JP3975041B2 - 熱分解残渣処理装置および廃棄物処理システム - Google Patents

熱分解残渣処理装置および廃棄物処理システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱分解反応器からの熱分解残渣を処理する熱分解残渣処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
廃棄物としては、都市ごみなどの一般廃棄物や廃プラスチック等の可燃物を含む産業廃棄物などがあり、このような廃棄物の処理システムの一つとして、廃棄物を熱分解反応器に入れて低酸素状態において加熱して熱分解する熱分解処理が知られている。この熱分処理システムでは、生成される熱分解ガスを燃焼溶融炉で燃焼して廃熱を回収している。一方、熱分解残渣は冷却した後、分離装置に導き、この分離装置において燃焼性成分と不燃焼成成分とに分離する。分離された燃焼性成分の熱分解残渣は粉砕して、前記燃焼溶融炉に入れて熱分解ガスとともに燃焼処理するようにしている。
【0003】
ここで、不燃焼性成分の熱分解残渣の処理が問題とされている。すなわち、不燃焼性成分の熱分解残渣は、例えば金属、ガラス、陶器、砂利、コンクリート片等の瓦礫であり、廃棄物が都市ごみである場合は廃棄物中に5〜20%も含まれている。鉄、アルミニウム等の金属性成分は分離回収されて再利用されている。しかし、他の瓦礫はそのままでは再利用しにくいことから埋め立て処分されていが、近年では埋立地も制限されている。
【0004】
そこで、不燃焼性成分の熱分解残渣のうちで、鉄、アルミニウム等の金属性成分を取り除いた、ガラス、陶器、砂利、コンクリート片等の不燃焼性成分の熱分解残渣を粉砕してから、燃焼溶融炉で燃焼処理してスラグ化する廃棄物処理システムが提案されている。
【0005】
この廃棄物処理システムでは、まず不燃焼性成分を含む熱分解残渣を、目の粗さが16mmの篩と2mmの篩に順次通して、比較的粗粒の熱分解残渣を分離し、2mmの篩を通過した比較的細粒の熱分解残渣を粉砕機で粉砕する。そして、粉砕機で粉砕した熱分解残渣を目の粗さが1mmの篩に入れて、通過した不燃焼性成分を含む熱分解残渣を燃焼溶融炉に供給するようにしている。この場合、16mmや2mmの篩を通過できなかった比較的粗粒の熱分解残渣には不燃焼性成分が多く含まれており、この熱分解残渣を金属選別機に通すことにより、金属性成分(鉄、アルミニウム等)と非金属性成分(ガラス、陶器、砂利、コンクリート片等)とに分離することができる。このうち非金属性成分は、粗粒の熱分解残渣でも粉砕可能な粉砕機に送られ、この粉砕機で粉砕されてから、燃焼溶融炉に供給され燃焼処理される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術では、16mmの篩、2mmの篩、1mmの篩と3種類の篩が設けられ、また金属選別機として鉄を分離するための磁選機とアルミニウムを選別するためのアルミ選別機などが設置され、さらに粉砕機も設置されているので、装置全体が複雑化かつ大型化する。
【0007】
また、篩は熱分解残渣を上方から供給し、下方で回収する構造のため、篩の上下方向に所定の空間が必要となる。このような篩を上下方向に3種類、すなわち3段階に配置すると、廃棄物処理システム全体の高さが高くなる。
【0008】
本発明は、熱分解残渣の処理装置の簡素化かつコンパクト化を図ることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、廃棄物を熱分解する熱分解装置から供給される熱分解残渣中に空気を噴出して熱分解残渣を流動化させ、細粒の熱分解残渣を噴出空気によって吹き飛ばして分別する流動層分別手段と、分別された前記細粒の熱分解残渣を回収する回収手段と、前記細粒の熱分解残渣を分別した残りの熱分解残渣を取り込んで、該熱分解残渣中に残っていた細粒の熱分解残渣を選別する選別手段と、選別した前記細粒の熱分解残渣を前記流動層分別手段に供給する供給手段とを備えたことを特徴としている。
