JP3992862B2 - 高周波マルチチップモジュール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報通信機器等に使用される高周波マルチチップモジュールに関し、特にギガヘルツ(GHz)以上の周波数の信号を取り扱う高周波回路とそれよりも周波数が低い信号を取り扱う低周波回路とが混在するマルチチップモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
図7〜図11は特開昭62−179134号公報に記載されたマイクロ波装置用パッケージを示す斜視図である。
【0003】
図7に斜視図、図8に組立図を示すパッケージは、キャリア61と、矩形枠状の第1の誘電体基板62及び第2の誘電体基板63と、リード64及びキャップ66とにより構成されている。第1の誘電体基板62の上には、内周側縁部から外周側縁部に延在する入出力取出し用金属膜65が設けられており、リード64はこの金属膜65の上に接合されている。キャリア61の上に第1の誘電体基板62及び第2の誘電体基板63を積み重ね、内側にマイクロ波装置(図示せず)を収納して、キャップ66で密閉するようになっている。
【0004】
リード64から入力される信号は、第1の誘電体基板62の上に構成されるマイクロストリップ配線路、第1の誘電体基板62と第2の誘電体基板63との間に金属膜65を挟む構造のトリプレート配線路を経て、マイクロ波装置に供給される。また、マイクロ波装置から出力される信号は、トリプレート配線路、マイクロストリップ配線路を経てパッケージ外へ取出される。
【0005】
図9〜図11は他のマイクロ波装置用パッケージを示す図であり、図9はパッケージの斜視図、図10は図9のII−II線における縦断面図、図11は同じくその組立図である。
【0006】
このマイクロ波装置用パッケージは、キャリア71と、このキャリア71上に配置される矩形枠状の誘電体基板72と、リード74及びキャップ76とにより構成される。誘電体基板72の上面側には、基板72の縁部に沿って枠状に形成されたキャップ取付け用金属膜75aと、このキャップ取付け用金属膜75aの内側及び外側にそれぞれ配置された入出力用取出し金属膜75b,75cとが設けられている。また、誘電体基板72の下面側には、図10に示すように、コプレーナ配線路75dが形成されている。キャップ取付け用金属膜75aの内側及び外側にそれぞれ形成された金属膜75b,75cは、スルーホール72a及びコプレーナ配線路75dを介して相互に電気的に接続されている。
【0007】
また、リード74は誘電体基板72の上に形成された金属膜75cの上に接合されている。マイクロ波装置は誘電体基板72の内側に配置され、キャップ76が誘電体基板72上に接合される。これにより、マイクロ波装置は、誘電体基板72とキャップ76とにより形成される空間内に密封される。また、キャリア71には凹部71aが設けられており、コプレーナ配線路75dがキャリア71に接触しないようになっている。
【0008】
マイクロ波信号は、リード74から外側金属膜75c、コプレーナ配線路75d及び内側金属膜75bを介してマイクロ波装置に入力され、マイクロ波装置から出力された信号は、内側金属配線75b、コプレーナ配線路75d及び外側金属配線75cを介してリード74に伝達される。
【0009】
これらの図7,図8及び図9〜図11に示すマイクロ波装置用パッケージは、いずれも1つのパッケージに1つの半導体チップを搭載するシングルチップパッケージである。
【0010】
一方、高密度の実装を可能にする技術としては、1枚の基板上に複数の半導体ベアチップを実装するマルチチップモジュールといわれる技術が知られている。従来、マルチチップモジュールは、比較的低周波のデバイスを実装するために使用されている。
【0011】
