JP3992139B2 - 走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡およびこれを用いた情報記録再生装置 - Google Patents

走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡およびこれを用いた情報記録再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走査型プローブ顕微鏡およびこれを用いた情報記録再生装置に係り、特に探針と試料表面との間にはたらくローレンツ力を検出する走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡およびこれを用いた情報記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
探針を走査して試料表面の情報をnmオーダーまで詳細に観察することのできる走査型の顕微鏡が広く用いられている。探針と試料との間のトンネル電流を検出して表示する顕微鏡が走査型トンネル顕微鏡(STM)や、探針を走査して試料と表面との間にはたらく力の分布を表示するようにした原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope, 以下、AFMと略称する)がこれに属するものである。
【0003】
AFMは、カンチレバーの先端につけた探針を走査して、探針と試料との間にはたらく力を検出する。AFMにおいて探針が検出する力としては、ファンデルワールス力と、クーロンの法則に従う電気力および磁気力が主なものである。これらの力の試料表面における分布から、試料表面についての詳細な情報を得ることができる。
【0004】
AFMの発展したものとして磁気力顕微鏡(Magnetic Force Magnetometer, 以下、MFMと略称する)がある。これはアプライド・フィジックス・レターズ(Applied Physics Letters)誌、1987年、第50巻、第1455〜1457頁に掲載されている。MFMによれば、磁気力の検出によって磁気記録媒体などの磁性薄膜試料から出る磁界を検出することができることから、磁気記録媒体に高密度に記録された情報信号を再生する手段としても有望なものである。
【0005】
MFMにおいては、探針の先端部を磁性体で構成し、この軟磁性体と磁気記録媒体表面の磁束との間にはたらく力を信号として検出する。これを磁気記録媒体に高密度に記録された情報信号を再生する手段として用いる場合には、この信号により情報の再生を行う。MFMの探針としては、アプライド・フィジックス・レターズ(Applied Physics Letters)誌、1988年、第52巻、第244〜246頁に掲載された磁化した鉄を用いるものをはじめ、ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス(Journal of Applied Physics)誌、1991年、第69巻、第5883〜5885頁に掲載されたNi-FeやCo-PtCrの薄膜を用いたものがある。また米国特許第5436448号には、探針をコイルで交流磁化して用いることが記載されている。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】
ところが、このような従来のMFMでは、探針に磁性体を磁化したものを用いるので、測定中にこの磁性体と磁気記録媒体に情報記録された記録磁化とが影響を及ぼし合って、例えば探針の磁性体の磁化が変動するなどの問題があった。そこで本発明者らは探針に磁性体を用いずに試料表面の磁界分布または磁束密度分布を得ることを課題として取り上げて研究を行い、以下に述べる新たな解決手段を見出すことができた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡は、試料表面に接触して対向配置され、この試料表面との間にオーミック電流又はショットキー電流の流れる探針と、この探針に電流を流すための電源と、この探針に流れる電流とこの試料表面の磁束との間にはたらくローレンツ力によるカンチレバーの撓み量を検出するローレンツ力検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明において、探針の先端に流す電流は、試料表面の磁束との間にローレンツ力を生じるように流す。例えば探針と試料との間を電流が流れるようにすればよく、そのような電流として、オーミック電流、ショットキー電流などを用いることができる。
【0009】
