料ガスとしては、メタン,エタン,プロパン,ブタンを用いることができ、酸化剤ガスとしては、一般的に空気を用いる。
ここで燃料ガスと空気との混合比率が、燃料電池1内で爆発範囲内にならないように設定する。例えば、メタンと空気との混合ガスの場合、メタン濃度が5.0〜15.0vol%が爆発範囲なので、この範囲内に入らないように設定する。同様に、エタン−空気,プロパン−空気,ブタン−空気の場合も、爆発範囲は、エタン濃度3.0〜12.5vol%,プロパン濃度2.1〜9.5vol%,ブタン濃度1.6vol%〜が爆発範囲なので、この範囲内に入らないように設定する。
【0023】
そして、供給された反応ガスは、図2の白抜矢印Aに示されるように、セル10の全体領域に均一的に分散され、白抜矢印bに示されるように、セル10を通過しながら発電に用いられる。
即ち、供給された反応ガスは、先ずアノード20全体に分散される。そして、このアノード20において、反応ガス中の燃料ガスは、部分酸化反応(CH4+1/2O2→CO+2H2…▲1▼)を起こして、H2及びCOを発生し、このH2及びCOは、カソード30からの酸素イオンと反応して電子を放出する(H2+O2-→H2O+2e-…▲2▼、CO+O2- →CO2+2e-…▲3▼)。
【0024】
アノード20を通過した反応ガスは、電解質板11の各貫通孔11aを通過してカソード30全体に分散される。
そして、カソード30においては、反応ガス中が電子を受け取り、酸素イオンを発生する(O2-→O2+2e-…▲4▼)。
このようにアノード20及びカソード30で発電に用いられた後の反応ガスは、排ガスとして、図2で白抜矢印Cに示されるように出口52から排出される。
【0025】
なお、この排ガス中には、未反応の燃料ガスも含まれているので、これをバーナーなどで焼却するか、別の改質装置に送り込んで改質用の燃料として用いてもよい。
また、燃料電池1の運転中は、発電に伴って発熱するが、燃料電池1からの放熱とのバランスをとることによって、燃料電池1を所定の運転温度(例えば、700℃〜1000℃)に維持しながら運転する。
【0026】
(効果についての説明)
従来の一般的な燃料電池では、アノード側の反応ガス流路とカソード側の反応ガス流路とを気密に隔てるために、電解質板の外周部に反応ガス流路をシールするシール部を形成していたが、本実施形態の燃料電池1によれば、このようなシール部を形成する必要がなく、燃料電池の構成を簡素にすることができる。
【0027】
また、本実施形態の燃料電池1によれば、反応ガスはセル10の主面と直交する方向に流れる。即ち、反応ガスが、電解質板11の貫通孔11aを通過してアノード20からカソード30に流れるので、セル10の全体領域に均一的に反応ガスが分配される。
従って、セル10の全体領域において、供給される反応ガスの組成も均一的であるし、反応も均一的になされ、セルの面内温度分布も均一的となる。
【0028】
また、上記のようにセル10の全体領域において、供給される反応ガスの組成が均一的であるため、以下に説明するように、運転時における反応ガス供給の制御も容易となる。
反応ガスをセルのアノード及びカソード主面に沿って流通させた場合、アノード側ではアノードによる反応(上記▲1▼〜▲3▼の反応)が専ら起こり、カソード側ではカソードによる反応(上記▲4▼の反応)が専ら起こるため、アノード側及びカソード側の各々において、反応ガスの上流側と下流側とでは、燃料ガスと酸化剤ガスとの混合比率が大きく変わってしまう。
【0029】
このように、燃料電池内における燃料ガスと酸化剤ガスの混合比率の分布が広がっていると、燃料電池内における燃料ガスと酸化剤ガスの混合比率を一定の範囲内(例えば爆発範囲以外の範囲)に制御することが難しい。
これに対して、本実施形態では、反応ガスがセル10全体に均一的に分散された後、各領域においてアノードでの反応に続いてカソードでの反応が起こるので、反応ガスの上流側と下流側とで、燃料ガスと酸化剤ガスの混合比率はあまり大きく変化しない。
【0030】
従って、本実施形態では、燃料電池内における燃料ガスと酸化剤ガスの混合比率の分布が狭い範囲内に抑まっていると、例えば、燃料電池内における燃料ガスと酸化剤ガスの混合比率が、一定範囲内に入らないよう制御することが比較的容易となる。
(変形例について)
上記の燃料電池1では、反応ガスを、アノード20側からカソード30側に流すようにしたが、逆に、カソード30側からアノード20側に流すようにしても、同様に運転することができ、ほぼ上記と同様の効果を奏する。
【0031】
また、上記の燃料電池1では、反応ガスを、セル10の主面と直交する方向に流すようにしたが、反応ガス入口51と出口52の位置を変更して、セル10のアノード20及びカソード30の表面に沿って流すようにしても運転することができる。この場合、反応ガスがセル10の全体領域に均一的に分散されるという上記図2で説明したような効果はないが、反応ガスが貫通孔11aを通してアノード20とカソード30の間を往来できるので、アノード側の流路及びカソード側の流路において、反応ガスの上流側と下流側とで、燃料ガスと酸化剤ガスとの混合比率が大きく変わってしまうという問題を緩和することができる(即ち、ある程度の均一化作用を奏する。)。
【0032】
〔実施の形態2〕
図3は、本実施の形態にかかる積層タイプの燃料電池2の断面を摸式的に示す図である。
この燃料電池2は、実施の形態1の燃料電池1と同様の構成であるが、セル10が複数枚積層され、隣り合うセル10のアノードとカソードとは直列に接続されており、集電板41・42間で高電圧が取り出せるようになっている点が異なっている。
【0033】
なお、図3では、隣り合うセル10のアノード20とカソード30とが直接接触することによって接続されているが、両者の間にインターコネクタを介挿して接続してもよい。
このように複数のセル10を積層させた場合においても、反応ガスの入口51から供給された反応ガスは、先ず入口51側のセル10に均一的に分散され、その後、複数のセル10を厚み方向に透過しながら流れつつ各セル10で発電に用いられ、出口52から排ガスとして排出される。