マルチチップモジュールには、MCM−D、MCM−C及びMCM−Lといわれる3つの形態がある。MCM−Dは、セラミック板又はシリコンウェハ等のソリッド基板の上に、樹脂薄膜(絶縁層)と金属薄膜(配線層)とを交互に複数層ずつ積層して多層配線路を形成し、その上に半導体チップを実装するものである。MCM−Cは、多層セラミック基板の上にベアチップを実装するものであり、MCM−Lは、微細配線を有するプリント板の上にベアチップを実装するものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のマルチチップモジュールの技術はいずれも比較的低い周波数の信号を取り扱う装置に適用されるものであり、ミリ波帯(約30GHz以上)の信号を取り扱う装置にそのまま適用することはできない。ミリ波帯を扱うマルチチップモジュールには、以下の5つの特性が必要とされる。
【0013】
▲1▼高周波信号の挿入損失が小さいこと、
▲2▼I/Oポート(端子)部での反射損失が小さいこと、
▲3▼グランド遷移がないこと、
▲4▼気密封止構造であること、(ミリ波デバイスは、一般にパッシベーション膜が薄く耐環境性に劣るので、気密封止構造であることが必要)
▲5▼配線収容能に優れること。
【0014】
図7,図8及び図9〜図11に示す高周波パッケージ構造では、基本的に配線を立体的に構成できないので、上記の▲5▼の配線収容能に問題がある。
【0015】
マルチチップモジュールは、配線収容能は高いが、従来の構造では、上記の▲1▼〜▲4▼の特性を同時に満足させることはできない。すなわち、MCM−Dでは、薄膜樹脂材料の高い誘電損失と吸湿性(水分が樹脂を透過して気密性が損なわれる)とのために、上記の▲1▼及び▲4▼の特性を満足することができない。MCM−Lにおいても、プリント板材料として樹脂を使用するので、MCM−Dと同様に▲1▼及び▲4▼の特性を満足することができない。また、MCM−Cでは、1層当たり200μm以上の厚さの絶縁層が少なくとも3層は必要となり、基板の厚さが取扱う信号の実効波長とほぼ同じとなる。このため、上記の▲2▼の特性を満足することができず、共振が発生する等の問題がある。更に、MCM−Cの内層配線は、ストリップライン構造をとるのが普通であるが、ストリップライン構造では上記の▲3▼の特性を満足することが困難である。
【0016】
以上から本発明の目的は、高周波信号の挿入損失及びI/Oポート部での反射損失が小さく、且つグランド遷移がなく、また気密封止構造であり、更に配線収容能に優れた高周波マルチチップモジュールを提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、基板と、前記基板の第1面側に形成されたコプレーナ配線路と、前記基板の第2面側に形成された多層配線路と、前記基板に設けられて前記コプレーナ配線の一部と前記多層配線路の一部とを電気的に接続する気密ビアと、前記コプレーナ配線路に接合された複数の半導体チップと、前記基板の前記第1面側に接合されて前記複数の半導体チップを気密封止するキャップと、信号が通る信号線と該信号線から離隔した接地パターンとから構成されるマイクロストリップ配線路とを有し、前記マイクロストリップ配線路の前記信号線が前記基板の前記第2面側に配置され、前記接地パターンが前記コプレーナ配線路の接地パターンと共通であることを特徴とする高周波マルチチップモジュールにより解決する。
【0018】
本発明においては、基板の第1面側にコプレーナ配線路が配置され、半導体チップは該コプレーナ配線路に接合されて、キャップにより気密封止されている。ギガヘルツ(GHz)帯の高周波信号は、前記コプレーナ配線路を介して前記半導体チップに入出力される。一方、基板の第2面側には、例えば樹脂薄膜(絶縁層)と金属薄膜(配線層)とを積層してなる多層配線路が配置されている。この多層配線路は、比較的周波数が低い信号が通る配線や、駆動用直流電圧を供給するための配線を有する。
【0019】
このように、本発明においては、基板の一方の面側に高周波信号が通るコプレーナ配線路を配置し、他方の面側に比較的周波数が低い信号用配線及び直流電圧用配線を有する多層配線路を配置しているので、配線収容能が高く、かつ、高周波信号の挿入損失が小さい。第2面側の多層配線路に、比較的低い周波数で動作する半導体デバイスを接合してもよい。そのような半導体デバイスは、一般的に気密封止を必要としない。
