JP3992517B2 - 電気二重層キャパシタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気二重層キャパシタに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種の蓄電装置として、急速充電が可能で充放電サイクル寿命の長い、電気二重層キャパシタの適用技術が注目される。
【0003】
電気二重層キャパシタは、活性炭電極(分極性電極)と集電極とセパレータとから所定の積層体(キャパシタ本体)に構成される。積層体は電解液に浸され、容器に収容して密封される。電荷は活性炭電極に溜まり、電気の出し入れは集電極を介して行われるのである(特開2000-200738号、参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような電気二重層キャパシタにおいては、充放電の繰り返しにより、活性炭電極の残存水分や官能基が電気分解され、ガス(CO,CO2など)が発生すると、容器の内圧が次第に高まり、容器の密封性が損なわれる可能性が考えられる。
【0005】
特開平9-162082号においては、金属製のハードな容器の蓋に防爆弁が組み付けられる。防爆弁は、貫通穴(ガス抜き穴)を持つプラグと、その貫通穴を塞ぐ樹脂製の破裂板と、から構成され、容器の内圧が高めると、樹脂製の破裂板が破壊され、プラグの貫通穴を開通させるのである。これだと、ガス抜き後に空気中の水分も容器の内部へ侵入してしまう。また、破裂板が破壊へ至るまでに容器のガスは相当な高圧になり、キャパシタ本体の内部へ入り込み、各電極間の内部抵抗や静電容量に影響を与えやすい。何よりも、防爆弁の組み付けが容易でなく、コストアップを招いてしまう。
【0006】
この発明は、このような従来技術を踏まえつつ、容器のガス抜きが定常的に行われ、外気の侵入もなく、静電容量や内部抵抗などキャパシタ性能を長く良好に維持しえる、電気二重層キャパシタの供給を廉価に実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、分極性電極と集電極とセパレータとから所定の積層体に構成されるキャパシタ本体と、集電極の同極どうしの結束部にそれぞれ接合される1対の端子と、キャパシタ本体を電解液と共に密封する容器と、容器の内部に発生するガスを外部へ除去するためのガス抜きバルブと、を備える電気二重層キャパシタにおいて、容器は複数の樹脂層に金属の中間層を含む柔軟な積層フィルムから形成され、容器の上部にガスを溜める内部空間を形作るスペーサを収装する一方、ガス抜きバルブはその開弁圧を大気圧+所定圧αに設定する手段を備えるものであり、ガスと一緒に電解液が持ち出されるのを抑止するガス透過膜がガス抜き通路の途中に介装され、バルブボディの少なくとも一部分およびこれと共に熱可塑性樹脂から1対の端子を鋳包むように一体成形される延長部を介して容器の上部に積層フィルム間を熱溶着する密封処理によって組み付けられ、容器の熱溶着部を積層フィルムの外側から挟圧する手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
第2の発明は、第1の発明に係る電気二重層キャパシタにおいて、ガス抜きバルブは、容器との熱溶着部よりも下方のガス抜き通路にガスの溜まる大径の空間容積を設定したことを特徴とする。
【0015】
【発明の効果】
第1の発明においては、バルブボディの熱溶着部が1対の端子を鋳包む延長部を備えるので、1対の端子およびガス抜きバルブの組み付けが精度よく能率的に処理できる。
【0016】
また、容器の熱溶着による密封部にバラツキが生じるのを避けられ、製品の出来が均一化するようになる。
【0017】
1対の端子は、延長部に鋳包まれるので、熱溶着の処理により、積層フィルム(容器)の金属層に対する絶縁性が損なわれ、リーク電流を発生することもない。
【0018】
また、容器の熱溶着部が挟圧手段により保護され、熱溶着部の剥離も抑えられ、容器の良好な密封性を長く維持できる。
【0019】
柔軟な容器が外部から圧縮されても、スペーサによりガスの溜まる内部空間が容器の上部(ガス抜きバルブの組付部位)に確保され、ガス抜きの頻度を適正に抑えられる。
