JP3973433B2 - 複合回転翼航空機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複合回転翼航空機に関し、特に、所定の降下飛行時に発生するBVI騒音を低減させることができる複合回転翼航空機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、物資の輸送、人命救助、国防などの種々の分野において、回転翼航空機が利用されている。この回転翼航空機は、回転翼によって揚力および推力を発生させて飛行するものであるため、固定翼航空機に比べて最大速度が低いという特性を有する。
【0003】
このため、回転翼航空機の最大速度を増大させる目的で、固定翼と推進装置とを回転翼航空機に装備したもの、すなわち「複合(コンパウンド)」回転翼航空機が提案され、その飛行が実現化している。この複合回転翼航空機は、回転翼の揚力を一部固定翼に負担させるとともに推進装置によって推進力を得ることができるため、通常の回転翼航空機と比較すると最大速度が大きい。近年では、図15に示したような形態を有する複合回転翼航空機100が提案されている(米国特許第5738301号参照)。
【0004】
一方、回転翼航空機が着陸する際などには、図16に示すように、先行する回転翼羽根B1の翼端から流出する翼端渦Vと、後続する回転翼羽根B2とが干渉することによって騒音が発生する。この騒音は、「BVI(Blade Vortex Interaction)騒音」と称されており、回転翼航空機の運用の増加を妨げる要因のひとつとなっている。
【0005】
このBVI騒音の発生を抑制するために、例えば、米国特許第5437419号記載の回転翼航空機200が提案されている(図17参照)。この回転翼航空機200は、BVI騒音が発生する飛行条件において、胴体210の側部に設けられた抵抗板220を開くことによって回転翼面を傾斜させて、BVI騒音の発生を抑制するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図15に示したような複合回転翼航空機100を採用すると、通常の回転翼航空機と比較して最高速度は大きくなるものの、着陸時などの低速飛行時においては依然としてBVI騒音が発生する。
【0007】
一方、図17に示した回転翼航空機200を採用すると、BVI騒音の低減を図ることができるが、胴体210の側部に抵抗板220が設けられているため、複合回転翼航空機の構造に適さない可能性があり、高速化を図ることが困難であった。
【0008】
本発明の課題は、複合回転翼航空機において、所定の降下飛行時に発生するBVI騒音を低減させることによって、高速化および低騒音化の双方を達成することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、例えば図1に示すように、揚力を発生させる固定翼と、前進推力を発生させるため回転翼とは別に胴体に設けられた推進手段と、を有する複合回転翼航空機において、機体に作用する抵抗を増大させる抵抗増大手段と、機体の前進速度および降下率に応じて前記抵抗増大手段および前記推進手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、機体の前進速度および降下率がBVI騒音発生域にある場合に前記抵抗増大手段および前記推進手段を制御することを特徴とする。
【0010】
請求項1記載の発明によれば、複合回転翼航空機は、揚力を発生させる固定翼と、前進推力を発生させるため回転翼とは別に胴体に設けられた推進手段と、を有するため、回転翼の揚力の一部を固定翼に負担させるとともに推進手段によって推進力を得ることができる。従って、通常の回転翼航空機と比較すると最高速度が格段に大きくなる。
【0011】
また、請求項1記載の発明によれば、機体に作用する抵抗を増大させる抵抗増大手段と、機体の前進速度および降下率に応じて抵抗増大手段および推進手段を制御する制御手段とを備えるため、例えば、BVI騒音が発生するような降下飛行状態において、制御手段によって機体に作用する抵抗を増大または減少させて、回転翼面を前方または後方に傾斜させることができる。このため、先行する回転翼羽根から流出する翼端渦と後続する回転翼羽根とを離隔させることができ、BVI騒音の発生を抑制することができる。
【0012】