本発明において、探針と試料とは接触していることによって探針と試料との間にオーミック電流やショットキー電流などを流すことができる。これら探針と試料とが接触し、電気的に接触された状態は、非接触の状態よりも探針中に電流を流す上で有利であり、より大きいローレンツ力を得ることができるので好ましい。また探針と試料とを接触させる場合に、試料表面に導電性があり、探針の先端が導電性であれば、電流がこれらの間を流れやすいので好ましい。試料表面の導電性を与える材質としては、金属膜など磁性膜、例えば磁気記録を担う磁性体であってもよいし、また導電性を有する非磁性膜であってもよい。
【0010】
また探針と試料の間を非接触に保ち、これらの間に電流を流す方法としては、加える電圧を時間的に変化させることにより、探針と試料との間の電束密度Dを時間的に変化させた際に流れる電流であり、電流密度が
【数1】
Figure 0003992139
の変位電流を用いることができる。非接触の状態で流れる電流を用いる方法によれば、探針先端が試料に接していないので、試料との接触によって妨げられることなくローレンツ力に起因した力を感度よく検出する上で好ましい。
【0011】
非接触の探針と試料表面との間に電流を流すためのもう1つの方法は、探針と試料表面とを十分に近接させて、これらの間にトンネル効果による電流すなわちトンネル電流を流す方法である。トンネル電流を流す場合には、印加電圧を時間的に変化させなくてもトンネル電流を流すことができるが、ローレンツ力が探針に交互に加わることによる探針の振動を検出することにより、検出感度を高めることができるので、印加電圧として交流電圧が好ましい。なお、トンネル電流は探針と試料の間の距離に対して指数関数的に変化するので、探針と試料の間の距離を一定に保つフィードバック系を設けておくことが好ましい。
【0012】
探針と試料表面とを非接触の状態にしたまま流すことのできる変位電流とトンネル電流を用いる場合には、試料表面を導電性にすることが好ましい。すなわち変位電流では、試料表面に導電性がある方が電束の変化量が大きくなり、またトンネル電流では、試料表面に導電性があればトンネル距離が小となるため、試料表面が導電性を有することが好ましい。試料表面に導電性を付与する材質は、磁気記録を担う磁性体であってもよいし、導電性を有する非磁性膜であってもよい。
【0013】
このほかにカンチレバーに往復の電流配線を設けて探針に電流を供給し、探針の先端部にて試料面と平行な電流成分を持つようにすることによっても、探針の電流と試料表面の磁束との間のローレンツ力を働かせることができる。
【0014】
なお、特開平3-338864号公報には、試料表面の磁束密度の測定にローレンツ力を用いる発明が記載されている。しかしこの発明は、探針の先端部に電荷eを与えて、探針の先端部を速度νで動かしてローレンツ力F=eν×Bを得て、このローレンツ力から磁束を求めるものである。従ってこの発明は探針に電流を流し、この電流と磁束密度との間にはたらくローレンツ力を検出する本発明とは基本的に異なる。
【0015】
また本発明の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡は、試料表面に対向配置され、交流電流の流れる探針と、探針を一端に固定したカンチレバーと、探針に交流電流を流すための交流電源と、探針に流れる交流電流と前記試料表面の磁束との間にはたらくローレンツ力によるカンチレバーの振動を検出する試料表面の磁束を検出する検出手段と、探針を前記試料に対して相対的に移動させる移動手段とを備えることによって、試料表面と探針との間のローレンツ力の分布を検出し、これから試料表面の磁束密度分布を得ることができる。
【0016】
本発明の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡において、ローレンツ力を検出する手段は、所要の感度と安定性を有するものであればよく、例えば試料表面のローレンツ力に起因したカンチレバーの撓みを光によって検出する方法、カンチレバーに形成したピエゾ抵抗体の抵抗変化によって検出する方法などを用いることができる。
【0017】
即ち、本発明の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡においては、探針がカンチレバーの自由端に固定され、カンチレバーにはローレンツ力による撓み量を検出する光学系が設けられており、ローレンツ力検出手段として、探針がローレンツ力を受けることによって生じるカンチレバーの撓み量を、光学系によって検出するものを用いてもよいし、また同様に探針がカンチレバーの自由端に固定され、カンチレバーにはピエゾ抵抗体が形成されており、ローレンツ力検出手段として探針がローレンツ力を受けることによって生じるカンチレバーの撓み量を、ピエゾ抵抗体の抵抗変化によって検出するものを用いてもよい。
【0018】
