JP3997476B2 - 燃料電池発電装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、灯油又はガソリンを含む原燃料を水蒸気改質して得られた燃料ガスと酸化剤ガス(空気)との電気化学反応に基づいて電気を発生する燃料電池発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池発電装置に組み込まれる燃料電池としては、電解質の種類、改質原料の種類等によって異なる種々のタイプがあるが、例えば、固体高分子膜を電解質として用い、その運転温度が約80℃と比較的低いタイプの燃料電池として、固体高分子電解質型燃料電池がよく知られている。
【0003】
この固体高分子電解質型燃料電池は、リン酸型燃料電池と同様に、例えばメタンガス(都市ガス)等の炭化水素系原燃料を水蒸気改質して得られた燃料ガス中の水素と空気中の酸素とを、燃料電池の燃料極および空気極にそれぞれ供給し、電気化学反応に基づいて発電を行うものである。
【0004】
また、原燃料を燃料ガスへ改質するに際しては、原燃料に水蒸気を加え燃料改質器で触媒により改質を促進する方法が採られているが、改質を定常的に行なうには所要の水蒸気量を定常的に補給する必要があり、水蒸気の供給装置には、これに対応した水を常時補給する必要がある。なお、使用する水は高純度の水であることが必要であり、イオン交換式の水処理装置で不純物を除去したイオン交換水が用いられるのが通例である。
【0005】
一方、燃料電池の電気化学反応では発電生成水が生じ、また燃料改質器では吸熱反応である水蒸気改質反応を定常的に行なうための触媒加熱用の燃焼に伴い燃焼生成水が生じるが、これらの生成水は通常の水道水に比べて不純物が少なく、これらの生成水を原水として用いれば、水処理装置の負荷を軽減することができるため、回収水タンクおよび排ガス冷却器を付加して、これらの生成水を回収して改質水蒸気発生用の供給水とする方法が、通常採用されている。
【0006】
また、燃料電池の電気化学反応では反応に伴って熱が発生し、この排熱エネルギーの一部は、貯湯槽に温水として貯え、給湯もしくは暖房に供される。
【0007】
図3は、都市ガスを原燃料とする従来の固体高分子電解質型燃料電池発電装置の一例を示す系統図である。
【0008】
図3において、模式的に示した燃料電池10は、燃料極10aと空気極10bとを有する単位セルを複数個重ねる毎に冷却管または冷却溝を有する図示しない冷却板を配設,積層することにより構成されている。
【0009】
原燃料はまず改質用水蒸気とともに改質器11に供給され、以下の反応により、水素と一酸化炭素に改質される。改質用の触媒としては、貴金属系触媒またはニッケル系触媒が用いられる。
【0010】
CH4+H2O→3H2+CO (吸熱反応)
その後、この改質ガスは、CO変成器12に供給され、以下の反応により、改質ガス中の―酸化炭素は1%程度まで低減される。CO変成用触媒としては、貴金属系触媒または銅−亜鉛系触媒が用いられる。
【0011】
CO+H2O→H2+CO2 (発熱反応)
その後、さらにCO除去器13に供給され、ブロアによって供給された空気によりCOを選択酸化する以下の反応により、改質ガス中の一酸化炭素は10ppm程度まで低減された後、燃料電池の燃料極10aに供給される。
【0012】
CO+1/2O2→CO2 (発熱反応)
上記の如く、改質器11において改質反応を行う場合、水蒸気を供給する必要があり、固体高分子型燃料電池発電装置では、その熱源として改質器11の燃焼排ガスの顕熱,CO変成器12及びCO除去器13の反応熱を利用するのが一般的である。そのため、ポンプ54にて供給される改質用水を、CO変成器12,CO除去器13,水蒸気発生器14の各反応器を直列に順次流すための改質用水蒸気供給ライン15を設け、前記各反応器から熱を受けて水蒸気とし、この水蒸気と原燃料とを混合して、改質用水蒸気供給ライン15から改質器11へ導入する構成としている。なお、図3においては、CO変成器12,CO除去器13への前記改質用水の通流ラインを省略している。
