JP3990903B2 - フォーカルプレンシャッタを備えたデジタルカメラ - Google Patents

フォーカルプレンシャッタを備えたデジタルカメラ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、先羽根と後羽根とを有しているフォーカルプレンシャッタを備えたデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
カメラ用フォーカルプレンシャッタの中には、シャッタ地板,中間板,補助地板と称されている3枚の板部材の間に二つの羽根室を形成し、それらの羽根室内に、先羽根(群),後羽根(群)と称されている二つのシャッタ羽根を個別に配置したものが知られている。そして、この種のフォーカルプレンシャッタは、これまでは、主にフィルム使用のカメラに採用されてきたが、最近ではデジタルカメラにも採用されている。本発明は、このように二つのシャッタ羽根を有しているフォーカルプレンシャッタを備えたデジタルカメラに関するものである。
【0003】
また、この種のフォーカルプレンシャッタにおいては、各シャッタ羽根は、一端をシャッタ地板に枢着された二つのアームに対し、1枚以上の羽根を枢支することによって、平行四辺形のリンク機構を応用した構成としているのが普通である。そして、各々のアームに対する各羽根の枢支構成は同じであり、アームに形成された孔と、羽根に形成された孔とを重ね、リベット部品である連結軸の先端をそれらの孔にアーム側から挿入し、その先端を、かしめ加工によって羽根に固着している。
【0004】
そのため、羽根と一体化された連結軸とアームとは、相互に回転可能状態になっているが、1枚の羽根は、二つのアームに枢支されているため、アームが作動されたときにだけ、枢支部における相互の回転が行われるようになっている。また、上記のかしめ部は、羽根の形状を工夫することによって、羽根の摺動面(アームに対向する面とは反対側の面)から突き出ないようにされているが、連結軸の頭部は、アームから突き出た状態になっている。尚、このような枢支部の構成は、特開平7−325334号公報にも記載されているが、その公報においては連結軸をカシメピンと称している。
【0005】
また、二つのシャッタ羽根は、各羽根室内において各々の羽根の摺動面を中間板に向けて配置されるので、一方のシャッタ羽根のアームは羽根よりもシャッタ地板側に配置され、他方のシャッタ羽根のアームは羽根よりも補助地板側に配置されている。そこで、そのような従来の構成の一例を、図4の断面図を用いて説明する。この従来例は、周知のシャッタ構成を、後述する実施例の図2と対比できるようにして示したものである。そして、従来例と実施例との相違点は、構成部材の配置関係にあるだけのため、図4に示された構成部材の符号には、実施例の説明に用いたものと同じ符号を用いている。
【0006】
図4において、シャッタ地板1は、長方形をした被写体光路用の開口部1aを有している。また、シャッタ地板1には、所定の間隔を空けて、中間板2と補助地板3が順に取り付けられており、それらにも、被写体光路用の開口部2a,3aが形成されている。そして、シャッタ地板1と中間板2との間が後羽根の羽根室であり、中間板2と補助地板3との間が先羽根の羽根室である。また、CCD取付板4には、CCD装置5が取り付けられている。従って、撮像面は、CCD装置5の左側の面又はそれに近い面となる。
【0007】
先羽根は、シャッタ地板1に枢着された二つのアーム8,9と、それらの長さ方向に順に枢支された3枚の羽根10,11,12とで構成され、最先端に枢支されている羽根12がスリット形成羽根である。また、この従来例の先羽根は、アーム8,9が、最も補助地板3側に配置されており、中間板2に向けて羽根12,羽根11,羽根10の順に配置されている。他方、後羽根は、二つのアーム14,15と、それらの長さ方向に順に枢支された3枚の羽根16,17,18で構成されているが、先羽根の場合と同様に、アーム14,15の最先端に枢支されている羽根18がスリット形成羽根である。そして、この後羽根は、アーム14,15が、最もシャッタ地板1側に配置されており、中間板2に向けて羽根18,羽根17,羽根16の順に配置されている。
【0008】
