JP3969514B2

JP3969514B2 - Shoulder height adjuster for seat belt

Info

Publication number: JP3969514B2
Application number: JP21357699A
Authority: JP
Inventors: 元秀岡崎; 裕元中川
Original assignee: Ashimori Industry Co Ltd
Current assignee: Ashimori Industry Co Ltd
Priority date: 1999-07-28
Filing date: 1999-07-28
Publication date: 2007-09-05
Anticipated expiration: 2019-07-28
Also published as: JP2001039265A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車等に装着する三点式シートベルト用のショルダーハイトアジャスタに関する。
【０００２】
【従来の技術】
自動車の等に装備する三点式のシートベルト装置においては、一般に、シートベルトのウェビングはその一端が車室内側壁の下方に設けられたラップアウタアンカーに固着されるとともに、他端はその上方のセンターピラー部のショルダーアンカーに支持されたサッシュガイド内を通された後、巻取り装置に巻き取られる。そして、シートベルトのウェビング中間部分に設けられたタングプレートをラップインナーアンカーに固着したバックル装置に係合させることによって、シートベルト着用状態となる。
【０００３】
また、着席状態における乗員の肩の高さおよびシート位置に応じて、ショルダーアンカーの高さ位置を調整する機能を備えたものにおいては、ショルダーアンカーにガイドレールを設け、そのガイドレールに摺動自在に支持され、かつ、任意の摺動位置で固定することのできる固定機構を備えたスライダ（スライド部材）に、サッシュガイドを支持するためのアンカーボルトで固着してなる、ショルダーハイトアジャスタと称される装置が設けられる。
【０００４】
このようなショルダーハイトアジャスタにおけるスライダ（スライド部材）のガイドレールに対する位置調整・固定機構としては、例えば実開平５−１９０２３号に開示されているように、ガイドレールにそのガイド方向に沿って複数の係合孔を設けるとともに、スライダ（スライド部材）には、その係合孔に対して先端が挿入可能なロックピンを軸方向にガイドレール側に向けて付勢した状態で貫通保持するとともに、同じくスライダ（スライド部材）にその幅方向に可動の一対の操作ボタンをリターンスプリングによって互いに離隔する向きに付勢した状態で設け、その操作ボタンを互いに接近させる向きに操作することによって、各操作ボタンに形成された斜面とロックピンに固着されたプッシュナットが当接してロックピンをその軸方向への付勢力に抗して係合孔から引き抜くための操作ボタンを装着した構造のものが知られている。
【０００５】
また、このようなショルダーハイトアジャスタにおけるスライダ（スライド部材）には、一般に、その表面を覆う樹脂製のスライドカバー（ガーニッシュ）が装着され、このスライドカバーによってスライダ（スライド部材）自体およびガイドレールの表面が覆われることによって、車両の衝突時等において乗員の頭部が接触して損傷することを防止するように考慮されている（上記公報参照）。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スライドカバーのスライダ（スライド部材）に対する装着一体化は、スライドカバーに複数の係止用の爪を一体形成する一方、スライダ（スライド部材）にはその爪が嵌まり込む孔を設けて、その孔に爪を係止させることによって行われるのであるが、上記公報に見られるように、ロックピンをガイドレールの係合孔から離脱操作時に、スライドカバーがスライダ（スライド部材）から離脱する向きに力が働いて、スライドカバーががたついたり反ったりすることを防止するために、操作用ノブの上下位置の近傍においてスライドカバーをビスやリベット等によってスライダ（スライド部材）に固定する必要があり、部品数の増大や構造の複雑化の原因となっている。
【０００７】
また、上記の公報記載の技術によれば、ロックピンをその軸方向への付勢力に抗してガイドレールから引き抜く操作のための機構が、ロックピンに装着されたプッシュナットに当接する傾斜面を内面側に備え、かつ、リターンスプリングにより互いに離隔する向きに付勢された一対の操作ボタンを設けるなど、複雑な構造で部品数も多く、しかもその組み付けが困難であるという問題もある。
【０００８】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたもので、従来技術に比して構造を簡素化し、かつ、部品数を削減して、しかも組み付け作業が容易なシートベルト用ショルダーハイトアジャスタの提供を目的としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項１に係る発明のシートベルト用ショルダーハイトアジャスタは、乗員の肩部近傍に配置されてシートベルトのウェビングを偏向させるサッシュガイドの上下方向位置を調節するためのシートベルト用ショルダーハイトアジャスタであって、ガイド方向を略上下方向に沿わせた状態で車室内に固定され、かつ、そのガイド方向に複数の係合孔が形成されたガイドレールと、上記サッシュガイドを保持してガイドレールに摺動自在に支持されるスライダと、上記スライダに対してその表面を覆った状態で装着される樹脂製のスライドカバーと、上記スライダおよびスライドカバーに形成された貫通孔を軸方向に貫通してその軸方向にガイドレールに向けて付勢され、上記係合孔のいずれかに先端が係合することにより当該ガイドレール上での位置を固定し、かつ、その基端側に装着された操作用ノブを引くことにより上記係合孔から直接的に引き抜かれるロックピンを備えるとともに、上記スライドカバーのスライダと反対側の面には、上記貫通孔の側部から立ち上がってロックピンを軸方向にガイドするとともに、その立ち上がりの先端部には、ロックピンの基端側端面に一端が当接して当該ロックピンを付勢するバネの他端を当接させるためのバネ座が形成されたロックピンガイドが形成され、上記スライドカバーのスライダ側の面には、上記貫通孔の側部から突出し、先端部に形成された返り部がスライダに形成された孔もしくは端部を介してスライダ裏面側に回り込むことによりスライダに係合する複数の爪が形成されているとともに、その各爪は、スライドカバーの貫通孔を挟んで上記ガイド方向両側に設けられ、それぞれの先端部の返り部が相対向して互いに接近する向きに突出していることによって特徴づけられる。
【００１０】
請求項１に係る発明によると、ロックピンをその付勢力に抗してガイドレールの係合孔から離脱させる操作のための機構は、ロックピンの基端側に操作用ノブを装着して、これを単純に引くことによってロックピンを直接的に係合孔から引き抜くだけであるため、構造が簡単で部品点数も少なくてすむとともに、ロックピンの係合孔からの離脱操作時に作用する力が、スライドカバーのスライダに対する結合力を強くするように働き、スライドカバーをビスやリベット等によってスライダに固定する必要がなくなる。
【００１１】
