JP3964034B2 - Alc外壁の改修構造 - Google Patents

Alc外壁の改修構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は建築、構築物のALC部材(軽量気泡コンクリート)からなる既存外壁面を新規外壁で改修するための構造に関するものである。さらに詳しくは、新規の乾式壁材を取り付けるための連結下地材を、ALC外壁に負担(荷重)をかけることなく建物の躯体(下地材)に直接固定した持出梁構造とすることによって、ALC外壁を傷つけず、しかも、新規の乾式壁材の取付強度も充分なALC外壁の改修構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ALC部材を使用した外壁の改修は、古くなった既存のALC外壁をすべて撤去して、既存の躯体や胴縁等の壁下地材に新規外壁を形成した構造や、ALC外壁面に直接新規の乾式壁材を当接して、乾式壁材をコンクリートアンカー等の固定具を用いて、ALC壁そのものを壁下地材として利用して改修した構造が一般的に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように古くなった既存のALC外壁をすべて撤去して、既存の躯体や胴縁等の壁下地材に新規外壁を形成した構造では、撤去のための費用の増大や撤去した廃材の処理に課題があると共に、工事中は外壁が無い状態となり、工事期間中は建物に居住したり、あるいは仕事を行ったり、建物内部を利用することができなくなる課題があった。
【0004】
また、ALC外壁をそのまま壁下地材として利用し、新規壁材を施工する構造では、そもそも古くなったALC外壁は、その性質により凍害や経時変化で、ひび割れや一部脱落、強度劣化が進んでおり、これを壁下地として利用することは、取り付けられた新規壁材の取り付け強度に問題が有り、台風や地震等の外的衝撃により脱落したり、剥がれたりする危険を伴っていた。さらに、ALC外壁の表面には凹凸があり、そのまま新規外壁を施工すると凹凸による不陸調整が困難で、張り上がった新規壁面にも凹凸が発生し、美観性にも劣るものであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような欠点を除去するため、既存のALC外壁の下地材が配設されている位置に貫通孔を形成し、この貫通孔に連結下地材を挿入すると共に、下地材に固定し、かつ、他端はALC外壁表面に配設したシート材を介して胴縁に固定し、この胴縁に新規の乾式壁材を固定する構造としたので、工事中も居住を損なわず、施工が容易で取り付け強度も確実となり、連結下地材が伸縮機能を有するので、ALC外壁の厚みの違いへの対応や不陸の調整も可能なので、新規乾式壁材の張り上がりの美観性も向上し、さらには、シート材はALC外壁の保護材として機能し、地震等の外圧により、古くなった既存のALC外壁自体、および貫通孔から、ALC外壁が崩れて破片が飛び散ったり、新規の乾式壁材を押圧したりするのを防止すると共に、貫通孔を閉塞して、貫通孔を形成することにより失われた防水性、気密性、断熱性、強度劣化を補充でき、かつ、連結下地材を持出梁構造として、既存のALC外壁に一切の負担(荷重を)かけずに改修できるALC外壁の改修構造を提案するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に図面を用いて本発明に係るALC外壁の改修構造の一実施例について詳細に説明する。図1は上記ALC外壁の改修構造の代表的な一例を示す斜視図、図2はその断面図を表す説明図であり、Aは建物の躯体およびALC外壁Bの取り付け下地となる下地材で、図に示すような水平方向に配置された横架材からなり、さらに具体的にはH型鋼材、もしくは図示しないが角型鋼材、C型鋼材(リップ溝型鋼材)、L字アングル材、溝型鋼材等の鉄骨の下地材からなるものである。
【0007】