【0034】
従って、各セル10の全体領域において、供給される反応ガスの組成が均一的になるので、良好な発電性能を得ることができ、運転時における反応ガス供給の制御も容易である。
また、図3に示すように、燃料電池2においては、隣り合うセル10の電解質板11に形成されている貫通孔11aどうしは、反応ガスの進行方向(図面上下方向)と直交する方向の位置が互いにずれている。
【0035】
この場合、反応ガスは、1つのセル10の貫通孔11aを通過した後、進行方向と直交する方向に分散されてから、次のセル10の貫通孔11aに流れ込むことになるので、反応ガスがより均一的に各セル10の全体領域に分散されることになる。
【0036】
【実施例】
(実施例1)
上記実施の形態1に基づいて、以下の仕様で試験用の燃料電池を作製した。
電解質板材料としてYSZを用い、厚み0.5mm、サイズ2.2cm×1cmの緻密な電解質板を作製した。そして、この電解質板に多数の細孔(孔径0.1mm)を開設した(開孔率30%)。
【0037】
この電解質板の表面に、アノード材料(25wt%Ce0.8Gd0.21.9−containing Ni)、裏面にカソード材料(15wt%MnO2-containing La0.8Sr0.2MnO3)を塗布し焼成して、セルを作製した。各電極のサイズは0.5cm×2cmとした。
そして、このセルを用いて、図1に示すような燃料電池を作製した。
【0038】
(実施例2)
上記実施例1で作製したセルを用いて、上記実施の形態1の変形例で説明したように、反応ガスがアノード及びカソードの表面に沿って流通する燃料電池を作製した。
(比較例)
電解質板に細孔を形成しない以外は、上記実施例1、2と同様にセルを作製し、反応ガスがアノード及びカソードの表面に沿って流通する燃料電池を作製した。
【0039】
(比較試験)
このように作製した実施例1,2及び比較例の燃料電池を、反応ガスとしてメタン/空気=1/1を用い、運転温度950℃で運転を行った。そして、電流密度を0〜500mA/cm2の範囲内で変化させながらセル電圧を測定した。
図4は、この試験結果を示すものであって、電流密度とセル電圧測定値との関係を示す特性図である。
【0040】
図4の結果より、実施例1,2では、比較例と比べて、高いセル電圧が得られることがわかる。また、実施例1では、実施例2と比べて、高いセル電圧が得られることもわかる。
(その他の事項)
上記実施の形態1,2では、SOFCタイプの燃料電池を例にとって説明したが、本発明は、必ずしもSOFCタイプに限らず、燃料ガスと酸化剤ガスとが混合された反応ガスを用いて発電する燃料電池に対して本発明を適用することができる。
【0041】
なお、このように燃料ガスと酸化剤ガスとが混合された反応ガスを用いて発電する燃料電池においては、通常、部分酸化反応が生じるような温度(300℃以上)で運転する必要があるため、本発明は、主として300℃以上で運転する燃料電池に対して適用されるが、燃料として水素−空気の混合ガスを用いて、より低い温度で運転する燃料電池に対しても適用可能と考えられる。
【0042】
上記実施の形態1,2では、電解質板を挟んでアノードとカソードが対向配置されたセルを有する燃料電池を例にとって説明したが、特許公報第2810977号に開示されているように、電解質板の同一側表面上にアノード及びカソードが配されてセルについても、電解質板に貫通孔を開設すれば、セルの全体領域において、供給される反応ガスの組成を均一化する作用があり、同様の効果を奏する。この場合も、セルと直交する方向に反応ガスを流通させれば、より効果的である。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとの混合ガスを用いて発電する燃料電池において、ガス透過性を有する電解質板にアノード触媒層及びカソード触媒層が配されてなるセルを用いることによって、セル内の各領域間で反応ガス組成が不均一になるのを緩和することができ、良好な発電性能を得ることができ、運転時における反応ガス供給の制御も容易となる。
【0044】
また、このようなセルを複数枚積層することによってセル積層体を形成し、高電圧が得られる燃料電池とすることもできる。
ガス透過性を有する電解質板は、従来から用いられているガス不透過性の電解質板に当該電解質板を貫通する孔を多数開設するだけで作製できるので、実用的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる燃料電池の構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示す燃料電池の断面を摸式的に示す図である。
【図3】実施の形態2にかかる燃料電池の断面を摸式的に示す図である。
【図4】実施例にかかる燃料電池の比較試験の結果を示す特性図である。
【符号の説明】
1 燃料電池
2 燃料電池
10 セル
11 固体電解質板
11a 貫通孔
20 アノード
30 カソード
41,42 集電板
50 ハウジング

Claims (2)

  1. ガス透過性を有する電解質板にアノード触媒層とカソード触媒層とが配されてなるセルと、
    前記アノード触媒層及びカソード触媒層に、燃料及び酸化剤が混合されてなる反応ガスを供給するガス供給手段とを備えることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
  2. ガス透過性を有する電解質板にアノード触媒層とカソード触媒層とが配されてなるセルが複数枚積層されたセル積層体と、
    前記アノード触媒層及びカソード触媒層に、燃料及び酸化剤が混合されてなる反応ガスを供給するガス供給手段とを備えることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
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