JP3990971B2 - 色処理パラメータ作成装置、色処理パラメータ作成方法及び色処理パラメータ作成プログラム - Google Patents
色処理パラメータ作成装置、色処理パラメータ作成方法及び色処理パラメータ作成プログラム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理に必要となるパラメータの編集方法に係り、とりわけ、画像入力装置の色処理パラメータをカスタマイズする画像処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタルカメラなどの画像入力装置において、デジタルカメラ本体にあらかじめ複数の撮影モードと、各撮影モードに対応した色処理パラメータとを搭載することで、撮影した画像データの色処理を行っていた。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のデジタルカメラにおいては、あらかじめ用意されているモードのみしかユーザは使用することができず、ユーザの好みに応じた色再現処理を実行することが出来なかった。
【0003】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、画像入力装置の色再現をユーザの好みに応じて自由に設定できるようにする装置を提供することを目的とする。
【0004】
さらに、変更画面において、露出の変化と色相の色再現の対応関係を比較的簡単に確認できるようにすることを他の目的とする。
【0005】
また、色処理パラメータのカスタマイズの際に、色相変化の補正を簡単にすることを目的とする。
【0006】
また、同一の被写体を、露出を変えて複数回撮影した場合の色相変化を容易に判断できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願発明は上記課題を解決すべく、画像撮影装置の色処理パラメータを作成する色処理パラメータ作成装置であって、前記画像撮影装置によって被写体を異なる露出で撮影することにより得られた複数の入力データと、該入力データに対応するターゲットデータとを入力する入力手段と、前記入力データと前記ターゲットデータとを表示する表示手段と、前記表示されたターゲットデータを入力操作に応じて変更する変更手段と、前記入力データを前記色処理パラメータによって色処理した結果と前記変更されたターゲットデータとの差が低減するように該色処理パラメータを作成する作成手段とを含むことを特徴とする色処理パラメータ作成装置が提供される。
【0008】
この調整された色処理パラメータは、通信インタフェースなどの通信媒体やメモリカードの記録媒体などの情報転送媒体を通じて、画像入力装置に転送することができる。
【0009】
なお、入力データとターゲットデータとを所定色空間の平面上に表示すると、ユーザは視覚的に編集作業を理解しやすくなろう。
【0010】
色票の各色パッチを測色して得られたターゲットデータを使用すれば、色再現を忠実にしつつ色処理パラメータを編集できよう。また、色処理パラメータを微調整したいときには、ターゲットデータを入力データと同一のものを使用して新しいターゲットデータを作成すればよいであろう。
【0012】
入力データ又はターゲットデータは同一の被写体(複数のパッチを有する色票など)をそれぞれ異なる露出で撮像された複数の画像データとしてもよい。この場合は、ターゲットの数が増えるので、広範囲で色合わせを実行できる利点がある。
【0013】
同一のパッチを異なる露出で撮影することにより得られた複数の入力データを結線して表示してもよい。この場合は、どのプロットが、同一の色パッチを基礎とした露出の異なるデータであるかを視覚的に把握でき便利であろう。
【0014】
例えば、色再現の変化情報を、カラーバー等を用いて表示すれば、同一の被写体を、露出を変えて複数回撮影した場合の色相変化を容易に判断できよう。
【0015】
調整された色処理パラメータは、通信インタフェースやメモリカードなどを介して画像入力装置に設定される。
【0016】
以上のようにして、色処理パラメータの変更に役立つ、色処理パラメータの編集装置、画像入力装置、画像処理システム、色処理パラメータの編集プログラム及び該プログラムを記録した可読記録媒体が提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本願発明の一実施形態を示す。もちろん以下の実施形態は、本願発明の技術分野における当業者による実施を容易にするために開示を提供するものであり、特許請求の範囲によって確定される本願発明の技術的範囲に含まれるほんの一部の実施形態にすぎない。従って、本願明細書に直接的に記載されていない実施形態であっても、技術思想が共通する限り本願発明の技術的範囲に包含されることは当業者にとって自明であろう。