Bは既存のALC外壁で、図2に示すように、H型鋼材等からなる下地材Aにアングルa、タテカベプレートbを介して固定されているものである。なお、図2は改修時期にきている一般的な挿入筋工法にて取り付けられているALC外壁Bの例を示しており、この他にもALCの取り付け方は種々あり、これに限定されるものではない。また、cはALC外壁Bの目地部に充填される充填目地材であり、さらには、ALC外壁Bの表面に化粧被覆部材(塗料等、図示せず)で化粧が施されていたりするものである。
【0008】
CはALC外壁Bに形成した貫通孔であり、下地材Aの配設位置に沿って、ALC外壁Bに一定ピッチでホールソー等の機器を用いて、ALC外壁Bの表面側から形成するものである。また、貫通孔Cは後記する連結下地材Dを差し込むための経路として機能するものであり、その形状、大きさは連結下地材Dが容易に充填できる程度で、下地材Aに取り付けられれば任意である。なお、ALC外壁Bに貫通孔Cを形成することにより、ALC外壁Bの表面側から下地材Aを施工者が目で直接確認することができ、後記する連結下地材Dの下地材Aへの取り付けが確実なものとなる。
【0009】
Dは連結下地材であり、ALC外壁Bに形成した貫通孔Cに挿入し、その一端を下地材Aに、他端を後記する胴縁Eに固定するものであり、ALC外壁Bの取り付け下地材Aと新規の乾式壁材Gの取り付け下地となる胴縁Eとを連結して、乾式壁材Gの取り付け強度の劣化を防止するものである。また、その取り付けは、貫通孔Cと連結下地材Dとが触れないよう(当接しないよう)にし、ALC外壁Bには一切の負担(荷重)をかけないように取り付けるものである。さらに、連結下地材Dは後記するシート材Fの取付下地としても機能するものである。
【0010】
連結下地材Dの具体的な形状の一例としては、例えば図3(a)の斜視図、および図3(a)の中央断面図に該当する図3(b)に示すように、外部材D1と内部材D2との2部材から構成されるものであり、その素材としては、強度に優れた各種鋼材や、鉄、ステンレス、アルミニウム、チタン、繊維強化された各種合成樹脂等からなるものである。
【0011】
また、外部材D1は図4(a)、(b)に、内部材D2は図5(a)、(b)にそれぞれ示すように、共に有底の円筒体であり、両者は互いに外底部1および内底部2を外側にしてねじ結合されているものである。すなわち、外部材D1の開口側内周面には雄ネジ溝3が形成されており、また、内部材D2の外周面には雌ネジ溝4が形成されているものでる。
【0012】
さらに、外部材D1の外底部1には、1つ以上の下孔5が形成されており、ヘクス、テクス、スクリュウビス等の固定具βの打設の際のガイド孔として機能するものであり、その数は必要な取付強度により任意に設定されるものである。勿論、外部材D1の下地材Aの固定手段としては、固定具βを用いる他にも、直接、溶接して取り付けたり、あるいは別途接着剤を介して強固に取り付けることも可能である。
【0013】
内部材D2の内底部2の中央部分には、工具係止孔6が形成されており、これは、内部材D2を外部材D1にネジ結合する際に、ドライバー等の工具の先を挿入するための孔であり、これにより内部材D2と外部材D1とのネジ結合が容易になるものである。
【0014】
このように、外部材D1と内部材D2とは、ネジ結合を行い、連結下地材Dとして一体化されるので、連結下地材Dには長さの伸縮機能が付加され、よって、一つの連結下地材Dにより、ALC外壁Bの厚みが異なってもある程度対応することが可能であり、かつ、下地材Aの不陸調整が容易に可能となるものである。
【0015】
Fはシート材であり、例えば図6に示すような長尺シート状物からなり、ALC外壁Bの表面、貫通孔C、および内部材D2の内底部2を覆うように配設するものであり、ALC外壁Bの保護材として機能し、地震等の外圧により、古くなった既存のALC外壁B自体、および貫通孔Cから、ALC外壁Bが崩れて破片が飛び散ったり、新規の乾式壁材Gを押圧したりするのを防止すると共に、貫通孔Cを閉塞して、貫通孔Cを形成することにより失われた防水性、気密性、断熱性、強度劣化を補充するものである。
