JP3963848B2 - 交通情報提供システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路上を走行する車両に対して交通情報を提供する交通情報提供システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、道路上を走行している車両に対して、事故や渋滞、路面状況等の情報を提供する交通情報システムの普及が進んでいる。例えば、財団法人道路交通情報通信システムセンターが運営する道路交通情報通信システム(VICS:Vehicle Information and Communication System)(VICSは登録商標)では、警察や道路管理者等からの情報をセンタにおいて編集、処理し、道路上に設置した電波ビーコンや光ビーコン、あるいはFM(Frequency Modulation)多重放送を通じて、走行する車両に対して提供する。車両内では、受け取った情報をカーナビゲーションシステム等を用いて処理することにより、目的地までの道路交通状況や最適経路等の情報を、ディスプレイ上の表示や音声情報として運転者に通知することができる。
【0003】
また、最近では、車両の近接地点における事象を運転者に提供して、事故の発生を防止するシステムの開発も行われている。例えば、技術研究組合走行支援道路システム開発機構が研究している走行支援道路システム(AHS:Advanced cruise-assist Highway System)は、対向する車両や、見通し不良地点等での車両や落下物等の障害物、車線内での走行車両の位置等の情報を、道路上のセンサで検知して車両に通知し、運転者に対して道路上の情報を提供するとともに、各種の警報や操作支援を行うサービスを想定している。
【0004】
なお、情報収集のためのセンサ装置を多くの地点に設置することなく、多地点での交通情報をリアルタイムに提供可能な交通情報システムとして、以下のようなものが考えられている。この交通情報システムは、主に、移動可能な複数の移動局と、基地局によって構成される。移動局は、例えば道路を走行する車両に搭載されており、道路状況を検出して、基地局に送信する。基地局は、移動局から受信した道路状況の情報に基づいて、交通情報を生成する。生成された交通情報は、移動局を搭載した車両に通知される。また、この交通情報システムでは、移動局の位置や移動速度を基地局に通知し、基地局において所定範囲内に存在する車両の数や移動速度の経時変化に基づいて、渋滞予測情報を生成することも可能となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−307276号公報(段落番号〔0032〕〜〔0054〕、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような交通情報システムや、車両の走行支援等のためのシステムにおいては、走行車両に通知する情報を作成するための基礎的な情報を、できるだけ広域かつ多くの地点で、リアルタイムに収集することが望ましい。また、収集した情報を、できるだけ迅速に走行車両に通知することが望ましい。
【0007】
しかし、上記のVICSでは、複数の都道府県といった広い地域に設置されたセンサによって情報が収集され、この情報が一旦、すべてセンタに集約される。そして、これらの情報がセンタで一括編集された上で、車両へ配信される。このようなシステムでは、情報を広い地域から得られるものの、提供される情報の更新周期が長くなってしまい、リアルタイム性が乏しくなることが問題であった。また、障害や保守等によりセンタの機能が停止した場合、情報提供が広範囲で停止する場合があり得ることや、センサからセンタ、およびセンタから電波・光ビーコンへの各通信路間に冗長性がないため、通信路上で障害が発生した場合は、その地点での情報収集や、情報提供が不可能となる問題もある。
【0008】