【0010】
一般に熱分解装置から供給される熱分解残渣中には細粒のカーボンが多く含まれている。上記構成によれば、熱分解残渣中に空気を噴出して細粒のカーボンを吹き飛ばして分別しているので、流動層分別手段において熱分解残渣のかなりの量を分別でき、選別手段側に取り込まれる熱分解残渣の量を減らすことができる。このため、選別手段等は小さな規模のものでもよく、熱分解残渣の処理装置の簡素化かつコンパクト化を図ることが可能となる。
【0011】
また、本発明は、廃棄物を熱分解する熱分解装置から供給される熱分解残渣中に空気を噴出して熱分解残渣を流動化させ、細粒の熱分解残渣を噴出空気によって吹き飛ばして分別する流動層分別手段と、分別された前記細粒の熱分解残渣を回収する回収手段と、前記細粒の熱分解残渣を分別した残りの熱分解残渣を取り込んで粉砕する粉砕手段と、前記粉砕手段で粉砕した熱分解残渣を前記流動層分別手段に供給する供給手段とを備えたことを特徴としている。
【0012】
上記構成の場合も、流動層分別手段において熱分解残渣のかなりの量を分別でき、粉砕手段等の規模を小型化できる。その結果、熱分解残渣の処理装置の簡素化かつコンパクト化を図ることが可能となる。また上記構成では、流動層分別手段で分別されなかった残りの熱分解残渣は粉砕手段に取り込まれて粉砕され、細粒となった熱分解残渣が供給手段を介して流動層分別手段に供給される。
【0013】
また、上記構成においては、流動層分別手段と粉砕手段との間に篩を設け、粉砕手段で粉砕された熱分解残渣を前記篩に戻す戻し手段を設け、前記篩によって分けられた細粒の熱分解残渣を前記供給手段を介して前記流動層分別手段に供給するように構成することができる。
【0014】
粉砕手段に送られてくる熱分解残渣には瓦礫が含まれており、この瓦礫は粉砕手段で粉砕されて粗粒の瓦礫となって流動層分別手段に送られるので、流動層分別手段においては、この粗粒の瓦礫が流動媒体となって流動層を形成する。そして、このとき、粗粒気泡流動層領域が形成される。また、本発明では、流動層分別手段内で熱分解残渣中に吹き込む空気の空塔流速は0.45〜5.5m/秒、好ましくは0.9〜2.4m/秒に設定している。
【0015】
また、本発明の熱分解残渣分離システムは、廃棄物を加熱して熱分解し、熱分解ガスと主として不揮発性成分からなる熱分解残渣とを生成する熱分解反応器と、前記熱分解ガスと熱分解残渣とを分離して排出する排出装置と、前記排出装置から排出される熱分解残渣を燃焼性成分と不燃焼性成分とに分離する分離装置と、前記排出装置から排出される熱分解ガスと前記分離装置からの燃焼性成分を燃焼処理する燃焼溶融炉と、を備えた廃棄物処理システムにおいて、前記分離装置として、上記熱分解残渣処理装置を設置したものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は本発明に係る熱分解残渣処理装置の全体構成を示している。図示してない熱分解反応器において熱分解されて生成される熱分解残渣は冷却されてから、第1のバケットコンベア10によって搬送され、流動層分別手段としての流動層分別塔11に投入される。流動層分別塔11の下部に散気ヘッダ管11Aが配置され、この散気ヘッダ管11Aに接続された配管12に外部空気を供給する押込送風機13が接続されている。このように構成されることから、流動層分別塔11内に投入された熱分解残渣は、散気ヘッダ管11Aから噴出される空気により流動化され、熱分解残渣内に粗粒気泡流動層が形成される。このとき、熱分解残渣のうちで細粒の熱分解残渣は、散気ヘッダ管11Aから噴出される空気によって流動層分別塔11の上部空間に吹き飛ばされる。流動層分別塔11の上部には、ダクトを介してサイクロン14が接続され、流動層分別塔11の上部空間に吹き飛ばされた細粒の熱分解残渣は、噴出空気の流れに沿ってダクトを通りサイクロン14へと搬送される。これらによって、細粒熱分解残渣の回収手段が形成されている。
