JP3997081B2 - 熱転写プリンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱転写プリンタに関し、特に、サーマルヘッドにプラテンローラを所望の弾接圧にて弾接するようにした構造を簡素化した熱転写プリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の熱転写プリンタは、図24に示すように、内部が空洞の箱状をしたフレーム101を有している。
フレーム101の空洞内部には、カセット装着部102が形成され、このカセット装着部102へリボンカセットを挿入または取り出すための入り口102aが図24の手前側の側板部101aに形成されている。
【0003】
図24および図25に示すフレーム101の両側板部101a、101bには、回転軸104aにゴムローラ104bが被覆されて構成されたプラテンローラ104が配設されている。
図25に示すように、両側板部101a、101b間には、金属製からなり回転自在の軸部材106が軸支されている。
そして、軸部材106は、その外周面に図27に示すような孔加工が施されている。
【0004】
図26に示すように、プラテンローラ104は、回転軸104aの両端部が一対の支持部材105に軸支されている。
一対の支持部材105には、プラテンローラ104の回転軸104aを軸支する側と反対の端部側が、それぞれ略直角のL字状に折り曲げられた折曲部105aが形成されている。
そして、一対の支持部材105は、フレーム101の両側板部101a、101b間の軸部材106の端部寄りに一体に取り付けられ、互いの折曲部105aが互いに内方側に向いて取付けられている。
【0005】
図24に示すように、プラテンローラ104と対向する位置にはサーマルヘッド108が配設され、フレーム101の側板部101bにはサーマルヘッド108を固着したヘッド取付台109が片持ち支持されて取り付けられている。
【0006】
図26及び図27に示すように、軸部材106の外周面の孔部分には、一対の第1ピン106a、第2ピン106bが固着されていて同一方向に突出している。
そして、各支持部材105近傍の第1ピン106a、106aには、各支持部材105の折曲部105a、105aが当接するようになっている。
また、軸部材106の第1ピン106aと第2ピン106b間にはコイル状に巻回されたコイルばね106c、106cが配設されていて、コイルばね106cの一端部が支持部材105の折曲部105aに当接し、他端部が第2ピン106bに当接するようになっている。
【0007】
次に、軸部材106は、一端部側に側板部101bに沿って突出したカムレバー107が固着されている。
カムレバー107には、外周部の一部が図28に示す下方側に突出するレバー部107aが形成されている。
【0008】
また、軸部材106のカムレバー107と側板101bとの間には、捻りコイルばね110が巻回されている。
捻りコイルばね110は、一端部がカムレバー107に、他端部がフレーム101側にそれぞれ係止されていて、図28に示す軸部材106を常に反時計回り方向に回転付勢して、その結果として、プラテンローラ104をサーマルヘッド108から離間する方向(図28中の矢印D方向)に回動付勢するようになっている。
【0009】
図28に示すように、カムレバー107のレバー部107aと対向する位置には、カム部材111が配設されていて、カムレバー107とカム部材111とでカム機構が構成されている。
【0010】
次に、この従来の熱転写プリンタの動作を説明すると、図26及び図28に示すように、カムレバー107とカム部材111とからなるカム機構の回動駆動により、軸部材106が時計回り方向に回転すると、捻りコイルばね110の付勢力に抗して、プラテンローラ104を図28に示す矢印C方向に回動して、プラテンローラ104をサーマルヘッド108に弾接する。
次に、上記カム機構のカム部材111をさらに回転させると、図28に示す径の小さい部分がレバー部107aに当たるので、捻りコイルばね110の付勢力で、軸部材106を中心として、プラテンローラ104を矢印D方向に回動させ、プラテンローラ104をサーマルヘッド108から離間する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の熱転写プリンタでは、金属製の軸部材106の外周壁に第1ピン106a、第2ピン106bを立設しなければならず、軸部材106への孔開け加工や、この孔へのピン106a、106bの組み込みが難しいという問題があった。
そして、上記第1ピン106a、第2ピン106bなどの部品を準備しなければならず、部品点数が多くなるという問題があった。
【0012】
また、従来の熱転写プリンタにおいて、それぞれの部品の寸法誤差等に起因して、プラテンローラ104のサーマルヘッド108への弾接圧がばらつくので、サーマルヘッド108に弾接するプラテンローラ104の弾接圧を調整する際に、異なった付勢力を有する複数の種類のコイルばね106c、106cを準備し、何度もコイルばね106c、106cを交換して調整しなければならなかった。
【0013】
さらにまた、所定の弾接圧を得るために、プラテンローラ104の両端寄りにそれぞれコイルばね106c、106cを均一に取付ける必要があり、その一対のコイルばね106c、106c同士のばね付勢力をバランス良くすることが難しかった。
【0014】
本発明は、部品点数や組み立て工数の低減を図り、しかも簡単な構造で確実にプラテンローラをサーマルヘッドに弾接可能にした熱転写プリンタを提供することを目的とする。
【0015】