一方、AHSでは、センサで得た情報を近接する処理装置で処理し、数百メートルから1キロメートル程度をカバーする狭域の通信を用いて車両へ配信していることから、車両を中心とした狭い範囲での情報しか得ることができない。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、発生した事象に応じて情報を的確に提供できるとともに、障害発生時におけるシステムの耐性に優れた交通情報提供システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、図1に示すような交通情報提供システムが提供される。この交通情報提供システムは、道路上を走行する車両に対して交通情報を提供するものであり、道路1上で発生した事象を検出する事象検出装置40と、前記事象検出装置40からの検出信号を受けて、前記事象の発生を示す事象情報を送信する送信側通信装置10と、道路上を走行する車両に情報を配信する複数の情報配信装置51〜54と、前記各情報配信装置51〜54に接続して、受信した前記事象情報を配信させる複数の受信側通信装置21〜24と、前記送信側通信装置10と前記各受信側通信装置21〜24とを相互に接続するとともに、前記受信側通信装置21〜24同士を相互に接続する通信回線30とから構成され、前記送信側通信装置10は、あらかじめ決められた前記受信側通信装置に対して、前記事象情報を前記通信回線30を通じて送信し、前記受信側通信装置21〜24のそれぞれは、前記通信回線30を通じて、前記送信側通信装置10から前記事象情報を受信したとき、および、他の前記受信側通信装置から前記事象情報を受信したときに、前記事象の発生場所からの距離と前記事象情報の種別とに基づいて前記事象情報を転送するか否かを判定し、転送すると判定した場合に、前記事象情報を、接続された前記情報配信装置51〜54に出力して車両に配信させるとともに、あらかじめ決められた他の前記受信側通信装置に前記通信回線30を通じて転送することを特徴とする。
【0011】
このような交通情報システムでは、道路1上で発生した事象が事象検出装置40によって検出され、その検出信号が送信側通信装置10に供給される。送信側通信装置10は、事象検出装置40からの検出信号を受けると、あらかじめ決められた受信側通信装置に対して、事象の発生を示す事象情報を通信回線30を通じて送信する。各受信側通信装置21〜24は、通信回線30を通じて事象情報を受信し、事象情報を転送するか否かを判定した後、転送すると判定した場合にのみ、受信した事象情報を、接続された情報配信装置51〜54に出力して車両に配信させるとともに、あらかじめ決められた他の受信側通信装置に通信回線30を通じて転送する。また、各受信側通信装置21〜24は、他の受信側通信装置から通信回線30を通じて事象情報を受信した場合にも、同様に、転送の要否を判定した後、転送すると判定した場合に、受信した事象情報を、接続された情報配信装置51〜54に出力するとともに、他の受信側通信装置に転送する。従って、事象情報は、送信側通信装置10から受信側通信装置21〜24へ、および各受信側通信装置21〜24の間で、通信回線30を通じて直接的に伝送されるので、事象情報の通信路に冗長性が生じる。また、各受信側通信装置21〜24では、事象の発生場所からの距離と事象情報の種別とに基づいて事象情報を転送するか否かを判定するため、例えば、事象情報の種別に応じて一定距離の範囲内に存在する他の受信側通信装置に転送を行うように制御することにより、必要のない情報が通信回線上に流れることが防止され、情報の伝送効率が高められる。
【0012】
また、本発明では上記課題を解決するために、通信回線を通じて相互に接続された他の複数の通信装置からの情報を基に、道路上を走行する車両に対して情報配信装置を通じて交通情報を提供する交通情報提供装置において、道路上における事象の発生を示す事象情報を前記情報配信装置に送信して前記車両へ配信させる車両側情報送信部と、前記通信回線を通じて前記事象情報の送受信を行う回線側情報送受信部と、前記回線側情報送受信部によって前記通信回線を通じて、前記事象の検出元である送信側通信装置から前記事象情報が受信されたとき、および、他の前記交通情報提供装置から前記事象情報が受信されたときに、前記事象の発生場所からの距離と前記事象情報の種別とに基づいて前記事象情報を転送するか否かを判定し、転送すると判定した場合に、受信した前記事象情報を前記情報配信装置に送信するように前記車両側情報送信部を制御するとともに、受信した前記事象情報をあらかじめ決められた他の前記交通情報提供装置に前記通信回線を通じて転送するように前記回線側情報送受信部を制御する転送制御処理部とを有することを特徴とする交通情報提供装置が提供される。
【0013】
