JP3998486B2 - Ticket separation and transport mechanism - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、重なった状態で投入された複数枚の券類を分離して搬送する券類分離搬送機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、券類分離搬送機構として、鉄道等の交通機関の駅改札口に設置された自動改札装置に組み込まれた分離機構が知られている。自動改札装置として、近年、複数枚の乗車券を重ねて一括投入可能なタイプの自動改札装置が普及されつつある。この種の自動改札装置では、投入口の直後に設けられた分離機構によって、投入口を介して一括投入された複数枚の乗車券を1枚ずつに分離して後段の処理部へ搬送する。
【0003】
分離機構は、一定のギャップを介して対向配置された一対のローラ、すなわちフィードローラおよび分離ローラを有する。ローラ間のギャップは、搬送路を介して搬送される乗車券を1枚だけ通過可能な値に調整されている。そして、搬送路の下方に位置するフィードローラを乗車券の搬送方向に沿った順方向に回転させるとともに搬送路の上方に位置する分離ローラを乗車券の搬送方向と逆方向に回転させることにより、搬送路を介して搬送された複数枚の乗車券が1枚ずつに分離される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、フィードローラおよび分離ローラはゴムローラであるため、経時的に熱膨張し、ローラ間のギャップが狭くなる。このように、ローラ間のギャップが狭くなると、乗車券がギャップを通過し難くなり、乗車券の分離性能が低下し、券詰まり等の問題を生じる。
【0005】
この種の問題を解決するため、従来の分離機構では、乗車券の分離ができなかった場合、乗車券を逆方向に一旦戻して再度分離動作を行なうリトライ処理を実行していた。しかし、熱膨張によりローラ間のギャップが狭められた状態でリトライ処理を実行しても、乗車券を良好に分離することはできず、かえってローラの摩擦により乗車券の表面を傷付けたり、摩擦熱により乗車券を不所望に感熱させてしまう等の問題を生じていた。
【0006】
この発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、重ねて投入された複数枚の券類を確実に分離して搬送できる券類分離搬送機構を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の券類分離搬送機構は、一括投入された券類の枚数を検出する枚数検出部と、枚数検出部を通過した券類を1枚ずつに分離して送り出す分離部と、枚数検出部および分離部を通して券類を搬送する搬送路に沿って設けられ、券類の位置を検出する複数のセンサと、搬送中の券類にジャムを生じたとき、枚数検出部で検出した当該券類の枚数、および複数のセンサを介して検出した当該券類のジャム発生位置に応じて、当該券類に対する分離リトライ処理の方法を変更する制御部と、を備え、上記分離部は、上記搬送路の一側に配置され搬送方向に沿って順方向に回転する第1ローラ、および搬送路の他側で第1ローラに対向した搬送方向と逆方向に回転する第2ローラを有し、上記制御部は、上記分離リトライ処理において、上記枚数検出部を介して、上記ジャムを生じた券類が複数枚重なった状態であることを検出し、且つ、上記複数のセンサを介して、当該券類が上記第1および第2ローラ間でジャムを生じたことを検出した場合、当該券類が上記第1および第2ローラ間を抜けるまで各ローラを逆回転させた後、上記第1ローラによる送り速度より上記第2ローラによる送り速度を速くせしめるように各ローラを正回転させることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0012】
図1には、この発明の実施の形態に係る券類分離搬送機構(以下、単に分離機構と称する)100の概略正面図を示してあり、図2には、分離機構100の平面図を示してある。この分離機構100は、例えば鉄道などの交通機関の駅改札口に設置された自動改札装置(図示せず)に組み込まれているものであり、より具体的には、自動改札装置に乗車券を投入する部位に設けられている。
【0013】
図1に示すように、分離機構100は、乗車券を投入するための投入口1を有するとともに、投入口1から図中左方向に延びた搬送路を有する。投入口1には、乗車券の投入を許可若しくは阻止するためのシャッタ2と、このシャッタ2を駆動するシャッタソレノイド3が設けられている。
【0014】
シャッタ2より乗車券の搬送方向下流側には、投入口1から投入された乗車券を分離機構100内に取り込むための上入口ローラ4と、搬送路を介して上入口ローラ4の下から転接する下入口ローラ5と、が設けられている。上入口ローラ4は、図示しないスプリングにより下入口ローラ5に押し付けられ、下入口ローラ5に対して離接可能に設けられている。これにより、投入口1を介して投入される乗車券の枚数や厚さが不定であっても対応できるようになっている。
【0015】
一対の入口ローラ4、5より搬送方向下流側であって搬送路の上方には、投入された乗車券の厚さを検知することでその枚数を検知する厚さ検知センサ6(枚数検出部)が配置されている。厚さ検知センサ6に搬送路を介して対向する位置には、下ローラ7が設けられている。
【0016】
厚さ検知センサ6より下流側であって搬送路の上方には、無端状の上搬送ベルト23を巻回せしめて走行させるための上駆動ローラ8が設けられている。上搬送ベルト23は、搬送路の上面に沿って走行する。
【0017】
上駆動ローラ8のさらに下流側には、乗車券に搬送力を与えるための前テンションローラ9および後テンションローラ11が順に配置されている。搬送路を介して前テンションローラ9に対向する位置、すなわち搬送路の下面側には前ローラ10が配置され、搬送路を介して後テンションローラ11に対向する位置には後ローラ12が配置されている。前テンションローラ9および後テンションローラ11は、後述するスプリングにより前ローラ10および後ローラ12にそれぞれ押し付けられている。
【0018】
また、前テンションローラ9および後テンションローラ11は、ソレノイド13、13を励磁することにより、スプリングの付勢力に抗して搬送路から離間する方向、すなわち図中上方へ退避可能となっている。
【0019】
後テンションローラ11の下流側であって搬送路の上方には、乗車券に搬送力を持たせると同時に後述する分離ローラ17に送り込むための押込ローラ14が設けられている。搬送路を介して押込ローラ14に対向する位置には、下駆動ローラ15が設けられている。押込ローラ14は、後述する付勢機構により下駆動ローラ15に押し付けられている。
【0020】
押込ローラ14の下流側であって搬送路の上方には、重なり合った複数枚の券を分離するための分離ローラ17(第2ローラ)が設けられている。搬送路を介して分離ローラ17に対向する位置には、フィードローラ16(第1ローラ)が配置されている。分離ローラ17およびフィードローラ16は、本発明の分離部として機能する。
【0021】
分離ローラ17およびフィードローラ16より下流側で分離機構100の出口付近には、分離ローラ17で1枚ずつに分離された乗車券を分離ローラ17とフィードローラ16との間のニップから引き抜いて図示しない後段の処理部へ送り出すための一対のピックアップローラ18、19が設けられている。搬送路の上方に配置された上ピックアップローラ18は、搬送路の下方に配置された下ピックアップローラ19に対向し、後述するスプリングにより下ピックアップローラ19に向けて所定のテンションで押し付けられている。
【0022】
ところで、上述した無端状の上搬送ベルト23は、上駆動ローラ8と上搬送ローラ26との間に掛渡されて張設されており、搬送路の上面に沿って走行可能となっている。また、搬送路を介して上搬送ベルト23に対向する位置には、無端状の下搬送ベルト24が張設されている。下搬送ベルト24は、フィードローラ16と下入口ローラ5との間に掛渡されて、搬送路の下面に沿って走行可能に設けられている。
【0023】
しかして、上駆動ローラ8とフィードローラ16が第2の駆動モータ21によって正逆両方向に回転駆動され、搬送ベルト23、24が搬送路に沿って正逆両方向に走行されるようになっている。また、下駆動ローラ15、および下ローラ7も、第2の駆動モータ21によって正逆両方向に回転駆動されるようになっている。
【0024】
また、分離ローラ17は、第1の駆動モータ20によって正逆両方向に回転駆動される。さらに、下ピックアップローラ19は、ここでは図示していない第3の駆動モータ22によって回転駆動される。
【0025】
図2にも示すように、分離機構100は、搬送路を介して搬送される乗車券を検知してその搬送位置を監視するための複数のセンサ30〜43を有する。各センサ30〜43は、それぞれ搬送路を挟んで発光部および受光部を有し、搬送路を介して搬送される乗車券が両者の間を延びる光軸を遮ることにより乗車券の通過を検知する。つまり、乗車券が分離機構100内にある時には、必ず最低1つのセンサ30〜43がその乗車券を検知できるようになっている。
【0026】