また、本発明は、プラテンローラをサーマルヘッドに弾接するためのコイルばねの付勢力を簡単に調整可能にした熱転写プリンタを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題の少なくとも1つを解決するための第1の解決手段として、互いに対向して配置された側板部を有するフレームと、これら側板部間に両端が軸支された軸部材と、軸部材の両端寄りに一体に取付けした互いに対向する基端部と該基端部に形成した係支溝とを有する支持部材と、軸部材と平行となるように配設された回転自在のプラテンローラと、該プラテンローラと接離可能にしたサーマルヘッドと、コイル状に巻回してなる巻線部と該巻線部の両端から延設された延設部とを有するコイルばね、とを備え、
支持部材の係支溝内にプラテンローラの両端を摺動可能に支持し、コイルばねの巻線部を軸部材の両端寄りに挿通し、支持部材に巻線部の一端側の延設部を係止するとともに、プラテンローラを巻線部の他端側の延設部で圧接して係支溝から抜け止めし、軸部材を回動中心にして支持部材を介しプラテンローラをサーマルヘッドに弾接するようにしたものである。
【0017】
また、第2の解決手段として、プラテンローラには回転軸が設けられ、該回転軸の両端を一対の巻線部の他端側の延設部でそれぞれ圧接して係支溝から抜け止めしたものである。
【0018】
また、第3の解決手段として、フレームの側板部と支持部材との間には、軸部材に軸支された軸受け部材が支持部材の外側面に沿ってそれぞれ設けられ、該各軸受け部材は、軸部材に軸支された側と反対側の内側面に支持部材に向けて突出した筒部をそれぞれ設けて、該各筒部を係支溝内に介在させ、該各筒部にプラテンローラの回転軸を軸支するとともに、該各筒部の外周に巻線部の他端側の延設部をそれぞれ圧接させたものである。
【0019】
また、第4の解決手段として、互いに対向して配置された側板部を有するフレームと、側板部間に両端が軸支された軸部材と、該軸部材の両端寄りに一体に取付けられた支持部材と、支持部材の軸部材に軸支された側と反対側に、軸部材と平行となるように支持され、回転自在の回転軸を有するプラテンローラと、軸部材を軸中心にして回動可能にした前記プラテンローラと相対的に接離可能にしたサーマルヘッドと、を備え、コイル状に巻回してなる巻線部と該巻線部の両端から延設された延設部とを有するコイルばねと、を有し、支持部材には、深さ寸法を異なしめた複数の係合部を形成して、軸部材の両端寄りにコイルばねの巻線部をそれぞれ挿通し、巻線部の一端側の延設部を支持部材の係合部の1つに係止するとともに、巻線部の他端側の延設部はプラテンローラの前記軸に圧接し、または軸部材の一部に圧接し、異なる深さ寸法を有する係合部の1つを選択し、該選択した係合部に巻線部の一端側の延設部を係合することにより、サーマルヘッドに弾接するプラテンローラの弾接圧を調整可能にしたものである。
【0020】
また、第5の解決手段として、支持部材は、軸部材に取付けした互いに対向する一対の基端部と、該基端部のプラテンローラを支持する側と反対側を略直角に折り曲げた折曲部とを設けて、各折曲部の折り曲げ近傍に係合部を設けたものである。
【0021】
また、第6の解決手段として、係合部は、軸部材と平行に形成された折曲部の端面に溝状に切り欠き形成されたものである。
【0022】
また、第7の解決手段として、各折曲部は、基端部同士を一体成形して連結してなるものである。
【0023】
また、第8の解決手段として、支持部材の係合部は、折曲部の端面に所定間隔で形成されるとともに、側板部間に挟まれた中央部方向にかけて深さ寸法を段階的に長く形成し、前記係合部の1つを選択して該選択した係合部に前記コイルばねの巻線部の前記一端側の延設部を係合させることにより、前記係合部の深さ寸法が深くなるほど前記コイルばねの前記付勢力が弱くなるようにしたものである。
【0024】
また、第9の解決手段として、フレームに軸部材の両端を軸支し、この軸部材の両端に取付けした互いに対向する一対の基端部とこれら基端部の一端から略直角に折り曲げした支持バーとからなる支持部材を設け、各基端部の他端側に形成した係支溝に回転軸を有するプラテンローラを係支し、コイル状に巻回した巻線部とこの巻線部の両端から所定の長さにそれぞれ延びた延設部とからなるコイルばねを設け、コイルばねの巻線部を軸部材の端部に挿通し、延設部の一方をプラテンローラの回転軸に当接するとともに、延設部の他方を支持バーに形成した深さ寸法の異なる複数の係合溝の一つに掛けてコイルばねの弾性付勢力を変化させるようにしたものである。
【0025】
また、第10の解決手段として、各係合溝は支持バーの基端部との折り曲げ部分から遠くなるにつれてその深さ寸法を短く形成するようにしたものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態である熱転写プリンタを図1乃至図18に基づいて以下に説明する。
熱転写プリンタは、内部が空洞の箱状からなり、図1に示す手前側および後方側に互いに対向して配置された側板部1a、1bと、上方側に天板部1c、下方側に底板部1dを有するフレーム1を備えている。
上記フレーム1は、空洞内部にリボンカセットを装着可能なカセット装着部2を設けていて、このカセット装着部2にリボンカセットを装着または取り出すための開口2aが一方の側板部1aに形成されている。
また、カセット装着部2内の底板部1との空間部分には、一部を斜めに形成した樹脂製の傾斜部2bが設けられていて、記録用紙40(図8参照)を搬送するガイドとなっている。
【0027】
さらに、一方の側板部1aには、表面に沿って図1の右方向に移動可能なイジェクト機構3が配設されていて、イジェクト機構3の一部が折り曲げられて天板部1c上を摺接する摺接板3aを構成している。
また、他方の側板部1bには、モータ4とこのモータ4の駆動力を伝達するギヤ群5とが取付けられている(図4参照)。
【0028】
図2に示すように、熱転写プリンタの側方側(図2の左斜め下方側)には、金属棒等からなる紙送りローラ13と、この紙送りローラ13に圧接する圧接ローラ14とが、両側板部1a,1bに回転自在に取付けられている。
【0029】
図4乃至図6に示すように、フレーム1の両側板部1a、1b間には両端が回転自在に軸支された金属製の丸棒状をした軸部材16が設けられている。
上記軸部材16は、図5および図6に示すように、フレーム1の側板部1bから外側に突出する一端にカムレバー17が固着されている。
