JP3985532B2 - シート上物体判定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート上の人や物といった物体を検出するシート上物体判定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両においては、交通事故での乗員の安全性を確保するために、様々の対策が車両に施されている。例えば、車両衝突時における乗員に対する安全性を確保する為に、車両へのエアバッグ装置の装着が急速に普及している。エアバッッグ装置は、車両衝突時に車両に発生する衝撃を加速度センサ等によって検出し、その加速度センサからの信号に基づき、ステアリングホイールの中央あるいは助手席のダッシュパネル内に配設されるエアバッグ装置に対して駆動信号を与える。その後、エアバッグ装置内に収められたインフレータに点火し、インフレータを爆発させる。そして、この爆発によって発生したガスにより、ステアリングホイールの中央あるいは助手席のダッシュパネル内に収められたのエアバッグが瞬時に膨張し、車両の前列に着座する乗員の保護を図るようになっている。
【0003】
ところで、車両の前列に位置する助手席には、直接、子供を車両のシートに着座させたり、チャイルドシートと称される子供用拘束装置の上に子供(特に、幼児)を着座させて、乗せる場合が有り得る。この様な場合には、安全性の面から、エアバッグの膨張量を加減する様に制御する必要がある。
【0004】
その様な制御を備えたエアバック装置としては、例えば特開平9−207638号公報に示されるものがある。この装置は、まず、シートをフロアに取り付けるためのシート取り付け部に4つの荷重センサを設け、4つの荷重センサにより検出されるセンサ値に基づいて検出荷重値を算出する。そして、この検出荷重値と予め設定された荷重値の大小により、シート上の物体の状態を区分し、エアバッグ駆動回路を制御している。
【0005】
しかしながら、上記装置では次の様な不具合が生じる。シート上に子供用拘束装置(チャイルドシート)を装着する手順としては、装着者が子供用拘束装置をシートベルトにて軽く固定し、その後子供用拘束装置をシートに対して押さえ込み、シートベルトの締め付け作業をする。よってその荷重増加のため、状態データが大人着座と区分される場合が起こり得る。
【0006】
この不具合の対策としては次の様な方法が考えられる。通常、シートベルトの締め付け作業によって荷重が増加した場合であっても、締め付け終了後には、装着者は、押さえ込みを開放し、荷重が所定量減少する。この特性を利用して、つまりシートベルト装着後の荷重の増減を指標にして、子供用拘束装置の装着有を判断する方法が考えられる。この方法を特願2000−377607号において示した。
【0007】
しかしながら上記装置であっても、子供用拘束装置の装着有と状態データとして区分し、その状態データをCPU内部のメモリに単に記憶させた場合には、尚、次の様な不具合が生じる。つまり、CPU内部のメモリが何らかの原因によりリセットされた場合は、メモリがクリアされ若しくは変化し、その状態データが異ってくる。この場合、再度、状態データとして子供用拘束装置の装着有が区分されるためには、前述の荷重の増減変化が必要となる。換言すると、子供用拘束装置の装着作業を再度行うことなく装着し続ける場合は、間違った状態データのままメモリされ続け、それに基づき誤った判定を行う可能性がある。なぜならば、荷重の増減変化が無く、単に荷重の大小を指標にする場合は、前述の様に、シートベルト締め付けによる荷重増加により、子供用拘束装置装着状態が大人着座状態とみなされる可能性が高いからである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、異常が生じた場合でも、シート上の物体の判定結果の信頼性を向上させることを技術的課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために講じた技術的手段は、シート上に作用する荷重を検出する荷重検出手段と、該荷重検出手段から荷重の大きさに基づき前記シート上への大人、子供の着座を判定し、かつ、前記荷重検出手段からの荷重変化に基づき前記シート上への子供用拘束装置の装着の状態を判定して状態を区分し、区分された状態データを状態記憶メモリに記憶する制御手段とを備えたシート上物体判定装置において、前記状態記憶メモリは複数のメモリ領域を備えており、前記制御手段は、電源が供給されない状態でも子供用拘束装置の装着