センサ30〜43は、当該自動改札装置で取り扱うことのできる乗車券のうち最小の幅を有する乗車券でも検知可能なように、搬送路の中心線に対して対象となる位置で最小の乗車券の幅より狭い距離だけ離れた位置をそれぞれの光軸が通過するように、装置のフロント−リア方向に離間した位置に2つずつペアで設けられている。
【0027】
具体的には、投入口1を介して乗車券が投入されたことを検知するための2組のセンサ30、31は、その光軸が入口ローラ4、5の直前を通過する位置にそれぞれ設けられている。また、センサ32、33は、その光軸が前テンションローラ9の直前を通過する位置にそれぞれ設けられている。また、センサ34、35は、その光軸が後テンションローラ11の直前を通過する位置にそれぞれ設けられている。また、センサ36、37は、その光軸が押込ローラ14の直前を通過する位置にそれぞれ設けられている。また、センサ38、39は、その光軸が分離ローラ17およびフィードローラ16の直前を通過する位置にそれぞれ設けられている。また、センサ40、41は、その光軸が分離ローラ17およびフィードローラ16の直後を通過する位置にそれぞれ設けられている。さらに、センサ42、43は、その光軸がピックアップローラ18、19の直後を通過する位置にそれぞれ設けられている。
【0028】
尚、上入口ローラ4の直後に設けられた厚さ検知センサ6も、搬送路の中心線に対して対象をなす位置で最小幅の乗車券より狭い距離だけ離れた位置に2つ設けられている。つまり、2つの厚さ検知センサ6により、全てのサイズの乗車券の厚さを検知できる。
【0029】
図3には、上述した分離ローラ17およびフィードローラ16を模式的に示してある。尚、ここでは、2枚の乗車券P1、P2が重なって搬送されている状態を図示してある。
【0030】
分離ローラ17およびフィードローラ16は、ともに比較的摩擦係数の高いゴムローラにより構成されている。つまり、これら分離ローラ17およびフィードローラ16と乗車券P1、P2との間の摩擦係数をμ1、重なった乗車券P1、P2間の摩擦係数をμ2とすると、μ2<μ1の関係が成り立っている。
【0031】
また、分離ローラ17とフィードローラ16は、ギャップT2(mm)を介して互いに離間して対向するように配置されている。つまり、分離ローラ17は、スプリングSによりテンションF1(g重)でフィードローラ16に向けて押圧されており、後述するギャップ形成機構により、フィードローラ16からギャップT2(mm)だけ離間した位置に係止されている。
【0032】
このギャップT2(mm)は、図4に示す乗車券Pの厚さT3(mm)に対し、T3≦T2≦2×T3の関係を満たしている。つまり、ローラ16、17間のギャップT2(mm)は、1枚の乗車券が通過可能で2枚以上の乗車券が通過不能な間隔に設定されている。
【0033】
すなわち、1枚の乗車券が分離ローラ17とフィードローラ16との間のギャップを通過する際には乗車券に分離ローラ17からのテンションが与えられることはなく、重なり合った状態の複数枚の乗車券がローラ16、17間に挿入された時だけ、乗車券に一定のテンションF1(g重)が付与されることになる。
【0034】
また、分離ローラ17は、ローラ16、17間のギャップに1枚の乗車券を通過させる際には乗車券の搬送方向に沿って順方向に回転し、重なった状態の複数枚の乗車券を通過させる際には乗車券の搬送方向と逆方向、すなわち図中矢印方向に回転するように制御される。尚、フィードローラ16は、乗車券の枚数によらず、乗車券を送り出す場合には、乗車券を送り出す方向、すなわち図中矢印方向に正転する。
【0035】
このように、1枚の乗車券を搬送する際、分離ローラ17を順方向に回転させるように制御することにより、乗車券が折り曲がった状態で投入されたような場合であっても、分離ローラ17の近くで券詰まり等の不具合を生じることを防止できる。また、重なった状態の複数枚の乗車券を分離する場合、フィードローラ16に接触する最下端の乗車券だけがギャップの通過を許容されて順方向に搬送されるとともに、それ以外の乗車券が逆方向に回転する分離ローラ17によってその場に止められる。この際、各ローラ16、17と乗車券との間の摩擦係数μ1が乗車券同士の摩擦係数μ2より大きいため、乗車券同士に滑りを生じ、重なった複数枚の乗車券が分離される。
【0036】
例えば、図3に示すように重なった2枚の乗車券P1、P2を分離する場合、フィードローラ16により順方向に送り出される下側の乗車券P1に掛かる力をF3(g重)とすると、F3=F1μ1−F1μ2となり、分離ローラ17で分離される上側の乗車券P2に掛かる逆方向の力をF4(g重)とすると、F4=F1μ1−F1μ2となる。即ち、F3=F4>0(μ1>μ2)となっており、下側の乗車券P1はフィ−ドローラ16の回転により送り出され、上側の乗車券P2は分離ローラ17の逆回転により分離されることになる。
【0037】
次に、乗車券の搬送速度について考察する。
【0038】
単位時間内にできるだけ多くの乗車券を処理するため、自動改札装置に投入される乗車券は、できるだけ高速に搬送して高速に処理することが望ましい。このような処理時間の短縮化の要求に伴い、一般に、自動改札装置は乗車券を極めて高速に搬送している。そのため、分離機構100でも乗車券を高速に搬送して分離することが要求される。しかし、処理速度が高速になるにつれて乗車券と分離ローラ17及びフィードローラ16との間の摩擦力が低下し、分離ミス・重送の発生が多くなる。
【0039】
そこで、乗車券を1枚投入した時の搬送速度(第1の速度)をV1(mm/s)とし、複数枚の乗車券を重ねて投入した時の搬送速度(第2の速度)をV1より遅いV2(mm/s)に切り換えるようにした。これにより、複数枚の乗車券を分離する際、各ローラ16、17と乗車券との間に十分な摩擦力を確保することができ、分離ミスや重送の発生を抑制することができるようになった。
【0040】
このように、乗車券の搬送速度をその枚数に応じて切り換える際、フィードローラ16の回転速度も同様に切り換えられる。つまり、1枚の乗車券を搬送するときフィードローラ16の周速がV1(mm/s)に設定され、複数枚の乗車券を搬送して分離するときフィードローラ16の周速がV2(mm/s)に切り換えられる。
【0041】
一方、分離ローラ17は、上述したように、1枚の乗車券を搬送する際に正転し、複数枚の乗車券を分離する際に逆転する。このときの分離ローラ17の周速は、正転時および逆転時ともにV3(mm/s)に設定される。また、分離ローラ17およびフィードローラ16より下流側のピックアップローラ18、19の周速は、フィードローラ16の周速より速いV4(mm/s)に設定される。つまり、上述した各ローラの周速の大小関係は、V2<V1<V4となっている。
【0042】
図5は、上下の搬送ベルト23、24を部分的に示すとともに、前テンションローラ9及び前ローラ10を示す正面図で、図6は、その側面図である。
【0043】
上搬送ベルト23と下搬送ベルト24は、図7に部分的に示すように、隙間T1(mm)を介して平行に配置されている。隙間T1は、乗車券の厚さT3(mm)よりも大きくなっている。つまり、上搬送ベルト23および下搬送ベルト24は、通常、隙間T1(mm)を介して互いに離間している。
【0044】
従って、一枚だけで投入された乗車券は、下搬送ベルト24の上に乗った状態で、ベルトコンベアのように搬送される。この状態では、上搬送ベルト23と下搬送ベルト24との間で乗車券をグリップしていないため、乗車券に作用する搬送力は殆どなく、券詰まりになる確率が高い。
【0045】
そこで、上搬送ベルト23と下搬送ベルト24との間でグリップできない1枚の乗車券を搬送する場合だけ、前テンションローラ9および後テンションローラ11を前ローラ10および後ローラ12に向けて押し下げることにより、上搬送ベルト23と下搬送ベルト24とにより、乗車券をグリップしてその搬送力を確保するようにしている。
【0046】
しかし、乗車券が複数枚投入されたときに、上述したように上搬送ベルト23と下搬送ベルト24とで乗車券をグリップすると、分離ミス、重送が発生する可能性が高いため、この場合には前テンションローラ9および後テンションローラ11を押し上げて乗車券のグリップを解除するようにしている。
【0047】
ここで、前テンションローラ9および後テンションローラ11を上下に移動させるための機構について説明する。尚、前テンションローラ9および後テンションローラ11は略同じ機構によって移動されるため、ここでは前テンションローラ9を移動させる機構について代表して説明する。
【0048】
図8及び図9に示すように、前テンションローラ9を移動させる移動機構は、支持シャフト50と、この支持シャフト50にベアリング51を介して回動自在に取り付けられるブラケット52と、このブラケット52の回動端にローラシャフト53を介して取り付けられるローラベアリング54と、ブラケット52を下方に回動するように付勢するスプリング55と、を有する。前テンションローラ9を回動自在に取り付けたローラシャフト53には、前テンションローラ9をスプリング55の付勢力に抗して上方へ移動させるソレノイド13が接続されている。
【0049】
