JP3983519B2 - 電動機のブラケット取付構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機におけるエンドブラケットの取付構造に関し、特に、共に絞り加工にて成形されたハウジングとエンドブラケットとの間の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動機においては、コイルを巻装したアーマチュアを金属製のハウジングに収容し、その端部にエンドブラケット(以下、ブラケットと略記する)を取り付けてアーマチュアの支持やハウジングの密閉等を行う構成が広く採用されている。例えば、特開平8-331789号公報や実開昭55-102353号公報には、金属を絞り加工して形成した有底円筒形状のハウジング内にアーマチュアを収容し、その開口端にブラケットを嵌合固定させる構成が示されている。この場合、前者の公報では、ハウジングをブラケット内周に圧入して両者を結合させ、その際、ブラケットの外周近傍に設けた溝により外縁部を弾性的に撓ませてハウジングとブラケットとの間の密着性向上を図っている。また、後者の場合は、ハウジング端部にフランジを設け、その外周をブラケット側の外周縁に形成した外周縁立部内に印籠嵌めすると共に、縁立部をフランジ部を抱き込むように折り曲げて両者を結合させている。
【0003】
このようにブラケットの取り付けに際しては、ハウジングの内径部または外径部にブラケットの端部を嵌合させる構成が採用されるが、その際には両者の中心を合わせる必要がある。すなわち、ブラケットには多くの場合、アーマチュアの回転軸を支持する軸受が取り付けられており、アーマチュアの円滑な回転のためには、ブラケットとハウジングの芯合わせを行う必要がある。そこで、芯合わせの容易性から、比較的寸法精度の出し易いハウジング内径部を利用した固定方式が従来より多く採用されている。
【0004】
図11は、ハウジング内径部を利用してハウジングとブラケットの芯合わせを行う場合のブラケット取付構造を示す説明図である。図11に示すように、ここではブラケット51はアルミダイカストによって成形され、その嵌合部52には切削加工が施される。そして、ハウジング53の内周にブラケット51の嵌合部52を挿入し、そこで両者の中心を合わせつつ図示しないボルト等にてハウジング53とブラケット51とを結合させる。
【0005】
しかしながら、このような方式ではブラケット51を個々に切削加工する必要があり、コスト削減の妨げとなるという問題がある。そこで、電動機の軽量化やコストダウンを図るべく、ブラケットにハウジングと同様の絞り加工品を用いることも試みられている。図12は、絞り加工品のブラケットを用いた場合のブラケット取付構造を示す説明図である。この場合、図11のようにブラケットの外周から離れた位置に嵌合部を突設するのは絞り加工では難しいため、図12に示すように、ブラケット54もまた有底円筒形状に成形される。そして、このブラケット54の内周側にハウジング55に形成されたフランジ部56の外周を圧入し、両者の結合が図られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような結合方式では、絞り加工品であるハウジング55は、フランジ部56の外径寸法精度が出しにくく、その公差が大きくなる傾向がある。このため、ブラケット54にフランジ部56の全周を圧入する構成を採ると、外径寸法のバラツキが大きい分、ブラケット・フランジ間の同軸度を確保しにくいという問題が生じる。この場合、ブラケットとハウジングとの間の同軸性は、電動機としての性能や寿命、信頼性等に影響を及ぼすため、コスト削減のためにそれを軽視することは好ましくない。そこで、ブラケットとハウジングを共に絞り加工にて形成しつつも、両者結合時にそれらの間の調心性を確保し得る構成が求められていた。
【0007】
また、全周圧入構成の場合、ブラケット54にフランジ部56を圧入する際、ブラケット54を変形させるための大きな圧入力が必要となる。このため、組み付け作業が困難であり、その改善も求められていた。
