JP3971134B2 - 対物レンズ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顕微鏡対物レンズに関し、特に、波長250nm近辺の深紫外波長域で用いられる、高NA(開口数)、高倍率の無限遠補正型の対物レンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
波長250nm近辺の深紫外域の波長を用いる対物レンズとしては、従来、大別して四つのタイプのものが知られている。
そのうち、第1のタイプの対物レンズは、特開平6−242381号公報、特開平10−104510公報等に開示されているように、同一の媒質(多くの場合、石英)で製造された複数のレンズだけで構成されており、原理的には色収差を補正することができないものである。
【0003】
第2のタイプの対物レンズは、特開平5−72482号公報、特開平9−243923号公報、特開平11−249052号公報に開示されているように、それぞれ異なる媒質(多くの場合、石英と蛍石)で製造されたレンズ同士を接合剤で接合して構成されており、色収差を補正することができるようになっている。
【0004】
また、第3のタイプの対物レンズは、特開平11−167067号公報に開示されているように、石英で製造されたレンズと蛍石で製造されたレンズとを用いて色収差を補正するようにはなされているが、両者を接合剤で接合しないで構成されている。
【0005】
更に、第4のタイプの対物レンズは、特開2001−42224で開示されているように、石英で製造されたレンズと蛍石で製造されたレンズとを接合剤で接合して構成されており、色収差を補正することができるようになっている。そして、更に、像側から2番目のレンズ群が、両凹で、かつ、その群の像側の曲率よりも物体側の曲率の方が明らかに小さくなるように構成されていて、DUV(深紫外線)とNIR(近赤外線)の集光位置を近づけて、近赤外波長を用いたアクティブオートフォーカスが可能となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら従来の四つのタイプの対物レンズには次のような問題がある。
まず、第1のタイプの対物レンズは、原理的に色収差が補正できないため、波長幅を有する光源(ランプや狭帯域化していないエキシマレーザ等)を用いた時には、色収差で集光性能が著しく低下してしまい、波長とNAとで決まる所定の分解能が得られないという問題がある。
【0007】
また、第2のタイプの対物レンズは、色収差を補正することが可能であるため、上記第1のタイプの対物レンズのような問題は有していない。しかし、深紫外光を好適に通す接合剤は、種類が少なく、しかも、接着力や作業性に難があるものしか存在しないという問題がある。また、そのような接合剤を用いた対物レンズの場合、ランプ程度の光を入射させる場合には問題はないが、レーザのような高エネルギ−の光を入射させると、深紫外光照射により接合剤が劣化し、対物レンズの透過率を低下させてしまうという問題がある。
【0008】
さらに、第3のタイプの対物レンズは、上記のような二つのタイプの対物レンズにおける問題点をすべてクリアしている。しかしながら、この特開平11−16067号公報に記載されたものは、基本的には深紫外レーザを用いたレーザリペア用の対物レンズに関するものであって、実施例としても、開口数が0.4程度のものしか開示されていない。従って、これでは、波長を短くして高分解能を得ることは到底不可能である。即ち、顕微鏡の分解能は、基本的には、波長と、対物レンズの開口数とで決まるが、通常の顕微鏡で用いている可視光の中心波長は550nm前後であり、乾燥系対物レンズの最大開口数は0.9程度である。そのため、使用波長を250nm近辺にした場合、波長が半分となるために分解能は約2倍となるが、それはあくまでも開口数が同じ場合のことである。使用波長を250nm付近にしたとしても、開口数が0.4程度では、波長が約半分であって且つ開口数も半分であることから相殺されてしまい、分解能としては、従来の顕微鏡と何ら変わることがないことになってしまう。
【0009】
さらに、第4のタイプの対物レンズは、色収差補正が可能であり、深紫外域の結像位置と赤外域の結像位置とをある程度近付けることにより、AF(オートフォーカス)が可能であるが、第2のタイプの対物レンズと同じように、深紫外光によって接合剤が劣化し、対物レンズの透過率を低下させてしまうという問題がある。
【0010】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、接合レンズを使わずに色収差を補正し、且つ半導体の高集積化や光記録媒体の大容量化に伴なう微細化に対応すべく、分解能を飛躍的に向上させ、またAF可能とすることで瞬時にフォーカスできる高NAの深紫外対物レンズを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目標を達成するために、本発明の対物レンズは、NAが0.7以上の対物レンズにおいて、全てのレンズが単レンズで構成されていて、像側から順に、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズと両凹の負レンズとで構成され、全体として負のパワーを持つ第1レンズ群と、媒質の異なる正レンズと負レンズを空気間隔をもって配置することにより構成されたレンズ対を少なくとも1組有する全体として正のパワーを持つ第2レンズ群と、媒質の異なる正レンズと負レンズを空気間隔をもって配置することにより構成されたレンズ対を4組有する全体として正のパワーを持つ第3レンズ群と、媒質の異なる負レンズと正レンズを空気間隔をもって配置することにより構成されたレンズ対を2組有する第4レンズ群と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズを含む、媒質の異なる負レンズと正レンズを空気間隔をもって配置することにより構成されたレンズ対を1組有する全体として正のパワーを持つ第5レンズ群と、少なくとも1枚の正レンズと物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズとで構成され、全体として正のパワーを持つ第6レンズ群とからなり、対物レンズの全長をL(mm)、前記レンズ対の空気間隔をd(mm)とし、該空気間隔を挟んで向かい合う正パワーの面の曲率半径をRp、負パワーの面の曲率半径をRnとするとき、次の条件式(1),(2)を満足することを特徴としている。
d/L < 0.025 …(1)