すなわち、ロックピンを係合孔から離脱させるべく、操作用ノブをガイドレールから離れる向きに引いたとき、スライドカバーに形成されたロックピンガイドの立ち上がりの先端に形成されたバネ座に、ロックピンをガイドレールに向けて付勢するバネを介して同方向への力が働く。この力により樹脂製のスライドカバーは、ロックピンガイドのバネ座の中心（従って貫通孔の中心）がスライダから離脱するように湾曲しようとするが、この湾曲により、スライドカバーのロックピンガイド形成面の反対側に形成されている爪は、その先端側が貫通孔の中心に向けて傾斜する。この爪には、貫通孔に向けて突出する返り部が形成されてスライダの孔もしく端部を介してスライダの背面側に回り込んでスライダに係合しているため、操作用ノブの上記した操作によって爪の返り部がスライダの裏面に対してより深く回り込む。そしてこのような爪を貫通孔を挟んでガイドレールのガイド方向両側に、返り部が相対向して互いに接近する向きに突出するように設けると、これら一対の爪は、操作用ノブの上記の操作時に互いの返り部が接近する向きに傾斜し、各爪の先端の返り部がスライダを両側から抱き込むようにそのスライダ裏面に深く嵌まり込んで結合力が増大し、これら両者を別途ビス等によって固定する必要がない。
【００１２】
また、上記と同じ目的を達成するため、請求項２に係る発明のシートベルト用ショルダーハイトアジャスタでは、乗員の肩部近傍に配置されてシートベルトのウェビングを偏向させるサッシュガイドの上下方向位置を調節するためのシートベルト用ショルダーハイトアジャスタであって、ガイド方向を略上下方向に沿わせた状態で車室内に固定され、かつ、そのガイド方向に複数の係合孔が形成されたガイドレールと、上記サッシュガイドを保持してガイドレールに摺動自在に支持されるスライダと、上記スライダに対してその表面を覆った状態で装着される樹脂製のスライドカバーと、上記スライダおよびスライドカバーに形成された貫通孔を軸方向に貫通してその軸方向にガイドレールに向けて付勢され、上記係合孔のいずれかに先端が係合することにより当該ガイドレール上での位置を固定し、かつ、その基端側に装着された操作用ノブを引くことにより上記係合孔から直接的に引き抜かれるロックピンを備えるとともに、上記スライドカバーには、上記貫通孔の側部からスライダと反対側に立ち上がってロックピンを軸方向にガイドするとともに、その立ち上がりの先端部には、ロックピンの基端側端面に一端が当接して当該ロックピンを付勢するバネの他端を当接させるためのバネ座が形成されたロックピンガイドが形成され、ロックピンには、その基端部に軸方向に直交する突出部が両側に形成されて上記ロックピンガイドの両側に突出しているとともに、上記操作用ノブには、ロックピンの上記各突出部がそれぞれ嵌まり込む２本の係合溝が上記ロックピンの軸方向と直交する方向に形成され、上記ロックピンの各突出部を各係合溝に嵌めることによって、操作用ノブがロックピンに対して装着される構成を採用している。
【００１３】
また、この請求項２に係る発明においては、上記スライドカバーに、ロックピンの軸方向への移動範囲内で操作用ノブがロックピンから外れないように当該操作用ノブに当接してロックピンの軸方向に直交する方向への移動を阻止するノブガイドを形成するとともに、このノブガイドは、操作用ノブがスライドカバーから最も離れる上記移動範囲の一端部にまでロックピンを移動させた状態で、ロックピンの軸方向に対して直交する方向に対して所定角度以上傾斜した方向には移動させることが可能な高さとする構成（請求項３）を採用することが好ましい。
【００１４】
請求項２に係る発明によると、請求項１に係る発明と同様に、ロックピンをその付勢力に抗してガイドレールの係合孔から離脱させる操作のための機構は、ロックピンの基端側に操作用ノブを装着して、これを単純に引くことによってロックピンを直接的に係合孔から引き抜くだけであるため、構造が簡単で部品点数も少なくてすみ、また、ロックピンに対する操作用ノブの組み付けは、ロックピンの基端部に設けられ、かつ、ロックピンガイドの両側からその外方に突出する各突出部を、操作用ノブの各係合溝に挿入することによって簡単に行うことができる。そして、操作用ノブの装着後は、ロックピンとロックピンガイドのバネ座との間に設けられたバネにより、ロックピンとともにスライドカバーの表面に密着した状態でバネの付勢力が働き、一定の場所で保持される結果、組み付け過程の状態を安定させることができ、組み付けの作業性を向上させることができる。
【００１５】
また、請求項３に係る発明の構成の採用により、操作用ノブはロックピンの軸方向への移動範囲内においてノブガイドに当接してロックピンの軸方向に直交する方向への移動が阻止される結果、操作ノブの操作時にロックピンの軸方向とは異なる方向への操作力が作用してもロックピンから操作用ノブが外れることを防止することができ、また、このノブガイドによる操作用ノブの移動の規制により、ロックピンはロックピンガイドによる規制と併せてその移動方向がより確実に規制され、係合孔に対する離脱操作をより確実なものとすることができる。そして、ノブガイドは、操作用ノブをロックピンの軸方向に直交する方向に対して所定角度以上傾斜した方向には移動を許容するから、操作用ノブのロックピンに対する組み付けは、上記角度以上に傾斜させた方向に操作用ノブを移動させつつ、係合溝に対してロックピンの突出部を嵌め込めばよく、一旦組み付けた後には、意図的に操作用ノブを取り外すべく上記角度以上に傾斜した方向に移動させない限り、操作用ノブが外れることがない。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施の形態について説明する。
図１は本発明の実施の形態の分解斜視図で、図２は組立状態で示す正面図であり、図３は図２のＡ−Ａ断面図である。また、図４（Ａ）はスライドカバー３の正面図で、同図（Ｂ）はそのＢ−Ｂ断面図であり、更に同図（Ｃ）は同図（Ａ）のロックピンガイド３３の近傍の左側面図である。なお、図１および図２においては、図面の煩雑化を避けるためにサッシュガイド８およびウェビングＷ等の図示を省略している。
【００１７】
ガイドレール１には、そのガイド方向（長手方向）に複数の係合孔１１が形成されており、ガイド方向を略上下方向に沿わせた状態で、例えば自動車のセンターピラー等の車室内の側壁に固着される。スライダ２はそのガイドレール１に反って摺動自在に支持されている。また、ガイドレール１とスライダ２の間には、これら相互の摺動をスムーズなものとするための樹脂薄片２ａが挿入されている。
【００１８】
スライダ２には、その表面を覆う樹脂製のスライドカバー３が装着される。このスライドカバー３には、後述するロックピン４を貫通させるための貫通孔３１が形成されているとともに、その貫通孔３１の上下両側部からスライダ２と反対側に断面略コ字形のロックピンガイド３２が立ち上がっている。このロックピンガイド３２は、貫通孔３１の側部から立ち上がる上下の側壁部３２ａと、その各先端部分を繋ぎ、後述するロックピン４を付勢するための圧縮コイルバネ７のバネ座を構成する天井部３２ｂを有しており、左右両側面にはは開口部３２ｃが形成されている。また、このロックピンガイド３２の上方には、後述する操作用ノブ５をガイドするためのノブガイド３３が形成されている。一方、ロックピンガイド３２と反対側の面には、スライダ２と結合するための３つの爪３４，３５，３６が突出形成されており、このうち、上側２つの爪３４と３５は、貫通孔３１の上下両側部に近接して形成されている。また、爪３５と３６の間には、後述するアンカーボルト６のナット６１を貫通させるための貫通長孔３７が形成されている。そして、このスライドカバー３は、上記した３つの爪３４、３５および３６によってスライダ２に結合された状態でこのスライダ２の表面を覆い、かつ、そのスライダ２の上下両側に延出した延出部３８，３９によってガイドレール１を覆う。
【００１９】
スライダ２には、ロックピン４を貫通させるための貫通孔２１と、アンカーボルト６の固着用のナット６１を貫通させるための貫通長孔２２が形成されており、これらはスライドカバー３の貫通孔３１および貫通長孔３７の形成位置と対応している。また、スライダ２には、スライドカバー３の中央の爪３５の形成位置に対応して、その爪３５が挿入される孔２３が形成されている。
【００２０】
