JP3973188B2 - 中空コンクリートスラブ用埋込材及び中空コンクリートスラブ用基板 - Google Patents

中空コンクリートスラブ用埋込材及び中空コンクリートスラブ用基板 Download PDF

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Description

【0001 】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂で一体成形された発泡成形品からなる中空コンクリートスラブ用埋込材、及びその埋込材をコンクリート基板の上に載置固定した中空コンクリートスラブ用基板に関する。
【0002 】
【従来の技術】
近年、建築物の床材、天井材等として、コンクリート基板の上に合成樹脂製の発泡成形品からなる埋込材を載せ、その埋込材を係止具で固定した構造の中空コンクリートスラブ用基板が各種提案され使用されている。
【0003 】
このような中空コンクリートスラブ用基板を用いて、その上に現場にてコンクリートを打設して建築物の床、天井等を構成することにより、建築物の床、天井等の構築の省力化や軽量化が図れ、且つ優れた遮音性能が得られるという利点がある。
【0004 】
上記中空コンクリートスラブ用基板に取り付けられる中空コンクリートスラブ用埋込材にあっては、軽量化と材料節約等のために、下面、すなわちコンクリート基板に載置される載置面に開口する中空部を設けた構造のものがある。
【0005 】
しかしながら、上記中空部を設けた構造の中空コンクリートスラブ用埋込材をコンクリート基板の上に固定した中空コンクリートスラブ用基板を用いるコンクリートスラブでは、スパン内部に上記中空部がほぼ等しい間隔で存在することから、上側にある打設したコンクリートと下側にあるコンクリート基板との間に共振現象が発現し、特定の周波数(約1KHz)での遮音性能が低下してしまうという問題点があった。
【0006 】
そこでこれを改善するために、図10又は図11に示されるような中空コンクリートスラブ用基板が提案されている(特開平1−287369号)。すなわち、その中空コンクリートスラブ用基板51は、下面(載置面)に開口する中空部52を設けるとともに上下に貫通する貫通孔53(図中の斜線部)を複数個設けた合成樹脂製の発泡成形品からなる埋込材54をコンクリート基板55の上に載置固定した構造になっている。
【0007 】
このような構造の中空コンクリートスラブ用基板51は、コンクリートスラブの施工現場において、図11に示される如く、コンクリート打設時に埋込材54に設けられた貫通孔53内に現場打ちコンクリート56が進入するようになる。そして、進入した現場打ちコンクリート56が下側にあるコンクリート基板55の表面に達すると、現場打ちコンクリート56とコンクリート基板55とが一体化し、これによって上側にある打設した現場打ちコンクリート56と下側にあるコンクリート基板55との間の共振現象が抑えられ、コンクリートスラブ57の遮音性能の低下が回避できるようになっている。
【0008 】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記従来のコンクリートスラブにあっては、貫通孔を設けていない埋込材を載置固定したコンクリートスラブ用基板を用いたコンクリートスラブに比べて共振現象が抑えられ、遮音性能の向上が認められるものの、その遮音性能の向上は僅かなものであった。また、無垢のコンクリートスラブの遮音性能と比べると遙かに劣るものであった。
【0009 】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされるもので、遮音性能に優れたコンクリートスラブを形成するための中空コンクリートスラブ用埋込材及び中空コンクリートスラブ用基板を提供することを課題とする。