0.6 < Rp/Rn < 1.65 …(2)
尚、上記条件式(1)におけるLは、対物レンズの全長と定義しているが、対物レンズの同焦距離が対物レンズの全長と略等しい場合は、Lとして対物レンズの同焦距離を用いても良い。また、ここでの対物レンズの全長とは、第1レンズ面から最終レンズ面までの距離である。
【0012】
また、本発明の対物レンズは、石英製のレンズと蛍石製のレンズとで構成されていることを特徴としている。
【0013】
また、本発明の対物レンズは、第2レンズ群と、第3レンズ群と、第4レンズ群と、第5レンズ群のそれぞれのレンズ群における媒質の異なる負レンズと正レンズを空気間隔をもって配置することにより構成された少なくとも一つのレンズ対は、負レンズが石英製のレンズで構成され、正レンズが蛍石製のレンズで構成されていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の対物レンズは、第2レンズ群が、凹レンズを有し、少なくとも1枚の凹レンズの、像側の曲率半径をRi、物体側の曲率半径をRoとするとき、次の条件式(4)を満足することを特徴としている。
Ri < Ro ・・・(4)
【0015】
【発明の実施の形態】
上述のように、本発明の対物レンズは、媒質の異なるレンズを接合剤で接合するようなことはしないで、全て単レンズで構成している。そして、請求項1に記載した構成を備えていれば、色収差を補正できるとともに、上述のような接合剤を用いた場合における問題点をクリアでき、しかも、例えば250nm近辺の波長と高開口数に見合った分解能も得ることが可能になる。また、次の条件式(3)を満足すれば、深紫外域の物体側の結像位置と近赤外域の結像位置を±12μm程度の間に抑えることで、赤外光を使ったアクティブAFが可能となり、より操作性の良い深紫外顕微鏡を提供できる。
|DUVfp −IRfp|≦12μm …(3)
ただし、DUVfpは本発明の対物レンズにおける深紫外域の波長の物体側結像位置、IRfpは対物レンズにおける赤外域の波長の物体側結像位置である。
【0016】
本発明の第1レンズ群は、像側から順に、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、両凹の負レンズで構成され、全体として負のパワーを持つように構成されている。これは、光束がある程度小さくなった第1レンズ群の中に、強い負パワーのレンズを設けることで、光線を平行光に戻すと共に軸外収差である像面湾曲やコマ収差を補正している。また、単純に負パワーのレンズだけを配置したのでは諸収差のバランスがとれなくなるため、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、強い負パワーを持った両凹の負レンズを配置することにより、ガウス面を設け、全体としてバランスよく倍率色収差を含む軸外収差の補正を行うことができるようにしている。
【0017】
また、第2レンズ群は、媒質の異なる正レンズと負レンズを空気間隔をもって配置することにより構成されたレンズ対を少なくとも1組有し、全体として正のパワーを持つように構成されている。これは、正のパワーを用いて第1レンズ群に至る光束を小さくするために設けられている。更に、媒質の異なる正レンズと負レンズを空気間隔をもって配置することにより構成されたレンズ対を少なくとも1組以上設けることで、第3〜6レンズ群で補正し切れなかった色収差を含む軸上および軸外の諸収差を補正することができるようにしている。
【0018】
また、第3レンズ群は、媒質の異なる正レンズと負レンズを空気間隔をもって配置することにより構成されたレンズ対を4組有する全体として正のパワーを持っている。第3レンズ群では、4組のレンズ対が存在することになるので、各レンズ対で軸上の色収差を補正している。また、第3レンズ群の構成ついて別の見方をすれば、近接した3枚のレンズを3枚接合レンズ相当のレンズとし、それらが2組あるものとみなすこともできる。この場合には、3枚接合レンズと同様に色収差を良好に補正することが可能である。一般の対物レンズにおいては、開口数が小さい場合には、2枚接合レンズを用いることによって色収差を補正することが可能である。しかしながら、開口数が0.7以上、特に0.9クラスの対物レンズになると、2枚接合レンズだけでは色収差を補正することが困難である。そこで、本発明のように、接合レンズを用いない対物レンズの場合でも、上記のような擬似的な3枚接合レンズを用いると、色収差を良好に補正することが可能になる。
【0019】
また、第4レンズ群は、媒質の異なる負レンズと正レンズを空気間隔をもって配置することにより構成されたレンズ対を2組有しており、第3レンズ群と同様に、擬似的な3枚接合レンズを構成することで3枚接合レンズと同じ効果を奏することができ、軸上色収差の補正を行っている。更に、この第3レンズ群は、深紫外域と近赤外域の色収差にも寄与しており、第4レンズ群の焦点距離の正負を変えることで、深紫外域の物体側の結像位置と、近赤外域での物体側の結像位置をある程度コントロールすることができる。よって、深紫外域の結像位置とAFに用いる近赤外域の結像位置のズレを少なくすることができ、AFが可能となる。
【0020】
また、第5レンズ群は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズを含み、媒質の異なる負レンズと正レンズを空気間隔をもって配置することにより構成されたレンズ対を1組有している。よって、2枚接合レンズと同じ効果があり、軸上の色収差補正を行っている。更に、負メニスカスレンズにより、第6レンズ群で補正しきれない球面収差をキャンセルする効果がある。
【0021】
また、第6レンズ群は、正レンズもしくは平凸レンズもしくは物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズと物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズとで構成され、全体として正のパワーを持つことにより、主に、単色収差を良好に補正することができる。開口数が0.7以上、特に0.9クラスの対物レンズになると、物体から出た光線の角度を小さくしないと、単色収差でさえも補正することができなくなるが、正レンズもしくは平凸レンズもしくは物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズと物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズを用いて光線の角度を徐々に小さくするようにすれば、それが可能になる。