【0020】
また、ガス抜き時において、容器の内圧は大気圧+所定圧αに維持され、外気が容器の内部へ侵入するのを抑止できる。
【0021】
ガス抜きバルブのガス透過膜により、ガスと一緒に電解液が持ち出されることがなく、電解液の減少に伴うキャパシタ性能の劣化を防止できる。
【0022】
第2の発明においては、柔軟な容器が外部から圧縮されても、ガスの溜まる空間容積がガス抜きバルブに確保され、ガス抜きの頻度を適正に抑えられる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1において、電気二重層キャパシタの一例を説明する。1はキャパシタ本体2を電解液と共に収容して密封される容器、3a,3bは容器1の外部に突き出る1対の端子板(キャパシタ電極)であり、各端子板3a,3bは軽量かつ電気抵抗の小さいアルミニウムから短尺状に形成される。4は容器1の内部に発生するガス(C0,CO2など)を容器の外部へ除去するためのガス抜きバルブであり、容器1の上部において、1対の端子板3a,3bの間に組み付けられる。
【0024】
キャパシタ本体2については、活性炭電極(分極性電極)と集電極とセパレータとから所定の積層体に構成される。これら集電極は、矩形状の金属箔(たとえば、アルミニウム箔)からなり、その矩形平面の一辺に片側へ寄せて帯状のリード部が一体に成形される。これらのリード部は、同極どうしが結束され、1対の端子板3a,3bにそれぞれ対応する極性の結束部が接合される。1対の活性炭電極間に介在するセパレータは、紙製や樹脂製の多孔質膜から形成される。
【0025】
容器1は、複数の樹脂層に金属の中間層を含む柔軟な積層フィルム(たとえば、アルミラミネートフィルム)から冷間プレス加工により成形される2つの容器部材(底側部材と蓋側部材と)からなり、これらを組み合わせると、互いに向き合う凹部により、底側部材と蓋側部材との間にキャパシタ本体2の収容部が形成される。
【0026】
底側部材の内側にキャパシタ本体2は納められ、その上に蓋側部材が被せられる。容器の周縁において、1対の端子板3a,3b(その一部)が引き出される一辺1aを除く三辺1b〜1cが熱溶着される。容器1は、1対の端子板3a,3bが突き出る一辺1aが開口可能となり、その開口部から内部に電解液が注入され、電解液の含浸処理などが終わると、真空ポンプにより、余分な電解液が抜き取られ、所定の減圧状態に密閉(残りの開口可能な一辺1aが熱溶着)されるのである。
【0027】
1対の端子板3a,3b(アルミニウム板)と容器1を形成する積層フィルムの金属層との絶縁性を確保するため、これら端子板3a,3bの熱溶着部に予め1対の熱可塑性樹脂がそれぞれ端子板3a,3bを挟むように付着される。熱可塑性樹脂としては、PP(ポリプロピレン)を主材とするものが用いられる。容器1の開口可能な一辺1aにおいて、熱溶着の密閉処理により、熱可塑性樹脂が溶融し、容器1の内面(積層フィルムの樹脂層)に1対の端子板3a,3bを溶着させるのである。溶融する熱可塑性樹脂は、各端子板3a,3bを包み込むようになり、これら端子板3a,3bが積層フィルムの金属層に接触する(リーク電流を生じる)のを防止する。
【0028】
ガス抜きバルブ4は、図3のように構成される。10はバルブボディ、11は弁軸であり、ボディ10は、容器1(積層フィルム)との熱溶着部12と、容器1の内部への挿入部13と、容器1の外部への突出部14と、からなり、これらを貫通するガス抜き通路15が形成される。
【0029】
ガス抜き通路15の出口側は弁軸11を収装する弁室15aに形成され、同じく入口側にガスの溜まる大径の空間容積15bが設定される。弁室15aと空間容積115bとの間に中継部15cが形成され、弁室15aと中継部15cとの境(段差面)が弁座15d(バルブシート)に設定される。
【0030】
弁軸11の先端はガス抜き通路15の中継部15cに挿入可能な小径部11aに形成され、その根元に弁座15dを開閉するパッキン16が嵌め付けられる。弁軸11(パッキン16と共に弁体を構成する)にパッキン16を抑える大径部11bが形成され、大径部11bとキャップ17との間に開弁圧(大気圧+所定圧α)を設定するスプリング18が介装される。
【0031】