従って、通常の回転翼航空機よりも最大速度が大きくなり、高速での飛行が実現できるとともに、BVI騒音の発生を抑制して低騒音化を図ることができる。すなわち、高速化と低騒音化を同時に達成することができる。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の複合回転翼航空機において、例えば図12に示すように、前記制御手段は、機体の前進速度および降下率がBVI騒音発生域にある場合に、機体の降下率が比較的小さい緩降下飛行領域において前記抵抗増大手段を制御して機体に作用する抵抗を増大させることによって回転翼面を前方に傾斜させるとともに、機体の降下率が比較的大きい急降下飛行領域において前記推進手段を制御して機体に作用する前進推力を増大させることによって回転翼面を後方に傾斜させる、ものであることを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、機体の前進速度および降下率がBVI騒音発生域にある場合に、機体の降下率が比較的小さい緩降下飛行領域において制御手段が抵抗増大手段を制御して機体に作用する抵抗を増大させて回転翼面を前方に傾斜させるとともに、機体の降下率が比較的大きい急降下飛行領域において制御手段が推進手段を制御して機体に作用する前進推力を増大させて回転翼面を後方に傾斜させるものであるため、緩降下飛行領域および急降下飛行領域において異なる制御動作を施して、効果的にBVI騒音の発生を抑制することができる。
【0015】
すなわち、「緩降下飛行領域」においては、制御手段によって抵抗増大手段を制御して機体に作用する抵抗を増大させて回転翼面を前方に傾斜させることによって、先行する回転翼羽根から流出する翼端渦は、後続する回転翼羽根の「下方」を通過することとなるため、これら翼端渦と後続する回転翼羽根との干渉を回避してBVI騒音の発生を抑制することができる。また、「急降下飛行領域」においては、制御手段によって推進手段を制御して機体に作用する前進推力を増大させて回転翼面を後方に傾斜させることによって、先行する回転翼羽根から流出する翼端渦は、後続する回転翼羽根の「上方」を通過することとなるため、これら翼端渦と後続する回転翼羽根との干渉を回避してBVI騒音の発生を抑制することができる。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の複合回転翼航空機において、例えば図1に示すように、前記固定翼は、その後縁側に可動翼を備えるものであり、前記抵抗増大手段は、前記可動翼であることを特徴とする。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、固定翼の後縁側に設けられた可動翼をフラップやスポイラとして機能させると同時に、抵抗増大手段としても機能させることができる。従って、別途抵抗増大手段を設ける必要がない。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の複合回転翼航空機において、例えば図11に示すように、前記固定翼は、その取付角が可変とされてなり、前記抵抗増大手段は、前記固定翼であることを特徴とする。
【0019】
請求項4記載の発明によれば、固定翼の取付角が可変とされてなるため、固定翼自体を抵抗増大手段として機能させることができる。従って、別途抵抗増大手段を設ける必要がない。
【0020】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。本実施の形態においては、本発明に係る複合回転翼航空機の構成、および、この複合回転翼航空機を用いたBVI騒音抑制制御動作について説明する。
【0021】
まず、本実施の形態に係る複合回転翼航空機の構成について説明する。複合回転翼航空機は、図1(a)に示すように、胴体10、主回転翼20、反トルク制御用ベーン30、固定翼40、フラップ50、補助推進用ファン60、速度計70、昇降計80、および、制御用コンピュータ90を備えており、主回転翼20に加えて、揚力を発生させる固定翼40と前進用の推力を得るための補助推進用ファン60とを備えることによって、低速飛行時は通常の回転翼航空機としての機能を発揮するとともに、固定翼航空機に近い最高速度を実現できるものである。
【0022】
主回転翼20は、揚力および推力を発生させるという機能を果たすものであり、トランスミッション21を介してエンジン22によって駆動される。主回転翼20の構造は、通常のシングルロータタイプの回転翼航空機に採用されるものであれば特に限定はない。また、エンジン22の種類や個数は、複合回転翼航空機の規模に応じて適宜決めることができる。
【0023】
反トルク制御用ベーン30は、図1(b)に示すように、胴体10後方のテールブーム11の後方先端部分に回動自在に取り付けられた3枚の翼形部材から構成されるものである。この反トルク制御用ベーン30は、テールブーム11内の通路を流れる高速気体の向きを変更して、主回転翼20のトルクを打ち消して機体の偏揺れ(ヨー)運動を制御するという機能を果たす。
【0024】
固定翼40は、揚力を発生させて主回転翼20の揚力の一部を負担することによって、後述する補助推進用ファン60とともに最高速度の増大に寄与するものであり、本実施の形態においては胴体10の側部下方に設けられている。この固定翼40の大きさ、翼形、設けられる位置などは、複合回転翼航空機の規模や形状などに応じて適宜決めることができる。
【0025】
フラップ50は、低速飛行時およびホバリング時における揚力の減少を抑制するとともに、後述するBVI騒音抑制制御動作の際に使用される「抵抗増大手段」としての機能を果たすものである。フラップ50は、固定翼40の略中央に回動軸を介して回動自在に取り付けられており、図1(a)に点線で示すように、固定翼40の翼弦線に対して最大90°まで回動するようにされている。
