JP3968943B2 - スローアウェイ式ボールエンドミル - Google Patents

スローアウェイ式ボールエンドミル Download PDF

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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • B23C5/1009Ball nose end mills
    • B23C5/1027Ball nose end mills with one or more removable cutting inserts
    • B23C5/1036Ball nose end mills with one or more removable cutting inserts having a single cutting insert, the cutting edges of which subtend 180 degrees

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工具本体の先端部に略半円弧状の切刃を有するスローアウェイチップが着脱可能に取り付けられたスローアウェイ式ボールエンドミルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のスローアウェイ式ボールエンドミルとしては、例えば特開昭57−194804号公報などに、軸線回りに回転される工具本体の先端部に、この軸線を含む平面方向に延びるスリット状のチップ取付座が形成され、このチップ取付座に、略半円弧状に延びる切刃を備えたスローアウェイチップが、上記切刃がなす円弧の中心を上記軸線上に位置させるとともに該切刃を工具先端側に突出させて、クランプネジにより着脱可能に取り付けられたものが提案されている。ところが、このようなボールエンドミルでは、上記切刃に沿って工具本体の回転軸線に近づくに従い、回転速度が小さくなって切削速度も0に近づくため、被削材を削り取るというよりは押し潰すような切削形態となり、このため切刃に作用する切削負荷も、特に背分力が上記軸線の近傍において際だって高くなってしまい、加工面精度を損なったり、切刃の欠損を招いたりするおそれがあった。
【0003】
そこで、このような問題を解決するために、本発明の発明者らは、特開平7−1218号公報において、1/4円弧状の切刃を超高硬度焼結体上に有する切刃チップを工具本体の先端部にろう付けして接合し、この切刃を、工具本体の軸線に達することなく、その内周端を該軸線から僅かに離間させたボールエンドミルを提案している。しかるに、このようなボールエンドミルによれば、切刃の内周端が工具本体の回転軸線から離間しているため、この軸線上において切刃に欠損が生じたりすることはなく、またこの内周端が離間することによって被削材に削り残される部分は、その後の工具本体の送りに伴って削り取られてしまうため、加工面精度が損なわれることもない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この公報に記載のボールエンドミルにおいては、上記切刃チップの内周側部分を該切刃のすくい面に対向する方向からみて内周側に向かうに従い工具後端側に向かう平面によって面取りすることにより、切刃の内周端を軸線から離間させているため、この面取り部と円弧状の切刃とが交差する部分は角度を持って曲折させられることとなり、今度はこの曲折部に欠損が生じ易くなるという問題が惹起される。また、上記公報記載のボールエンドミルは、切刃チップを工具本体にろう付けしたものであるため、1/4円弧状の切刃が形成された一対の切刃チップを工具本体先端部に取り付ける場合に、これらの切刃チップを上記軸線に対して正確に対称に取り付けるのは難しく、特に上記切刃の内周端の位置に誤差が生じると、このうち内周側に位置する切刃の内周端に大きな負荷が作用して欠損が一層生じ易くなるという問題もある。
【0005】