前テンションローラ9は、ソレノイド13を励磁していない通常状態で、スプリング55により前ローラ10の方向に押し下げられている。これにより、ローラベアリング54が上搬送ベルト23を押下げて下搬送ベルト24に接触させている。下搬送ベルト24は、前ローラ10により支持されているため、上搬送ベルト23が押下げられると、乗車券は上搬送ベルト23と下搬送ベルト24との間に所定のテンションでグリップされる。
【0050】
また、例えば、厚さ検知センサ6を介して投入された券が複数枚であることが検知されると、ソレノイド13が励磁される。これにより、ローラシャフト53がスプリング55の付勢力に抗して押し上げられ、ローラベアリング54が上昇して前テンションローラ9が押し上げられる。前テンションローラ9が押し上げられると、上搬送ベルト23が下搬送ベルト24から離間して両者の間に隙間T1(mm)が形成され、乗車券のグリップが解除される。
【0051】
また、厚さ検知センサ6を介して、投入された乗車券が1枚投入であることが検知されると、ソレノイド13が消磁される。これにより、ローラシャフト53がスプリング55の付勢力により下降され、ローラベアリング54が下降されて前テンションローラ9が押し下げられる。前テンションローラ9が押し下げられると、上搬送ベルト23が下搬送ベルト24に押し付けられ、両者の間で乗車券がグリップされる。
【0052】
図10には、分離ローラ17とフィードローラ16との間に乗車券を押し込むための押込ローラ14の付勢機構を示してあり、図11には、その側面図を示してある。
【0053】
押込ローラ14の付勢機構は、支持シャフト60と、この支持シャフト60にベアリング61を介して回動自在に取り付けられたブラケット62と、このブラケット62の回動端にシャフト63を介して取り付けられたローラベアリング64と、このローラベアリング63を下駆動ローラ15に押し付けるように付勢するスプリング65と、を有する。乗車券は、この付勢機構により、押込ローラ14と下駆動ローラ15との間にテンションF2(g重)でグリップされる。尚、押込ローラ14は金属ローラにより形成され、下駆動ローラ15は比較的摩擦係数の高いゴムローラにより形成されている。
【0054】
例えば、図12に示すように、2枚の乗車券P1、P2が重なった状態で搬送されているとき、下側の乗車券P1と下駆動ローラ15との間の摩擦係数をμ3とし、上側の乗車券P2と金属製の押込ローラ14との間の摩擦係数をμ4とすると、μ4≪μ3の関係が成り立っている。つまり、押込ローラ14が金属ローラにより形成されていることから、μ4は非常に小さい値となっている。
【0055】
フィードローラ16で順方向に送り出される下側の乗車券P1にかかる力をF5(g重)とし、分離ローラ17で分離される上側の乗車券P2に掛かる逆方向の力をF6(g重)とすると、F5=F1μ1−F1μ2+F2μ3−F2μ2となり、F6=F1μ1−F1μ2−F2μ2−F2μ4となる。ここで、F2はF1に比べ非常に小さい荷重に設定されているため、F5>F6>0の関係が成り立つことになる。
【0056】
これに対し、押込ローラ14および下駆動ローラ15がなかった場合(図3に示す状態)に乗車券P1、P2に作用する力と比べると、F5>F3=F4>F6>0の関係が成り立つことになる。或いは、F2μ2、F2μ4が非常に小さい力であることを考慮すると、F5>F3=F4=F6>0の関係が成り立っているとも言える。
【0057】
つまり、押込ローラ14および下駆動ローラ15を設けることで、重なった状態の最下端の乗車券の搬送力だけを大きくでき、且つ残りの乗車券に対する抵抗力を最小限に抑えることができる。これにより、複数枚の乗車券の分離性能を向上させることができる。
【0058】
また、1枚の乗車券を搬送する場合においても、押込ローラ14および下駆動ローラ15を設けることで、荷重F2μ3(g重)の分だけ乗車券の搬送力を大きくすることができ、券詰まりをより効果的に防止できるようになった。
【0059】
図13には、分離ローラ17をフィードローラ16に対して一定のギャップT2(mm)を介して対向させるとともに、分離ローラ17をフィードローラ16に向けて所定のテンションF1(g重)で付勢するための構造を示してある。図14には、図13に示した構造の側面図を示してある。
【0060】
分離ローラ17の支持機構は、支持シャフト70と、この支持シャフト70にベアリング71を介して回動自在に取り付けられたブラケット72と、このブラケット72の回動端に取り付けられたローラベアリング78と、支持シャフト70を支持するアーム74と、アーム74を一定の付勢力で下方に付勢するスプリングSと、アーム74の下端を当接させてスプリングSによってフィードローラ16に向けて付勢される分離ローラ17とフィードローラ16との間のギャップT2を調整するステッピングモータ76と、を具備する。ステッピングモータ76は、ギャップ形成機構として機能する。
【0061】
尚、分離ローラ17を先端に取り付けたブラケット72は、支持シャフト70を中心に回動可能となっており、乗車券の通過時に分離ローラ17が上方に退避可能となっている。
【0062】
また、厚さ検知センサ6は、その出力に対して設定された複数のスライスレベルに従って、乗車券の厚さを検知して乗車券の枚数を検出する。
【0063】
スライスレベルは、乗車券が投入されていないときの厚さ検知センサ6の出力レベルに、乗車券1/2枚分の出力レベル(スライスレベル1)、3/2の出力レベル(スライスレベル2)、5/2枚の出力レベル(スライスレベル3)、7/2枚の出力レベル(スライスレベル4)をそれぞれ加えて設定される。
【0064】
そして、スライスレベル1以下であれば0枚、スライスレベル1以上2以下であれば1枚、スライスレベル2以上3以下であれば2枚、スライスレベル3以上4以下であれば3枚、スライスレベル4以上であれば4枚以上、というように乗車券の枚数を判定する。
【0065】
つまり、厚さ検知センサ6により、上述した5種類の状態(0枚、1枚、2枚、3枚、4枚以上)が判定できる。このような厚さ検知センサ6を介して検出した乗車券の枚数に応じて、分離機構100が以下のように動作制御される。
【0066】
尚、本実施の形態では、厚さ検知センサ6のスライスレベルを4段階に設定したが、これは当該自動改札装置の正常処理時における乗車券の投入枚数が3枚以下という製品仕様から設定されているものであり、任意に変更可能である。
【0067】
図15には、上述した分離機構100の駆動制御系を示すブロック図を示してある。
【0068】
分離機構100の駆動制御系は、この発明の制御部として機能する制御手段82を有する。制御手段82には、厚さ検出センサ6、および複数の乗車券検出用のセンサ30〜43が接続されている。また、制御手段82には、第1乃至第3の駆動モータ20、21、22、ソレノイド13、およびステッピングモータ76が接続されている。
【0069】
制御手段82は、厚さ検出センサ6、およびセンサ30〜43からの検出信号に基づいて、乗車券の枚数および搬送位置を検出し、第1乃至第3の駆動モータ20、21、22、およびソレノイド13を駆動制御する。
【0070】
次に、上記のように構成された分離機構100による乗車券の分離搬送動作について、図16乃至図20に示すフローチャートを参照して説明する。
【0071】
図16に示すように、まず、メインループがスタートし(ステップ1)、センサ30またはセンサ31が乗車券によって遮られて暗になったか否かが判別される(ステップ2)。センサ30またはセンサ31が暗であると判別されると(ステップ2;YES)、時間T1(s)をカウントするためのタイマがセットされ(ステップ3)、リトライ回数Wがリセットされる(ステップ4)。
【0072】
そして、このような乗車券の投入をトリガーとして、第2の駆動モータ21が速度V1(m/s)で正回転され、搬送ベルト23、24、下駆動ローラ15、およびフィードローラ16が順方向に回転される(ステップ5)。また、同時に、第3のモータ22がV1(m/s)より速い速度V4(m/s)で正回転され、下ピックアップローラ19が順方向に回転される(ステップ6)。尚、このとき、ソレノイド13は励磁されておらず、前テンションローラ9および後テンションローラ11はそれぞれ前ローラ10および後ローラ12に押し付けられている。
【0073】
この状態で乗車券が搬送されると、厚さ検知センサ6によって、乗車券が1枚以上であるか否かが判別される(ステップ7)。1枚以上であると判別されると(ステップ7;YES)、厚さ検知センサ6の出力が予め設定した複数のスライスレベルと比較され、乗車券の枚数が判定される(ステップ8)。
【0074】
ステップ8で投入された乗車券が1枚であることが判別されると(ステップ9;NO)、センサ36〜41のいずれかが暗になったことを条件に(ステップ10;YES)、第1の駆動モータ20が速度V3(m/s)で正回転され、分離ローラ17が順方向に回転される(ステップ11)。
【0075】
そして、ステップ3でセットされた時間T1(s)内にセンサ42およびセンサ43のうち少なくとも一方が暗になったことを条件に(ステップ12;YES)、時間T2(s)をカウントするためのタイマがセットされる(ステップ14)。さらに、時間T2(s)内にセンサ40、41がともに明となったことを条件に(ステップ15;YES)、第1の駆動モータ20および第2の駆動モータ21が停止される(ステップ17、18)。