【0013】
又、上記の各反応器は触媒による化学反応を行うため、燃料電池発電装置の起動時には、適正な温度に予め昇温する必要がある。各反応器の適正な温度は概略以下のとおりである。改質器:500〜700℃、CO変成器:300〜200℃、CO除去器:200〜100℃である。なお、前記温度範囲の左側は反応器入口温度、右側は反応器出口温度を示す。
【0014】
このため、改質器11は、燃料電池の排水素供給ライン19から供給される水素を改質器内に設置されているバーナで燃焼させることで、通常時は加熱されているが、起動時には原燃料を、図示しない助燃ラインを介して導入し、バーナで燃焼させることにより昇温している。また、改質器の燃焼排ガスにより水蒸気発生器14も昇温している。一方、CO変成器12とCO除去器13とは、それぞれが個々に備える図示しない電気ヒータにより昇温している。前記バーナには、燃焼空気ブロア18により、燃焼用空気が導入される。なお、18aは、燃料電池本体の空気極に反応用の空気およびCO除去器におけるCO選択酸化用の空気を供給するための反応空気ブロアである。
【0015】
また、都市ガスは、都市ガス昇圧ブロア17により、まず脱硫器16へ導入され、都市ガス内に含まれる硫黄成分が除去された後、改質器11の触媒反応器へ導入され、前記燃焼排ガスにより熱の供給を受けながら改質され、水素リッチな燃料ガスとなる。
【0016】
次に、図3における燃料電池の冷却水系機器50および回収水系機器30について以下に述べる。冷却水系機器50は、電池冷却水冷却器51と、カソードオフガス冷却器52と、燃焼排ガスの排ガス冷却器53と、純水タンク55と、電池冷却水循環ポンプ54、その他配管等を含む。
【0017】
燃料電池10は、前述のように約80℃で運転され、前記電池冷却水循環ポンプ54によって、純水タンク55から通流される水によって冷却され、電池冷却水冷却器51によって除熱される。電池冷却水冷却器51には、図3には図示しない貯湯槽に接続される循環水導出ライン56から供給される、例えば約50℃の水が導入され、ここで電池冷却水を冷却した水は、その後、カソードオフガス冷却器52および燃焼排ガスの排ガス冷却器53を経由して、例えば約60℃に昇温されて、循環水導出ライン57から前記貯湯槽に還流する。前記純水タンク55には、液面計が設けてあり、液面が下限に到達した際には、後述する回収水が、水処理装置35を介して、間歇的に補給される。
【0018】
次に、回収水系機器30について述べる。回収水系機器30は、回収水タンク31と、回収水ポンプ33と、回収水冷却器34等からなる。前記回収水タンク31の上部には、カソードオフガス冷却器52および燃焼排ガスの排ガス冷却器53により冷却されたオフ空気および燃焼排ガスが導入され、空気およびガス中の含有水分を、上部に設けた散水装置から冷却水を散布することにより凝縮して、回収水タンク31の下部に回収する。この回収水を、回収水冷却器34により冷却して、前記散水装置に導入する。この散水装置の後段には、ラシヒリング等の充填層を備えた冷却水直接接触式凝縮器を設ける場合もある。
【0019】
上記回収水は、前述のように、水処理装置で純化され補給水として用いられる。なお、回収水タンク31の下部にも液面計が設けられ、回収水タンク内の水が不足した場合には、補給水として市水が供給される。
【0020】
ところで、上記図3に示す燃料電池発電装置においては、一体型改質系機器20として示すように、少なくとも、改質器11と蒸気発生器14とは一体構造をなし、場合によっては、CO変成器ないしCO除去器をも一体構造としたものが用いられる。
【0021】