判定のあり・なしの状態データを記憶する不揮発性メモリを備えており、前記状態の判定時に、同じ内容の状態データを、前記複数のメモリ領域に夫々記憶させ、前記子供用拘束装置の装着を検出したとき、前記子供用拘束装置の装着判定あり・なしの状態を前記不揮発性メモリに記憶させ、前記制御手段に最初に電源が供給される、若しくは、前記制御手段にリセットがかかったとき、前記不揮発性メモリに記憶された状態データに応じて前記複数のメモリ領域に夫々、状態データを代入するとともに、前記複数のメモリ領域のうち、少なくとも2つの前記メモリ領域の状態データが一致する場合に、一致した状態データに基づいて前記シート上の物体を判定し、前記複数のメモリ領域に記憶された状態データが一致しない場合に、前記不揮発性メモリに記憶された状態データに基づいて前記シート上の物体を判定するようにしたことである。
【0010】
上記手段によれば、大人、子供の着座の判定は荷重検出手段からの荷重の大きさに基づき行われる。シート上への子供用拘束装置の装着の判定は荷重検出手段からの荷重変化に基づき行われる。これらの判定から、大人の着座、子供の着座、子供用拘束装置の装着ありの状態が区分される。この状態が状態記憶メモリ内の複数のメモリ領域に各々記憶されるとともに、子供用拘束装置の装着あり・なしの状態は不揮発性メモリに記憶される。制御手段は複数のメモリ領域に記憶した状態データを比較する。複数のメモリ領域のうち、少なくとも2つのメモリ領域の状態データが一致する場合に、一致した状態データに基づいてシート上の物体を判定する。複数のメモリ領域に記憶された状態データが一致しない場合に、不揮発性メモリに記憶された状態データに基づいてシート上の物体を判定する。また、制御手段に最初に電源が供給される、若しくは、制御手段にリセットがかかったとき、不揮発性メモリに記憶された状態データに基づいて。状態記憶メモリが戻される。このように、状態記憶メモリの複数のメモリ領域に記憶された状態データが一致しない場合、制御手段に最初に電源が供給される場合、若しくは、制御手段にリセットがかかった場合に、荷重変化が起きなくても、子供用拘束装置が装着あり、もしくは、なしの状態を判定することができる。また、子供用拘束装置が装着なしの場合、荷重の大きさに基づき、大人、子供の着座の判定が行えるので、大人の着座、子供の着座、子供用拘束装置の装着ありの状態を間違えることはない。よって判定結果の信頼性を向上させることが可能となる。
【0011】
また、上記の課題を解決するために講じた技術的手段は、上記技術手段において、更に、前記状態記憶メモリの複数のメモリ領域に記憶された状態データが一致しない場合において、前記不揮発性メモリの状態が子供用拘束装置の装着判定ありであったとき、子供用拘束装置の装着判定ありの状態を前記状態記憶メモリに記憶させ、前記不揮発性メモリの状態が子供用拘束装置の装着判定なしであったとき、乗員なしの状態を前記状態記憶メモリに記憶させるようにしたことである。
【0012】
上記手段によれば、制御手段は、状態記憶メモリに基づいてシート上の物体を判定できる。
【0013】
更に、前記制御手段は、前記シート上の物体の判定結果に基づき、出力を可変にしてエアバッグ装置を作動させれば、信頼性のある判定結果により、エアバッグ装置の出力を可変にした制御が可能となり、エアバッグ装置の安全性が向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
図1は車両用シート(単に、シートと言う)のシート本体1の斜視図である。図1に示すシート本体1は、例えば、車両の前列(助手席)に設けられ、シート本体1を指示する左右一体の支持フレーム2は、車両フロアに対して前後方向(x方向)に固定される。
【0016】
各支持フレーム2の上面には、前後一対のブラケット3に対してロアレール4が、支持フレーム2に沿って固定される。左右一対のロアレール4は断面U字状を呈し、その上方が開口して、その開口が前後方向に延在するスライド溝5を形成している。
【0017】
各ロアレール4に形成されたスライド溝5には、左右一対のアッパレール6がスライド溝5に沿って前後方向に摺動自在に配設される。左右のアッパレール6には、図3に示す左右一対のセンサブラケット7,8を介して、シート本体1のシートクッション9及びシートバック10を支持するロアアーム16に連結される。
【0018】