【0010 】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、中空コンクリートスラブ用埋込材及び中空コンクリートスラブ用基板の研究をし、その結果、中空コンクリートスラブ用埋込材の構造によって、形成したコンクリートスラブの固有振動数を従来よりも高い周波数へ移動させて振動を伝達させ難くすること、及び、中空コンクリートスラブ用埋込材の上下においてコンクリートとコンクリート基板とを連結し剛性を高めること、が共振現象を抑えて無垢のコンクリートスラブに近い遮音性能を得ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、上記課題を解決するためなされた請求項1記載の本発明の中空コンクリートスラブ用埋込材は、合成樹脂で一体成形された発泡成形品からなり、コンクリート基板の上に載置固定される中空コンクリートスラブ用埋込材であって、以上の連結部を残した状態で、前記コンクリート基板に対する載置面に直交する縦方向に、複数、分割してなり、前記連結部にあっては、隣り合う分割埋込材のコンクリート基板載置面側を連結する載置面側連結部と上面側を連結する上面側連結部とからなり、前記載置面側連結部と上面側連結部との間には空間を保有しており、分割した分割埋込材間に形成される分割空間は、前記コンクリート基板に対する載置面と平行する横方向に連通する空間となっていることを特徴とする。
【0012 】
請求項2記載の本発明の中空コンクリートスラブ用埋込材は、請求項1に記載の中空コンクリートスラブ用埋込材において、前記載置面に連続する連続面を有する前記連結部に、前記連続面の縁部間を切り欠く連通溝を少なくとも一つ形成したことを特徴としている。
【0013 】
上記課題を解決するためなされた請求項3記載の本発明の中空コンクリートスラブ用基板は、請求項1又は請求項2に記載の中空コンクリートスラブ用埋込材をコンクリート基板の上に載置固定したことを特徴としている。
【0014 】
請求項1に記載された本発明によれば、本発明の中空コンクリートスラブ用埋込材を用いて中空コンクリートスラブ用基板を構成し、さらにその中空コンクリートスラブ用基板にコンクリートを打設してコンクリートスラブを形成すると、本発明の中空コンクリートスラブ用埋込材の複数に分割した部分にコンクリートが進入し、打設したコンクリートとコンクリート基板とが本発明の中空コンクリートスラブ用埋込材の上下において一体化される。また、複数に分割した部分にコンクリートが進入することから、分割した部分の大きさに応じて打設したコンクリートとコンクリート基板とが本発明の中空コンクリートスラブ用埋込材の上下において剛性が高まるように一体化される。さらに、本発明の中空コンクリートスラブ用埋込材を複数に分割することによって、コンクリートスラブを形成した際に、その固有振動数が従来のコンクリートスラブの固有振動数よりも高い周波数へ移動するように変化する。
【0015 】
請求項2に記載された本発明によれば、連通溝は、本発明の中空コンクリートスラブ用埋込材を用いて中空コンクリートスラブ用基板を形成する際、コンクリート基板上であって本発明の中空コンクリートスラブ用埋込材の複数に分割した部分にある水を排水することができるように機能する。
【0016 】
請求項3に記載された本発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の中空コンクリートスラブ用埋込材を用いて本発明の中空コンクリートスラブ用基板を構成し、さらにその本発明の中空コンクリートスラブ用基板にコンクリートを打設してコンクリートスラブを形成すると、中空コンクリートスラブ用埋込材の複数に分割した部分にコンクリートが進入し、打設したコンクリートとコンクリート基板とが中空コンクリートスラブ用埋込材の上下において一体化される。また、中空コンクリートスラブ用埋込材の複数に分割した部分にコンクリートが進入することから、分割した部分の大きさに応じて打設したコンクリートとコンクリート基板とが中空コンクリートスラブ用埋込材の上下において剛性が高まるように一体化される。さらに、複数に分割した中空コンクリートスラブ用埋込材を用いることによって、コンクリートスラブを形成した際に、その固有振動数が従来のコンクリートスラブの固有振動数よりも高い周波数へ移動するように変化する。
【0017 】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の中空コンクリートスラブ用埋込材及び中空コンクリートスラブ用基板の一実施の形態を示す断面図である。また、図2は中空コンクリートスラブ用埋込材及び中空コンクリートスラブ用基板の平面図、図3は中空コンクリートスラブ用埋込材の上面側から見た斜視図、図4は中空コンクリートスラブ用埋込材の載置面側から見た斜視図、図5は図2のA−A線断面図、図6は図2のB−B線断面図、図7はコンクリートスラブの断面図を示している。
【0018 】