ロックピン４は、図１に示すように基端部にフランジ部４１を備え、スライドカバー３に形成されているロックピンガイド３２の内部に収容され、その左右の開口部３２ｃからフランジ部４１を外部に突出させた状態で、側壁部３２ａによって軸方向に摺動自在にガイドされて、その先端側が貫通孔３１を貫通した後にスライダ２の貫通孔２１を貫通している。また、このロックピン４は、その基端とロックピンガイド３２の天井部３２ｂの間に挿入された圧縮コイルバネ７によってガイドレール１に向けて付勢されている。
【００２１】
ロックピン４の基端部に形成されたフランジ部４１には、操作用ノブ５が装着されている。図１に示すように、操作用ノブ５には、その内面側にロックピン４の軸方向と直交する方向に伸びる係合溝５１が形成されており、その係合溝５１内にロックピン４のフランジ部４１が嵌まり込むことによって、ロックピン４と操作用ノブ５が相互に結合している。この構成により、操作用ノブ５を掴んでガイドレール１から離れる向きに引っ張ることにより、圧縮コイルバネ７の弾性力に抗してロックピン４をガイドレール１の係合孔１１から離脱させることができるようになっている。
【００２２】
また、前記したスライドカバー３のノブガイド３３の突出量は、操作用ノブ５をロックピン４に装着した状態で、ロックピン４をガイドレール１から離れる向きの移動端にまで移動させたとき、操作用ノブ５の底面とスライドカバー３の表面とが距離なすよりも若干量だけ大となっている。従って、ロックピン４の軸方向への移動範囲内においては、操作用ノブ５の上側の外側壁面はこのノブガイド３３に当接した状態となり、操作用ノブ５がロックピン４の軸方向に沿ってのみ移動するようにガイドされる。
【００２３】
アンカーボルト６は、スライダ２の貫通長孔２２およびスライドカバー３の貫通長孔３７内に挿入されて回り止め状態となるナット６１に対してねじ込まれることによって、スライダ２に対して固定される。このアンカーボルト６に、シートベルトのウェビングを偏向させるためのサッシュガイド８が揺動自在に支持される。なお、９はアンカーボルト６並びにサッシュガイド８の基部を覆うサッシュガイドカバーであり、スライドカバー３に対して装着され、操作用ノブ５はこのサッシュガイドカバー９に形成された貫通部９１の内側に位置して車室内側に露出している。
【００２４】
さて、前記したスライドカバー３の各爪３４，３５および３６には、それぞれの先端に返り部Ｐが形成されており、このうち、貫通孔３１の上下両側に形成されている爪３４，３５の返り部Ｐは、それぞれ貫通孔３１側に突出し、従って爪３４，３５の返り部Ｐは相対向して突出している。また、爪３６の返り部Ｐは上方側に突出している。そして、各爪３４，３５および３６のスライダ２に対する係合は、爪３４および３６については、スライダ２の上下の端面を介して返り部Ｐがスライダ２の裏面側に回り込むことにより、また、中央の爪３５についてはスライダ２の孔２３を貫通して返り部Ｐが同じくスライダ２の裏面側に回り込むことによって行われる。そして、スライドカバー３のスライダ２に対する装着はこれら３つの爪３４，３５および３６のみによって行われ、ビスやリベット等による固定を行うことなく、以下に示すように、爪３４および３５の作用によって、操作用ノブ５によるロックピン４の係合孔１１からの離脱操作時にスライドカバー３ががたついたりスライダ２から離れる向きに反ることを防止することができる。
【００２５】
すなわち、操作用ノブ５を操作することにより、圧縮コイルバネ７の付勢力に抗してロックピン４を係合孔１１から離脱させる向きの力を加えると、スライドカバー３には、圧縮コイルバネ７を介してロックピンガイド３２の天井部３２ｂにスライダ２から離れる向きの力が作用する。この力は、圧縮コイルバネ７の中心、従ってロックピン４の中心軸に沿って、つまり貫通孔３１の中心に沿って作用する。この力により、樹脂製のスライドカバー３は、図５に誇張した模式的断面図を示すように、貫通孔３１の中心がスライダ２から離脱するように湾曲しようとし、この湾曲により、スライドカバー３に形成された爪３４および３６は、それぞれその先端側が貫通孔３１の中心に向けて傾斜する。そして、この各爪３４，３５の先端部の返り部Ｐは、互いに対向するように貫通孔３１に向けて突出してスライダ２の裏面側に回り込むことによってスライダ２に対して係合しているため、上記した力の作用による爪３４，３５の傾斜によって、各返り部Ｐが互いに接近するように、従ってスライダ２を抱き込むようにその裏面により深く回り込むことになり、スライダ２に対する結合力は通常時に比してより一層増大する。その結果、スライドカバー３をスライダ２に対して別途ビス等によって固定することなく、操作ノブ５の操作時にスライドカバー３ががたついたり大きく反ったりすることがない。
【００２６】
また、以上の実施の形態においては、操作用ノブ５がロックピン４の軸方向への移動範囲内において、スライドカバー３のノブガイド３３にガイドされて、ロックピン４の軸方向に直交する方向への移動が阻止される結果、ロックピン４のフランジ部４１が係合溝５１から離脱して操作用ノブ５が外れることを防止することができる。そして、ノブガイド３３の突出量はロックピン４をガイドレール１から離れる向きの移動端にまで移動させた状態での、操作用ノブ５の底面とスライドカバー３の表面との距離よりも若干量だけ大としているため、操作用ノブ５のロックピン４に対する装着作業は、以下に示すように容易である。
【００２７】
すなわち、ロックピン４に対して操作用ノブ５を装着する際、図６に模式的に示すように、ロックピン４をガイドレール１から離れる向きの移動端にまで移動させた状態で、操作用ノブ５の底面をノブガイド３３の頂部に当接させ、かつ、図示のようにロックピン４の軸方向に直交する方向に対して所定角度以上傾斜させ、その傾斜方向に操作用ノブ５を移動させることにより、係合溝５１とフランジ部４１との隙間や樹脂材料の若干の撓み等により、係合溝５１に対してフランジ部４１を挿入していくことができ、ロックピン４に操作用ノブ５を容易に装着することができる。そして、装着後は、圧縮コイルバネ７の付勢力によって操作用ノブ５はその底面がスライドカバー３の表面に安定して当接した状態となるとともに、意図して操作用ノブ５を圧縮コイルバネ７の付勢力に抗してロックピンの移動端にまで移動させた状態で上記の角度以上に傾斜させてその傾斜方向に移動させない限り、操作用ノブ５がロックピン４から離脱することがない。
【００２８】
【発明の効果】
以上のように、請求項１に係る発明によれば、スライダに対してスライドカバーを装着するための構造が、スライドカバーに形成されてロックピンを貫通させる貫通孔に向けて返り部が形成された複数の爪を、その貫通孔を挟んでその両側にそれぞれの返り部が相対向するように設け、これらの爪をスライダに係合させるだけであるから、ビスやリベット等によってこれら両者を固定することなく、操作用ノブによりロックピンを係合孔から離脱させる際にスライドカバーがスライダから大きく離れず、むしろこれら両者の結合力を強化するように各爪が働くため、簡単な構造で少ない部品点数のもとに操作用ノブの操作を確実なものとすることができる。
【００２９】
また、請求項２に係る発明によれば、ロックピンの基端部に設けられてロックピンガイドの両側に突出するフランジ部を、操作用ノブに形成された係合溝に嵌め込むことによって、ロックピンに対して操作用ノブを装着することができるため、簡単で少ない部品点数のもとに極めて容易に組み付けることができ、しかも組み付け後は、操作用ノブはロックピンの付勢手段によってスライドカバーの一定の位置に安定して当接した状態となるため、組み付け途中の状態を安定させることが可能となり、作業性が向上する。そして、請求項３に係る発明のように、操作用ノブをガイドするノブガイドを設けて、このノブガイドにより、ロックピンの軸方向への移動範囲内において操作用ノブがロックピンの軸方向に直交する方向に移動することを阻止する一方、ロックピンの軸方向に直交する方向に対して傾斜する方向には移動を許容するように構成することにより、操作用ノブの組み付けの容易性を奏しながら、組み付け後において操作用ノブがロックピンから離脱することを確実に防止することができる。
