JP3997585B2 - 多層板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気・電子機器等に使用される多層板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気・電子機器等に使用されるプリント配線板の製造に、多層板が用いられている。この多層板は、表面に導体回路が形成された1枚又は複数枚の内層用基板の表裏にプリプレグと呼ばれる熱硬化性樹脂組成物を基材に含浸してシート状とした接着シートを積み重ね、さらにその両外側に金属箔を配して重ねて被圧着体を形成した後、この被圧着体を平板に挟み、更に成形プレスの加圧板に挟んで、加圧板からの伝熱により加熱すると共に、加圧板間の圧力により加圧して製造されている。
【0003】
なお、生産性向上のために、図2に示すように、内層用基板11とプリプレグ12と金属箔13とを、その両外側に金属箔13が配置されるように積み重ねた被圧着体14を、間に平板18を介在させて垂直方向に複数重ねて積層体10を形成し、その積層体10を加圧板19,19間に挟んで加熱・加圧して、一度に多数の多層板を得る方法が一般に行われている。
【0004】
これらの内層用基板11、プリプレグ12、金属箔13、平板18を重ねて積層体10を形成する方法としては、下側のものから上側に向かって順番に重ねる方法で行われており、例えば図2の重ね構成の場合には、一番下の平板18の上に金属箔13を重ね、次いでその上にプリプレグ12を所要枚数重ねた後、その上に内層用基板11を重ね、次いでその上にプリプレグ12を所要枚数重ねた後、その上に金属箔13を重ね、次いで、その上に平板18を重ねるように、下側の加圧板19に対応する部分から上側の加圧板19に対応する部分に向かって、順番に重ねる方法が行われている。
【0005】
しかし、このように重ねて製造した場合、得られる多層板の表面の金属箔13に、一般に「シワ」と呼ばれるスジ状の凹部が形成される場合があった。これは、プリプレグ12の表面には熱硬化性樹脂組成物の付着量のばらつきによる凹凸が形成されているため、このプリプレグ12と重ねられた金属箔13にも凹凸が生じていると考えられており、この金属箔13の凹凸が加圧板19,19間に挟んで加熱・加圧したときに十分に伸びなかった場合に、スジ状の凹部が形成されると考えられている。
【0006】
なお、表面に導体回路が形成された内層用基板11を挟むこと無しに製造した場合と比較して、内層用基板11を挟んだ場合、特にスジ状の凹部が形成されやすくなっている。これは、表面に導体回路が形成された内層用基板11を挟んだ場合、導体回路が形成された部分に対応する位置と形成されて無い部分に対応する位置によって、加圧板19,19間に挟んで加熱・加圧したときの金属箔13にかかる圧力の差が生じ、相対的に圧力が低い導体回路が無い部分に対応する位置の金属箔13に、スジ状の凹部が形成され易くなるためと考えられている。
【0007】
更に、被圧着体14を垂直方向に複数重ねて一度に多数の多層板を得ようとする方法の場合、各被圧着体14内に重ねられたそれぞれの内層用基板11の、導体回路が形成された部分と形成されて無い部分がぼぼ同じ位置に重るため、導体回路が形成された部分と形成されて無い部分によってかかる圧力の差が特に大きくなり、スジ状の凹部が特に形成され易くなっている。
【0008】
このスジ状の凹部が形成された多層板を用いて、表面の金属箔をエッチングして導体回路を形成した場合、スジ状の凹部が形成された部分が断線となりやすく、プリント配線板の歩留まりが低いという問題があった。そのため、得られる多層板の表面の金属箔にスジ状の凹部が形成されにくい多層板の製造方法が求められている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を改善するために成されたもので、その目的とするところは、表面に導体回路を形成した内層用基板と、熱硬化性樹脂組成物及び基材よりなるプリプレグと、金属箔とを、その両外側に金属箔が配置されるように積み重ねた被圧着体を、平板に挟んで複数重ねて積層体を形成し、その積層体を加熱・加圧して製造する多層板の製造方法であって、得られる多層板の表面の金属箔にスジ状の凹部が形成されにくい多層板の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る多層板の製造方法は、表面に導体回路を形成した内層用基板と、熱硬化性樹脂組成物及び基材よりなるプリプレグと、金属箔とを、その両外側