カムレバー17は、外周部の一部が突出するレバー部17aを有している。
さらに上記軸部材16は、樹脂製のキャップ部16gを介して側板部1bに軸支されていて、カムレバー17とキャップ部16g間に捻りコイルばね10が取り付けられている。捻りコイルばね10は、一端がキャップ部16gに、他端がカムレバー17側にそれぞれ係止されている。
【0030】
次に、フレーム1の両側板部1a、1b間には、軸部材6と平行に回転自在のプラテンローラ24が配設されている。
プラテンローラ24は、金属製の丸棒状の回転軸24aにゴムローラ24bが被覆されて構成されている。
【0031】
次に、軸部材16の両端寄りには、支持部材25が一体に取付けられている。
図6、図9及び図10に示すように、この支持部材25は、金属製板状からなり、長尺状の支持バー25cとこの支持バー25cの両端を略直角に折り曲げて互いに対向する一対の基端部25aとから構成されている。
そして、支持バー25cが軸部材16と平行に配設されるとともに、一対の基端部25aが軸部材16の両端寄りにそれそれ嵌着されている。
これら基端部25aには、底板部1c側に開口が向くように略U字状に切り欠いた係支溝25fがそれぞれ形成されている(図11参照)。
この係支溝25f内にプラテンローラ24の回転軸24aの両端が摺動可能に支持されている。
【0032】
なお、支持部材25は、軸部材16の両端寄りにそれぞれ互いに対向して一体に取付けられた一対の支持部材25であってもよい。
この場合、一対の支持部材25は、軸部材16に取付けした互いに対向する一対の基端部25aと、基端部25aのプラテンローラ24を支持する側と反対側を折り曲げた折曲部とから成り、上記支持バー25cの代わりに互いに独立した折曲部で構成したものであっても良い。
また、本実施形態にて示した上記支持部材25は型成形にて一体形成されているが、互いに独立してなる一対の支持部材25の各折曲部は、基端部25a同士を一体成形して連結してなるようにしても良い。
また、本実施形態では、基端部25aの係支溝25f内にプラテンローラ24の回転軸24aを支持するようにした構成であるが、本発明の目的の1つを達成する上では、単にプラテンローラ24を基端部25aに軸支する構成であっても良い。
【0033】
そして、図9乃至図16に示すように、支持バー(折曲部)25cには、軸部材16と平行に形成された端面に係合部としての係合溝25gが複数個溝状に切り欠き形成されている。
上記係合溝25gは、支持バー25cの長手方向(幅方向と直交する方向)の端面に所定間隔で、且つ折曲げ部分から側板部1a、1b間に挟まれた中央部方向にかけて溝の深さ寸法を段階的に長く(深く)形成している。
詳述すると、支持バー25cの内側端面にそれぞれ形成された係合溝25gとして、支持バー25cの基端部25aとの折り曲げ部分から上記中央方向にかけて、第1溝25j、第2溝25k、第3溝25lの順に形成されている。
【0034】
そして、第1溝25jと第2溝25kとの間、第2溝25kと第3溝25lとの間には、上記内側端面と同一面上となる第1抜止め25m、第2抜止め25nがそれぞれ形成されていて、後述するコイルばね30の一端側の延設部30bを係合するようになっている。
また、支持バー25cの第3溝25l近傍には、上記内側端面より突出した突出部25sが設けられて、この突出部25sも上記第1抜止め25m、第2抜止め25nと同じくコイルばね30の一端側の延設部30bの抜止めとなっている。
【0035】
図6に示すように、軸部材16の両端寄りには、コイル状に巻回して形成された巻線部30aと、巻線部30aの両端から延設された延設部30b、30cとを有するコイルばね30がそれぞれ設けられ、これらコイルばね30の巻線部30aを軸部材16に挿通させて取付けられている。
コイルばね30の巻線部30aの一端側の延設部30bを支持部材25の支持バー25cの係合溝25gの1つに係止するとともに、巻線部30aの他端側の延設部30cをプラテンローラ24の回転軸24aに圧接している。
こうして、コイルばね30は、一端側の延設部30bを異なる深さ寸法をもつ係合溝25j、25k、25lのいずれか1つに係止し、他端側の延設部30cをプラテンローラ24の回転軸24aに圧接することにより、プラテンローラ24をサーマルヘッド28aに弾接するようになっている。
【0036】
次に、上記フレーム1の側板部1a、1bと支持部材25の基端部25aとの間には、軸部材16に軸支された樹脂製の軸受け部材29がそれぞれ設けられている。
軸受け部材29は、略楕円板状をした基部29aと、この基部29aの軸部材16に軸支された側と反対側の内側面に、基端部25aの係支溝25fに向けて突出した筒部29bとから構成されている。
そして、軸受け部材29の基部29aが支持部材25の基端部25aの外側面に沿って摺接するようになっている。
【0037】
さらに、上記筒部29aは、その先端側周縁部を径の大きな鍔部(図示せず)を有し、この鍔部によってコイルばね30の一端側の延設部30bの動きを規制している。
そして、筒部29aの外周が支持部材25の係支溝25f内を摺動するようになっている。
また、軸受け部材29の筒部29a内には、プラテンローラ24の回転軸24aが回転自在に軸支され、筒部29aの外周に形成した鍔部と支持部材25の係支溝25fとの間に上記コイルばね30の巻線部30aの他端側の延設部30cが圧接するようになっている。
【0038】
次に、図1および図5に示すように、プラテンローラ24と対向する位置にサーマルヘッド28aが配設され、このサーマルヘッド28aを接着剤等で固着したヘット取付台28が、フレーム1の側板部1bにねじ止め等により片持ち支持されて取付けられている。
ヘッド取付台28は、後述するリボンカセット35を収納するように形成された上記カセット装着部2内に位置させるとともに、図1の手前側の自由端である先端部がカセット装着部2の開口2aから若干外方に突出した状態となっている。
【0039】