【0018】
なお、便宜上複数の実施形態を記載するが、これらは個別に発明として成立するだけでなく、もちろん、複数の実施形態を適宜組み合わせることでも発明が成立することは、当業者であれば容易に理解できよう。
【0019】
図1は、本実施形態に係るハードウエア構成を示すブロック図である。この図によればデジタルカメラ1と色処理パラメータカスタマイズ装置2とが有線又は無線により接続される様子が示されている。
100はCPU(中央演算処理装置)であり、本デジタルカメラ装置の動作は、このCPU100により制御される。CPU100には、画像入力部110、操作部120、表示駆動回路130、またCPUバスを介して、制御プログラムを記憶しているROM140、色処理パラメータを記憶しているEEPROM、RAM150、メモリカード160が夫々接続され、表示駆動回路130には、LCDなどの表示部131が接続されている。
【0020】
CPU100は、ROM140内の制御プログラムに基づいて各種制御を行う。これらの制御の中には次に掲げる各処理が含まれる、即ち、画像入力部110を構成する各部の制御処理、画像入力部110から出力された撮影画像データを読み込んでRAM150へ転送を行う処理、RAM150より表示駆動回路130へ表示データを転送する処理、画像データに圧縮処理等を施しファイル形式でデータ格納部160へ格納する処理、操作部120からの指示に従って撮影等の動作を実行指示する処理等である。なお、撮像データに色処理を施す場合には、EEPROM145に記憶されている色処理パラメータを読み出して使用するように、制御プログラムが構成されている。
【0021】
画像入力部110は次に掲げる各要素によって構成される。即ち、被写体像を光学的にCCD112へ投影するレンズ111、このレンズ111によって投影された撮影画像をアナログ電気信号に変換するための素子であるCCD112(光電変換素子)、CCD112からのアナログ信号をデジタル信号に変換するためのA/D変換回路113、A/D変換回路113から送られたデジタル画像データにホワイトバランス調整・逆光補正等の処理を行った後、CPU100へデータを送るデジタル画像処理部114等によって構成される。
【0022】
操作部120には、画像撮影を指示するシャッターSW121、画像再生モード・通常撮影モード・色再現変更モードを切り替えるモード切り替えSW122が含まれている。
【0023】
RAM150は、画像入力部110で取り込まれたデータを格納する取り込み画像バッファ151、各種プログラムで用いられるワークエリア153を備えている。
【0024】
メモリカード・リーダ・ライタ部160は、挿脱可能なメモリカードに撮像データなどを読み書きするための回路である。
【0025】
通信IF170は、外部の装置と通信するためのインタフェース回路である。例えば、USB、IEEE1394、IEEE802.11及びIEEE802.15などに準拠したインタフェースである。なお、色処理パラメータカスタマイズ装置2を接続できるのであれば、何れの規格が採用されてもよい。
【0026】
色処理パラメータカスタマイズ装置2は、例えば、次のハードウエアにより構成することができる。CPU200は、色処理パラメータカスタマイズ装置2の各部を統合的に制御する中央演算装置であり、操作部220、表示駆動回路230、ROM240、RAM250、メモリカード・リーダ・ライタ部260、通信IF270などと接続されている。
【0027】
操作部220は、表示部231に表示されるポインタを操作するためのポインティングデバイスや各種の入力キーなどを含んでいる。
【0028】
表示駆動回路230は、LCD等の表示部231を駆動するための回路である。
【0029】
ROM240には、本発明に係る色再現カスタマイズプログラムが格納されている。このプログラムは、データの入出力を制御するモジュール、入力データのRGBに関する平均値を算出するモジュール、色処理パラメータを使用して入力データを画像処理するモジュール、入力データと後述のターゲットデータとを表示するための表示モジュール、操作部からの入力情報に従って色処理パラメータを変更する変更モジュールなどが含まれている。
【0030】
RAM250は、通信IF270やメモリカード260から読み出された入力データを格納する入力データ格納エリア251、ターゲットエリアを格納するターゲットデータ格納エリア252、色処理パラメータを格納する色処理パラメータ格納エリア246及び各種プログラムで用いられるワークエリア253を含んでいる。