【0017】
流動層分別塔11の底部にはスクリュウフィーダ15が設置され、流動層分別塔11内で散気ヘッダ管11Aから噴出される空気で吹き飛ばされなかった粗粒の熱分解残渣は、流動層分別塔11内の流動層の下部に移動してスクリュウフィーダ15により流動層分別塔11内から排出され、選別手段としての篩装置16に供給される。篩装置16は目の粗さが2mmの篩を備えており、篩装置16に供給された熱分解残渣は、粒径2mm未満のものと、粒径2mm以上のものとに篩い分けられる。粒径2mm未満のものは主に不燃焼性成分の熱分解残渣で砂のような形態をしており、第2のバケットコンベア17を介して流動層分別塔11に戻される。
【0018】
第2のバケットコンベア17の上部にはダンパ18が設けられ、第2のバケットコンベア17で搬送されてきた熱分解残渣の投入先の切換を行う。すなわち、ダンパ18は通常では流動層分別塔11側に通路が切り換えられているが、流動層分別塔11内の熱分解残渣量が多くなり過ぎると、調整ホッパ19側に通路が切り換えられ、熱分解残渣が調整ホッパ19内に投入される。これにより、流動層分別塔11内の熱分解残渣を一定量に維持することができる。
【0019】
調整ホッパ19の下部にはスクリュウフィーダ20が設けられ、調整ホッパ19内の熱分解残渣を外部に排出する。この場合、スクリュウフィーダ20はその一端側又は他端側のいずれからも熱分解残渣を排出することが可能で、一端側から排出すると熱分解残渣は流動層分別塔11内に投入され、他端側から排出すると第3のバケットコンベア21上に落下する。
【0020】
また、第3のバケットコンベア21は篩装置16の下方にも位置しており、篩装置16で篩い分けされた粒径2mm以上の粗粒の熱分解残渣は第3のバケットコンベア21上に落下する。そして、第3のバケットコンベア21上に落下した、スクリュウフィーダ20および篩装置16からの熱分解残渣は第3のバケットコンベア21によって搬送され、振動コンベア22上に落下する。
【0021】
振動コンベア22は、その上に落下した熱分解残渣に振動を与えて該熱分解残渣の各々を分離しつつ搬送する。振動コンベア22の搬送方向前方には磁選機23が設置されており、振動コンベア22で搬送されてきた熱分解残渣のうちで、鉄の熱分解残渣を吸引して回収する。回収された鉄の熱分解残渣は鉄貯蔵ヤード24に貯められる。磁選機23で吸引されなかった鉄以外の熱分解残渣は、振動コンベア22からアルミ選別機25に送られ、ここで熱分解残渣中のアルミニュームの熱分解残渣が選別され回収される。回収されたアルミニュームの熱分解残渣はアルミ貯蔵ヤード26に貯められる。
【0022】
アルミ選別機24で選別されなかった熱分解残渣はダンパ27を介して、粉砕手段としての粉砕機28に供給される。粉砕機28において、熱分解残渣は粉砕され、その多くが粒径2mm未満の熱分解残渣となって第4のバケットコンベア30上に落下する。第4のバケットコンベア30上に落下した熱分解残渣は第4のバケットコンベア30により搬送されて篩装置16に戻され、ここで再度篩い分けされた後、粒径2mm未満の熱分解残渣は第1のバケットコンベア17を介して流動弁別塔11に投入されるが、粒径2mm以上の熱分解残渣は第2のバケットコンベア21上に落下して、振動コンベア22、アルミ選別機25、ダンパ27を経て粉砕機へ投入されて再度粉砕される。粉砕機28での粉砕は、細粒の熱分解残渣になるまで繰り返される。なお、第4のバケットコンベア30、第2のバケットコンベア17、およびダンパ18が供給手段を形成する場合と、第2のバケットコンベア17が戻り手段を形成する場合とがある。
【0023】
一方、噴出された空気と共にサイクロン14へ搬送された細粒の熱分解残渣は、サイクロン14において空気から分離し回収され、その回収された熱分解残渣はコンベア32上に落下する。サイクロン14で回収されなかった熱分解残渣は、サイクロン14の後流に設置されたバグフィルタ33で捕獲されコンベア32上に落下する。コンベア32上に落下した、サイクロン14およびバグフィルタ33からの熱分解残渣はコンベア33で搬送され、カーボンホッパ34内に投入されて貯蔵される。そして、熱分解残渣はカーボンホッパ34から必要量に応じて燃焼溶融炉に供給される。また、バグフィルタ33通過後の空気はバグフィルタ用送風機36で吸引されて外部へ排出される。