【0076】
このように、1枚の乗車券がセンサ40、41を通過したとき第1および第2のモータ20、21を停止させることにより、複数枚の乗車券が重ねて投入されずに1枚ずつ投入されたような場合でも、2枚目以降の乗車券を続けて送り出してしまうことを防止できる。
【0077】
以上のように、厚さ検知センサ6で1枚の乗車券であることを検知した場合、分離ローラ17を正転させることにより、折れ曲がった乗車券などであっても券詰まりを生じることなく確実に分離機構100から送り出すことができる。
【0078】
一方、ステップ8で、投入された乗車券が2枚或いは3枚の重なった状態の乗車券であることが判別されると(ステップ9;YES、ステップ19;NO)、センサ36およびセンサ37のうち少なくとも一方が暗になったことを条件に(ステップ20;YES)、ソレノイド13、13がオンされる(ステップ21)。これにより、搬送ベルト23、24のグリップ力が解除され重なった状態の乗車券が分離可能な状態となる。
【0079】
同時に、第1の駆動モータ20が速度V3(m/s)で逆回転されて分離ローラ17が逆回転され(ステップ22)、第2の駆動モータ21が速度V1(m/s)からV2(m/s)に減速される(ステップ23)。これにより、乗車券の搬送速度がV2(m/s)に減速されて分離性能が向上され、複数枚の乗車券が一枚づつに分離されて送り出される。
【0080】
そして、ステップ3でセットされた時間T1(s)内に、分離された1枚目の乗車券がピックアップローラ18、19に到達してセンサ42およびセンサ43のうち少なくとも一方が暗になったことを条件に(ステップ24;YES)、第2の駆動モータ21が停止されて乗車券の搬送が中断されるとともに(ステップ26)、時間T3(s)をカウントするためのタイマがセットされる(ステップ27)。
【0081】
さらに、ステップ27でセットされた時間T3(s)内にセンサ42およびセンサ43がともに明となったことを条件に(ステップ28;YES)、1枚目の乗車券が分離機構100から送り出されたことが判断され、第1の駆動モータ20も停止されて分離ローラ17が停止され(ステップ30)、ソレノイド13の励磁が解除される(ステップ31)。
【0082】
このように、分離した1枚目の乗車券がピックアップローラ18、19に到達した時点で第2の駆動モータ21を停止させて乗車券の搬送を中断することにより、2枚目以降の乗車券が1枚目の乗車券に重なった状態で搬送されてしまうことを防止できる。
【0083】
そして、ステップ18で第1の駆動モータ20を停止した後、およびステップ31でソレノイドの励磁を解除した後、続いて搬送される後続の乗車券の有無が判断される(ステップ32)。ステップ32で後続の乗車券が無いことが判断されると(ステップ32;NO)、メインループが終了されて分離機構100の動作が終了される(ステップ33)。
【0084】
一方、ステップ32で後続の乗車券が有ることが判断されると(ステップ32;YES)、第2の駆動モータ21が速度V2(m/s)で正回転されて乗車券の搬送が再開され(ステップ34)、後続の乗車券の枚数が1枚であるか否かが判断される(ステップ35)。
【0085】
そして、ステップ35で後続の乗車券が1枚であることが判断されると、ステップ10の処理に移行して残り1枚の乗車券が処理される。このとき、分離ローラ17は正転されて乗車券は速度V1(m/s)で搬送され、ソレノイド13の励磁が解除される。つまり、この場合、1枚の乗車券が投入された場合と同様の処理となる。
【0086】
一方、ステップ35で後続の乗車券が2枚であることが判断されると、ステップ20の処理に移行して2枚の乗車券が処理される。このとき、分離ローラ17が逆転されて乗車券は速度V2(m/s)のまま搬送されて処理される。ソレノイド13は励磁したままの状態となる。
【0087】
一方、ステップ8で、投入された乗車券が4枚以上の重なった状態の乗車券であることが判定されると(ステップ19;YES)、当該自動改札装置による処理が不可能であることが判断され、第1の駆動モータ20および第2の駆動モータ21が停止され(ステップ36)、上位との通信により、返却可能であるか否かの判別が行われる(スッテップ37)。
【0088】
返却可能であれば(ステップ37;YES)、第1及び第2の駆動モータ20、21が速度V5(m/s)で逆回転され(スッテップ38)、全ての乗車券が投入口1を介して返却される。そして、乗車券の返却が終了したか否かが判別され(スッテップ39)、全ての乗車券が抜き取られて返却が終了した場合(ステップ39;YES)には、上位に通知することにより次券受付待ち状態となり、第1及び第2の駆動モータ20、21の回転が停止される(スッテップ40)。
【0089】
図21には、ステップ8の枚数判定処理動作の詳細を説明するためのフローチャートを示してある。
【0090】
厚さ検知センサ6を介して枚数判定処理をする場合、まず、センサ32およびセンサ33の少なくとも一方が暗になったことを条件に(ステップ101;YES)、スライスレベルSがリセットされる(ステップ102)。そして、厚さ検知センサ6の出力レベルS1が予め設定したスライスレベルSと比較され(ステップ103、104)、乗車券の枚数が判定される(ステップ105)。さらに、センサ30およびセンサ31がともに明となったことを条件に(ステップ106;YES)、枚数判定処理動作が終了される。
【0091】
すなわち、上述した厚さ検知センサ6では、投入された全ての乗車券の分離動作が完了するまで、或いは全ての乗車券が投入口1を介して返却されるまで、一定の周期で乗車券の厚さを監視する。そして、分離機構100では、乗車券の厚さに変化があれば、その都度、厚さに応じた所定の処理動作を実行する。
【0092】
例えば、さしみ状に重なった状態で投入された2枚の乗車券は、厚さ検知センサ6にて初めに1枚として判定されていても判定値が2枚に変化する場合がある。特に、センサ36またはセンサ37が暗となった後、厚さ検知センサ6による判定結果が1枚から2枚に変化した場合、既に第1の駆動モータ20が正回転されて分離ローラ17が正転されている状態から、第1の駆動モータ20が瞬時に停止されて逆転され、分離ローラ17が逆転される。同時に、速度V1(m/s)で正回転している第2の駆動モータ21が速度V2(m/s)に減速され、ソレノイド13が励磁される。
【0093】
すなわち、厚さ検知センサ6の出力レベルは、常に最大値が更新されて記憶され、この最大値に応じて乗車券の枚数が判定され、乗車券の枚数に応じた所定の処理がなされるようになっている。
【0094】
次に、乗車券の分離リトライ動作について、上述した図16乃至図20に示すフローチャートとともに、図22乃至図25に示すフローチャートを参照して説明する。
【0095】
上述した複数枚対応の自動改札装置において、一般に、分離機構100における乗車券のジャムが、装置の信頼性を損なう大きな要因とされている。この分離機構100でのジャムを低減させるため、本実施の形態の分離機構100では、乗車券の分離リトライ処理を行なうようにしている。分離リトライ処理とは、分離機構100を通して正常に分離されなかった乗車券をもう一度分離させる処理である。
【0096】
乗車券のジャムは、例えば、次のように判定される。投入口1を介して投入された乗車券は、センサ30、31を通過したことをトリガーとして速度V1(m/s)で搬送を開始され、正常に搬送されれば時間T1(s)以内にセンサ42およびセンサ43のうち少なくとも一方に到達する。つまり、センサ30、31が暗になってから時間T1(s)が経過してもセンサ42またはセンサ43が暗にならない場合に乗車券のジャムが判定される。また、センサ42およびセンサ43のうち少なくとも一方が暗になってから時間T2(s)が経過してもセンサ40およびセンサ41がともに明とならない場合にも乗車券のジャムが判定される。
【0097】
つまり、図17のステップ13でタイムオーバーが判断され(ステップ13;YES)、或いはステップ16でタイムオーバーが判断された場合(ステップ16;YES)、乗車券のジャムが判断される。また、図18のステップ25でタイムオーバーが判断され(ステップ25;YES)、或いはステップ29でタイムオーバーが判断された場合(ステップ29;YES)、乗車券のジャムが判断される。
【0098】
1枚で投入された乗車券にジャムを生じた場合(ステップ13;YES、ステップ16;YES)、まず、図16のステップ4でリセットされたリトライ回数Wが1加算される(図22;ステップ41)。そして、リトライ回数Wが予め設定した回数W1に達していないことを条件に(ステップ42;NO)、分離リトライ処理に移行されて、正回転されている第1の駆動モータ20が停止される(ステップ43)とともに、正回転されている第2の駆動モータ21が停止される(ステップ44)。尚、分離リトライ回数W1は、任意に設定できるものとする。
【0099】
同時に、時間T4(s)をカウントするためのタイマがセットされ(ステップ45)、第1の駆動モータ20および第2の駆動モータ21が速度V5(m/s)で逆転される(ステップ46、47)。そして、時間T4(s)が経過した後(ステップ48;YES)、第1の駆動モータ20および第2の駆動モータ21がともに停止される(ステップ49、50)。この状態で、ジャムを生じた1枚の乗車券は、投入口1近くまで戻される。