【0026】
補助推進用ファン60は、前進用の推力を発生させることによって、前記した固定翼40とともに最高速度の増大に寄与する推進手段であり、ファン駆動用ドライブシャフト61およびファン駆動用トランスミッション62を介してエンジン22によって駆動される。また、この補助推進用ファン60の前方には、空気取入口63が設けられている。
【0027】
速度計70は、機体の前進速度を検出するものであり、昇降計80は、機体の上昇率または降下率を検出するものである。また、制御用コンピュータ90は、速度計70で検出された機体の前進速度および昇降計80で検出された機体の降下率に応じて、フラップ50および補助推進用ファン60を制御するものである。
【0028】
次に、本実施の形態に係る複合回転翼航空機を用いたBVI騒音抑制制御動作について説明する。
【0029】
まず、本実施の形態に係る複合回転翼航空機の具体的制御動作の説明に先立って、図2ないし図4を用いて、BVI騒音の発生原理について説明することとする。
【0030】
BVI騒音は、一般的に、先行する回転翼羽根の先端から発生する翼端渦と後続する回転翼羽根とが干渉して、後続する回転翼羽根の表面上で急激な圧力変動が生じることによって発生する。図2は、先行する回転翼羽根の先端から発生する翼端渦Vの軌跡、および、この翼端渦Vと後続する回転翼羽根とが干渉する位置(以下、「翼端渦干渉位置」という)1〜7を、主回転翼の上方から見たものである。主たる騒音源は、図2に示した翼端渦干渉位置2、3および4で発生するBVI騒音であることが知られている。
【0031】
図3は、図2に示した翼端渦Vの軌跡を、主回転翼の側方から見たものであり、(a)は水平飛行時の翼端渦Vの軌跡を、(b)は所定の降下率で降下飛行した場合の翼端渦Vの軌跡を、(c)は(b)よりも大きい降下率で降下飛行した場合の翼端渦Vの軌跡を、それぞれ示している。
【0032】
水平飛行時においては、主回転翼によって推力を発生させるために回転翼面が前方に傾斜されるのに対し、一様流の方向は水平となる。従って、図3(a)に示したように、先行する回転翼羽根B1の先端から発生する翼端渦Vは、この一様流とともに水平に流れるので、後続する回転翼羽根B2の下方を通過する。この結果、翼端渦Vと後続する回転翼羽根B2とが干渉することがないので、BVI騒音は発生しない。
【0033】
これに対し、降下飛行時においては、主回転翼によって推力を発生させるために回転翼面が前方に傾斜されることに加え、一様流が水平方向に対して一定の角度をなすこととなる(図3(b)、(c)参照)。
【0034】
従って、回転翼面が水平方向となす角度と、一様流が水平方向となす角度と、が近くなるような所定の降下率で降下飛行する場合(図3(b)参照)には、先行する回転翼羽根B1の先端から発生する翼端渦Vが後続する回転翼羽根B2と干渉するため、BVI騒音が発生することとなる。
【0035】
一方、図3(c)に示すように、図3(b)に示した降下飛行よりも大きい降下率で降下飛行する場合には、回転翼面が水平方向となす角度に対して、一様流が水平方向となす角度が大きくなる。従って、図3(c)に示したように、先行する回転翼羽根B1の先端から発生する翼端渦Vが、後続する回転翼羽根B2の上方を通過する。この結果、翼端渦Vと後続する回転翼羽根B2とが干渉することがないので、BVI騒音は発生しない。
【0036】
図4は、横軸に機体の前進速度(kt)を、縦軸に昇降率(ft/min)をとり、BVI騒音が発生する領域を示した分布図である。この図4に示すように、機体の前進速度約40〜約100ktで、昇降率約−600〜約0ft/min(すなわち降下率約0〜約600ft/min)の飛行領域において、比較的大きいBVI騒音が発生していることがわかる。
【0037】
本実施の形態に係る複合回転翼航空機を用いたBVI騒音抑制制御動作は、前記したようにBVI騒音が特定の飛行領域(前進速度約40〜約100kt、降下率約0〜約600ft/minの飛行領域:この飛行領域を「BVI騒音発生域」という)で発生し易いことに着目している。
【0038】
すなわち、BVI騒音発生域において、主回転翼20の回転翼面を積極的に前方または後方に傾斜させることによって、先行する回転翼羽根の先端から発生する翼端渦が後続する回転翼羽根の下方または上方を通過するようにして翼端渦と後続する回転翼羽根との干渉を回避し、BVI騒音の発生を抑制するものである。
【0039】
ここで、本実施の形態に係る複合回転翼航空機を用いたBVI騒音抑制制御動作においては、機体に作用する抵抗を増大または減少させることによって主回転翼20の回転翼面を前方または後方に傾斜させているが、この原理について図5を用いて説明する。
【0040】