に金属箔が配置されるように所定の位置の上に積み重ねた被圧着体を、平板に挟んで複数重ねて積層体を形成し、その積層体を加熱・加圧して製造する多層板の製造方法において、被圧着体を形成する金属箔のうち下側の金属箔と平板とを所定の位置の上に重ねる方法が、平板の上側に金属箔を重ねた後、その平板及び金属箔を加圧して凹状に湾曲させ、次いで、この湾曲物を所定の位置の上に重ねた後、上記平板及び金属箔への加圧を解放する方法であることを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項2に係る多層板の製造方法は、請求項1記載の多層板の製造方法において、湾曲物を重ねる方法が、湾曲物を重ねようとする所定の位置の上に既に重ねられた積載物を除電しながら、湾曲物を重ねる方法であることを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項3に係る多層板の製造方法は、請求項1又は請求項2記載の多層板の製造方法において、被圧着体を形成する金属箔のうち上側の金属箔を重ねる方法が、金属箔を重ねようとする所定の位置の上に既に重ねられた積載物を加圧して凸状に湾曲させた後、その湾曲させた状態の積載物の上に金属箔を重ね、次いでその金属箔及び積載物へ振動を与えながら、その金属箔及び積載物への加圧を解放する方法であることを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項4に係る多層板の製造方法は、請求項3記載の多層板の製造方法において、金属箔及び積載物へ振動を与えながら、その金属箔及び積載物への加圧を解放する方法が、金属箔及び積載物へ振動を与えながら、金属箔の表面の中央部に押圧物を接触させた後、その押圧物を接触させたまま端部の方向に走査させ、次いで金属箔及び積載物へ振動を与えながら、その金属箔及び積載物への加圧を解放する方法であることを特徴とする。
【0014】
本発明によると、凹状に湾曲した平板及び金属箔への加圧を解放したときに、平板が平面化しようとする力によって、金属箔には外側に向かって伸ばされる力がかかるため、金属箔の凹凸が平面化される。そのため、加熱加圧して多層板を製造すると、金属箔が伸ばされているため、得られる多層板の表面の金属箔にスジ状の凹部が形成されにくくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に係る多層板の製造方法を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る多層板の製造方法の一実施の形態の、工程の要部を説明する正面図であり、図2は本発明に係る多層板の製造方法の一実施の形態を説明する分解正面図であり、図3は図2の変形例を説明する分解正面図である。図4は本発明に係る多層板の製造方法の一実施の形態を説明する平面図であり、図5は本発明に係る多層板の製造方法の一実施の形態の、要部を説明する正面図であり、図6は本発明に係る多層板の製造方法の他の実施の形態の、要部を説明する正面図である。
【0016】
本発明に係る多層板の製造方法の一実施の形態は、図2に示すように、内層用基板11と、プリプレグ12と、金属箔13とを、その両外側に金属箔13が配置されるように積み重ねた被圧着体14を、平板18に挟んで複数重ねて積層体10を形成し、その積層体10を加熱・加圧して製造する多層板の製造方法である。
【0017】
本発明に用いる内層用基板11としては、表面に導体回路を形成した板であれば特に限定するものではなく、例えば、エポキシ樹脂系、フェノール樹脂系、ポリイミド樹脂系、不飽和ポリエステル樹脂系、ポリフェニレンエーテル樹脂系等の熱硬化性樹脂及びこれらの熱硬化性樹脂に無機充填材等を配合したものの板や、ガラス等の無機質繊維やポリエステル、ポリアミド、木綿等の有機質繊維のクロス、ペーパー等の基材を、上記熱硬化性樹脂等で接着した板に、導体回路を形成したものが挙げられる。導体回路を形成する位置は、表面のみに限定するものではなく、内部にも形成していてもよい。またこの内層用基板11には、その壁面に金属皮膜を形成した穴を有していてもよい。
【0018】
本発明に用いるプリプレグ12は、熱硬化性樹脂組成物及び基材よりなるものであり、例えば、熱硬化性樹脂組成物に溶剤を添加して粘度を調整した後、その液に基材を浸漬して含浸し、次いで加熱することにより溶剤を乾燥して熱硬化性樹脂組成物を半硬化して得られるものや、室温で固体の熱硬化性樹脂組成物を加熱溶融させた状態で基材に塗布して含浸することにより得られるものである。なお、プリプレグ12中の熱硬化性樹脂組成物は、半硬化(Bステージ)状態のものに限定される。
