JP3995676B2 - 汚染土壌処理方法および汚染土壌処理装置 - Google Patents

汚染土壌処理方法および汚染土壌処理装置 Download PDF

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本発明は、ゼオライトの吸着能およびイオン交換能を利用した汚染土壌処理方法および汚染土壌処理装置に関する。
ゼオライトはその特性から、イオン吸着による水処理、海水処理および底泥の改善、高度な保水性による土壌改良や、肥料成分の保持による土壌埋設材などに広く使用されている。また、このゼオライトの吸着性、イオン交換性を利用するものとして、例えば特許文献1に記載のように、溶融したガラスにゼオライトを添加することにより、ガラスに発根性、抗菌性、防腐性、水浄化性および油を改質する特性を付加させる技術が知られている。
ところで、多孔質ガラスや発泡ガラス等についても、表面積が十分に大きいことから吸着作用を有するので、上記ゼオライトと同様の用途に使用されることがある。例えば、特許文献2には、多孔質ガラス等に機能性共重合体を固定化したものが記載されている。また、特許文献3には、液体中の塩基性物質を、成分中のSiO2含有量が96重量%以上であり、かつ粉末状または繊維状あるいは織物状とした多孔質ガラスを用いて処理することが記載されている。
特開2002−293566号公報 特開2002−316838号公報 特開平4−66183号公報
上記多孔質ガラスや発泡ガラス等でも表面積は十分に大きく、それなりの吸着作用を有するものの、前述のゼオライトと比較すると、用途によっては吸着作用が不足することがある。ゼオライトそのものは粉末状であるので、そのままでは取り扱いにくいという問題があるが、特許文献1に記載の技術では、溶融したガラスにゼオライトを添加することによりこの問題を解決している。
ところが、特許文献1に記載のガラス組成物は、ゼオライトを溶融ガラス中に溶け込ませているので、ガラス組成物に添加したゼオライトのうち、ガラス組成物の表面に露出した部分しか吸着性、イオン交換性を発揮しない。そのため、ゼオライトの添加量の割に吸着能、イオン交換能があまり発揮できず、効率が良いとはいえない。ゼオライトは非常に高価であるので、この高効率化が望まれている。
そこで、本発明においては、ゼオライトによる吸着能、イオン交換能を効率良く発揮させることにより、安価に汚染土壌の処理を行うことが可能な汚染土壌処理方法および汚染土壌処理装置を提供することを目的とする。
本発明の汚染土壌処理方法は、汚染土壌中に表面がゼオライト化された発泡ガラス(以下、「ゼオライト化発泡ガラス」と称す。)を投入し、汚染土壌中に含まれる汚染物質をゼオライト化発泡ガラスに吸着させた後、ゼオライト化発泡ガラスと土壌とを分離することを特徴とする。ここで、汚染土壌とは、鉛、クロム、カドミウム、水銀、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、テトラクロロエチレンやダイオキシンなどの汚染物質により汚染された土壌のみならず、汚泥等を含むものとする。
ゼオライト化発泡ガラスでは、発泡ガラスの表面に露出した部分だけでなく、間隙内面までゼオライト化されている。汚染土壌に含まれる汚染物質は、汚染土壌中に投入されたゼオライト化発泡ガラスの間隙の中まで浸入し、発泡ガラス表面および間隙内面のゼオライトと接触することにより吸着またはイオン交換される。これにより、汚染土壌が浄化される。
