JP3976232B2 - 表面形状検出センサおよび表面形状検出装置 - Google Patents

表面形状検出センサおよび表面形状検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導体の表面形状を検出する表面形状検出センサおよび表面形状検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、導体からなる被検体の表面形状を非接触で検出する方法(装置)が種々開発されている。これらの検出方法は、例えば硬貨識別装置、表面欠陥検査装置、表面形状可視化装置等の分野で利用されており、その検出精度を高めることが強く要望されている。
上記検出方法としては、光学的な手段を用いるものと、磁気的な手段を用いるものとに大別される。光学的な検出方法としては、CCDセンサを用いて被検体表面を撮影し、その撮影データを画像処理して表面形状を特定するものや、被検体表面の反射光をホトダイオード等の受光デバイスで受光し、その受光レベルに基づいて表面形状を特定するものが知られているが、光学的な検出方法にあっては、被検体表面の汚れに影響を受け易い許りでなく、凹凸の高さや深さを検出できないため、汚れを含む二次元的な検出データしか得られず、その用途が限定される不都合がある。
一方、磁気的な検出方法としては、交流磁界中における導体の渦電流効果を利用するものが知られている。渦電流は、交流磁場に金属などの導体が置かれたとき、導体を貫く磁束の変化を妨げるように導体内部に発生するもので、その発生具合が導体の表面形状に応じて変化することから、渦電流による磁束変化を導体の表面近傍で検出することにより、導体の表面形状を検出することが可能になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のものでは、被検体の表面近傍に、そのコイル巻き芯方向が被検体表面に対して垂直方向を向くように励磁コイルおよび検出コイルを配置し、該励磁コイルによって被検体表面に対して垂直な交流磁界を発生させつつ、その近傍における磁束変化を上記検出コイルで検出するため、被検体表面における凹凸の高さ変化(深さ変化)に起因する僅かな磁束変化に基づいて表面形状を特定する必要があり、その検出精度に限界があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、導体からなる被検体の表面形状を検出するセンサであって、その表面に略平行な交流磁界が発生された被検体の表面近傍に配置され、前記磁界に略平行な向きの磁束変化を検出する磁束変化検出素子を備えるにあたり、前記磁束変化検出素子は、前記被検体の表面に対して略平行に配置され、前記被検体の表面に沿う方向に1次元配列、または2次元配列された連続状のコアと、該コアに所定間隔を存して巻回される複数のコイルとを備えて構成されることを特徴とする表面形状検出センサである。
請求項2の発明は、導体からなる被検体の表面形状を検出する装置であって、前記被検体の表面に略平行な交流磁界を発生させる交流磁界発生手段と、前記被検体の表面近傍で前記磁界に略平行な向きの磁束変化を検出する磁束変化検出手段とを備える表面形状検出装置において、前記磁束変化検出手段は、前記被検体の表面に対して略平行に配置され、かつ前記被検体の表面に沿う方向に1次元配列、または2次元配列された連続状のコアと、該コアに所定間隔を存して巻回される複数のコイルとを備えた複数の磁束変化検出素子で構成されていることを特徴とする表面形状検出装置である。
そしてこれらの発明とすることにより、表面に略平行な交流磁界が発生された被検体においては、その表面に存在する凹凸の側面に渦電流が集中的に発生し、該渦電流の発生状況を、前記磁界に略平行な向きの磁束変化として検出するため、被検体表面の凹凸を明確に検出することができ、その結果、凹凸の高さ変化に基づく僅かな磁束変化を検出する従来の表面形状検出センサに比べ、検出精度を飛躍的に向上させることができる。
しかも前記磁束変化検出素子は、前記被検体の表面に対して略平行に配置されるため、被検体の表面に略平行な向きの磁束変化を、被検体の表面に対して略平行に配置され磁束変化検出素子で検出することにより、磁束変化の検出精度を高めることができる。
また、前記磁束変化検出素子は、前記被検体の表面に沿う方向に1次元配列または2次元配列され場合においては、被検体もしくは磁束変化検出素子を、磁束変化検出素子の配列方向に対して略直交方向に移動させることにより、2次元の検出データを得ることができ、また被検体の表面形状を、スキャニングすることなく検出できるため、被検体もしくは磁束変化検出素子の移動誤差に起因する検出誤差を回避し、検出精度を向上させることができる。