【0008】
本発明の目的は、共に絞り加工にて形成されたハウジングとエンドブラケットを中心精度良く容易に結合し得る電動機のブラケット取付構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の電動機のブラケット取付構造は、絞り加工にて形成された円筒形状のハウジングと、絞り加工によって有底円筒形状に形成され前記ハウジングの端部に固定されるブラケットとを備えてなる電動機の前記ブラケット取付構造であって、前記ブラケットは、底面外周部から軸方向に向かって延びる側壁と、前記側壁内に形成され前記ハウジングの端部が収容されるハウジング取付部とを有し、前記ハウジングは、径方向外側に向けて少なくとも3カ所に突設され前記ブラケットの前記側壁内に圧入される圧入嵌合部と、前記圧入嵌合部の頂部に突設され前記側壁内面にて圧潰される小突起とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明にあっては、ハウジングに圧入嵌合部を少なくとも3個突設し、それをブラケットの側壁内に圧入する構成としたので、圧入嵌合部は少なくとも3個の突起により外接円を形成することになり、外接円の精度が得易くなると共に、圧入時における偏心も抑えられる。従って、ブラケットとハウジングを結合させる際の調心性が向上し、共に絞り加工にて形成されたハウジングとブラケットを嵌合精度の低下を招くことなく結合でき、調心効果を維持しつつ両部品を絞り加工品化することが可能となる。これにより、ダイカスト製ブラケットに行っていた切削加工を省きコスト低減を図ることが可能となる。また、ダイカスト製部品に代えて板金製品を用いることができるため、製品の軽量化を図ることも可能となる。
【0011】
前記ブラケット取付構造において、前記圧入嵌合部の外周面を、絞り加工にて前記圧入嵌合部を形成した後、しごき加工にて所定寸法に成形しても良い。これにより、圧入嵌合部の外形寸法精度を向上させることができ、より中心精度良くハウジングとブラケットを結合させることが可能となる。
【0012】
また、前記ブラケット取付構造において、前記圧入嵌合部に前記側壁内面にて圧潰される小突起を設けても良い。これにより、ハウジングは小突起を圧潰しつつブラケットに圧入される形となり、圧入力を低減させることが可能となる。この場合、前記小突起を半円形状に形成しても良く、これにより、ハウジングは半円形状の小突起にてブラケット内に点圧入される形となり、圧入力を低減させ、加工性の向上を図ることが可能となる。
【0013】
一方、本発明の電動機のブラケット取付構造は、絞り加工にて形成された円筒形状のハウジングと、絞り加工によって有底円筒形状に形成され前記ハウジングの端部に固定されるブラケットとを備えてなる電動機の前記ブラケット取付構造であって、前記ブラケットは、底面外周部から軸方向に向かって延びる側壁と、前記側壁内に形成され前記ハウジングの端部が収容されるハウジング取付部とを有し、前記ハウジングは、径方向外側に向けて少なくとも3カ所に突設され前記ブラケットの前記側壁内面に圧接する弾接嵌合部を有することを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、ハウジングに弾接嵌合部を少なくとも3個突設し、外方への押圧力により弾接嵌合部が側壁内面に圧接する構成としたので、少なくとも3個の弾接嵌合部によって外接円を形成すると共に、弾接嵌合部の押圧力によってもブラケットとハウジングが結合されるので、両者間の調心性をより向上させることができる。また、前記ブラケット取付構造において、前記弾接嵌合部を、前記ハウジングの径方向外側に向けて延びる鍔部と、前記鍔部端部から軸方向に延び前記側壁内面に弾性的に接触する当接片とを有する構成としても良く、この場合、前記当接片は、前記側壁内面に圧入された後、その弾性復元力によって前記側壁内面に圧接する。
【0015】