また、本発明の汚染土壌処理方法は、汚染土壌と汚染土壌中に投入したゼオライト化発泡ガラスとを混合し、汚染土壌中に含まれる汚染物質をゼオライト化発泡ガラスに吸着させた後、静置または浮上分離して汚染物質を除去することを特徴とする。また、本発明の汚染土壌処理装置は、汚染土壌を入れる槽と、この槽内の汚染土壌とゼオライト化発泡ガラスとを混合する混合装置とを備える。
汚染土壌に含まれる汚染物質は、ゼオライト化発泡ガラスと混合され、間隙の中まで浸入して、発泡ガラス表面および間隙内面のゼオライトと接触することにより吸着またはイオン交換される。これにより、汚染土壌が浄化される。
ここで、ゼオライト化発泡ガラスとして、かさ比重1未満のものを用いることが望ましい。かさ比重1未満のものを用いると、上記汚染物質を吸着したゼオライト化発泡ガラスが静置または浮上分離により浮上する。これにより、汚染物質を吸着したゼオライト化発泡ガラスと水と浄化された土壌とが分離される。なお、ゼオライト化発泡ガラスとして、連続間隙を有するものを用いた場合、そのかさ比重は0.3〜0.6である。
ここで、ゼオライト化発泡ガラスとしては、(1)ガラス微粉末に発泡剤とゼオライト化前駆物質を混合した後、焼成したもの、(2)ガラス微粉末にゼオライト化前駆物質を混合しゼオライト化させた後、発泡剤を混合し、焼成したもの、(3)ガラス微粉末に発泡剤を混合焼成し発泡ガラスを製造した後、ゼオライト化前駆物質を付着させ、マイクロ波によりゼオライト化したもの等を用いることができる。
なお、汚染土壌中に含まれる水分が少ないために、汚染土壌とゼオライト化発泡ガラスとが混合しにくい場合等には、汚染土壌にゼオライト化発泡ガラスとともに水を加えて混合するのが望ましい。水を加えて混合することにより、汚染土壌中の汚染物質が水中に溶け出し、ゼオライト化発泡ガラスの間隙の中に浸入しやすくなるので、より効率良く発泡ガラス表面および間隙内面のゼオライトと接触させることが可能となる。
また、この加える水は、静置または浮上分離することにより分離された水を再利用することが望ましい。ゼオライト化発泡ガラスと接触した水は、その表面および間隙内面のゼオライトと接触することにより浄化されているので、再利用することが可能である。そこで、この水を繰り返し汚染土壌にゼオライト化発泡ガラスとともに加えることで、汚染土壌処理を行うことが可能となる。
また、本発明の汚染土壌処理方法は、汚染土壌を含む地盤に穴を形成してこの穴にゼオライト化発泡ガラスを投入して充填し、汚染土壌中に含まれる汚染物質をゼオライト化発泡ガラスに吸着させた後、ゼオライト化発泡ガラスを取り出して汚染物質を除去することを特徴とする。
汚染土壌を含む地盤に穴を形成してこの穴にゼオライト化発泡ガラスを充填すると、地盤中の地下水により汚染土壌を含む地盤に含まれる汚染物質が、地下水とともにゼオライト化発泡ガラスが充填された穴に浸み出し、ゼオライト化発泡ガラスと接触する。これにより、汚染土壌中に含まれる汚染物質が、地下水とともにゼオライト化発泡ガラスの間隙の中まで浸入し、発泡ガラス表面および間隙内面のゼオライトと接触することにより吸着またはイオン交換され、浄化される。
(1)汚染土壌中に、ゼオライト化発泡ガラスを投入し、汚染土壌に含まれる汚染物質をゼオライト化発泡ガラスに吸着させた後、ゼオライト化発泡ガラスと土壌とを分離する構成により、汚染土壌に含まれる汚染物質を、発泡ガラスの表面に露出したゼオライトだけでなく、間隙の中まで浸入して間隙内面のゼオライトにまで接触させ、ゼオライトによる吸着能、イオン交換能を効率良く発揮させることができる。これにより、安価に汚染土壌の処理を行うことが可能となる。
(2)ゼオライト化発泡ガラスとして、かさ比重1未満のものを用いることにより、汚染物質を吸着したゼオライト化発泡ガラスが静置または浮上分離により浮上し、汚染物質を吸着したゼオライト化発泡ガラスと水と浄化された土壌とが分離されるので、これらを容易に分別することが可能となる。また、それぞれ分別して再利用することも可能となる。