また、上記したように、先羽根も後羽根も、各アームに対する各羽根の枢支構成は同じである。そこで、アーム8と羽根12の場合を例にして、その枢支構成を説明する。アーム8と羽根12に孔を形成し、それらの孔を重ねておいて、連結軸13の先端をアーム8側から挿入し、その先端を羽根12にかしめている。従って、連結軸の頭部は、先羽根の場合には、全てアームから補助地板3側に突き出ていて、後羽根の場合は、全てアームからシャッタ地板1側に突き出ている。そして、各アームは連結軸と一体化されておらず、羽根と一体の連結軸に対し相互に回転可能となっている。
【0009】
ところで、図4は、先羽根と後羽根が、羽根12と羽根18とによってスリットを形成し、上方から下方へ露光作動を行なっている途中の状態を示したものである。その場合、先羽根と後羽根とは、単純に真っ直ぐ下方へ作動するだけではなく、周知のように、実際には左右にも不規則に振れながら作動していく。しかも、そのとき、羽根10〜12,16〜18は、それらの先端部が上記の公報にも記載されている羽根押え板などによって中間板2側に寄せられているので、各アーム8,9,14,15との枢支部の方が振れ易くなっている。また、各アーム8,9,14,15は、シャッタ地板に枢着されているので、その枢着部よりも、スリット形成羽根12,18を枢支している先端部の方が振れ易くなっている。従って、先羽根と後羽根の振れ幅は、スリット形成羽根12,18の枢支部近傍が大きくなる。その上、少なくともスリット形成羽根12,18との連結に用いられている連結軸は、作動中に、被写体側から見て、開口部1a,3a内に出入りする。
【0010】
そのため、露光作動中に、アーム14,15とスリット形成羽根18とを連結している二つの連結軸は、その頭部が図4において左側に振れ開口部1aに入っていくことがあり、他方、アーム8,9とスリット形成羽根12とを連結している二つの連結軸は、その頭部が図4において右側に振れ開口部3aに入っていくことがある。ところが、前者の場合は、開口部1aの被写体側には接近して何も配置されていないので、支障なく作動させることが可能であるが、後者の場合には、開口部3aに接近してCCD装置5が配置されるため、その表面に接触して相互に損傷してしまう可能性がある。そのため、従来は、そのようなことが生じないようにするために、設計上、連結軸の頭部の先端面とCCD装置5の被写体側の面との間に所定の距離bが得られるようにしていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような従来の構成は、デジタルカメラの性能上、決して好ましいものではない。即ち、周知のように、この種のフォーカルプレンシャッタは、CCD装置側に配置されるシャッタ羽根(先羽根とは限らない)のスリット形成羽根のスリット形成縁と、CCD装置の撮像面との距離(図4における距離a)が、短ければ短いほどシャッタ効率は良好となる。ところが、他方では、上記のように、図4における距離bだけは確保しなければならない。従って、シャッタ効率を良くするためには、図4における距離aを少しでも小さくして、距離bに近づける必要がある。しかしながら、これまでもシャッタ羽根の軽量化が行われてきているために、主に強度上の理由から、アームの厚さや連結軸の頭部の突出し量を、さらに小さくすることが困難であるという問題点があった。
【0012】
また、従来の構成においては、CCD装置側に配置されているシャッタ羽根のスリット形成羽根とCCD装置との間に、上記の距離bを確保しなければならないため、シャッタ地板の被写体側の面からCCD装置の撮影者側の面までの距離が大きくなり、カメラのコンパクト化にとって好ましくないという問題点があった。更に、アームと連結軸との間では作動中に磨耗粉が発生するが、従来の構成では、CCD装置側に配置されているシャッタ羽根のアームが羽根よりもCCD装置側に配置されているので、それらの磨耗粉がCCD装置の表面に付着しやすく、その磨耗粉の蓄積によって良好な画像が得られなくなってしまうという問題点があった。