これらの検出手段の中で、ローレンツ力によるカンチレバーの撓み検出にカンチレバーに形成したピエゾ抵抗体を用いる方法は、光学系を用いる場合に比べ、検出系をコンパクトに形成できるという利点がある。従来の走査型プローブ顕微鏡の場合には、カンチレバーの撓み検出にピエゾ抵抗体を用いることについて、すでに多くの提案がなされており、例えば特開平10‐260360号公報には、ピエゾ抵抗体を形成したカンチレバーの製造方法の改良が記載されている。
【0019】
本発明におけるローレンツ力の検出には、光を用いることにより高い感度を得ることができる一方で、カンチレバーを用いることにより、コンパクトに構成できるなど、カンチレバーの持つ特徴を生かすことができる。また、ローレンツ力によるカンチレバーの撓みは、ピエゾ抵抗体による検出に適した形を持たせることができる。例えば探針と試料とを接触させた場合には、探針の先端がカンチレバー先端部の支点となり、探針にローレンツ力が働いたときにカンチレバーにはねじりの力が働く。カンチレバーに形成したピエゾ抵抗体の抵抗変化は、カンチレバーが撓むことによって生じ、ローレンツ力によるカンチレバーのねじり撓みは、ピエゾ抵抗体による検出に適しているといえる。
【0020】
なお、カンチレバーにピエゾ抵抗体を形成し、試料表面のローレンツ力に起因したカンチレバーの撓みを検出する場合には、ピエゾ抵抗体の電流経路と探針に電流を流す経路とをそれぞれ設けてもよいし、同じ電流経路をピエゾ抵抗体の電流経路と探針に電流を流す経路の双方に用いるようにしてもよい。
【0021】
本発明においては、探針に流す電流として交流電流を用いることができ、交流電流の周波数として、カンチレバーの共振モード近傍の周波数を選択して用いることにより、ローレンツ力の検出感度を高めることができる。
【0022】
またこの探針に流す電流には交流電流に若干の直流成分を加えることができる。こうすることにより、探針に流す電流の直流電流成分によって探針と磁性体との間の抵抗値が得られ、この抵抗値を用いてひずみ撓み量を規格化することができる。また、探針と磁性体との間の交流電流の実効値を測定し、この交流電流の実効値を用いてひずみ撓み量を規格化してもよい。この規格化により、検出される信号における抵抗値の変動の影響が大幅に低減でき、ローレンツ力による磁束密度の検出の精度や安定度を向上させることができる。
【0023】
本発明に用いる探針は、探針を細くし、先端の曲率半径を小さくすることにより、試料表面の磁束検出の分解能を高めることができる。こうして探針の磁束検出の分解能を十分に高めることにより、試料表面の磁化方向の反転をダイパルスの形で検出することが可能となる。
【0024】
本発明の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡に用いられるローレンツ力によって試料表面の磁束を検出するローレンツ力検出手段は、情報再生装置および情報記録再生装置における記録媒体表面の磁束検出に応用することができる。
【0025】
即ち、本発明の情報再生装置は、磁気記録媒体と、磁気記録媒体表面に対向配置され、交流電流の流れる探針と、探針を一端に固定したカンチレバーと、探針に交流電流を流すための交流電源と、探針に流れる交流電流と前記試料表面の磁束との間にはたらくローレンツ力によるカンチレバーの振動を検出して前記ローレンツ力を検出するローレンツ力検出手段と、探針を磁気記録媒体に対して相対的に移動させる移動手段とを備えたことを特徴とする。
【0026】
また本発明の情報記録再生装置は、磁気記録媒体と、磁気記録媒体に情報信号を記録する磁気記録ヘッドと、磁気記録媒体表面に対向配置され、交流電流の流れる探針と、探針を一端に固定したカンチレバーと、探針に交流電流を流すための交流電源と、探針に流れる交流電流と前記試料表面の磁束との間にはたらくローレンツ力によるカンチレバーの振動を検出してローレンツ力を検出するローレンツ力検出手段と、磁気記録ヘッドと前記探針を前記磁気記録媒体に対して相対的に移動させる移動手段とを備えたことを特徴とする。
【0027】
本発明のローレンツ力によって磁束を検出する情報再生装置や情報記録再生装置を用いれば、微細な探針の先端部に流れる電流によって直接に磁気記録媒体表面の磁束を検出することができ、微小な領域の磁束を高い分解能で検出できるので、極めて高密度に記録された情報信号を再生することが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は本発明の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡の一実施形態における、探針に流れる電流と試料表面の磁束との間にはたらくローレンツ力の検出部を模式的に示した図である。図1において、試料表面3に記された太い矢印は磁化の方向を模式的に示したものであり、表面から出て表面に戻る矢印のついた曲線は磁束の流れを模式的に示したものである。