図7に示すように、リボンカセット35は、略楕円形状をした本体部35aと、本体部35aから一方側に延出して一体に形成されたリボン案内部35bとを有している。
本体部35a内にはインクリボン36が収納され、このインクリボン36の両端部が、本体部35a内に収納された供給ローラ37と巻取りローラ38とに巻回されている。
また、リボンカセット35は、リボン案内部35bの先端部に回転自在のローラ35cを取付けたリボン折り返し部35dが形成されている。
【0040】
図8に示すように、記録用紙40は、図中の左側の図示しない給紙部から供給され、カセット装着部2にリボンカセット35を装着した状態で、用紙挿入口42aから挿入される。
用紙挿入口42aから挿入された記録用紙40は、リボンカセット35の下部を通過し、傾斜部2bを経てプラテンローラ24とサーマルヘッド28aとの間に配設されたインクリボン36の下方側に搬送されて、紙送りローラ13と圧接ローラ14とに圧接挟持されるようになっている。
そして、紙送りローラ13と圧接ローラ14とに圧接挟持された記録用紙40は、紙送りローラ13の回転で外部に排紙可能となっている。
【0041】
次に、図17および図18に基づいて、熱転写プリンタにおいて、軸部材16と支持部材25、プラテンローラ24との動作を説明する。
図17に示すように、先ず、通常、駆動源としてのモータ4(図4参照)に電源を供給しないとき、または駆動信号を入力しないときには、複数の歯車からなるギヤ群5が回転せず、そのままの状態を保つので、プラテンローラ24はサーマルヘッド28aと離間した状態(下降位置)となっている。
【0042】
したがって、通常、軸部材16と一体に取付けられてカムレバー17の動きに応じて回動する支持部材25は、コイルばね30の一端側の延設部30bが支持バー25cに係止し、他端側の延設部30cが軸受け部材29とともに支持部材25の係支溝25f内に配設されたプラテンローラ24の回転軸24aを係支溝25fの奥部分(図17の反時計回り方向)へと常に圧接している。
このように、プラテンローラ24は、サーマルヘッド28aとは離間した状態になっているので、サーマルヘッド28aとプラテンローラ24間を記録用紙40を所定の位置にスムーズに搬送させることができる。
【0043】
次に、図18に示すように、モータ4に電源を供給、または駆動信号を入力することにより、印刷動作が開始されるとき、カムレバー17(図6参照)には、モータ4の駆動力がギヤ群5を介して伝達され、そのレバー部17aを軸部材16を中心にして図18の時計回り方向(図中の矢印D方向)に回転させる。
軸部材16と一体に取付けられた支持部材25も連動するため、図18の時計回り方向に回動して、その結果、支持部材25の係支溝25f内を摺動するプラテンローラ24の回転軸24aを軸支した軸受け部材29の筒部29aがサーマルヘッド28aに近づく。
【0044】
そして、軸部材16がモータ4の駆動力によってさらに回転すると、上記支持部材25がさらに回動して、プラテンローラ24のゴムローラ24bがサーマルヘッド28aに弾接する。
プラテンローラ24は、サーマルヘッド28aに弾接してその移動を停止するとともに、軸部材16および支持部材25がさらに図中の上方(反時計回り方向)に移動する。
【0045】
そうすると、係支溝25f内を摺動している回転軸24aを軸支した軸受け部材29の筒部29と係支溝25fの底部分との間に隙間ができて、プラテンローラ24にコイルばね30が所定のばね付勢力にて弾性付勢するようになる。
このとき、サーマルヘッド28aとプラテンローラ24との間にインクリボン36および記録用紙40を挟持し、サーマルヘッド28aを印刷記録情報に応じて選択的に加熱して、溶融されたインクリボン36のインクを記録用紙40上に転写して印刷記録される。
【0046】
次に、軸部材16のカムレバー17をさらに回転させると、レバー部17aが図示しないカムの偏心部分を用いることにより、一旦コイルばね30の図17に示す通常状態(初期状態)に戻って、サーマルヘッド28aからプラテンローラ24が離間する。そして、給紙ローラ13および圧接ローラ14を回転させ、印刷記録された記録用紙40を外部に搬送する。
このようにして、軸部材16の回動に基づいて、プラテンローラ24のサーマルヘッド28aへの接離を繰り返し行なうことができる。
【0047】
ところで、このプラテンローラ24をサーマルヘッド28aに弾接する弾接圧を調整するときには、組み立ての段階で、図4に示す支持バー25cに形成された深さ寸法の異なる係合溝25g(第1溝25j、第2溝25k、第3溝25l)のうちのいずれか1つに係合する。
そして、上記プラテンローラ24のサーマルヘッド28aへの弾接圧を可変調整するために、この弾接圧をコイルばね30が係合するより強い第1溝25jから徐々に弱くした第2溝25k、第3溝25lに、あるいは弾圧力の強い第3溝25lから徐々に強くした第2溝25k、第1溝25jに順次係合させるようにして1つのコイルばね30にてばね付勢力を異ならせることができる。
【0048】
以上、本発明の一実施形態について説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、その主旨を逸脱しない範囲内において変更して実施することができる。本発明の1つの課題を達成するのに、例えば、コイルばね30の一端側の延設部30bがプラテンローラ24の回転軸24aに圧接した構造でなくても、単に上記一端30bが所定の位置(例えば、軸部材16)に係止されていることにより、本願発明の目的である可変調整可能なコイルばね30を達成することができる。
また、係合部として、係合溝25gのような切り欠き形成したものではなく、複数の突部を形成したものであっても良い。
また、コイルばね30の一端側の延設部30bを支持バー25cの係合溝25gに係合させ、他端側の延設部30cをプラテンローラ24の回転軸24aに圧接する構成であることにより、上述した課題である、組立が容易な簡素化した構成で、且つプラテンローラ24のサーマルヘッド28aへの弾接圧の可変調整の両方を達成することができる。