このような交通情報提供装置では、回線側情報送受信部により、送信側通信装置から送信された事象情報が受信されたときと、同じ構成を有する他の交通情報提供装置から送信された事象情報が受信されたときに、転送制御処理部が、その事象の発生場所からの距離と事象情報の種別とに基づいて事象情報を転送するか否かを判定し、判定結果に応じて回線側情報送受信部および車両側情報送信部を制御する。そして、受信した事象情報を転送すると判断された場合のみ、受信した事象情報は、車両側情報送信部によって情報配信装置に送信され、道路上の車両に提供されるとともに、回線側情報送受信部によって、あらかじめ決められた他の交通情報提供装置に対して通信回線を通じて転送される。
【0014】
従って、通信回線上の通信装置としてこのような交通情報提供装置が複数接続されることにより、事象情報は、交通情報提供装置間で通信回線を通じて直接的に伝送されるので、事象情報の通信路に冗長性が生じる。また、交通情報提供装置は、事象の発生場所からの距離と事象情報の種別とに基づいて事象情報を転送するか否かを判定するため、例えば、事象情報の種別に応じて一定距離の範囲内に存在する他の交通情報提供装置に転送を行うように制御することにより、必要のない情報が通信回線上に流れることが防止され、情報の伝送効率が高められる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の原理を説明するための原理図である。
【0016】
本発明の交通情報提供システムは、道路1上を走行する車両2に対して、道路状況等を示す交通情報を提供するためのシステムである。交通情報提供システムは、主に、送信側通信装置10と、複数の受信側通信装置21〜24と、送信側通信装置10および各受信側通信装置21〜24を相互に接続する通信回線30によって構成される。また、送信側通信装置10には、道路1上における事象の発生を検出する事象検出装置40が接続されている。さらに、受信側通信装置21〜24には、走行中の車両に対して情報を配信する情報配信装置51〜54がそれぞれ接続されている。
【0017】
なお、図1では、送信側通信装置10および事象検出装置40がそれぞれ1つのみ示されているが、実際には複数設けられてもよい。また、図中では4つの受信側通信装置21〜24、および4つの情報配信装置51〜54がそれぞれ示されているが、実際にはより多数設けられてもよい。
【0018】
事象検出装置40は、道路1上における事象の発生を検出して、その検出信号を送信側通信装置10に供給する。この事象検出装置40は、例えば、道路1上の車両の有無やそれらの走行速度に基づく交通渋滞状況、道路1上の落下物の有無や凍結の有無等の路面状態、見通しの悪い交差点での車両接近状況等を検出するセンサ等によってなる。送信側通信装置10は、事象検出装置40からの検出信号を受信して、事象の発生を示す事象情報を、あらかじめ決められた例えば受信側通信装置21および22に対して、通信回線30を通じて送信する。
【0019】
一方、情報配信装置51〜54は、道路1上の車両2に対して、例えば無線通信、光通信、FM電波等を用いて、情報を配信する。また、受信側通信装置21〜24は、送信側通信装置10、または他の受信側通信装置から、通信回線30を通じて事象情報を受信することが可能となっている。受信側通信装置21〜24は、受信した事象情報を、接続された情報配信装置51〜54に出力し、車両に配信させる機能と、通信回線30を通じて他の受信側通信装置に転送する機能とを有する。
【0020】
具体的には、受信側通信装置21〜24は、事象情報を受信すると、その事象の発生場所からの距離と事象情報の種別とに基づいて、事象情報を転送するか否かを判定する。このとき、各受信側通信装置21〜24は、例えば、事象の発生場所からの距離と、事象情報の種別とを対応づけた距離テーブル21aを参照する。そして、転送すると判定した場合に、接続された情報配信装置51〜54に対して事象情報を出力するとともに、あらかじめ決められた他の受信側通信装置に事象情報を転送する。
【0021】
なお、この交通情報提供システムでは、基本的に、送信側通信装置10は、接続された事象検出装置40の近傍に設置される。同様に、各受信側通信装置21〜24も、接続された情報配信装置51〜54の近傍に設置される。そして、各受信側通信装置21〜24における転送判定の基準として用いられる距離は、送信側通信装置10の設置地点と各受信側通信装置21〜24の設置地点との間の距離、および各受信側通信装置21〜24の設置地点間の距離に基づいて設定される。あるいは、送信側通信装置10に接続された事象検出装置40の設置地点と各受信側通信装置21〜24に接続された各情報配信装置51〜54の設置地点との間の距離、および、各情報配信装置51〜54の設置地点間の距離を基準としてもよい。