【0013】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、先羽根と後羽根の二つのシャッタ羽根のうち、CCD装置側に配置されているシャッタ羽根を従来とは異なる配置構成にし、従来よりもシャッタ効率が良くなり、且つ作動中における磨耗粉の弊害が少なくなると共に、カメラのコンパクト化にも好適となるフォーカルプレンシャッタを備えたデジタルカメラを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明におけるフォーカルプレンシャッタを備えたデジタルカメラは、二つのアームとそれらに連結軸を介して枢支された複数枚の羽根とで構成されており夫々が被写体光路用の開口部を有するシャッタ地板と中間板との間において該羽根よりも該二つのアームを該シャッタ地板側にし且つ該二つのアームから該連結軸の頭部を該シャッタ地板側に突き出して配置されている第1のシャッタ羽根と、二つのアームとそれらに連結軸を介して枢支された複数枚の羽根とで構成されており前記中間板と被写体光路用の開口部を有する補助地板との間において該羽根よりも該二つのアームを前記中間板側にし且つ該二つのアームから該連結軸の頭部を該中間板側に突き出して配置されている第2のシャッタ羽根と、被写体側の面が前記補助地板の被写体光路用の開口部内で前記補助地板の厚さ範囲内に存在するようにして配置されているCCD装置と、を備えているようにする。
【0015】
その場合、前記CCD装置の被写体側の面が、前記補助地板の被写体光路用の開口部の周囲における前記中間板側の面とほぼ一致するようにして配置されているようにすると、第2のシャッタ羽根の羽根の枚数が多い場合に好適な構成となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図示した実施例によって説明する。尚、図1は被写体側から視た実施例の平面図であって、シャッタ羽根のセット状態を示したものである。また、図2は図1の中央縦断面図であって、シャッタ羽根の露光作動中の状態を示したものである。更に、図3は図1と同様にして視たシャッタ羽根の露光作動終了直後の状態を示す平面図である。
【0017】
先ず、本実施例の構成を説明する。図1において、シャッタ地板1は、その略中央部に長方形を横長にした開口部1aを形成している。また、図2に示すように、シャッタ地板1の背面側には、所定の間隔を空けて、中間板2と補助地板3が順に取り付けられており、シャッタ地板1と中間板2との間に後羽根の羽根室を形成し、中間板2と補助地板3との間に先羽根の羽根室を形成している。そして、中間板2と補助地板3にも、開口部1aと類似の開口部2a,3aが形成されている。
【0018】
また、図2に示されているCCD取付板4は、通常はカメラ本体側の部材として構成されることが多い。しかし、シャッタユニット側の部材として、補助地板3などに取り付けた構成にしても一向に差し支えない。そして、撮像装置としてのCCD装置5は、その一部が補助地板3の開口部3aに挿入され、被写体側の面が開口部3aの被写体側の縁(言い換えれば、補助地板3の中間板2側の面)と略一致するようにして、CCD取付板4に取り付けられている。尚、CCD装置5の被写体側にはローパスフィルタや透明のカバー板の取り付けられることが多いので、CCD装置5の被写体側の面は撮像面とは限らない。また、図2の断面図においては、CCD装置5は外形だけを示しており、内部の具体的な構成を省略している。
【0019】
図1において、開口部1aの左側には、円弧状の二つの長孔1b,1cが形成されており、それらの下方端部には、平面形状が略C字状をしたブチルゴム製の周知の緩衝部材6,7が取り付けられている。また、シャッタ地板1に立設された軸1d,1eは金属製であって、シャッタ地板1に形成された孔に圧入され且つかしめられており、被写体側だけではなく、図1において破線で示したように、羽根室側にも細い軸部を有している。更に、シャッタ地板1の羽根室側には、軸1f,1gが立設されている。
【0020】
また、周知であるため図示していないが、シャッタ地板1の被写体側において、先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材とが、軸1d,1eに回転可能に取り付けられている。そして、それらの駆動部材は、露光作動時には図示していない先羽根用駆動ばね,後羽根用駆動ばねの付勢力によって時計方向へ回転させられ、セット時には図示していないセット部材によってそれらの駆動ばねの付勢力に抗して反時計方向へ回転させられるようになっている。また、先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材は夫々駆動ピンを備えているが、それらの駆動ピンは長孔1b,1cを貫通して羽根室側に突き出ている。