(3)汚染土壌に、ゼオライト化発泡ガラスとともに水を加えて混合することにより、汚染土壌中の汚染物質が水中に溶け出し、ゼオライト化発泡ガラスの間隙の中に浸入しやすくなるので、より効率良く発泡ガラス表面および間隙内面のゼオライトと接触させ、ゼオライトによる吸着能、イオン交換能をより効率良く発揮させることが可能となる。
(4)水として、静置または浮上分離することにより分離された水を再利用することにより、新たな水の使用量を減らして汚染土壌処理コストを下げることが可能となる。
(5)汚染土壌を含む地盤に穴を形成してこの穴にゼオライト化発泡ガラスを投入して充填し、汚染土壌中に含まれる汚染物質をゼオライト化発泡ガラスに吸着させた後、ゼオライト化発泡ガラスを取り出して汚染物質を除去する構成により、汚染土壌に含まれる汚染物質が、地下水とともにゼオライト化発泡ガラスの間隙の中まで浸入し、発泡ガラス表面および間隙内面のゼオライトと接触することにより吸着またはイオン交換されるので、ゼオライトによる吸着能、イオン交換能を効率良く発揮させ、安価に汚染土壌およびこれに含まれる地下水の処理を行うことが可能となる。
ゼオライトの一般化学式は以下のように表される。
X(M2 +,M2+)O・Al23・SiO2・H2
但し、M2 +,M2+:アルカリ源、Al2:アルミナ源、Si:シリカ源である。
したがって、合成に当たってはこれら3つの原料と水とを加え、合成温度、合成時間、合成圧力等を調整することで各種ゼオライトを生成することができる。石炭灰から作られる人工ゼオライトは、石炭灰に含まれるシリカ分とアルミナ分にアルカリ源となる苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を加えて、オートクレーブによる水熱処理で合成される。
本実施形態において使用するガラスは、有色廃ガラスである。この有色廃ガラスは、表1のガラスカレットの化学組成(単位:質量%)に示すように、ソーダガラスであることから、シリカ源およびアルカリ源(Na)は含まれているものの、アルミナ源はほとんど含まれていない。したがって、ゼオライト化に当たっては、ガラス表面の活性化とアルミナ源(アルミニウム)の添加が必要となる。また、アルミニウム成分は発泡ガラス表面と十分に濡れることが必要であるので、液体状で供給されることが望ましい。
一方、ゼオライトにはゼオライト水(Zeolytic Water)が必要であり、これにより構造が保たれるので、少なくとも生成時は水分の存在が必要である。但し、この水は加熱により除かれても、ゼオライトの構造は保持され、水分存在下では再水和が行われるとされており、構造ができてしまえば、さらに高温処理が行われてもゼオライトそのものは残る。
以上のことから、ガラスをゼオライト化させるために必要なアルミナ源として、次のように、ゼオライト化条件を決定する。
〔アルミナ源の添加+水溶液化法〕
(1)液体状で供給される市販のアルミン酸ソーダ(NaAlO2)を使用する方法
(2)次に示すアルミナ源に苛性ソーダを加え、水溶液化する方法
・γアルミナ
・カオリンAl23・2SiO2・2H2
・メタカオリン(カオリンを焼成したもの、Al2Si27
・モンモリロナイトNa0.3(Al,Mg)2(Si,Al)410(OH)2・xH2
・アロフェン(Al23)(SiO21.32.5(H2O)
・水酸化アルミニウムAl(OH)3
ゼオライト化発泡ガラスの製造は、以下の3つの方法のいずれかにより行う。
(1)ガラス微粉末に発泡剤とゼオライト化前駆物質を混合した後、焼成する方法(以下、「手法1」と称す。図1参照。)
