JP3982205B2 - 容量表示装置 - Google Patents

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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のセグメントをもって車両のエネルギー容量の表示する容量表示装置に関し、特に、利用者が1セグメントあたりの航続可能距離を予測し易い容量表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両として、石油を燃料として走行する自動車、バッテリに蓄電された電力を用いて走行する電気自動車、及びこれらを組み合わせたハイブリッド車両が知られている。これらの車両においては、残存燃料容量をメータ針でアナログ式に表示する表示計、又は残存電気容量を複数のセグメントを用いてデジタル式にバーグラフ表示する表示計が知られている(特開平10−261123号公報参照)。
【0003】
従来のデジタル式の容量表示装置の一例を説明すると、デジタル式容量表示計には、満充電の状態を100%として10個のセグメントがその10%づつを表示し、満充電の際には10個のセグメントのすべてが点灯し、車両が走行して10%のエネルギーが消費されたとすると、エネルギー容量の残量が90%となって、1個のセグメントが消灯して9個のセグメントが点灯するといったエネルギー容量の残存状態を段階的にバーグラフとして表示するものがある。
車両の利用者は、この表示に基づき車両のエネルギーの残容量を視認し、1セグメントあたりの航続可能距離を推測して、給油又は充電のタイミングを計っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、デジタル方式によるバーグラフの表示計では、実際の容量そのものが表示されるのではなく、実際の容量をこれが対応づけられたセグメントの点灯又は消灯によって表示するため、実際の容量が各セグメントごとに規定されたエネルギー容量に該当すれば当該セグメントが点灯し、該当しなければ消灯するという、0か1かの表示とするほかはなかった。すなわち、100%の満容量に対し10個のセグメントでエネルギー容量を表示しようとするときに、67%の残容量の場合であっても、63%の残容量であっても、7個のセグメントが点灯し、これらは実際の残容量は異なる値であるにもかかわらず全く同じエネルギー容量であるかのように表示されてしまい、車両の利用者は運転開始時に正確なエネルギーの残容量を認識することができない。
【0005】
このため、正確なエネルギー残容量を知らずに乗車した利用者は67%であっても63%であってもその表示から残容量を70%と誤って認識してしまう。このような状態において、残容量67%の状態から乗車した利用者は7%のエネルギーを消費しただけで7つめのセグメントが消灯し、あたかも10%のエネルギーを消費したように認識するが、次のセグメントは10%のエネルギーを消費して初めて消灯するため、利用者は1セグメントあたりのエネルギー容量が異なることに違和感を感じる。さらに、残容量63%の状態から乗車した利用者は3%のエネルギーを消費しただけで、7つめのセグメントが消灯するため次のセグメントとのエネルギー容量の差に対する違和感は、さらに大きなものとなる。このようにセグメントの表示が不均一であるときには、1セグメントあたりの航続可能距離を推測することができないという問題があった。
【0006】
特に、不特定の車両を複数の利用者が共同で利用する場合にあっては、利用者は車両に関する単位エネルギー容量あたりの航続可能距離に関する経験的な情報を持っていないため、乗車開始からの1セグメントあたりの航続可能距離が不特定であると、その車両の表示計における1セグメントあたりの航続可能距離を予測するまでに時間がかかり、給油又は充電のタイミングを迅速に予測することができないという不都合があった。この予測の遅れは、電気自動車のように充電設備が整備されていない状況においては、充電のタイミングが図れずに、電池切れとなる可能性がある。
【0007】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、車両のエネルギー容量の表示に用いられる1セグメントあたりの航続可能距離が予測しやすい容量表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、請求項1記載の発明によれば、それぞれが、所定幅のエネルギー容量で規定された複数のセグメントにより、車両のエネルギー容量を段階的に表示する容量表示装置であって、実際のエネルギー容量を検知する検知手段と、外部指令が入力されたタイミングにおいて前記検知手段が検知した実際のエネルギー容量を基準点に設定するとともに、当該基準点からエネルギー容量の減少を示す方向に並ぶ所定数の前記セグメントについて、当該各セグメントを規定する前記エネルギー容量の幅が略均等となるように前記各セグメントの幅をそれぞれ補正する補正手段とを有する容量表示装置が提供される。
この発明では、補正手段が、検知手段が検知した実際のエネルギー容量を基準点として設定するとともに、基準点から所定の各セグメントを規定するエネルギー容量の幅を略均等となるように補正する。
【0009】
ところで、所定幅のエネルギー容量で規定された複数のセグメントによって車両のエネルギー容量を段階的に表示する容量表示装置にあっては、当該エネルギー容量の表示は、実際のエネルギー容量が規定された各セグメントの幅に属するか否かの判断に基づき、属する場合には点灯、属さなければ非点灯という1か0かのデジタル方式に従っている。しかし、各セグメントの点灯又は消灯のみによる段階的な表示は利用者が視認し易いという利点があるものの、その表示に誤差を含み、この誤差が1セグメントあたりのエネルギー容量及び航続可能距離の正確な推測を妨げるという不都合もあった。
【0010】
これに対し、本発明は、利用者が1セグメントあたりの航続可能距離を容易に推測できるようなエネルギー容量の段階的な表示を実現するという観点から、任意のタイミング以降において、1セグメントを規定するエネルギー容量の幅を略均等に補正するというものである。