【0029】
図1において、カンチレバー1の先端に設けられた探針2に電流Iが流れると、試料表面3からの磁束密度Bによって、この電流にはローレンツ力がはたらき、カンチレバー1は力Fを受ける。単位長さ当たりの電流にはたらくローレンツ力Fは電流ベクトルIと磁束密度ベクトルBとの外積F=I×Bである。そこで探針に電流Iを長さLだけ流すことにより、ベクトル量として探針にはたらくローレンツ力LI×Bを検出し、ベクトル量としての試料表面の磁束密度Bを求めることができる。
【0030】
なお、図1においてカンチレバー1を試料平面に対して傾けているのは、探針に電流を流すためにカンチレバー上を流れる電流をできるだけ試料表面から遠ざけて、その影響を小さくするための処置である。
【0031】
図1において、探針2と試料3との間に交流電圧源80を用い交流電圧を印加し、探針2に流れる電流として探針と試料3との間を往復する交流電流が流れるようにした場合には、探針2にはたらくローレンツ力は、電流ベクトルと磁束密度ベクトルとに垂直な横方向の振動をカンチレバー1に与える。半導体レーザ4で発生した光をこのカンチレバー1の上面で反射させ、反射光の位置変化を利用して、カンチレバーの幅方向の振動を4分割フォトダイオード5のC−Dシグナルを用いて横方向の散乱光として検出し、前置増幅器70を経由してこのカンチレバーの幅方向の振動の周波数、振幅、位相などを検出することができる。
【0032】
ここに4分割フォトダイオードのC−Dシグナルとは、4分割したフォトダイオードの縦の列の2個のダイオードシグナルの和をCとDとして、その差であるC−Dシグナルをとることを意味する。なお、4分割フォトダイオードでは4分割したフォトダイオードの横の行の2個のダイオードシグナルの和をAとBとして、その差を取ったA−Bシグナルを検出することもできる。このA−Bシグナルは、C−Dシグナルと同時に検出することが可能であり、カンチレバーの縦方向の力であるファンデルワールス力、静電気力などを検出することが可能であり、このA−Bシグナルを一定に保つことにより、探針と試料の距離を一定に保ったり、探針を試料に押し付ける力を一定に保つことができる。
【0033】
図2および図3はこのようにしてローレンツ力を4分割フォトダイオード5のC−D信号振幅として測定した結果と、探針の先端を細くしていった場合のローレンツ力について計算を行った結果とを、ともに試料面上の水平方向の変化として示した図である。白丸の点C−D信号振幅の測定値、実線はローレンツ力の計算値である。図2および図3に示した測定結果は、探針2を試料表面3に接触させ、交流電源80から交流電流を供給し、探針2にローレンツ力検出のための電流1.0μAを流すことによって得られたものである。計算についても探針の先端幅を変えた以外は測定の場合と同じ条件とした。
【0034】
図2に示した計算結果は試料表面に方形波状の磁束分布を仮定して計算したものであり、また図3は試料表面の磁界について実際に近い理論式
【数2】
Figure 0003992139
を用いて計算したものである。ただし、Mは磁性体内の磁化、μは透磁率、δは磁性体の厚さ、aは磁化反転係数、zは磁性体表面から垂直方向への距離、xは磁化の反転する境界を0とした磁性体表面での距離である。
【0035】
このように探針の先端を細くすることにより、磁束検出の分解能を高めることができ、また試料表面の磁化方向の反転をダイパルスとして検出することができることがわかる。
【0036】
また、このように探針を試料に接触させた状態では、カンチレバーは非接触の状態の共振モードとは異なる共振モードを有する。従って探針と試料とが接触した状態の場合も、共振モードに近い周波数の交流電流を探針に流すことにより、ローレンツ力の検出感度を高めることができる。
【0037】
探針と試料とを接触させた状態の共振モードの周波数は、探針を試料に押しつける力の大きさの影響を受けて変化する。このためローレンツ力を検出する交流電流の周波数をこの共振周波数に合わせると、ローレンツ力信号に表面の凹凸信号が重畳する傾向がみられる。そこで交流電流の周波数をこの共振周波数から少しずらすことにより、ローレンツ力信号に表面の凹凸信号が重畳するのを避けることができ、ローレンツ力像と凹凸像とを分離して観察することができた。例えば共振モードの中心周波数が100kHzであり、交流電流の周波数をこの周波数にするとローレンツ力像に凹凸像の一部重畳がみられたのに対し、交流電流の周波数を93.9kHzにした結果、凹凸像の重畳のみられないローレンツ力像を得ることができた。このように共振周波数からずらす交流電流の周波数は、ローレンツ力信号に凹凸信号の重畳が問題にならない程度に共振点からずらし、かつ共振による高感度が保たれる範囲内の周波数を適宜選択することができる。