【0016】
シート材Fの素材としては、ある程度強度を必要とするので、各種繊維等で強化された物が好ましく、例えば、炭素繊維強化シート、FRPシート、ガラス繊維シート、不織布、アスファルトフェルトシート、ボロン繊維シート、ポリカーボネイトシート、塩化ビニルシート、ゴム系シート等からなる。
【0017】
Eは胴縁であり、図1、図2に示すようにALC外壁Bの表面に突出している連結下地材Dの先端にシート材Fを介して、固定具β等の固定手段により取り付けるものであり、後記する乾式壁材Gの取付下地として機能するものである。また、胴縁Eはその厚みによりALC外壁Bと乾式壁材Gとの間に空間を有することとなり、新鮮な空気等の流通路として機能させ、腐食防止等に利用することも可能である。
【0018】
胴縁Eの具体例としては例えば、図7に示すものであり、ハット型鋼材7の頭部8に平鋼材9を溶接により装着して一体化したものである。勿論、これは胴縁Eの一例であり、例えば、角形鋼材(角パイプ)、ハット型鋼材、リップ溝型鋼材、溝型鋼材、平型鋼材等を胴縁Eとして用いることができる。なお、その素材としても、強度に優れた各種鋼材や、鉄板、ステンレス板、アルミニウム材、木材、集成材、プラスチック複合材等を用いることができる。
【0019】
さらに、胴縁Eは水平方向に延びる横胴縁E1と垂直方向に延びる縦胴縁E2とがあり、後記する乾式壁材Gの種類や(縦張り型、横張り型)、必要な胴縁ピッチにより任意にALC外壁Bの表面に配置するものである。
【0020】
なお、横胴縁E1と縦胴縁E2との重なり部分は、ALC外壁Bと乾式壁材Gとの間の距離が長くならないように(いわゆる、フケが出ないように)、同一面状にて連結するのが好ましく、例えば図8(a)のような連結金具H1を用いて図9に示すように行ったり、あるいは、図8(b)のような連結金具H2を用いて図10に示すように行うのが、好ましいものである。
【0021】
すなわち、図8(a)に示す連結金具H1は、連結舌片10同士をL字状屈曲して形成したアングルピース状であり、各連結舌片10には固定具βの位置決めガイトとなる下孔11が形成されている。
【0022】
この連結金具H1は、図9に示すように、横胴縁E1と縦胴縁E2をその側面部12から固定具βを打設して固定して連結するのであり、交わりの部分では上下、左右の計4個の連結金具H1を使用して、強固に胴縁E同士を連結するものである。
【0023】
また、図8(b)に示す連結金具H2は角形鋼材(角パイプ)を短尺に切断して形成したものである。
【0024】
この連結金具H2は、図10に示すように、縦胴縁E2の溝部13内に挿入し、横胴縁E1のリップ部14、および縦胴縁E2の側面部12をそれぞれ固定具βにて打設することにより、横胴縁E1と縦胴縁E2を連結するものである。なお、この場合は、横胴縁E1のリップ部14に打設する固定具βを鍋頭、皿頭形状のものとすることにより、固定具βの頭部によるフケを最小限にすることができ、乾式壁材Gの取り付けにじゃまにならないようにするものである。
【0025】
新規の乾式壁材Gは古くなったALC外壁Bの表面を覆い、新たな壁面を形成するもので、主に、化粧材、防水材、断熱材、防火材、耐火材として機能するものであり、既存の下地材Aに負担をかけないように、例えば図11に示すような軽量の金属パネルや金属サイディング材、各種窯業系サイディング材等が好ましいものである。
【0026】
すなわち、図11に示す乾式壁材Gは、表面材15と裏面材16とで芯材17をサンドイッチしたサンドイッチ板材からなるものである。
【0027】
表面材15、裏面材16は金属薄板からなる場合は、例えば鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、チタン、アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板、ガルバリウム鋼板、ホーロー鋼板、クラッド鋼板、フッ素樹脂鋼板、ラミネート鋼板(塩ビ鋼板等)、サンドイッチ鋼板(制振鋼板等)、(勿論、これらを各種色調に塗装したカラー板を含む)の一種を押出成形、ロール成形、プレス成形して所定形状に形成したものである。