【0021】
次に、羽根室内に配置されている先羽根と後羽根の構成について説明する。先ず、先羽根は、中間板2と補助地板3の間に配置されており、二つのアーム8,9と、それらの長さ方向に順に枢支された3枚の羽根10,11,12とで構成され、最先端に枢支されている羽根12がスリット形成羽根となっている。そして、アーム8は、軸1dに回転可能に嵌合していて、小判型に形成された孔8aには、上記した図示していない先羽根用駆動部材の駆動ピンが嵌合している。また、他方のアーム9は、軸1fに対して回転可能に嵌合している。
【0022】
また、本実施例の先羽根は、アーム8,9が、最も中間板2側に配置されており、補助地板3側に向けて羽根12,羽根11,羽根10の順に配置されている。そこで、次に、アーム8,9に対する各羽根10,11,12の枢支構成を説明するが、各枢支部における連結構成は全て同じである。そのため、それらを代表して、スリット形成羽根12についての二つの枢支部のうち、アーム8との枢支部の構成を説明する。
【0023】
アーム8と羽根12には、連結箇所に予め孔が形成されている。そこで、それらの孔を重ねておき、リベット部品である連結軸13の先端をアーム8側から挿入し、その先端を、かしめ加工によって羽根12に固着している。しかし、アーム8は連結軸13に対し一体化されていない。その理由は、上記の特開平7−325334号公報にも記載されているように、連結軸13の軸部が2段に形成されているからである。従って、羽根12と一体化された連結軸13とアーム8とは相互に回転可能状態に構成されている。そして、上記の公報からも分かるように、実際には、上記のかしめ部は、羽根の摺動面(羽根11に摺接する面)から突き出ないようにされているが、連結軸13の頭部は、アーム8から中間板2側に突き出た状態になっている。
【0024】
他方、後羽根は、シャッタ地板1と中間板2との間に配置されていて、二つのアーム14,15と、それらの長さ方向に順に枢支された3枚の羽根16,17,18で構成されているが、先羽根の場合と同様に、アーム14,15の最先端に枢支されている羽根18がスリット形成羽根である。アーム14は、軸1eに対して回転可能に嵌合されており、小判型に形成された孔14aには、上記の図示していない後羽根用駆動部材の駆動ピンが嵌合している。また、他方のアーム15は、軸1gに対して回転可能に嵌合している。
【0025】
また、この後羽根は、アーム14,15が、最もシャッタ地板1側に配置されており、中間板2に向けて羽根18,羽根17,羽根16の順に配置されている。従って、後羽根の場合にも、先羽根の場合と同様に、羽根16,17,18よりもアーム14,15の方が被写体側、即ち撮影レンズ側に配置されていることになる。また、アーム14,15に対する各羽根16,17,18の枢支構成は上記した先羽根の場合と全く同じである。従って、各枢支部における連結軸の頭部は、アーム14,15からシャッタ地板1側に突き出ている。
【0026】
次に、本実施例の作動を説明する。図1は、セット状態を示している。従って、図示していない先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材は、夫々の駆動ばねの付勢力に抗してセット位置に保持されている。そのため、それらの駆動ピンに連結している先羽根と後羽根は、図1の位置を維持されており、先羽根の3枚の羽根10,11,12は展開されて開口部1aを覆っており、後羽根の3枚の羽根16,17,18は重畳されて開口部1aの上方位置に格納されている。この図1の状態においてカメラのレリーズボタンが押されると、最初に先羽根用駆動部材の保持力が解除され、所定時間後に後羽根用駆動部材の保持力が解除される。それによって、先羽根の3枚の羽根10,11,12は重畳されつつ下方へ作動し、後羽根の3枚の羽根16,17,18は展開されつつ下方へ作動する。
【0027】