【0049】
以上のように説明してきた本発明の一実施形態である熱転写プリンタによれば、
1)支持部材25の各係支溝25f内にプラテンローラ24の両端を摺動可能に支持し、コイルばね30を軸部材16の両端寄りに挿通し、支持部材25に巻線部30aの一端側の延設部30bを係止するとともに、プラテンローラ24を巻線部30aの他端側の延設部30cで圧接して各係支溝25fから抜け止めし、軸部材16を中心にして、プラテンローラ24をサーマルヘッド28aに弾接するようにしたことにより、従来のように金属製の軸部材に第1ピン106a、第2ピン106bのような金属ピンを立設するような複雑な加工を必要としないので、組み立てを簡単に行うことができる。
また、第1ピン106a、第2ピン106bなどが不要となるので、部品点数を削減することができる。
【0050】
2)また、プラテンローラ24には回転軸24aが設けられ、この回転軸24aの両端を一対のコイルばね30の巻線部30aの他端側の延設部30cでそれぞれ圧接して各係支溝25fから抜け止めしたことにより、プラテンローラ24の回転軸24aをコイルばね30の他端側の延設部30cで圧接して、プラテンローラ24を所定の位置に確実に位置決めできるので、プラテンローラ24によるサーマルヘッド28aへの弾接圧を安定したものにすることができる。
【0051】
3)また、フレーム1の側板部1b、1cと支持部材25との間には、軸部材16に軸支された軸受け部材29が支持部材25の外側面に沿ってそれぞれ設けられ、各軸受け部材29は、軸部材16に軸支された側と反対側の内側面に支持部材25に向けて突出した筒部29aをそれぞれ設けて、係支溝25f内に介在させた各筒部29bにプラテンローラ24の回転軸24aを軸支するとともに、各筒部29bの外周に巻線部30aの他端側の延設部30cを圧接させたことにより、プラテンローラ24の回転軸24aを軸受け部材29の各筒部29b内に確実に軸支するとともに、係支溝25f内にてコイルばね30の他端側の延設部30cがプラテンローラ24の回転軸24aに直接当接せずに圧接するので、プラテンローラをスムーズに回転できるとともに、軸部材16を中心とした回動をもより確実に行うことができる。よって、簡単な構成でプラテンローラ24のサーマルヘッド28aへの安定した弾接を可能とすることができる。
【0052】
4)また、支持部材25には、深さ寸法を異なしめた複数の係合溝25gを形成して、軸部材16の両端寄りにコイルばね30の巻線部30aをそれぞれ挿通し、巻線部30aの一端側の延設部30bを支持部材25の係合溝25gの1つに係止するとともに、巻線部30aの他端側の延設部30cをプラテンローラ24の回転軸24aに圧接し、または軸部材16の一部に係止して該コイルばね30を圧接し、係合溝25gの深さ寸法に応じて異なる付勢力をコイルばね30に与えるようにして、サーマルヘッド28aに弾接するプラテンローラ24の弾接圧を調整可能にしたことにより、組み込んだ1つのコイルばね30の他端が係合する係合溝25gへの選択によって弾接圧を可変調整できるので、従来のように付勢力の異なる数種類のコイルばねを準備して、その都度適切なコイルばねに交換する手間を省くことができる。
【0053】
5)一対の支持部材25は、互いに対向する基端部25aと該基端部25aのプラテンローラ24を軸支する側と反対側を略直角に折り曲げた折曲部25bとからそれぞれ形成され、各折曲部25bの折り曲げ近傍に係合溝25gを設けたことにより、コイルばね30の巻線部30aの他端側の延設部30cを延設して単に係合溝25gの1つに係合すれば良く、コイルばね30の複雑な加工を必要とせず、しかもコイルばね30の支持部材25への簡単な組み込みを可能とする。
しかも、コイルばね30の付勢力方向に対して直交する方向に係合溝25gを形成した折曲部25bが位置するので、コイルばね30の所望の付勢力を確実に形成することができる。
【0054】
6)係合部は、折曲部25bの幅方向の端面に溝状に切り欠き形成されたことにより、コイルばね30の他端側の延設部30cを確実に抜け止めすることができる。
【0055】
7)各折曲部25bは、互いに対向する先端を連結したことにより、1つの支持バー25cとなっているため、プラテンローラ24の軸方向(長手方向)の剛性を高くすることができ、よって一対のコイルばね30同士の取付けに起因するばらつきを抑えることができ、より一層サーマルヘッド28aのプラテンローラ24への弾接圧をバランス良くすることができる。
【0056】
8)支持部材25の係合溝25fは、折曲部25cの幅方向と直交する向に所定間隔で形成されて、折曲部25bの折曲げ部分からそれぞれの折曲部25b間に挟まれた中央部方向にかけて係合溝25gの深さ寸法を段階的に深く形成して、コイルばね30の付勢力を弱くしたことにより、コイルばね30の巻線部30aよりも離れた位置にその他端側の延設部30cを引っ張った状態で係合溝25gに係合させる際に、係合溝25gの深さ寸法を深くなるにつれてコイルばね30自体がより弱い弾性付勢力となるのでコイルばね30の組み込み作業等がよりスムーズに行うことができる。
【0057】
次に、本発明の他の一実施形態である熱転写プリンタ50を図19乃至図23に基づいて説明する。なお、上述した熱転写プリンタと同じ構成部材には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図19に示すように、プラテンローラ24の両端寄りには支持部材55が一体に取り付けられている。図20及び図21に示すように、支持部材55は金属製板状からなっており、互いに対向する一対の基端部55a、55aとこれら基端部55a、55aの一端から略直角に折り曲げした1つの長尺状をした支持バー55bとから構成されている。
なお、支持バー55bは、図示したように連結して一体したものでなく、2つに分離された折り曲げ部材であっても良い。
【0058】