【0028】
また、表面材15、裏面材16は合成樹脂板からなる場合は、例えば塩ビ樹脂、ポリカーボネイト樹脂等を押出成形、プレス成形、ロール成形等を行って所定形状に形成したものである。勿論、これら金属板と合成樹脂板とを積層複合した素材としても良いものである。
【0029】
さらに、特に裏面材16をアルミニウム蒸着紙、アスベスト紙、クラフト紙、アスファルトフェルト、金属箔(Al、Fe、Pb、Cu)、合成樹脂シート、ゴムシート、布シート、石膏紙、水酸化アルミ紙、ガラス繊維不織布等の1種、または2種以上をラミネートしたもの、あるいは防水処理、難燃処理されたシート状物から形成することもできる。
【0030】
芯材17は乾式壁材Gの主に断熱材、防火材、嵩材として機能するものであり、ポリウレタン、ポリイソシアヌレート、フェノール、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリスチレン、ユリア等の合成樹脂やその発泡体、もしくはケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等の無機材やその発泡体、あるいはガラス繊維、セラミック繊維、岩綿、アスベスト等の繊維質マット状物、石膏ボード等からなるものである。
【0031】
また、芯材17と表面材15および裏面材16との一体化は、例えば芯材17が合成樹脂発泡体の際はその自己接着性を利用して、またそれ以外の際には別途接着剤(図示せず)を介して一体に積層し、サンドイッチするものである。
【0032】
さらに図11は、乾式壁材Gの一側端に雄型連結部18を、他側端に雌型連結部19を形成した相決状とした、一般的な横張り型の金属サイディング材を示す例である。なお、図では、雌型連結部19内に一条の軟質のシール材20が介在させてあり、目地部の防水性を向上するものである。
【0033】
さらに、乾式壁材Gの取付は、図1、図2に示すように、その雄型連結部18をタッピンビス、テクスビス、セルフドリリングスクリュービス等の固定具βを用いて胴縁Eに固定すると共に、雄型連結部18と雌型連結部19との雄、雌嵌合により、連結されて、取り付けられるものである。
【0034】
ここで、本発明に係るALC外壁の改修構造の施工方法について、簡単に説明する。まず、図12に示すように、下地材Aの配設位置に沿って、ALC外壁Bに任意ピッチでホールソー等の機器を用いて、ALC外壁Bの表面側から貫通孔Cを形成する。この際、貫通孔Cのピッチとしては水平方向のピッチP=600、900、1200、1500mm位、垂直方向のピッチLは、建物の種類によっても異なるが、一般的には1階層分の高さ3500mm位である。
【0035】
次に図13に示すように、連結下地材Dの外部材D1を貫通孔Cに挿入して、その外底部1を下地材AであるH型鋼材のウェブに当接し、下孔5を介して、固定具βにより取り付ける。この際、ALC外壁Bに荷重をかけないように、外部材D1の外周が貫通孔Cに触れないように注意する。
【0036】
そして、図14に示すように、不陸を調整しながら外部材D1に内部材D2をねじ結合させ、取り付ける。この際、内部材D2の工具係止孔6にドライバー等の工具21を差し込み回転させれば、作業がより容易となるものである。
【0037】
次に図15に示すように、貫通孔C、内部材D2の内底面2、およびALC外壁Bの表面を覆うようにシート材Fを敷設する。その際、固定具βを用いて、内部材D1にシート材Fを固定しても良い。
【0038】