【0022】
以下、このような交通情報提供システムの動作について、順を追って説明する。
まず、送信側通信装置10は、接続された事象検出装置40からの検出信号を受信する(ステップS1)。そして、この検出信号に基づいて事象情報を生成し、あらかじめ決められた受信側通信装置に対して、事象情報を通信回線30を通じて送信する(ステップS2)。ここで、送信側通信装置10は、例えば、一定距離の範囲内に存在する受信側通信装置に対して、事象情報を送信する。ここでは例として、受信側通信装置21および22に対して送信することにする。
【0023】
受信側通信装置21は、送信側通信装置10からの事象情報を通信回線30を通じて受信すると、距離テーブル21aを参照して、この事象情報を転送するか否かを判定する(ステップS3)。ここで、例えば、距離テーブル21aには、事象情報の種別ごとに距離の限界値を保持しておき、事象の発生場所からの距離がこの限界値以下である場合に、転送すると判定する。この場合、例えば、事象の発生場所の近くを走行する車両にのみ通知する必要がある事象情報の場合は、距離の限界値を小さく設定する。このような事象情報としては、見通しの悪い交差点における接近車両の有無等が考えられる。また、事象の発生場所から比較的遠い場所を走行する車両に通知すべき事象情報の場合は、距離の限界値を大きく設定する。このような事象情報としては、渋滞情報や、工事等による道路規制情報等が考えられる。
【0024】
受信した事象情報を転送すると判定した場合、受信側通信装置21は、この事象情報を情報配信装置51に出力する(ステップS4)。情報配信装置51は、出力された事象情報を受け取り、道路1上の車両2に対して配信する。なお、車両2には、配信された情報を受信して、例えばディスプレイ上に表示したり、あるいは音声情報として出力して、情報を運転者に通知する端末装置を具備している。
【0025】
また、転送すると判定した受信側通信装置21は、受信した事象情報を、あらかじめ決められた他の受信側通信装置に対して、通信回線30を通じて転送する(ステップS5)。ここで、受信側通信装置21は、例えば、送信側通信装置10と同様に、一定距離の範囲内に存在する受信側通信装置に対して、事象情報を転送する。ここでは例として、受信側通信装置23に対して転送している。
【0026】
この後、事象情報を受信した受信側通信装置23は、同様に転送判定を行い、転送すると判定した場合に、情報配信装置53を通じて車両に事象情報を配信するとともに、あらかじめ決められていた例えば受信側通信装置24に対して、事象情報を転送する。
【0027】
以上のような交通情報提供システムでは、送信側通信装置10と受信側通信装置21〜24との間が、通信回線30によって相互に接続され、例えばセンタを介することなく、通信装置間で直接的に事象情報が伝送される。このため、事象情報の通信路に冗長性が生じ、障害発生に対するシステムの耐性が向上する。
これとともに、事象の発生から車両への配信までの遅延時間を短縮させることができる。例えば、送信側通信装置10および各受信側通信装置21〜24が、一定距離の範囲内に存在する他の受信側通信装置に対してのみ事象情報を転送することにより、事象の発生場所から近距離の範囲内で走行する車両ほど、事象情報が短時間に配信され、提供する情報のリアルタイム性が高められる。
【0028】
また、各受信側通信装置21〜24は、受信した事象情報を他の受信側通信装置に対して転送するか否かを、その事象の発生場所からの距離と事象情報の種別に基づいて判定することにより、発生した事象に応じて情報を的確に車両に提供することが可能となる。例えば、距離テーブル21aにおいて、事象情報の種別ごとに距離の限界値を保持しておき、事象の発生場所からの距離が限界値を超えている場合に、転送しないと判定する。ここで、発生場所から狭い範囲にのみ配信すればよい事象情報については、限界値を小さく設定し、広範囲に配信すべき事象情報については、限界値を大きく設定する。このような転送判定により、事象情報を、配信が必要な領域にのみ確実かつ迅速に配信することが可能となる。また、必要のない事象情報が通信回線30内に伝送されず、かつ、事象情報の転送や転送判定の処理がシステム内で分散されて実行されるので、通信回線30を有効利用でき、結果的に、情報の更新期間を短縮し、情報提供のリアルタイム性を高めることができる。