そして支持バー55bは軸部材16と平行に配設されるとともに、一対の基端部55a、55aが軸部材16の両端寄りにそれぞれ組込み固定されている。これら基端部55a、55aには、底板部1c側に開口が向くように略U字状に切り欠いた係支溝55fがそれぞれ形成されていて、各係支溝55f内にはプラテンローラ24の回転軸24aの両端が摺動可能に係支されている。
【0059】
支持バー55bの両端寄りの幅方向の(紙送り方向)内方端面には、複数の係合溝55j、55k、55lからなる溝部55gが溝状にそれぞれ切り欠いて形成されている。
上記各溝部55gの係合溝55j、55k、55lは、支持バー55bの一方の基端部55aとの折り曲げ部分からその中央方向(他の基端部55aの位置する方向)にかけて、係合溝(第1溝)55j、係合溝(第2溝)55k、係合溝(第3溝)55lの順にその深さ寸法を徐々に短く(浅く)なるように形成されている。
【0060】
そして、第1溝55jと第2溝55kとの間には上記内方端面と面一上となる第1抜け止め55m、第2溝55kと第3溝55lとの間には上記内方端面と面一上となる第2抜け止め55nがそれぞれ形成されていて、これら第1、第2抜け止め55m、55nがコイルばね30の一端部である延設部30bの動きを規制して抜け止めするようになっている。
なお、コイルばね30の延設部30bの長さは、第3溝55lに掛けても抜けない長さであるとともに、第1溝55jに掛けても外方に大きくはみ出さないものである。
【0061】
また、支持バー55bの第3溝55l近傍の中央寄りには、上記内方端面より上方に突出した突出部55sが設けられて、この突出部55sも上記第1抜け止め55m及び第2抜け止め55nと同じくコイルばね30の支持バー55bからの抜け止めとなっている。
【0062】
そして、支持バー55bの係合溝55j、55k、55lのいずれか1つにコイルばね30の一端側の延設部30bを掛けて係止するとともに、巻線部30aの他端側の延設部30cをプラテンローラ24の回転軸24aに当接して、コイルばね30に所定の弾性付勢力を有するようにしている。
【0063】
次に、このコイルばね30によるプラテンローラ24のサーマルヘッド28aへの弾接圧調整について図23に基づき説明する。コイルばね30の個体差によりプラテンローラ24の長手方向の弾接圧の左右差を生じるが、それを防止するためにコイルばね30の延設部30bを係止する上記溝部55gは、大、中、小の三段階の深さ寸法を有する弾接圧調整用の溝55l、55k、55jとなっている。すなわち、コイルばね30の延設部30bを係合溝55j、55k、55l内に掛けることで、コイルばね30の延設部30cと延設部30bとの使用角θの大きさが変わり、その使用角θが小さくなるとそれに逆比例してコイルばね30の弾性付勢力が大きくなり、サーマルヘッド28aに対して大きく変化された弾接圧を得ることが出来る。例えば、深さ寸法の浅い溝である第3溝55lでは使用角θが小さくなる為に弾接圧は大きくなり、深い溝である第1溝55jでは逆に使用角θが大きくなるため弾接圧は小さくなる(図22及び図23参照)。
【0064】
このように、コイルばね30の巻線部30aを軸部材16に挿通して位置決めし、この巻線部30aから軸部材16の軸方向に最も遠い位置にある第3溝55lの深さ寸法を浅くすることで、コイルばね30の所定の長さを有する延設部30bが支持部材55の第3溝55より外方にはみ出す長さを適切に確保することが出来るとともに、巻線部30aにより近い位置にある第1溝55jの深さ寸法を深くする事で、延設部30bの巻線部30aから第1溝55jとの係合部分までが長くなり、その結果として、コイルばね30の延設部30bが支持部材55の第1溝55jより外方に大きくはみ出すことがない。
【0065】
よって、本実施形態の溝部55gは、上述した係合溝25j、25k、25lと比べてその配置が逆になっているため、たとえ第1溝55jを基準にしてコイルばね30の延設部30bの長さを決めて、その第1溝55jより遠くに位置する第3溝55lにコイルばね30の延設部30bを掛けても、コイルばね30の延設部30bの延設部分(溝55lより外方部分)が極端に短くなったりしない。 さらに第3溝55lを基準にして延設部30bの長さを決め、巻線部30a近くの第1溝55jにコイルばね30の延設部30bを掛けた場合であっても、コイルばね30の延設部30bの延設部分が大きく外方にはみ出してしまうこともない。このために熱転写プリンタ50のフレーム1全体の外形を大きくする必要がない。
【0066】
このように熱転写プリンタ50によると、図22に示すように、溝部55gの深さを上述した溝25gの場合と逆方向の順に深く、換言すれば、各係合溝55j、55k、55lの深さ寸法を支持バー55bの両端部(基端部55aとの折り曲げ部分)からその中央側に向けて徐々に短くしたことにより、巻線部30aより遠くに位置する第3溝55lが浅いため、抜けないだけのコイルばね30の延設部30bの長さに確保でき、近くに位置する第1溝55jは深いために軸部材16の軸方向には近いが、その直交方向には遠くなるので、支持部材55から外方に大きくはみ出さなくなる。
【0067】
またコイルばね30の弾接圧を調整する際には、支持バー55bより外方にはみ出したコイルばね30の延設部30bの延設部分を手などで掴み、溝部55gの1つに掛けかえるため、上述の方法では支持バー55bよりもコイルばね30の延設部30bのはみ出しが短くなった場合、手で掴むことが出来ないことが生じる場合があったが、図23に示すように、コイルばね30の支持バー55bからの延設部分のはみ出し量がほぼ一定(所定の狭い範囲内)となるため、コイルばね30の掴み部(延設部30b)が確保可能となり弾接圧の調整が容易となる。
【0068】
以上のような熱転写プリンタ50によれば、溝部55gからはみ出すコイルばね30の延設部30bの延設部分がほぼ一定の寸法内になることで、大きく外方にはみ出したり、抜けてしまったりせず、しかもフレーム1全体の外形寸法が大きくなることがない。
【0069】