そのうえ前記磁束変化検出素子は、連続状に形成されたコアと、該コアに所定間隔を存して巻回される複数のコイルとを備えて構成されることで、1次元配列された複数の磁気変化検出素子を、効率よく製造できる許りでなく、部品点数や製造工程を削減して大幅なコストダウンを図ることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態の一つを図面に基づいて説明する。図面において、1は導体からなる被検体2の表面形状を検出する表面形状検出装置であって、該表面形状検出装置1は、被検体2の表面に略平行な交流磁界を発生させる交流磁界発生装置(交流磁界発生手段)3と、被検体2の表面近傍で前記磁界に略平行な向きの磁束変化を検出する表面形状検出センサ(磁束変化検出手段)4と、交流磁界発生装置3の駆動回路および表面形状検出センサ4の検出回路を含む駆動・検出部5とを備えて構成される。
【0006】
交流磁界発生装置3は、所定間隔を存して配置される一対の励磁コイル3a、3bを備える。一対の励磁コイル3a、3bは、交流信号により励磁駆動され、両コイル3a、3b間に交流磁界を発生させる。被検体2は、その表面が前記磁界と略平行になるように両コイル3a、3b間に置かれる。被検体2の表面に略平行に発生された交流磁界は、被検体2の表面に存在する凹凸の側面(傾斜面を含む)に渦電流を集中的に発生させ、この渦電流による磁束変化が表面形状検出センサ4によって検出される。
【0007】
表面形状検出センサ4は、磁束変化を検出する磁束変化検出素子6と、該磁束変化検出素子6を支持する基板7とを備えて構成される。磁束変化検出素子6としては、本実施形態で採用する空心コイル等を用いることができる。
【0008】
図2、3は、検出原理を説明するためのものであって、図2は空心コイルで構成された磁束変化検出素子の側面図である。この図に示すように、空心コイルを用いて構成される磁束変化検出素子6は、例えば溶融石英で形成されるコア8と、該コア8の両端凸部にメッキ等を施して形成される電極部9と、上記コア8に巻回され、その両端が電極部9に電気的に接続されるコイル10とを備えて構成されており、単体素子もしくは複数の素子群としてし使用される。磁束変化検出素子6は、そのコイル巻き芯方向が前記交流磁界と略平行で、かつ、前記被検体2の表面と略平行になるように被検体2の表面近傍に配置され、前記交流磁界に略平行な向きの磁束変化を検出する。
【0009】
図3の(A)は、磁束変化検出素子が1次元配列された表面形状検出センサの平面図である。この図に示す表面形状検出センサ4Aは、複数の磁束変化検出素子6を1次元配列して構成される。各磁束変化検出素子6は、そのコイル巻き芯方向が前記交流磁界と略平行になるように所定間隔を存して1次元配列され、基板7に電気的に接続される。この表面形状検出センサ4Aを用いて被検体2の表面形状を検出する場合は、被検体2もしくは表面形状検出センサ4Aを、磁束変化検出素子6の配列方向に略直交する方向に移動させながら実行される。これにより、被検体2の表面形状がスキャニングされ、1次元配列された磁束変化検出素子6によって2次元の検出データを得ることが可能になる。
【0010】
図3の(B)は、磁束変化検出素子が2次元配列された表面形状検出センサの平面図である。この図に示す表面形状検出センサ4Bは、複数の磁束変化検出素子6を2次元配列して構成される。各磁束変化検出素子6は、そのコイル巻き芯方向が前記交流磁界と略平行になるように所定間隔を存して2次元配列され、基板7に電気的に接続される。この表面形状検出センサ4Bを用いて被検体2の表面形状を検出する場合は、スキャニングを行うことなく、瞬時に2次元の検出データが得られる。これにより、被検体2もしくは磁束変化検出素子6の移動誤差に起因する検出誤差を回避し、検出精度を向上させることが可能になる。尚、上記表面形状検出センサ4Bを用いて被検体2の表面形状を検出する場合は、その検出動作が瞬時に完了するため、被検体2と磁束変化検出素子6とが必ずしも相対的に固定されている必要はない。
【0011】