図1において、引用符号1は合成樹脂製の発泡成形品である中空コンクリートスラブ用埋込材を示している。また、引用符号2は中空コンクリートスラブ用埋込材1をコンクリート基板3の上に載置固定して構成した中空コンクリートスラブ用基板を示している。
【0019】
図2及び図3において、上記中空コンクリートスラブ用埋込材1は、例えば独立気泡を有する発泡ポリスチレンのような合成樹脂の発泡材によって外形が略箱状となるように成形されている。また、中空コンクリートスラブ用埋込材1は、四つの分割埋込材4a、4b、4c、4d(総称する場合引用符号を4とする)と、載置面側第一連結部5と、四つの載置面側第二連結部6と、四つの上面側連結部7と、分割空間部8とを有するように形成されている。分割埋込材4と載置面側第一連結部5と載置面側第二連結部6と上面側連結部7は、一体形成された連続物体であり、分割空間部8は分割埋込材4の分割形成により所定の間隔で生じる空間を指している。分割方向は、後述する載置面9に対して直交する方向となる縦方向になっている。尚、載置面側第一連結部5と載置面側第二連結部6と上面側連結部7は、特許請求の範囲に記載した連結部に相当するものである。
前記四つの分割埋込材4a、4b、4c、4dを連結する載置面側第一連結部5及び四つの載置面側第二連結部6と四つの上面側連結部7との間には空間を保有しており、前記四つの分割埋込材4a、4b、4c、4d間に形成される分割空間8は、前記コンクリート基板3に対する載置面9と平行する横方向に連通する空間となっている。
【0020 】
分割埋込材4a、4b、4c、4dは、それぞれ同サイズで平面視が長方形状に形成されている。また、分割埋込材4a、4b、4c、4dは、その全体の平面視が長方形状となるように配置されている。すなわち、平面視において、分割埋込材4a、4b、4c、4dの各一方の短辺と各一方の長辺とが中空コンクリートスラブ用埋込材1の外形を構成し、分割埋込材4aの他方の短辺と分割埋込材4bの他方の短辺、分割埋込材4bの他方の長辺と分割埋込材4cの他方の長辺、分割埋込材4cの他方の短辺と分割埋込材4dの他方の短辺、及び、分割埋込材4dの他方の長辺と分割埋込材4aの他方の長辺が対向するように配置されている。
【0021 】
ここで分割埋込材4の構造について説明すると、分割埋込材4は、コンクリート基板3に対する載置面(下面)9と、その載置面9の反対側に位置する上面10を有する上壁11と、上壁11に連成される側壁12と、載置面9に開口する複数の中空部13とを備えて構成されている。また、中空コンクリートスラブ用埋込材1の四隅を構成する部分には、中空コンクリートスラブ用基板2を形成する際に用いられる図示しない固定具用の凹部14が形成されている。
【0022 】
載置面9、上面10及び側壁12の外周面は、それぞれ平坦に形成されており、その平坦な載置面9には、中空部13と外部とを連通する連通溝15が形成されている。連通溝15は、載置面9を介して側壁12を所定の深さに切り欠くように形成されており、これを形成することによって中空コンクリートスラブ用基板2を形成する際に中空部13内に水が溜まらなくなるようになるという利点を有している。中空部13内には、上記長辺方向にのびる二つのリブ16が形成されている。そのリブ16は補強用であり、中空コンクリートスラブ用埋込材1自体の剛性を高めるように機能するようになっている。
【0023 】
載置面側第一連結部5は、中空コンクリートスラブ用埋込材1の中央であって載置面9側に位置するように形成されている。また、載置面側第一連結部5は、分割埋込材4a、4b、4c、4dの各一つの隅を一括して連結するように平面視十字状に形成されている。載置面側第一連結部5には、載置面9に連続する連続面17が形成されており、その連続面17には、上記連通溝15と同様に機能する二条の連通溝18が連続面17の縁部間を切り欠くように十字状に形成されている。尚、載置面側第一連結部5のサイズ(肉厚等)は、中空コンクリートスラブ用埋込材1の剛性を考慮して適宜設定されるものとする。
【0024 】
載置面側第二連結部6は、載置面側第一連結部5と同様に載置面9側に位置するように形成されている。また、載置面側第二連結部6は、中空コンクリートスラブ用埋込材1の外形を構成する側に形成されている。載置面側第二連結部6には、載置面9に連続する連続面19が形成されており、その連続面19には、上記連通溝15、18と同様に機能する二条の連通溝20が連続面19の縁部間を切り欠くように形成されている。