また、コイルばね30の延設部30bが一定のはみ出し量であるために、弾接圧の調整が容易である。
【0070】
さらにまた、コイルばね30の延設部30bの長さ寸法の精度を厳密にしなくても、所定の範囲の長さであれば溝部55gから抜けることがないので、コイルばね30の延設部30bの長さ寸法を上述したものに比べて厳しく管理する必要がない。
【0071】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本願発明の熱転写プリンタは、支持部材の係支溝内にプラテンローラの両端を摺動可能に支持し、コイルばねの巻線部を軸部材の両端寄りに挿通し、支持部材に巻線部の一端側の延設部を係止するとともに、プラテンローラを巻線部の他端側の延設部で圧接して係支溝から抜け止めし、軸部材を回動中心にして支持部材を介しプラテンローラをサーマルヘッドに弾接するようにしたことにより、従来のように第1ピン、第2ピンを立設する必要がなく、その部品点数や組み込み工程の削減を達成することができる。
しかも、コイルばねを用いてプラテンローラを支持部材に係支した簡単な構造にもかかわらず、サーマルヘッドへのプラテンローラの所定の弾接圧を得ることができ、コストダウンを図ることができる。
【0072】
また、本願発明の熱転写プリンタは、コイル状に巻回して形成された巻線部と、この巻線部の両端から延設された延設部とを有するコイルばね、を有し、支持部材には、深さ寸法を異なしめた複数の係合部を形成して、軸部材の両端寄りにコイルばねの巻線部をそれぞれ挿通し、巻線部の一端側の延設部を支持部材の係合部の1つに係止するとともに、巻線部の他端側の延設部はプラテンローラの回転軸に圧接し、または軸部材の一部に圧接し、異なる深さ寸法を有する係合部の1つを選択し、該選択した係合部に巻線部の一端側の延設部を係合することにより、サーマルヘッドに弾接するプラテンローラの弾接圧を調整可能にしたことで、従来のように一旦組み込んだ各コイルばねを交換する作業を必要とせずに、サーマルヘッドへのプラテンローラの弾接圧を適切に調整することができる。また、一対のコイルばねの付勢力に多少の誤差が生じたとしても、この誤差を無くすようにコイルばねが係止する係合部を選択することで簡単に均一に調整することができる。
【0073】
また、本発明の熱転写プリンタは、フレームに軸部材の両端を軸支し、この軸部材の両端に取付けした互いに対向する一対の基端部とこれら基端部の一端から略直角に折り曲げした支持バーとからなる支持部材を設け、各基端部の他端側に形成した係支溝に回転軸を有するプラテンローラを係支し、コイル状に巻回した巻線部とこの巻線部の両端から所定の長さにそれぞれ延びた延設部とからなるコイルばねを設け、コイルばねの巻線部を軸部材の端部に挿通し、延設部の一方をプラテンローラの回転軸に当接するとともに、延設部の他方を支持バーに形成した深さ寸法の異なる複数の係合溝の一つに掛けてコイルばねの弾性付勢力を変化させたことにより、簡単な構造で所定の弾接圧となるためのコイルばねの弾性付勢力を調整することができる。
【0074】
また、各係合溝は、支持バーの基端部との折り曲げ部分から遠くなるにつれてその深さ寸法を短く形成したことにより、コイルばねの延設部の一方がより巻線部に近い係合溝ではその深さ寸法が大きく係合溝より外方にはみ出す部分が少なくなるので、そのはみ出し部分のためのスペースを確保する必要がなく、よってフレーム全体の小型化・薄型化を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である熱転写プリンタの正面図である。
【図2】本発明の一実施形態である熱転写プリンタの底面側から見た斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態である熱転写プリンタの底面図である。
【図4】本発明の一実施形態である熱転写プリンタのフレームの底板を外し、リボンカセットを排出した状態での底面側から見た斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態である熱転写プリンタのプラテンローラとサーマルヘッドとの配置を示す要部拡大斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態である熱転写プリンタのプラテンローラ周辺の要部拡大斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態である熱転写プリンタに着脱可能なリボンカセットの正面図である。
【図8】本発明の一実施形態である熱転写プリンタの断面図である。
【図9】本発明の一実施形態である熱転写プリンタの支持部材の平面図である。
【図10】本発明の一実施形態である熱転写プリンタの支持部材の正面図である。
【図11】図10における一点鎖線11−11から見た矢視図である。
【図12】図10における右側面図である。
【図13】図10における左側面図である。
【図14】図10における支持部材の一点鎖線14−14から見た矢視図である。
【図15】図10における支持部材の一点鎖線15−15から見た矢視図である。
【図16】図10における支持部材の一点鎖線16−16から見た矢視図である。
【図17】本発明の一実施形態である熱転写プリンタの待機時におけるプラテンローラ周辺を示す状態図である。
【図18】本発明の一実施形態である熱転写プリンタの印刷時におけるプラテンローラ周辺を示す状態図である。
【図19】本発明の他の一実施形態である熱転写プリンタの斜視図である。
【図20】本発明の他の一実施形態である熱転写プリンタの支持部材の正面図である。
【図21】本発明の他の一実施形態である熱転写プリンタの支持部材の平面図である。
【図22】上記支持部材の要部拡大図である。
【図23】本発明の他の一実施形態である熱転写プリンタの圧接調整を説明するための要部断面図である。
【図24】従来の熱転写プリンタの正面図である。
【図25】従来の熱転写プリンタの底板を外した状態における底面図である。