【0011】
このために、本発明では、1セグメントを規定するエネルギー容量の幅を補正するために、すなわち各セグメントの区切りを再度設定するために新たな基準点を設け、この基準点を検知手段が外部指令の入力されたタイミングにおいて検知した実際のエネルギー容量とした。これを基準点として補正されるセグメントが特定されるのであるが、補正手段により補正されるセグメントはこの基準点からエネルギー容量の減少を示す方向に並ぶ所定数のセグメントである。このように補正されるセグメントを特定したのは補正されるべきセグメントは、補正を命じる外部指令が入力されたタイミング以降(エネルギー容量が減少する時系列方向)のエネルギー容量の表示に関わるセグメントのみで十分だからである。なお、補正されるべきセグメントの数は全部であっても一部であってもよく、その数は限定されない。
【0012】
この補正手段は、補正される所定数のセグメントに関し、当該セグメントを規定するエネルギー容量の幅を補正する。すなわちセグメントを区切る始点と終点とを変更することによりセグメントの幅の値(終点−始点)を変更させる。この補正(変更)は、各セグメントを規定するエネルギー容量の幅が略均等となるように行われる。ここで、略均等とは厳格な意味に解釈されるべきではなく、複数のセグメントのそれぞれの幅、すなわち複数のセグメントのそれぞれの航続可能距離が均等であることに、利用者が違和感を感じない程度に均等という意味である。
【0013】
このように、補正手段は、補正の基準点を設定し、補正の対象となるセグメントを特定し、この特定された各セグメントを規定するエネルギー容量の幅が略均等となるように各セグメントをそれぞれ補正する。
【0014】
これにより、エネルギー容量を表示する各セグメントの幅は略均等となり、車両の利用者は各セグメントごとの航続可能距離を迅速かつ容易に予測することができ、利用者にとって信頼性の高い容量表示装置を提供することができる。さらに、一の車両を複数人が共同して利用する場合においては、利用開始時点のエネルギー容量に端数がある可能性が高く、段階的な容量表示が正確でなくとも、利用開始後の各セグメントごとのエネルギー容量が略均等に補正されることから、利用者は当該共用車両の航続可能距離に関する経験的知識がなくとも、1セグメントあたりの航続可能距離を迅速かつ的確に把握し、給油又は充電のタイミングを適切に予測することができる容量表示装置を提供することができる。特に、電気自動車のように充電設備が整備されていない状況であっても、利用者は充電のタイミングを適切に把握できるため、電池切れというアクシデントの防止に寄与する容量表示装置を提供することができる。
【0015】
(2)上記目的を達成するために、請求項2又は3記載の発明によれば、前記補正手段は前記セグメントを規定するエネルギー容量の所定幅が、これよりも小さくなるように前記各セグメントの幅をそれぞれ補正するか(請求項2)、又は前記補正手段は前記セグメントを規定するエネルギー容量の所定幅が、これよりも大きくなるように前記各セグメントの幅をそれぞれ補正する(請求項3)容量表示装置が提供される。
【0016】
この発明のセグメントを規定するエネルギー容量の幅を略均等に補正する手段に関し、発明者は、第1の観点から補正するべきセグメントのずれ分を、各セグメントのエネルギー容量に均一又は不均一に振り分けて(各セグメントのエネルギー容量を大きくして)補正する手段と、第2の観点から補正するべきセグメントのずれ分を、各セグメントのエネルギー容量から均一又は不均一に寄せ集めて(各セグメントのエネルギー容量を小さくして)補正する手段とを提案している。
【0017】
第1の観点による請求項2記載の発明では、補正手段の補正の手段を、各セグメントを規定するエネルギー容量の所定幅がこれよりも小さくなるものとした。この補正手段について具体的に説明すると、検知手段が検知した実際のエネルギー容量に基づいて設定された基準点からエネルギー減少の方向に並び、補正の対象となる第1のセグメント、第2のセグメント、第3のセグメント…第n番目のセグメントがあるとする。検知された実際のエネルギー容量に端数がある場合(セグメントの始点及び終点以外の値である場合)、新たな基準点が設定されると、この端数部分に相当する容量を補正する必要が生じる。本発明では、第1から所定数のセグメント(例えば第3のセグメントまで)のエネルギー容量の所定幅からそれぞれ少量の容量を削り、これを寄せ集めて端数部分を埋め合わせる。すなわち、基準点を設定してセグメントの所定幅の区分けの始点をずらした分を、複数(所定数)のセグメントの区分けを小さくすることで、各セグメントの幅を略均等に保ちながら埋め合わせることとした。よって、第1のセグメント、第2のセグメント及び第3のセグメントは、これらを規定するエネルギー容量の所定幅は小さくなる。補正前の各セグメントのエネルギー容量の所定幅が10%を示すものであれば、これより小さい9.5%や、9%といった値となる。
【0018】
第2の観点による請求項3記載の発明によれば、補正手段の補正の手段を、各セグメントを規定するエネルギー容量の所定幅がこれよりも大きくなるものとした。この補正手段について具体的に説明すると、検知手段が検知した実際のエネルギー容量に基づいて設定された基準点からエネルギー減少の方向に並び、補正の対象となる第1のセグメント、第2のセグメント、第3のセグメント…第n番目のセグメントがあるとする。検知された実際のエネルギー容量に端数がある場合(セグメントの始点及び終点以外の値である場合)、新たな基準点が設定されると、この端数部分に相当する容量を補正する必要が生じる。本発明では、この端数部分相当を、第1のセグメント以降の所定数のセグメント(例えば第3のセグメントまで)のエネルギー容量の所定幅へそれぞれ少量づつの容量を振り分ける。すなわち、基準点を設定してセグメントの所定幅の区分けの始点をずらした分を、複数(所定数)のセグメントの区分けを大きくすることで、各セグメントの幅を略均等に保ちながら振り分けることとした。よって、第1のセグメント、第2のセグメント及び第3のセグメントは、これらを規定するエネルギー容量の所定幅は大きくなる。補正前の各セグメントのエネルギー容量の所定幅が10%を示すものであれば、これより大きい10.5%や、11%といった値となる。