【0022】
また、請求項1に記載の条件式(1)は、レンズ同士を近接して配置させるための条件式であるが、この条件式(1)の上限値0.025を超えると、レンズ間の空気間隔が広くなりすぎ、良好な色収差の補正ができなくなってしまう。更に、条件式(2)は、請求項1で定義されているレンズ対(以下、単にレンズ対という)の向かい合わされた各面の曲率半径をほぼ同じにするための条件式であって、それを満足させれば、色収差を含む諸収差を好適に補正することが可能になるというものであり、この条件範囲を超えてしまうと、特に色収差の補正が困難になってしまう。即ち、上記条件式(1),(2)は、接合剤を用いなくても、擬似的に、接合レンズを用いた場合と同じ役割をさせ、球面収差や色収差を補正するための条件となっている。
【0023】
また、条件式(3)は、物体側において、深紫外域(248±5nm)と近赤外域(主に半導体レーザでAFに用いられる波長は670〜900nmの単波長である)の結像位置のズレ量を示す条件式である。物体から出た光線は、ある開口数で対物レンズに入射し、対物レンズを経て平行光となり、結像レンズを介して結像される。通常の顕微鏡用のAFの光学構成は、図13に示すように、対物レンズ1と結像レンズ2との間に、近赤外光のみを反射するダイクロイックミラー3が45°で配置されている。対物レンズ1から出射した可視光はダイクロイックミラー3を透過し、観察側の結像レンズ2によって結像する。また、近赤外光はダイクロイックミラー3で反射し、AF側の結像レンズ2’で結像される。ここで、対物レンズに軸上の色収差がなければ、観察側の結像位置とAF側の結像位置とが一致する。逆に、観察側とAF側の結像位置の各々の位置から出た光は、物体側の同じ位置に結像する。よって、AF側における物体と共役な位置を基準(所定の位置)にしてAF光学系を構成すれば近赤外光によるAFが可能となる。しかし、実際には、対物レンズにはある程度の軸上の色収差が存在する。そのため、観察側の結像位置とAF側の結像位置とが一致しなくなる。この場合、観察側の結像位置は変えることができないが、AF側は結像レンズ2’を光軸方向に沿って移動させることで、上記所定の位置(軸上の色収差がないときの基準位置)に像を形成させることができる。
【0024】
ところが、この軸上の色収差の量は対物レンズの倍率によって異なる。すなわち、近赤外光による結像位置が対物レンズごとに異なるということである。そのため、ある1つの対物レンズについて、AF側の結像位置が上記所定の位置に一致するようになっていたとしても、別の対物レンズに交換するとAF側の結像位置が上記所定の位置に一致しなくなる。この場合、上述のように、結像レンズ2’を再び光軸方向に沿って移動させて、別の対物レンズにおける近赤外光の結像位置を基準位置に一致させることになる。
【0025】
このように、AF側の結像レンズは使用する対物レンズに応じてその位置を変える必要がある。しかしながら、その移動量を大きくとると装置の大型化を招くので好ましくない。そこで、本発明の対物レンズは条件式(3)を満足することにより、AF側の結像レンズの移動量を抑えて装置が大型化するのを防いでいる。また、他の対物レンズにおける可視光と近赤外光の結像位置のズレもこの範囲内にあることが多いので、他の対物レンズを切り替えて使用することができる。
上記条件式(3)の条件を超えてしまうと、AF側の結像レンズの移動量が大きくなりずぎて、AF側の結像レンズでズレを補正しきれなくなってしまう。
【0026】
また、本発明の対物レンズに用いる硝材を石英と蛍石にすれば、潮解性や複屈折性のある媒質を用いていなくても、250nm近辺の深紫外領域用の対物レンズとして、製造性・耐性がよく、透過率の高いものが得られる。
【0027】
また、本発明の対物レンズでは、第2レンズ群と、第3レンズ群と、第4レンズ群と、第5レンズ群のそれぞれのレンズ群に、媒質の異なる負レンズと正レンズを空気間隔をもって配置することにより構成された少なくとも一つのレンズ対を用いている。そこで、このレンズ対に関して、負レンズを石英製のレンズで構成し、正レンズを蛍石製のレンズで構成すれば、軸上色収差を含む諸収差をより良好に補正することができる。
【0028】
また、本発明の対物レンズにおいて、第2レンズ群の、少なくとも1枚の凹レンズにおける像側の曲率半径をRi、物体側の曲率半径をRoとするときに、上記条件式(1),(2),(3)の他に次の条件式(4)を満足させるようにすれば、凸レンズと凹レンズに入射する光線を好適に曲げることができるので、倍率色収差を含む軸外諸収差をより良好に補正することができる。
Ri < Ro ・・・(4)
【0029】
以下、本発明の実施例を、図1〜12を用いて説明する。本発明の実施例は全て、焦点距離が1.8mm、深紫外域での補正波長帯域が248±5nmであり、焦点距離が180mmの結像レンズと組み合わせたとき、視野数がφ5.5mm、倍率が100倍となるものである。248±5nmの範囲で色収差が補正してあり、狭帯域化していないKrFエキシマレーザと組み合わせで使用することができるようになっている。また、接合剤を用いていないため、高エネルギのレーザに対しても十分な耐性を備えている。さらに、半値全幅7nm程度のバンドパスフィルタと組み合わせることで、レーザ照射の前段階として、標本を水銀ランプ等で照明し観察することも可能となっている。また、深紫外域と赤外域の物体側での結像ズレを抑えたことにより、AFが可能となっている。
【0030】
また、各実施例において、収差図に表されている収差は、対物レンズ単体を逆追跡した時の物体面でのものであり、単位はmm及び%である。球面収差に関しては、点線が248nm、一点鎖線が243nm、実線が253nmの波長を使用したときの収差をそれぞれ表している。
【0031】
第1実施例
図1は本発明の第1実施例に係る対物レンズの概略構成図、図2は第1実施例の対物レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示している。
本実施例の第1レンズ群G1は、図1に示すように、像側から順に、像側に凸を向けた正メニスカスレンズL1と、両凹の負レンズL2の2枚のレンズで構成され、全体として負のパワーを持っている。
また、第2レンズ群G2は、凹レンズL4を含む3枚のレンズL3〜L5で構成され、隣接する3枚のレンズL3〜L5で、2組のレンズ対P1,P2を形成するとともに、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
【0032】