【0029】
次に、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るシステム構成例を示す図である。
図2に示す交通情報提供システムは、複数の通信サーバ101〜106と、センタ200とが、ネットワーク300により相互に接続された構成を有している。また、各通信サーバ101〜106は、道路センサ101a〜106aおよび通信ビーコン101b〜106bにそれぞれ接続されている。
【0030】
道路センサ101a〜106aは、道路上における事象の発生を検出して、検出信号を通信サーバ101〜106に対してそれぞれ供給する。例えば、道路センサ101a〜106aは、道路上の車両401〜403の有無やそれらの走行速度に基づいて交通渋滞状況を検出する。あるいは、道路上の落下物の有無や凍結の有無、天候や気温等の気象状況、見通しの悪い交差点での車両接近状況等のうちの例えば1種類を、それぞれ検出する。
【0031】
通信ビーコン101b〜106bは、道路上の車両のうち、情報端末401aを搭載した車両401に対して、通信サーバ101〜106から出力された情報を、無線通信あるいは赤外線通信を用いて伝達する。なお、情報端末401aは、例えばカーナビゲーションシステム等によって構成され、通信ビーコン101b〜106bから情報を受信し、受信情報をディスプレイ上に表示する、あるいは音声出力することにより、運転者に通知する機能を有している。このような情報端末401aを搭載した車両401は、実際には道路上に多数走行しているものとする。
【0032】
通信サーバ101〜106は、接続された各道路センサ101a〜106aからの検出信号を受けて、事象情報を生成し、センタ200および隣接する通信サーバに対して、ネットワーク300を通じて転送する。ここで、隣接する通信サーバ(以下、隣接サーバと呼称する)とは、転送元の通信サーバから一定距離の範囲内に存在する通信サーバを意味するものとする。特に、同じ道路上に設けられた道路センサおよび通信ビーコンに接続された通信サーバ同士が、隣接サーバとされることが望ましい。
【0033】
また、各通信サーバ101〜106は、ネットワーク300を通じて事象情報を受信すると、その受信情報に付加された各種情報に基づいて、自身に接続された通信ビーコン101b〜106bを通じて車両に事象情報を配信するか否か、およびその事象情報を隣接通信サーバに対して転送するか否かを判定する。この判定は、事象の発生地点からの距離や、発生からの経過時間、およびその事象情報をすでに受信済みか否かに基づいて行う。そして、配信および転送を行うと判定した場合のみ、受信した事象情報を、接続された通信ビーコン101b〜106bに出力して車両に伝達させるとともに、隣接する通信サーバに対して転送する。
【0034】
ここで、各通信サーバ101〜106、これらにそれぞれ接続された道路センサ101a〜106aおよび通信ビーコン101b〜106bは、基本的には、比較的近接した位置に設置される。例えば、見通しの悪い交差点に進入する車両を検出する道路センサの場合、この道路センサが設置された道路に交差する別の道路上で、その交差点の直前の車両停止位置に通信ビーコンが設置される。この場合、通信サーバは、道路センサおよび通信ビーコンの近接位置に設置されるか、あるいは道路センサまたは通信ビーコンのいずれかと一体の筐体内に設けられてもよい。
【0035】
センタ200は、ネットワーク300に接続されたすべての通信サーバ101〜106から事象情報を受信し、これらの情報を一元的に保持する。また、受信した事象情報を、送信元以外のすべての通信サーバ、またはその事象情報の種別や事象検出元の通信サーバの位置等に応じた必要な通信サーバに対して転送する。
【0036】
ネットワーク300は、例えば光ファイバ等を用いた専用回線等によって構成される。
なお、この交通情報提供システムにおいて、例えば、係員が目視して判断した渋滞情報や、工事等による道路規制情報を、通信サーバ101〜106に供給して、事象情報として送信させることも可能である。この場合、例えば、道路センサ101a〜106aの代わりに、各情報が係員の入力操作によって通信サーバ101〜106に供給される。
