JP3973781B2 - 部品在籍検知装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークに組付けられる部品の在籍を検知する部品在籍検知装置であり、特に、複数の部品の在籍を検知することができる部品在籍検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、圧入装置等で加工装置でワークに部品を圧入する際には、作業者が目視により部品がワークにセットされているか否かを確認していた。例えば、エンジンのシリンダヘッドにバルブガイド及びバルブシートを圧入する際にも同様に、作業者がエンジンのシリンダヘッドにおける全ての吸気弁及び排気弁にバルブガイド及びバルブシートがセットされているか否かを目視で確認し、圧入装置の載置台上にシリンダヘッドを位置決めしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来のワークに組付けられる部品の在籍の確認においては、専ら作業者の目視によるため、一連の流れ作業による連続加工の場合等では作業者の注意力が鈍り、部品がワークにセットされていない箇所や正常にセットされていない箇所があるのを見落とす惧れがあった。
【0004】
また、例えばエンジンのシリンダヘッドに複数のバルブガイドを圧入する際、セットされたバルブガイドは所定寸法エンジンから突出しているため、作業者の視線からは隠れた箇所が存在し、当該箇所のセット忘れやセット不良を見落とす惧れがあった。
【0005】
このように、ワークに部品がセットされていない状態でワークに対し圧入等の加工を行うと、圧入ヘッド等によりワークが損傷する惧れがあるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、ワークに加工を施す前に、ワークに組付けられる部品の在籍を検知することができる部品在籍検知装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明においては、シリンダヘッドの上面に圧入される複数のバルブガイドの在籍を検知すると共に、反転装置により上下が反転されたシリンダヘッドの下面に圧入される複数のバルブシートの在籍を検知する部品在籍検知装置であって、微細な光を検知対象物に投射し、その反射光を受けて検知対象物の有無を検知する複数の光ファイバセンサと、前記バルブガイド及びバルブシートを圧入するプレス加工装置のフレームに固定された支持フレームに支持され、前記光ファイバセンサを、シリンダヘッドの上面又は下面に対して垂直方向に近接離間させる駆動手段と、を設け、前記複数の光ファイバセンサを、前記シリンダヘッドの上面及び下面の垂直方向から見て、前記バルブガイド及びバルブシートが重畳する位置に配設し、前記駆動手段により光ファイバセンサをシリンダヘッドの上面又は下面に対して垂直方向に近接離間させることで、該光ファイバセンサの下方に位置した複数のバルブガイド又はバルブシートの在籍を検知することを特徴とする。
【0008】
かかる構成によれば、駆動手段でワークに近接された光ファイバセンサによって、ワークに取り付けられる複数の部品の在籍を検知する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態の部品在籍検知装置が適用される複合加工機は、図1に示すように、プレス加工装置1と、反転装置2と、搬送装置3と、トランスファー装置19と、部品在籍検知装置20とを含んで構成されており、プレス加工装置1で表面がプレス加工されたワークを、トランスファー装置19にて反転装置2に搬送し、該反転装置2で表裏が反転された後、再び搬送装置3にてプレス加工装置1に搬送して裏面をプレス加工するものである。そして、ワークの表面加工前及び裏面加工前には、部品在籍検知装置20にてワークに組付けられる部品のワークにおける在籍を検知する。尚、これら一連の動作は、制御盤4によって制御される。
【0013】
プレス加工装置1によりプレス加工が施されるワークは、図3に示すように、バルブガイド101とバルブシート102とが圧入されるシリンダヘッド100である。このシリンダヘッド100は、直列6気筒のエンジンに使用されるもので、各気筒当たり2つの吸気弁及び2つの排気弁が配設される。また、図示しない吸・排気弁の軸部を案内するバルブガイド101が圧入される孔としてのガイド圧入部103と、吸・排気弁の傘部と当接するバルブシート102が圧入される孔としてのシート圧入部104と、が形成される。また、吸・排気弁は、スワール生成等を考慮して、シリンダ列方向に対して所定角度θ傾斜した直線(図4参照)に沿って配設される。さらに、シリンダヘッド100の上面(バルブガイド101が圧入される図中上側)の周囲には、図示しないカムシャフトを支持する軸受部105が端面から突出しないように側壁106が延長形成され、図に示すように、シリンダヘッド100の下面と上面とが平行でない形状に形成されている。
【0014】
プレス加工装置1は、シリンダヘッド100のガイド圧入部103が上方に位置する状態(以下「正立状態」という)でバルブガイド101を圧入すると共に、シート圧入部104が上方に位置する状態(以下「倒立位置」という)でバルブシート102を圧入する圧入装置である。
【0015】
このため、圧入ヘッドとしてバルブガイド圧入用のガイド圧入具5とバルブシート圧入及びかしめ用のシート圧入具6とを具備し、これらが配設されたスライド板7をシリンダ8でスライドさせることにより、プレスラム9から付与される圧入荷重を選択するものである。即ち、シリンダヘッド100が正立位置の時は、プレスラム9の下方にガイド圧入具5が位置すると共に、倒立の時は、プレスラム9の下方にシート圧入具6が位置するようにシリンダ8を動作させる。
【0016】