次に図16に示すように、長尺状の横胴縁E1の溝部13を固定具βを介して固定する。そして、図17に示すように、縦胴縁E2を連結金具H1やH2を用いて、ピッチP1の間隔をおいて、横胴縁E1に固定する。この際のピッチP1は、取り付ける乾式壁材Gの必要な胴縁ピッチや、地上高による耐風圧強度等により決められるものであり、例えば、600、900、1200、1500、2000mm等である。なお、図16および図17において、シート材Fは便宜上1点鎖線で示した。
【0039】
最後に、図1に示すように、横張り型の乾式壁材Gを縦胴縁E2のリップ部14に固定具βを用いて取り付け、改修を完了するものである。勿論、図示しないが、水切り材やスタータ材、止縁材、出隅材、入隅材、開口部材、シーリング材等の各種役物を必要に応じて施工して新規外壁面を形成するものである。
【0040】
以上説明したのは、本発明に係るALC外壁の改修構造の一実施例であるが、図18〜図24に示すような部材を用いた構造とすることもできる。
【0041】
すなわち、図18は胴縁Eの断面形状の変形の一例を示すものであり、図18(a)はロールフォーミング加工により一部材を屈曲して所定の形状に形成した胴縁Eの例である。図18(b)は、2つのコ字状の溝型鋼材22と、平鋼材9とを溶接により一体化して、所定形状に形成した胴縁Eの例である。図18(c)はハット型鋼材7のみからなる胴縁Eの例である。
【0042】
図19〜図22は乾式壁材Gのその他の例を示す断面図であり、図19(a)〜(d)は落とし込み型で、主に横張りに用いられる乾式壁材Gの例、図20(a)〜(c)は差し込み型で主に縦張りに用いられる乾式壁材Gの例である。
【0043】
図21に示す乾式壁材Gは、大型の両面金属サンドイッチパネルの例を示す断面図であり、特に図21(b)は雄型連結部18内には防水性と耐火性を有する耐火性パッキング材23を、雌型連結部19内には防水性シーリング材24をそれぞれ介在させて、連結目地部の防水性と耐火性を向上した例である。
【0044】
さらに、図21(b)に示す乾式壁材Gは、雄型連結部18と雌型連結部19の形状に合致するように任意に形成した不燃部材25を各連結部内に装着した例であり、不燃部材25は、乾式壁材G同士で形成される連結目地部の防火性、耐火性を向上するものであり、また、雄型連結部18と雌型連結部19の端部に充填することから、乾式壁材G端部における芯材17の欠肉を防止し、芯材17の発泡性や延展性をも向上させるものである。なお、不燃部材25はケイ酸カルシウム板、高密度フェノール樹脂板、木毛セメント板、ロックウール板、水酸化アルミニウム板等の1種以上の不燃性部材からなるものである。
【0045】
また、図22に示す乾式壁材Gは、表面材15、裏面材16を方形、または長方形状に形成したボックス型のサンドイッチパネルの例である。
【0046】
図23は連結下地材Dの外部材D1と内部材D2のネジ結合を調節し、ALC外壁Bの表面と胴縁Eとの間に、空隙△Tを形成するようにした構造の例である。
【0047】
図24は乾式壁材Gが縦張り型の際の、胴縁Eの取り付け配置の例を示すものであり、この場合は、縦胴縁E2の間に、必要な任意ピッチで中間横胴縁E3を取り付け配置することにより、横胴縁E1と中間横胴縁E3が乾式壁材Gの下地として機能するものである。なお、この際の中間横胴縁E3は、L字状のアングル材や中空の角パイプ等を用いることもできる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るALC外壁の改修構造によれば、▲1▼既存のALC外壁を解体する必要がないので、施工工数を省略できると共に、工期を大幅に短縮することができ、しかも施工中の居住や利用に何等支障を来さない。▲2▼既存のALC外壁上に新規外壁を形成するので、施工が簡単でコストを節約できる。▲3▼既存のALC外壁と新規の乾式壁材との2重壁構造となり、断熱性、防音性、防火性に富む構造となる。▲4▼ALC外壁に貫通孔を形成することにより、ALC外壁の表面側から下地材を施工者が目で直接確認することができ、連結下地材の下地材への取り付けが確実なものとなり、乾式壁材の取り付け強度が劣化しない。