また、第3レンズ群G3は、5枚のレンズL6〜L10で構成され、隣接する5枚のレンズL6〜L10で、4組のレンズ対P3,P4,P5,P6を形成するとともに、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
また、第4レンズ群G4は、3枚のレンズL11〜L13で構成され、隣接する3枚のレンズL11〜L13で、2組のレンズ対P7,P8を形成するとともに、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
また、第5レンズ群G5は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL14と正レンズL15とで構成され、隣接する2枚のレンズL14,L15で、1組のレンズ対P9を形成して、擬似的な2枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
また、第6レンズ群G6は、物体側に凹を向けた3枚の正メニスカスレンズL16,L17,L18で構成され、全体として正のパワーを持っている。
【0033】
そして、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4と、第5レンズ群G5のレンズ対P1〜P9では、いずれも、負レンズは石英製のレンズで構成され、正レンズは蛍石製のレンズで構成されている。また、次の数値データ1に示すように、レンズ対P1〜P9が上記条件式(1),(2)を満足させたものとなっているとともに、深紫外域と赤外域の物体側の波面収差結像位置も、上記条件式(3)を満足させたものとなっている。
【0034】
次に、第1実施例にかかる対物レンズを構成している光学部材の数値データを示す。尚、本実施例の数値データにおいて、RDYは各レンズ面の曲率半径、THIは各レンズの肉厚または空気間隔、GLAはレンズ媒質を表している。またWDは作動距離である。
なお、これらの記号は後述の各実施例の数値データにおいても共通である。
数値データ1
同焦:45mm
深紫外域での収差補正範囲:248nm±5nm
NA:0.9
WD:0.2
同焦:45mm
面番号 RDY THI GLA 条件(1) 条件(2)
1 INFINITY -4.00
2 2.526 2.53 石英 L1
3 2.110 0.70
4 -2.503 0.70 蛍石 L2
5 3.929 5.21
6 INFINITY 2.79 蛍石 L3 P1 1.290
7 -4.100 0.59 0.0130
8 -3.179 1.00 石英 L4 P2 1.095
9 13.250 0.21 0.0046
10 14.513 2.79 蛍石 L5
11 -8.069 0.14
12 9.175 4.02 蛍石 L6 P3 1.191
13 -8.107 0.47 0.0105
14 -6.806 1.00 石英 L7 P4 1.036
15 9.394 0.21 0.0046
16 9.730 4.65 蛍石 L8 P5 0.952
17 -7.998 0.11 0.0023
18 -8.397 1.00 石英 L9 P6 0.894
19 13.990 0.10 0.0022
20 12.513 4.04 蛍石 L10
21 -10.732 0.10
22 35.892 1.00 石英 L11 P7 1.012
23 6.835 0.20 0.0045
24 6.916 4.20 蛍石 L12 P8 1.055
25 -10.627 0.21 0.0046
26 -10.072 0.96 石英 L13
27 101.798 0.10
28 10.530 0.90 石英 L14 P9 1.193
29 4.509 0.53 0.0117
30 5.379 2.58 蛍石 L15
31 -51.505 0.10
32 6.736 1.74 蛍石 L16
33 17.567 0.10
34 4.099 1.82 蛍石 L17
35 9.003 0.10
36 1.883 1.87 石英 L18
37 5.293 0.26
38 INFINITY
Figure 0003971134
【0035】
第2実施例
図3は本発明の第2実施例に係る対物レンズの概略構成図、図4は第2実施例の対物レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示している。
本実施例の第1レンズ群G1は、図3に示すように、像側から順に、像側に凸を向けた正メニスカスレンズL1と、両凹の負レンズL2の2枚のレンズで構成され、全体として負のパワーを持っている。
また、第2レンズ群G2は、凹レンズL4を含む3枚のレンズL3〜L5で構成され、隣接する3枚のレンズL3〜L5で、2組のレンズ対P1,P2を形成して、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
【0036】
また、第3レンズ群G3は、5枚のレンズL6〜L10で構成され、隣接する5枚のレンズL6〜L10で、4組のレンズ対P3,P4,P5,P6を形成するとともに、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
また、第4レンズ群G4は、3枚のレンズL11〜L13で構成され、隣接する3枚のレンズL11〜L13で、2組のレンズ対P7,P8を形成するとともに、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
また、第5レンズ群G5は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL14と正レンズL15とで構成され、隣接する2枚のレンズL14,L15で、1組のレンズ対P9を形成しており、擬似的な2枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
また、第6レンズ群G6は、物体側に凹を向けた3枚の正メニスカスレンズL16,L17,L18で構成され、全体として正のパワーを持っている。
【0037】
そして、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4と、第5レンズ群G5のレンズ対P1〜P9では、いずれも、負レンズは石英製のレンズで構成され、正レンズは蛍石製のレンズで構成されている。また、次の数値データ2に示すように、レンズ対P1〜P9が、上記条件式(1),(2)を満足させたものとなっているとともに、深紫外域と赤外域の物体側の波面収差結像位置も上記条件式(3)を満足させたものとなっている。