シート本体1の前側のセンサブラケット7には、上下両端部に上側締結部7a及び下側締結部7bを有し、中央を湾曲させた撓み部7cが形成されている。前側センサブラケット7は、上側と下側締結部7a,7bは、それぞれロアアーム16及びアッパレール6の前側部に連結される。そして、右側と左側の前側センサブラケット7の撓み部7cには、荷重センサを構成するフロント右側(FR)荷重センサ21とフロント左側(FL)荷重センサ22が接着等により取り付けられている。これらのセンサ21,22は、例えば、歪ゲージ等の歪検出素子から成り、着座面を支えるシートクッション9に作用する荷重に対して、撓み部7cが撓み、荷重に応じた撓み量を検出できる。
【0019】
一方、図1に示す後側のセンサブラケット8も、上下両端部に上側締結部8aと下側締結部8bを有し、その上側と下側締結部8a,8b間を湾曲させて撓み部8cが形成されている。後側のセンサブラケット8は、上側と下側締結部8a,8bにおいてロアアーム16とアッパレール6の後側部に連結されている。そして、右側と左側の後側センサブラケット8の撓み部8cには、それぞれ荷重センサを構成するリヤ右側(RR)荷重センサ23とリヤ左側(RL)荷重センサ24は、FR荷重センサ21とFL荷重センサ22と同様に、例えば、歪ゲージ等の歪検出素子から成り、シートクッション9にかかる荷重に対して撓み、撓み量を検出できる。
【0020】
また、シート本体1の一方の側(図1では左側)のアッパレール6には、車両から延びるシートベルト11をシート本体1へと連結し、固定するベルトアンカ12を先端に備えたアンカブラケット13が連結される。
【0021】
次に、シート上物体判定装置(本装置と称する)20を、車両の前部(例えば、運転席ではステアリングホイールの中央、助手席ではインスツルメントパネルの上方)に設けられるエアバッグ装置30のエアバッグに対する膨張量を可変作動させるエアバッグ制御装置に、適用した場合のエアバッグ制御装置のシステム構成について、図4を参照して説明する。
【0022】
エアバッグ制御装置は、上記したシート本体1の所定位置に設けられる荷重センサ21〜24と、シートベルトアンカ12に設けられたシートベルトスイッチ12aと、シート上の状態検出を行い、エアバッグ装置30に対して出力指令を出すコントローラ25とを備える。
【0023】
シートベルトスイッチ12aは、シートベルト11をベルトアンカ12に装着することでオンされ、シートベルト11がベルトアンカ12に装着されない場合にはオフされる。このシートベルトスイッチ12aからの検出信号は、コントローラ25に入力され、コントローラ25は検出信号の状態によってシートベルト11の装着状態が検出できる。
【0024】
また、コントローラ25は、制御を司るCPU26、電源回路19、センサ信号入力回路27、判定出力回路28、および、コントローラ25に電源が供給されない場合でも、記憶された状態を保持して記憶する不揮発性メモリのEEPROM29とを備える。
【0025】
この中で、センサ信号入力回路27は、FR荷重センサ21、FL荷重センサ22、RR荷重センサ24、RL荷重センサ24から検出された信号が入力される、アクティブフィルタ27a,27b,27c,27dを個々に有する。これら荷重センサ21〜24の荷重信号は、アクティブフィルタ27a〜27dを介して、CPU26に入力される。アクティブフィルタ27a〜27dは、コンデンサおよび抵抗からなる受動素子に、増幅器等の能動素子を組み合わせた周知の低域通過型フィルタである。アクティブフィルタ27a〜27dは荷重センサ21〜24からの荷重信号の内、低域周波数の信号のみを通過させる。
【0026】
アクティブフィルタ27a,27bを通過したFR荷重センサ21、FL荷重センサ22からの荷重信号に基づき、各荷重センサ21,22ごとの荷重検出値FR,FLがCPU26により演算される。また、アクティブフィルタ27c,27dを通過したRR荷重センサ23、RL荷重センサ24からの荷重信号に基づき、各荷重センサ23,24ごとの荷重検出値RR,RLがCPU26により演算される。そして、これらの荷重検出チFR〜RLを合計することにより、荷重検出値としての合計荷重検出値Sが演算される。
【0027】
CPU26は、予め記憶された所定のプログラムにより演算処理を行ない、その結果を、判定出力回路28に出力する。そして、判定出力回路28を介して、エアバッグ装置(A/B ECU)30に出力することにより、エアバッグ装置30が制御されるようになっている。
【0028】
この様な構成のシステムにおいて、シート本体1には、チャイルドシートと称される子供用拘束装置(CRS)31が装着される。CRS31は、通常、図1に示す2点鎖線の如く、シートベルト11によりシート本体1に固定されるものであり、CRS装着の際には以下に示す状態となる。