【0025 】
四つの載置面側第二連結部6によって、分割埋込材4aの他方の短辺端部と分割埋込材4bの他方の短辺端部、分割埋込材4bの他方の長辺端部と分割埋込材4cの他方の長辺端部、分割埋込材4cの他方の短辺端部と分割埋込材4dの他方の短辺端部、及び、分割埋込材4dの他方の長辺端部と分割埋込材4aの他方の長辺端部が連結されている。
【0026 】
上面側連結部7は、上面10側に形成されている。また、上面側連結部7は、中空コンクリートスラブ用埋込材1の平面視において載置面側第一連結部5と載置面側第二連結部6との間に位置するように形成されている。そして、載置面側第二連結部6と同様、四つの上面側連結部7によって、分割埋込材4aの他方の短辺中央と分割埋込材4bの他方の短辺中央、分割埋込材4bの他方の長辺中央と分割埋込材4cの他方の長辺中央、分割埋込材4cの他方の短辺中央と分割埋込材4dの他方の短辺中央、及び、分割埋込材4dの他方の長辺中央と分割埋込材4aの他方の長辺中央が連結されている。
【0027 】
尚、載置面側第一連結部5、載置面側第二連結部6、及び上面側連結部7の上述した配設位置は一例であるものとし、これに限らず適宜位置に配置形成することができるものとする。また、特に詳細な説明はしないが、分割埋込材4a、4b、4c、4dの配置によって積極的に生じる上記分割空間部8は平面視において十字状に形成されている。
【0028 】
上記中空コンクリートスラブ用基板2は、図1に示される如く、中空コンクリートスラブ用埋込材1とコンクリート基板3とを備えて構成されている。中空コンクリートスラブ用埋込材1は特に図示しないが、所定間隔で複数備えられている。コンクリート基板3は、図示しない型枠内に鉄筋(不図示)を複数配筋した後に、その型枠内にコンクリート21を打設することによって形成されている。
【0029 】
上記構成において、中空コンクリートスラブ用基板2は次のようにして形成されている。すなわち、第一の工程において、コンクリート21が上記型枠内に打設された後、未硬化状態のコンクリート基板3の上に中空コンクリートスラブ用埋込材1が載せられる。この時、中空コンクリートスラブ用埋込材1に対して図示しない固定具が用いられるようになる。尚、中空コンクリートスラブ用埋込材1は一体物であるから作業性は当然によい。第二の工程においては、上記の状態から養生が行われ、その養生後、コンクリート21が固化すると、中空コンクリートスラブ用埋込材1はコンクリート基板3の上に固定される。これによって、中空コンクリートスラブ用基板2が形成される。
【0030 】
また、図7に示されるコンクリートスラブ22は次のようにして形成されている。すなわち、上述の如く形成された中空コンクリートスラブ用基板2を施工現場に搬入して所定位置に敷設し、中空コンクリートスラブ用基板2の上に現場打ちコンクリート23を打設して形成される。
【0031 】
現場打ちコンクリート23を打設すると、その現場打ちコンクリート23が中空コンクリートスラブ用埋込材1の分割空間部8に進入し、現場打ちコンクリート23とコンクリート基板3とが一体化する。また、分割空間部8によって中空コンクリートスラブ用埋込材1の上下、すなわち、中空コンクリートスラブ用埋込材1の上下に位置する現場打ちコンクリート23とコンクリート基板3とが剛性が高まるように一体化する。尚、分割空間部8の大きさが大きければ剛性がより高まるように一体化されるのは言うまでもない。
【0032 】
このようなコンクリートスラブ22は、その固有振動数が従来のものに比べて高い周波数へ移動するという結果を示すようになる(従来のものの固有振動数は1015Hz。これに対し本発明の中空コンクリートスラブ用埋込材1及び中空コンクリートスラブ用基板2を用いた場合、固有振動数は1357Hzに変化する)。そして、コンクリートスラブ22に衝撃音を加えた場合、その衝撃音のレベルが1KHz〜2KHzの帯域でほぼ10dB改善されるという結果を示すようになる。
【0033 】
以上のことは、中空コンクリートスラブ用埋込材1の構造に起因するものである。従って、遮音性能に優れたコンクリートスラブを形成するための中空コンクリートスラブ用埋込材及び中空コンクリートスラブ用基板を提供することができる。
【0034 】