【0037】
また、車両との間で双方向の通信が可能な通信ビーコンを使用した場合には、車両から例えば走行速度等の情報を取得して通信サーバに供給することにより、通信ビーコンに道路センサの機能を兼用させてもよい。
【0038】
以上のように、本実施の形態で示した通信サーバ101〜106は、図1で示した送信側通信装置10および受信側通信装置21〜24の双方に対応する機能を併せ持った構成となっている。なお、これらの通信サーバ101〜106は、実際には、接続される道路センサ101a〜106aおよび通信ビーコン101b〜106bとともに多数設けられている。また、通信サーバ101〜106およびセンタ200は、ネットワーク300により相互に接続されているが、実際には各通信サーバ101〜106は、センタ200以外には隣接サーバに対してのみ通信を行うことから、図2では、隣接サーバ間およびこれらとセンタとの間のみ点線で結ぶことにより、ネットワーク300における装置間の接続関係を表している。
【0039】
次に、図3は、本発明の第1の実施の形態に用いる通信サーバ101の内部構成例を示すブロック図である。なお、他の通信サーバ102〜106も同じ内部構成により実現される。
【0040】
図3に示すように、通信サーバ101は、通信処理部111、検出信号受信部112、転送判定処理部113、ビーコン出力部114および計時部115を具備する。また、転送判定処理部113には、受信履歴テーブル113a、サーバ間距離テーブル113b、限界距離テーブル113cおよび限界時間テーブル113dが接続されている。
【0041】
通信処理部111は、ネットワーク300に接続して、他の通信サーバおよびセンタ200との間で、事象情報の送受信を行う。通信処理部111は、ネットワーク300を通じて事象情報を受信すると、この事象情報を転送判定処理部113に供給する。また、転送判定処理部113から受け取った事象情報を、指定された通信サーバやセンタ200に対して送信する。なお、後述するように、事象情報には、転送元のサーバIDや検出元のサーバID等の各種の情報が付加されて送受信される。
【0042】
検出信号受信部112は、道路センサ101aからの検出信号を受信して、事象の発生を示す事象情報を生成し、転送判定処理部113に供給する。
転送判定処理部113は、通信処理部111や検出信号受信部112から供給された事象情報を転送するか否かについて判定し、必要な機能ブロックに引き渡す。このとき、受信履歴テーブル113a、サーバ間距離テーブル113b、限界距離テーブル113c、限界時間テーブル113d、および計時部115からの現在時刻情報を必要に応じて参照する。
【0043】
転送判定処理部113は、検出信号受信部112から事象情報を受け取ると、この情報をビーコン出力部114に出力する。これとともに、計時部115からの現在時刻情報や、通信サーバ101自身を識別するためのサーバID、事象の種別等の情報を付加し、隣接サーバおよびセンタ200を転送先として指定して、通信処理部111に出力し、転送させる。
【0044】
また、通信処理部111から事象情報を受け取ると、その事象情報に付加された情報、各テーブルの情報および計時部115からの現在時刻情報を参照して、配信および転送を行うべき事象情報であるか否かを判定する。行うべきと判断した場合は、その事象情報をビーコン出力部114に出力するとともに、隣接サーバを宛先として指定し、付加情報とともに通信処理部111に出力して、宛先の通信サーバに転送させる。このとき、付加情報を更新して転送させる。
【0045】
ビーコン出力部114は、転送判定処理部113から供給された事象情報を、通信ビーコン101bに出力して、走行中の車両に対して配信させる。計時部115は、現在時刻を計時して、転送判定処理部113に対して随時通知する。
【0046】
次に、転送判定処理部113に接続された各テーブルについて、具体的に説明する。
受信履歴テーブル113aは、ネットワーク300を通じて受信した事象情報の履歴を保持するテーブルである。すべての事象情報には、検出元の通信サーバから転送される時点で、固有の事象情報IDが付加される。受信履歴テーブル113aには、受信した事象情報に付加された事象情報IDが随時記録される。そして、ネットワーク300を通じて事象情報を受信した際に転送判定処理部113により参照され、以前に受信済みの事象情報であるか否かが判定される。