【0038】
次に、第2実施例にかかる対物レンズを構成している光学部材の数値データを示す。
数値データ2
同焦:45mm
深紫外域での収差補正範囲:248nm±5nm
NA:0.9
WD:0.2
面番号 RDY THI GLA 条件(1) 条件(2)
1 INFINITY -4.00
2 2.499 2.69 石英 L1
3 2.331 0.70
4 -2.524 0.66 石英 L2
5 2.802 5.61
6 -426.779 2.17 蛍石 L3 P1 1.269
7 -4.065 0.58 0.0129
8 -3.202 1.01 石英 L4 P2 1.083
9 16.068 0.20 0.0045
10 17.407 2.75 蛍石 L5
11 -8.110 0.10
12 9.505 3.98 蛍石 L6 P3 1.198
13 -8.284 0.50 0.0110
14 -6.914 1.00 石英 L7 P4 0.951
15 11.515 0.10 0.0022
16 10.956 4.57 蛍石 L8 P5 1.013
17 -8.060 0.20 0.0044
18 -7.960 1.00 石英 L9 P6 0.912
19 14.294 0.10 0.0022
20 13.042 4.14 蛍石 L10
21 -10.640 0.10
22 32.287 1.00 石英 L11 P7 1.011
23 6.970 0.20
24 7.044 4.39 蛍石 L12 P8 1.048
25 -10.470 0.20 0.0045
26 -9.989 0.96 石英 L13
27 257.297 0.10
28 11.119 0.90 石英 L14 P9 1.166
29 4.649 0.50 0.0112
30 5.421 2.58 蛍石 L15
31 -43.577 0.10
32 6.480 1.74 蛍石 L16
33 12.120 0.10
34 3.752 1.83 蛍石 L17
35 6.943 0.10
36 1.909 1.87 石英 L18
37 4.682 0.27
38 INFINITY
Figure 0003971134
【0039】
第3実施例
図5は本発明の第3実施例に係る対物レンズの概略構成図、図6は第3実施例の対物レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示している。
本実施例の第1レンズ群G1は、図5に示すように、像側から順に、像側に凸を向けた正メニスカスレンズL1と、両凹の負レンズL2との2枚のレンズで構成され、全体として負のパワーを持っている。
また、第2レンズ群G2は、凹レンズL4を含む3枚のレンズL3〜L5で構成され、隣接する3枚のレンズL3〜L5で、2組のレンズ対P1,P2を形成して、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
【0040】
また、第3レンズ群G3は、5枚のレンズL6〜L10で構成され、隣接する5枚のレンズL6〜L10で、4組のレンズ対P3,P4,P5,P6を形成するとともに、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
また、第4レンズ群G4は、3枚のレンズL11〜L13で構成され、隣接する3枚のレンズL11〜L13で、2組のレンズ対P7,P8を形成するとともに、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として負のパワーを持っている。
また、第5レンズ群G5は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL14と正レンズL15とで構成され、隣接する2枚のレンズL14,L15で、1組のレンズ対P9を形成しており、擬似的な2枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
また、第6レンズ群G6は、物体側に凹を向けた3枚の正レンズで構成され、全体として正のパワーを持っている。
【0041】
そして、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4と、第5レンズ群G5のレンズ対P1〜P9では、いずれも、負レンズは石英製のレンズで構成され、正レンズは蛍石製のレンズで構成されている。また、次の数値データ3に示すように、レンズ対P1〜P9が、上記条件式(1),(2)を満足させたものとなっているとともに、深紫外域と赤外域の物体側の波面収差結像位置も上記条件式(3)を満足させたものとなっている。
【0042】
次に、第3実施例にかかる対物レンズを構成している光学部材の数値データを示す。
数値データ3
同焦:45mm
深紫外域での収差補正範囲:248nm±5nm
NA:0.9
WD:0.2
面番号 RDY THI GLA 条件(1) 条件(2)
1 INFINITY -4.00
2 2.496 2.69 石英 L1
3 2.418 0.82
4 -2.299 0.66 石英 L2
5 2.936 5.51
6 2722.214 2.17 蛍石 L3 P1 1.270
7 -3.960 0.57 0.0127
8 -3.118 1.01 石英 L4 P2 1.073
9 14.995 0.20 0.0044
10 16.088 2.75 蛍石 L5
11 -7.926 0.10
12 8.475 3.98 蛍石 L6 P3 1.213
13 -8.753 0.47 0.0105
14 -7.219 1.00 石英 L7 P4 1.030
15 8.794 0.20 0.0044
16 9.061 4.57 蛍石 L8 P5 0.988
17 -7.793 0.10 0.0022
18 -7.886 1.00 石英 L9 P6 0.922
19 12.013 0.10 0.0022
20 11.073 4.14 蛍石 L10
21 -11.196 0.10
22 45.342 1.00 石英 L11 P7 1.014
23 6.501 0.20 0.0044
24 6.592 4.39 蛍石 L12 P8 1.047
25 -9.218 0.20 0.0044
26 -8.802 0.96 石英 L13
27 67.692 0.10
28 8.797 0.90 石英 L14 P9 1.187
29 4.506 0.52 0.0115
30 5.351 2.58 蛍石 L15
31 -69.280 0.10
32 6.678 1.74 蛍石 L16
33 17.761 0.10