図8は中空コンクリートスラブ用埋込材の他の例を示す平面図である。すなわち、引用符号24で示される中空コンクリートスラブ用埋込材は、例えば独立気泡を有する発泡ポリスチレンのような合成樹脂の発泡材によって外形が略箱状となるように成形されており、八つの分割埋込材25a〜25h(総称する場合引用符号を25とする。分割方向は上述と同じである)と、三つの載置面側第一連結部26と、八つの載置面側第二連結部27と、八つの上面側連結部28と、分割空間部29とを備えて構成されている。分割埋込材25と載置面側第一連結部26と載置面側第二連結部27と上面側連結部28は、一体形成された連続物体であり、分割空間部29は分割埋込材25の分割形成により所定の間隔で生じる空間を指している。尚、載置面側第一連結部26と載置面側第二連結部27と上面側連結部28は、特許請求の範囲に記載した連結部に相当するものである。また、載置面側第一連結部26と載置面側第二連結部27と上面側連結部28と分割空間部29は、上述の載置面側第一連結部5と載置面側第二連結部6と上面側連結部7と分割空間部8と同じ機能を有するようになっている。
【0035 】
このような中空コンクリートスラブ用埋込材24を用いて上述の如くコンクリートスラブ(不図示)を形成すると、剛性の高いものになってそのコンクリートスラブの固有振動数が1505Hzとなる。そして、上記コンクリートスラブに衝撃音を加えた場合、その衝撃音のレベルは上記コンクリートスラブ22(図7参照)と同様に1KHz〜2KHzの帯域でほぼ10dB改善される。従って、四分割に限らず八分割した中空コンクリートスラブ用埋込材24を用いても遮音性能に優れたコンクリートスラブを形成することができる。
【0036 】
図9は中空コンクリートスラブ用埋込材の更に他の例を示す平面図である。すなわち、引用符号30で示される中空コンクリートスラブ用埋込材は、例えば独立気泡を有する発泡ポリスチレンのような合成樹脂の発泡材によって外形が略箱状となるように成形されており、二つの分割埋込材31a、31b(総称する場合引用符号を31とする。分割方向は上述と同じである)と、載置面側第一連結部32と、二つの載置面側第二連結部33と、二つの上面側連結部34と、分割空間部35とを備えて構成されている。分割埋込材31と載置面側第一連結部32と載置面側第二連結部33と上面側連結部34は、一体形成された連続物体であり、分割空間部35は分割埋込材31の分割形成により所定の間隔で生じる空間を指している。尚、載置面側第一連結部32と載置面側第二連結部33と上面側連結部34は、特許請求の範囲に記載した連結部に相当するものである。また、載置面側第一連結部32と載置面側第二連結部33と上面側連結部34と分割空間部35は、上述の載置面側第一連結部5と載置面側第二連結部6と上面側連結部7と分割空間部8と同じ機能を有するようになっている。中空コンクリートスラブ用埋込材30自体の剛性が許すのであれば、例えば分割埋込材31と載置面側第一連結部32とで構成してもよいものとする。
【0037 】
このような中空コンクリートスラブ用埋込材31を用いて上述の如くコンクリートスラブ(不図示)を形成すると、剛性が高いものになってそのコンクリートスラブの固有振動数が1262Hzとなる。そして、上記コンクリートスラブに衝撃音を加えた場合、その衝撃音のレベルは上記コンクリートスラブ22(図7参照)と同様に1KHz〜2KHzの帯域でほぼ10dB改善される。従って、四分割及び八分割に限らず二分割した中空コンクリートスラブ用埋込材31を用いても遮音性能に優れたコンクリートスラブを形成することができる。
【0038 】
その他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【0039 】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載された本発明によれば、一又は二以上の連結部を残した状態で、コンクリート基板に対する載置面に直交する縦方向に、複数、分割した構造の中空コンクリートスラブ用埋込材になることから、コンクリートスラブを形成すると、本発明の中空コンクリートスラブ用埋込材の上下においてコンクリート(打設したコンクリート)とコンクリート基板とを剛性が高まるように一体化することができる。また、本発明の中空コンクリートスラブ用埋込材を用いてコンクリートスラブを形成すると、その固有振動数を従来のコンクリートスラブの固有振動数よりも高い周波数へ移動させることができる。
従って、遮音性能に優れたコンクリートスラブを形成するための中空コンクリートスラブ用埋込材を提供することができる。