これにより、基準点におけるセグメントのずれは、基準点以降の各セグメントの幅を略均等にしつつ補正され、請求項1記載の発明と同等の効果を奏する。
【0019】
(3)上記目的を達成するために、請求項4記載の発明によれば、前記補正手段は前記基準点からエネルギー容量の減少を示す方向に並ぶ所定数の前記各セグメントのそれぞれの所定幅を、当該方向に沿って漸減又は漸増するように補正する容量表示装置が提供される。
この発明によれば、補正手段は、基準点からエネルギー容量の減少を示す方向に並ぶ所定数のセグメントのエネルギー容量の所定幅を漸減又は漸増するように補正し、セグメントの区分の所定幅は並んだ順に徐々に漸減又は漸増する。
【0020】
これにより、基準点以降においてエネルギー容量を表示し、その方向に並ぶセグメントは、当該方向に沿って漸減又は漸増の傾向を示すため、この変化は直線的な変化となって、セグメントの所定幅をそれぞれ補正しつつも、車両の利用者に違和感を感じさせることのない容量表示装置を提供することができる。
【0021】
(4)上記目的を達成するために、請求項5記載の発明によれば、前記補正手段により補正される前記所定数のセグメントは、前記基準点からエネルギー容量の減少を示す方向に並ぶ前記セグメントの一部又は全部である容量表示装置が提供される。
この発明によれば、補正手段は、基準点からエネルギー容量の減少を示す方向に並ぶセグメントの一部又は全部を補正する。この発明において、所定数のセグメントとは基準点よりエネルギー容量の減少を示す方向に並ぶすべてのセグメントであってもよいし、基準点に並ぶ1又は1以上の一部のセグメントであってもよく、その数は限定されない。
これにより、請求項1から4記載の発明と同等の効果を奏するとともに、基準点からエネルギー容量の減少を示す方向に並ぶセグメントの一部を補正した場合には、乗車から降車までの区切られた時間の運転で表示されるセグメントだけを補正することができるため、そのほかのセグメントは予め規定された所定値のエネルギー容量のままとすることができる。一方、基準点からエネルギー容量の減少を示す方向に並ぶセグメントの全部を補正した場合には、基準点におけるセグメントのずれをより多くのセグメントに振り分け又はより多くのセグメントから寄せ集めることができるため、1つのセグメントあたりの補正の量を少なくすることができる。このように、本発明では、セグメントの一部を補正した場合と全部を補正した場合との利点欠点を考慮して補正するセグメントを特定することができる。
【0022】
(5)上記目的を達成するために、請求項6記載の発明によれば、前記補正手段は前記検知手段が検知した実際のエネルギー容量に基づいて前記補正の対象となる補正対象量を算出する補正対象特定部と、前記補正対象量に対応づけられた、補正係数及び補正式を各セグメントごとに記憶する記憶部と、前記補正対象特定部が算出した補正対象量に基づいて、前記記憶部の補正式と補正係数とから前記各セグメントごとの補正量をそれぞれ算出する補正量算出部とを有する容量表示装置が提供される。
【0023】
この発明によれば、補正手段の機能を確実とするために、補正の程度を把握する補正対象特定部と、補正の方法を記憶する記憶部と、補正の程度から補正方法及び補正量を特定する補正量算出部とを設けている。具体的には、補正対象特定部は検知手段が検知した実際のエネルギー容量に基づいて補正の対象となる補正対象量を算出し、記憶部は算出される補正対象量に対応づけた補正係数及び補正式を各セグメントごとに記憶し、補正量算出部は補正対象特定部が算出した補正対象量に基づいて、記憶部の補正式と補正係数とから各セグメントごとの補正量をそれぞれ算出する。
【0024】
これにより、請求項1〜5に係る発明と同等の効果を奏するとともに、実際のエネルギー容量に基づいて算出された補正対象量に応じて各セグメントが補正されることから、各セグメントを必要な範囲で適切に補正できる容量表示装置が提供される。
【0025】
(7)請求項6の発明に関し、前記記憶部に記憶された前記補正式は、前記補正対象量に応じて選択されることが好ましい(請求項7)。さらに、前記記憶部に記憶された前記補正係数は、前記補正対象量が閾値以上の場合には正の値とされ、前記補正対象量が閾値未満の場合には負の値とされることが好ましい(請求項8)。
この発明によれば、補正対象量に応じて、補正式、すなわち補正の手段に変化を与えることができる。補正対象量が大きい場合(所定幅の容量に近い値の場合)は、ずれを含んでいるセグメントをそのまま点灯させて、見掛けの表示に対して欠けている部分を他のセグメントから寄せ集めた方が1セグメントあたりの補正幅を小さくすることができる。一方、補正対象量が小さい場合(所定幅の容量に遠い値の場合)は、ずれを含んでいるセグメントを消灯させて、見掛けの表示に対して余っている部分を他のセグメントに振り分けたほうが1セグメントあたりの補正幅を小さくすることができる。
【0026】
発明者は、本発明のセグメントを規定するエネルギー容量の幅を略均等に補正する手段に関し、第1の観点から補正するべきセグメントのずれ分を、各セグメントのエネルギー容量に均一又は不均一に振り分けて(各セグメントのエネルギー容量を大きくして)補正する補正式と、第2の観点から、補正するべきセグメントのずれ分を、各セグメントのエネルギー容量から均一又は不均一に寄せ集めて(各セグメントのエネルギー容量を小さくして)補正する補正式とを提案している。
【0027】
また、補正対象量に大きさに応じて補正係数を正の値又は負の値とすることとした。例えば、補正対象量が閾値より大きくセグメントのずれが大きい場合には補正係数を正の値とし、各セグメントのエネルギー容量に補正係数に対応する容量を加算することとして、各セグメントのエネルギー容量を大きくして補正する。他方、補正対象量が閾値より小さくセグメントのずれが比較的小さい場合には補正係数を負の値とし、各セグメントのエネルギー容量から補正係数に対応する容量を差し引くこととして、各セグメントのエネルギー容量を小さくして補正する。 これにより、請求項6記載の発明と同等の効果を奏する。