【0031】
メモリカード・リーダ・ライタ部260は、挿脱可能なメモリカードに撮像データなどを読み書きするための回路である。
【0032】
通信IF270は、デジタルカメラ1などの外部の装置と通信するためのインタフェース回路で、例えば、USB、IEEE1394、IEEE802.11及びIEEE802.15などに準拠したインタフェースである。この通信IF270には、ターゲットデータを取り込むために測色機を接続できるようにしてもよい。
【0033】
図2は、本実施形態に係るデジタルカメラ1及びカスタマイズ装置2に関する機能ブロック図である。
【0034】
撮像手段101は、撮影レンズ111とCCD112等の画像センサを含む。データ入出力手段102は、画像データおよび色処理パラメータの外部とのインタフェースであり、図1の通信IF170に対応する。画像処理手段103は、撮像手段101で取得した被写体像から、色処理パラメータ保持手段104に格納された色処理パラメータを用いて画像処理を行ない、画像データを形成するものであり、デジタル画像処理部114又はCPU100及び画像処理プログラムにより実現される。色処理パラメータ保持手段104は、色処理パラメータを保持するものであり、EEPROM145などにより構成される。表示手段105は、撮影中の画像を表示する液晶ディスプレイ(LCD131)及び表示駆動回路130等により構成される。
【0035】
データ入出力手段201は、画像データおよび色処理パラメータ、ターゲットデータの外部とのインタフェースであり、通信IF201等により構成される。画像処理手段202は、撮像手段101で取得した被写体像から、色処理パラメータ保持手段206に格納された色処理パラメータを用いて画像処理を行ない、画像データを形成するものである。平均値算出手段203は、データ入出力手段201から入力された画像データに含まれる各パッチのRGB平均値を算出するものであり、算出モジュールとCPU200により実現される。変更手段204は、CIELAB(CIE 1976(L*a*b*))で規定される色空間のab平面上に入力データおよびターゲットデータをプロットして表示するとともに、UI上で好みの色になるようにターゲットデータを調整するためのものであり、表示モジュール、操作モジュールなどをCPU200により実行することにより実現される。パラメータ最適化手段205は、色処理パラメータ保持手段206に格納されている色処理パラメータを最適化処理するものであり、例えば、DLS法などを用いた最適化モジュールをCPU200により実行することで実現される。色処理パラメータ保持手段206は、色処理パラメータを保持するための記憶装置であり、RAM250やメモリカード260により実現される。入力データ・ターゲットデータ保持手段207は、入力データおよびターゲットデータを保持するための記憶装置であり、RAM250やメモリカード260などにより実現可能である。表示手段208は、画像処理手段202により処理された画像データや操作画面などを表示するものであり、表示制御モジュール、表示駆動回路230、表示部231等により構成することができる。
【0036】
<デジタルカメラ1での処理>
まず撮影においては、ユーザにより不図示の電源スイッチがONにされ、撮像手段101により画像データが撮像されると、画像処理手段103は、色処理パラメータ保持手段104に格納されている色処理パラメータを読み出し、撮像された画像データに適用することで表示用画像を生成し、表示手段105に表示させる。ユーザは表示手段105に表示された画像を見て、カメラの構図を決め、シャッターボタン121を押し、撮影を行う。
【0037】
シャッターボタン121が押されると、画像処理手段103は、撮像手段101により取得された画像データに色処理パラメータ146を適用し、色、明るさに関する画像処理等を実行し、処理された画像データがデータ入出力手段102を通してカスタマイズ装置2へと出力される。このとき、ケーブルを介して色処理パラメータカスタマイズ装置2に直接データを出力しても良いし、メモリカードなどの記録媒体に一旦出力し、当該メモリカードをカスタマイズ装置2に接続するようにしても良い。このとき、色処理パラメータ保持手段104に、撮像手段101により取得された画像データをそのままデータ入出力手段102に出力するようなパラメータを設定すれば、撮像手段101を通して取得した画像データそのものを取得することが出来る。
【0038】
<色票3>