【0100】
さらに、第2の駆動モータ21が速度V1(m/s)で正回転されるとともに(ステップ51)、第1の駆動モータ20が速度V3(m/s)で正回転され(ステップ52)、乗車券の搬送が再開される。同時に、時間T1(s)をカウントするためのタイマがセットされる(ステップ53)。この後、図17のステップ12の処理に移行して、当該乗車券が分離機構100を正常に通過されるか否かが監視される。
【0101】
ところで、ステップ42でリトライ回数Wが予め設定した回数W1を超えることが判断された場合(ステップ42;YES)、分離リトライ処理ではジャムを解消できないことが判断され(図23;ステップ54)、全ての駆動モータ20、21、22が停止されるとともに(ステップ55、55、57)、ソレノイド13が励磁される(ステップ58)。
【0102】
この後、オペレータによる所定のジャム処理がなされてジャムを生じた乗車券が取り除かれたことにより(ステップ59;YES)、分離リトライ動作が終了される。
【0103】
一方、2枚或いは3枚重ねて投入された乗車券にジャムを生じた場合(図18、ステップ25;YES、ステップ29;YES)、まず、図16のステップ4でリセットされたリトライ回数Wが1加算される(図24;ステップ60)。そして、リトライ回数Wが予め設定した回数W1に達していないことを条件に(ステップ61;NO)、分離リトライ処理に移行されて、逆回転されている第1の駆動モータ20が停止される(ステップ62)とともに、正回転されている第2の駆動モータ21が停止される(ステップ63)。同時に、ソレノイド13が消磁される(ステップ64)。
【0104】
この時点で、ジャムを生じた複数枚の乗車券(以下、単にジャム券と称する)の停止位置が複数のセンサ30〜43を介して判断され(ステップ65、66、67)、ジャム発生位置に応じた複数パターンの分離リトライ処理が実行される。
【0105】
第1に、ジャム券の先端がピックアップローラ18、19を超えてセンサ42およびセンサ43のうち少なくとも一方が暗となっている場合(ステップ65;YES)、またはジャム券が分離ローラ17まで到達しておらずセンサ38〜センサ43が全て明となっている場合(ステップ65;NO、ステップ66;NO、ステップ67;NO)、1枚の乗車券にジャムを生じた場合と同様に、時間T4(s)をカウントするタイマがセットされ(ステップ68)、第1の駆動モータ20および第2の駆動モータ21が速度V5(m/s)で逆転される(ステップ69、70)。そして、時間T4(s)が経過した後(ステップ71;YES)、第1の駆動モータ20および第2の駆動モータ21がともに停止され(ステップ72、73)、ジャム券が投入口1近くまで戻される。
【0106】
この後、時間T1(s)をカウントするためのタイマがセットされ(ステップ74)、図18のステップ21の処理にもどされる。そして、ソレノイド13が励磁され、第1の駆動モータ20が速度V3(m/s)で逆転され、第2の駆動モータ21が速度V2(m/s)で正転され、ジャム券に対する分離リトライ処理が実行される。
【0107】
第2に、ジャム券の先端が分離ローラ17およびフィードローラ16を超えてセンサ40、41のうち少なくとも一方が暗となっており、且つセンサ42、43がともに明となっている場合(ステップ65;NO、ステップ66;YES)、すなわちジャム券の先端が分離ローラ17とピックアップローラ18との間にある場合、図25に示すように、まず、ソレノイド13が励磁されて搬送ベルト23、24による拘束力が解除される(ステップ75)。そして、ジャム券が距離H(mm)だけ投入口1方向に戻るように、第1の駆動モータ20および第2の駆動モータ21が速度V6(m/s)で逆回転されて停止される(ステップ76、77)。この状態で、ジャム券の先端が分離ローラ17およびフィードローラ16の手前近くまで戻される。
【0108】
この後、第1の駆動モータ20が正回転されて分離ローラ17に転接している最上端の乗車券が距離I(mm)だけ順方向に搬送される程度に分離ローラ17が周速V7(m/s)で正回転され(ステップ78)、同時に、第2の駆動モータ21が正回転されてフィードローラ16に転接している最下端の乗車券が上述した距離Iより短い距離J(mm)だけ順方向に搬送される程度にフィードローラ16が周速V8(m/s)で正回転される(ステップ79)。これにより、最上端の乗車券が最下端の乗車券より距離(I−J)だけ多く順方向に搬送され、最上端の乗車券が最下端の乗車券に先行して送り出されることになる。この状態を図26に示してある。
【0109】
尚、上述した距離の大小関係は、分離ローラ17とフィードローラ16との間のニップからピックアップローラ18、19間のニップまでの距離をK(mm)とすると、K>I>J>Hの関係を満たすものとする。また、上述した速度の大小関係は、V4>V1>V2>V6、およびV4>V1>V2>V7>V8の関係を満たすものとする。
【0110】
そして、この状態で、センサ42、43の出力が監視され(ステップ80、81)、センサ42およびセンサ43の少なくとも一方が暗となった後、両センサ42、43がともに明となったことを条件に(ステップ80;YES、ステップ81;YES)、最上端の乗車券がピックアップローラ18、19によって分離機構100から送り出されたことが判断され、図18のステップ31の処理に移行される。
【0111】
一方、上述したようにジャム券をずらしても、センサ42およびセンサ43がともに明のままであり(ステップ80;NO)、或いはセンサ42およびセンサ43の少なくとも一方が暗となったものの両センサ42、43のいずれか一方でも明とならない場合(ステップ80;YES、ステップ81;NO)、今度は、最上端の乗車券を距離Iだけ搬送するように第1の駆動モータ20が速度V7(m/s)で正回転される(ステップ82)と同時に、最下端の乗車券を逆方向に距離Jだけ搬送するように第2の駆動モータ21が速度V8(m/s)で逆回転される(ステップ83)。
【0112】
この状態で、センサ42、43の出力が再び監視され(ステップ84、85)、センサ42およびセンサ43の少なくとも一方が暗となった後、両センサ42、43がともに明となったことを条件に(ステップ84;YES、ステップ85;YES)、最上端の乗車券がピックアップローラ18、19によって分離機構100から送り出されたことが判断され、図18のステップ31の処理に移行される。
【0113】
しかし、それでも、センサ42およびセンサ43がともに明のままであり(ステップ84;NO)、或いはセンサ42およびセンサ43の少なくとも一方が暗となったものの両センサ42、43のいずれか一方でも明とならない場合(ステップ84;YES、ステップ85;NO)、図24のステップ60の処理に移行される。
【0114】
第3に、ジャム券の先端が分離ローラ17およびフィードローラ16間のニップ手前にありセンサ40〜センサ43が全て明となっており(ステップ65;NO、ステップ66;NO)、且つセンサ38、39の少なくとも一方が暗となっている場合(ステップ65;NO、ステップ66;YES)、すなわちジャム券の先端が分離ローラ17とフィードローラ16との間のニップ直前にある場合、ソレノイド13が励磁される(ステップ86)。その後、図25のステップ76、77の処理(ジャム券を戻す処理)を除いて、ステップ78の処理に移行される。
【0115】
つまり、第2のパターンのようにジャム券の先端が分離ローラ17とフィードローラ16との間のニップを超えている場合にはジャム券を逆方向に一旦戻す必要があるが、第3のパターンのようにジャム券の先端が分離ローラ17とフィードローラ16との間のニップ手前にある場合にはジャム券を戻す必要はない。言い換えると、第2のパターンではジャム券をそのまま順方向に送り出すとジャム券が重なった状態のままピックアップローラ18、19で引き抜かれて重送されてしまう可能性があるが、第3のパターンではジャム券をそのまま順方向に搬送しても重送される心配はない。
【0116】
上述した第1〜第3のパターンのリトライ処理を実行した後、再び複数枚の乗車券がジャムを生じた場合、ジャム券の搬送位置が複数のセンサ30〜43を介して判断され、ジャム発生位置に応じた分離リトライ処理が再び実行される。
【0117】
しかし、ステップ61でリトライ回数Wが予め設定した回数W1を超えることが判断された場合(ステップ61;YES)、分離リトライ処理ではジャムを解消できないことが判断され(図23;ステップ54)、全ての駆動モータ20、21、22が停止されるとともに(ステップ55、55、57)、ソレノイド13が励磁される(ステップ58)。
【0118】
この後、オペレータによる所定のジャム処理がなされてジャムを生じた乗車券が取り除かれたことにより(ステップ59;YES)、分離リトライ動作が終了される。
【0119】