弁室15aはキャップ17に塞がれ、ガス抜き通路15の出口を確保する複数の通孔15eが弁室15aの外周およびキャップ17に形成される。挿入部13の外周にガス抜き通路15の入口としてスペーサ20との関係から開口位置の規定される複数の通孔15fが形成される。
【0032】
ボディ10の熱溶着部12は、熱可塑性樹脂から突出部14と一体に成形される。熱可塑性樹脂としては、PP(ポリプロピレン)を主材とするものが用いられる。熱溶着面を大く確保するため、熱溶着部の外周に1対の翼状部12aが備えられる。ボディ10の挿入部13は、熱溶着部12と別体に成形され、熱溶着部12にガス透過膜19と共に組み付けられる。キャップ17は、突出部14と別体に成形され、弁室15aに弁軸11およびスプリング18を納めてから、突出部14に組み付けられる。
【0033】
ガス透過膜19は、ガスと一緒に電解液が外部へ持ち出されるのを抑止するものであり、熱溶着部12の内部で突出部14の先端に挟み込まれ、ガス抜き通路15の中継部19を遮断する具合に介装される。
【0034】
スペーサ20は、容器1の上部に収装され、ガスの溜まる内部空間を形作るものであり、1対の樹脂ピース(半割部品)20a,20bから図4のような断面角形の中空ロッドに組成される。ロッドの上面および下面において、その中央部を挟む両側に1対の端子板3a,3bを上下に貫通させるスリット21a,21bが開口され、上面の中央部にガス抜きバルブ4の挿入部13を嵌め込むための組付穴22が形成される。
【0035】
スペーサ20は、容器1の底側部材へ納める前のキャパシタ本体2に対し、1つの樹脂ピースから中空ロッドに組み付けられ、その組付穴22にガス抜きバルブ4の挿入部13が嵌め込まれるのである。容器1の周縁において、三辺1b〜1cの熱溶着後、残る開口可能な一辺1aにおいて、1対の端子板3a,3bと同じく、熱溶着の密閉処理により、ガス抜きバルブ4は、容器1の上部にボディ10の熱溶着部12を介して組み付けられる。熱可塑性樹脂の溶融により、容器1を形成する積層フィルムの樹脂層に溶着する。図3において、5a,5bは集電極のリード部、6a,6bは1対の端子板にそれぞれ付着される板状の熱可塑性樹脂、を示す。
【0036】
図5は、容器1の一辺1aにおける、熱溶着部(密封部)の断面を表すものであり、1対の端子板3a,3bを挟む板状の熱可塑性樹脂30は、熱溶着の密閉処理により、それぞれが溶融して端子板3a,3bを包み込みながら一体化しつつ扁平に広がるようになる。ガス抜きバルブ4の熱溶着部12についても、溶融する翼状部12aが扁平に広がるようになり、各端子板3a,3bの熱可塑性樹脂30と一体化するのである。
【0037】
このように容器1の密閉処理(熱溶着)により、ガス抜きバルブ4の組み付けが容易に処理され、容器1の良好な密封性を廉価に実現できる。熱可塑性樹脂により、ガス抜きバルブ4は、容器1との良好な熱溶着部が生成され、容器1の密封性を高度に確保できる。熱可塑性樹脂は、廉価な絶縁材であり、熱溶着の処理により、積層フィルム(容器)の金属層に対する絶縁性が損なわれることもない。
【0038】
バルブボディ10の熱溶着部12と各端子板3a,3bの熱可塑性樹脂30が一体化するので、これらが柔軟な積層フィルムとの間で芯材のようになり、1対の端子板3a,3bおよびガス抜きバルブ4の固定を強化できる。
【0039】
容器1の内部に発生するガス(CO,CO2など)については、スプリング18に設定される開弁圧を超えるガス量は、ガス抜きバルブ4を開いて外部へ排出される。そのため、容器1の内圧は開弁圧以下に規制され、ガスの影響(キャパシタ本体2の積層間にガスが入り込み、静電容量や内部抵抗などを悪化させる)を抑えられる。
【0040】
ガス抜きバルブ4の開弁圧を超えるガス量は、スペーサ20の形作る内部空間から複数の通孔15fを介して大径の空間容積15bへ入り、中継部15cからガス透過膜19を介して弁座15dへ導かれ、パッキン16を弁軸10と共にリフトさせながら弁室15aへ流れ、複数の通孔15eから外部へ排出されるのである。
【0041】