図4は、本願出願人と同一出願人から出願された特願2000−309075号において開示された改質システムの構成の一例を示す。図4に示す燃料改質器は、触媒層を中空円筒状に設けたものとし、かつこの触媒層の外側に、改質用蒸気を発生する水蒸気発生手段を、前記触媒層の円筒軸と同心状に配設したものである。なお、図4に示す例においては、CO変成器も同心状に設けて一体化した例を示し、この種の構成については、種々の変形例が出願されている。
【0022】
図4に示す改質システムは、原燃料ガスを水素濃度の高い改質ガスヘと改質する燃料改質手段の外側に改質用水を加熱して改質用蒸気を発生する改質用蒸気発生手段を備えた燃料改質器12Bと、その外周に断熱層41を介して配されたCO変成器14Aとから構成されている。
【0023】
即ち、燃料改質器12Bは、基本的に、内側円筒、中間円筒および外側円筒よりなる三重円筒構造である。内側円筒の内部の空間の下部にはバーナー1が設置されており、燃料電池の燃料極より排出された水素を含む燃料極排ガスが空気とともに導入され、燃焼される。燃焼ガスは、原燃料ガス加熱用の熱媒体として最内部空間を下部より上部へと流れ、上端より排出される。
【0024】
この最内部空間の外側に隣接する内側円筒と中間円筒とで形成される空間には、燃料改質用の触媒6が充填されており、最内部空間を流れる燃焼ガスにより加熱されて所定の温度に保持される。原燃料ガスは上部に設けられた導入口より触媒6の内部へと導かれ、下部へ流れるに従つて加熱され、同時に水素濃度の高い改質ガスヘと改質される。得られた高温の改質ガスは、下端において中間円筒と外側円筒により形成される外側空間へと導かれ、上方へと流れた後、燃料改質器12Bより排出される。
【0025】
燃料改質器12Bの外側円筒の外周には、改質用水を加熱して改質用蒸気を発生するための改質用水配管7が螺旋状に巻回されており、内側の空間を流れる高温の改質ガスの熱を有効に利用して改質用蒸気を発生している。得られた改質用蒸気は、燃料改質器12Bより取出され、外部より送られる原燃料と混合されて改質触媒層へと導かれる。改質用蒸気温度は、通常、250℃である。なお、図4において、部番42はCO変成触媒を示す。
【0026】
ところで、近年、固体高分子型燃料電池を搭載した燃料電池自動車への期待が集まっている。燃料電池自動車においても、水素を燃料電池本体に供給する手段が必要であり、その手段として、高圧水素ボンベ搭載方式、水素吸蔵合金搭載方式、或いは液体燃料の燃料改質方式が検討されている。
【0027】
前記高圧水素ボンベ搭載方式は、危険性が高い問題があり、また、前記水素吸蔵合金搭載方式は、走行距離をある程度確保する場合に、そのサイズが過大とならざるをえない問題がある。これに対して、液体燃料の燃料改質方式、特に、従来のガソリン車と同様にハンドリングが容易で、かつインフラ整備が進んでいるガソリン改質方式や、液体燃料の中では比較的改質が容易なメタノール燃料を搭載して燃料改質する方式は、実用性が高い方式であると考えられている。
【0028】
上記のような状況もあって、燃料電池自動車以外の定置型燃料電池も含めて、灯油又はガソリンを含む原燃料を水蒸気改質して得られた燃料ガスを用いた燃料電池発電装置が、近年注目されている。
【0029】
ところで、前記灯油又はガソリン等の液体燃料は、高級炭化水素を多く含むので、都市ガス等の低級炭化水素とは異なる改質技術を必要とする。通常、水は改質系反応機器の熱により蒸発させて水蒸気とし、この水蒸気と液体燃料とを燃料気化器(エゼクタ)に導入して気化する方法が有力視されている。なお、燃料気化器にて水蒸気と液体燃料とを混合する際、所定のスチーム・カーボン比となるように流量比が制御される。また、液体燃料は沸点の異なる複数成分を含むので、水蒸気と液体燃料とを混合した際にガス状態を保持すべく、約300℃程度の温度となるように温度制御される。
【0030】
図2は、灯油を原燃料とする従来の固体高分子電解質型燃料電池発電装置の一例を示す系統図である。図2において、図3もしくは図4に示した部材と同一機能を有する部材には、同一番号を付して、その詳細説明は省略する。なお、図2においては、説明の便宜上、図3における冷却水系機器や回収水系機器などは省略して示す。また、図2における改質器11は、図4と同様に、CO変成器12を一体化した構成を示している。