【0029】
即ち、シート本体1のシートクッション9およびシートバック10の着座面にCRS31を装着する場合、最初、シートクッション上にCRS1を載せる。この時、CRS31は重さが数Kgと大人の体重に比べて軽いため、合計荷重検出値Sも比較的小さな値になる。そして、CRS31の背中部のシートベルト取り付け孔にシートベルト11を通し、シートベルト11をベルトアンカ12に装着して、CRS31を仮止めする。この場合、CRS31をシート本体1にしっかりと固定するための、シートベルト11の締め付けはまだ行っていないため、合計荷重検出値Sは比較的小さな値となる。上記した傾向は、子供がシート本体1に着座している場合においても同様に当てはまる。
【0030】
その後、シート本体1にCRS31をしっかりと固定するために、CRS31に体重をかけて押えこみ、シートベルト11を締め付けて、確実にCRS31をシート本体1に固定して装着し、CRS31の取り付け作業を終了する。このCRS装着時、合計荷重検出値Sは著しく低減する。以上、説明した様に、合計荷重検出値Sの特性を検出することにより、装着時の荷重変化量によりCRS31の装着の有無が判定できるものとなる。
【0031】
そこで、CPU26により行われる、図5に示すフローチャートを参照してCPU26によって行われる制御について説明する。尚、以下のフローチャートの説明では、プログラムのステップを、単に「S」として説明する。
【0032】
CPU26に最初に電源がバッテリーより供給される、若しくは、CPU26にリセットがかかるとS101からの処理を実行する。最初、S101においてCPU26は、CPU内部のメモリ(RAM)が正常にデータを記憶できるかのチェックを行った後、S102において以下の制御処理を実行する際に予め必要な初期値を代入して初期値設定を行う。そして、CPU26は、S103において、コントローラ25およびエアバッグ装置30を含むエアバッグ制御装置が、正常に動作するか否かのシステムチェックを行い、S101からS103までのイニシャル処理を終了する。
【0033】
その後、CPU26は、コントローラ25に電源が供給されない状態でも状態を記憶する不揮発メモリ(EEPROM)29の中における、CRSの装着状態を検出したか否かを記憶するCRS判定領域のチェックを行う。ここで、CRS31の装着を未検出状態の場合には,S102の初期値設定において、CPU内のメモリ(例えば、状態記憶メモリ)には、初期値に「0:CRS判定がまだ行われていない状態を示す」が代入される。
【0034】
このS104において、EEPROM29のCRS判定領域が未だ成されていない場合(例えば、「0」の状態)には、S105において、CPU内部の状態記憶メモリに状態データとして、「1:乗員なし」を代入した後、S107に進む。一方、CRS判定が既に成されている場合(CRS判定領域が「1」の状態)には、S106において、CPU内部の状態記憶メモリに状態データとして、「4:CRS判定が既にあり」を代入し、S107に進む。つまり、S106までの処理では、EEPROM29のCRS判定領域におけるデータを参照して、CRS判定領域には初期値には「0:CRS判定がまだされていない状態」が代入されるが、一旦、CRS31の装着をCPU26により検出すると、CRS判定領域に「4」の値が代入されるようになっている。
【0035】
その後、S107では、センサ信号入力回路27によりフィルタ処理された各FR,FL,RR,RL荷重センサ21,22,23,24の荷重検出値FR、FL,RR,RLに基づいて合計荷重検出値Sを算出し、CPU内の所定のメモリ領域に算出結果を記憶する。
【0036】
次に、S108では、シートベルト11がシート上に装着されているか否かが判断される。この判断は、シートベルトスイッチ12aがオンの場合にシートベルト11が装着されているとCPU26は判断し、オフの場合にはベルトの装着はないとCPU26は判断する。
【0037】
ここで、シートベルト11がシート上で装着されていると判断されると、S109以降で、荷重センサ21〜24の荷重検出値および荷重検出値の変化量により、状態を区分する処理を行う。まず、S109ではシートベルト装着時の合計荷重検出値S0が所定値A以下であるかが判断される。シートベルト装着時の合計荷重検出値S0とは、シートベルトスイッチ12aからの検出信号がオフからオンに切り換わったタイミングでの合計荷重検出値Sの値であり、この合計荷重検出値S0は、電源がオフになり、コントローラ25に電源が供給されなくなっても、その記憶状態が保持できる様、EEPROM29に記憶される。