【0019】
上記基材としては、ガラス等の無機質繊維やポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル、ポリイミド等の有機質繊維や、木綿等の天然繊維の織布、不織布、紙等を用いることができる。なお、ガラス繊維製の織布(ガラスクロス)を用いると、耐熱性、耐湿性が優れた多層板が得られ好ましい。なお、基材の厚みは0.04〜0.30mmのものが一般に使用される。
【0020】
また、上記熱硬化性樹脂組成物としては、エポキシ樹脂系、フェノール樹脂系、ポリイミド樹脂系、不飽和ポリエステル樹脂系、ポリフェニレンエーテル樹脂系等の単独、変性物、混合物のように、熱硬化性樹脂組成物全般を用いることができる。なお、熱硬化性樹脂組成物がエポキシ樹脂系の場合、電気特性及び接着性のバランスが良好であり好ましい。
【0021】
この熱硬化性樹脂組成物中には、熱硬化性樹脂を必須として含有し、必要に応じてその熱硬化性樹脂の硬化剤、硬化促進剤、無機充填材及び溶剤等を含有することができる。なおエポキシ樹脂等のように自己硬化性の低い熱硬化性樹脂組成物は、その樹脂を硬化するための硬化剤等も含有することが必要である。
【0022】
プリプレグ12中の熱硬化性樹脂組成物の量は、熱硬化性樹脂組成物及び基材の合計重量100重量部に対し、40〜70重量部であると好ましい。40重量部未満の場合は、得られる多層板の内部に気泡が残留して電気的特性が低下する場合があり、70重量部を超える場合は、得られる多層板の板厚のばらつきが大きくなる場合がある。
【0023】
また、本発明に用いられる金属箔13としては、金属製の箔であれば特に限定するものではなく、銅、アルミニウム、真鍮、ニッケル等の単独、合金、複合の箔を用いることができる。この金属箔13の厚みとしては、0.012〜0.070mmが一般的である。なお、金属箔13の片面に、熱硬化性樹脂組成物の層が形成されていてもよい。この場合、熱硬化性樹脂組成物の層がプリプレグ12と接するように積層する。
【0024】
これらの内層用基板11、プリプレグ12、金属箔13、平板18を重ねて積層体10を形成する方法としては、図4に示すように、予め上面に金属箔13を重ねた平板18を、積層体を形成しようとする所定の位置Aに運んで(aの搬送)積載した後、その上に予め内層用基板11及びプリプレグ12を重ねて形成した中間体15を運んで(bの搬送)積載し、次いで、その中間体15の上に金属箔13を運んで(cの搬送)積載した後、その金属箔13の上に予め上面に金属箔13を重ねた平板18を運んで(aの搬送)積載し、更に必要に応じて中間体15、予め上面に金属箔13を重ねた平板18・・と順に運んで重ねる。なお、予め平板18の上面に金属箔13を重ねる位置Bでは、上記a,b,cの搬送と同時進行で、平板18の搬送(xの搬送)及び金属箔13の搬送(yの搬送)が行われており、平板18の上面に金属箔13が重ねられるようになっている。
【0025】
なお、予め上面に金属箔13を重ねた平板18を、積層体を形成しようとする所定の位置Aに運ぶ場合には、図1(a)に示すように、平板18の上側に被圧着体14を形成する金属箔のうち下側の金属箔13aを重ねた後、図1(b)に示すように、その平板18及び金属箔13aの中央部を加圧して凹状に湾曲させ、次いで図1(c)に示すように、この湾曲物16を所定の位置の上に既に重ねられた積載物17の上に重ねた後、平板18及び金属箔13aへの加圧を解放することにより、図1(d)に示すように、湾曲物16を平面化する。
【0026】
なお平板18としては、鉄やステンレス等の金属板又はこれらの金属板の表面を絶縁処理したものが好ましい。これらの平板18の剛性は、金属箔13aと比較して高いため、平板18及び金属箔13aへの加圧を解放したときには、平板18が平面化しようとする力によって、図1(c)に示すように、金属箔13aには外側(図で矢印の方向)に向かって伸ばされる力がかかり、金属箔13aの凹凸が平面化される。そのため、このようにして重ねて形成した積層体を加熱・加圧して多層板を製造すると、金属箔13aが伸ばされているため、得られる多層板の表面の金属箔にスジ状の凹部が形成されにくくなる。
【0027】