図4は本発明に関するもので、図4の(A)は、磁束変化検出素子ユニットを示す表面形状検出センサの側面図である。この図に示す磁束変化検出素子ユニット11は、連続状に形成されたコア12と、該コア12に所定間隔を存して形成される複数の電極部13と、該電極部13間に巻回され、その両端が電極部13に電気的に接続される複数のコイル14とを備えて構成される。つまり、磁束変化検出素子ユニット11は、1次元配列された複数のコイル14を一体的に構成することにより、表面形状検出センサ4の製造効率を向上させると共に、部品点数や製造工程を削減して大幅なコストダウンを可能にする。尚、図4の(B)は、単一の磁束変化検出素子ユニットを用いて構成される表面形状検出センサの平面図、図4の(C)は、複数の磁束変化検出素子ユニットを用いて構成される表面形状検出センサの平面図であり、図4の(B)に示す表面形状検出センサ4Cは、前記表面形状検出センサ4Aと同等の機能を有し、また、図4の(C)に示す表面形状検出センサ4Dは、前記表面形状検出センサ4Bと同等の機能を有する。
【0012】
図5は、本発明が実施された磁束変化検出素子6を用いた駆動・検出部のブロック図である。この図に示すように、駆動・検出部5は、交流信号を生成する正弦波発振器15を備えており、その交流信号は、90゜移相器16とパワーアンプ17とに分岐される。パワーアンプ17に入力された交流信号は、増幅されて励磁コイル3a、3bに印加される。一方、各磁束変化検出素子6は、インピーダンス整合器18に接続されており、ここでインピーダンスが整合された検出信号がマルチプレクサ19に入力される。マルチプレクサ19は、制御ロジック20の指令で順次チャンネルが選択され、検出信号を同期検波回路21に出力する。同期検波回路21に入力された検出信号は、90゜移相器16の信号を参照信号として同期検波される。同期検波回路21の出力信号は、渦電流による磁束変化の渦電流損であり、選択された磁束変化検出素子6の対向位置における被検体2の表面勾配に比例した電圧出力である。この出力信号は、フィルタ22を介してA/D変換器23に入力され、ここでデジタル化された後、FIFOメモリ24(First-in First-out Memory)に順次格納される。格納された検出データは、後述する表面形状可視化装置、表面欠陥検査装置、硬貨識別装置、表面文字・模様識別装置等の外部装置に受け渡されて利用される。制御ロジック20は、マルチプレクサ19やA/D変換器23を制御しつつ検出データをFIFOメモリ24に順次格納し、これを外部装置に送り出すシーケンス回路であり、マイコン等でも実現できる。
【0013】
図6は、表面形状可視化装置のブロック図である。この図に示すように、表面形状可視化装置25は、前述した表面形状検出装置1と、該表面形状検出装置1から出力される検出データを表示信号に変換する信号変換部26と、該信号変換部26から出力される表示信号に応じて被検体2の表面形状を表示する表示器27とを備えて構成される。信号変換部26は、検出データ(表面形状検出センサ4)の配列をM行、N列、表示器27の表示ピクセル配列をX、Yとし、各検出データの値をB(m、n)、表示器27のピクセル輝度をK(x、y)としたとき、B空間からK空間へ補間して拡大写像するもので、例えば単純な繰返しのワイヤードロジックの他、マイコン等を用いたプログラム処理でも実現できる。また、色補間表示も、R、G、B(赤、緑、青)の輝度について同様の処理を行えば可能であり、これをNTSC信号やRGB信号に変換することによって市販モニタに表面形状を表示することが可能になる。そして、本発明の表面形状可視化装置25によれば、先に述べた原理に基づき、被検体2の表面に存在する凹凸が強調されて見えることから、被検体2の表面における欠損傷等を容易に発見することができ、しかも、光学式の表面形状検出装置を用いる場合に比べ、外部照明が不要になる許りでなく、外乱光や汚れによる影響を排除することが可能になる。
【0014】
図7は、表面文字・模様認識装置のブロック図である。この図に示すように、表面文字・模様認識装置28は、前述した表面形状検出装置1と、該表面形状検出装置1から出力される検出データに基づいて被検体2の表面に刻印された文字や模様を識別する識別部29とを備えて構成される。識別部29は、検出データのノイズを除去するフィルタ30と、検出データを所定の閾値を用いて2値化する2値化処理部31と、2値化データのなかから認識エリアを特定する認識エリア特定部32と、認識エリアが傾いている場合にマトリクス演算等でデータの回転操作を行うデータ補正部33と、上記認識エリアを細かいセルに分割し、予め設定された参照パターンとマッチングするマッチング処理部34と、そのヒット率(相関度数)に基づいて被検体2の表面に刻印された文字や模様を特定する文字・模様特定部35と、その結果を出力する結果出力部36とを備えて構成される。上記の処理は、ワイヤードロジックによるハード処理の他、マイコン等を用いたプログラム処理でも実現できる。