図2は、上記のようにして開始された露光作動の途中の状態を示したものである。そこで、本実施例における構成の特徴を、図4に示した従来例との比較において説明する。既に説明したように、図4における距離bは、作動中にアーム8,9が撓まされる力によって、先端部に連結されている二つの連結軸の頭部が、CCD装置5に接触してしまわないようにするための最小間隔である。図2に示された本実施例の場合には、アーム8,9とスリット形成羽根12の重なり関係が、従来例とは逆になっている。しかしながら、作動中にアーム8,9が撓まされる力は変わらないから、本実施例の場合にも、設計上は、スリット形成羽根12とCCD装置5との間を距離bに設定している。
【0028】
ところで、シャッタ効率は、シャッタ羽根によって形成されるスリットから、フィルムやCCD等の撮像面までの距離が、近ければ近いほどよいことが知られている。そのため、図4に示された従来例においては、スリット形成羽根12からCCD装置5までの距離aがその対象になる。ところが、図4から分かるように、従来例における距離aは、設計上最小限必要とされている距離bよりも大きくなっている。それに対して本実施例の場合は、図2から分かるように、上記の距離aが距離bに一致する。そのため、本実施例の構成は、従来例の構成よりもシャッタ効率のよい構成になっている。
【0029】
また、本実施例の場合には、従来例に比較して、シャッタ地板1の被写体側の面からCCD装置5の撮影者側の面までの距離が小さくなっている。それは、CCD装置5の被写体側の面が、従来例の場合は、CCD取付板4の被写体側の面と一致しているのに対し、本実施例の場合は、補助地板3の被写体側の面に一致させることができるようになっているからである。そこで、そのようなことが、構成部材の寸法を勝手に変えたからではなく、構成上から可能になっていることを理解できるようにするために、この種のシャッタに実際に適用されている部材寸法を用いて具体的に説明する。
【0030】
先ず、従来例において、中間板2と羽根10の間は0.1mmである。そのため、本実施例において中間板2と連結軸13の頭部との間隔も0.1mmである。また、各羽根の厚さは従来例も本実施例も0.1mmである。更に、各アームの厚さと、各連結軸の頭部の厚さは、従来例も本実施例も共に0.2mmである。そして、当然のことながら、距離bは同じでなくてはならないから0.7mmに設定されている。その他、各羽根の重なり部分の隙間等は全て同じと考える。このことから、中間板2とCCD装置5の間隔は、従来例の場合は正味1.5mmであるが、本実施例の場合は正味1.3mmであり、本実施例の方が、シャッタ地板1の被写体側の面からCCD装置5の撮影者側の面までの距離が0.2mm小さくなっていることになる。尚、これによって、スリット形成羽根12,18は、それらの間の距離が若干大きくなってしまうように思われるが、実際には、先羽根と後羽根の羽根10〜12,16〜18は、それらの先端が、上記の公報に記載されている押え板などによって中間板2側に寄せられているので、枢支部近傍での距離が大きくなるだけであって特に問題とはならない。
【0031】
更に、本実施例の場合の方が従来例よりも、デジタルカメラとして好ましい構成をしている。即ち、この種のフォーカルプレンシャッタの場合は、作動中に摺動部位から磨耗粉を発生させることが知られている。そして、その磨耗粉は、連結軸が通常は快削鋼で製作されていることから、特にアームと連結軸との間の摺動で発生することが知られている。そのため、従来の構成では、羽根12よりもアーム8,9がCCD装置5側に配置されているので、それらの磨耗粉がCCD装置5の表面に付着しやすくなっていた。但し、一回の作動で発生する磨耗分は極めて微々たるものである。そのため、撮影ごとに撮像面の変わるフィルムの場合は、付着するようなことがあっても全く問題がなかった。しかしながら、CCD装置5の場合は位置が固定であるため、撮影を重ねると、その磨耗粉の蓄積によって良好な画像が得られなくなってしまうようになる。ところが、本実施例の場合には、羽根12よりもアーム8,9が中間板2側に配置されているので、そのような影響が極端に緩和される。
【0032】