本発明は、このような背景の下になされたもので、上述のように切刃の内周端が工具本体の軸線に達することがないようにされたボールエンドミルにおいて、さらにこの切刃の内周端部にも欠損が生じることがなく、しかも一対の円弧状の切刃を軸線に対して正確に対称に配置することが容易なボールエンドミルを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転される工具本体の先端部に、該軸線を含む平面方向に延びるスリット状のチップ取付座が形成され、このチップ取付座に、略半円弧状に延びる切刃を備えたスローアウェイチップが、上記切刃がなす円弧の中心を上記軸線上に位置させるとともに該切刃を工具先端側に突出させて着脱可能に取り付けられてなるスローアウェイ式ボールエンドミルであって、上記切刃を、上記スローアウェイチップ上に接合された超高硬度焼結体部分に形成するとともに、上記軸線の近傍においては互いに間隔をあけるように分断されて該軸線に達することがないように形成し、これら分断された切刃の内周端部に、上記平面に直交する方向からみて該切刃がなす上記円弧に滑らかに接して内周側に向かうに従い凸曲線を描きつつ工具後端側に向かう中心刃をそれぞれ形成したことを特徴とする。
【0007】
従って、このようなボールエンドミルによれば、軸線から離間した切刃の内周端部に形成される中心刃が、この切刃に滑らかに接する凸曲線状をなしているので、これら中心刃と切刃とが交差する部分が角度を持って曲折することがなく、しかも中心刃自体の強度も確保することができるので、この内周端部における切刃の欠損を効果的に防止することができる。また、本発明においては、略半円状の切刃が超高硬度焼結体部分に形成されたスローアウェイチップが工具本体に着脱可能に装着されていて、この切刃の上記軸線近傍に位置する部分が互いに間隔をあけて分断されるように形成することにより、切刃の内周端が該軸線から離間するようにされており、すなわちスローアウェイチップの取付位置に合わせて各切刃の内周端部の上記中心刃の位置を設定することができるので、これらの中心刃を容易に工具本体の軸線に対して対称に配置することができる。
【0008】
ここで、上記平面に直交する方向からみた場合の上記中心刃がなす凸曲線の曲率半径は、これが小さすぎると切刃からの中心刃の折れ曲がりが急になりすぎてその強度を十分に確保することができなくなる一方、逆にこれが大きすぎても中心刃が切刃の延長線に沿って内周側に延びるようになって軸線近傍の大きな切削負荷を受けるおそれが生じるので、0.1〜0.5mmの範囲に設定されるのが望ましい。また、工具本体の軸線を間に挟んで配置される上記切刃と中心刃との接点同士の間隔は、これが小さすぎるとやはり切刃の内周端部に大きな切削負荷が作用するおそれがある一方、これが大きすぎると切刃が離間することによって被削材に削り残される部分が大きくなりすぎるおそれがあるので、0.3〜0.4mmの範囲に設定されるのが望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1ないし図7は、本発明の一実施形態を示すものである。本実施形態において工具本体1は軸線Oを中心とした略円柱状をなして、この軸線O回りに工具回転方向Tに回転させられて切削に供されるものであり、その先端部はやはり軸線Oを中心とした略半球状に形成されていて、この先端部には該軸線Oを含む平面Pに沿って先端側に開口する断面「コ」字状のスリットが形成され、本実施形態におけるチップ取付座2とされている。なお、このチップ取付座2の上記平面Pに平行に延びる一対の壁面2A,2Bのうち、一方の壁面2Aには工具本体1の外周面に開口する取付孔2Cが、また他方の壁面2Bには取付ネジ孔2Dが、互いに同軸、かつ軸線Oおよび壁面2A,2Bに直交する方向に形成されるとともに、これらの壁面2A,2Bの間の工具先端側を向く底面2Eは、平面Pに沿って内周側に向かうに従い僅かに後退する凹円弧面状に形成されている。
【0010】
そして、このチップ取付座2には、図3ないし図5に示すようなスローアウェイチップ3が着脱可能に取り付けられている。ここで、このスローアウェイチップ3は、チップ取付座2への取付状態において軸線Oに対し対称な形状とされており、そのチップ本体4が超硬合金によって半円よりも僅かに大きな概略円弧板状に形成されていて、このチップ本体4の厚さ方向を向く側面4A,4B間の間隔、すなわち、当該チップ本体4の厚さは、チップ取付座2の上記壁面2A,2B間に嵌挿可能な大きさとされ、またこのチップ本体4がなす上記円弧板の中心部分には、該チップ本体4をその厚さ方向に貫通する貫通孔4Cが形成されている。