【００３０】
また、各請求項に係る発明によれば、ロックピンをその付勢力に抗してガイドレールの係合孔から離脱させる操作のための機構が、ロックピンの基端側に操作用ノブを装着して、これを単純に引くことによってロックピンを直接的に係合孔から引き抜くだけであるため、従来のようなプッシュナットや操作ボタン用のリターンスプリングを用いる機構に比して、構造が簡単で部品点数も少なくてすむばかりでなく、組み付け工数を大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態の分解斜視図である。
【図２】本発明の実施の形態の組立状態で示す正面図である。
【図３】図２のＡ−Ａ断面図である。
【図４】本発明の実施の形態に用いられているスライドカバー３の説明図で、（Ａ）は正面図、（Ｂ）はそのＢ−Ｂ断面図、（Ｃ）は図（Ａ）のロックピンガイド３３の近傍の左側面図である。
【図５】本発明の実施の形態の操作用ノブ５によりロックピン４を係合孔１１から離脱させる操作を行った際に、スライドカバー３に作用する力とそれに伴う変形状態を誇張して示す模式的断面図である。
【図６】本発明の実施の形態の操作用ノブ５のロックピン４に対する装着方法を説明するための模式図である。
【符号の説明】
１ガイドレール
１１係合孔
２スライダ
２１貫通孔
２２貫通長孔
２３孔
３スライドカバー
３１貫通孔
３２ロックピンガイド
３２ａ側壁部
３２ｂ天井部
３２ｃ開口部
３３ノブガイド
３４，３５，３６爪
３７貫通長孔
３８，３９延出部
４ロックピン
４１フランジ部
５操作用ノブ
５１係合溝
６アンカーボルト
６１ナット
７圧縮コイルバネ
８サッシュガイド
９サッシュガイドカバー
Ｐ返り部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a shoulder height adjuster for a three-point seat belt mounted on an automobile or the like.
[0002]
[Prior art]
In a three-point seat belt device installed in an automobile or the like, in general, a webbing of a seat belt is fixed to a lap outer anchor provided at one end below a side wall of the vehicle interior, and the other end is a center pillar above it. After being passed through the sash guide supported by the shoulder anchor of the part, it is wound up by the winding device. Then, by engaging the tongue plate provided at the intermediate portion of the webbing of the seat belt with the buckle device fixed to the lap inner anchor, the seat belt is put on.
[0003]
In addition, if the shoulder anchor has a function to adjust the height position of the shoulder anchor according to the shoulder height and seat position of the occupant in the seated state, the shoulder anchor is provided with a guide rail and is slidable on the guide rail. It is called a shoulder height adjuster that is fixed to the slider (sliding member) with a fixing mechanism that can be fixed at an arbitrary sliding position with an anchor bolt for supporting the sash guide. A device is provided.
[0004]
As a mechanism for adjusting and fixing the position of the slider (sliding member) to the guide rail in such a shoulder height adjuster, for example, as disclosed in Japanese Utility Model Laid-Open No. 5-19023, a plurality of guide rails are provided along the guide direction. In addition to providing an engagement hole, the slider (sliding member) has a lock pin that can be inserted into the engagement hole in a state of being pierced and held in the axial direction toward the guide rail. A pair of operation buttons movable in the width direction is provided on the slider (sliding member) in a state of being biased in a direction away from each other by a return spring, and each operation button is operated by operating the operation buttons in directions to approach each other. The formed slope and the push nut fixed to the lock pin come into contact with each other to lock the lock pin It has been known of the structure of mounting the operation button for pulling out from the engagement hole against the urging force in the direction.
[0005]
Also, a slider (slide member) in such a shoulder height adjuster is generally provided with a resin slide cover (garnish) that covers the surface of the slider (slide member) itself and the surface of the guide rail by the slide cover. Is covered so as to prevent the head of the occupant from coming into contact and being damaged in the event of a vehicle collision (see the above publication).