【0024】
図1に示したシステム構成は複数設けられており、図1を1系のシステム構成としたとき、カーボンホッパ34には2系のシステム構成も接続されている。3系以降のシステム構成をカーボンホッパ34に接続することもできる。
【0025】
上記構成において、通常、ダンパ27の通路は粉砕機28側に切り換えられ、流動層分別塔11で分別された粗粒の熱分解残渣は、篩装置16、第3のバケットコンベア21、振動コンベア22、アルミ選別機25、ダンパ27を経て粉砕機28へ送られて粉砕されてから、第4のバケットコンベア30を介して篩装置16に戻されるようになっており、粒径が2mm未満になるまで何度も粉砕機28を通ることになる。しかし、熱分解残渣はその材料によっては粉砕機28で何度粉砕しても粉砕されない粉砕不適のものがある。熱分解残渣の分離を長時間行っていると、このような粉砕不適な熱分解残渣が、篩装置16、第3のバケットコンベア21、振動コンベア22、アルミ選別機25、ダンパ27、粉砕機28、第4のバケットコンベア30のラインを循環し、該ライン内に次第に貯まってゆくのでシステムの運転上好ましくない。
【0026】
そこで、本実施の形態では、上記ライン内に粉砕不適な熱分解残渣が多く貯まったとき、実際には所定時間運転したときは、スクリュウフィーダ15の運転を止めて、さらにダンパ27を粉砕不適物ホッパ29側に通路を切り換えて、上記ライン内を循環している粉砕不適な熱分解残渣を粉砕不適物ホッパ29へ排出するようにする。
【0027】
次に、流動層分別塔11内で流動層を形成している熱分解残渣中に散気ヘッダ管11Aより噴出される空気の速度、いわゆる空塔流速について説明する。本実施の形態では、空等流速を0.45〜5.5m/秒、好ましくは0.9〜2.4m/秒に設定している。本発明者等は、0.6m×0.6mの流動層における空塔流速と熱分解残渣(カーボン)の回収率との関係について実験を行った。実験は、散気ヘッダ管および多孔板について、空塔流速を0.7,0.9,1.05,1.2,1.6m/秒と変化させて行った。図2は、その結果を示したものである。図2から分かるように、空塔流速は1.6m/秒付近が最も効果的である。
【0028】
また、図3はサイクロンとバグフィルタ(BF)で回収した熱分解残渣(カーボン)の粒径分布の結果である。サイクロンでは飛ばされた熱分解残渣の大部分で粒径10〜110μmの熱分解残渣が、バグフィルタ(BF)では残りの熱分解残渣で粒径1〜20μmの熱分解残渣が回収されることが分かった。
【0029】
本実施の形態によれば、流動層分別塔11において、鉄やアルミニューム等に付着していた細粒の熱分解残渣が、散気ヘッダ管11Aから噴出される空気によって吹き飛ばされてサイクロン14へ搬送される率、いわゆる同伴率を高くすることができるので、有価物の品位を高めることができる。
【0030】
なお、本実施の形態では流動層分別塔11は散気ヘッダ管方式のものであったが、散気板方式もしくは散気床方式のものでも同様の作用効果を得ることができる。散気板方式の場合、1枚の散気板を流動層分別塔底部に傾斜させて取り付け、流動層分別塔底部の片側からスクリュウフィーダで熱分解残渣を排出するように構成してもよいし、また、2枚の散気板を流動層分別塔底部中央で低くなるよう傾斜させて取り付け、流動層分別塔底部の中央からスクリュウフィーダで熱分解残渣を排出するように構成してもよい。
【0031】
次に、本発明に係る熱分解残渣処理装置を設置した廃棄物処理システムについて説明する。