本原理は、機体前後方向の力の釣り合いの式から導かれるものである。図5は、機体に作用する力を示したものであり、Tは主回転翼20によって発生する推力を、Wは機体に作用する重力を、Hは主回転翼20の回転翼面に平行に作用する空気力を、Dfは機体に作用する抵抗を、それぞれ示している。また、図5において、γは一様流が水平方向となす角度(以下、「飛行方向角」という)を、αTPPは回転翼面が一様流となす角度(以下、「ロータ迎角」という)を、それぞれ示している。ここで、γ、αTPP双方とも上向きを「正」としている。すなわち、図5に示したγは「正」、αTPPは「負」である。
【0041】
図5に示したように、一様流に平行なX軸をとると、このX軸方向の力の釣り合いは以下のような式で示される。なお、以下の式において、補助推進用ファン60による前進推力は、抵抗「Df」に含まれるものとする。
【数1】
Figure 0003973433
【0042】
ここで、式の簡略化のため、以下のような近似を行う。
【数2】
Figure 0003973433
【0043】
これら(2)の近似式を用いることによって、(1)式は以下のように簡略化される。
【数3】
Figure 0003973433
【0044】
前記(3)式によって、機体に作用する抵抗Dfを増加させると、ロータ迎角αTPPが負の方向(下向き)に増大して、主回転翼20が前方に傾斜することが明らかとなる。また、機体に作用する抵抗Dfを減少させると、ロータ迎角αTPPが正の方向(上向き)に増大して、主回転翼20が後方に傾斜することが明らかとなる。
【0045】
次いで、本実施の形態に係る複合回転翼航空機を用いた具体的制御動作について説明する。
【0046】
<緩降下飛行領域に係る制御動作>
まず、BVI騒音発生域のうち降下率約0〜約300ft/minの飛行領域(以上および以下において、「緩降下飛行領域」という)に係る制御動作について説明する。この緩降下飛行領域に係る制御動作は、回転翼面を積極的に前方に傾斜させて、先行する回転翼羽根の先端から発生する翼端渦が後続する回転翼羽根の「下方」を通過するような状態(図3(a)参照)を積極的に作り出すことによって、BVI騒音の発生の抑制を図るものである。
【0047】
具体的には、速度計70に検出された機体の前進速度が前進速度約40〜約100ktの範囲内にあり、かつ、昇降計80によって検出された機体の降下率が約0〜約300ft/minの範囲内にある場合に、制御用コンピュータ90が固定翼40の後縁側に取り付けられたフラップ50を回動させて、このフラップ50の角度が固定翼40の翼弦線に対して90°をなすように設定し(図1参照)、機体に作用する抵抗Dfを増大させる。
【0048】
機体に作用する抵抗Dfが増大すると、前記した(2)式により、ロータ迎角αTPPが負の方向(下向き)に増大して、主回転翼20が前方に傾斜する。従って、先行する回転翼羽根の先端から発生する翼端渦は、後続する回転翼羽根の下方を通過する。この結果、翼端渦と後続する回転翼羽根との干渉を回避することができるので、BVI騒音の発生を抑制することができる。
【0049】
図6に、この緩降下飛行領域におけるフラップ50の角度と機体の前進速度との関係、および、推進手段である補助推進用ファン60による推力(重量比)と機体の前進速度との関係を示している。この図6に示すように、機体の前進速度が0〜40ktの範囲にあるときには、フラップ50を90°に設定して、主回転翼20がつくりだす吹き下ろし流の流れを妨げないようにすることによって、ホバー効率を向上させることができる。
【0050】
従来は、図6に点線で示したように、機体の前進速度が40ktを超えるとフラップ50の角度を90°から0°へと漸次戻していたが、本実施の形態では、機体の前進速度が40ktを超えてもフラップ50を90°のまま維持して抵抗増大手段として機能させる。機体の前進速度40〜100ktのBVI騒音発生域においてフラップ50の角度を90°のまま維持することによって、機体に作用する抵抗Dfを増大させることができ、主回転翼20を前方に傾斜させて、BVI騒音の発生を抑制することができる。
【0051】
一方、図6に示すように、機体の前進速度は、推進手段である補助推進用ファン60による推力(重量比)の増加に伴って増大させる。
【0052】
次いで、緩降下飛行領域に係るBVI騒音抑制制御動作を、(2)式をグラフ化した図7を用いて説明する。
【0053】
緩降下飛行領域において、例えば機体の前進速度が70ktの場合においては、降下率が300ft/minの場合にBVI騒音が最大となる。以下、このように前進速度が70ktで降下率が300ft/minの場合を「マキシマムケース」と称し、このマキシマムケースにおける飛行方向角をγ*とする。
【0054】
図7には、縦軸にロータ迎角αTPPを、横軸に機体に作用する抵抗Dfをとり、前記した「マキシマムケース」における(2)式のグラフを示している(なお、降下飛行状態においては、飛行方向角γが「負」となるため、右辺第2項の「−γ」は「正」の値となる)。この図7に示すように、制御前において機体に作用する抵抗がDf0であったとすると、「マキシマムケース」においては、図7のA点に示したようにロータ迎角αTPPの値がほぼゼロとなっており、BVI騒音が発生する状態にある。
【0055】