【0047】
次に、図4は、サーバ間距離テーブル113bに格納されるデータの例を示す図である。
サーバ間距離テーブル113bには、通信サーバ101と隣接サーバとの間の距離が格納されている。ここで、ネットワーク300に接続された各通信サーバ101〜106には固有のサーバIDが割り当てられており、サーバ間距離テーブル113bでは、隣接サーバとの間の距離が、隣接サーバを示すサーバIDごとに分類されている。
【0048】
次に、図5は、限界距離テーブル113cに格納されるデータの例を示す図である。
図5に示すように、限界距離テーブル113cは、事象情報の転送判定の根拠となる限界距離を、事象情報の種別ごとに保持している。ここで、限界距離は、事象の発生場所を起点に、事象情報を伝達すべき範囲の上限を、その事象情報の種別ごとに示すものである。例えば、道路の渋滞情報や、工事・規制情報等は、比較的広範囲内を走行する車両に対して通知すべき情報であるため、限界距離を長く設定する。これに対し、交差点等の見通し不良地点において接近する車両の情報や、道路前方の落下物情報等は、これらの検出地点から近距離の範囲に存在する車両に通知すべき情報であり、広範囲内の車両に対して通知する必要がないため、限界距離を短く設定する。
【0049】
次に、図6は、限界時間テーブル113dに格納されるデータの例を示す図である。
図6に示すように、限界時間テーブル113dは、事象情報の転送判定の根拠となる限界時間を、事象情報の種別ごとに保持している。ここで、限界時間は、事象の発生時刻を基準として、その事象情報を伝達すべき経過時間の上限を、事象情報の種別ごとに示すものである。例えば、見通し不良地点での接近車両情報や前方落下物情報については、これらの検出地点に近づく車両に対して早急に通知する必要があるとともに、長い時間が経過した後に通知しても意味がないことから、限界時間を短く設定する。このように限界時間を設定することにより、例えば、ネットワーク300上の通信量の増大や機器のトラブル発生等により事象情報の伝送に長時間を要した場合に、必要のない情報を車両に通知したり、ネットワーク300上に送出することが防止される。
【0050】
次に、ネットワーク300上に伝送される情報について説明する。
図7は、ネットワーク300上に伝送される事象情報およびその付加情報を示す図である。
【0051】
各通信サーバ101〜106が事象情報をネットワーク300上に送信する際は、図7に示すように、事象情報310とともに各種の付加情報320が付加されて送信される。付加情報320には、検出元サーバID321、転送元サーバID322、事象情報種別323、事象情報ID324、事象発生時刻325および伝送累積距離326が含まれる。
【0052】
検出元サーバID321は、接続された道路センサから検出信号を受けて、事象情報を生成し、送信した通信サーバのサーバIDを示す。転送元サーバID322は、受信した事象情報の直接的な送信元のサーバIDを示す。例えば、検出元の通信サーバ101からの事象情報が通信サーバ102に送信された場合、通信サーバ102に対する転送元サーバは通信サーバ101となる。また、検出元の通信サーバ101からの事象情報が、通信サーバ102を経由して通信サーバ103に送信された場合、通信サーバ103に対する転送元サーバは通信サーバ102となる。
【0053】
事象情報種別323は、事象情報の種別を識別する情報であり、限界距離テーブル113cおよび限界時間テーブル113dにおける分類項目である“事象情報種別”に対応する。事象情報ID324は、各事象情報に対して固有に与えられる識別番号を示す。
【0054】
事象発生時刻325は、事象が発生した時刻を示す。実際には、道路センサにおいて検出された検出信号に基づく事象情報が、この道路センサに接続された通信サーバから送信された時刻により近似的に設定される。
【0055】
伝送累積距離326は、検出元の通信サーバから、直前の転送元の通信サーバまでに、事象情報が経由した通信サーバ間の距離を累積した情報であり、サーバ間距離テーブル113bに記憶された距離情報に基づいて算出される。前述したように、各通信サーバ101〜106と、それぞれに接続された道路センサ101a〜106aおよび通信ビーコン101b〜106bとは近接して設置されることから、伝送累積距離326は、事象の検出場所から車両への配信場所までの距離を近似的に示す情報となっている。