【0038】
(実施の形態2)
図4は本発明の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡の他の一実施形態における探針に流れる電流と試料表面の磁束との間にはたらくローレンツ力の検出部を模式的に示した図である。カンチレバーからの振動検出は、図4に示したように光ファイバ光干渉装置を用いることにより、振動検出系の構成を単純化することができる。光ファイバ光干渉装置からのレーザ光は光ファイバによって導かれ、探針2を設けたカンチレバー1の側面に照射され、反射光が再び光ファイバに導かれて光干渉装置61に戻され、カンチレバーでの反射を経ていない光との干渉光が光検出器により検波され、電気信号に変換される。なお、図4において、図1と共通のものに対しては同じ符号を用いた。
【0039】
探針に流す交流電流の周波数は高いほどSN比が良好となるので望ましいが、高周波になると電気回路での信号の減衰や遅延が問題となる。そこで光ファイバーを用いる検出方法を用い、カンチレバーに交流電流を流すための交流電圧を加えている回路の近くに光ファイバのもう一つの端を配置し、ここに光検出器を設けることによって、電気回路での信号の減衰や遅延を極力少なくすることができる。
【0040】
また交流電圧の周波数はカンチレバーの固有振動数の1つの近傍に合わせておくことにより、共振による振動の拡大や位相の変化を利用して、その検出感度を高めることができる。
【0041】
(実施の形態3)
図5は本発明の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡のさらに他の一実施形態における、探針に流れる電流と試料表面の磁束との間にはたらくローレンツ力の検出部を模式的に示した図である。図5では、探針2を試料表面3に接触させ、交流電源80から交流電流を供給することにより、探針2にローレンツ力検出のための電流を流している。探針2が試料表面3に接触しているため、探針2の先端がカンチレバー1の先端部の支点となり、ローレンツ力によってカンチレバー1にはねじり状の力が働く。このカンチレバーのねじり撓みの検出を、カンチレバーの周囲にピエゾ抵抗体7を設け、ローレンツ力をピエゾ抵抗体7の抵抗変化により検出し、前置増幅器70に入力している。
【0042】
このように、カンチレバーからのローレンツ力の検出にピエゾ抵抗体を用いることにより、検出系をコンパクトに構成でき、また適切な使用により高い感度を得ることができる。
【0043】
(実施の形態4)
図6は本発明の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡のシステム構成の一実施形態を模式的に示した図であって、(A)はそのブロック図と試料部の立面図、(B)は試料部の平面図である。図6において、カンチレバー1の自由端側には探針2が保持され、この探針2は試料3に近接して対向している。
【0044】
探針2には、カンチレバー1を介して交流電源80が接続され、探針2と試料3表面との間に交流電圧が与えられている。この交流電圧によって探針2には電流Iが流れ、探針2から試料3表面には変位電流が流れる。探針に流れるこの交流電流I(長さL)と試料表面からの磁束密度Bとの間にはF=LI×Bのローレンツ力がはたらく。電流Iが交流電流であるため、ローレンツ力Fはカンチレバー1に振動を与える。磁束密度Bの向きが図3の(A)および(B)の左右の方向(X方向)であり、探針2に流れる電流Iが試料3表面に垂直な方向(Z方向)であれば、ローレンツ力Fはカンチレバーを幅方向(Y方向)に振動させる。
【0045】
探針に加える交流の周波数としては、カンチレバー1の幅方向の振動についてのn次の固有振動(n≧1)の近くの周波数が好ましい。カンチレバー1の幅方向の振動は、ファイバ干渉計61によってピックアップされ、前置増幅器70によって増幅された後、ロックイン増幅器71に入力され、交流電源80からの信号を参照信号として選択増幅される。なお、磁束の方向は幅方向振動の位相から読み取ればよい。
【0046】
一方、カンチレバー1および探針は、試料表面の凹凸を検出する原子間力顕微鏡を構成し、試料3と探針2との距離を一定に保つように制御している。このため、カンチレバー1の後端の保持部には、加振用の圧電素子5が取り付けられている。この圧電素子5には発振器9からの発振出力信号が供給され、この圧電素子5を通じて、カンチレバー1はその厚さ方向の固有振動に近い周波数で加振される。カンチレバー1の振動は、光ファイバ光干渉装置62によって検出され、前置増幅器8によって増幅された後、ロックイン増幅器10に入力される。