平板18及び金属箔13aを加圧して凹状に湾曲させて湾曲物16を形成する方法としては、例えば図5に示すように、平板18の上に金属箔13aを重ねたものの端部を下側から平板保持爪21で保持した状態で、平板反らしシリンダー23を下方に伸ばすことにより、平板18及び金属箔13aの中央部を加圧して凹状に湾曲させ湾曲物16を形成する。そして、湾曲物16を所定の位置の上に既に重ねられた積載物17の上に重ねる場合には、湾曲物昇降シリンダー25を下方に伸ばすことにより、湾曲物16を下方に移動させて積載物17の上に重ねる。そして、爪移動シリンダー27を側方に縮めることにより、平板保持爪21を側方に引き抜くと共に、平板反らしシリンダー23を上方に縮めることにより加圧を停止して平板18及び金属箔13aを平面化する。
【0028】
なお、湾曲物16を重ねようとする所定の位置の上に既に重ねられた積載物17が帯電している場合、湾曲物16を重ねたときに金属箔13aに静電気が伝わって金属箔13aに凹凸が形成される場合があるため、湾曲物16を積載物17の上に重ねる場合には、積載物17を除電しながら、湾曲物16を重ねると、表面の金属箔にスジ状の凹部が特に形成されにくい多層板が得られ好ましい。この除電する方法としては、接地した金属物を接触させる方法や、静電除去用の空気を吹き付ける方法が挙げられる。
【0029】
また、被圧着体14を形成する金属箔13のうち上側の金属箔13bを重ねる場合には、金属箔13bを重ねようとする所定の位置の上に既に重ねられた積載物17の中央部を加圧して凸状に湾曲させた後、その湾曲させた状態の積載物17の上に金属箔13bを重ね、次いでその金属箔13b及び積載物17へ超音波を印加して振動を与えながら、その金属箔13b及び積載物17への加圧を解放する方法で重ねると、表面の金属箔にスジ状の凹部が特に形成されにくい多層板が得られ好ましい。
【0030】
これは、凸状に湾曲させた積載物17の上に重ねた金属箔13bも凸状に湾曲するため、振動を与えた場合、振動の力と重力が重なって金属箔13bには外側(図5で矢印の方向)に向かって伸ばされる力がかかり、金属箔13bの凹凸が平面化されるためと考えられる。
【0031】
この積載物17を加圧して凸状に湾曲させる方法としては、例えば図5に示すように、積載物17をその上に乗せたキャリア板31の端部を上側からキャリア板保持爪33で保持した状態で、キャリア板反らしシリンダー35を上方に伸ばすことにより、キャリア板31の中央部を加圧して凸状に湾曲させる。そして、金属箔13b及び積載物17へ振動を与える場合には、キャリア板反らしシリンダー35の先端に設けられた超音波発生装置37によって金属箔13b及び積載物17へ振動を与え、金属箔13bを平面化する。なお、金属箔13b及び積載物17へ与える振動は、超音波のみに限定するものではなく、偏心モーター等により振動させるようにしても良い。
【0032】
なお、金属箔13b及び積載物17へ振動を与える際には、図6に示すように、金属箔13bの表面の中央部に押圧物39を接触させた後、その押圧物39を接触させたまま端部の方向に走査させると、この走査によって金属箔13bの凹凸が更に伸ばされて特に平面化されるため、表面の金属箔にスジ状の凹部が特に形成されにくい多層板が得られ好ましい。なおこの押圧物39の走査は、金属箔13b及び積載物17へ振動を与えながら行っても良く、金属箔13b及び積載物17へ振動を与えずに行っても良いが、振動を与えながら行なうと、特に表面の金属箔にスジ状の凹部が形成されにくい多層板が得られ好ましい。この押圧物39を接触させる方法としては、例えば、はけ、ブラシ、ロール等を金属箔13bに接触させる方法や、空気を吹き付ける方法が挙げられる。
【0033】
そして上記のようにして重ねて積層体を形成した後、図2に示すように、その積層体10を加圧板19,19間に挟んで加熱・加圧して多層板を製造する。この加熱・加圧する方法としては、加圧板19を加熱して、加圧板19からの伝熱により加熱する方法や、金属箔13に給電して抵抗加熱により加熱する方法が挙げられる。なお、抵抗加熱は、電気抵抗を有する導体に給電し、ジュール効果で発生する熱により加熱する方法である。なお、加熱の条件としては、プリプレグ12中の熱硬化性樹脂組成物が硬化する温度になるよう適宜調整すればよい。
【0034】
なお、積層体10を加圧板19,19間に挟む場合には、必要に応じて、セルロースペーパーやアラミド繊維ペーパー等のクッション材や熱伝導調整材等を間に挟んで加熱・加圧してもよい。
【0035】