【0028】
(8)上記目的を達成するために、請求項9記載の発明によれば、前記記憶部に記憶された前記補正係数は、前記基準点からエネルギー容量の減少を示す方向に並ぶ所定数の前記セグメントのエネルギー容量の幅を、当該方向に沿って漸減又は漸増するように設定されることが好ましい。
この発明によれば、補正係数は、基準点から並ぶ所定数のセグメントのエネルギー容量の所定幅を漸減又は漸増するように設定され、この補正係数を用いて算出された補正量に基づき補正されたセグメントは、その区分の所定幅を並んだ順に徐々に漸減又は漸増させる。
これにより、請求項6〜7と同等の効果を奏するとともに、基準点以降においてエネルギー容量を表示し、その方向に並ぶセグメントは、当該方向に沿って漸減又は漸増の傾向を示すため、この変化は直線的な変化となって、セグメントの所定幅をそれぞれ補正しつつも、車両の利用者に違和感を感じさせることのない容量表示装置を提供することができる。
【0029】
(5)上記目的を達成するために、請求項10記載の発明によれば、前記エネルギー容量は、電気駆動車両及びハイブリッド車両のバッテリ容量又は内燃機関駆動車両及びハイブリッド車両の燃料容量である容量表示装置が提供される。
この発明では、表示されるエネルギー容量が電気、燃料又はこれらの組み合わせであってもよい。また、実際に表示される値は電気容量や燃料容量のみに限られず、電気容量又は燃料容量から換算される航続可能距離であってもよい。
これにより、駆動源の種類に関わらず、請求項1〜9の効果を奏する容量表示装置を提供することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明にかかる容量表示装置1は、電気自動車両に搭載され、バッテリの電気容量の残存量を表示する。ここでは、説明のために電気自動車両を例として説明するが、本実施形態は、電気自動車両、内燃機関駆動車両又はこれらを兼ね備えたハイブリッド車両であってもよい。
【0031】
この容量表示装置1の基本的構成を図1及び図2を引用して基本的構成を説明する。図1に示す容量表示装置1は表示計7を有し、表示計7はバッテリ容量計71を有し、バッテリ容量計71は10個のセグメント72を縦方向に並べて、図2(a)に示すように、バッテリの残存容量又は電力消費量を百分率で10%ごとに段階的に表している。バッテリBの残存容量は、バッテリBにおいて温度センサTによりバッテリBの温度を検知し、電圧センサAによりバッテリBの電圧を検知し、バッテリ容量演算部がバッテリBの残容量を算出する。バッテリ容量演算部には予め、図2(b)に示したように配分量(%)に従って区分けされた表示セグメント数(SEGn)と表示バッテリ容量範囲とが対応付けられて記憶されている。よって算出されたバッテリ容量に応じて表示セグメント数が決定され、これがバッテリ容量計71にて表示される。以上が、容量表示装置1の基本的構成であるが、本実施形態では、任意のタイミングにおいてセグメント72のバッテリ容量の幅が略均等となるように補正することによって、利用者がセグメント72ごとの航続可能距離を推測し易いようにバッテリ容量計72の表示を変更する構成とした。
【0032】
次に、このような補正を行うために設けられた補正手段3について図3及び図4を参照してその概略を説明する。図3は本発明に係る容量表示装置の補正手段の構成を示すブロック図、図4は本発明に係る容量表示装置の補正手段の動作を説明するためのフローチャート図である。
【0033】
図3に示すように、本実施形態に係る容量表示装置1は、検知手段2と補正手段3と結果を出力する表示計7とを有し、補正手段3はさらに、補正対象特定部4と、補正量算出部5と、補正係数テーブル61及び補正式テーブル62を記憶する記憶部6とを備えている。
【0034】
検知手段2は、実際のバッテリ容量を検知する。この検知のタイミングは、乗車開始時、乗車再開時、共用車両にあっては利用者交代時等の任意のタイミングである。また、補正手段3の補正対象特定部4は、実際のエネルギー容量に基づいて補正をするべき容量の大きさを示す補正対象量を算出する。この補正対象量は、実際のエネルギー容量とセグメント72の表示におけるずれ、すなわち補正の程度を示し、補正係数テーブル61の補正係数を設定するための閾値、又は当該補正の程度に応じた手法、補正方法、補正式テーブル62の補正式、若しくは補正係数テーブル62の補正係数を選ぶための基準となる。補正対象量が算出されたところで、補正量算出部5は、この補正対象量に応じて記憶部6に記憶された補正係数テーブル61から適当な補正係数を選び、さらに補正式テーブル62から適当な補正式を選び、選択された補正式に補正係数をあてはめて各セグメントごとの補正量をそれぞれ算出する。補正量は各セグメント72ごとに算出されるが、同じ補正式に基づき同じ手法によって補正量を算出してもよく、各セグメントごとに規定された異なる補正式に基づきそれぞれ異なる補正量を算出してもよい。
【0035】
図4はこの補正手段3の補正の動作の概略を説明するフローチャート図であり、図4を参照しつつ補正手段3の機能を説明する。
補正手段3は、車両の利用者がキーをオンにしたタイミングで基準値を設定するとともに、補正を行う。動作の開始とともに、検知手段2は実際のバッテリ容量を検知して基準値を設定し、補正対象特定手段4はこの実際のバッテリ容量を表示するセグメント72(SEGn)を特定する。ちなみにこのセグメント72は、予めバッテリ容量(以下「SOC」と表す)と対応づけられたSOC−SEGn基本テーブルの配分量(図2(b)参照)に基づいて特定され、本実施形態では、10%づつの配分量でセグメント72が構成されている。
【0036】
続いて、検知手段2が検知した実際のバッテリ容量とこれに対応するセグメントSEGnの表示の配分量とにより、配分量に対する補正対象量X(%)を下記の式(数1)から求める(STEP1)。