(2)ガラス微粉末にゼオライト化前駆物質を混合しゼオライト化させた後、発泡剤を混合し、焼成する方法(以下、「手法2」と称す。図2参照。)
(3)ガラス微粉末に発泡剤を混合焼成し発泡ガラスを製造した後、ゼオライト化前駆物質を付着させ、マイクロ波によりゼオライト化する方法(以下、「手法3」と称す。図3参照。)
手法1は発泡ガラスの生成温度とゼオライトの生成温度が異なることから、ゼオライト化が最も困難と考えられる条件であるが、その代わり最も経済性が向上する条件でもある。すなわち、発泡ガラスを生成するには、発泡剤の発泡温度等から850〜900℃程度必要であるが、反対にゼオライトは高温になると構造破壊を生じる可能性がある。
発泡ガラスの生成温度はガラスの溶融温度および発泡剤の発泡温度で決定される。使用する廃ガラスを溶融させるには750〜800℃必要である。また、従来の発泡ガラス製造に使われている発泡剤は炭酸カルシウム(連続間隙で吸水性大の場合)で、最終加熱温度が一般に950℃以上と高い。これは炭酸カルシウムの分解温度が900℃であるので、これより高い温度、通常950℃程度が必要となるからである。また、このような高温度においては、ビン、ガラスなどのソーダガラスではどうしても粘性が低くなりすぎ、気泡の保持が困難である。このため、高価な炭化ケイ素を多量に加えなければならないという弊害も生じてくる。
そこで、発泡ガラスの生成温度を低下させるため、本実施形態においては新しい発泡剤としてドロマイトを使用する。ドロマイトは、炭酸カルシウムより低い750〜850℃前後で分解反応が起こる。したがって、発泡剤としてドロマイトを使用することにより、発泡ガラスの生成温度を50〜100℃低下させ、炭酸カルシウムより低温(約850〜900℃)で生成することができる。なお、これにより、発泡ガラスの製造において部分的には850〜900℃程度にゼオライトが加熱されることになるが、過渡的状態で作るとともにその時間が10分弱であることから、平均的な加熱温度は低く、ゼオライトを保持することが可能である。
また、ゼオライトは原則として水分の存在下で生成するが、手法1ではゼオライト化に必要なアルミナ源として粘土鉱物を採用し、粘土鉱物中に含有する水分を利用する。また、この粘土鉱物には600℃程度で水分として蒸発するOH基を多数持っており、かつ発泡ガラス化するときにガラス表面が溶融により覆われてしまい、内部が加圧条件(水熱に近い条件)になることが考えられる。具体的には通常の発泡ガラス製造条件に対して、中間温度での保持時間を長くすることによりゼオライトを生成する。
手法2では、廃ガラスを微粉砕後、ゼオライト化に必要なアルミナ源を加え、水熱条件でゼオライト化させた後、発泡剤を混ぜ、焼成、発泡させることにより、ゼオライト化発泡ガラスを生成する。但し、通常の水熱合成では多量のアルカリ中で処理を行うが、工業的にはアルカリ源を最小限として、水熱を実質的に水蒸気のみで行う。また、アルミナ源は、手法1と同じく天然鉱物を主として使用するようにして、活性な各種粘土鉱物を使用する。これらの粘土鉱物はそれのみでもゼオライト化する可能性があり、よりゼオライト化が容易となる。
手法3では、発泡ガラス製造後、アルミナ源を加え、マイクロ波処理によりゼオライト化させる。アルミナ源は水溶液状(水酸化アルミニウム+水酸化ナトリウムまたはアルミン酸ナトリウム)で添加し、反応を起こしやすくするとともに、マイクロ波によるOH基の活性化および発泡ガラス表面での溶融化によりゼオライトを形成する。
上記方法により得られるゼオライト化発泡ガラスは、添加材量、微粉砕ガラスの粒度、焼成温度や焼成時間等の製造条件によりその比重を調整することができる。また、発泡剤の種類および添加量を調整することにより連続間隙を有するものとしたり、間隙率10〜40%の連続間隙および独立間隙が混在するものとしたりすることができる。