図4は、本発明に係る廃棄物処理プラントの一実施の形態を示した系統図である。この廃棄物処理プラント40において、破砕機41は受入れヤード42に配置された、例えば二軸剪断式の破砕機で、都市ごみ等の廃棄物aは第1のコンベア43により、この破砕機41に供給され、ここで例えば150mm角以下に破砕される。この破砕された廃棄物aは第2のコンベア44により投入され、スクリューフィーダ45を経て熱分解反応器46に供給される。この熱分解反応器46は例えば横型回転ドラムが用いられ、図示しないシール機構によりその内部は低酸素雰囲気に保持されるとともに、燃焼器である燃焼溶融炉35の後流側に配置された高温空気加熱器47により加熱された加熱空気がラインL1から供給される。
【0032】
この加熱空気により、熱分解反応器46内に供給された廃棄物aは300〜600℃に、通常は450℃程度に加熱される。これによって、この廃棄物aは熱分解され、熱分解ガスGと、主として不揮発性の熱分解残留物bとを生成する。そして、この熱分解反応器46内で生成された熱分解ガスGと熱分解残留物bとは排出装置48により分離され、熱分解ガスGは、熱分解ガス配管であるラインLを経て燃焼溶融炉35のバーナ35Aに供給される。
【0033】
熱分解残留物bは、廃棄物aの種類によって種々異なるが、日本国内の都市ごみの場合、本発明者等の知見によれば、大部分が比較的細粒の可燃分10〜60%、比較的細粒の灰分5〜40%、粗粒金属成分7〜50%、粗粒瓦礫、陶器、コンクリート等10〜60%より構成されていることが判明した。
【0034】
このような成分を有する熱分解残留物bは、450℃程度の比較的高温で排出されるため、冷却装置49により80℃程度に冷却される。冷却装置49の後流には、本発明に係る熱分解残渣処理装置50が設置されている。熱分解残渣処理装置50では、上述したように鉄、アルミニューム、粉砕不適物等がdとして系外に排出され、燃焼性成分および瓦礫等を含む細粒の熱分解残渣cはラインLを経て燃焼溶融炉35のバーナ35Aに供給される。
【0035】
一方、送風機51によりラインLから供給された燃焼用空気および熱分解ガスGと熱分解残渣cとは燃焼溶融炉35内で1300℃程度の高温域で燃焼され、この燃焼により熱分解残渣c中の灰分より発生した燃焼灰は溶融し溶融スラグfを生成する。溶融スラグfは、スラグ排出口52から水槽53中に落下し水砕スラグとされる。水砕スラグは図示していない装置により所定の形状にブロック化されるか又は粒状に形成され、建材又は舗装材等として再利用することができる。
【0036】
また、燃焼溶融炉35で発生した燃焼排ガスGは、高温空気加熱器47で熱回収され、更に、ラインLで廃熱ボイラ54により熱回収された後、集塵装置(第1のバグフィルタ)55により飛灰56が除去される。飛灰除去後の燃焼排ガスGは、脱塩剤57が投入されガス浄化装置(第2のバグフィルタ)58で脱塩され、脱塩残渣59を排出した後、低温のクリーンな排ガスGとなり、誘引送風機60を経て煙突61から大気へ放出される。脱塩残渣59は脱塩残渣処理装置62で処理される。なお、ガス浄化装置58では脱塩と同時に脱硫を行うこともできる。
【0037】
また、排ガスGの一部は、送風機63によりラインLを介して冷却装置49に供給される。集塵装置55で補集された飛灰56は、ラインLにより燃焼溶融炉35へ戻され、溶融してスラグ内に混入される。なお、廃熱ボイラ54で発生した蒸気は、発電機64の蒸気タービンへ送られて仕事をする。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、篩装置を多種類の設ける必要がないので、装置全体を簡素化することができ、さらにはコンパクト化することもできる。また、篩装置を高さ方向に何段にも設ける必要がないので、装置全体の高さを低く抑えることもできる。
【0039】
また、本発明の熱分解残渣処理装置を廃棄物処理システムに設置すれば、廃棄物処理システムの簡素化およびコンパクト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱分解残渣処理装置の全体構成を示した系統図である。