ここで、本実施の形態に係る制御手段である制御用コンピュータ90により、抵抗増大手段であるフラップ50を回動させて機体に作用する抵抗を増大させた結果、抵抗がDf1を超えると、「マキシマムケース」における(2)式のグラフ上のA点がA1点に移動して、ロータ迎角αTPPの値が「負」となる。このことは、主回転翼20が前方に傾斜したことを意味する。従って、「マキシマムケース」において、先行する回転翼羽根の先端から発生する翼端渦は、後続する回転翼羽根の下方を通過することとなり、BVI騒音の発生が抑制される。
【0056】
以上説明したとおり、緩降下飛行領域においては、機体に作用する抵抗を増大させてDf1を超えるようにすれば、ロータ迎角αTPPの値が常に「負」となり、一様流に対して回転翼面が前方に傾斜することとなる。従って、先行する回転翼羽根の先端から発生する翼端渦は、後続する回転翼羽根の「下方」を常に通過することとなり、BVI騒音の発生が抑制される。
【0057】
<急降下飛行領域に係る制御動作>
次に、BVI騒音発生域のうち降下率約300〜約600ft/minの飛行領域(以上および以下において、「急降下飛行領域」という)に係る制御動作について説明する。この急降下飛行領域に係る制御動作は、先行する回転翼羽根の先端から発生する翼端渦が後続する回転翼羽根の「上方」を通過するような状態(図3(c)参照)を積極的に作り出すことによって、BVI騒音の発生の抑制を図るものである。
【0058】
具体的には、速度計70に検出された機体の前進速度が約40〜約100ktの範囲内にあり、かつ、昇降計80によって検出された機体の降下率が約300〜約600ft/minの範囲内にある場合に、制御用コンピュータ90が、補助推進用ファン60によって機体に作用する推力を増加させ、機体に作用する抵抗Dfを減少させる。
【0059】
機体に作用する抵抗Dfが減少すると、前記した(2)式により、ロータ迎角αTPPが正の方向(上向き)に増大して、主回転翼20が後方に傾斜する。従って、先行する回転翼羽根の先端から発生する翼端渦は、後続する回転翼羽根の「上方」を通過する。この結果、翼端渦と後続する回転翼羽根との干渉を回避することができるので、BVI騒音の発生を抑制することができる。
【0060】
図8に、この急降下飛行領域におけるフラップ50の角度と機体の前進速度との関係、および、推進手段である補助推進用ファン60による推力(重量比)と機体の前進速度との関係を示している。この図8に示すように、機体の前進速度が0〜40ktの範囲にあるときには、フラップ50を90°に設定して、主回転翼20がつくりだす吹き下ろし流の流れを妨げないようにすることによって、ホバー効率を向上させることができる。また、機体の前進速度が40ktを超えた場合には、フラップ50の角度90°から0°に漸次戻して機体に作用する抵抗を低減させる。
【0061】
一方、図8に示すように、機体の前進速度が40ktを超えた時点で補助推進用ファン60による推力(重量比)を増大させ、機体に作用する抵抗を減少させる。機体の前進速度約40〜約100ktのBVI騒音発生域において、補助推進用ファン60の推力を増大させることによって、機体に作用する抵抗Dfを減少させることができ、主回転翼20を後方に傾斜させて、BVI騒音の発生を抑制することができる。
【0062】
次いで、急降下飛行領域に係るBVI騒音抑制制御動作を、(2)式をグラフ化した図9を用いて説明する。
【0063】
図9には、図7と同様に縦軸にロータ迎角αTPPを、横軸に機体に作用する抵抗Dfをとり、前記した「マキシマムケース」における(2)式のグラフを示している。この図9に示すように、制御前において機体に作用する抵抗がDf0であったとすると、「マキシマムケース」においては、図9のA点に示したようにロータ迎角αTPPの値がほぼゼロとなっており、BVI騒音が発生する状態にある。
【0064】
ここで、本実施の形態に係る制御手段である制御用コンピュータ90により、推進手段である補助推進用ファン60の推力を増大させることによって機体に作用する抵抗を減少させた結果、抵抗がDf2より小さくなると、「マキシマムケース」における(2)式のグラフ上のA点がA2点に移動して、ロータ迎角αTPPの値が「正」となる。このことは、主回転翼20が後方に傾斜したことを意味する。従って、「マキシマムケース」において、先行する回転翼羽根の先端から発生する翼端渦は、後続する回転翼羽根の「上方」を通過することとなり、BVI騒音の発生が抑制される。
【0065】
以上説明したとおり、急降下飛行領域においては、機体に作用する抵抗を減少させてDf2より小さくすれば、ロータ迎角αTPPの値が常に「正」となり、一様流に対して回転翼面が後方に傾斜することとなる。従って、先行する回転翼羽根の先端から発生する翼端渦は、後続する回転翼羽根の「上方」を常に通過することとなり、BVI騒音の発生が抑制される。
【0066】
なお、機体の前進速度と降下率との相対的関係により、前記した「マキシマムケース」のように緩降下飛行領域と急降下飛行領域の双方に属するケースが生じる。このようなケースにおいては、「緩降下飛行領域」に係る制御動作、または、「急降下飛行領域」に係る制御動作のいずれか一方を採用することによって、BVI騒音の発生を抑制することができる。