さらに、この貫通孔4Cを間にして上記半円部分とは反対側を向くチップ本体4の側面4Dは、チップ取付座2の上記底面2Eと等しい曲率半径で凸曲する凸円弧面とされており、この側面4Dを上記底面2Eに密着させた状態で上記貫通孔4Cは上記取付孔2Cおよび取付ネジ孔2Dと同軸とされて、これら取付孔2Cおよび貫通孔4Cに挿通されたクランプネジ5を取付ネジ孔にねじ込むことにより、このチップ本体4は、上記側面4A,4Bを平面Pに平行にして壁面2A,2Bに密着させるとともに、上記貫通孔4Cの中心軸Xを上記平面Pに垂直にして工具本体1の軸線O上に位置させ、上述のようにチップ取付座2に着脱可能に取り付けられる。
【0011】
ここで、このチップ本体4の上記側面4A,4Bには、上記取付状態において該側面4A,4Bの工具回転方向Tを向く互い違いの側の略1/4円弧状の縁部に、それぞれ凹部6,6が形成されており、これらの凹部6,6の工具回転方向T側を向く底面6Aは、軸線Oに平行かつ互いにも平行とされ、上記平面Pに斜めに交差して外周側に向かうに従い工具回転方向T側に向かうように形成されている。従って、この底面6Aは、工具本体1の後端外周側では上記平面Pよりも工具回転方向T側に突出して位置させられる一方、先端内周側では平面Pよりも反対側の側面4B,4A側に後退して位置させられ、この底面6Aの軸線Oに対する後退量、すなわち該底面6Aから軸線Oまでの底面6Aに垂直な方向の距離は、両凹部6,6同士で互いに等しくされている。また、この凹部6の上記底面6Aから側面4A,4Bに至る壁面6Bは、底面6Aに垂直とされるとともに、側面A,4Bに対向する方向からみて鈍角に折れ曲がるように形成され、さらに工具本体1の先端内周部周辺では底面6Aが平面Pから後退しているのに伴い、両凹部6,6の壁面6B,6B同士が軸線O上で鈍角をなして交差するように形成される。
【0012】
そして、これらの凹部6,6には、超硬合金とダイヤモンドやCBNを主成分とする超高硬度焼結体とを層状に一体焼結してなる略1/4円弧の三日月型平板状の切刃チップ7,7が、その超硬合金部分が上記底面6Aにろう付けされることにより、超高硬度焼結体部分7Aを工具回転方向T側に向けてそれぞれ接合されている。ここで、この切刃チップ7の厚さは底面6Aの軸線Oに対する上記後退量と等しくされており、従って上記超高硬度焼結体部分7Aの工具回転方向T側を向く面は軸線Oを含む面とされ、この面がすくい面とされるとともに該すくい面に交差する切刃チップ7の周面は逃げ面とされ、これらすくい面と逃げ面との交差稜線部に、軸線O回りの回転軌跡が軸線Oと上記中心軸Xとの交点を中心とする略半球状をなすように、略1/4円周状の切刃8が形成されている。従って、この切刃8は切刃チップ7の超高硬度焼結体部分7A上に形成されることとなる。また、この切刃チップ7の逃げ面とされる上記周面からこれに連なるチップ本体4の周面にかけては切刃8に対して所定の逃げ角が与えられている。
【0013】
ここで、図6および図7は、こうして構成されたスローアウェイチップ3を取り付けた状態における工具本体1の先端内周部の拡大図であるが、これらの図に示されるように、両切刃チップ7,7はその内周側の端部が軸線Oから僅かに外周側に離間するように取り付けられており、従って上記切刃8も、その内周端が軸線Oには達しておらず、軸線Oの近傍において互いに間隔をあけるように分断されている。そして、さらにこの切刃8の内周端部には、上記平面Pに直交する方向からみて該切刃8がなす円弧(厳密には楕円)に滑らかに接し、内周側に向かうに従い凸曲線を描きつつ後端側に向かう中心刃8Aが形成されており、特に本実施形態ではこの中心刃8Aが描く上記凸曲線は、その曲率半径rが0.1〜0.5mmの範囲に設定された円弧とされている。
【0014】
また、本実施形態では上記平面Pに直交する方向からみた場合の両切刃8,8とその中心刃8A,8Aとの接点Q,Q同士の間隔Lは、0.3〜0.4mmの範囲に設定されている。なお、この中心刃8Aの内周端から後端側に延びる上記すくい面の辺稜部は、該中心刃8Aに鈍角に交差して軸線Oに平行とされている。さらにまた、本実施形態では、このすくい面において上記切刃8の内周端部から上記接点Qを通って中心刃8Aおよび上記後端側に延びる辺稜部の先端部分までを含む範囲に、上記平面Pに直交する方向からみて軸線Oに対して45°の角度で中心刃8A側に向かう方向に沿って、該中心刃8A側に向かうに従い極小さな傾斜で漸次陥没する傾斜面9が形成されており、従ってこれら切刃8の内周端部から中心刃8Aおよび上記後端側に延びる辺稜部の先端部分は、この傾斜面9上に形成されることとなり、このうち少なくとも中心刃8A部分にはホーニングが施されている。