【0047】
この原子間力顕微鏡の構成で、例えば探針2が試料3に接近すると、探針2と試料3との間に発生する原子間力により、カンチレバー1が撓み、これにより光ファイバ光干渉装置62の出力が変化し、変化した出力信号が前置増幅器8によって適当な振幅に増幅され、凹凸像観察用のロックイン増幅器10に供給される。このロックイン増幅器10は、入力された光ファイバ光干渉装置からの信号について、発振器9からの出力信号の周波数の周波数成分を選択して増幅した信号を出力する。
【0048】
このロックイン増幅器10からの出力信号は誤差増幅器11に送られ、誤差増幅器11にて、この出力と参照電圧Vにより設定された一定電圧、即ち固定振動数とのずれを出力し、この出力がフィルタ12を介してZ圧電素子駆動電源13に送られる。このZ圧電素子駆動電源13は圧電素子4に対し、フィルタ12からの出力信号に基づいて探針2と試料3との間の距離(Z軸方向)を一定に保つフィードバック制御する電圧を供給している。ここに圧電素子4は試料3のX軸(図1の左右方向)、Y軸(図1の紙面に直交する方向)およびZ軸方向(図1の上下方向)の各位置を制御する素子である。フィルタ12はこのようなフィードバック回路を安定に動作させるために設けたものである。このフィルタ12の出力は、試料3表面の凹凸像の信号であり、この信号は図示しない画像表示装置に送られる。
【0049】
こうした探針2と試料3との間の距離を一定に保つ制御のもとで、探針2と試料3の間に交流電圧を与え、カンチレバー1の幅方向の振動からローレンツ力を検出し、さらに圧電素子4にX,Y方向の走査信号を与えて試料3を2次元走査することにより、ローレンツ力Fの分布を得て、さらに所定のLI値を用い、F=LI×Bの関係から、磁束密度Bの分布を求めて画像表示装置に表示することができる。試料とカンチレバーとの間の相対的な角度を変えて走査を行うことにより、ベクトル量としての磁束密度Bの分布を得ることができる。
【0050】
探針の材料は導電性を有するものであって、トラック幅を狭くする上で半径が小さいものがよい。例えば導電性を有するカーボンナノチューブなどが探針の材料として適している。
【0051】
また本発明で用いるカンチレバーは縦方向のばね定数を横方向のばね定数よりも大きくして、探針に交流電圧を加えたときの縦方向の振動を抑制することが好ましい。
【0052】
本実施形態では、縦方向と横方向のカンチレバーの撓みの検出に二つの光ファイバー光干渉装置を用いたが、実施の形態2と同様に、4分割フォトダイオードのA−BシグナルとC−Dシグナルを用いて撓み量を検出してもよい。また、実施の形態3と同様にピエゾ抵抗体の抵抗変化を用いて撓み量を検出してもよい。
【0053】
(実施の形態5)
図7は本発明の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡を応用した情報再生装置の一実施形態におけるシステム構成の主要部を模式的に示した図である。図7において、カンチレバー2は磁気記録媒体である磁気ディスク30の回転方向と平行な方向に向けられている。カンチレバー2は磁気ディスク30の表面に対し傾けた状態で上下方向微動装置5に固定されている。また光ファイバ光干渉装置61は移動アーム34に固定され、光ファイバ光干渉装置61とカンチレバー1との位置関係が保たれるようになっている。
【0054】
交流電源80を用いて探針2に方形波からなる交流電圧を加えると、探針2と磁気ディスク30との間に変位電流が流れる。即ち探針2と磁気ディスク30との間に静電容量を持つため、探針2には正と負の電荷が交互に存在するようになり、この交流電圧による電荷の探針への出入により、探針中に電流が流れる。こうして探針に磁気記録媒体である磁気ディスク30の面に垂直な方向に電流か流れると、磁気ディスクに平行な磁束密度と探針中に流れる電流とに比例したローレンツ力が、磁気カンチレバーの長手方向とは垂直方向で磁気ディスクとは平行な方向即ち幅方向にはたらく。探針上の電流の流れる向きが反転するとこのローレンツ力は反転するので、探針はこのローレンツ力によって交流電圧の周波数でディスクの半径方向へ振動することになる。
【0055】
まず、この振動を4分割フォトダイオードで横方向の散乱光の振動として検出し、ディジタルストレージオシロスコープで波形を計測したところ、プローブの入力電圧周波数と同じ周波数で探針は振動し,探針振動の入力電圧に対する位相は試料のカンチレバー方向の長手磁気記録方向が逆になると、反転することが確認された。さらに、入力電圧をリファレンスとして、フォトダイオードによる針の振動の電気信号をロックイン増幅器に入力すると、カンチレバーの長手方向の磁束密度の向きにより、ロックイン増幅器出力が反転することが確認された。