【0031】
図2と図3との基本的相違点は、図2においては、改質系反応機器の熱により水を蒸発させて水蒸気とし、この水蒸気と液体燃料とを燃料気化器(エゼクタ)に導入して液体燃料を気化させるように構成した点である。即ち、図2において、改質原燃料は、灯油タンク21から灯油ポンプ22により気化器としてのエゼクタ23に送出される。一方、水供給ポンプ25により送出した純水を、改質系機器の熱、即ちCO除去器13およびCO変成器12の排熱により、300℃以上の蒸気にした後、エゼクタ23に導入して灯油と混合する。
【0032】
エゼクタ23において高温蒸気により灯油を気化した後、この混合気を、ライン23aを通じて,改質器11に供給する。改質器11における触媒層入口温度は、触媒層のコーキングを防止するため、通常、都市ガスよりは低い300℃とし、触媒層出口温度は700℃に保持する。改質触媒層で水素に改質された改質ガスは、燃料ガスライン24aを通じてCO変成器12の反応触媒層に供給される。なお、図2において、部番19aは、燃料電池の排水素供給ライン19上に設けたドレーンタンクである。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の灯油又はガソリンを含む原燃料を用いる燃料電池発電装置においては、下記のような問題があった。
【0034】
例えば、液体燃料である灯油を燃料として改質する場合、改質器出ロガス温度がCO変成器までの接続配管内で放熱・冷却され、未改質灯油の一部が凝縮液化する。凝縮液化せずに、灯油が完全に気化された状態でCO変成器内にガスとして供給されたとしても、CO変成反応温度は、触媒層の出口で約200℃とするので、未改質灯油の一部がCO変成触媒層内にて凝縮し、反応器内に滞留する問題がある。
【0035】
また、沸点が比較的高くCO変成器内部にて凝縮しない灯油成分であっても、CO変成器の後段に配されるCO除去器の運転作動温度は200℃〜100℃であるため、CO除去器の入口配管ラインもしくはCO除去器内部にて、未改質灯油の一部が凝縮する。
【0036】
上記のように沸点の異なる高級炭化水素を含む液体燃料を改質する場合、未改質の原燃料が凝縮することにより、ガス供給配管内部で滞留したり、また反応器内部の触媒層に付着し、燃料改質性能に影響を及ぼし、所定の水素濃度が得られないばかりか、濃度の変動を引き起こし、ガス組成が安定しなくなる恐れがある。
【0037】
さらに、上記のような場合、得られる改質ガス中のCO濃度が高くなり、所定のCO濃度まで下げることが困難となり、電池の被毒物質となるCOを高濃度で供給してしまう危険性を伴う。また、一旦、配管内部に灯油が付着した場合、その後の運転で灯油を100%の改質率(転化率)に引き上げて運転したとしても、一旦、配管内部に付着した灯油が飛沫同伴されるため、性能低下の要因となる。
【0038】
この発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、この発明の課題は、灯油又はガソリンを含む原燃料を用いる燃料電池発電装置において、未改質原燃料がCO変成器及びCO除去器内部に導入されるのを未然に防止し、改質ガス中の水素濃度,CO濃度を所定濃度に保って信頼性の向上を図ることにある。
【0039】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、この発明においては、灯油又はガソリンを含む原燃料を水蒸気改質して得られた燃料ガスと酸化剤ガスとしての空気との電気化学反応に基づいて電気を発生する燃料電池と、燃料改質器と、CO変成器と、CO除去器と、改質用蒸気を発生する水蒸気発生器とを有する燃料電池発電装置において、前記燃料改質器から導出する燃料ガス中に含有する少なくとも一部の未改質原燃料を凝縮・回収する未改質原燃料回収手段を、前記燃料改質器とCO変成器との間の燃料ガスライン上に設けたものとする(請求項1の発明)。