【0038】
つまり、合計荷重検出値Sは、シート本体1に大人が着座している状態では、シートベルト11の装着が検出されたタイミングで大人相当の荷重がシートクッション上にかかる為、シートベルト装着時の合計荷重検出値S0もある程度大きな値となる。
【0039】
一方、シート本体1に子供が着座している状態やCRSが仮止めされている状態では、子供やCRS31の合計荷重検出値Sは大人に比べて小さいため、シートベルト装着時の合計荷重検出値Sも小さくなる。この為、判定を行う所定値Aは、シートベルト11の装着時の合計荷重検出値S0に基づき、シート本体1に大人が着座している状態とそれ以外の状態とを区分する値に設定される。
【0040】
このS109において、シートベルト11の装着時の合計荷重検出値S0が予め設定された所定値A以下であると、S115に進む。S115ではCRS26が装着されているとCPU26は判断し、CPU内の状態記憶メモリに状態データとして、「4:CRSを検知した状態」を代入して記憶した後、不揮発性メモリのEEPROM内のCRS判定領域に、CRS31を判定した事を示すCRS判定ありを示す、「1」を代入し、その後、S122に進む。
【0041】
一方、S109において、シートベルト11の装着時の合計荷重検出値S0が所定値Aより大きい場合には、S110に進む。今度は、合計荷重検出値Sの現在の最大値SMが、4センサの合計荷重検出値Sより小さいかが判断される。この最大値SMとは、シートベルト11の装着後において、検出された合計荷重検出値Sの最大値とする。即ち、最大値SMが算出された合計荷重検出値Sより小さいと判断されると、合計荷重検出値Sが前回の演算(1周期前の演算値)より求めた値より、増加しているとCPU26は判断し、S112に進む。そして、S112においてシートベルト装着後の最大値SMを、算出された合計荷重検出値Sに書き換え、その後、S113に進む。
【0042】
一方、S110において、シートベルト装着後の最大値SMが合計荷重検出値S以上であると判断されると、合計荷重検出値Sにより最大値SMの更新はせずに、S111に進む。そして、今度はS111において、最大値SMと合計荷重検出値Sとの差が、予め決められた所定値B以上であるかが判断される。ここに示す所定値Bとは、CRS31の装着に当たってのシートベルト11の締め付け時と、締め付け後のシートベルト11の押え込み開放に伴う合計荷重検出値の低減変動を検出する値に設定される。ここで、最大値SMと合計荷重検出値Sとの差が所定値B以上であると、合計荷重検出値Sの著しい低減変動、即ち、CRS31の装着に当たってのシートベルト11の締め付けとその後の押え込みの解放が検出されたものとして、S115に進む。そして、S115では、上記した様に、シート本体1にCRS31が装着されていると判断し、S115に進む。S115では状態記憶メモリに状態データとして、「4:CRSの状態」を代入し、EEPROM29のCRS判定領域に「1:CRS判定あり」を書き込み、S122に進む。
【0043】
一方、S111において、最大値SMと合計荷重検出値Sとの差が所定値Bより小さいと判断されると、CRS装着時の押え込みの操作がなかったものとみなし、S113に進む。そして、S113では、今回の演算までの合計荷重検出値Sが所定値C以下であった状態が確認されているか判断される。これは、CRS31が仮止めされた荷重の比較的小さな状態が確認されているかを判断する。所定値Cは、少なくともシート本体1に大人が着座している状態とそれ以外の状態とを区分する値に設定される。
【0044】
S113において、今回の演算までに合計荷重検出値Sが所定値C以下であった状態が確認されていると判断されると。S114に進む。このS114では、合計荷重検出値Sが所定値D以上であるかが判断される。所定値Dは、CRS31の装着に当たってのシートベルト11の締め付けに伴う合計荷重検出値Sの増加変動を検出する値に設定される。所定値Dは、所定値Cよりも大きな値に設定されている。S114では合計荷重検出値Sが所定値D以上と判断されると、CRS31の仮止めとその後のシートベルト11の締め付けに伴う合計荷重検出値Sの増加変動が検出されたものとして、CRS31が装着されているものとCPU26は見なして、S115に進む。そして、S115では上記の如く、シート本体1にCRS31が装着されているものと判断し、CPU内部の状態記憶メモリに状態データとして、「4:CRSの状態」を代入し、S116にてEEPROMの状態データをCRS判定ありとして、S122に進む。