一方、前記電動機のブラケット取付構造において、前記側壁に、端部内周側に端面に向けて拡径するテーパ状のガイド部や、端部内周側に端面に向けて段階的に拡径するガイド部を設けても良い。これにより、ガイド部の案内によって嵌合部を容易にハウジング取付部内に挿入することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の実施の形態1である電動機のブラケット取付構造の構成を示す説明図、図2は図1におけるX部の拡大図、図3は図1における矢示Y方向の側面図である。
【0017】
本実施の形態の電動機1は、有底円筒形状のハウジング2内に、コイルを巻装したアーマチュア3を収容し、ハウジング2の開口端4側にエンドブラケット5(以下、ブラケット5と略記する)を嵌合固定した構成となっている。この場合、アーマチュア3は、ハウジング2およびブラケット5に取り付けられた軸受6によって、回転軸7を中心として回転自在に支持される。また、ハウジング2の内周面には、界磁用のマグネット8が取り付けられており、ブラシ9を介して給電を行うことにより、アーマチュア3が回転軸7と共に適宜回転するようになっている。
【0018】
ハウジング2は、電動機1のヨークを兼ねた金属製の部材であり、絞り加工によって有底円筒形状に成形される。図1に示すように、ハウジング2のブラケット取付側端部は開口端4となっており、そこには円筒部11から径方向外側に向けて圧入嵌合部12が突設されている。この圧入嵌合部12は、後述するように、ブラケット5の端部に圧入固定される。また、ハウジング2の開口端4と反対側の端部には、軸受収容部13が軸方向(回転軸7の延伸方向)に向けて突設されている。
【0019】
ここで、圧入嵌合部12は、図3に示すように、円筒部11にフランジを間欠形成した形態となっており、当該実施の形態では周方向に沿って等分に3個設けられている。また、圧入嵌合部12の外周面12aは、絞り加工に供される円板状のブランクをプレスにて形成する際に、図4(a)のように、剪断面23と破断面24が形成され、そのうち破断面24にはダレ25が生じ、その下部にはバリ26が発生する。従って、外周面12aをこのまま使用すると、圧入嵌合部12の外形寸法を保持する部位は剪断面23のみとなり、寸法精度が確保しにくくなると共に、圧入部位も減少する。
【0020】
そこで、当該ハウジング2では、絞り加工にて円筒部11を形成した後、圧入嵌合部12の外周面12aをしごき加工(アイヨニング)し、図4(b)に示すように、その外形寸法を板厚全域にて確保している。すなわち、外周面12aをダイスにてしごくことにより、外形寸法精度を向上させると共に、ブラケット5側との圧入部位を最大限確保している。
【0021】
一方、当該電動機1では、ブラケット5もまた絞り加工にて成形された有底円筒形状の金属部材が使用される。図1に示すように、ブラケット5の外周部には、底面14から軸方向に向かって延びる側壁15が設けられており、その内側はハウジング取付部16となっている。また、ブラケット5の中央部には、軸受収容部17が軸方向に向けて突設されている。
【0022】
ここで、側壁15の端部内周側には、テーパ状のガイド部18が形成されている。ガイド部18は、図2に示すように、角度Kの傾斜面となっており、側壁15の端面19に向けて拡径している。また、側壁15の内面は、ガイド部18に続いて圧入部20が設けられている。この場合、圧入部20の内径Aは、ハウジング2の圧入嵌合部12の外径Bより若干小径となっている。一方、ハウジング取付部16内の側壁15基部には、図2に示すように、環状の逃げ溝21が側壁15の全周に亘って凹設されている。
【0023】
次に、ブラケット5の取り付け方法について説明する。当該電動機1では、ハウジング2はブラケット5に圧入固定される。すなわち、ハウジング2の圧入嵌合部12をブラケット5の圧入部20に圧入することにより両者が結合される。そこで、まず圧入嵌合部12をハウジング取付部16の開口側(図1において右端側)に配し、側壁15内に圧入嵌合部12を挿入する。この際、側壁15の端部内周側にはガイド部18が形成されており、圧入嵌合部12はこのガイド部18に案内されて容易かつ円滑にハウジング取付部16内に挿入されるようになっている。