【数1】
X=(SOC−SEGnL)/(SEGnH−SEGnL)×100 (式1)
ここでSOCは実際のバッテリ容量、SEGnはn番目のセグメント72を示し、このn番目のセグメント72を規定するバッテリ容量の所定幅の範囲を区切る下限を「SEGnL」、上限を「SEGnH」として表している。
【0037】
この処理では、図4に示すように補正対象量に応じた適切な補正式を選択するための閾値を50%及び80%とし、図5に示すように補正対象量に応じた適切な補正係数が設定されるための閾値を50%とした。補正対象量Xが80%以上であれば(STEP2)、補正をすることなく予め対応づけられているSOC−SEGn基本テーブル(図2(b)参照)に基づいてバッテリ容量がバッテリ容量計71に表示される(STEP4)。
【0038】
この補正対象量Xが80%以下であって、50%以上であるとき(STEP3)、実際のバッテリ容量を示すセグメントSEGnからバッテリ容量が減少する方向に向かって3つめのセグメント72にあたるSEG(n−2)までを補正係数テーブル61及び補正式テーブルA(62A)を参照して補正量を算出し、補正後のセグメント72に基づいて表示する。但し、セグメントSEGnからバッテリ容量が減少する方向に向かって4つめのSEG(n−3)以下のセグメント72については、補正をすることなく予め対応づけられているSOC−SEGn基本テーブル(図2(b)参照)に基づいてバッテリ容量がバッテリ容量計71に表示される(STEP5)。
【0039】
さらに、この補正対象量Xが50%以下であるときには(STEP3)、実際のバッテリ容量を示すセグメントSEGnの隣のSEG(n−1)からバッテリ容量が減少する方向に向かって2つめのセグメント72となる4つめのセグメント72となるSEG(n−3)までを補正係数テーブル61及び補正式テーブルB(62B)を参照して補正量を算出し、補正後のセグメント72に基づいて表示する。但し、セグメントSEGnからバッテリ容量が減少する方向に向かって5つめのSEG(n−4)以下のセグメント72については、補正をすることなく予め対応づけられているSOC−SEGn基本テーブル(図2(b)参照)に基づいてバッテリ容量がバッテリ容量計71に表示される(STEP6)。
【0040】
以上が、本実施形態に係る容量表示装置1の動作の概略であり、検知手段2が実際のバッテリ容量を検知し、補正対象特定部4が補正対象量Xを算出し、補正量算出部5がこの補正対象量Xに応じて補正係数テーブル61及び補正式テーブル62とを参照して補正量を算出し各セグメントを補正する。
【0041】
次に、本実施形態において特に設けた補正手段3の補正について詳細に説明する。本実施形態では、補正の方法を2つの観点から導き、補正対象量Xの大きさに応じて、より適当な補正方法(補正式)を採択して補正を行い、各セグメント72を規定するエネルギー容量の幅が略均等となるように各セグメント72をそれぞれ補正する。
【0042】
以下、2つの観点から補正される2つの補正例、補正例A及び補正例Bを説明する。この説明においては補正例1に関し図6〜図9までを参照し、補正例Bについては図10から図13までを参照する。なお、図5は補正係数テーブル61の一例であり、これは補正例A及び補正例Bのいずれにも適用できる。
【0043】
<補正例A:SOC=67%>
補正例Aはバッテリ容量(SOC)が67%の状態でキーがオンとされ、走行が開始された場合における補正例である。この実際のバッテリ容量は検知手段2が検知する。補正前にあっては、バッテリ容量計71の表示は図2(b)のSOC−SEGn基本テーブルに基づき、n=7となり、SEG7までが点灯し、実際は67%のバッテリ容量であるところがバッテリ容量計71では70%として表示される。
【0044】
まず、補正対象特定部4は、実際のバッテリ容量に基づいて上記式1から補正対象量Xを算出する。
SOC=67、n=7であるから、式1は、
X=(67−SEG7L)/(SEG7H−SEG7L)×100 となり、
このバッテリ容量の最小値SOC7L=60、最大値SOC7H=70を代入すると、
X(A)=(67−60)/(70−60)×100=70(%)
よって、補正対象量Xは、X(A)=70(%)となる。
【0045】
次に、X(A)=70%であることから、補正量算出部5は、図4に示したフローチャートに従いステップ2からステップ3を経てステップ5へ進むことを判断し、補正係数テーブル61からX(A)=70に対応する補正係数(B=−10、C=−5)を選択し、これを図6に示した補正式テーブルA(62A)にあてはめて補正量を算出する。
【0046】
図6に示すように、補正式テーブルA(62A)は各セグメント72ごとに、セグメント72の幅を規定するバッテリ容量の上限と下限の値を補正する式を関係づけて記憶している。この補正式テーブルA(62A)に基づく補正では、実際のバッテリ容量を基準点として、これよりもバッテリが減少する方向に並ぶSEG7,6,5の3つのセグメント72を補正する。この補正の対象となる所定数のセグメント72の数は限定されることはない。
【0047】
ここで、実際の計算を説明する前に、補正式テーブルAによる補正手段について説明をする。補正式テーブルAの補正の概要を図7に示した。検知された実際のバッテリ容量は67%であって、セグメント72の配分量(10%ごとの区分)に対して端数があるため、新たな基準点(67%)が設定されると、この端数部分に相当する容量を補正する必要が生じる。この補正例ではSEG7の表示をそのまま点灯させ、1セグメントあたりの基本の配分量(10%)に足りない約3%の容量を他のセグメント72から削って寄せ集める。図7のように、SEG6からA1分を削り、SEG5からA2分を削り、これを寄せ集めて、基準点から再度設定されたセグメント7を埋め合わせる。よって、図7に示すように補正後のSEG7の幅は8.5、SEG6の幅は9、SEG5の幅は9.5と補正前の10.0より小さくなっている。
【0048】