【0045】
一方、S108において、シートベルト11の装着なしと判断されると、S117に進む。そして、S117ではシートベルト11の装着の間、常に関ししていた荷重変動量の基準となる最大値SMをクリアし、S118においてEEPROM29のCRS判定領域にCRS判定なし、例えば、「0:CRSの装着が解除状態を示す」を代入した後、S119に進む。
【0046】
また、S113において、今回の演算まで合計荷重検出値Sが所定値Cより小さい状態が確認された場合、または、S114において、今回の合計荷重検出値Sが予め設定された所定値Dよりも小さいと判断されると、少なくともCRS31の装着はないものとCPU26は判断して、S119に進む。
【0047】
S119では、シート本体1に大人または子供が着座しているのかの乗員判定の区分を行う。例えば、S119において、4センサの合計荷重検出値Sが所定値A以上であるか否かによって、大人と子供を区分する。S119において、乗員判定の結果が所定値A以上であり、乗員判定が所定値A以上(所定荷重以上)の大人であると判断され、S121に進む。そして、S121においてCPU内の状態記憶メモリに状態データとして、例えば、「3:大人を示す」を代入した後、S122に進む。一方、S119において、乗員判定の結果が所定値Aよりも小さい子供であるとCPU26は判断すると、この場合にはステップ120に進む。そして、CPU内の状態記憶メモリに状態データとして、例えば、「2:子供を示す」を代入にした後、S122に進む。
【0048】
尚、CPU26は、4センサ21〜24からの荷重検出値またはその変化量によって、S115,S120,S121のいずれかによって、シートベルトを締めている状態では、「CRS」、「大人」、「子供」のいずれかの状態であるかが区分され、この様なシート本体1への着座状態によって、エアバッグ装置30の出力状態を可変にする信号を出力し、判定出力回路28を介してエアバッグ装置30を駆動できるようになっている。
【0049】
次に、S122における処理について説明する。S122では、荷重センサ21〜24に基づくデータの信頼性を高めるために、区分された状態データの比較を行う。この比較処理では、例えば、1つの状態データ(1データ)を互いに異なるメモリまたは異なるメモリ領域に、同時または時系列に複数記憶させる。
【0050】
尚、本実施形態においては、これに限定されるものではないが、同時にCPU内の異なる3つのメモリ(メモリバンクでも良い)に1データを記憶させ、1データを3重でチェックするようにしている。つまり、3つのメモリに記憶されたデータを、ここでは、互いに異なるメモリ間で比較を少なくとも2回繰り返すことによって、3データが一致、2データが一致、或いは、全てのデータが不一致となる3状態に区分される。この場合、不一致するデータが中に存在する場合には、不一致したデータの上に一致したデータを上書きし、それを一致した一方の残りのデータと比較することによって、2データ一致あるいは全てのデータが不一致の状態を区分するようにしても良い。
【0051】
その後、この様なデータ比較により、S123では各状態におけるデータが少なくとも1つ一致する場合には、CPU26の処理はS107に戻って、S107から荷重検出値あるいはその荷重変化量からCRSの装着、大人あるいは子供の着座状態を検出する処理を繰り返す。
【0052】
一方、全てのデータがS123により不一致(データ異常である)となる場合には、今度はEEPROM29に記憶されたデータ(例えば、正常時に記憶されたデータ)を信用して、EEPROM29のCRS判定領域に記憶されている状態をCPU26に持ってくるために、CPU26はEEPROM29のCRS判定領域に記憶されている状態を読み込む。そして、その読み込まれた値が、CRS判定なし「0」の状態であれば、CPU内部の状態記憶メモリに、「1:乗員なし」を書き込んだ後、S107に戻り、S107からの状態区分に関する処理をCPU26は行う。一方、EEPROM29のCRS判定領域の状態が、既にCRS判定が行われた、「1」の状態であれば、CPU内部の状態記憶メモリに、「4:CRSが装着されている状態」を書き込む。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、荷重検出手段からの状態データが複数のメモリ領域に記憶させ、多重チェックによる状態データのデータ比較が行われる。そして、一致した状態データに基づいてシート上の物体の判定を行うため、判定結果の信頼性を向上させることができる。