以上のように、本実施の形態では、上述したパターン2およびパターン3で説明したように分離ローラ17およびフィードローラ16間のニップの前後で乗車券のジャムを生じた場合、分離ローラ17側の乗車券(上側の乗車券)をフィードローラ16側の乗車券(下側の乗車券)に先行させて送り出すようにした。これにより、分離リトライ処理時において、乗車券の分離方法を従来と逆に変えることができ、分離性能を向上させることができた。また、本実施の形態によると、ジャム券の位置に応じて上述した異なる複数パターンの分離リトライ処理を実行するようにしたため、ジャム券の状態に合わせた適切な処理が可能となり、分離性能をより向上させることができた。
【0120】
ここで、図26および図27を参照して、上述したパターン2およびパターン3の分離リトライ処理時におけるジャム券の挙動および分離ローラ17の挙動について説明する。尚、ここでは、重なった状態の2枚の乗車券P1、P2にジャムを生じた場合を例にとってジャム券および分離ローラ17の挙動について説明する。
【0121】
上述したパターン2およびパターン3の分離リトライ処理では、図26に示すように、分離ローラ17側の乗車券P2がフィードローラ16側の乗車券に先行して送り出される。つまり、上側の乗車券P2が先にピックアップローラ18、19間のニップに送り込まれる。
【0122】
このとき、ピックアップローラ18、19から先行する乗車券P2にかかる引き抜き方向の力F10は、上ピックアップローラ18が下ピックアップローラ19に押し付けられるテンションをF7(g重)とした場合、分離ローラ17およびフィードローラ16が停止していることを前提として、F10=F7μ1−(F1μ1+F1μ2)となる。つまり、乗車券P2は、F10>0を満たす場合、ピックアップローラ1、19により引き抜かれる。
【0123】
一方、分離ローラ17とフィードローラ16によって挟持拘束されてその場に残る下側の乗車券P1に対して、ピックアップローラ18、19によって引き抜かれる上側の乗車券P2からF1μ2の力が作用するが、停止しているフィードローラ16から乗車券P1にかかるF1μ1の方が大きい(F1μ1−F1μ2>0)ため、下側の乗車券P1はその場に留まることになる。
【0124】
ところで、分離ローラ17とフィードローラ16との間に図示のように2枚の乗車券P1、P2が介在している状態では、図27に模式的に示すように、分離ローラ17が上方に僅かに退避する。この場合、図13および図14に詳細に示したように、分離ローラ17は、ブラケット72が支持シャフト70を中心に揺動することで上方に移動する。つまり、ピックアップローラ18、19によって引き抜かれる上側の乗車券P2には、分離ローラ17を退避させるための別の力が作用することになる。言い換えると、乗車券P2には、引き抜き方向と逆方向の抵抗力F8が余分にかかることになる。
【0125】
このため、この抵抗力F8が大きいと、上側の乗車券P2が引き抜けなくなる場合がある。具体的には、この抵抗力F8を考慮した乗車券P2にかかる引き抜き方向の力F10’=F7μ1−(F1μ1+F1μ2+F8)となり、このF10’がF10’<0となる程度にF8が大きいと、乗車券P2の引き抜きが不可能となる。
【0126】
一方、乗車券P2を引き抜く際に分離ローラ17に作用する回転モーメントMは、ブラケット72の腕長さをL、乗車券P2の引き抜き方向に対し分離ローラ17の移動方向がなす角度をθとした場合、M=F1μ1Lcosθとなる。つまり、このモーメントMが抵抗力F8を軽減させて乗車券P2の引き抜きを可能にしている。すなわち、モーメントMによって軽減された後の抵抗力をF9とした場合、F7μ1−(F1μ1+F1μ2+F9)>0を満たすことで、乗車券P2の引き抜きが可能となる。
【0127】
以上のように、本実施の形態によると、ピックアップローラ18、19によって乗車券を引き抜く際、分離ローラ17が上方に退避可能となっているため、分離ローラ17から乗車券に与えられる抵抗力を小さくできる。これにより、乗車券の引き抜きを容易且つ確実にでき、乗車券に対して不所望なストレスを与えることがなくなる。よって、乗車券引き抜き時における摩擦等により乗車券が破損した感熱したりする不具合を防止できる。
【0128】
尚、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。
【0129】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の券類分離搬送機構は、上記のような構成および作用を有しているので、重ねて投入された複数枚の券類を確実に分離して搬送できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る分離機構の詳細な構造を示す正面図。
【図2】図1の分離機構を示す平面図。
【図3】図1の分離機構に組み込まれた分離ローラおよびフィードローラの動作を説明するための模式図。
【図4】図1の分離機構に投入される乗車券の厚さを示す図。
【図5】図1の分離機構に組み込まれたテンションローラおよびその周辺構造を示す正面図。
【図6】図5の構造を乗車券の搬送方向から見た側面図。
【図7】搬送路を介して対向配置された一対の搬送ベルトが離間した状態を示す図。
【図8】図5のテンションローラを移動させるための機構を示す正面図。
【図9】図8の機構を乗車券の搬送方向から見た側面図。
【図10】図1の分離機構に組み込まれた押込ローラおよびその周辺構造を示す正面図。
【図11】図10の構造を乗車券の搬送方向から見た側面図。
【図12】図10の押込ローラの機能を説明するための模式図。
【図13】図1の分離機構に組み込まれた分離ローラ、フィードローラ、およびその周辺構造を示す正面図。
【図14】図13の構造を乗車券の搬送方向から見た側面図。
【図15】図1の分離機構の動作を制御する制御系のブロック図。
【図16】図1の分離機構の動作を説明するためのメインとなるフローチャート。
【図17】1枚の乗車券を投入した際の分離機構の動作を説明するためのフローチャート。
【図18】2枚或いは3枚の乗車券を投入した際の分離機構の動作を説明するためのフローチャート。
【図19】図16のフローチャートとともに分離機構の全体的な動作を説明するためのフローチャート。
【図20】4枚以上の乗車券を投入した際の分離機構の動作を説明するためのフローチャート。
【図21】投入された乗車券の枚数を判定する動作を説明するためのフローチャート。
【図22】1枚の乗車券の分離リトライ処理動作を説明するためのフローチャート。
【図23】乗車券がジャムを生じた際の動作を説明するためのフローチャート。
【図24】2枚或いは3枚の乗車券の分離リトライ処理動作を説明するためのフローチャート。
【図25】図24のフローチャートとともに複数枚の乗車券の分離リトライ処理動作を説明するためのフローチャート。
【図26】図1の分離機構に組み込まれたピックアップローラによる乗車券の引き抜き動作時における乗車券および分離ローラの挙動を説明するための模式図。
【図27】図26の分離ローラに作用するモーメントを説明するための図。
【符号の説明】
1…投入口、6…厚さ検知センサ、9、11…テンションローラ、13…ソレノイド、14…押込ローラ、16…フィードローラ、17…分離ローラ、18、19…ピックアップローラ、20…第1の駆動モータ、21…第2の駆動モータ、22…第3の駆動モータ、23、24…搬送ベルト、30〜43…センサ、100…分離機構、P1、P2…乗車券。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a ticket separating and transporting mechanism for separating and transporting a plurality of tickets inserted in an overlapping state.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a ticket separating and transporting mechanism, a separating mechanism incorporated in an automatic ticket gate installed at a station ticket gate of a transportation facility such as a railway is known. In recent years, as an automatic ticket gate device, an automatic ticket gate device of a type in which a plurality of tickets can be put in a lump in a lump is becoming popular. In this type of automatic ticket gate, a separation mechanism provided immediately after the slot is used to separate a plurality of tickets that are collectively loaded via the slot and transport them to a subsequent processing unit.