図3は、本実施形態に係る色票3の例を示す図である。色票は、全ての色相をまんべんなく網羅し、グレーの階調も持っているものが好ましく、例えば、グレタグマクベス社のColorCheckerなどを使用すればよい。ただし、これは一例であって、色処理パラメータの変更に役立つものであれば他の色票であっても良い。
【0039】
<色処理パラメータカスタマイズ装置2>
図4は、色処理パラメータカスタマイズ装置2により実行される例示的なカスタマイズ処理のフローチャートである。
【0040】
ステップS401において、画像入出力手段201が、デジタルカメラ1又はメモリカード260から画像データを読み込む。画像データは、画像1枚分でも良いし、同じデータを、露出を変えて撮影した複数の画像であってもよい。なお、複数画像で最適化した場合は、それだけターゲットが多くなるので、広い範囲で色あわせをすることが可能となる。この場合は、ターゲットデータの変更処理は、各画像ごとにひとつずつ実行することになる。一方、1枚の画像だけを用いた場合は、ターゲットデータの変更処理は、少ない回数で済むため簡単な作業となる。ただし、輝度の高いところと低いところの色再現が多少不正確となることがあるかもしれない。従って、何枚の画像データを使用するかは、作業性と色再現の正確性とのトレードオフを勘案して、適宜、決定すればよいであろう。
【0041】
ステップS402において、平均値算出手段203は、読み込まれた画像データに含まれる各パッチのRGB平均値を算出する。
【0042】
ステップS403において、画像処理手段202は、先に算出したRGB平均値に対し、あらかじめ色処理パラメータ保持手段206に設定されている色処理パラメータを適用し色処理を実行する。そして、処理後のRGBデータを、例えば、IEC61966−2−1で規定されるsRGBとすれば、白色点をD65としてCIELAB色空間に変換し、入力データを作成する。
【0043】
ステップS404において、ターゲットデータを入力する。ターゲットデータは、先に算出され入力データと同様のデータを使用しても良いし、例えば、色票3自体をグレタグマクベス社のSpectroLinoなどで測色することにより得たCIELABのデータをターゲットデータとしても良い。ちなみに、
ステップS405において、表示手段208は、変更手段204により算出された入力データ、ターゲットデータを保持手段207から読み出して表示する。表示手段208への表示例を図5に示す。詳細は後述する。
【0044】
ステップS406において、変更手段204は、ユーザによるポインタの操作に応じてターゲットデータを変換する。具体的には、図5に示された変更画面のターゲットデータのプロットをポインタで指示して適宜の方向に移動させることで、その移動量がターゲットデータへと反映されることになる。例えば、ユーザの好みによって、肌色の赤味を強めるようにポインタを移動させたり、空の青色を強めるようにポインタを移動させたりすることにより、ターゲットデータが変換される。肌色の赤味を強めるためには、肌色のプロットを右上方向に移動させればよい。不図示の変更終了ボタンがポインタにより押し下げられると、変更手段204は、変更後のターゲットデータを保持手段207に書き出し、変更処理を終了する。
【0045】
ステップS407において、パラメータ最適化手段205は、入力データとターゲットデータとを用いて、色処理パラメータの最適化を行う。ここでの最適化とは、色処理パラメータが最適となるように目的として、入力データとターゲットデータとの差を低減することをいうが、調整後の色処理パラメータが必ずしも最適である必要はない。最適であれば好ましいかもしれないが、製品の設計において相応しい程度に色処理パラメータを調整すれば、最適化処理の目的は達成されることになろう。
【0046】
さて、最適化の際には、DLS(Dumped Least Square)法などを用いて、色処理後の入力データが、対応するターゲットデータになるべく近くなるように色処理パラメータを最適化する。CIELABを使用する場合には、各入力データを(Li、ai、bi)、対応する各ターゲットデータを(LTi、aTi、bTi)としたときの、各色票の評価関数をEi、全体の評価関数をEとすると、次式を用いてEが最小になるようにパラメータを算出する。
【0047】
【数1】
また、各色票ごとに重みを設定しても良い。そのときの評価関数Eは重み値をwiとすると、次式で表現できる。
【0048】
【数2】
【0049】