34 4.110 1.83 蛍石 L17
35 9.169 0.10
36 1.817 1.87 石英 L18
37 4.546 0.27
38 INFINITY
Figure 0003971134
【0043】
第4実施例
図7は本発明の第4実施例に係る対物レンズの概略構成図、図8は第4実施例の対物レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示している。
本実施例の第1レンズ群G1は、図7に示すように、像側から順に、像側に凸を向けた正メニスカスレンズL1と、両凹の負レンズL2との2枚のレンズで構成され、全体として負のパワーを持っている。
また、第2レンズ群G2は、凹レンズL4を含む3枚のレンズL3〜L5で構成され、隣接する3枚のレンズL3〜L5で、2組のレンズ対P1,P2を形成して、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
【0044】
また、第3レンズ群G3は、5枚のレンズL6〜L10で構成され、隣接する5枚のレンズL6〜L10で、4組のレンズ対P3,P4,P5,P6を形成するとともに、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
また、第4レンズ群G4は、3枚のレンズL11〜L13で構成され、隣接する3枚のレンズL11〜L13で、2組のレンズ対P7,P8を形成するとともに、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
また、第5レンズ群G5は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL14と正レンズL15とで構成され、隣接する2枚のレンズL14,L15で、1組のレンズ対P9を形成しており、擬似的な2枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
また、第6レンズ群G6は、物体側に凹を向けた3枚の正レンズで構成され、全体として正のパワーを持っている。
【0045】
そして、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4と、第5レンズ群G5のレンズ対P1〜P9は、いずれも、負レンズは石英製のレンズで構成され、正レンズは蛍石製のレンズで構成されている。また、次の数値データ4に示すように、レンズ対P1〜P9が、上記条件式(1),(2)を満足させたものとなっているとともに、深紫外域と赤外域の物体側の波面収差結像位置も上記条件式(3)を満足させたものとなっている。
【0046】
次に、第4実施例にかかる対物レンズを構成している光学部材の数値データを示す。
数値データ4
同焦:60mm
深紫外域での収差補正範囲:248nm±5nm
NA:0.9
WD:0.2
面番号 RDY THI GLA 条件(1) 条件(2)
1 INFINITY 0.00
2 3.220 4.20 石英 L1
3 2.260 0.70
4 -2.050 4.20 蛍石 L2
5 7.140 6.04
6 -48.600 2.41 蛍石 L3 P1 1.264
7 -4.350 0.74 0.0124
8 -3.440 1.00 石英 L4 P2 1.066
9 17.970 0.20 0.0033
10 19.160 2.75 蛍石 L5
11 -9.070 0.10
12 9.240 6.39 蛍石 L6 P3 1.180
13 -8.330 0.47 0.0079
14 -7.060 2.16 石英 L7 P4 1.035
15 10.480 0.21 0.0035
16 10.850 5.13 蛍石 L8 P5 1.029
17 -8.180 0.22 0.0036
18 -7.950 1.07 石英 L9 P6 0.870
19 16.070 0.05 0.0008
20 13.980 4.68 蛍石 L10
21 -10.320 0.10
22 44.970 1.00 石英 L11 P7 1.019
23 6.940 0.22 0.0036
24 7.070 4.49 蛍石 L12 P8 1.057
25 -11.020 0.21 0.0036
26 -10.430 0.96 石英 L13
27 -90.510 0.10
28 11.300 0.90 石英 L14 P9 1.202
29 4.540 0.58 0.0097
30 5.460 2.61 蛍石 L15
31 -210.580 0.10
32 6.430 1.82 蛍石 L16
33 16.520 0.10
34 3.960 1.87 蛍石 L17
35 7.910 0.10
36 1.950 1.87 石英 L18
37 5.670 0.26
38 INFINITY
Figure 0003971134
【0047】
第5実施例
図9は本発明の第5実施例に係る対物レンズの概略構成図、図10は第5実施例の対物レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示している。
本実施例の第1レンズ群G1は、図9に示すように、像側から順に、像側に凸を向けた正メニスカスレンズL1と、両凹の負レンズL2との2枚のレンズで構成され、全体として負のパワーを持っている。
また、第2レンズ群G2は、凹レンズL4を含む3枚のレンズL3〜L5で構成され、隣接する3枚のレンズL3〜L5で、2組のレンズ対P1,P2を形成して、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
【0048】
また、第3レンズ群G3は、5枚のレンズL6〜L10で構成され、隣接する5枚のレンズL6〜L10で、4組のレンズ対P3,P4,P5,P6を形成するとともに、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
また、第4レンズ群G4は、3枚のレンズL11〜L13で構成され、隣接する3枚のレンズL11〜L13で、2組のレンズ対P7,P8を形成するとともに、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として負のパワーを持っている。
また、第5レンズ群G5は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL14と正レンズL15とで構成され、隣接する2枚のレンズL14,L15で、1組のレンズ対P9を形成しており、擬似的な2枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