この補正によって、基準点(67%)からa方向(図7参照)に沿って並ぶ各セグメント72のバッテリ容量の幅が略均等である新たなセグメント7、セグメント6、セグメント5が形成され、これに基づいてバッテリ容量が表示されるため、基準点(67%)から乗車し運転をする利用者は、セグメント7から6へ移り変わるまでの航続可能距離、セグメント6から5へ移り変わるまでの航続可能距離、及びセグメント5から4へ移り変わるまでの航続可能距離のいずれもが均等であると感じ、この経験のみに基づいて、1セグメントあたりの航続可能距離を容易に予測することができる。また、SEG7からSEG4に向かってセグメント72の幅は8.5、9.0、9.5、10.0と徐々に大きくなっている。これは、補正係数テーブル61の補正係数が、基準点から並ぶ所定数のセグメント72のバッテリ容量の所定幅が均等となり、加えて徐々に漸増するように設定されているからである。よって、この補正係数テーブル61を用いて算出された補正量に基づき小さくなるように補正された各均等なセグメント72は、図7のa方向に沿って徐々に漸増する。これにより、車両の利用者は、補正されたセグメント72の変化に違和感を感じることなく、補正がなされることによってバッテリ容量計71の表示への信頼性が低下することがない。
【0049】
続いて、補正式テーブルA(62A)を用いた具体的な補正を行う。補正式テーブルA(62A)は基準点を含むSEG7以外のセグメント72(SEG6、5)から少しづつ寄せ集めてセグメント72を再設定するように規定された式の一例である。まず、補正量算出部5は、図5に示した補正係数テーブル61から補正対象量X=70%に対応する補正係数がB=−10、C=−5となることを判断し、これを用いて図6に示した補正式テーブルA(62A)を具体的に計算をすると、
(1)SEG7点灯範囲
SEG7H(セグメント7の上限)=基準点である67%
SEG7L(セグメント7の下限)=SEG7L+(SEG6H−SEG6L)×B/100+(SEG5H−SEG5L)×C/100 (A2)
SEG7L=60、SEG7H=70、SEG6L=50、SEG6H=60、 SEG5L=40、SEG4H=50及びB=−10、C=−5
を代入して、
SEG7L=60+(60−50)×(−10/100)+(50−40)×(−5/100)=58.5%となる。
この補正量を図8のセグメント7の欄に示した。
【0050】
(2)SEG6点灯範囲
SEG6H(セグメント6の上限)=セグメント7の下限である58.5%
SEG6L(セグメント6の下限)=SEG6L+(SEG5H−SEG5L)×C/100 (A4)
SEG6L=50、SEG6H=60、SEG5L=40、SEG5H=50及びC=−5
を代入して、
SEG6L=50+(50−40)×(−5/100)=49.5%となる。この補正量を図8のセグメント6の欄に示した。
【0051】
(3)SEG5点灯範囲
SEG5H(セグメント5の上限)=セグメント6の終点である49.5%
SEG5L(セグメント5の下限)=SEG5L=40(補正なし)(A6)この補正量を図8のセグメント5の欄に示した。
なお、SEG4以降は補正の必要がないため、図2(b)に示したSOC−SEGn基本テーブルに従う。
【0052】
図9は、このように補正された補正結果を示す。図9は補正前(Ax)と補正後(Ay)のそれぞれについて、各セグメント数と各セグメント72を規定するバッテリ容量とを対応させるとともに、これを表示するバッテリ容量計71の状態を示した。
【0053】
補正前にあっては、実際のバッテリ容量である67%は7つのセグメント72により表示され、点灯し、見掛け上10%を示している7番目のセグメント72が意味する実際の容量は7%のバッテリ容量であり、この7%の電気容量が使用されると7番目のセグメントは消灯する。しかし、続く6番目のセグメントは10%の電気容量が使用されて消灯する。このように見掛け上同じ表示であるにもかかわらず、セグメント72あたりの実際の航続可能距離がちがうため、利用者は違和感を感ずる。
【0054】
一方、補正後にあっては、実際のバッテリ容量である67%は7つのセグメント72により表示され、7番目のセグメント72は8.5%のバッテリ容量を示し、8.5%の電気容量が使用されると消灯し、6番目のセグメント72は9.0%のバッテリ容量を示し、9.0%の電気容量が使用されると消灯し、5番目のセグメント72は9.5%のバッテリ容量を示し、9.5%の電気容量が使用されると消灯するので、セグメント72あたりの実際の航続可能距離がほぼ均等に、しかも徐々に漸増し、利用者はこの変化に違和感を感じることがない。このため、利用者は1セグメントあたりの航続可能距離を容易に予測することができる。
【0055】
<補正例B:SOC=63%>
補正例Bはバッテリ容量(SOC)が63%の状態でキーがオンとされ、走行が開始された場合における補正例である。この実際のバッテリ容量は検知手段2が検知する。補正前にあっては、バッテリ容量計71の表示は図2(b)のSOC−SEGn基本テーブルに基づき、n=7となり、SEG7までが点灯し、実際は63%のバッテリ容量であるところがバッテリ容量計71では70%として表示される。
【0056】
まず、補正対象特定部4は、実際のバッテリ容量に基づいて上記式1から補正対象量Xを算出する。
SOC=63、n=7であるから、式1は、
X=(63−SEG7L)/(SEG7H−SEG7L)×100 となり、
このバッテリ容量の最小値SOC7L=60、最大値SOC7H=70を代入すると、
X(B)=(63−60)/(70−60)×100=30(%)
よって、補正対象量Xは、X(B)=30(%)となる。
【0057】
次に補正量算出部5は、図4に示したフローチャートに従いX(B)=30%であることから、ステップ2からステップ3を経てステップ6へ進むことを判断し、補正係数テーブル61からX(B)=30に対応する補正係数(B=10、C=5)を選択し、これを図10に示した補正式テーブルB(62B)にあてはめて補正量を算出する。
【0058】