【0020】
また、マイクロストリップ配線路を形成する場合、該マイクロストリップ配線の信号線を第2面側に配置し、接地パターンを第1面側のコプレーナ配線路の接地パターンと共通にする。これにより、マイクロストリップ配線路のグランド遷移が防止される。更に、基板にビアを設け、該ビアを介して基板の第1面側の配線路と第2面側の配線路との間で信号を伝達する場合、基板の厚さtを下記数式2で示す不等式を満足するように設定する。これにより、ビアでの共振が回避され、反射損失を小さくすることができる。
【0021】
【数2】
Figure 0003992862
【0022】
但し、上記数式2において、fは高周波信号の周波数、εは基板材料の比誘電率、cは光の速度である。
【0023】
本発明の高周波マルチチップモジュールをレーダ装置等に適用する場合、端子をパッチアンテナとして使用することができる。これにより、部品点数を削減することができる。
【0024】
多層配線路の絶縁材料としては、ポリイミドやベンゾサイクロブテン等を使用することができる。また、基板材料としては、酸化アルミニウム(アルミナ)及び窒化アルミニウム等を主成分とするセラミックを使用することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0026】
図1は本発明の実施の形態の高周波マルチチップモジュールを示す断面図、図2は同じくそのマルチチップモジュールの基板10の一部を示す模式的断面図である。
【0027】
基板10はアルミナ又は窒化アルミニウム等のセラミックにより形成されている。基板10の厚さtは、取り扱う信号の周波数に応じて前記数式2で示す不等式を満足するように設定されており、例えば77GHzの信号を取り扱う場合、セラミックの比誘電率εを9.9とすると、基板10の厚さは約0.31mm以下とすることが必要である。
【0028】
この基板10の一方の面(図では上面:以下、第1面という)側には高周波信号を伝送するためのコプレーナ配線路11が形成され、他方の面(図では下面:以下、第2面という)側には高周波信号、その他の信号及び電源電圧が入出力される端子(I/Oポート)13と、低周波信号を伝達したり直流電圧を供給するための配線が設けられた薄膜多層配線路14が配置されている。
【0029】
基板10の第1面側のコプレーナ配線路11には、複数個のモノリシックマイクロウェーブ集積回路(monolithic microwave integrated circuit )のベア半導体チップ(以下、「MMIC」という)15がバンプ16を介して機械的及び電気的に接続されている。また、基板10の第1面側には金属キャップ17が接合されている。MMIC15は、このキャップ17と基板10とにより形成される空間内に配置されている。この空間内は、キャップ17と基板10とにより気密性が保持される。
【0030】
一方、基板10の第2面側に形成された薄膜多層配線路14は、配線層とポリイミド又はベンゾサイクロブテン等の樹脂からなる絶縁層とを交互に積層した構造を有する。この薄膜多層配線路14には比較的周波数が低い信号の処理を行う半導体チップ(半導体デバイス)18が接合される。
【0031】
樹脂の誘電材料は、一般的に吸湿性が高いので、気密封止すべき部分に使用すると水分が樹脂内を透過し、気密性が損なわれる。従って、基板材料や気密部分には樹脂を使用することは好ましくない。しかし、ポリイミドやベンゾサイクロブテン等の樹脂は数十μmと薄い膜を均一に形成することができるため、薄膜多層配線路14の形成には適しており、配線収容能を上げることができる。
【0032】