【0056】
次に、図8に示したように、長手磁気記録方向とは直角の方向にカンチレバーを配置し、カンチレバーの向きと磁束の向きが一致するように配置したところ、電圧印加による探針の幅方向の振動は観察されなかった。この理由は,ローレンツ力が電流と磁束密度方向の外積であることから、上記の実施の形態では、磁気記録媒体の磁束とカンチレバーとのなす角度が、図1または図4〜5に示された関係を有しているのに対し、この配置の場合には、ローレンツ力は図8に示されているように、カンチレバーの長さ方向にはたらくためである。このようにして、探針の電流と磁気記録媒体の磁束との間にはたらくローレンツ力の検出を確認することができた。
【0057】
次に正弦波の長手磁気記録が同心円状に記録された磁気ディスクを回転させ、カンチレバーの横振動の位相を検波し、磁気記録に対応した情報を読みとることができた。また、交流電流の周波数をカンチレバーの横振動の共振周波数近傍に設定することで、情報信号の読み取り誤差を減らすことができた。
【0058】
次に、上記の4分割フォトダイオードに代えて移動アーム34に固定した光ファイバ光干渉装置61によって、カンチレバー1の幅方向の振動を検出し、前置増幅器70を経てロックイン増幅器71に入力し、交流電源80の信号を参照信号として選択増幅し、この出力を信号処理装置72にて信号処理し、磁気記録媒体30に記録された情報信号の再生を行い、再生出力を得ることができた。
【0059】
なお、以上の実施例では、カンチレバーの横方向振幅の極性変化を検出し、これを信号としたが、光てこの出力信号と強制振動用圧電体に印加している正弦波電圧の位相の差を検出し、これをローレンツ力を検出する信号とすることができる。また、ここでは省略したが、実施の形態3で述べたように、探針と試料の間の距離を一定に保つために、非接触原子間力顕微鏡で用いられるフィードバック制御により、探針と試料の間の距離を一定に保つことができる。また、実施の形態3と同様にカンチレバーの横方向振幅に起因したピエゾ抵抗体の抵抗変化を用いて撓み量を検出し、これを信号として用いてもよい。
【0060】
本実施形態では、探針に流れる電流を変位電流としたが、この探針を流れる電流は、探針と試料表面が非接触のときに流れるトンネル電流でも良いし、探針と試料表面とが接触した場合に流れる、オーミック電流、ショットキー電流などであってもよい。
【0061】
探針と試料が接触した際に流れる電流であるオーミック電流やショットキー電流などをローレンツ力を検出する電流として探針に流す場合には、カンチレバーの先端に位置する探針と試料とが接触した状態とする。探針と試料とが接触した状態では、非接触の状態の共振モードとは異なる複数の共振モードがカンチレバー形状に対応する形で存在する。従って探針と試料とが接触した状態においても、これらの共振モードに近い周波数を持つ交流電流を探針に流すことにより、検出感度を高めることができる。
【0062】
すでに述べたように、探針と試料とが接触した状態の共振モードの周波数は、探針を試料に押しつける力の大きさの影響を受け、ローレンツ力を検出する交流電流の周波数をこの共振周波数に合わせると、ローレンツ力信号に表面の凹凸信号が重畳する傾向があることから、交流電流の周波数をこの共振周波数から少しずらすことにより、ローレンツ力信号に表面の凹凸信号の重畳を避けている。
【0063】
本実施形態の情報記録再生装置における情報記録については、周知の方法を用いることができる。即ちコイルによって記録情報信号の磁界を発生させ、軟磁性体の探針によってその信号の磁束を集中させることによって磁気記録媒体表面を磁化する方法を用いることができる。
【0064】
(実施の形態6)
図9は本発明の一実施形態に用いられるカンチレバー−探針系であつて、カンチレバーから探針に電流を供給し、探針の先端近くに横方向の電流成分を与えるようにしたものを模式的に示した図である。図9に示した探針−カンチレバー系を用い、その他は実施の形態4の図4と同じ磁気記録再生装置の構成により、磁気記録媒体面に対し垂直方向の磁束成分の検出を行なった。
【0065】
図9では垂直磁気記録された磁気記録媒体からの磁束の垂直磁束成分検出を模式的に示す。図9に示したように、交流電流を探針の先端21に供給することによって、カンチレバーは幅方向にローレンツ力を受け振動する。このようにして図4のカンチレバー1の幅方向の振動を、移動アーム34に固定した光ファイバ光干渉装置61によって検出し、前置増幅器70を経てロックイン増幅器71に入力し、交流電源80の信号を参照信号として選択増幅し、この出力を信号処理装置72にて信号処理し、磁気記録媒体30の垂直磁束をローレンツ力により検出し、記録された情報信号の再生出力を得た。
【0066】