【0067】
続いて、本実施の形態に係る複合回転翼航空機を用いたBVI騒音抑制制御動作を、「BVI騒音発生域の移動」という観点から説明する。
【0068】
本実施の形態に係る複合回転翼航空機を用いてBVI騒音抑制制御を行わない場合には、BVI騒音発生域は図4に示した領域で示されるのは前記したとおりである。この図4に示した領域の中の「最大騒音域」L(機体の前進飛行速度約60〜約80kt、降下率約200〜約400ft/minの飛行領域)を図10に実線で示した。
【0069】
本実施の形態に係る複合回転翼航空機を用いたBVI騒音抑制制御動作では、図7で説明したように、「緩降下飛行領域」においては機体に作用する抵抗を増大させてDf1を超えるようにし、ロータ迎角αTPPの値が常に「負」となるように制御することによって、先行する回転翼羽根の先端から発生する翼端渦を後続する回転翼羽根の「下方」を通過させてBVI騒音の発生を抑制している。
【0070】
すなわち、本実施の形態に係る複合回転翼航空機を用いて「緩降下飛行領域」に係る制御動作を施すと、図10に示した「最大騒音域」Lから下方(降下率の大きい方向)に移動した領域L1でBVI騒音が発生することとなる。しかし、「最大騒音域」Lから下方に移動した領域L1においては、前記した「急降下飛行領域」の制御動作が施されるため、BVI騒音が発生することはない。
【0071】
一方、本実施の形態に係る複合回転翼航空機を用いたBVI騒音抑制制御動作では、図9で説明したように、「急降下飛行領域」においては機体に作用する抵抗を減少させてDf2より小さくし、ロータ迎角αTPPの値が常に「正」となるように制御することによって、先行する回転翼羽根の先端から発生する翼端渦を後続する回転翼羽根の「上方」を通過させてBVI騒音の発生を抑制している。
【0072】
すなわち、本実施の形態に係る複合回転翼航空機を用いて「急降下飛行領域」に係る制御動作を施すと、図10に示した「最大騒音域」Lから上方(降下率の小さい方向)に移動した領域L2でBVI騒音が発生することとなる。しかし、「最大騒音域」Lから上方に移動した領域L2においては、前記した「緩降下飛行領域」の制御動作が施されるため、BVI騒音が発生することはない。
【0073】
本実施の形態に係る複合回転翼航空機は、揚力を発生させる固定翼40と、前進推力を発生させるため主回転翼20とは別に胴体10に設けられた推進手段である補助推進用ファン60と、を有する。従って、主回転翼20の揚力の一部を固定翼40に負担させるとともに補助推進用ファン60によって推進力を得ることができるので、高速化を図ることができる。
【0074】
また、本実施の形態に係る複合回転翼航空機は、機体に作用する抵抗を増大させる抵抗増大手段であるフラップ50と、機体の前進速度および降下率に応じてフラップ50および補助推進用ファン60を制御する制御手段である制御用コンピュータ80とを備え、この制御用コンピュータ80は、機体の前進速度および降下率がBVI騒音発生域にある場合に、緩降下飛行領域においてフラップ50を制御して機体に作用する抵抗を増大させて回転翼面を前方に傾斜させるとともに、機体の降下率が比較的大きい急降下飛行領域において補助推進用ファン60を制御して機体に作用する前進推力を増大させて回転翼面を後方に傾斜させるものであるため、緩降下飛行領域および急降下飛行領域において異なる制御動作を施して、効果的にBVI騒音の発生を抑制することができる。
【0075】
すなわち、「緩降下飛行領域」においては、制御用コンピュータ90によってフラップ50を駆動して機体に作用する抵抗Dfを増大させて回転翼面を前方に傾斜させると、先行する回転翼羽根から流出する翼端渦は、後続する回転翼羽根の「下方」を通過することとなるため、これら翼端渦と後続する回転翼羽根との干渉を回避してBVI騒音の発生を抑制することができる。また、「急降下飛行領域」においては、制御用コンピュータ90によって補助推進用ファン60による前進推力を増大させて機体に作用する抵抗Dfを減少させて回転翼面を後方に傾斜させると、先行する回転翼羽根から流出する翼端渦は、後続する回転翼羽根の「上方」を通過することとなるため、これら翼端渦と後続する回転翼羽根との干渉を回避してBVI騒音の発生を抑制することができる。
【0076】
この結果、通常の回転翼航空機よりも最大速度が大きくなり、高速での飛行が実現できるとともに、BVI騒音の発生を抑制して低騒音化を図ることができる。すなわち、高速化と低騒音化を同時に達成することができる。
【0077】
さらに、本実施の形態に係る複合回転翼航空機は、固定翼40の後縁側に設けられたフラップ50を抵抗増大手段としても機能させることができるため、別途抵抗増大手段を設ける必要がない。
【0078】
[第2の実施の形態]
本実施の形態に係る複合回転翼航空機は、第1の実施の形態に係る複合回転翼航空機において抵抗増大手段のみを変更したものであり、その他の構成については実質的に同一であるので、重複する構成については説明を省略する。