ガスの透過のみ許容するガス透過膜19により、ガスと一緒に電解液が持ち出されることがなく、電解液の減少に伴うキャパシタ性能の劣化を防止できる。ガス抜きバルブ4は、容器1の内圧が大気圧+所定圧α以下になると、スプリング18のバネ力によりパッキン16が弁座15dを密閉するので、外部の大気がガス抜きバルブ4を介して容器1の内部へ侵入するのを防止できる。
【0042】
柔軟な容器1は、密封処理において、真空ポンプにより、余分な電解液が抜き取られ、所定の負圧状態に減圧されるので、大気圧によってキャパシタ本体2の外形に圧縮されるが、ガス抜きバルブ4の空間容積15bおよびスペーサ20が形作る内部空間により、ガス溜め定形容積が確保される。
【0043】
図6は、複数の電気二重層キャパシタ25(単セル)から組電池(キャパシタモジュール)を構成する使用状態の一例を表すものであり、複数の単セル25は厚さ方向(電極の積層方向)へ1列に重ねてモジュールボックス28に収装される。キャパシタ性能を高めるため、これら単セル25の加圧手段27が備えられる。加圧手段27は、1対の押圧板(図示せず)とこれらの間に介装される圧縮バネ27aとから構成される。1対の押圧板は、電極と略同等の面積に形成され、圧縮バネ27aのばね力により、1列の単セル25を均等な面圧に加圧する。なお、複数の単セル25は、所定容量の組電池を構成するよう、1対の端子板3a,3bを介して直並列に接続される。
【0044】
この加圧手段27により、単セル25の柔軟な容器1と一緒にキャパシタ本体2が圧縮され、各積層間の密着性が高められるため、静電容量や内部抵抗などキャパシタ性能が良好に維持されるのである。このような使用状態において、単セル25の内部にガスが発生すると、容器1の周縁が内圧の高まるに連れて次第に膨らむようになり、容器1の熱溶着部に内側から剥離を生じかねない。そのため、容器1の周縁を外側から挟圧する手段(図示せず)により、容器1の熱溶着部を保護することが考えられる。
【0045】
熱溶着の保護に挟圧手段を採用する場合においても、ガス抜きバルブ4およびスペーサ20により、ガスの溜まる定形容積が確保されるので、ガス抜きの頻度を適正に維持できる。ガスの溜まる空間が確保されないと、容器1の内圧は高まりやすくなり、ガス抜きバルブ4が頻繁に開閉しかねないのである。
【0046】
図7〜図10は、ガス抜きバルブ4に代替可能なガス抜きバルブを表すものであり、図7のガス抜きバルブ4Aは、弁体11が球形に形成される。ボディ10は、容器1(積層フィルム)との熱溶着部12と、容器1の内部への挿入部13と、容器1の外部への突出部14と、からなり、これらを貫通するガス抜き通路15が形成される。30は球体11のリフトを安定化させるガイドであり、その外周にキャップ状の突出部14がネジで装着される。
【0047】
スプリング18に設定される開弁圧を超えるガス量は、スペーサ20の形作る内部空間から複数の通孔15fを介して大径の空間容積15bへ入り、ガス透過膜19から中継部15cを介して弁座15dへ導かれ、球体11をリフトさせながら弁室15aへ流れ、複数の通孔15eから外部へ排出されるのである。
【0048】
図8のガス抜きバルブ4Bは、図7の弁体11を球形からポペット形に代えたものである。図9のガス抜きバルブ4Cは、弁体11が環状の弾性体(ゴムチューブなど)になり、突出部14の外周に嵌め付けられ、容器1の内圧に応じて伸縮することにより、通孔15eを開閉するものである。図10のガス抜きバルブ4Dは、ボディ10(熱溶着部12と挿入部13と突出部14)を一体化したものであり、弁体11にその倒れ防止用のガイド30が追加され、通孔15eは弁室15aを塞ぐプラグ31に1つ、断面積を大きく形成される。
【0049】
図7〜図10において、図3と同じ機能の部品に同じ符号を付ける。もちろん、図7〜図10のガス抜きバルブ4A〜4Dにより、図1〜図3のガス抜きバルブ4と同じく、容器1のガス抜きが定常的に行われ、電解液の持ち出しも外気の侵入もなく、静電容量や内部抵抗などキャパシタ性能を長く良好に維持しえる、電気二重層キャパシタの供給を廉価に実現できる。
【0050】
図11および図12は、ガス抜きバルブ4の熱溶着部12に係る別の実施形態を説明するものであり、バルブボディ10の熱溶着部12は、両側の翼状部12aが延長され、これら延長部12bのそれぞれに端子板3a,3bが予め一体に備えられる。つまり、バルブボディ10の熱溶着部12は、両側の延長部12bにそれぞれ端子板3a,3bを鋳包む形に熱可塑性樹脂から一体に成形されるのである。