なお、間隙率とは、発泡ガラス全体の体積に対する隙間の割合を百分率で表したものである。間隙率は吸水率と等しく、次式により求められる。
間隙率(吸水率)Q(%)=(mS−mD)/mD×100
但し、mS:試料の質量(g)、mD:乾燥後の試料の質量(g)である。
この間隙率(吸水率)を調整することにより、被処理土壌とゼオライト化発泡ガラスとの接触効率を制御することが可能である。
(実施の形態1)
図4は本発明の第1の実施の形態における汚染土壌処理装置の概略構成図である。
図4において、本実施形態における汚染土壌処理装置は、汚染土壌S’と上記ゼオライト化発泡ガラス(図示せず。)とを混合する混合槽1と、混合槽1によりゼオライト化発泡ガラスを混合した汚染土壌S’を入れてゼオライト化発泡ガラスを浮上分離させる分離槽2とを備える。なお、ここで使用するゼオライト化発泡ガラスは、連続間隙を有するものであり、かさ比重0.3〜0.6のものである。
混合槽1は、混合槽1内で汚染土壌S’とゼオライト化発泡ガラスとを攪拌する攪拌羽根3と、攪拌羽根3を回転駆動するモータ4とを備える。汚染土壌S’は、ベルトコンベア5により混合槽1内へと投入される。混合槽1では、ゼオライト化発泡ガラスと必要に応じて水が加えられ、攪拌羽根3を回転させることにより、汚染土壌S’とゼオライト化発泡ガラスとが混合される。なお、水は、汚染土壌S’とゼオライト化発泡ガラスとの混合物がスラリー状となる程度に加える。
混合槽1で混合された混合物は、分離槽2へと移され、静置または浮上分離される。混合物の汚染土壌に含まれる汚染物質は、水中に溶け出し、ゼオライト化発泡ガラスの間隙の中まで浸入し、その表面および間隙内面のゼオライトと接触することにより吸着またはイオン交換される。そして、汚染物質を吸着したゼオライト化発泡ガラスGは、静置または浮上分離により浮上し、混合物は、汚染物質を吸着したゼオライト化発泡ガラスGと水Wと浄化された土壌Sとに分離される。
ここで、分離された水Wは、ゼオライト化発泡ガラスの表面および間隙内面のゼオライトと接触することにより浄化されているので、混合槽1で加える水として再利用することが可能である。また、浄化された土壌Sは、乾燥後、例えば埋立土として利用することが可能である。
以上のように、本実施形態における汚染土壌処理装置は、汚染土壌にゼオライト化発泡ガラスを混合し、静置または浮上分離する構成により、汚染土壌に含まれる汚染物質を、ゼオライト発泡ガラスの表面に露出したゼオライトだけでなく、間隙の中まで浸入して間隙内面のゼオライトにまで接触させ、ゼオライトによる吸着能、イオン交換能を効率良く発揮させることができる。これにより、安価に汚染土壌の処理を行うことが可能である。
また、本実施形態における汚染土壌処理装置では、ゼオライト化発泡ガラスとして、かさ比重1未満のものを用いているので、汚染物質を吸着したゼオライト化発泡ガラスが静置または浮上分離により浮上し、汚染物質を吸着したゼオライト化発泡ガラスGと水Wと浄化された土壌Sとが分離されるので、これらを容易に分別することが可能であり、それぞれ分別して再利用することも可能である。
また、汚染土壌に加える水として、分離された水Wを再利用するので、新たな水の使用量を減らすことができ、汚染土壌処理コストを下げることが可能である。
なお、本実施形態においては、混合槽1と分離槽2とが別々に構成されているが、これらは一体に構成することも可能である。
(実施の形態2)
図5は本発明の第2の実施の形態における汚染土壌処理方法を示す断面図である。