[0003]
The separation mechanism has a pair of rollers, that is, a feed roller and a separation roller, which are opposed to each other with a certain gap therebetween. The gap between the rollers is adjusted to a value that can pass only one boarding ticket conveyed through the conveyance path. And by rotating the feed roller located below the conveyance path in the forward direction along the conveyance direction of the boarding ticket and rotating the separation roller located above the conveyance path in the direction opposite to the conveyance direction of the boarding ticket, A plurality of tickets transported through the transport path are separated one by one.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the feed roller and the separation roller are rubber rollers, they thermally expand over time, and the gap between the rollers becomes narrow. As described above, when the gap between the rollers becomes narrow, it becomes difficult for the ticket to pass through the gap, the separation performance of the ticket decreases, and problems such as ticket jamming occur.
[0005]
In order to solve this type of problem, in the conventional separation mechanism, when the boarding ticket cannot be separated, a retry process is performed in which the boarding ticket is once returned in the reverse direction and the separation operation is performed again. However, even if the retry process is performed with the gap between the rollers narrowed due to thermal expansion, the ticket cannot be separated well, and the surface of the ticket is damaged by the friction of the roller. This caused problems such as unnecessarily heat-sensitive the ticket.
[0006]
The present invention has been made in view of the above points, and an object thereof is to provide a ticket separating and transporting mechanism capable of reliably separating and transporting a plurality of stacked tickets.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
To achieve the above objective,The ticket separation and transport mechanism of the present invention includes a sheet number detection unit that detects the number of tickets that are batch-inserted, a separation unit that separates and sends out the tickets that have passed through the sheet number detection unit, and a sheet number detection unit. And a plurality of sensors for detecting the position of the tickets provided along the transport path for transporting the tickets through the separation unit, and the tickets detected by the number detection unit when a jam occurs in the tickets being transported And a control unit that changes the method of separation retry processing for the ticket according to the jam occurrence position of the ticket detected through a plurality of sensors.The separation unit is disposed on one side of the transport path and rotates in the forward direction along the transport direction, and rotates in the direction opposite to the transport direction facing the first roller on the other side of the transport path. The controller includes a second roller, and the control unit detects, in the separation retry process, a state in which a plurality of papers that cause the jam are overlapped via the sheet number detection unit, and the plurality When it is detected that the ticket has jammed between the first and second rollers through the sensors, the rollers are rotated in reverse until the tickets pass between the first and second rollers. After that, each roller is rotated forward so that the feed speed of the second roller is faster than the feed speed of the first roller.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0012]
FIG. 1 is a schematic front view of a ticket separating and transporting mechanism (hereinafter simply referred to as a separating mechanism) 100 according to an embodiment of the present invention, and FIG. 2 is a plan view of the
[0013]
As shown in FIG. 1, the
[0014]
On the downstream side in the conveyance direction of the ticket from the
[0015]
Thickness detection sensor 6 (number detection unit) that detects the number of the inserted tickets by detecting the thickness of the inserted ticket on the downstream side in the conveyance direction from the pair of
[0016]
An
[0017]
On the further downstream side of the
[0018]
Further, the
[0019]
A
[0020]
A separation roller 17 (second roller) for separating a plurality of overlapping tickets is provided on the downstream side of the
[0021]
In the vicinity of the exit of the
[0022]
By the way, the above-described endless
[0023]
Accordingly, the
[0024]
The
[0025]
As shown in FIG. 2, the
[0026]
The
[0027]
Specifically, two sets of
[0028]
Two
[0029]
FIG. 3 schematically shows the
[0030]
Both the
[0031]
The
[0032]
This gap T2 (mm) satisfies the relationship of T3 ≦ T2 ≦ 2 × T3 with respect to the thickness T3 (mm) of the ticket P shown in FIG. That is, the gap T2 (mm) between the
[0033]
That is, when a single ticket passes through the gap between the
[0034]
The
[0035]
In this way, when transporting a single ticket, the
[0036]
For example, when separating two overlapping tickets P1 and P2 as shown in FIG. 3, if the force applied to the lower ticket P1 sent forward by the
[0037]
Next, the transport speed of the ticket will be considered.
[0038]
In order to process as many tickets as possible within a unit time, it is desirable that the tickets inserted into the automatic ticket gate be transported as fast as possible and processed at high speed. In response to such a request for shortening the processing time, an automatic ticket gate generally conveys a boarding ticket at an extremely high speed. Therefore, the
[0039]
Therefore, the conveyance speed (first speed) when a single ticket is inserted is V1 (mm / s), and the conveyance speed (second speed) when a plurality of tickets are inserted is V1. Switching to slower V2 (mm / s) was made. Thereby, when separating a plurality of tickets, it is possible to secure a sufficient frictional force between the
[0040]
Thus, when the transport speed of the boarding ticket is switched according to the number of sheets, the rotational speed of the
[0041]
On the other hand, as described above, the
[0042]
FIG. 5 is a front view showing the
[0043]
The
[0044]
Accordingly, the boarding ticket inserted by only one sheet is transported like a belt conveyor in a state of being on the
[0045]
Therefore, the
[0046]
However, in this case, when a plurality of tickets are inserted, if the ticket is gripped by the
[0047]
Here, a mechanism for moving the
[0048]
As shown in FIGS. 8 and 9, the moving mechanism for moving the
[0049]
The
[0050]
For example, when it is detected that a plurality of tickets are inserted through the
[0051]
Further, when it is detected via the
[0052]
FIG. 10 shows an urging mechanism of the pushing
[0053]
The urging mechanism of the
[0054]
For example, as shown in FIG. 12, when two tickets P1 and P2 are transported in an overlapping state, the friction coefficient between the lower ticket P1 and the
[0055]
The force applied to the lower ticket P1 fed forward by the
[0056]
On the other hand, the relationship of F5> F3 = F4> F6> 0 is established in comparison with the force acting on the tickets P1, P2 when the pushing
[0057]
In other words, by providing the pushing
[0058]
Even when a single ticket is transported, by providing the
[0059]
In FIG. 13, the
[0060]
The support mechanism of the
[0061]
The
[0062]
Moreover, the
[0063]
The slice level is the same as the output level of the
[0064]
0 slices if slice level is 1 or less, 1 slices if slice level is 1 or more, 2 or less, 2 slices if slice level is 2 or more, 3 or less, 3 slices if slice level is 3 or more, 4 or less, slice level If it is 4 or more, the number of tickets is determined such as 4 or more.
[0065]
That is, the
[0066]
In this embodiment, the slice level of the
[0067]
FIG. 15 is a block diagram showing a drive control system of the
[0068]
The drive control system of the
[0069]
The control means 82 detects the number of boarding tickets and the transport position based on the detection signals from the
[0070]
Next, the separating and transporting operation of the ticket by the
[0071]
As shown in FIG. 16, first, the main loop starts (step 1), and it is determined whether or not the
[0072]
Then, with the insertion of such a ticket as a trigger, the
[0073]
When the boarding ticket is conveyed in this state, the
[0074]
When it is determined that the number of tickets inserted in
[0075]
Then, on condition that at least one of the
[0076]
In this way, by stopping the first and
[0077]
As described above, when the
[0078]
On the other hand, if it is determined in
[0079]
At the same time, the
[0080]
Then, within the time T1 (s) set in
[0081]
Further, on condition that both the
[0082]
Thus, when the separated first ticket reaches the pick-up
[0083]
Then, after the
[0084]
On the other hand, if it is determined in
[0085]
When it is determined in
[0086]
On the other hand, if it is determined in
[0087]
On the other hand, if it is determined in
[0088]
If it can be returned (
[0089]
FIG. 21 is a flowchart for explaining the details of the number determination processing operation in
[0090]
When the number determination process is performed via the
[0091]
That is, in the
[0092]
For example, even if two tickets inserted in a scissors-like state are initially determined as one by the
[0093]
That is, the output level of the
[0094]
Next, the boarding ticket separation retry operation will be described with reference to the flowcharts shown in FIGS. 22 to 25 together with the flowcharts shown in FIGS. 16 to 20 described above.