ステップS408において、表示手段208は、各色票の評価関数Ei及びEを表示する。さらに、表示手段208は、最適化された色処理パラメータを用いて画像処理された画像を表示する。また、色処理パラメータが最適化される度に、新たな色処理パラメータに応じて入力データのプロットの位置も変更され、表示手段208に表示される。
【0050】
図6は、例示的な評価関数等の表示画面を示す図である。この図では、各色票のID、ターゲットデータ、最適化後のパラメータを用いて画像処理された入力データ、重み値wi、評価関数Ei及び色相角などを一覧で表示したものである。なお、評価関数Eを表示するようにすると、判断しやすいであろう。
【0051】
ステップS409において、最適化処理を終了するか否かの指示を操作部220から受け付ける。ユーザは、算出されたEi、E、表示手段208に表示された画像に基づいて、最適化を終了するかどうかの判断し、操作部から指示を入力することになる。再度の最適化を実行せよとの指示であれば、ステップS406へ進む。最適化を終了するとの指示であれば、ステップS410に進む。
【0052】
ステップS410において、最適化手段205は、最適化された色処理パラメータを、データ入出力手段201を介してデジタルカメラ1にアップロードする。デジタルカメラ1では、受信した色処理パラメータをEEPROM145に記憶させる。以上により、ユーザの好みに応じて変更された色処理パラメータがデジタルカメラ1に設定される。
【0053】
<変更手段204での表示例>
図5は、変更手段204における変更受付画面の例を示す図である。表示手段208には、各パッチの入力データ501、ターゲットデータ502が表示されている。ただし、この図では、入力データ501、ターゲットデータ502の近似しており、ほとんど差がないため、両者の区別がつき難いと思われるが、後述するように両者を区別して表示することによりこの課題が解決されよう。ちなみに、501や502は肌色のパッチを示し、510は赤色のパッチを示し、512は紫色のパッチを示し、514は青色のパッチを示し、516は緑色のパッチを示し、518は黄色のパッチを示しているものとする。
【0054】
さて、データ自体は、CIELABで規定された空間の、a*b*平面、L*a*平面、L*b*平面のいずれかにマッピングしたものを表示しており、同じパッチを複数露出で撮影したデータを一連のデータ系列として直線、もしくはスプライン曲線などで結ぶ。
【0055】
ターゲットデータはポインタ503を操作することにより変更することが出来る。これらの線には、各パッチの色に応じて色を付すことができる。このようにプロット間を結ぶ線に色を付す場合は、露出の度合いに従って線の色にグラデーションを付しても良い。
【0056】
さらに、表示手段208は、ポインタ503により選択されたデータのデータ系列をカラーバー504として表示してもよい。カラーバー504を表示する際には、CIELABからIEC61966−2−1で規定されるsRGBに変換してから表示する。このようにカラーバーとして表示することで、当該データの露出変化による色の変化を容易に確認することができよう。ちなみに、図5のカラーバー504には、左側から右側に行くにつれて、暗い露出から明るい露出になっているものとする。
【0057】
変更手段204での具体的な操作及び変更例を、図7乃至図9を用いて説明する。図7乃至図9は、図5の表示例の一部を拡大して示したものである。この様に拡大すると、入力データ501とターゲットデータ502とが、変換前において一致していないことが理解できよう。
【0058】
なお、図7乃至図9は説明の都合上、両データの違いを大げさに記載しており、実際の場合は、図5に示すが如く、ほとんど差がないような場合が多いかもしれない。この様な場合は、ユーザにとって微妙な操作が要求されることになり、操作が難しくなる恐れもある。そこで、あえて図7乃至図9のように差を強調して表示させても良い。
【0059】
また、図5の画面において所定の範囲をポインタ503で選択し、拡大処理を選択することにより、まさに、図7乃至図9のように表示するようにしてもよい。
【0060】
図7は、ターゲットデータ502を変換する前の図面である。プロット700乃至プロット702は入力データのパッチに対応しており、プロット710乃至プロット712はターゲットデータのパッチに対応している。例えば、プロット700は、あるパッチを明るめの露出で取得したデータであり、プロット702は、あるパッチを暗めの露出で取得したデータであり、プロット701は、両者の中間程度の露出で取得したデータを表している。
【0061】