このようにして、先羽根と後羽根による露光作動が続けられるが、先に作動を開始した先羽根は、スリット形成羽根12のスリット形成縁(上辺)が開口部1aから下方へ退いた段階で、図示していない先羽根用駆動部材の駆動ピンが緩衝部材6に当接することによって停止させられる。続いて後羽根も、スリット形成羽根18のスリット形成縁(下辺)が開口部1aを覆いきった段階で、図示していない後羽根用駆動部材の駆動ピンが緩衝部材7に当接することによって停止させられる。そして、そのようにして露光作動を終了した直後の状態が、図3に示された状態である。尚、図1のセット状態への復帰作動は、周知のように、図示していないセット部材によって、先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材が、夫々の駆動ばねの付勢力に抗して回転されることにより行われるが、具体的な説明は省略する。
【0033】
尚、上記の実施例においては、先羽根と後羽根が、撮影時においては、上方から下方へ作動するように構成されているが、本発明は、下方から上方へ作動するように構成しても一向に差し支えない。また、本実施例においては、シャッタ地板1と中間板2の間に後羽根が配置され、中間板2と補助地板3の間に先羽根が配置されているが、本発明は、シャッタ地板1と中間板2の間に先羽根が配置され、中間板2と補助地板3の間に後羽根が配置されていても差し支えなく、そのように配置した場合には、先羽根を本実施例の後羽根のように構成し、後羽根を本実施例の先羽根のように構成すればよい。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、二つのシャッタ羽根を有したフォーカルプレンシャッタを備えているデジタルカメラにおいて、CCD装置側に配置されているシャッタ羽根のアームと羽根との配置関係を従来とは逆に構成したから、シャッタ効率が良くなるという利点があり、且つシャッタの被写体側の面からCCD装置までの間隔を小さくすることができ、カメラのコンパクト化にも有利である。また、CCD装置側に配置されているシャッタ羽根のアームが羽根よりも被写体側になるので、作動中における磨耗粉がCCD装置に付着するという弊害を少なくすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】被写体側から視た実施例の平面図であって、シャッタ羽根のセット状態を示したものである。
【図2】図1の中央縦断面図であって、シャッタ羽根の露光作動中の状態を示したものである。
【図3】図1と同様にして視た実施例の平面図であって、シャッタ羽根の露光作動終了直後の状態を示したものである。
【図4】図2と同様にして示した従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 シャッタ地板
1a,2a,3a 開口部
1b,1c 長孔
1d,1e,1f,1g 軸
2 中間板
3 補助地板
4 CCD取付板
5 CCD装置
6,7 緩衝部材
8,9,14,15 アーム
8a,14a 孔
10,11,12,16,17,18 羽根
13 連結軸

Claims (2)

  1. 二つのアームとそれらに連結軸を介して枢支された複数枚の羽根とで構成されており夫々が被写体光路用の開口部を有するシャッタ地板と中間板との間において該羽根よりも該二つのアームを該シャッタ地板側にし且つ該二つのアームから該連結軸の頭部を該シャッタ地板側に突き出して配置されている第1のシャッタ羽根と、二つのアームとそれらに連結軸を介して枢支された複数枚の羽根とで構成されており前記中間板と被写体光路用の開口部を有する補助地板との間において該羽根よりも該二つのアームを前記中間板側にし且つ該二つのアームから該連結軸の頭部を該中間板側に突き出して配置されている第2のシャッタ羽根と、被写体側の面が前記補助地板の被写体光路用の開口部内で前記補助地板の厚さ範囲内に存在するようにして配置されているCCD装置と、を備えていることを特徴とするフォーカルプレンシャッタを備えたデジタルカメラ。
  2. 前記CCD装置の被写体側の面が、前記補助地板の被写体光路用の開口部の周囲における前記中間板側の面とほぼ一致するようにして配置されていることを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタを備えたデジタルカメラ。
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