尚、中空コンクリートスラブ用埋込材は連結部を有することから、複数に分割された構造であっても連結部を介してつながっており、請求項3の本発明の中空コンクリートスラブ用基板を形成する際、コンクリート基板の上に中空コンクリートスラブ用埋込材を一回の作業で載置することができる。従って、請求項3の本発明の中空コンクリートスラブ用基板を形成する際の製造性を従来と同様に維持することができる。
【0040 】
請求項2に記載された本発明によれば、中空コンクリートスラブ用基板を形成する際、複数に分割した部分にある水を容易に排水することができる。言い換えれば、水溜まりを防止することができる。
【0041 】
請求項3に記載された本発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の中空コンクリートスラブ用埋込材をコンクリート基板の上に載置固定して構成したものであることから、遮音性能に優れたコンクリートスラブを形成するための中空コンクリートスラブ用基板を提供することができる。
また、従来同様の製造性を維持した中空コンクリートスラブ用基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による中空コンクリートスラブ用埋込材及び中空コンクリートスラブ用基板の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】中空コンクリートスラブ用埋込材及び中空コンクリートスラブ用基板の平面図である。
【図3】中空コンクリートスラブ用埋込材の上面側から見た斜視図である。
【図4】中空コンクリートスラブ用埋込材の載置面側から見た斜視図である。
【図5】図2のA−A線断面図である。
【図6】図2のB−B線断面図である。
【図7】コンクリートスラブの断面図である。
【図8】中空コンクリートスラブ用埋込材の他の例を示す平面図である。
【図9】中空コンクリートスラブ用埋込材の更に他の例を示す平面図である。
【図10】従来例の中空コンクリートスラブ用埋込材を示す平面図である。
【図11】従来例の中空コンクリートスラブ用基板を用いたコンクリートスラブの断面図である。
【符号の説明】
1 中空コンクリートスラブ用埋込材
2 中空コンクリートスラブ用基板
3 コンクリート基板
4 分割埋込材
5 載置面側第一連結部(連続部)
6 載置面側第二連結部(連続部)
7 上面側連結部(連続部)
8 分割空間部
9 載置面
10 上面
11 上壁
12 側壁
13 中空部
14 凹部
15 連通溝
16 リブ
17 連続面
18 連通溝
19 連続面
20 連通溝
21 コンクリート
22 コンクリートスラブ
23 現場打ちコンクリート
24 中空コンクリートスラブ用埋込材
25 分割埋込材
30 中空コンクリートスラブ用埋込材
31 分割埋込材

Claims (3)

  1. 合成樹脂で一体成形された発泡成形品からなり、コンクリート基板の上に載置固定される中空コンクリートスラブ用埋込材であって、
    以上の連結部を残した状態で、前記コンクリート基板に対する載置面に直交する縦方向に、複数、分割してなり、
    前記連結部にあっては、隣り合う分割埋込材のコンクリート基板載置面側を連結する載置面側連結部と上面側を連結する上面側連結部とからなり、前記載置面側連結部と上面側連結部との間には空間を保有しており、
    分割した分割埋込材間に形成される分割空間は、前記コンクリート基板に対する載置面と平行する横方向に連通する空間となっていることを特徴とする中空コンクリートスラブ用埋込材。
  2. 請求項1に記載の中空コンクリートスラブ用埋込材において、
    前記載置面に連続する連続面を有する前記連結部に、前記連続面の縁部間を切り欠く連通溝を少なくとも一つ形成した
    ことを特徴とする中空コンクリートスラブ用埋込材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の中空コンクリートスラブ用埋込材をコンクリート基板の上に載置固定した
    ことを特徴とする中空コンクリートスラブ用基板。
JP2000342270A 2000-11-09 2000-11-09 中空コンクリートスラブ用埋込材及び中空コンクリートスラブ用基板 Expired - Lifetime JP3973188B2 (ja)

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