各プロットが何れのデータのパッチであるかをわかりやすくするために、入力データとターゲットデータとではプロットの形状を異ならしめても良い。同様の理由から、各プロットを結ぶ線を両者の区別がつくような色でもって表示しても良い。なお、線の色は、上述のようにこの線で結ばれる2つのプロットの色を基準としてグラデーションで表示してもよい。この場合は、入力データには、青の縁取りを施し、ターゲットデータには緑の縁取りを施すなど、両者の線にそれぞれ異なる色でもって縁取りを施すことにより両者の区別ができよう。なお、縁取りは、縁取られる線よりも細くするなど、区別の目的を達成する範囲で設定するようにすることが望ましい。
【0062】
さらに、各プロットがどのパッチのものかを区別できるようにするために、プロットの色を各パッチの色又は当該パッチの色に対応する他の色でもって表示しても良い。この場合は、プロットの移動に連動させて、プロットの表示色を変更すれば、視覚的に、どの程度に色を変更させたかを容易に理解できよう。
【0063】
図8は、ポインタ503を操作することにより、ターゲットデータ502のプロット711を入力データ501の対応するプロット701へと重畳させるように変更する場合を示している。この例では、ポインタ503でポインタ611を用いてドラックしている。 図9は、他の2つのプロットもポインタ503で移動させた状態を示す図である。入力データ501とターゲットデータ502とがほぼ重畳していることが理解できよう。なお、重畳の度合いは、ユーザの好みに応じ、プロットの移動量でもって調整することができる。
【0064】
【他の実施の形態】
前記実施形態においては、デジタルカメラ1と色処理パラメータカスタマイズ装置2を直接接続することでデータのやり取りを行っていたが、メモリカードなどの記録媒体を用いてデータのやり取りを行っても良いことは言うまでもない。
【0065】
図10は、データを入力するための入力デバイスの選択画面の一例を示す図である。カスタマイズ装置2は、メニュー画面において入力デバイスの選択が指定されると、通信IF270又はメモリカード260を選択するための選択画面を表示し、選択されたインタフェースを介して、入力データやターゲットデータを読み込むように制御する。なお、図10では、通信IF270が選択されている様子を示している。
【0066】
もちろん、デジタルカメラ1でも、同様のメニュー画面を起動し、通信IF170又はメモリカード160を選択するための選択画面を表示し、選択されたインタフェースを介して入力データやターゲットデータを出力するようにしてもよい。
【0067】
また、色処理パラメータカスタマイズ装置2は、専用品であってもよいし、カスタマイズプログラムをインストールされたパーソナルコンピュータであってもよい。後者の場合、上述のカスタマイズ装置2に関する機能を実現するためのプログラムモジュールを備えたカスタマイズプログラムを実行することにより、当該コンピュータに接続された各種デバイスが制御され、上述の発明が具現化される。従って、当該カスタマイズプログラムもまた本願の1つの発明を構成する。
【0068】
なお、デジタルカメラ1にカスタマイズプログラムを搭載することにより、色処理パラメータの変更機能を備えてもよい。
【0069】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本願発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体も本願発明の1つを構成することになる。
【0070】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0071】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0072】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0073】
なお、本願発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体からパソコン通信など通信ラインを介して要求者にそのプログラムを配信する場合にも適用できることは言うまでもない。
【0074】
【発明の効果】
以上説明した画像処理システムにより、ユーザは自己の好みに応じてデジタルカメラの色再現を自由に設定できるようになる。
【0075】
さらに、変換画面において、露出の変化に応じて任意の色相の色再現がどのように変化するかをプロットと線とにより表示するため、露出の変化と色相の色再現の対応関係を比較的簡単に確認できる。
【0076】
また、色処理パラメータのカスタマイズの際に、変更画面において、プロットを移動させることで色相変化を補正できるようにしたため、色相変化の補正が簡単になった。