基板10の第1面側のコプレーナ配線路11は、図2に示すように、ギガヘルツ(GHz)帯の高周波信号を伝達する信号線4aと、信号線4aを囲む接地パターン4bとにより構成される。また、基板10の第2面側には、高周波信号が入出力される端子(I/Oポート)13と、比較的低い周波数(メガヘルツ(MHz)帯)の信号が通る信号線6aが形成されている。この信号線6aは、第1面側の接地パターン4bとともにマイクロストリップ配線路を構成する。すなわち、本実施の形態においては、コプレーナ配線路の接地パターンと、マイクロストリップ配線路の接地パターンとが共通になっている。
【0033】
更に、基板10には、第1面側から第2面側に挿通する孔内に導電材料を埋め込んでなる気密ビア5が形成されている。この気密ビア5により、第1面側の信号線4aと第2面側の端子13との間や、第1面側の接地パターン4bと第2面側の接地線(図示せず)などとの間が電気的に接続されている。
【0034】
図3はミリ波レーダユニットの回路構成を示すブロック図である。レーダーユニットの送信側は、VCO(voltage controlled oscillator :電圧制御発振回路)モジュール21と、逓倍器(DBL)及びアンプ(AMP)からなるTXモジュール22とにより構成される。VCOモジュール21にはFM−CW用の三角波変調信号を印加する。VCOモジュール21は30GHzの信号を出力し、逓倍器(DBL)はVCOモジュール21から出力された信号を基に、60GHzの信号を生成して出力する。この信号は、送信導波管端のアンテナ24を介して外部に放出される。
【0035】
受信側は、アンプモジュール(AMP)26と、アンプ(AMP)及び混合器(MIX)からなるRXモジュール25とにより構成され、受信導波管端のアンテナを介して60GHzの信号を受信し、増幅及び周波数変換して中間周波信号(IF)を出力する。混合器(MIX)には送信信号の一部を方向性結合器によりローカル信号として導く。受信側初段のアンプ26は、スイッチングによる簡易ヘテロダイン方式により変換雑音の低減を図り、レーダシステムとして良好なS/N比を実現している。
【0036】
このミリ波レーダーユニットでは、VCOモジュール21をGaAsFETを集積した集積回路にて構成し、TXモジュール22、アンプモジュール26及びRXモジュール25はいずれもMMIC(HEMT:High Electron Mobility Transistor )にて構成している。
【0037】
このミリ波レーダユニットを本実施の形態のマルチチップモジュールにより実現する場合、TXモジュール22、アンプモジュール26、RXモジュール25及び高周波用配線(コプレーナ配線)を基板10の第1面側に配置し、VCOモジュール21、低周波配線及び電源供給用配線等を基板10の第2面側に配置する。一般的に、ミリ波レーダユニット等の高周波アナログ回路では、取り扱いの困難な高周波信号用パスはごく一部であり、大部分は中間周波信号(メガヘルツ(MHz)帯の信号)用パス又はそれよりも周波数が低い低周波信号用パスである。本実施の形態においては、高周波アナログ回路を構成するMMIC及び配線(コプレーナ配線)のみを基板10の第1面側に配置する。
【0038】
また、アンテナは、いわゆるパッチアンテナとして実現することができる。すなわち、送信導波管端又は受信導波管端に接続される端子(I/Oポート)13のサイズを送信又は受信する信号の波長の1/2とすることにより、端子13自体をアンテナとして使用することができる。
【0039】
本実施の形態においては、上述の如く、ギガヘルツ(GHz)帯の高周波信号を伝達するコプレーナ配線路11を基板10の第1面側に形成し、このコプレーナ配線路11にMMIC15を接合する。また、セラミック基板10の第1面側にキャップ17を接合して、MMIC15を密閉する。これにより、高周波信号の挿入損失が抑制される。また、基板10の厚さが前記数式2に示す不等式に応じて設定されているので、I/Oポート部での反射損失が小さい。更に、コプレーナ配線路の接地パターンとマイクロストリップ配線路の接地パターンとを共通としているので、グランド遷移がない。更にまた、直流電圧及び低周波信号を伝達する配線を多層配線構造としているので、配線収容能にも優れている。更にまた、端子(I/Oポート)13をパッチアンテナとして使用するので、アンテナを別に用意する必要がなく、部品点数を低減することができる。