▲5▼連結下地材を2部材とし、伸縮機能を持たせることで、下地材の不陸の調整が容易に行え、施工が容易となると共に、乾式壁材の張り上がりの美観性が向上する。▲6▼連結下地材を持出梁構造として、貫通孔や既存のALC外壁に一切触れることがないので、既存のALC外壁に一切の負担(荷重)をかけずに改修でき、新規の乾式壁材の取付強度も充分でかつ、ALC外壁か破損することがない。▲7▼シート材はALC外壁の保護材として機能し、地震等の外圧により、古くなった既存のALC外壁自体、および貫通孔から、ALC外壁が崩れて破片が飛び散ったり、新規の乾式壁材を押圧したりするのを防止すると共に、貫通孔を閉塞して、貫通孔を形成することにより失われた防水性、気密性、断熱性、強度劣化を補充できる。等の特徴、効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るALC外壁の改修構造の代表例を示す説明図である。
【図2】本発明に係るALC外壁の改修構造の代表例を示す説明図である。
【図3】本発明に用いる連結下地材の例を示す説明図である。
【図4】連結下地材を構成する外部材の例を示す説明図である。
【図5】連結下地材を構成する内部材の例を示す説明図である。
【図6】シート材の例を示す説明図である。
【図7】胴縁の例を示す説明図である。
【図8】連結金具の例を示す説明図である。
【図9】横胴縁と縦胴縁の連結の例を示す説明図である。
【図10】横胴縁と縦胴縁の連結の例を示す説明図である。
【図11】乾式壁材の例を示す説明図である。
【図12】本発明に係るALC外壁の改修構造の施工手順の例を示す説明図である。
【図13】本発明に係るALC外壁の改修構造の施工手順の例を示す説明図である。
【図14】本発明に係るALC外壁の改修構造の施工手順の例を示す説明図である。
【図15】本発明に係るALC外壁の改修構造の施工手順の例を示す説明図である。
【図16】本発明に係るALC外壁の改修構造の施工手順の例を示す説明図である。
【図17】本発明に係るALC外壁の改修構造の施工手順の例を示す説明図である。
【図18】胴縁のその他の例を示す説明図である。
【図19】乾式壁材のその他の例を示す説明図である。
【図20】乾式壁材のその他の例を示す説明図である。
【図21】乾式壁材のその他の例を示す説明図である。
【図22】乾式壁材のその他の例を示す説明図である。
【図23】本発明に係るALC外壁の改修構造のその他の例を示す説明図である。
【図24】胴縁の取付配置のその他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
β 固定具
a アングル
b タテカベプレート
c 充填目地材
A 下地材
B ALC外壁
C 貫通孔
D 連結下地材
D1 外部材
D2 内部材
E 胴縁
E1 横胴縁
E2 縦胴縁
E3 中間横胴縁
F シート材
G 乾式壁材
H1 連結金具
H2 連結金具
1 外底部
2 内底部
3 雄ネジ溝
4 雌ネジ溝
5 下孔
6 工具係止孔
7 ハット型鋼材
8 頭部
9 平鋼材
10 連結舌片
11 下孔
12 側面部
13 溝部
14 リップ部
15 表面材
16 裏面材
17 芯材
18 雄型連結部
19 雌型連結部
20 シール材
21 工具
22 溝型鋼材
23 耐火パッキング材
24 防水性シーリング材
25 不燃部材

Claims (1)

  1. 既存のALC外壁に貫通孔が設けられ、該貫通孔に外部材と内部材とからなる連結下地材が挿入されていると共に、該連結下地材の外部材の一端部は既存のALC外壁が取り付けられている下地材に固定され、外部材の他端と内部材の一端部とが伸縮機能を有して結合され、内部材の他端はALC外壁表面に配設したシート材を介して胴縁に固定されており、かつ、胴縁に新規の乾式壁材が固定されてなることを特徴とするALC外壁の改修構造。
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