図10に示すように、補正式テーブルB(62B)は各セグメント72ごとに、セグメント72の幅を規定するバッテリ容量の上限と下限を補正する式を関係づけて記憶している。この補正式テーブルB(62B)に基づく補正では、実際のバッテリ容量を基準点として、これのバッテリが減少する方向の隣のSEG6,5,4の3つのセグメント72を補正する。この補正の対象となる所定数のセグメント72の数は限定されることはない。
【0059】
ここで、実際の計算を説明する前に、補正式テーブルBによる補正手段について説明をする。補正式テーブルBの補正の概要を図11に示した。検知された実際のバッテリ容量は63%であって、セグメント72の配分量(10%ごとの区分)に対して端数があるため、新たな基準点(63%)が設定されると、この端数部分に相当する容量を補正する必要が生じる。この補正例では、3%のずれを含むSEG7の表示を消灯させ、1セグメントあたりの基本の配分量(10%)からはみ出した約3%の容量を他のセグメント72へ振り分ける。図11のように、補正前のSEG7に属する部分をB1、B2及びB3に分割して、B1部分をSEG6へ、B2部分をSEG5へ、B3部分をSEG4へ振り分ける。よって、図11に示すように補正後のSEG6の幅は11.5、SEG5の幅は11.0、SEG4の幅は10.5と補正前の10.0より大きくなっている。
【0060】
この補正によって、基準点(63%)からa方向(図11参照)に沿って並ぶ各セグメント72のバッテリ容量の幅が略均等である新たなセグメント6、セグメント5、セグメント4が形成され、これに基づいてバッテリ容量が表示されるため、基準点(63%)から乗車し運転をする利用者は、セグメント6から5へ移り変わるまでの航続可能距離、セグメント5から4へ移り変わるまでの航続可能距離、及びセグメント4から3へ移り変わるまでの航続可能距離のいずれもが均等であると感じ、この経験のみに基づいて、1セグメントあたりの航続可能距離を容易に予測することができる。また、SEG6からSEG4に向かってセグメント72の幅は11.5、11.0、10.5と徐々に小さくなっている。これは、補正係数テーブル61の補正係数が、基準点から並ぶ所定数のセグメント72のバッテリ容量の所定幅が均等となり、加えて徐々に漸減するように設定されているからである。よって、この補正係数テーブル61を用いて算出された補正量に基づき大きくなるように補正された各均等なセグメント72は、図11のa方向に沿って徐々に漸減する。これにより、車両の利用者は、補正されたセグメント72の変化に違和感を感じることなく、補正がなされることによってバッテリ容量計71の表示への信頼性が低下することがない。
【0061】
続いて、補正式テーブルB(62B)を用いた具体的な補正を行う。補正式テーブルB(62B)は基準点を含む補正前SEG7から他のセグメント72へ少しづつ割り振ってセグメント72を再設定するように規定された式の一例である。また、補正量算出部5は、図5に示した補正係数テーブル61から補正対象量X=30%に対応する補正係数がB=10、C=5となることを判断する。
【0062】
図10に示した補正式テーブルB(62B)に基づいて、具体的に計算をすると、
(1)SEG6点灯範囲
SEG6H(セグメント6の上限)=基準点である63%
SEG6L(セグメント6の下限)=SEG6L+(SEG5H−SEG5L)×B/100+(SEG4H−SEG4L)×C/100 (B2)
SEG6L=50、SEG5H=50、SEG5L=40、SEG4H=40、 SEG4L=30、及びB=10、C=5
を代入して、
SEG7L=50+(50−40)×(10/100)+(40−30)×(5/100)=51.5%となる。
この補正量を図12のセグメント6の欄に示した。
【0063】
(2)SEG5点灯範囲
SEG5H(セグメント5の上限)=セグメント6の下限である51.5%
SEG5L(セグメント5の下限)=SEG5L+(SEG4H−SEG4L)×C/100 (B4)
SEG5L=40、SEG4H=40、SEG4L=30及びC=5
を代入して、
SEG5L=40+(40−30)×(5/100)=40.5%となる。この補正量を図12のセグメント5の欄に示した。
【0064】
(3)SEG4点灯範囲
SEG4H(セグメント4の上限)=セグメント5の下限である40.5%
SEG4L(セグメント4の下限)=SEG4L=30(補正なし)(B6)この補正量を図12のセグメント4の欄に示した。
なお、SEG3以降は補正の必要がないため、図2(b)に示したSOC−SEGn基本テーブルに従う。
【0065】
図13は、このように補正された補正結果を示す。図13は補正前(Bx)と補正後(By)のそれぞれについて、各セグメント数と各セグメント72を規定するバッテリ容量とを対応させるとともに、これを表示するバッテリ容量計71の状態を示した。
【0066】
補正前にあっては、実際のバッテリ容量である63%は7つのセグメント72により表示され、点灯し、見掛け上10%を示している7番目のセグメント72が意味する実際の容量は3%のバッテリ容量であり、この3%の電気容量が使用されると3番目のセグメントは消灯する。しかし、続く6番目のセグメントは10%の電気容量が使用されて消灯する。このように見掛け上同じ表示であるにもかかわらず、セグメント72あたりの実際の航続可能距離がちがうため、利用者は違和感を感ずる。
【0067】
一方、補正後にあっては、実際のバッテリ容量である63%は6つのセグメント72により表示され、6番目のセグメント72は11.5%のバッテリ容量を示し、11.5%の電気容量が使用されると消灯し、5番目のセグメント72は11.0%のバッテリ容量を示し、11.0%の電気容量が使用されると消灯し、4番目のセグメント72は10.5%のバッテリ容量を示し、10.5%の電気容量が使用されると消灯するので、セグメント72あたりの実際の航続可能距離がほぼ均等にしかも徐々に漸増し、利用者はこの変化に違和感を感じることがない。このため、利用者は1セグメントあたりの航続可能距離を容易に予測することができる。
【0068】