【0040】
図4は本実施の形態の高周波マルチチップモジュールの製造方法を示すフローチャートである。
【0041】
まず、気密ビア5を有するセラミック基板10を用意する(ステップS1)。そして、このセラミック基板10の第1面側に高周波用コプレーナ配線路を形成する(ステップS2)。コプレーナ配線路の例を図5に示す。この図5において、ハッチングした部分が導体パターン(金属膜)である。
【0042】
次に、セラミック基板10の第2面側に、低周波用配線及び引出用マイクロストリップ配線路を形成する(ステップS3)。図6に、セラミック基板の第2面側に形成した導体パターンの例を示す。その後、第2面に樹脂薄膜を塗布形成し、該樹脂薄膜をパターニングしてビアホールを形成する。そして、このビアホール内に導電材料を埋め込んでビアを形成する。その後、樹脂薄膜の上に導電膜を形成し、該導電膜をパターニングして配線を形成する(ステップS4)。ステップS3及びS4は必要回数だけ、すなわち、信号を伝達する配線の層数だけ繰り返す。
【0043】
一般に、樹脂の誘電体材料は、酸化アルミニウム及び窒化アルミニウム等のセラミックと比較して、誘電損失が大きく、且つ伝送配線路の損失が大きくなるので、高周波基板用の絶縁材料には適さない。しかし、樹脂の誘電体材料では、数十μmの薄膜を均一に形成できるので、薄膜回路の形成には適し、且つ配線収容能には優れている。
【0044】
次に、樹脂薄膜上に電源供給用直流(DC)配線路を形成する(ステップS5)。そして、更にその上に電源供給用直流配線路を形成する場合は、ステップS4に戻って、樹脂薄膜を塗布し、該樹脂薄膜をパターニングしてビアホールを形成する。そして、ビアホール内に導電材料を埋め込んでビアを形成する。ステップS5及びS4も必要回数だけ、すなわち、電源供給用直流配線の必要層数だけ繰り返す。
【0045】
次いで、セラミック基板10の第1面に複数個のMMIC15を実装する(ステップS6)。そして、セラミック基板10の上にキャップ17を接合して、MMIC15をキャップ17の内側に気密的に封止する(ステップS7)。これにより、本実施の形態の高周波マルチチップモジュールが完成する。
【0046】
以下、本実施の形態の高周波マルチチップモジュールを実際に製造して、利得特性を表示した結果について、比較例と比較して説明する。
【0047】
(実施例)
まず、基板として、ビアを有し、1辺が10mmの正方形で厚さが0.2mmのアルミナ基板を用意した。アルミナの純度は99.6%、比誘電率は9.9、1MHzにおける誘電損失は2×10-4であった。また、ビアには、タングステン埋め込みビアを用いて、ビア部分における気密性を確保した。
【0048】
次に、アルミナ基板の第1面側にコプレーナ配線路を形成した。コプレーナ配線路は、基板の第1面上に厚さが0.1μmのチタン(Ti)膜、厚さが0.1μmのパラジウム(Pd)膜、及び厚さが3μmの金(Au)膜を順次形成し、これらの膜をフォトリソグラフィによりパターニングすることにより形成した。コプレーナ配線路のインピーダンスは50Ωであった。
【0049】
次に、アルミナ基板の第2面側に、低周波及び中間周波回路用として、幅が190μm、厚さが3.2μmのマイクロストリップ配線路の信号線を形成した。マイクロストリップ配線路は、基板の表面上に厚さが0.1μmの第1のクロム(Cr)膜、厚さが3μmの銅(Cu)膜、及び厚さが0.1μmの第2のクロム(Cr)膜を順次形成し、これらの膜をフォトリソグラフィによりパターニングすることにより形成した。このマイクロストリップ配線路36の接地パターンはコプレーナ配線路の接地パターンと共通とした。マイクロストリップ配線路のインピーダンスは50Ωであった。
【0050】