【0024】
側壁15の奥側は圧入部20となっており、圧入嵌合部12は圧入部20に手作業または簡単な治具によって押し込める程度に軽圧入される。ここで、圧入嵌合部12は、前述のようにハウジング2の外周に等分に3個設けられている。すなわち、圧入嵌合部12は3個の突起により外径Bのフランジ外接円を形成しており、当該ハウジング2は、全周に亘ってフランジを形成する場合に比して、圧入嵌合部12の外接円の精度が得易くなっている。また、前述のように圧入嵌合部12の外周面12aは、しごき加工により所定寸法に成形されているため、前記外接円の寸法もより高精度に確保され、圧入部位も板厚全域に亘って確保される。従って、圧入時における偏心が抑えられ、圧入嵌合部12はハウジング取付部16に中心精度良く圧入される。これにより、ハウジング2とブラケット5との間の同軸性が確保され、製品性能や信頼性等の向上が図られる。
【0025】
圧入嵌合部12を圧入部20内に挿入した後、その端面22がブラケット5の底面14に当接するまでハウジング2を押し込む。ここで、絞り加工にて成形されたブラケット5には、図5に示すように、通常、側壁15の内隅に曲げR(角R)が発生する。このため、角Rを避けてブラケット5内にハウジング2を嵌合させるためには、圧入嵌合部12の外径Bの最大寸法は、ブラケット内径Aから角Rを減じたA−2Rとなる。ところが、前述のように絞り加工品であるハウジング2では、圧入嵌合部12の外径は寸法精度を出しにくい。従って、ブラケット5とハウジング2との間のガタが大きくなり、両者の同軸性を損なう原因となる。このため、ブラケットの材料・加工方法として角Rが残らないようなものを選択すると、図6のようなアルミダイカスト製のブラケット5’とせざるを得ない。また、側壁15’内面の圧入部20’にも切削加工を施す必要が生じる。すなわち、調心性を重視すると、ブラケットをダイカスト製とした上で切削加工を行って寸法精度を出す必要があり、加工工数が嵩みコスト的に不利となるという問題がある。
【0026】
これに対し当該ハウジング2では、側壁15の基部に逃げ溝21が形成されているため、側壁15を絞り加工によって立ち上げる際に形成される曲面(角R)は逃げ溝21内に形成される。すなわち、逃げ溝21によって角Rを底面位置から逃がすことができ、角Rに起因するガタを廃し、側壁15と圧入嵌合部12との間を圧入寸法に設定できる。そして、側壁15内面に形成される圧入部20は、ガイド部18との接合点から底面14の位置までの区間Cの全域で内径Aが維持される。従って、圧入嵌合部12は、その端面22が底面14に当接するまでガタなく押し込まれることになる。
【0027】
このように当該ブラケット取付構造では、圧入嵌合部12を3個突設し、それを側壁15内に圧入する構成としたので、全周圧入に比してブラケット5とハウジング2との間の調心性を向上させることができる。従って、共に絞り加工にて形成されたハウジング2とブラケット5を嵌合精度の低下を招くことなく結合でき、調心効果を維持しつつ両部品を絞り加工品化することができる。また、圧入嵌合部12は、角Rの影響を受けることなくハウジング取付部16内に中心精度良く圧入されるため、ダイカスト製のブラケットを用いることなく、板金製品を使用でき、コスト低減や製品の軽量化を図ることも可能となる。
【0028】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2であるブラケット取付構造について説明する。図7はその構成を示す説明図である。なお、以下の実施形態では、実施の形態1と同様の部材、部品等については同一の符号を付しその説明は省略する。
【0029】
当該実施の形態においては、ハウジング2の開口端4側には、円筒部11から径方向外側に向けて弾接嵌合部31が突設されている。弾接嵌合部31は、実施の形態1における圧入嵌合部12の端部を軸方向にさらに折り曲げた形となっており、当該実施の形態では周方向に沿って等分に3個設けられている。すなわち、弾接嵌合部31は、円筒部11から径方向外側に向けて延びる鍔部32と、鍔部32端部から軸方向に延びる当接片33とから構成されている。