【図26】従来の熱転写プリンタのプラテンローラ周辺の斜視図である。
【図27】従来の熱転写プリンタのプラテンローラ周辺の要部拡大斜視図である。
【図28】従来の熱転写プリンタのプラテンローラの動作を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 フレーム
1a、1b 側板部
16 軸部材
24 プラテンローラ
24a 回転軸
25、55 支持部材
25a,55a 基端部
25c、55b 支持バー(折曲部)
25f、55f 係支溝
25g、55g 係合部(係合溝)
25j、55j 第1溝
25k、55k 第2溝
25l、55l 第3溝
28a サーマルヘッド
29 軸受け部材
29b 筒部
30 コイルばね
30a 巻線部
30b 一端側の延設部
30c 他端側の延設部

Claims (10)

  1. 互いに対向して配置された側板部を有するフレームと、
    前記側板部間に両端が軸支された軸部材と、
    該軸部材の両端寄りに一体に取付けした互いに対向する基端部と、
    該基端部に形成した係支溝とを有する支持部材と、
    前記軸部材と平行となるように配設された回転自在のプラテンローラと、
    該プラテンローラと接離可能にしたサーマルヘッドと、
    コイル状に巻回してなる巻線部と、
    該巻線部の両端から延設された延設部とを有するコイルばね、とを備え、
    前記支持部材の前記係支溝内に前記プラテンローラの両端を摺動可能に支持し、前記コイルばねの前記巻線部を前記軸部材の両端寄りに挿通し、前記支持部材に前記巻線部の一端側の前記延設部を係止するとともに、前記プラテンローラを前記巻線部の他端側の前記延設部で圧接して前記係支溝から抜け止めし、前記軸部材を回動中心にして前記支持部材を介し前記プラテンローラを前記サーマルヘッドに弾接するようにしたことを特徴とする熱転写プリンタ。
  2. 前記プラテンローラには回転軸が設けられ、該回転軸の両端を一対の前記巻線部の前記他端側の延設部でそれぞれ圧接して前記係支溝から抜け止めしたことを特徴とする請求項1記載の熱転写プリンタ。
  3. 前記フレームの前記側板部と前記支持部材との間には、前記軸部材に軸支された軸受け部材が前記支持部材の外側面に沿ってそれぞれ設けられ、
    該各軸受け部材は、前記軸部材に軸支された側と反対側の内側面に前記支持部材に向けて突出した筒部をそれぞれ設けて、該各筒部を前記係支溝内に介在させ、該各筒部に前記プラテンローラの前記回転軸を軸支するとともに、該各筒部の外周に前記巻線部の前記他端側の延設部をそれぞれ圧接させたことを特徴とする請求項2記載の熱転写プリンタ。
  4. 互いに対向して配置された側板部を有するフレームと、
    前記側板部間に両端が軸支された軸部材と、
    該軸部材の両端寄りに一体に取付けられた支持部材と、
    前記支持部材の前記軸部材に軸支された側と反対側に、前記軸部材と平行となるように支持され、回転自在の回転軸を有するプラテンローラと、
    前記軸部材を軸中心にして回動可能にした前記プラテンローラと相対的に接離可能にしたサーマルヘッドと、を備え、
    コイル状に巻回してなる巻線部と、該巻線部の両端から延設された延設部とを有するコイルばねと、を有し、
    前記支持部材には、深さ寸法を異ならしめた複数の係合部を形成して、
    前記軸部材の両端寄りに前記コイルばねの前記巻線部をそれぞれ挿通し、前記巻線部の一端側の前記延設部を前記支持部材の前記係合部の1つに係止するとともに、前記巻線部の他端側の前記延設部は前記プラテンローラの前記回転軸に圧接し、または前記軸部材の一部に圧接し、
    異なる深さ寸法を有する前記係合部の1つを選択し、該選択した係合部に前記巻線部の前記一端側の延設部を係合することにより、前記サーマルヘッドに弾接する前記プラテンローラの弾接圧を調整可能にしたことを特徴とする熱転写プリンタ。
  5. 前記支持部材は、前記軸部材に取付けした互いに対向する一対の基端部と、該基端部の前記プラテンローラを支持する側と反対側を略直角に折り曲げた折曲部とを設けて、前記各折曲部の折り曲げ近傍に前記係合部を設けたことを特徴とする請求項4記載の熱転写プリンタ。
  6. 前記係合部は、前記軸部材と平行に形成された前記折曲部の端面に溝状に切り欠き形成されたことを特徴とする請求項5記載の熱転写プリンタ。
  7. 前記各折曲部は、前記基端部同士を一体成形して連結してなることを特徴とする請求項5または6に記載の熱転写プリンタ。
  8. 前記支持部材の前記係合部は、前記折曲部の前記端面に所定間隔で形成されるとともに、前記側板部間に挟まれた中央部方向にかけて前記深さ寸法を段階的に長く形成し、前記係合部の1つを選択して該選択した係合部に前記コイルばねの巻線部の前記一端側の延設部を係合させることにより、前記係合部の深さ寸法が深くなるほど前記コイルばねの前記付勢力が弱くなるようにしたことを特徴とする請求項6または7に記載の熱転写プリンタ。
  9. フレームに軸部材の両端を軸支し、該軸部材の両端に取付けした互いに対向する一対の基端部と該各基端部の一端から略直角に折り曲げした支持バーとからなる支持部材を設け、前記各基端部の他端側に形成した係支溝に回転軸を有するプラテンローラを係支し、コイル状に巻回した巻線部と該巻線部の両端から所定の長さにそれぞれ延びた延設部とからなるコイルばねを設け、前記コイルばねの前記巻線部を前記軸部材の端部に挿通し、該延設部の一方を前記プラテンローラの前記回転軸に当接するとともに、該延設部の他方を前記支持バーに形成した深さ寸法の異なる複数の係合溝の一つに掛けて該コイルばねの弾性付勢力を変化させるようにしたことを特徴とする熱転写プリンタ。
  10. 前記各係合溝は、前記支持バーの前記基端部との折り曲げ部分から遠くなるにつれて前記深さ寸法を短く形成したことを特徴とする請求項9記載の熱転写プリンタ。
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