次に、アルミナ基板の第2面側に感光性ポリイミドをスピンコーティングし、マイクロストリップ配線路を感光性ポリイミドで被覆した。その後、プリベークした後に、所定の配線パターンを有するフォトマスクを介して感光性ポリイミドに紫外線を露光した。その後、現像処理を施し、更にハードベークして、層間ビア部と、高周波引出線部に孔を有するポリイミド膜を作製した。このポリイミド膜の膜厚は20μm、比誘電率は3.5であり、1MHzにおける誘電損失は0.1であった。
【0051】
次いで、ポリイミド膜の上に、電源回路用として幅が200μm、厚さが3.2μmの配線を形成した。この配線は、厚さが0.1μmのCr(クロム)膜、厚さが3μmのCu(銅)膜、厚さが1μmのNi(ニッケル)膜、及び厚さが0.5μmのAu(金)膜の4層構造を有する。これにより、回路基板が完成した。
【0052】
この回路基板の第1面側に、周波数77GHzで動作するアナログアンプのMMICベアチップを2個搭載した。MMICベアチップは、厚さが300μm、外形が2mm×3mmであり、フェイス面(片面)に直径が50μm、高さが20μmの円柱状金バンプを形成してある。これらのベアチップを、アルミナ基板上に2個直列に実装した。基板と前記ベアチップとの接合には、渋谷工業社製のフリップチップボンダ(商品名)を使用した。なお、接合時の温度は、400℃、接合時間は3秒とした。
【0053】
一方、封止用キャップとして、8×8×1mmのコバール板に、7×7×0.5mmの凹部を設けたものを用意した。そして、このキャップの凹部が形成された面を基板側に向け、金スズはんだを用いて、窒素雰囲気中で320℃の温度で基板上に接合し、MMICチップを封止した。
【0054】
このようにして作製した本発明の実施例の高周波マルチチップモジュールの利得特性及び気密性を調べた。なお、予備調査の段階で、MMICの77GHzでの利得特性を調べたところ、単独で10dBの利得特性が得られた。
【0055】
実施例の高周波マルチチップモジュールの利得特性を評価したところ、MMICを2個直列したときの利得特性は18dBであり、反射損失は−15dBであった。また、He(ヘリウム)によるファインリーク試験を行なった結果、リークは5×10-8 atm cc/秒の検出限界以下であり、十分な気密性を有することが確認できた。
【0056】
(比較例)
比較例として、全ての配線を一方の面側に薄膜多層配線で形成した基板を作製し、この基板上にMMICを搭載した。使用した基板はアルミナ単板であり、薄膜配線層は、基板側から電源層、低周波信号伝送用配線層、グランド層、高周波信号伝送用配線層の順に積層した。各配線層間にはいずれも厚さが20μmの絶縁層が介在する。また、低周波信号伝送用配線層と高周波信号伝送用配線層とは、グランド層を共通とするマイクロストリップ構造とし、配線幅は45μmとした。
【0057】
MMICの封止にはコバール製のキャップを使用し、該キャップを金スズはんだでポリイミド層上にはんだ付けした。高周波信号の取出しは、キャップの内側と外側にそれぞれ高周波信号伝送用配線を形成し、これらの配線をビア及び低周波信号伝送用配線層の配線を介して電気的に接続することにより行った。
【0058】
そして、上記の実施例と同様に、基板上に周波数77GHzで動作するアナログアンプのMMICベアチップを2個搭載した。
【0059】
比較例のマルチチップモジュールの利得特性を評価したところ、MMICを2個直列接続したときの利得特性は12dBであり、反射損失は−10dBであった。また、Heによるファインリーク試験を行った結果、Heリークは1×10-6 atm cc/秒であり、十分な気密性を確保することができなかった。
【0060】
上述した実施例及び比較例の評価結果より、実施例では、比較例と比較して周波数77GHzでの利得特性が6dB、反射損失が5dB改善できた。