【0015】
図8は、表面欠陥検査装置に設けられる表面形状検出装置の斜視図、図9は、表面欠陥検査装置のブロック図である。これらの図に示すように、表面欠陥検査装置37は、被検体2の表面形状を検出する表面形状検出装置38と、該表面形状検出装置38から出力される検出データに基づいて被検体2の表面に存在する傷等の欠陥を自動検査する自動検査部39とを備えて構成される。表面形状検出装置38は、一対の励磁コイル40a、40bを備える交流磁界発生装置40と、1次元配列された複数の磁束変化検出素子(図示せず)を備える表面形状検出センサ41と、これらを一体的に支持する支持プレート42とを備えて構成されており、被検体2の表面に沿って手動もしくは自動で搬送される。自動検査部39は、検出データのノイズを除去するフィルタ43と、検出データを所定の閾値を用いて2値化する2値化処理部44と、2値化データのなかから認識エリアを特定する認識エリア特定部45と、上記認識エリアを細かいセルに分割し、予め設定された参照パターンとマッチングするマッチング処理部46と、そのヒット率(相関度数)に基づいて被検体2の表面に存在する傷等の欠陥を特定する欠陥特定部47と、その結果を出力する結果出力部48とを備えて構成される。上記の処理は、ワイヤードロジックによるハード処理の他、マイコン等を用いたプログラム処理でも実現できる。また、前記表面形状可視化装置25を併用すれば、被検体2の表面をモニターしながら欠陥検査を行うことができ、欠陥検査の精度を高めることが可能になる。
【0016】
図10は、硬貨識別装置に設けられる表面形状検出装置の斜視図、図11は、硬貨識別装置のブロック図、図12は、磁束変化検出素子(セル)の配置を示す図、図13は、j行の磁束変化を示す図である。これらの図に示すように、硬貨識別装置49は、被検体である硬貨50の表面形状(表裏)を検出する表面形状検出装置51と、該表面形状検出装置51から出力される検出データに基づいて硬貨50の種類や真偽を識別する硬貨識別部52とを備えて構成される。表面形状検出装置51は、硬貨搬送路53を囲むように配置された一対の励磁コイル54a、54bを備える交流磁界発生装置54と、2次元配列された複数の磁束変化検出素子55を備え、かつ、各磁束変化検出素子55が、交流磁界発生装置54の発生磁界および硬貨50の表裏面に沿うように貨幣搬送路53を挟んで配置された一対の表面形状検出センサ56とを備えて構成される。硬貨識別部52は、検出データのノイズを除去するフィルタ57と、検出データから硬貨50の外径成分Dを抽出する外径抽出部58と、検出データから硬貨50の導電率・厚み成分t/ρ(tは厚み、ρは比抵抗率)を抽出する導電率・厚み抽出部59と、種類判定テーブル(硬貨毎の外径成分Dおよび導電率・厚み成分t/ρを記憶する領域)を参照し、前記抽出した外径成分Dおよび導電率・厚み成分t/ρに対応する硬貨50の種類Knを特定する種類判定部60と、検出データを所定の閾値を用いて2値化する2値化処理部61と、2値化データを細かいセルに分割し、上記種類Knに対応する参照パターンとマッチングするマッチング処理部62と、そのヒット率(相関度数)に基づいて硬貨50の真偽を判定する真偽判定部63と、その結果を出力する結果出力部64とを備えて構成される。即ち、硬貨50の種類をKnとすると、種類Knを規定する諸量は、硬貨50の外径D、厚みt、重さW、材質に依存する導電率σ(σ=1/ρ)等であり、そのうち、外径Dは、図13に示すように、検出データ(硬貨中心を通る行データ)における最初と最後のピークを認識し、その間のセル数をカウントすることにより算出される。一方、厚みtおよび導電率σは、磁束変化検出素子55によって検出される渦電流損失Peが、
Pe=k{(Dtω)/ρ} (ωは周波数)
であることから、磁束変化検出素子55の検出データのみでは分離が難しい(導電率検出用センサを別途設ければ分離は容易)。そこで、本実施形態においては、検出データから導電率・厚み成分t/ρを抽出し、該導電率・厚み成分t/ρと前記外径成分Dを用いて硬貨50の種類を判定している。つまり、これらの諸量と、種類判定テーブルに設定される硬貨毎の諸量データとが許容誤差の範囲で一致するとき、その種類Knの参照パターンと、検出データをセル分解したビットマップデータとをマッチングし、そのヒット率が許容範囲に入るとき、真貨であると判定し、それ以外を偽貨と判定する。尚、上記参照パターンは、硬貨50の種類毎に表面用参照パターンと裏面用参照パターンとが用意される。また、上記マッチング処理は、上記ビットマップデータもしくは参照パターンを所定ピッチで回転させながら複数回実行され、硬貨50の回転角に影響を受けない真偽判定が行われる。