【0015】
このように構成されたスローアウェイ式ボールエンドミルにおいては、まず略1/4円弧状の切刃8が超高硬度焼結体部分7A上に形成された一対の切刃チップ7,7が、1つのスローアウェイチップ3のチップ本体4に接合されることにより、軸線O近傍に位置する部分が分断された半円状の切刃8,8が構成されているので、上記1/4円弧状の切刃8同士の回転軌跡を一致させるのは勿論、その内周端の中心刃8A同士や切刃8との接点Qの位置も両切刃チップ7,7同士で軸線Oに対して正確に対称となるように配置するのが容易となる。このため、いずれか一方の切刃チップ7の切刃8や中心刃8Aに大きな負荷が集中して作用して摩耗が促進されたり、特に切刃8の内周端部の上記中心刃8に欠損が生じたりするのを防ぐことができ、また加工精度の向上を図ることができる。
【0016】
そして、さらに上記スローアウェイ式ボールエンドミルでは、この軸線Oから離間した切刃8の内周端部に形成される中心刃8Aが、該切刃8に接点Qを介して滑らかに接する凸曲線状をなしていて、従来のように切刃との間に角度を有する曲折部が形成されることがなく、しかも中心刃8A自体の強度の向上を図ることもできるので、特に大きな負荷が作用する軸線Oの近傍においても、このような曲折部から欠損が生じたりするのをより確実に防ぐことができ、チップ寿命の延長を図って長期に亙って安定かつ高精度の加工を促すことが可能となる。加えて本実施形態では、この中心刃8Aが切刃8の内周端部も含めて上記傾斜面9上に形成されており、これにより該中心刃8Aの刃先角を大きくすることができるとともに、この中心刃8Aにはホーニングも施されているので、一層の強度の向上を図ってさらに確実に欠損等の発生を防止することができる。
【0017】
一方、本実施形態では、チップ取付座2に取り付けられた上記スローアウェイチップ3にあって、上記切刃チップ7が接合されるチップ本体4の凹部6の底面6Aが、上記平面Pに対して斜めに交差して外周側に向かうに従い工具回転方向T側に向かうように傾斜させられており、この平面Pとチップ本体4の両側面4A,4Bとが平行であることから、両凹部6,6の底面6A,6Aとその工具回転方向T後方側の側面4A,4Bとの間には、工具本体1の外周側においてより大きな肉厚が確保されることとなる。しかるに、この工具本体1の外周側における切刃8による切削形態は、切削速度が0に近くて被削材を押し潰すような切削形態となる先端内周側に比べ、切削速度が速く、またより断続的な切削となるとともに生成される切屑の厚さも大きくなり、このため切刃8には衝撃的な負荷が作用することとなるが、これに対して本実施形態では、上述のようにこの外周側において超硬合金よりなるチップ本体4の肉厚が確保されているので、このような衝撃的負荷にも十分抗し得る剛性を切刃8に与えることができ、従ってこの外周側でも切刃8の欠損等を防止することが可能となる。
【0018】
なお、本実施形態では、上記平面Pに直交する方向からみた場合の上記中心刃8Aがなす凸曲線(特に本実施形態では凸円弧)もの曲率半径rを0.1〜0.5mmの範囲としているが、これは、この曲率半径rが小さすぎると、接点Qを介しての切刃8からの中心刃8Aの折れ曲がりが急になりすぎ、如何に中心刃8Aが切刃8に滑らかに接しているといっても、特にこの接点Qの周辺で切刃強度が損なわれて欠損等が生じてしまうおそれがあるからである。また、これとは逆に上記曲率半径rが大きすぎると、中心刃8Aを切刃8の内周端に滑らかに接するようにするのに伴い、中心刃8Aが切刃8の延長線に沿って内周側に延びるようになってしまって、該中心刃8Aの内周端における軸線O方向の後退量が不十分となり、軸線O近傍において大きな負荷が作用するのを避けることができなくなって、やはりその欠損等を招くおそれが生じる。従って、この中心刃8Aがなす凸曲線の曲率半径rは、本実施形態のように0.1〜0.5mmの範囲に設定されるのが望ましい。
【0019】