【0061】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、基板の第1面側にコプレーナ配線路が配置され、このコプレーナ配線路の上に半導体チップが接合されてキャップにより気密封止され、基板の第2面側には多層配線路が配置されているので、半導体チップの収納された空間の気密性が確保されるとともに、配線収納能が高く、高周波信号の挿入損失が小さい。また、マイクロストリップ配線路の信号線を第2面側に配置し、該マイクロストリップ配線路の接地パターンを前記コプレーナ配線路の接地パターンと共通とすることにより、グランド遷移が回避される。更にまた、基板の厚さを前記半導体チップに入出力される信号に応じた厚さ以下に設定することにより、ビアでの共振の発生が回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態の高周波マルチチップモジュールを示す断面図である。
【図2】図2は同じくそのマルチチップモジュールの基板の一部を示す模式的断面図である。
【図3】図3はミリ波レーダユニットの回路構成を示すブロック図である。
【図4】図4は本発明の実施の形態の高周波マルチチップモジュールの製造方法を示すフローチャートである。
【図5】図5はセラミック基板の第1面側に形成したコプレーナ配線路の例を示す平面図である。
【図6】図6はセラミック基板の第2面側に形成した導体パターンの例を示す平面図である。
【図7】図7は従来のマイクロ波装置用パッケージの一例を示す斜視図である。
【図8】図8は同じくそのマイクロ波装置用パッケージの組立図である。
【図9】図9は従来のマイクロ波装置用パッケージの他の例を示す斜視図である。
【図10】図10は図9のII−II線における縦断面図である。
【図11】図11は同じくそのマイクロ波装置用パッケージの組立図である。
【符号の説明】
10 セラミック基板、
11 コプレーナ配線路、
13 端子(I/Oポート)、
14 薄膜多層配線路、
15 MMIC(半導体チップ)、
17,66 キャップ、
18 半導体チップ、
21 VCOユニット、
22 TXユニット、
25 RXユニット、
26 アンプユニット、
61,71 キャリア、
62,63,72 誘電体基板、
64,74 リード、
65,75b,75c 金属膜。

Claims (2)

  1. 基板と、
    前記基板の第1面側に形成されたコプレーナ配線路と、
    前記基板の第2面側に形成された多層配線路と、
    前記基板に設けられて前記コプレーナ配線の一部と前記多層配線路の一部とを電気的に接続する気密ビアと、
    前記コプレーナ配線路に接合された複数の半導体チップと、
    前記基板の前記第1面側に接合されて前記複数の半導体チップを気密封止するキャップと
    信号が通る信号線と該信号線から離隔した接地パターンとから構成されるマイクロストリップ配線路とを有し、
    前記マイクロストリップ配線路の前記信号線が前記基板の前記第2面側に配置され、前記接地パターンが前記コプレーナ配線路の接地パターンと共通であることを特徴とする高周波マルチチップモジュール。
  2. 基板と、
    前記基板の第1面側に形成されたコプレーナ配線路と、
    前記基板の第2面側に形成された多層配線路と、
    前記基板に設けられて前記コプレーナ配線路の一部と前記多層配線路の一部とを電気的に接続する気密ビアと、
    前記コプレーナ配線路に接合された複数の半導体チップと、
    前記基板の前記第1面側に接合されて前記複数の半導体チップを気密封止するキャップと、
    信号が通る信号線と該信号線から離隔した接地パターンとから構成されるマイクロストリップ配線路とを有し、
    前記基板の前記第2面側に、前記ビアを介して前記半導体チップと電気的に接続される端子を有し、かつ、前記コプレーナ配線路を通る信号のうち最も周波数が高い信号の周波数をf、基板材料の比誘電率をε、光の速度をcとしたときに、前記基板の厚さtが、
    Figure 0003992862
    を満足することを特徴とする高周波マルチチップモジュール。
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