【0077】
また、同一の被写体を、露出を変えて撮影した場合の色再現の変化をカラーバーで表示することにより、色相変化を容易に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本実施形態に係るハードウエア構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本実施形態に係るデジタルカメラ1及びカスタマイズ装置2に関する機能ブロック図である。
【図3】図3は、本実施形態に係る色票3の例を示す図である。
【図4】図4は、色処理パラメータカスタマイズ装置2により実行される例示的なカスタマイズ処理のフローチャートである。
【図5】図5は、変更手段204における変更受付画面の例を示す図である。
【図6】図6は、例示的な評価関数等の表示画面を示す図である。
【図7】図7は、ターゲットデータ502を変換する前の図面である。
【図8】図8は、ポインタ503を操作することにより、ターゲットデータ502のプロット711を入力データ501の対応するプロット701へと重畳させるように変更する場合を示した図である。
【図9】図9は、他の2つのプロットもポインタ503で移動させた状態を示す図である。
【図10】図10は、データを入力するための入力デバイスの選択画面の一例を示す図である。
Claims (8)
- 画像撮影装置の色処理パラメータを作成する色処理パラメータ作成装置であって、
前記画像撮影装置によって被写体を異なる露出で撮影することにより得られた複数の入力データと、該入力データに対応するターゲットデータとを入力する入力手段と、
前記入力データと前記ターゲットデータとを表示する表示手段と、
前記表示されたターゲットデータを入力操作に応じて変更する変更手段と、
前記入力データを前記色処理パラメータによって色処理した結果と前記変更されたターゲットデータとの差が低減するように該色処理パラメータを作成する作成手段と
を含むことを特徴とする色処理パラメータ作成装置。 - 前記表示手段は、前記入力データと前記ターゲットデータとを所定色空間の平面上に表示することを特徴とする請求項1に記載の色処理パラメータ作成装置。
- 前記表示手段は、前記入力データと前記ターゲットデータとを視覚的に区別可能なように表示することを特徴とする請求項1または2に記載の色処理パラメータ作成装置。
- 前記被写体は、複数のパッチを有する色票であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の色処理パラメータ作成装置。
- 前記表示手段は、同一のパッチを異なる露出で撮影することにより得られた複数の入力データを結線して表示することを特徴とする請求項4記載の色処理パラメータ作成装置。
- 前記作成手段は、前記入力データに応じた重みを用いて前記色処理パラメータを最適化する最適化手段を含み、
前記表示手段は、前記入力データに応じた重みの値を表示することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の色処理パラメータ作成装置。 - 画像撮影装置の色処理パラメータを作成する色処理パラメータ作成方法であって、
前記画像撮影装置によって被写体を異なる露出で撮影することにより得られた複数の入力データと、該入力データに対応するターゲットデータとを入力するステップと、
前記入力データと前記ターゲットデータとを表示するステップと、
前記表示されたターゲットデータを入力操作に応じて変更するステップと、
前記入力データを前記色処理パラメータによって色処理した結果と前記変更されたターゲットデータとの差が低減するように該色処理パラメータを作成するステップと
を含むことを特徴とする色処理パラメータ作成方法。 - 画像撮影装置の色処理パラメータを作成する色処理パラメータ作成プログラムであって、
前記画像撮影装置によって被写体を異なる露出で撮影することにより得られた複数の入力データと、該入力データに対応するターゲットデータとを入力するステップと、
前記入力データと前記ターゲットデータとを表示するステップと、
前記表示されたターゲットデータを入力操作に応じて変更するステップと、
前記入力データを前記色処理パラメータによって色処理した結果と前記変更されたターゲットデータとの差が低減するように該色処理パラメータを作成するステップと
をコンピュータに実行させることを特徴とする色処理パラメータ作成プログラム。
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