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the mounting integration of the slide cover to the slider (slide member) integrally forms a plurality of locking claws on the slide cover, while the slider (slide member) has a hole into which the claw fits. This is done by locking the claw in the hole. As seen in the above publication, the direction in which the slide cover is detached from the slider (sliding member) when the lock pin is removed from the engagement hole of the guide rail as shown in the above publication. Therefore, it is necessary to fix the slide cover to the slider (slide member) with screws or rivets in the vicinity of the vertical position of the operation knob in order to prevent the slide cover from rattling or warping. Yes, it causes an increase in the number of parts and a complicated structure.
[0007]
Further, according to the technique described in the above publication, the mechanism for pulling out the lock pin from the guide rail against the urging force in the axial direction is an inclined surface that contacts the push nut attached to the lock pin. And a pair of operation buttons biased in a direction away from each other by a return spring, there is a problem that the number of parts is complicated and the number of parts is difficult to assemble.
[0008]
The present invention has been made in view of such a situation, and provides a shoulder height adjuster for a seat belt that is simplified in structure as compared with the prior art, reduces the number of parts, and is easy to assemble. It is aimed.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a shoulder height adjuster for a seat belt according to the first aspect of the present invention is arranged near the shoulder of an occupant to adjust the vertical position of a sash guide that deflects the webbing of the seat belt. A shoulder height adjuster for a seat belt, the guide rail being fixed in the passenger compartment with the guide direction substantially along the vertical direction, and a plurality of engagement holes formed in the guide direction, and the sash guide A slider that is slidably supported on the guide rail, a resin-made slide cover that is mounted on the slider so as to cover the surface thereof, and a through-hole formed in the slider and the slide cover Is axially urged toward the guide rail in the axial direction, and the tip engages with one of the engagement holes. More fixed in position on the guide rail, and provided with a lock pin to be withdrawn directly from the engaging hole by pulling the operating knob attached to the proximal side, the slider of the slide cover The lock pin rises from the side of the through hole to guide the lock pin in the axial direction, and one end abuts against the proximal end surface of the lock pin at the rising tip. A lock pin guide formed with a spring seat for abutting the other end of the spring for urging the pin is formed, and the slider-side surface of the slide cover protrudes from the side of the through hole, and the tip portion A plurality of claws that engage with the slider are formed by the return portion formed on the slider going around the back side of the slider through a hole or end formed in the slider. Nails, across the through-hole of the slide cover provided on the guide opposite sides, characterized by projecting in a direction toward each other return portion of each tip to face.
[0010]
According to the first aspect of the present invention, the mechanism for the operation of detaching the lock pin from the engagement hole of the guide rail against the urging force includes the operation knob on the base end side of the lock pin, By simply pulling the lock pin, the lock pin can be pulled directly out of the engagement hole. Therefore, the structure is simple and the number of parts can be reduced, and the force acting when the lock pin is detached from the engagement hole is reduced. It works to increase the coupling force of the slide cover to the slider, eliminating the need to fix the slide cover to the slider with screws or rivets.
[0011]
That is, when the operation knob is pulled away from the guide rail in order to release the lock pin from the engagement hole, the lock pin is attached to the spring seat formed at the leading end of the lock pin guide formed on the slide cover. A force in the same direction works through a spring that urges the guide rail toward the guide rail. Due to this force, the resin slide cover tends to bend so that the center of the spring seat of the lock pin guide (and hence the center of the through hole) separates from the slider. As for the nail | claw currently formed in the other side, the front end side inclines toward the center of a through-hole. The claw is formed with a return portion that protrudes toward the through hole, and wraps around the slider on the back side of the slider through the hole or end of the slider. As a result of this operation, the return portion of the claw goes deeper into the back surface of the slider. When such claws are provided on both sides in the guide direction of the guide rail with the through holes interposed therebetween so that the return portions face each other and face each other , the pair of claws are connected to the above-mentioned operation knob. During operation, the return parts tilt toward each other, and the return part at the tip of each claw deeply fits into the back of the slider so as to embrace the slider from both sides, increasing the coupling force. There is no need to fix by etc.
[0012]
In order to achieve the same object as described above, in the seat belt shoulder height adjuster of the invention according to claim 2, the vertical position of the sash guide disposed near the shoulder of the occupant and deflecting the seat belt webbing is adjusted. A shoulder height adjuster for a seat belt for fixing to the vehicle interior in a state where the guide direction is substantially along the vertical direction, and a guide rail having a plurality of engagement holes formed in the guide direction; A slider that holds the sash guide and is slidably supported on the guide rail, a resin-made slide cover that is mounted in a state of covering the surface of the slider, and the slider and the slide cover. The through hole is passed through in the axial direction and urged toward the guide rail in the axial direction, and the tip of one of the engagement holes is The position on the guide rail and fixed by engagement, and provided with a lock pin to be withdrawn directly from the engaging hole by pulling the operating knob attached to the proximal side, the slide The cover rises from the side of the through-hole to the opposite side of the slider and guides the lock pin in the axial direction. One end abuts the base end side end surface of the lock pin at the tip of the rise. A lock pin guide is formed in which a spring seat for abutting the other end of the spring that urges the lock pin is formed, and the lock pin is formed with protrusions perpendicular to the axial direction at the base end on both sides And projecting on both sides of the lock pin guide, and the operation knob has two engagement grooves into which the protrusions of the lock pin are fitted, respectively, in the axial direction of the lock pin. Formed in a direction orthogonal, by fitting the respective protruding portions of the locking pin in the engagement grooves, it adopts a configuration in which the operation knob is attached to the locking pin.
[0013]
Further, in the invention according to claim 2, the slide cover is brought into contact with the operation knob so that the operation knob does not come off the lock pin within the movement range of the lock pin in the axial direction. A knob guide that prevents movement in a direction orthogonal to the axial direction is formed, and this knob guide is a lock pin in a state where the lock pin is moved to one end of the moving range where the operation knob is farthest from the slide cover. It is preferable to adopt a configuration (Claim 3) having a height that can be moved in a direction inclined by a predetermined angle or more with respect to a direction orthogonal to the axial direction.
[0014]
According to the second aspect of the present invention, as in the first aspect, the mechanism for operating the lock pin to disengage from the engagement hole of the guide rail against the biasing force is the base end of the lock pin. By simply pulling the knob on the side and pulling it out, the lock pin is pulled directly out of the engagement hole, so the structure is simple and the number of parts can be reduced. The knob is easily assembled by inserting the protrusions provided at the base end of the lock pin and protruding outward from both sides of the lock pin guide into the engagement grooves of the operation knob. It can be carried out. After the operation knob is mounted, the spring provided between the lock pin and the spring seat of the lock pin guide exerts a biasing force of the spring in close contact with the surface of the slide cover together with the lock pin. As a result, the state of the assembly process can be stabilized, and the assembly workability can be improved.