【0079】
本実施の形態においては、図11に示すように、固定翼42が回動軸52を中心として回動可能とされてなる。すなわち、固定翼42は、制御用コンピュータ90の制御のもとにその取付角が可変とされ、例えば図11のように90°回動させることによって抵抗増大手段として機能させることができ、BVI騒音の発生の抑制に寄与することができる。
【0080】
[第3の実施の形態]
本実施の形態に係る複合回転翼航空機は、第1の実施の形態に係る複合回転翼航空機において抵抗増大手段のみを変更したものであり、その他の構成については実質的に同一であるので、重複する構成については説明を省略する。
【0081】
本実施の形態においては、図12に示すように、固定翼43の上面および下面にスポイラ53が設けられている。このスポイラ53は、制御用コンピュータ90の制御のもとに開閉され、抵抗増大手段としてBVI騒音の発生の抑制に寄与することができるものである。
【0082】
[第4の実施の形態]
本実施の形態に係る複合回転翼航空機は、第1の実施の形態に係る複合回転翼航空機において、テールブーム後方の構造を変更するとともに推進手段を変更したものであり、その他の構成については実質的に同一であるので、重複する構成については説明を省略する。
【0083】
本実施の形態においては、図13に示すように、主回転翼10のトルクを打ち消すために反トルク制御用ベーン30に代えてテールロータ34を設けるとともに、テールブーム11に水平尾翼12および垂直尾翼13を設けている。また、テールロータ34の後方にプッシャープロペラ64を設けている。このプッシャープロペラ64は、制御用コンピュータ90の制御のもとに駆動制御され、推進手段としてBVI騒音の発生の抑制に寄与することができるものである。
【0084】
[第5の実施の形態]
本実施の形態に係る複合回転翼航空機は、第1の実施の形態に係る複合回転翼航空機において、同軸反転型の主回転翼を採用して反トルク制御用ベーンを不要としたものであるとともに推進手段を変更したものであり、その他の構成要件については実質的に同一であるので、重複する構成については説明を省略する。
【0085】
本実施の形態においては、図14に示すように、テールブーム11の後方に水平尾翼12Aおよび垂直尾翼13Aを設けるとともに、ダクテッドファン65を設けている。このダクテッドファン65は、制御用コンピュータ90の制御のもとに駆動制御され、推進手段としてBVI騒音の発生の抑制に寄与することができるものである。
【0086】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、通常の回転翼航空機よりも最大速度が大きくなり、高速での飛行が実現できるとともに、BVI騒音の発生を抑制して低騒音化を図ることができる。すなわち、高速化と低騒音化を同時に達成することができる。
【0087】
請求項2記載の発明によれば、「緩降下飛行領域」および「急降下飛行領域」において異なる制御動作を施して、効果的にBVI騒音の発生を抑制することができる。
【0088】
すなわち、「緩降下飛行領域」においては、制御手段によって抵抗増大手段を制御して機体に作用する抵抗を増大させて回転翼面を前方に傾斜させ、先行する回転翼羽根から流出する翼端渦が後続する回転翼羽根の「下方」を通過するようにして翼端渦と後続する回転翼羽根との干渉を回避することによって、BVI騒音の発生を抑制することができる。
【0089】
また、「急降下飛行領域」においては、制御手段によって推進手段を制御して機体に作用する前進推力を増大させて回転翼面を後方に傾斜させ、先行する回転翼羽根から流出する翼端渦が後続する回転翼羽根の「上方」を通過するようにして翼端渦と後続する回転翼羽根との干渉を回避することによって、BVI騒音の発生を抑制することができる。
【0090】
請求項3記載の発明によれば、固定翼の後縁側に設けられた可動翼を、フラップやスポイラとして機能させると同時に抵抗増大手段としても機能させることができる。
【0091】
請求項4記載の発明によれば、固定翼の取付角が可変とされてなるため、固定翼自体を抵抗増大手段として機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る複合回転翼航空機の構成を説明するためのものであり、(a)が側面図、(b)が(a)のB部分の平面図(上から見た図)である。
【図2】BVI騒音の発生原理を説明するためのものであり、翼端渦の軌跡と翼端渦干渉位置とを主回転翼の上方から見た状態を示す説明図である。
【図3】BVI騒音の発生原理を説明するためのものであり、(a)は水平飛行時の翼端渦の軌跡を、(b)は所定の降下率で降下飛行した場合の翼端渦の軌跡を、(c)は(b)よりも大きい降下率で降下飛行した場合の翼端渦の軌跡を、それぞれ主回転翼の側方から見た状態を示す説明図である。