反転装置2は、円筒形状に形成された側壁10を有し、トランスファー装置19でその内部に搬送されたシリンダヘッド100を、正立状態から倒立状態へ反転させるものである。即ち、側壁10の外周面に巻かれたチェーン11aを駆動源11で駆動して側壁10を回転させることにより、内部に格納されたシリンダヘッド100を反転する。
【0017】
また、内部にはシリンダヘッド100が搬出入される方向に延びるガイドレール13bが2本配設されており、これらガイドレール13bは、側壁10の回転端(正立状態から倒立状態へ回転した場合、又は倒立状態から正立状態へ回転した場合の停止位置)で、後述するプレス加工装置1側のガイドレール13aと直線を成すように形成されている。
【0018】
搬送装置3は、パレット18上に載置されたシリンダヘッド100を搬送するものであり、特に、搬送装置3と反転装置2との間の搬送は、トランスファー装置で行われるものである。トランスファー装置は、トランスファーバー12と、トランスファーバー12を前後動させる駆動シリンダ14と、トランスファーバー12に対し平行に配設されたガイドレール13と、トランスファーバー12の後端を支持するブラケット15と、ガイドレール13に支持されつつ後述の支持レール上を摺動する連結手段16と、ガイドレール13と平行に配設され装置フレームに固定された支持レール(図示せず)とを含んで構成される。
【0019】
部品在籍検知装置20は、光ファイバセンサ21と、駆動手段としての駆動シリンダ22とを有する。
光ファイバセンサ21は、シリンダヘッド100のガイド圧入部103及びシート圧入部104にバルブガイド101及びバルブシート102が夫々正常に在籍しているか否かを検知するものである。光ファイバセンサ21は、駆動シリンダ22により、図中上下動してシリンダヘッド100に対して近接・離間し、駆動シリンダ22は、プレス加工装置1のフレームに固定された支持フレーム23によって支持されている。
【0020】
また、光ファイバセンサ21は、図4に示す位置で昇降するよう配設されており、2つのバルブシート102(正立状態では、4つのバルブガイド101)に対応した位置に夫々センサの感知部を有するため、これらバルブガイド101又はバルブシート102を複数同時に検知することができる。そして、シリンダヘッド100が圧入工程のためプレス加工装置1に所定ピッチで送られる際、光ファイバセンサ21の下方に位置したバルブガイド101又はバルブシート102の在籍を、送られる順番で検知する。
【0021】
部品の在籍検知は、光ファイバセンサ21から微細な光をバルブガイド101又はバルブシート102の上端面に投射し、反射光を全て検知した場合(反射角180度のとき)には、バルブガイド101又はバルブシート102は正常に在籍しているものと検知する。一方、光ファイバセンサ21が反射光を検知しない場合(反射角180度以外のとき)には、バルブガイド101又はバルブシート102は在籍していないか、正常に在籍されていないと検知する。
【0022】
更に、光ファイバセンサ21によりバルブガイド101又はバルブシート102が在籍していない、或いは正常に在籍していないと検知された場合には、その検出信号を制御盤4に伝達し、作業者に注意を喚起する表示を行う。この場合、表示とともに加工制御を停止するようにしてもよい。
【0023】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、光ファイバセンサの感知部を5つ以上備え、5つ以上のバルブガイド又はバルブシートの在籍を検知するようにしてもよい。この場合、シリンダヘッドに配設される吸排気弁のレイアウト上、検知部は2の倍数個が好ましい。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されたので、請求項1に係る部品在籍検知装置によれば、光ファイバセンサにより、シリンダヘッドに取り付けられる複数のバルブガイド及びバルブシートの在籍を検知でき、作業者による在籍確認ミスを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による部品在籍検知装置が適用される複合加工機を示す側面図
【図2】本発明による部品在籍検知装置を示す側面図
【図3】本発明による部品在籍検知装置で検知されるシリンダヘッドを示す側面図
【図4】本発明による部品在籍検知装置で検知されるシリンダヘッドを示す上面図
【符号の説明】
21…光ファイバセンサ
22…駆動シリンダ(駆動手段)
100…シリンダヘッド
101…バルブガイド
102…バルブシート
Claims (1)
- シリンダヘッドの上面に圧入される複数のバルブガイドの在籍を検知すると共に、反転装置により上下が反転されたシリンダヘッドの下面に圧入される複数のバルブシートの在籍を検知する部品在籍検知装置であって、
微細な光を検知対象物に投射し、その反射光を受けて検知対象物の有無を検知する複数の光ファイバセンサと、
前記バルブガイド及びバルブシートを圧入するプレス加工装置のフレームに固定された支持フレームに支持され、前記光ファイバセンサを、シリンダヘッドの上面又は下面に対して垂直方向に近接離間させる駆動手段と、
を設け、
前記複数の光ファイバセンサを、前記シリンダヘッドの上面及び下面の垂直方向から見て、前記バルブガイド及びバルブシートが重畳する位置に配設し、前記駆動手段により光ファイバセンサをシリンダヘッドの上面又は下面に対して垂直方向に近接離間させることで、該光ファイバセンサの下方に位置した複数のバルブガイド又はバルブシートの在籍を検知すること
を特徴とする部品在籍検知装置。
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-
1998
- 1998-10-30 JP JP31060198A patent/JP3973781B2/ja not_active Expired - Fee Related
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