【0017】
叙述の如く構成されたものにおいて、導体からなる被検体2の表面形状を検出する場合、前記被検体2の表面に略平行な交流磁界を発生させる交流磁界発生工程と、前記被検体2の表面近傍で前記磁界に略平行な向きの磁束変化を検出する磁束変化検出工程とが実行される。つまり、被検体2の表面に略平行な交流磁界を発生させることにより、被検体2の表面に存在する凹凸の側面に渦電流を集中的に発生させ、該渦電流の発生状況を、前記磁界に略平行な向きの磁束変化として検出するので、被検体2の表面に存在する凹凸を明確に検出することが可能になり、その結果、凹凸の高さ変化に基づく僅かな磁束変化を検出していた従来に比べ、検出精度を飛躍的に向上させることができる。
【0018】
また、前記被検体2を、その表面に略平行な方向に移動させながら磁束変化を検出するようにした場合には、被検体2の表面形状をスキャニングすることができるため、少ない磁束変化検出素子6で被検体2の表面形状を特定することでき、しかも、検出時に被検体2側を移動させることにより、表面形状検出装置1の構造を簡略化することができる。
【0019】
また、前記被検体2の表面近傍で前記磁界に略平行な向きの磁束変化を検出する磁束変化検出素子6を、前記被検体2の表面に略平行な方向に移動させながら磁束変化を検出するようにした場合も、被検体2の表面形状をスキャニングすることができるため、少ない磁束変化検出素子6で被検体2の表面形状を特定することでき、しかも、検出時に磁束変化検出素子6側を移動させることにより、固定物の表面形状も検出することが可能になる。
【0020】
また、前記被検体2の移動方向、もしくは磁束変化検出素子6の移動方向に対して略直交し、かつ、前記被検体2の表面に沿う方向に1次元配列された複数の検出位置で磁束変化を検出するようにした場合には、1次元配列された磁束変化検出素子6によって、2次元の検出データを得ることができる。
【0021】
また、前記被検体2の表面に沿う方向に2次元配列された多数の検出位置で磁束変化を検出するようにした場合には、被検体2の表面形状を、スキャニングすることなく検出できるため、被検体2もしくは磁束変化検出素子6の移動誤差に起因する検出誤差を回避し、検出精度を向上させることができる。
【0022】
また、表面形状検出センサ4は、その表面に略平行な交流磁界が発生された被検体2の表面近傍に配置され、前記磁界に略平行な向きの磁束変化を検出する磁束変化検出素子6を備えて構成されるため、前記方法による精度の高い表面形状検出を行うことができる。
【0023】
また、前記表面形状検出センサ4においては、磁束変化検出素子6が前記被検体2の表面に対して略平行に配置されるため、被検体2の表面に略平行な向きの磁束変化を精度良く検出することができる。
【0024】
また、前記表面形状検出センサ4において、磁束変化検出素子6を、前記被検体2の表面に沿う方向に1次元配列した場合には、被検体2もしくは磁束変化検出素子6を、磁束変化検出素子6の配列方向に対して略直交方向に移動させることにより、2次元の検出データを得ることができる。
【0025】
また、前記表面形状検出センサ4において、磁束変化検出素子6を、前記被検体2の表面に沿う方向に2次元配列した場合には、被検体2の表面形状を、スキャニングすることなく検出できるため、被検体2もしくは磁束変化検出素子6の移動誤差に起因する検出誤差を回避し、検出精度を向上させることができる。
【0026】
また、前記表面形状検出センサ4において、磁束変化検出素子6を、コイル、チップインダクタ、ホール素子もしくは磁気抵抗素子とした場合には、既存の磁気デバイスを利用して表面形状検出センサ4を構成することができる。
【0027】
また、前記表面形状検出センサ4において、連続状に形成されたコア12と、該コア12に所定間隔を存して巻回される複数のコイル14とを用いて磁束変化検出素子ユニット11を構成した場合には、1次元配列された複数の磁気変化検出素子を、効率よく製造できる許りでなく、部品点数や製造工程を削減して大幅なコストダウンを図ることができる。
【0028】