本実施形態では、図9に示したようにカンチレバーの方向が磁気記録媒体のトラック方向に垂直である場合を示したが、カンチレバーの方向がトラック方向と平行である場合にも垂直磁束成分との外積が存在するので、磁気記録信号を再生することが可能である。
【0067】
なお、高密度の磁気記録では、垂直磁気記録でなくても垂直磁束成分が増加するので、このようなローレンツ力による磁気記録信号の再生は、高密度磁気記録において特に有用であることがわかる。
【0068】
【発明の効果】
【0069】
本発明によりローレンツ力を検出する走査型プローブ顕微鏡によれば、探針の先端に磁性体を用いることなく、試料表面の磁束密度の分布を調べることができる。またこの方法を利用して、超高密度に記録されたの磁気記録信号を再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡の一実施形態における4分割フォトダイオードを用いたローレンツ力の検出部を模式的に示した図である。
【図2】 ローレンツ力の試料の水平方向に対する変化の測定結果と、探針の先端を細くしていった場合に検出されるローレンツ力を、方形波状の磁束分布を仮定して計算した結果とを示した図である。
【図3】 ローレンツ力の試料の水平方向に対する変化の測定結果と、探針の先端を細くしていった場合に検出されるローレンツ力を、理論式の波状の磁束分布を仮定して計算した結果とを示した図である。
【図4】 本発明の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡の他の一実施形態における光ファイバ光干渉装置を用いたローレンツ力の検出部を模式的に示した図である。
【図5】 本発明の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡のさらにの一実施形態におけるカンチレバーに形成したピエゾ抵抗体を用いたローレンツ力の検出部を模式的に示した図である。
【図6】 本発明の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡のシステム構成の一実施形態を模式的に示す図である。
【図7】 本発明の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡を応用した情報再生装置の一実施形態におけるシステム構成の主要部を模式的に示した図である。
【図8】 カンチレバーの向きと磁束の向きが一致するように配置した場合の図である。
【図9】 本発明の一実施形態に用いられるカンチレバー−探針系であつて、カンチレバーから探針に電流を供給し、探針の先端近くに横方向の電流成分を与えるようにしたものを模式的に示した図である。
【符号の説明】
1……カンチレバー、2……探針、3……試料、4……圧電素子、5……半導体レーザ、6……フォトダイオード、7……ピエゾ抵抗体、8……前置増幅器、9……発振器、10……ロックイン増幅器、11……誤差増幅器、12……フィルタ、13……Z圧電素子駆動電源、24……電圧源、30……磁気記録媒体、34……移動アーム、41……精密エアスピンドル、42……上下方向微動装置、61,62……光ファイバ光干渉装置、70……前置増幅器、71……ロックイン増幅器、72……信号処理器、80……交流電源。

Claims (3)

  1. 試料表面に接触して対向配置され、該試料表面との間にオーミック電流又はショットキー電流の流れる探針と、前記探針に電流を流すための電源と、前記探針に流れる電流と前記試料表面の磁束との間にはたらくローレンツ力によるカンチレバーの撓み量を検出するローレンツ力検出手段とを備えたことを特徴とする走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡。
  2. 前記探針がカンチレバーの自由端に固定され、前記カンチレバーにはローレンツ力による撓み量を検出する光学系が設けられており、前記ローレンツ力検出手段は、前記探針がローレンツ力を受けることによって生じる前記カンチレバーの撓み量を、前記光学系によって検出するものであることを特徴とする請求項1記載の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡。
  3. 前記探針がカンチレバーの自由端に固定され、前記カンチレバーにはローレンツ力による撓み量を検出するピエゾ抵抗体が形成されており、前記ローレンツ力検出手段は、前記探針がローレンツ力を受けることによって生じる前記カンチレバーの撓み量を、前記ピエゾ抵抗体の抵抗変化によって検出するものであることを特徴とする請求項1記載の走査型ローレンツ力プローブ顕微鏡。
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