【0040】
上記によれば、改質燃料ガスがCO変成器到達前に凝縮・回収されるので、未改質原燃料の少なくとも一部(実施形態により殆んど)がCO変成器及びCO除去器内部に導入されるのを未然に防止することができる。
【0041】
前記請求項1の発明の実施態様としては、下記請求項2ないし5の発明が好ましい。即ち、請求項1に記載の燃料電池発電装置において、前記未改質原燃料回収手段は、燃料ガスの冷却手段を備えた原燃料回収タンクとする(請求項2の発明)。また、請求項2に記載の燃料電池発電装置において、前記原燃料回収タンクは、凝縮・回収した液状の未改質原燃料が、燃料ガスライン上の燃料ガス中に飛散しないようにCO変成器の下方に配設する(請求項3の発明)。
【0042】
上記によれば、回収手段の構成がシンプルとなり、また、未改質原燃料を確実に回収して、後段機器への付着を防止できる。
【0043】
さらに、回収された未改質原燃料を有効利用する観点から下記請求項4ないし5の発明が好ましい。即ち、前記請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料電池発電装置において、前記凝縮・回収した液状の未改質原燃料を前記燃料改質器用のバーナで燃焼利用するための助燃ラインを備えたものとする(請求項4の発明)。
【0044】
また、上記請求項4の発明の実施態様としては、下記請求項5の発明が好適である。即ち、前記請求項4に記載の燃料電池発電装置において、前記助燃ラインは、前記灯油又はガソリンを含む原燃料および前記凝縮・回収した液状の未改質原燃料の両原燃料を導入し、この両原燃料を前記バーナに導出する助燃タンクおよび助燃ポンプを備え、かつ前記原燃料回収タンクは液面計を有し、この液面計の計測値に基づき、前記原燃料回収タンク内の未改質原燃料を前記助燃タンクに転送する構成を備えたものとする。
【0045】
【発明の実施の形態】
図面に基づき、本発明の実施例について以下にのべる。
【0046】
図1は、この発明に関わる実施例を示す系統図であり、図2と同じ機能を有する部材には同一の番号を付してその詳細説明を省略する。図1と図2とのシステム構成上の相違点は、下記のとおりである。
【0047】
即ち、図1においては、改質器11から導出する燃料ガス中に含有する少なくとも一部の未改質原燃料を凝縮・回収する未改質原燃料回収手段としての原燃料回収タンク26を、改質器11とCO変成器12との間の燃料ガスライン24a上に設けた点と、前記凝縮・回収した液状の未改質原燃料を改質器用のバーナ1で燃焼利用するための助燃ライン27を設けた点である。
【0048】
然して、前記助燃ライン27は、原燃料および回収した液状の未改質原燃料の両原燃料を導入し、この両原燃料を前記バーナ1に導出する助燃タンク28および助燃ポンプ27を備える。また、原燃料回収タンク26は、図示しない液面計を有し、この液面計の計測値に基づき、原燃料回収タンク26内の未改質原燃料を助燃タンク28に転送する図示しないポンプ手段と制御装置とを備える。
【0049】
上記構成において、原燃料回収タンク26には、図示しない燃料ガスの冷却手段を設けることが好ましく、前記冷却手段により、例えば原燃料として灯油を使用する場合、原燃料回収タンク26の温度を所定温度(例えば、CO除去器より低温の90℃)に冷却することにより、前記所定温度以上の高沸点成分は、原燃料回収タンクにおいて凝縮・回収され、CO変成器、CO除去器における凝縮は防止できる。なお、原燃料回収タンク26が、十分な冷却面積を有する場合には、図1に示されたように、原燃料回収タンク26は、特段の冷却手段を備える必要はない。
【0050】