なお上記実施の形態は、プリプレグ12間に1枚の内層用基板11を挟んだ被圧着体14の実施の形態を説明したが、内層用基板11の枚数は1枚に限定するものではなく、間にプリプレグ12を挟んで複数の内層用基板11を鉛直方向に重ね、その両外側にプリプレグ12を配して被圧着体14を形成しても良く、図3に示すように、複数枚のプリプレグ12の間に、内層用基板11を水平方向に複数並設して被圧着体14を形成しても良い。なお、内層用基板11を水平方向に複数並設する場合には、水平方向に複数並設した内層用基板11どうしを接着剤や粘着テープ等の固着物で固着しておくと、中間体15を搬送するときや、金属箔13b及び積載物17へ振動を与えるとき等に、内層用基板11が個別に動くことが起きにくくなるため、この内層用基板11が個別に動くことに起因するスジ状の凹部が、得られる多層板表面の金属箔に形成されにくくなる。
【0036】
また、加圧板19,19間に挟む被圧着体14の数は、2つ以上であれば特に限定するものではなく、更に多くの被圧着体14を、間に平板18を挟んで積層してもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明に係る多層板の製造方法は、平板及び金属箔を加圧して凹状に湾曲させた後、この湾曲物を所定の位置の上に重ね、次いで、平板及び金属箔への加圧を解放する方法で被圧着体を形成する金属箔のうち下側の金属箔を重ねるため、得られる多層板の表面の金属箔にスジ状の凹部が形成されにくくなる。
【0038】
本発明の請求項3に係る多層板の製造方法は、被圧着体を形成する金属箔のうち上側の金属箔も伸ばしながら重ねるため、特に得られる多層板の表面の金属箔にスジ状の凹部が形成されにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多層板の製造方法の一実施の形態の、工程の要部を説明する正面図である。
【図2】本発明に係る多層板の製造方法の一実施の形態を説明する分解正面図である。
【図3】図2の変形例を説明する分解正面図である。
【図4】本発明に係る多層板の製造方法の一実施の形態を説明する平面図である。
【図5】本発明に係る多層板の製造方法の一実施の形態の、要部を説明する正面図である。
【図6】本発明に係る多層板の製造方法の他の実施の形態の、要部を説明する正面図である。
【符号の説明】
10 積層体
11 内層用基板
12 プリプレグ
13 金属箔
13a 被圧着体を形成する金属箔のうち下側の金属箔
13b 被圧着体を形成する金属箔のうち上側の金属箔
14 被圧着体
15 中間体
16 湾曲物
17 積載物
18 平板
19 加圧板
21 平板保持爪
23 平板反らしシリンダー
31 キャリア板
33 キャリア板保持爪
35 キャリア板反らしシリンダー
37 超音波発生装置
39 押圧物
A 積層体を形成しようとする所定の位置

Claims (4)

  1. 表面に導体回路を形成した内層用基板と、熱硬化性樹脂組成物及び基材よりなるプリプレグと、金属箔とを、その両外側に金属箔が配置されるように所定の位置の上に積み重ねた被圧着体を、平板に挟んで複数重ねて積層体を形成し、その積層体を加熱・加圧して製造する多層板の製造方法において、被圧着体を形成する金属箔のうち下側の金属箔と平板とを所定の位置の上に重ねる方法が、平板の上側に金属箔を重ねた後、その平板及び金属箔を加圧して凹状に湾曲させ、次いで、この湾曲物を所定の位置の上に重ねた後、上記平板及び金属箔への加圧を解放する方法であることを特徴とする多層板の製造方法。
  2. 湾曲物を重ねる方法が、湾曲物を重ねようとする所定の位置の上に既に重ねられた積載物を除電しながら、湾曲物を重ねる方法であることを特徴とする請求項1記載の多層板の製造方法。
  3. 被圧着体を形成する金属箔のうち上側の金属箔を重ねる方法が、金属箔を重ねようとする所定の位置の上に既に重ねられた積載物を加圧して凸状に湾曲させた後、その湾曲させた状態の積載物の上に金属箔を重ね、次いでその金属箔及び積載物へ振動を与えながら、その金属箔及び積載物への加圧を解放する方法であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の多層板の製造方法。
  4. 金属箔及び積載物へ振動を与えながら、その金属箔及び積載物への加圧を解放する方法が、金属箔及び積載物へ振動を与えながら、金属箔の表面の中央部に押圧物を接触させた後、その押圧物を接触させたまま端部の方向に走査させ、次いで金属箔及び積載物へ振動を与えながら、その金属箔及び積載物への加圧を解放する方法であることを特徴とする請求項3記載の多層板の製造方法。
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