【0051】
これによると、翼状部12aの熱可塑性樹脂と端子板3a,3bの熱可塑性樹脂と、が予め一体に継がるため、容器1の一辺1dに対する熱溶着の密閉処理により、製品の出来にバラツキが生じるのを避けられる。図5の場合、翼状部12aの熱可塑性樹脂と端子板3a,3bの熱可塑性樹脂30と、は熱溶着の密閉処理により一体化されるので、熱溶着の仕方によっては一体化に至らない可能性もあり、製品の出来にバラツキが生じやすくなるのである。
【0052】
電気二重層キャパシタの製造過程において、1対の端子板3a,3bを一体に備えるバルブボディ10の熱溶着部12は、活性炭電極と集電極とセパレータとから所定の積層体を組成する処理後、溶接機に積層体と共にセットされ、1対の端子板3a,3bがそれぞれ極性の対応する集電極の結束部に接合(溶接)される。
【0053】
その後、ガス抜きバルブ4の部品がバルブボディ10の熱溶着部12および突出部14に組み付けられる(図11、参照)。スペーサが1対の端子板3a,3bを挟む具合に組み付けられると、このキャパシタ本体2は、容器1の底側部材に納められ、蓋側部材が被せられる。容器1の周縁において、1対の端子板3a,3bが突き出る一辺1aを除く三辺1b〜1cが熱溶着され、電解液の含浸処理などが終わると、真空ポンプにより、余分な電解液が抜き取られ、所定の減圧状態に残りの一辺1aが熱溶着されるのである。
【0054】
このような製造過程においては、バルブボディ10の熱溶着部12が1対の端子板3a,3bを鋳包む延長部12bを備えるので、1対の端子板3a,3bおよびガス抜きバルブ4の組み付けを精度よく能率的に処理できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を表す電気二重層キャパシタの概要説明図である
【図2】同じくA−A断面の説明図である。
【図3】同じく要部断面の説明図である。
【図4】同じくスペーサの、正面,平面,側面、を表す説明図である。
【図5】同じく要部断面の説明図である。
【図6】同じく使用状態を表す説明図である。
【図7】別のガス抜きバルブを説明する断面図である。
【図8】別のガス抜きバルブを説明する断面図である。
【図9】別のガス抜きバルブを説明する断面図である。
【図10】別のガス抜きバルブを説明する断面図である。
【図11】別の実施形態を説明する要部の構成図である。
【図12】同じく要部の断面図である。
【符号の説明】
1 容器
2 キャパシタ本体
3a,3b 端子板
4,4A〜4C ガス抜きバルブ
10 バルブボディ
12 バルブボディの熱溶着部
12a 翼状部
12b 延長部
11 弁体
18 スプリング
19 ガス透過膜
20 スペーサ
Claims (2)
- 分極性電極と集電極とセパレータとから所定の積層体に構成されるキャパシタ本体と、集電極の同極どうしの結束部にそれぞれ接合される1対の端子と、キャパシタ本体を電解液と共に密封する容器と、容器の内部に発生するガスを外部へ除去するためのガス抜きバルブと、を備える電気二重層キャパシタにおいて、容器は複数の樹脂層に金属の中間層を含む柔軟な積層フィルムから形成され、容器の上部にガスを溜める内部空間を形作るスペーサを収装する一方、ガス抜きバルブはその開弁圧を大気圧+所定圧αに設定する手段を備えるものであり、ガスと一緒に電解液が持ち出されるのを抑止するガス透過膜がガス抜き通路の途中に介装され、バルブボディの少なくとも一部分およびこれと共に熱可塑性樹脂から1対の端子を鋳包むように一体成形される延長部を介して容器の上部に積層フィルム間を熱溶着する密封処理によって組み付けられ、容器の熱溶着部を積層フィルムの外側から挟圧する手段を備えたことを特徴とする電気二重層キャパシタ。
- ガス抜きバルブは、容器との熱溶着部よりも下方のガス抜き通路にガスの溜まる大径の空間容積を設定したことを特徴とする請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
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