[0095]
In the automatic ticket gate corresponding to a plurality of sheets described above, in general, a jam of a ticket in the
[0096]
The jam of the ticket is determined as follows, for example. The ticket entered through the
[0097]
That is, when time over is determined at
[0098]
When a jam occurs in a single ticket (
[0099]
At the same time, a timer for counting the time T4 (s) is set (step 45), and the
[0100]
Further, the
[0101]
By the way, if it is determined in
[0102]
Thereafter, the predetermined jam processing by the operator is performed to remove the jammed ticket (step 59; YES), and the separation retry operation is terminated.
[0103]
On the other hand, when a jam occurs in a ticket that is inserted two or three times (FIG. 18, step 25; YES,
[0104]
At this point, stop positions of a plurality of boarded tickets (hereinafter simply referred to as jammed tickets) that have jammed are determined via a plurality of
[0105]
First, when the leading edge of the jam ticket exceeds the
[0106]
Thereafter, a timer for counting the time T1 (s) is set (step 74), and the process returns to step 21 in FIG. Then, the
[0107]
Second, when the leading edge of the jam ticket exceeds the
[0108]
Thereafter, the
[0109]
The distance relationship described above is such that K> I> J> H when the distance from the nip between the
[0110]
In this state, the outputs of the
[0111]
On the other hand, even if the jam ticket is shifted as described above, both the
[0112]
In this state, the outputs of the
[0113]
However, even though both the
[0114]
Third, the leading edge of the jam ticket is in front of the nip between the
[0115]
That is, when the leading edge of the jam ticket exceeds the nip between the
[0116]
After executing the retry processing of the first to third patterns described above, when a plurality of tickets cause a jam again, the jam ticket transport position is determined via the plurality of
[0117]
However, if it is determined in
[0118]
Thereafter, the predetermined jam processing by the operator is performed to remove the jammed ticket (step 59; YES), and the separation retry operation is terminated.
[0119]
As described above, in the present embodiment, when a jam of a ticket occurs before and after the nip between the
[0120]
Here, with reference to FIG. 26 and FIG. 27, the behavior of the jammed ticket and the behavior of the
[0121]
In the separation retry process of the
[0122]
At this time, the pulling direction force F10 applied to the preceding ticket P2 from the
[0123]
On the other hand, a force of F1 μ2 acts on the lower ticket P1 which is sandwiched and restrained by the
[0124]
By the way, in the state where two boarding tickets P1 and P2 are interposed between the
[0125]
For this reason, if this resistance force F8 is large, the upper boarding ticket P2 may not be pulled out. Specifically, the pulling direction force F10 ′ applied to the ticket P2 considering the resistance force F8 is F10 ′ = F7μ1− (F1μ1 + F1μ2 + F8). P2 cannot be extracted.
[0126]
On the other hand, the rotational moment M acting on the
[0127]
As described above, according to the present embodiment, when the ticket is pulled out by the
[0128]
In addition, this invention is not limited to embodiment mentioned above, A various deformation | transformation is possible within the scope of this invention.
[0129]
【The invention's effect】
As described above, the ticket separating and transporting mechanism of the present invention has the above-described configuration and operation, and therefore can securely separate and transport a plurality of stacked tickets.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing a detailed structure of a separation mechanism according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a plan view showing the separation mechanism of FIG. 1;
3 is a schematic diagram for explaining the operation of a separation roller and a feed roller incorporated in the separation mechanism of FIG. 1;
FIG. 4 is a view showing the thickness of a ticket inserted into the separation mechanism of FIG.
FIG. 5 is a front view showing a tension roller incorporated in the separation mechanism of FIG. 1 and its peripheral structure.
6 is a side view of the structure of FIG. 5 as viewed from the direction in which the boarding ticket is conveyed.
FIG. 7 is a diagram illustrating a state in which a pair of transport belts arranged to face each other via a transport path are separated.
8 is a front view showing a mechanism for moving the tension roller in FIG. 5; FIG.
FIG. 9 is a side view of the mechanism of FIG. 8 as viewed from the direction in which the boarding ticket is conveyed.
10 is a front view showing a pressing roller incorporated in the separation mechanism of FIG. 1 and its peripheral structure. FIG.
11 is a side view of the structure of FIG. 10 as viewed from the direction in which the ticket is transported.
12 is a schematic diagram for explaining the function of the pressing roller in FIG. 10;
13 is a front view showing a separation roller, a feed roller, and a peripheral structure thereof incorporated in the separation mechanism of FIG.
14 is a side view of the structure of FIG. 13 as viewed from the direction of the boarding ticket.
15 is a block diagram of a control system that controls the operation of the separation mechanism of FIG. 1;
16 is a main flowchart for explaining the operation of the separation mechanism of FIG. 1;
FIG. 17 is a flowchart for explaining the operation of the separation mechanism when a single ticket is inserted.
FIG. 18 is a flowchart for explaining the operation of the separation mechanism when two or three tickets are inserted.
FIG. 19 is a flowchart for explaining the overall operation of the separation mechanism together with the flowchart of FIG. 16;
FIG. 20 is a flowchart for explaining the operation of the separation mechanism when four or more tickets are inserted.
FIG. 21 is a flowchart for explaining an operation of determining the number of inserted tickets.
FIG. 22 is a flowchart for explaining the separation retry processing operation for one boarding ticket.
FIG. 23 is a flowchart for explaining an operation when a jam occurs in a boarding ticket.
FIG. 24 is a flowchart for explaining the separation retry processing operation of two or three tickets.
FIG. 25 is a flowchart for explaining the separation retry processing operation for a plurality of tickets together with the flowchart of FIG. 24;
26 is a schematic diagram for explaining the behavior of the boarding ticket and the separation roller when the boarding ticket is pulled out by the pickup roller incorporated in the separation mechanism of FIG. 1;
FIG. 27 is a view for explaining a moment acting on the separation roller of FIG. 26;
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (2)
枚数検出部を通過した券類を1枚ずつに分離して送り出す分離部と、
枚数検出部および分離部を通して券類を搬送する搬送路に沿って設けられ、券類の位置を検出する複数のセンサと、
搬送中の券類にジャムを生じたとき、枚数検出部で検出した当該券類の枚数、および複数のセンサを介して検出した当該券類のジャム発生位置に応じて、当該券類に対する分離リトライ処理の方法を変更する制御部と、を備え、
上記分離部は、上記搬送路の一側に配置され搬送方向に沿って順方向に回転する第1ローラ、および搬送路の他側で第1ローラに対向した搬送方向と逆方向に回転する第2ローラを有し、
上記制御部は、上記分離リトライ処理において、上記枚数検出部を介して、上記ジャムを生じた券類が複数枚重なった状態であることを検出し、且つ、上記複数のセンサを介して、当該券類が上記第1および第2ローラ間でジャムを生じたことを検出した場合、当該券類が上記第1および第2ローラ間を抜けるまで各ローラを逆回転させた後、上記第1ローラによる送り速度より上記第2ローラによる送り速度を速くせしめるように各ローラを正回転させることを特徴とする券類分離搬送機構。A sheet number detection unit for detecting the number of tickets inserted in a batch;
A separation unit that separates and sends the tickets that have passed through the sheet number detection unit one by one;
A plurality of sensors provided along a conveyance path for conveying the tickets through the sheet number detection unit and the separation unit, and detecting the position of the tickets;
When a jam occurs in a ticket being conveyed, a separation retry is performed on the ticket according to the number of the ticket detected by the sheet number detection unit and the position of the jam occurrence of the ticket detected through a plurality of sensors. A control unit for changing the processing method ,
The separation unit is disposed on one side of the transport path and rotates in a forward direction along the transport direction, and a first roller that rotates in a direction opposite to the transport direction facing the first roller on the other side of the transport path. Has two rollers,
In the separation retry process, the control unit detects, via the number detection unit, a state in which a plurality of papers that cause the jam are overlapped, and the plurality of sensors When it is detected that the ticket has jammed between the first and second rollers, the first roller is rotated after each roller is rotated reversely until the ticket passes between the first and second rollers. A ticket separating / conveying mechanism , wherein each roller is rotated forward so that the feeding speed of the second roller is faster than the feeding speed of .
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