【図2】空塔流速とカーボン回収率との関係を示した図である。
【図3】サイクロンおよびバグフィルタにおける回収カーボンの粒度分布を示した図である。
【図4】本発明に係る廃棄物処理システムの全体構成を示した系統図である。
【符号の説明】
10 第1のバケットコンベア
11 流動層分別塔
14 サイクロン
15,20 スクリュウフィーダ
16 篩装置
17 第2のバケットコンベア
18,27 ダンパ
19 調整ホッパ
21 第3のバケットコンベア
22 振動コンベア
23 磁選機
25 アルミ選別機
28 粉砕機
30 第4のバケットコンベア
32 コンベア
33 バグフィルタ
34 カーボンホッパ
35 燃焼溶融炉
40 廃棄物処理システム
50 熱分解残渣処理装置

Claims (7)

  1. 廃棄物を熱分解する熱分解装置から供給される熱分解残渣中に空気を噴出して熱分解残渣を流動化させ、細粒の熱分解残渣を噴出空気によって吹き飛ばして分別する流動層分別手段と、分別された前記細粒の熱分解残渣を回収する回収手段と、前記細粒の熱分解残渣を分別した残りの熱分解残渣を取り込んで、該熱分解残渣中に残っていた細粒の熱分解残渣を選別する選別手段と、選別した前記細粒の熱分解残渣を前記流動層分別手段に供給する供給手段と、を備えた熱分解残渣処理装置。
  2. 廃棄物を熱分解する熱分解装置から供給される熱分解残渣中に空気を噴出して熱分解残渣を流動化させ、細粒の熱分解残渣を噴出空気によって吹き飛ばして分別する流動層分別手段と、分別された前記細粒の熱分解残渣を回収する回収手段と、前記細粒の熱分解残渣を分別した残りの熱分解残渣を取り込んで粉砕する粉砕手段と、前記粉砕手段で粉砕した熱分解残渣を前記流動層分別手段に供給する供給手段と、を備えた熱分解残渣処理装置。
  3. 請求項2に記載の熱分解残渣処理装置において、
    前記流動層分別手段と前記粉砕手段との間に篩を設け、前記粉砕手段で粉砕された熱分解残渣を前記篩に戻す戻し手段を設け、前記篩によって分けられた細粒の熱分解残渣を前記供給手段を介して前記流動層分別手段に供給することを特徴とする熱分解残渣処理装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の熱分解残渣処理装置において、
    前記流動層分別手段内では、熱分解残渣中に含まれる粗粒の粒子が流動媒体となって流動層を形成することを特徴とする熱分解残渣処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の熱分解残渣処理装置において、
    前記流動層分別手段内には粗粒気泡流動層領域が形成されていることを特徴とする熱分解残渣処理装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の熱分解残渣処理装置において、
    前記流動層分別手段内で熱分解残渣中に吹き込む空気の空塔流速は0.45〜5.5m/秒、好ましくは0.9〜2.4m/秒であることを特徴とする熱分解残渣処理装置。
  7. 廃棄物を加熱して熱分解し、熱分解ガスと主として不揮発性成分からなる熱分解残渣とを生成する熱分解反応器と、前記熱分解ガスと熱分解残渣とを分離して排出する排出装置と、前記排出装置から排出される熱分解残渣を燃焼性成分と不燃焼性成分とに分離する分離装置と、前記排出装置から排出される熱分解ガスと前記分離装置からの燃焼性成分を燃焼処理する燃焼溶融炉と、を備えた廃棄物処理システムにおいて、
    前記分離装置として、請求項1〜6のいずれかに記載の熱分解残渣処理装置を備えたことを特徴とする廃棄物処理システム。
JP36628299A 1999-12-24 1999-12-24 熱分解残渣処理装置および廃棄物処理システム Expired - Fee Related JP3975041B2 (ja)

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