このように、本実施形態に係る容量表示計は、2つの観点から各セグメントのバッテリ容量の幅を略均等に補正し、しかも、これを漸増又は漸減させることにから、車両の利用者は各セグメント72ごとの航続可能距離を迅速かつ容易に予測することができるうえに、当該補正されたセグメント72に対して違和感を覚えることなく、容量の表示を信頼して車両を利用することができる。特に、一の車両を複数人が共同して利用する場合においては、利用開始時点のバッテリ容量に端数があり、段階的な容量表示が正確でなくとも利用開始後の各セグメント72ごとのバッテリ容量が略均等に補正されることから、当該共用車両の航続可能距離に関する経験的知識がない利用者であっても、1セグメント72あたりの航続可能距離を迅速かつ的確に把握し、給油又は充電のタイミングを適切に予測することができる。このことは、電気自動車のように充電設備が整備されていない状況にあっても利用者は充電のタイミングを適切に把握できることから、電池切れによる走行不能というアクシデントの防止に寄与することができる。
【0069】
本実施形態においては、説明の便宜上電気自動車を例にとって説明をしたが、電気自動車両に限定されることなく、ガソリン駆動車両、水素自動車両、アルコール車両その他の内燃機関駆動車両に適用することもできる。
【0070】
なお、以上説明した実施例は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施例に開示された各要素および各数値は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る容量表示装置を示す図である。
【図2】本実施形態に係る容量表示装置における段階的に設定されたセグメントを示す図、図13(b)は本実施形態に係る容量表示装置におけるセグメントのエネルギー容量の幅を示す図である。
【図3】本発明に係る容量表示装置の補正手段の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明に係る容量表示装置の補正手段の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図5】記憶部に記憶された補正係数テーブルの一例を示す図である。
【図6】記憶部に記憶された第1の補正式を説明する図である。
【図7】第1の補正式による補正の概要を説明するための概念図である。
【図8】第1の補正式による補正の補正量を説明するための図である。
【図9】第1の補正式による補正結果を説明するための図である。
【図10】記憶部に記憶された第2の補正式を説明する図である。
【図11】第2の補正式による補正の概要を説明するための概念図である。
【図12】第2の補正式による補正の補正量を説明するための図である。
【図13】第2の補正式による補正結果を説明するための図である。
【符号の説明】
1、1’…容量表示装置
2…検知手段
3…補正手段
4…補正対象特定部
5…補正量算出部
6…記憶部
61…補正係数テーブル
62、62A、62B…補正式テーブル
7…表示計
71…バッテリ容量計
72、72n…セグメント
21…遮断器
22…インバータ
23…モータ
B…バッテリ
T…温度センサ
A…電池センサ
V…電圧センサ

Claims (10)

  1. それぞれが、所定幅のエネルギー容量で規定された複数のセグメントにより、車両のエネルギー容量を段階的に表示する容量表示装置であって、
    実際のエネルギー容量を検知する検知手段と、
    外部指令が入力されたタイミングにおいて前記検知手段が検知した実際のエネルギー容量を基準点に設定するとともに、当該基準点からエネルギー容量の減少を示す方向に並ぶ所定数の前記セグメントについて、当該各セグメントを規定する前記エネルギー容量の幅が略均等となるように前記各セグメントの幅をそれぞれ補正する補正手段とを有する容量表示装置。
  2. 前記補正手段は、前記セグメントを規定するエネルギー容量の所定幅が、これよりも小さくなるように前記各セグメントの幅をそれぞれ補正する請求項1記載の容量表示装置。
  3. 前記補正手段は、前記セグメントを規定するエネルギー容量の所定幅が、これよりも大きくなるように前記各セグメントの幅をそれぞれ補正する請求項1記載の容量表示装置。
  4. 前記補正手段は、前記基準点からエネルギー容量の減少を示す方向に並ぶ所定数の前記各セグメントの前記それぞれの所定幅を、当該方向に沿って漸減又は漸増するように補正する請求項1〜3記載の容量表示装置。
  5. 前記補正手段により補正される前記所定数のセグメントは、前記基準点からエネルギー容量の減少を示す方向に並ぶ前記セグメントの一部又は全部である請求項1〜4記載の容量表示装置。
  6. 前記補正手段は、前記検知手段が検知した実際のエネルギー容量に基づいて前記補正の対象となる補正対象量を算出する補正対象特定部と、
    前記補正対象量に対応づけられた、補正係数及び補正式を各セグメントごとに記憶する記憶部と、
    前記補正対象特定部が算出した補正対象量に基づいて、前記記憶部の補正式と補正係数とから前記各セグメントごとの補正量をそれぞれ算出する補正量算出部とを有する請求項1〜5記載の容量表示装置。
  7. 前記記憶部に記憶された前記補正式は、前記補正対象量に応じて選択される請求項6記載の容量表示装置。
  8. 前記記憶部に記憶された前記補正係数は、前記補正対象量が閾値以上の場合には正の値とされ、前記補正対象量が閾値未満の場合には負の値とされる請求項6又は7記載の容量表示装置。
  9. 前記記憶部に記憶された前記補正係数は、前記基準点からエネルギー容量の減少を示す方向に並ぶ所定数の前記セグメントのエネルギー容量の幅を、当該方向に沿って漸減又は漸増するように設定された請求項6〜8記載の容量表示装置。
  10. 前記エネルギー容量は、電気駆動車両及びハイブリッド車両のバッテリ容量又は内燃機関駆動車両及びハイブリッド車両の燃料容量である請求項1〜9記載の容量表示装置。
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