【0054】
この場合、制御手段は、状態データとして前記シート上の子供用拘束装置のシート上への装着を検出した場合、子供用拘束装置の検出情報を不揮発性メモリに記憶させれば、不揮発性メモリに子供用拘束装置の検出情報を記憶させることにより、制御装置に電源が供給されなくなった状態でも、不揮発性メモリに記憶された状態を、確実に保持できる。
【0055】
また、制御手段は、状態データが異常の場合に、前記不揮発性メモリに記憶させた前記検出情報を採用すれば、正常時に記憶された信頼性のある状態データに基づいて判定することができる。よって判定結果の信頼性は向上する。
【0056】
更に、前記制御手段は、状態データに基づき、出力を可変にしてエアバッグ装置を作動させれば、信頼性のある判定結果に応じて、エアバッグ装置の出力を可変にした制御ができる。よって、エアバッグ装置の安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるシート上物体判定装置を適用した車両用シートの斜視図である。
【図2】図1に示す車両用シートの側面図である。
【図3】図1に示す車両用シートの側面に設けられるセンサブラケットを示し、(a)は車両用シートの前側のセンサブラケット形状、(b)は車両用シートの後側のセンサブラケット形状を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態におけるシート上物体判定装置を適用したエアバッグ制御装置のシステム構成図である。
【図5】図4に示すCPUの制御を示すフローチャートである。
【図6】図5に続くフローチャートである。
【符号の説明】
1 シート本体(シート)
20 シート上物体判定装置
21,22,23,24 荷重センサ
25 コントローラ(制御手段)
26 CPU(制御手段)
29 EEPROM(不揮発性メモリ)
30 エアバッグECU(エアバッグ装置)
31 CRS(子供用拘束装置)

Claims (3)

  1. シート上に作用する荷重を検出する荷重検出手段と、
    該荷重検出手段から荷重の大きさに基づき前記シート上への大人、子供の着座を判定し、かつ、前記荷重検出手段からの荷重変化に基づき前記シート上への子供用拘束装置の装着の状態を判定して状態を区分し、区分された状態データを状態記憶メモリに記憶する制御手段とを備えたシート上物体判定装置において、
    前記状態記憶メモリは複数のメモリ領域を備えており、
    前記制御手段は、
    電源が供給されない状態でも子供用拘束装置の装着判定のあり・なしの状態データを記憶する不揮発性メモリを備えており、
    前記状態の判定時に、同じ内容の状態データを、前記複数のメモリ領域に夫々記憶させ、前記子供用拘束装置の装着を検出したとき、前記子供用拘束装置の装着判定あり・なしの状態を前記不揮発性メモリに記憶させ、
    前記制御手段に最初に電源が供給される、若しくは、前記制御手段にリセットがかかったとき、前記不揮発性メモリに記憶された状態データに応じて前記複数のメモリ領域に夫々、状態データを代入するとともに、
    前記複数のメモリ領域のうち、少なくとも2つの前記メモリ領域の状態データが一致する場合に、一致した状態データに基づいて前記シート上の物体を判定し、前記複数のメモリ領域に記憶された状態データが一致しない場合に、前記不揮発性メモリに記憶された状態データに基づいて前記シート上の物体を判定することを特徴とするシート上物体判定装置。
  2. 前記制御手段は、前記状態記憶メモリの複数のメモリ領域に記憶された状態データが一致しない場合において、前記不揮発性メモリの状態が子供用拘束装置の装着判定ありであったとき、子供用拘束装置の装着判定ありの状態を前記状態記憶メモリに記憶させ、前記不揮発性メモリの状態が子供用拘束装置の装着判定なしであったとき、乗員なしの状態を前記状態記憶メモリに記憶させることを特徴とする請求項1に記載のシート上物体判定装置。
  3. 前記制御手段は、前記シート上の物体の判定結果に基づき、出力を可変にしてエアバッグ装置を作動させることを特徴とする請求項1または請求項のいずれかに記載のシート上物体判定装置。
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