【0030】
このような弾接嵌合部31では、当接片33の先端が若干外径側に開いた形に形成されている。そして、当接片33をブラケット5の圧入部20に圧入すると、この当接片33は圧入部20にて外方への広がりを押さえ込まれ、弾性反発力によって外方へ広がろうとする。図8は、この際の当接片33の状態を示す説明図である。図8に示すように、当接片33は、外方への押圧力によりその外周面34が圧入部20に弾性的に接触し、当接片33が側壁15の内周面に圧接される。従って、ハウジング2とブラケット5との間は、この弾性復元力によってより強固に結合され、両者間の調心性を向上させることが可能となる。
【0031】
(実施の形態3)
さらに、本発明の実施の形態3であるブラケット取付構造について説明する。図9はその構成を示す説明図である。当該実施の形態では、圧入嵌合部12が半円形状の小突起35に形成されている。この小突起35は、ハウジング2をブラケット5に取り付けると、その先端が圧潰されつつ圧入部20の内面に圧入固定される。また、その際、小突起35の先端は潰されつつも圧入部20に食い込み、そこに固定される。
【0032】
この場合、小突起35は、図9に示すように圧入部20に対して点接触にて圧入される。このため、全周圧入の場合に比してその加工力(圧入力)は大幅に低減される。従って、ハウジング2は、3個の小突起35にて調心されつつ、容易にブラケット5内に圧入され、加工性の向上が図られる。なお、小突起35は、それ自体で圧入嵌合部12を形成する場合のみならず、図1のような圧入嵌合部12の頂部に突設することも可能である。また、小突起35の形状としては、図9のような半円形状のみならず、楕円形状や長円形状等、外縁が円弧状となった形態を採用することも可能である。
【0033】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施の形態では圧入嵌合部12や弾接嵌合部31を3個の突設部から形成したものを示したが、突設部の数は3個には限定されず、それを4個以上形成しても良い。但し、軽圧入という観点からすると、突設部の数は3〜6個程度が望ましい。なお、圧入嵌合部12や弾接嵌合部31の圧入方法は、手作業等による軽圧入には限定されず、プレスによる圧入であっても良い。
【0034】
また、前述の実施の形態では、側壁15の端部内周側に形成されたガイド部18がテーパ状となってものを示したが、これを図10に示すように端面に向けて段階的に拡径する階段状に形成しても良い。さらに、逃げ溝21として、環状の溝を側壁15の全周に亘って形成したものを示したが、これを断続状に形成することも可能である。すなわち、ハウジング2とブラケット5との組付位置が決まっている場合などでは、逃げ溝21を全周に亘って形成する必要はなく、強度的にもその方が有利である。但し、ハウジング2とブラケット5との組付位置が決まっていない場合には、逃げ溝21を全周に亘って形成することにより、圧入嵌合部12との位置関係が任意となるため、組み付け性の点では有利となる。
【0035】
加えて、圧入嵌合部12と側壁15は圧入のみによって結合されているが、圧入後に側壁15の端面19をカシメてさらに強固に両者を結合させても良い。なお、前述の実施の形態では、電動機1としてブラシ付のものを示したが、電動機の種類はこれには限定されず、ブラシレスモータに当該構造を採用することも可能である。
【0036】
【発明の効果】
本発明の電動機のブラケット取付構造によれば、ハウジングに圧入嵌合部を少なくとも3個突設し、それをブラケットの側壁内に圧入する構成としたので、圧入嵌合部は少なくとも3個の突起により外接円を形成することになり、外接円の精度が得易くなると共に、圧入時における偏心も抑えられる。これにより、圧入嵌合部をハウジング取付部に中心精度良く圧入することができ、ハウジングとブラケットとの間の同軸性向上を図ることが可能となる。このため、共に絞り加工にて形成されたハウジングとブラケットを嵌合精度の低下を招くことなく結合でき、調心効果を維持しつつ両部品を絞り加工品化することが可能となる。従って、ダイカスト製ブラケットに行っていた切削加工を省きコスト低減を図ることが可能となる。