また、第6レンズ群G6は、物体側に凹を向けた3枚の正レンズで構成され、全体として正のパワーを持っている。
【0049】
そして、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4と、第5レンズ群G5のレンズ対P1〜P9は、いずれも、負レンズは石英製のレンズで構成され、正レンズは蛍石製のレンズで構成されている。また、次の数値データ5に示すように、レンズ対P1〜P9が、上記条件式(1),(2)を満足させたものとなっているとともに、深紫外域と赤外域の物体側の波面収差結像位置も上記条件式(3)を満足させたものとなっている。
【0050】
次に、第5実施例にかかる対物レンズを構成している光学部材の数値データを示す。
数値データ5
同焦:75mm
深紫外域の収差補正範囲:248nm±5nm
NA:0.95
WD:0.2
面番号 RDY THI GLA 条件(1) 条件(2)
1 INFINITY 0.27
2 2.999 3.49 石英 L1
3 2.601 0.70
4 -2.257 2.21 蛍石 L2
5 7.833 14.27
6 89.945 3.81 蛍石 L3 P1 1.378
7 -7.157 0.90 0.0120
8 -5.196 2.06 石英 L4 P2 1.252
9 11.625 0.46 0.0061
10 14.552 3.53 蛍石 L5
11 -13.950 0.10
12 13.156 5.02 蛍石 L6 P3 1.308
13 -11.858 0.92 0.0123
14 -9.065 1.23 石英 L7 P4 1.071
15 17.345 0.30 0.0040
16 18.583 6.37 蛍石 L8 P5 0.591
17 -11.733 0.10 0.0013
18 -19.866 1.62 石英 L9 P6 1.025
19 15.029 0.30 0.0040
20 15.409 6.34 蛍石 L10
21 -14.071 0.10
22 -285.035 1.00 石英 L11 P7 1.016
23 9.294 0.22 0.0029
24 9.444 5.80 蛍石 L12 P8 1.060
25 -14.005 0.30 0.0040
26 -13.218 0.98 石英 L13
27 -95.141 0.10
28 12.218 1.21 石英 L14 P9 1.259
29 5.923 0.85 0.0113
30 7.454 3.24 蛍石 L15
31 -32.832 0.10
32 9.475 2.14 蛍石 L16
33 20.470 0.10
34 4.085 2.26 蛍石 L17
35 6.056 0.10
36 2.380 2.21 石英 L18
37 6.474 0.27
38 INFINITY
Figure 0003971134
【0051】
第6実施例
図11は本発明の第6実施例に係る対物レンズの概略構成図、図12は第6実施例の対物レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示している。
本実施例の第1レンズ群G1は、図11に示すように、像側から順に、像側に凸を向けた正メニスカスレンズと、両凹の負レンズL2との2枚のレンズで構成され、全体として負のパワーを持っている。
また、第2レンズ群G2は、凹レンズL4を含む3枚のレンズL3〜L5で構成され、隣接する3枚のレンズL3〜L5で、2組のレンズ対P1,P2を形成して、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
【0052】
また、第3レンズ群G3は、5枚のレンズL6〜L10で構成され、隣接する5枚のレンズL6〜L10で、4組のレンズ対P3,P4,P5,P6を形成するとともに、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
また、第4レンズ群G4は、3枚のレンズL11〜L13で構成され、隣接する3枚のレンズL11〜L13で、2組のレンズ対P7,P8を形成するとともに、擬似的な3枚接合レンズを構成し、全体として負のパワーを持っている。
また、第5レンズ群G5は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL14と正レンズL15とで構成され、隣接する2枚のレンズL14,L15で、1組のレンズ対P9を形成しており、擬似的な2枚接合レンズを構成し、全体として正のパワーを持っている。
また、第6レンズ群G6は、物体側に凹を向けた3枚の正レンズで構成され、全体として正のパワーを持っている。
【0053】
そして、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3と、第4レンズ群G4と、第5レンズ群G5のレンズ対P1〜P9は、いずれも、負レンズは石英製のレンズで構成され、正レンズは蛍石製のレンズで構成されている。また、次の数値データ6に示すように、レンズ対P1〜P9が、上記条件式(1),(2)を満足させたものとなっているとともに、深紫外域と赤外域の物体側の波面収差結像位置も上記条件式(3)を満足させたものとなっている。
【0054】
数値データ6
同焦:75mm
深紫外域の収差補正範囲:248nm±5nm
NA:0.9
WD:0.4
面番号 RDY THI GLA 条件(1) 条件(2)
1 INFINITY 1.55
2 2.956 3.35 石英 L1
3 2.560 0.71
4 -2.266 3.13 蛍石 L2
5 7.900 14.18
6 96.867 3.56 蛍石 L3 P1 1.394
7 -7.356 0.93 0.0124
8 -5.278 1.26 石英 L4 P2 1.253
9 11.645 0.48 0.0065
10 14.597 3.75 蛍石 L5
11 -13.845 0.11
12 13.179 5.16 蛍石 L6 P3 1.303
13 -11.920 0.95 0.0127
14 -9.147 1.22 石英 L7 P4 1.067
15 17.384 0.33 0.0044
16 18.543 6.09 蛍石 L8 P5 0.584
17 -11.843 0.10 0.0013
18 -20.276 1.00 石英 L9 P6 1.028
19 14.645 0.30 0.0040
20 15.060 5.71 蛍石 L10
21 -14.276 0.10
22 -296.265 1.00 石英 L11 P7 1.016