また、原燃料回収タンク26は、液面センサー等の検出機能を持たせ、凝縮灯油量を検知することにより、排出を速やかに行えるようにし、未改質灯油が飛散して後段の配管に付着しないように回収タンクを配設した。これにより、CO変成器、CO除去器の性能を十分に維持することができ、水素濃度、CO濃度を安定的に供給できるようになった。この結果、改質系システム全体の信頼性を高くすることが可能となった。
【0051】
さらに、改質されなかった未改質灯油を改質器の熱源とするバーナ燃焼用燃料として使用することが可能となり、その分、燃料電池の効率向上が図れた。なお、前記助燃タンク28内の原燃料は、改質器11の起動時にも使用される。
【0052】
【発明の効果】
上記のとおり、この発明によれば、灯油又はガソリンを含む原燃料を水蒸気改質して得られた燃料ガスと酸化剤ガスとしての空気との電気化学反応に基づいて電気を発生する燃料電池と、燃料改質器と、CO変成器と、CO除去器と、改質用蒸気を発生する水蒸気発生器とを有する燃料電池発電装置において、前記燃料改質器から導出する燃料ガス中に含有する少なくとも一部の未改質原燃料を凝縮・回収する未改質原燃料回収手段を、前記燃料改質器とCO変成器との間の燃料ガスライン上に設けたものとしたので、
未改質原燃料の少なくとも一部(実施形態により殆んど)がCO変成器及びCO除去器内部に導入されるのを未然に防止し、改質ガス中の水素濃度,CO濃度を所定濃度に保って信頼性の向上を図ることができる。
【0053】
また、回収された未改質原燃料を、改質器バーナで燃焼させる構成としたことにより、発電装置効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の燃料電池発電装置の実施例に関わる系統図
【図2】 従来の燃料電池発電装置の一例を示す系統図
【図3】 従来の異なる燃料電池発電装置の一例を示す系統図
【図4】 一体型改質システムの一例を示す構成断面図
【符号の説明】
1:バーナ、10:燃料電池、11:改質器、12:CO変成器、13:CO除去器、16:脱硫器、21:灯油タンク、23:エゼクタ、24a:燃料ガスライン、26:原燃料回収タンク、27:助燃ライン、28:助燃タンク、29:助燃ポンプ。

Claims (5)

  1. 灯油又はガソリンを含む原燃料を水蒸気改質して得られた燃料ガスと酸化剤ガスとしての空気との電気化学反応に基づいて電気を発生する燃料電池と、燃料改質器と、CO変成器と、CO除去器と、改質用蒸気を発生する水蒸気発生器とを有する燃料電池発電装置において、
    前記燃料改質器から導出する燃料ガス中に含有する少なくとも一部の未改質原燃料を凝縮・回収する未改質原燃料回収手段を、前記燃料改質器とCO変成器との間の燃料ガスライン上に設けたことを特徴とする燃料電池発電装置。
  2. 請求項1に記載の燃料電池発電装置において、前記未改質原燃料回収手段は、燃料ガスの冷却手段を備えた原燃料回収タンクとしたことを特徴とする燃料電池発電装置。
  3. 請求項2に記載の燃料電池発電装置において、前記原燃料回収タンクは、凝縮・回収した液状の未改質原燃料が、燃料ガスライン上の燃料ガス中に飛散しないようにCO変成器の下方に配設したことを特徴とする燃料電池発電装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料電池発電装置において、前記凝縮・回収した液状の未改質原燃料を前記燃料改質器用のバーナで燃焼利用するための助燃ラインを備えたことを特徴とする燃料電池発電装置。
  5. 請求項4に記載の燃料電池発電装置において、前記助燃ラインは、前記灯油又はガソリンを含む原燃料および前記凝縮・回収した液状の未改質原燃料の両原燃料を導入し、この両原燃料を前記バーナに導出する助燃タンクおよび助燃ポンプを備え、かつ前記原燃料回収タンクは液面計を有し、この液面計の計測値に基づき、前記原燃料回収タンク内の未改質原燃料を前記助燃タンクに転送する構成を備えたことを特徴とする燃料電池発電装置。
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