図5に示すように、本実施形態においては、汚染土壌を含む地盤6を掘削して穴7を形成し、この穴7の中にゼオライト化発泡ガラスGを投入し、充填する。このとき、穴7は、地下水面Sよりも深い位置まで形成し、穴7に充填されたゼオライト化発泡ガラスGが地下水と接触するようにする。
地下水には汚染土壌を含む地盤に含まれる汚染物質が溶け込んでおり、この地下水は穴7に浸み出し、穴7に充填されたゼオライト化発泡ガラスGと接触する。これにより、汚染土壌中に含まれる汚染物質が、地下水とともにゼオライト化発泡ガラスGの間隙の中まで浸入し、発泡ガラス表面および間隙内面のゼオライトと接触して吸着またはイオン交換される。なお、汚染物質吸着後のゼオライト化発泡ガラスGは、穴7より取り除く。
このように、本実施形態においても、ゼオライトによる吸着能、イオン交換能を効率良く発揮させ、安価に汚染土壌およびこれに含まれる地下水の処理を行うことが可能である。本実施形態におけるゼオライト化発泡ガラスGは、どのような比重のものでも使用することが可能である。
本発明の汚染土壌処理方法および汚染土壌処理装置は、鉛、クロム、カドミウム、水銀、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、テトラクロロエチレンやダイオキシンなどの汚染物質により汚染された土壌や汚泥等あるいは汚染土壌に含まれる地下水の浄化処理に有用である。
ゼオライト化発泡ガラスの第1の製造方法を示すフロー図である。 ゼオライト化発泡ガラスの第2の製造方法を示すフロー図である。 ゼオライト化発泡ガラスの第3の製造方法を示すフロー図である。 本発明の第1の実施の形態における汚染土壌処理装置の概略構成図である。 本発明の第2の実施の形態における汚染土壌処理方法を示す断面図である。
符号の説明
G ゼオライト化発泡ガラス
1 混合槽
2 分離槽
3 攪拌羽根
4 モータ
5 ベルトコンベア
6 地盤
7 穴

Claims (8)

  1. 汚染土壌中に表面がゼオライト化された発泡ガラス(以下、「ゼオライト化発泡ガラス」と称す。)を投入し、前記汚染土壌中に含まれる汚染物質を前記ゼオライト化発泡ガラスに吸着させた後、前記ゼオライト化発泡ガラスと土壌とを分離することを特徴とする汚染土壌処理方法。
  2. 前記汚染土壌と前記汚染土壌中に投入したゼオライト化発泡ガラスとを混合し、前記汚染土壌中に含まれる汚染物質を前記ゼオライト化発泡ガラスに吸着させた後、静置または浮上分離して前記汚染物質を除去することを特徴とする請求項1記載の汚染土壌処理方法。
  3. 前記ゼオライト化発泡ガラスとして、かさ比重1未満のものを用いることを特徴とする請求項2記載の汚染土壌処理方法。
  4. 前記汚染土壌に、前記ゼオライト化発泡ガラスとともに水を加えて混合することを特徴とする請求項2または3に記載の汚染土壌処理方法。
  5. 前記水として、前記静置または浮上分離することにより分離された水を再利用することを特徴とする請求項4記載の汚染土壌処理方法。
  6. 前記汚染土壌を含む地盤に穴を形成してこの穴に前記ゼオライト化発泡ガラスを投入して充填し、前記汚染土壌中に含まれる汚染物質を前記ゼオライト化発泡ガラスに吸着させた後、前記ゼオライト化発泡ガラスを取り出して前記汚染物質を除去することを特徴とする請求項1記載の汚染土壌処理方法。
  7. 汚染土壌を入れる槽と、この槽内の汚染土壌とゼオライト化発泡ガラスとを混合する混合装置とを備える汚染土壌処理装置。
  8. 前記ゼオライト化発泡ガラスとして、かさ比重1未満のものを用いた請求項7記載の汚染土壌処理装置。
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