また、本実施形態では、上記軸線Oを間に挟んで配置される一対の切刃チップ7,7の切刃8と中心刃8Aとの接点Q,Q同士の間隔Lを0.3〜0.4mmの範囲に設定しているが、これについても、この間隔Lが小さすぎると、中心刃8Aや切刃8の内周端部が軸線Oに近づきすぎて、軸線O近傍に作用する大きな切削負荷を避けることができなくなるおそれがある一方、逆にこの間隔Lが大きすぎると、切刃8が軸線Oに達しないために被削材に削り残される部分の幅が大きくなりすぎ、加工精度を損なうおそれが生じる。このため、この接点Q,Q間の間隔Lについても、本実施形態のように0.3〜0.4mmの範囲に設定されるのが望ましい。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ボールエンドミルの軸線近傍に位置する部分が互いに間隔をあけるように分断された半円弧状をなす切刃が、工具本体の着脱可能に装着されるスローアウェイチップの超高硬度焼結体部分に形成されているので、この分断された切刃、特にこの切刃の内周端に形成される中心刃を上記軸線に対して正確かつ容易に対称に配置することができ、一方の切刃に過大な切削負荷が作用して欠損が生じたり、加工精度が損なわれたりするのを防止することができる。そして、さらにこの中心刃が、上記切刃の内周端部に滑らかに接する凸曲線状をなしているので、中心刃自体の強度の向上を図るとともに、特にこれら中心刃と切刃とが接する部分において欠損等が生じるのを一層確実に防止することができ、これらによりチップ寿命の延長を図って長期に亙って安定かつ円滑な加工を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す平面図である。
【図2】 図1に示す実施形態を先端側からみた正面図である。
【図3】 本発明の一実施形態に係わるスローアウェイチップ3の平面図である。
【図4】 図3に示すスローアウェイチップ3を工具本体1への取付状態において先端側からみた正面図である。
【図5】 図3におけるZZ断面図である。
【図6】 図3ないし図5に示したスローアウェイチップ3を工具本体1に装着した実施形態の先端部の拡大平面図である。
【図7】 図3ないし図5に示したスローアウェイチップ3を工具本体1に装着した実施形態の先端部の拡大正面図である。
【符号の説明】
1 工具本体
2 チップ取付座
3 スローアウェイチップ
4 チップ本体
4C 貫通孔
5 クランプネジ
7 切刃チップ
7A 切刃チップ7の超高硬度焼結体部分
8 切刃
8A 中心刃
9 傾斜面
O 工具本体1の軸線
X 貫通孔4Cの中心軸
P 工具本体1の軸線Oを含む平面(チップ取付座2が形成される平面)
Q 切刃8と中心刃8Aとの接点
L 接点Q,Q同士の間隔
r 中心刃8Aの曲率半径
T 工具回転方向

Claims (3)

  1. 軸線回りに回転される工具本体の先端部に、該軸線を含む平面方向に延びるスリット状のチップ取付座が形成され、このチップ取付座に、略半円弧状に延びる切刃を備えたスローアウェイチップが、上記切刃がなす円弧の中心を上記軸線上に位置させるとともに該切刃を工具先端側に突出させて着脱可能に取り付けられてなるスローアウェイ式ボールエンドミルであって、上記切刃は、上記スローアウェイチップ上に接合された超高硬度焼結体部分に形成されるとともに、上記軸線の近傍においては互いに間隔をあけるように分断されて該軸線に達することがないように形成されており、これら分断された切刃の内周端部には、上記平面に直交する方向からみて該切刃がなす上記円弧に滑らかに接して内周側に向かうに従い凸曲線を描きつつ工具後端側に向かう中心刃がそれぞれ形成されていることを特徴とするスローアウェイ式ボールエンドミル。
  2. 上記平面に直交する方向からみて上記中心刃がなす凸曲線の曲率半径が0.1〜0.5mmの範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のスローアウェイ式ボールエンドミル。
  3. 上記軸線を間に挟んで配置される上記切刃と中心刃との接点同士の間隔が0.3〜0.4mmの範囲に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスローアウェイ式ボールエンドミル。
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