【0037】
また、ハウジングに弾接嵌合部を少なくとも3個突設し、外方への押圧力により弾接嵌合部が側壁内面に圧接する構成としたので、少なくとも3個の弾接嵌合部によって外接円を形成すると共に、弾接嵌合部の押圧力によってもブラケットとハウジングが結合される。従って、ブラケットとハウジングとの間は、弾接嵌合部の弾性復元力によってより強固に結合され、両者間の調心性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1である電動機のブラケット取付構造の構成を示す説明図である。
【図2】図1におけるX部の拡大図である。
【図3】図1における矢示Y方向の側面図である。
【図4】圧入嵌合部の外周面の状態を示す説明図である。
【図5】絞り加工にて成形されたブラケットに形成される曲げRを示す説明図である。
【図6】ハウジング外周部をブラケット内周に圧入する形態を踏襲しつつ、ブラケットの材料・加工方法として角Rが残らないものを選択した場合のブラケット取付構造を示す説明図である。
【図7】本発明の実施の形態2である電動機のブラケット取付構造の構成を示す説明図である。
【図8】図7のブラケット取付構造における当接片の状態を示す説明図である。
【図9】本発明の実施の形態3である電動機のブラケット取付構造の構成を示す説明図である。
【図10】ガイド部の一変形例の構成を示す説明図である。
【図11】ハウジング内径部を利用してハウジングとブラケットの芯合わせを行う場合のブラケット取付構造を示す説明図である。
【図12】絞り加工品のブラケットを用いた場合のブラケット取付構造を示す説明図である。
【符号の説明】
1 電動機
2 ハウジング
3 アーマチュア
4 開口端
5,5’ エンドブラケット
6 軸受
7 回転軸
8 マグネット
9 ブラシ
11 円筒部
12 圧入嵌合部
12a 外周面
13 軸受収容部
14 底面
15,15’ 側壁
16 ハウジング取付部
17 軸受収容部
18 ガイド部
19 端面
20,20’ 圧入部
21 逃げ溝
22 端面
23 剪断面
24 破断面
25 ダレ
26 バリ
31 弾接嵌合部
32 鍔部
33 当接片
34 外周面
35 小突起
51 ブラケット
52 嵌合部
53 ハウジング
54 ブラケット
55 ハウジング
56 フランジ部

Claims (4)

  1. 絞り加工にて形成された円筒形状のハウジングと、絞り加工によって有底円筒形状に形成され前記ハウジングの端部に固定されるブラケットとを備えてなる電動機の前記ブラケット取付構造であって、
    前記ブラケットは、底面外周部から軸方向に向かって延びる側壁と、前記側壁内に形成され前記ハウジングの端部が収容されるハウジング取付部とを有し、
    前記ハウジングは、径方向外側に向けて少なくとも3カ所に突設され前記ブラケットの前記側壁内に圧入される圧入嵌合部と、前記圧入嵌合部の頂部に突設され前記側壁内面にて圧潰される小突起とを有することを特徴とする電動機のブラケット取付構造。
  2. 請求項1記載の電動機のブラケット取付構造において、前記圧入嵌合部の外周面は、絞り加工にて前記圧入嵌合部を形成した後、しごき加工にて所定寸法に成形されることを特徴とする電動機のブラケット取付構造。
  3. 請求項1又は2記載の電動機のブラケット取付構造において、前記側壁は、その端部内周側に端面に向けて拡径するテーパ状のガイド部を有することを特徴とする電動機のブラケット取付構造。
  4. 請求項1又は2記載の電動機のブラケット取付構造において、前記側壁は、その端部内周側に端面に向けて段階的に拡径するガイド部を有することを特徴とする電動機のブラケット取付構造。
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