【図4】BVI騒音が発生する領域を示す分布図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る複合回転翼航空機を用いたBVI騒音抑制制御動作の原理を説明するための説明図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る複合回転翼航空機を用いた緩降下飛行領域におけるBVI騒音抑制制御動作を説明するためのものであり、(a)は抵抗増大手段であるフラップの角度と機体の前進速度との関係を表すグラフであり、(b)は推進手段である補助推進用ファンの推力(重量比)と機体の前進速度との関係を表すグラフである。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る複合回転翼航空機を用いた緩降下飛行領域に係るBVI騒音抑制制御動作において、機体に作用する抵抗の増大に伴ったロータ迎角の変化を説明するためのDf−αTPP線図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る複合回転翼航空機を用いた急降下飛行領域におけるBVI騒音抑制制御動作を説明するためのものであり、(a)は抵抗増大手段であるフラップの角度と機体の前進速度との関係を表すグラフであり、(b)は推進手段である補助推進用ファンの推力(重量比)と機体の前進速度との関係を表すグラフである。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係る複合回転翼航空機を用いた急降下飛行領域に係るBVI騒音抑制制御動作において、機体に作用する抵抗の減少に伴ったロータ迎角の変化を説明するためのDf−αTPP線図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係る複合回転翼航空機を用いたBVI騒音抑制制御動作を「BVI騒音発生域の移動」という観点から説明するための分布図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る複合回転翼航空機の抵抗発生手段(固定翼)を示す側面図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態に係る複合回転翼航空機の抵抗発生手段(スポイラ)を示す側面図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態に係る複合回転翼航空機の推進手段(プッシャ−プロペラ)を示す斜視図である。
【図14】本発明の第5の実施の形態に係る複合回転翼航空機の推進手段(ダクテッドファン)を示す斜視図である。
【図15】従来の複合回転翼航空機の斜視図である。
【図16】BVI騒音の発生原理を説明するための説明図である。
【図17】従来の回転翼航空機の平面図である。
【符号の説明】
10 胴体
11 テールブーム
12 水平尾翼
12A 水平尾翼
13 垂直尾翼
13A 垂直尾翼
20 主回転翼
21 トランスミッション
22 エンジン
30 反トルク制御用ベーン
34 テールロータ
40 固定翼
42 固定翼(取付角可変式)
43 固定翼
50 フラップ
52 回動軸
53 スポイラ
60 補助推進用ファン
61 ファン用ドライブシャフト
62 ファン駆動用トランスミッション
64 プッシャ−プロペラ
65 ダクテッドファン
70 速度計
80 昇降計
90 制御用コンピュータ
100 従来の複合回転翼航空機
200 従来の回転翼航空機
210 胴体
220 抵抗板

Claims (4)

  1. 揚力を発生させる固定翼と、前進推力を発生させるため回転翼とは別に胴体に設けられた推進手段と、を有する複合回転翼航空機において、
    機体に作用する抵抗を増大させる抵抗増大手段と、
    機体の前進速度および降下率に応じて前記抵抗増大手段および前記推進手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、機体の前進速度および降下率がBVI騒音発生域にある場合に前記抵抗増大手段および前記推進手段を制御することを特徴とする複合回転翼航空機。
  2. 前記制御手段は、
    機体の前進速度および降下率がBVI騒音発生域にある場合に、
    機体の降下率が比較的小さい緩降下飛行領域において前記抵抗増大手段を制御して機体に作用する抵抗を増大させることによって回転翼面を前方に傾斜させるとともに、
    機体の降下率が比較的大きい急降下飛行領域において前記推進手段を制御して機体に作用する前進推力を増大させることによって回転翼面を後方に傾斜させる、
    ものであることを特徴とする請求項1記載の複合回転翼航空機。
  3. 前記固定翼は、
    その後縁側に可動翼を備えるものであり、
    前記抵抗増大手段は、
    前記可動翼であることを特徴とする請求項1または2記載の複合回転翼航空機。
  4. 前記固定翼は、
    その取付角が可変とされてなり、
    前記抵抗増大手段は、
    前記固定翼であることを特徴とする請求項1または2記載の複合回転翼航空機。
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