[0015]
Further, by adopting the configuration of the invention according to claim 3, the operation knob abuts on the knob guide within the range of movement of the lock pin in the axial direction and is prevented from moving in the direction perpendicular to the axial direction of the lock pin. As a result, it is possible to prevent the operation knob from being removed from the lock pin even if an operation force in a direction different from the axial direction of the lock pin is applied during operation of the operation knob. Due to the restriction of movement, the movement direction of the lock pin is more reliably restricted together with the restriction by the lock pin guide, and the releasing operation with respect to the engagement hole can be made more reliable. The knob guide allows the operation knob to move in a direction inclined at a predetermined angle or more with respect to the direction perpendicular to the axial direction of the lock pin. The protrusion of the lock pin only needs to be fitted into the engagement groove while moving the operation knob in the direction, and after assembly, the operation knob is intentionally inclined more than the above angle in order to remove it. Unless it is moved in the direction, the operation knob will not come off.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is an exploded perspective view of an embodiment of the present invention, FIG. 2 is a front view showing an assembled state, and FIG. 3 is a cross-sectional view taken along line AA of FIG. 4A is a front view of the slide cover 3, FIG. 4B is a cross-sectional view taken along the line BB, and FIG. 4C is the vicinity of the lock pin guide 33 of FIG. FIG. In FIGS. 1 and 2, the sash guide 8 and the webbing W are not shown in order to avoid complication of the drawings.
[0017]
A plurality of engagement holes 11 are formed in the guide rail 1 in the guide direction (longitudinal direction), and the side wall in the vehicle interior of the center pillar of an automobile, for example, in a state where the guide direction is substantially along the vertical direction. It is fixed to. The slider 2 is slidably supported against the guide rail 1. Further, a resin flake 2a is inserted between the guide rail 1 and the slider 2 in order to make these slides smoothly.
[0018]
A resin-made slide cover 3 that covers the surface of the slider 2 is attached. The slide cover 3 is formed with a through hole 31 for allowing a lock pin 4 to be described later to pass therethrough, and a lock pin guide having a substantially U-shaped cross section from the upper and lower sides of the through hole 31 to the side opposite to the slider 2. 32 is up. The lock pin guide 32 connects the upper and lower side wall portions 32a rising from the side portion of the through hole 31 and the tip portions thereof, and forms a spring seat of the compression coil spring 7 for urging the lock pin 4 described later. It has a portion 32b, and an opening 32c is formed on the left and right side surfaces. A knob guide 33 for guiding an operation knob 5 described later is formed above the lock pin guide 32. On the other hand, on the surface opposite to the lock pin guide 32, three claws 34, 35, and 36 for coupling with the slider 2 are formed so as to protrude. Of these, the upper two claws 34 and 35 are formed through holes. It is formed close to the upper and lower sides of 31. Further, a through long hole 37 is formed between the claws 35 and 36 for allowing a nut 61 of the anchor bolt 6 described later to pass therethrough. The slide cover 3 covers the surface of the slider 2 in a state where the slide cover 3 is coupled to the slider 2 by the three claws 34, 35 and 36, and extends to both the upper and lower sides of the slider 2. 38 and 39 cover the guide rail 1.
[0019]
The slider 2 is formed with a through hole 21 for allowing the lock pin 4 to pass therethrough and a through long hole 22 for allowing the nut 61 for fixing the anchor bolt 6 to pass therethrough. 31 and the formation position of the through long hole 37. Further, the slider 2 is formed with a hole 23 into which the claw 35 is inserted, corresponding to the formation position of the claw 35 at the center of the slide cover 3.
[0020]
As shown in FIG. 1, the lock pin 4 includes a flange portion 41 at the base end portion, and is accommodated in a lock pin guide 32 formed on the slide cover 3, and the flange portion 41 is inserted from the left and right openings 32 c. In a state of projecting to the outside, the side wall portion 32 a is guided so as to be slidable in the axial direction, and the distal end side penetrates the through hole 31 and then penetrates the through hole 21 of the slider 2. The lock pin 4 is urged toward the guide rail 1 by a compression coil spring 7 inserted between the base end of the lock pin 4 and the ceiling portion 32 b of the lock pin guide 32.
[0021]
An operation knob 5 is attached to a flange portion 41 formed at the proximal end portion of the lock pin 4. As shown in FIG. 1, the operation knob 5 is formed with an engagement groove 51 extending on the inner surface side in a direction orthogonal to the axial direction of the lock pin 4, and the lock pin 4 is formed in the engagement groove 51. When the flange portion 41 is fitted, the lock pin 4 and the operation knob 5 are coupled to each other. With this configuration, the lock pin 4 can be detached from the engagement hole 11 of the guide rail 1 against the elastic force of the compression coil spring 7 by grasping the operation knob 5 and pulling it away from the guide rail 1. It is like that.
[0022]
Further, the protrusion amount of the knob guide 33 of the slide cover 3 is determined when the lock pin 4 is moved to the moving end away from the guide rail 1 with the operation knob 5 attached to the lock pin 4. The bottom surface of the knob 5 and the surface of the slide cover 3 are slightly larger than the distance. Accordingly, within the movement range of the lock pin 4 in the axial direction, the upper outer wall surface of the operation knob 5 is in contact with the knob guide 33, and the operation knob 5 is along the axial direction of the lock pin 4. Only guided to move.
[0023]
The anchor bolt 6 is fixed to the slider 2 by being screwed into a nut 61 that is inserted into the through long hole 22 of the slider 2 and the through long hole 37 of the slide cover 3 and is in a detent state. A sash guide 8 for deflecting the webbing of the seat belt is swingably supported by the anchor bolt 6. Reference numeral 9 denotes a sash guide cover that covers the anchor bolt 6 and the base portion of the sash guide 8, and is attached to the slide cover 3, and the operation knob 5 is located inside a through-hole 91 formed in the sash guide cover 9. It is located and exposed to the vehicle interior side.
[0024]
Each of the claws 34, 35 and 36 of the slide cover 3 has a return portion P formed at the tip thereof, and of these, the claws 34, 35 formed on the upper and lower sides of the through hole 31. The return portions P each protrude toward the through hole 31, and thus the return portions P of the claws 34 and 35 protrude opposite to each other. Further, the return portion P of the claw 36 protrudes upward. The engagement of the claws 34, 35 and 36 with respect to the slider 2 is such that the return portions P of the claws 34 and 36 wrap around the back surface side of the slider 2 via the upper and lower end faces of the slider 2 and the center. The claw 35 is carried out by penetrating through the hole 23 of the slider 2 and the return portion P similarly wraps around the back side of the slider 2. The slide cover 3 is attached to the slider 2 only by these three claws 34, 35 and 36, and without being fixed by screws, rivets or the like, as shown below, by the action of the claws 34 and 35, It is possible to prevent the slide cover 3 from rattling or warping in a direction away from the slider 2 when the lock knob 4 is detached from the engagement hole 11 by the operation knob 5.