23 9.078 0.22 0.0029
24 9.221 5.72 蛍石 L12 P8 1.057
25 -13.321 0.30 0.0040
26 -12.604 0.96 石英 L13
27 -75.401 0.11
28 12.569 1.21 石英 L14 P9 1.248
29 5.957 0.84 0.0111
30 7.437 3.15 蛍石 L15
31 -67.082 0.11
32 8.440 2.19 蛍石 L16
33 18.153 0.12
34 4.761 2.28 蛍石 L17
35 7.583 0.10
36 2.617 2.21 石英 L18
37 8.399 0.49
38 INFINITY
Figure 0003971134
【0055】
なお、各実施例において、条件式(1)の算出にはLの値を実施例1〜3ではL=45mm、実施例4ではL=60mm、実施例5および実施例6ではL=75mmとしている。このように、Lの範囲としては45mm≦L≦75mmが適当である。ただし、30mm≦L≦105mmの範囲であっても問題はない。
【0056】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の対物レンズによれば、媒質の異なるレンズを接合剤を用いることなく構成したので、それに起因する問題点を全て解消でき、しかも、色収差を含む諸収差を良好に補正でき、なおかつ、AF可能な、開口数0.9以上で高解像の深紫外用対物レンズを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る対物レンズの概略構成図である。
【図2】第1実施例の対物レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示している。
【図3】本発明の第2実施例に係る対物レンズの概略構成図である。
【図4】第2実施例の対物レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示している。
【図5】本発明の第3実施例に係る対物レンズの概略構成図である。
【図6】第3実施例の対物レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示している。
【図7】本発明の第4実施例に係る対物レンズの概略構成図である。
【図8】第4実施例の対物レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示している。
【図9】本発明の第5実施例に係る対物レンズの概略構成図である。
【図10】第5実施例の対物レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示している。
【図11】本発明の第6実施例に係る対物レンズの概略構成図である。
【図12】第6実施例の対物レンズの収差図であり、(a)は球面収差、(b)は像面湾曲、(c)は歪曲収差を示している。
【図13】通常の顕微鏡のAFにかかる光路を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 対物レンズ
2,2’ 結像レンズ
3 ダイクロイックミラー
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G5 第5レンズ群
G6 第6レンズ群
L3,L4,L5,L6,L7,L8,L9,L10,L11,L12,L13,L14,L15 レンズ
P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,P8,P9 レンズ対

Claims (4)

  1. NAが0.7以上の対物レンズにおいて、
    全てのレンズが単レンズで構成されていて、
    像側から順に、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズと両凹の負レンズとで構成され、全体として負のパワーを持つ第1レンズ群と、
    媒質の異なる正レンズと負レンズを空気間隔をもって配置することにより構成されたレンズ対を少なくとも1組有する全体として正のパワーを持つ第2レンズ群と、
    媒質の異なる正レンズと負レンズを空気間隔をもって配置することにより構成されたレンズ対を4組有する全体として正のパワーを持つ第3レンズ群と、
    媒質の異なる負レンズと正レンズを空気間隔をもって配置することにより構成されたレンズ対を2組有する第4レンズ群と、
    物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズを含む、媒質の異なる負レンズと正レンズを空気間隔をもって配置することにより構成されたレンズ対を1組有する全体として正のパワーを持つ第5レンズ群と、
    少なくとも1枚の正レンズと物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズとで構成され、全体として正のパワーを持つ第6レンズ群とからなり、
    対物レンズの全長をL(mm)、前記レンズ対の空気間隔をd(mm)とし、該空気間隔を挟んで向かい合う正パワーの面の曲率半径をRp、負パワーの面の曲率半径をRnとするとき、次の条件式(1),(2)を満足することを特徴とする対物レンズ。
    d/L < 0.025 …(1)
    0.6 < Rp/Rn < 1.65 …(2)
  2. 前記対物レンズが、石英製のレンズと蛍石製のレンズとで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ。
  3. 前記第2レンズ群と、第3レンズ群と、第4レンズ群と、第5レンズ群のそれぞれのレンズ群における前記媒質の異なる負レンズと正レンズを空気間隔をもって配置することにより構成された少なくとも一つのレンズ対は、負レンズが石英製のレンズで構成され、正レンズが蛍石製のレンズで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の対物レンズ。
  4. 前記第2レンズ群が、凹レンズを有し、少なくとも1枚の凹レンズにおける像側の曲率半径をRi、物体側の曲率半径をRoとするとき、次の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1〜3に記載の対物レンズ。
    Ri < Ro ・・・(4)
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