また、表面形状検出装置1は、前記被検体2の表面に略平行な交流磁界を発生させる交流磁界発生装置3と、前記被検体2の表面近傍で前記磁界に略平行な向きの磁束変化を検出する表面形状検出センサ4とを備えて構成されるため、前記方法を用いた精度の高い表面形状検出を行うことができる。
【0029】
また、硬貨識別装置49は、前記表面形状検出方法(表面形状検出装置)を用いて硬貨50の表面形状を検出した後、検出した表面形状データを、予め設定された参照パターンとマッチングし、そのヒット率に基づいて前記硬貨50を識別するため、精度の高い表面形状データに基づき、硬貨50を精度良く識別することができる。
【0030】
また、表面欠陥検査装置37は、前記表面形状検出方法(表面形状検出装置)を用いて被検体2の表面形状を検出した後、検出した表面形状データを、予め設定された参照パターンとマッチングし、そのヒット率に基づいて前記被検体2の表面欠陥を判定するため、精度の高い表面形状データに基づき、被検体2の表面欠陥を精度良く判定することができる。
【0031】
また、表面形状可視化装置25は、前記表面形状検出方法(表面形状検出装置)を用いて検出した被検体2の表面形状データを、表示器27の表示信号に変換する信号変換部26を備えるため、精度の高い表面形状検出データに基づき、被検体2の表面形状を精度良く表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 表面形状検出装置の概略断面図である。
【図2】 空心コイルで構成された磁束変化検出素子の原理を説明するための側面図である。
【図3】 (A)は磁束変化検出素子が1次元配列された表面形状検出センサの原理を説明するための平面図、(B)は磁束変化検出素子が2次元配列された表面形状検出センサの原理を説明するための平面図である。
【図4】 (A)は磁束変化検出素子ユニットを示す表面形状検出センサの側面図、(B)は単一の磁束変化検出素子ユニットを用いて構成される表面形状検出センサの平面図、(C)は複数の磁束変化検出素子ユニットを用いて構成される表面形状検出センサの平面図である。
【図5】 駆動・検出部のブロック図である。
【図6】 表面形状可視化装置のブロック図である。
【図7】 表面文字・模様認識装置のブロック図である。
【図8】 表面欠陥検査装置に設けられる表面形状検出装置の斜視図である。
【図9】 表面欠陥検査装置のブロック図である。
【図10】 硬貨識別装置に設けられる表面形状検出装置の斜視図である。
【図11】 硬貨識別装置のブロック図である。
【図12】 磁束変化検出素子(セル)の配置を示す図である。
【図13】 j行の磁束変化を示す図である。
【符号の説明】
1 表面形状検出装置
2 被検体
3 交流磁界発生装置
3a 励磁コイル
3b 励磁コイル
4 表面形状検出センサ
5 駆動・検出部
6 磁束変化検出素子
7 基板
8 コア
9 電極部
10 コイル
11 磁束変化検出素子ユニット
12 コア
13 電極部
14 コイル
25 表面形状可視化装置
28 表面文字・模様認識装置
37 表面欠陥検査装置
38 表面形状検出装置
40 交流磁界発生装置
41 表面形状検出センサ
49 硬貨識別装置
50 硬貨
51 表面形状検出装置
52 硬貨識別部
53 硬貨搬送路
54 交流磁界発生装置
55 磁束変化検出素子
56 表面形状検出センサ

Claims (2)

  1. 導体からなる被検体の表面形状を検出するセンサであって、その表面に略平行な交流磁界が発生された被検体の表面近傍に配置され、前記磁界に略平行な向きの磁束変化を検出する磁束変化検出素子を備えるにあたり、
    前記磁束変化検出素子は、前記被検体の表面に対して略平行に配置され、前記被検体の表面に沿う方向に1次元配列、または2次元配列された連続状のコアと、該コアに所定間隔を存して巻回される複数のコイルとを備えて構成されることを特徴とする表面形状検出センサ。
  2. 導体からなる被検体の表面形状を検出する装置であって、
    前記被検体の表面に略平行な交流磁界を発生させる交流磁界発生手段と、
    前記被検体の表面近傍で前記磁界に略平行な向きの磁束変化を検出する磁束変化検出手段とを備える表面形状検出装置において、
    前記磁束変化検出手段は、前記被検体の表面に対して略平行に配置され、かつ前記被検体の表面に沿う方向に1次元配列、または2次元配列された連続状のコアと、該コアに所定間隔を存して巻回される複数のコイルとを備えた複数の磁束変化検出素子で構成されていることを特徴とする表面形状検出装置。
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