[0025]
That is, when the operation knob 5 is operated to apply a force in a direction to disengage the lock pin 4 from the engagement hole 11 against the urging force of the compression coil spring 7, the compression coil spring 7 is attached to the slide cover 3. A force in a direction away from the slider 2 acts on the ceiling portion 32b of the lock pin guide 32 through the via. This force acts along the center of the compression coil spring 7, and hence along the center axis of the lock pin 4, that is, along the center of the through hole 31. Due to this force, the resin-made slide cover 3 tends to bend so that the center of the through hole 31 is detached from the slider 2 as shown in the exaggerated schematic cross-sectional view of FIG. Each of the claws 34 and 36 formed in is inclined toward the center of the through hole 31. The return portions P at the tips of the claws 34 and 35 are engaged with the slider 2 by projecting toward the through hole 31 so as to face each other and turning around the back side of the slider 2. By the inclination of the claws 34 and 35 due to the action of the above-described force, the return portions P come closer to each other so that the return portions P approach each other, so that the back surface of the slider 2 is embraced. It increases even more than time. As a result, the slide cover 3 is not fixed to the slider 2 with a screw or the like, and the slide cover 3 is not rattled or greatly warped when the operation knob 5 is operated.
[0026]
In the embodiment described above, the operation knob 5 is guided by the knob guide 33 of the slide cover 3 within the range of movement of the lock pin 4 in the axial direction, and in a direction perpendicular to the axial direction of the lock pin 4. As a result, the flange portion 41 of the lock pin 4 can be prevented from being detached from the engaging groove 51 and the operating knob 5 being detached. The protruding amount of the knob guide 33 is slightly larger than the distance between the bottom surface of the operation knob 5 and the surface of the slide cover 3 in a state where the lock pin 4 is moved to the moving end away from the guide rail 1. Therefore, the operation of attaching the operation knob 5 to the lock pin 4 is easy as shown below.
[0027]
That is, when the operation knob 5 is attached to the lock pin 4, as shown schematically in FIG. 6, the lock pin 4 is moved to the moving end in the direction away from the guide rail 1. The bottom surface of the knob 5 is brought into contact with the top of the knob guide 33, and as shown in the drawing, the knob 5 is inclined at a predetermined angle or more with respect to the direction orthogonal to the axial direction of the lock pin 4, and the operation knob 5 is moved in the inclined direction. Accordingly, the flange portion 41 can be inserted into the engagement groove 51 due to a gap between the engagement groove 51 and the flange portion 41, a slight bending of the resin material, or the like, and the operation knob is inserted into the lock pin 4. 5 can be easily mounted. After the mounting, the operation knob 5 is brought into a state where the bottom surface of the operation knob 5 is stably in contact with the surface of the slide cover 3 by the urging force of the compression coil spring 7 and the operation knob 5 is intentionally attached to the compression coil spring 7. The operation knob 5 is not detached from the lock pin 4 unless it is tilted more than the above angle and moved in the tilt direction in a state where it is moved to the moving end of the lock pin against the urging force.
[0028]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the present invention, the structure for mounting the slide cover on the slider is formed on the slide cover, and the return portion is formed toward the through hole that penetrates the lock pin. A plurality of claws are provided on both sides of the claw so that the return portions face each other, and these claws are simply engaged with the slider, so both are fixed with screws, rivets, etc. Therefore, when the lock pin is removed from the engagement hole by the operation knob, the slide cover does not greatly separate from the slider, but rather, each claw works to strengthen the coupling force between them, so the structure is small. The operation knob can be reliably operated based on the number of parts.
[0029]
Further, according to the invention according to claim 2, by fitting the flange portion provided at the base end portion of the lock pin and projecting on both sides of the lock pin guide into the engagement groove formed in the operation knob, Since the operation knob can be attached to the lock pin, it can be assembled easily and easily with a small number of parts, and after installation, the operation knob is slid by the biasing means of the lock pin. Since the cover is in a stable contact with a certain position of the cover, it is possible to stabilize the state in the middle of the assembly and improve workability. Further, as in the invention according to claim 3, a knob guide for guiding the operation knob is provided, and by this knob guide, the operation knob is orthogonal to the axial direction of the lock pin within the movement range in the axial direction of the lock pin. While preventing the movement in the direction, while configuring to allow movement in the direction inclined with respect to the direction orthogonal to the axial direction of the lock pin, while exhibiting the ease of assembly of the operation knob, It is possible to reliably prevent the operation knob from being detached from the lock pin after assembly.
[0030]
Further, according to the invention according to each claim, the mechanism for the operation of detaching the lock pin from the engagement hole of the guide rail against the urging force is provided with the operation knob on the proximal end side of the lock pin. Since the lock pin is simply pulled directly out of the engagement hole by simply pulling it, the structure is simple compared to conventional mechanisms using push nuts and return springs for operation buttons. As a result, the number of parts can be reduced and the number of assembly steps can be greatly reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view of an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a front view showing the assembled state of the embodiment of the present invention.
3 is a cross-sectional view taken along the line AA in FIG.
4A and 4B are explanatory views of the slide cover 3 used in the embodiment of the present invention, in which FIG. 4A is a front view, FIG. 4B is a cross-sectional view taken along line BB, and FIG. 6 is a left side view of the vicinity of the lock pin guide 33. FIG.
FIG. 5 exaggerates the force acting on the slide cover 3 and the deformation state associated therewith when the operation knob 5 according to the embodiment of the present invention is operated to disengage the lock pin 4 from the engagement hole 11; It is a typical sectional view shown.
FIG. 6 is a schematic diagram for explaining a method of mounting the operation knob 5 on the lock pin 4 according to the embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Guide rail 11 Engagement hole 2 Slider 21 Through hole 22 Through long hole 23 Hole 3 Slide cover 31 Through hole 32 Lock pin guide 32a Side wall part 32b Ceiling part 32c Opening part 33 Knob guides 34, 35, 36 Claw 37 Through long hole 38 , 39 Extension part 4 Lock pin 41 Flange part 5 Operation knob 51 Engaging groove 6 Anchor bolt 61 Nut 7 Compression coil spring 8 Sash guide 9 Sash guide cover P Return part

Claims

乗員の肩部近傍に配置されてシートベルトのウェビングを偏向させるサッシュガイドの上下方向位置を調節するためのシートベルト用ショルダーハイトアジャスタであって、
ガイド方向を略上下方向に沿わせた状態で車室内に固定され、かつ、そのガイド方向に複数の係合孔が形成されたガイドレールと、上記サッシュガイドを保持してガイドレールに摺動自在に支持されるスライダと、上記スライダに対してその表面を覆った状態で装着される樹脂製のスライドカバーと、上記スライダおよびスライドカバーに形成された貫通孔を軸方向に貫通してその軸方向にガイドレールに向けて付勢され、上記係合孔のいずれかに先端が係合することにより当該ガイドレール上での位置を固定し、かつ、その基端側に装着された操作用ノブを引くことにより上記係合孔から直接的に引き抜かれるロックピンを備えるとともに、上記スライドカバーのスライダと反対側の面には、上記貫通孔の側部から立ち上がってロックピンを軸方向にガイドするとともに、その立ち上がりの先端部には、ロックピンの基端側端面に一端が当接して当該ロックピンを付勢するバネの他端を当接させるためのバネ座が形成されたロックピンガイドが形成され、上記スライドカバーのスライダ側の面には、上記貫通孔の側部から突出し、先端部に形成された返り部がスライダに形成された孔もしくは端部を介してスライダ裏面側に回り込むことによりスライダに係合する複数の爪が形成されているとともに、その各爪は、スライドカバーの貫通孔を挟んで上記ガイド方向両側に設けられ、それぞれの先端部の返り部が相対向して互いに接近する向きに突出していることを特徴とするシートベルト用ショルダーハイトアジャスタ。A seat belt shoulder height adjuster for adjusting a vertical position of a sash guide disposed near the shoulder of an occupant and deflecting the webbing of the seat belt,
A guide rail that is fixed in the passenger compartment with the guide direction substantially along the vertical direction and that has a plurality of engagement holes formed in the guide direction, and that can slide on the guide rail while holding the sash guide. A slider that is supported by the slider, a resin-made slide cover that is mounted in a state of covering the surface of the slider, and an axial direction through a through hole formed in the slider and the slide cover The operation knob attached to the base end side of the guide rail is fixed by urging the guide rail toward the guide rail to fix the position on the guide rail. provided with a said engaging lock pin to be withdrawn directly from the case bore by pulling, the slider opposite to the surface of the slide cover, the lock pin rises from the side of the through hole A spring seat for guiding the shaft in the axial direction and for abutting the other end of the spring that urges the lock pin with one end abutting against the proximal end surface of the lock pin is formed at the leading end of the rise. A lock pin guide is formed, and the slider-side surface of the slide cover protrudes from the side of the through hole, and a return portion formed at the front end portion passes through the hole or end portion formed in the slider. A plurality of claws that engage with the slider are formed by turning to the back side, and each claw is provided on both sides in the guide direction across the through hole of the slide cover. A shoulder height adjuster for a seat belt, which protrudes in a direction facing each other and facing each other.

乗員の肩部近傍に配置されてシートベルトのウェビングを偏向させるサッシュガイドの上下方向位置を調節するためのシートベルト用ショルダーアハイトジャスタであって、
ガイド方向を略上下方向に沿わせた状態で車室内に固定され、かつ、そのガイド方向に複数の係合孔が形成されたガイドレールと、上記サッシュガイドを保持してガイドレールに摺動自在に支持されるスライダと、上記スライダに対してその表面を覆った状態で装着される樹脂製のスライドカバーと、上記スライダおよびスライドカバーに形成された貫通孔を軸方向に貫通してその軸方向にガイドレールに向けて付勢され、上記係合孔のいずれかに先端が係合することにより当該ガイドレール上での位置を固定し、かつ、その基端側に装着された操作用ノブを引くことにより上記係合孔から直接的に引き抜かれるロックピンを備えるとともに、上記スライドカバーには、上記貫通孔の側部からスライダと反対側に立ち上がってロックピンを軸方向にガイドするとともに、その立ち上がりの先端部には、ロックピンの基端側端面に一端が当接して当該ロックピンを付勢するバネの他端を当接させるためのバネ座が形成されたロックピンガイドが形成され、ロックピンには、その基端部に軸方向に直交する突出部が両側に形成されて上記ロックピンガイドの両側に突出しているとともに、上記操作用ノブには、ロックピンの上記各突出部がそれぞれ嵌まり込む２本の係合溝が上記ロックピンの軸方向と直交する方向に形成され、上記ロックピンの各突出部を各係合溝に嵌めることによって操作用ノブがロックピンに対して装着されることを特徴とするシートベルト用ショルダーハイトアジャスタ。A shoulder height adjuster for a seat belt for adjusting a vertical position of a sash guide disposed near the shoulder of an occupant and deflecting the webbing of the seat belt,
A guide rail that is fixed in the passenger compartment with the guide direction substantially along the vertical direction and that has a plurality of engagement holes formed in the guide direction, and that holds the sash guide and is slidable on the guide rail. A slider that is supported by the slider, a resin-made slide cover that is mounted in a state of covering the surface of the slider, and an axial direction through the through hole formed in the slider and the slide cover in the axial direction. The operation knob attached to the base end side of the guide rail is fixed by urging the guide rail toward the guide rail to fix the position on the guide rail by engaging the tip with any of the engagement holes. provided with a locking pin to be withdrawn directly from the engaging hole by pulling, the the slide cover, the shaft lock pin rises on the opposite side of the slider from the side of the through hole A spring seat is formed at one end of the lock pin to contact the other end of the spring that urges the lock pin. A lock pin guide is formed, and the lock pin is formed with a projecting portion perpendicular to the axial direction at the base end portion and projecting on both sides of the lock pin guide. Two engaging grooves into which the protrusions of the pin are respectively fitted are formed in a direction perpendicular to the axial direction of the lock pin, and the protrusions of the lock pin are fitted into the engagement grooves for operation. A shoulder height adjuster for seat belt, wherein the knob is attached to the lock pin.

上記スライドカバーに、上記ロックピンの軸方向への移動範囲内で操作用ノブがロックピンから外れないように当該操作用ノブに当接してロックピンの軸方向に直交する方向への移動を阻止するノブガイドが形成されているとともに、このノブガイドは、操作用ノブがスライドカバーから最も離れる上記移動範囲の一端部にまでロックピンを移動させた状態で、ロックピンの軸方向に対して直交する方向に対して所定角度以上傾斜した方向には移動させることが可能な高さに形成されていることを特徴とする請求項２に記載のシートベルト用ショルダーハイトアジャスタ。The slide cover is in contact with the operation knob so that the operation knob does not come off the lock pin within the range of movement of the lock pin in the axial direction, and the movement of the lock pin in the direction perpendicular to the axial direction is prevented. The knob guide is formed in a direction orthogonal to the axial direction of the lock pin in a state where the lock pin is moved to one end of the moving range where the operation knob is farthest from the slide cover. The shoulder height adjuster for a seat belt according to claim 2, wherein the shoulder height adjuster is formed to have a height that can be moved in a direction inclined by a predetermined angle or more.