【0056】
次に、通信サーバにおける処理について、フローチャートを用いて説明する。なお、各通信サーバ101〜106は同様な処理を行うため、ここでは通信サーバ101についてのみ説明する。
【0057】
図8は、事象が検出された場合の通信サーバ101における処理の流れを示すフローチャートである。
[ステップS801]道路センサ101aからの検出信号を受信する。検出信号受信部112は、この検出信号を受信すると、事象の発生を示す事象情報を生成して、転送判定処理部113に供給する。なお、道路センサ101aからの検出信号は、事象情報の種別に応じて、例えば事象の発生時にのみ出力されるか、あるいは、定期的に出力される。
【0058】
[ステップS802]転送判定処理部113は、検出信号受信部112から受け取った事象情報についての付加情報を生成する。ここでは、事象情報IDとして固有の識別番号を設定し、通信サーバ101自身を指し示す識別番号を検出元サーバIDおよび転送元サーバIDに設定する。また、計時部115から現在時刻情報を取得して、事象発生時刻として設定する。さらに、伝送累積距離の値として“0”を設定する。なお、このとき、設定した事象情報IDを、受信履歴テーブル113aに格納してもよい。
【0059】
[ステップS803]転送判定処理部113は、生成した事象情報をビーコン出力部114に出力する。ビーコン出力部114は、この事象情報を、接続された通信ビーコン101bに出力する。これにより、事象情報が車両に配信される。
【0060】
[ステップS804]転送判定処理部113は、サーバ間距離テーブル113bを参照して、転送先として指定する隣接サーバを抽出する。そして、生成した事象情報および付加情報を通信処理部111に出力し、転送先として隣接サーバ(ここでは例えば通信サーバ102および106)とセンタ200を指定する。これにより、事象情報および付加情報は、通信処理部111によってネットワーク300上に送出され、隣接サーバおよびセンタ200において受信される。
【0061】
なお、センタ200は、事象情報および付加情報を受信すると、これらの情報を内部に蓄積するとともに、検出元サーバを除くネットワーク300上のすべての通信サーバ、または必要な通信サーバに対して転送する。例えば、センタ200は、全通信サーバ間の距離情報や、事象情報ごとの限界距離の情報等を保持して、受信した事象情報に応じて、転送が必要な通信サーバを判断し、これらの通信サーバに対して事象情報および付加情報を転送するようにしてもよい。
【0062】
次に、図9は、事象情報をネットワーク300を通じて受信した場合の通信サーバ101における処理の流れを示すフローチャートである。
[ステップS901]通信処理部111が、ネットワーク300を通じて事象情報を付加情報とともに受信する。これらの情報は、転送判定処理部113に供給される。
【0063】
[ステップS902]転送判定処理部113は、受信履歴テーブル113aを検索して、受信した付加情報に書き込まれた事象情報IDが受信履歴テーブル113aに存在するか否かを判定する。存在した場合は処理を終了し、存在しない場合は、ステップS903に進む。
【0064】
[ステップS903]転送判定処理部113は、受信履歴テーブル113aに、受信した付加情報内の事象情報IDを追加する。
[ステップS904]転送判定処理部113は、検出元サーバからの距離(ここではDとする)を算出する。まず、サーバ間距離テーブル113bを検索して、受信した付加情報内の転送元サーバIDが示す通信サーバとの距離を抽出する。そして、この距離を、付加情報内の伝送累積距離に加算することで、検出元サーバからの距離Dを得る。
【0065】
[ステップS905]転送判定処理部113は、限界距離テーブル113cを検索して、付加情報内の事象情報IDに対応する限界距離を抽出する。そして、抽出した限界距離と検出元サーバからの距離Dとの大小関係を比較する。ここで、距離Dが限界距離を超える場合は、処理を終了する。また、距離Dが限界距離以内である場合は、ステップS906に進む。
【0066】
[ステップS906]転送判定処理部113は、続いて、事象の検出時からの経過時間(ここではTとする)を算出する。まず、計時部115から現在時刻情報を取得する。そして、この時刻と、受信した付加情報内の事象発生時刻との差を算出することで、経過時間Tを得る。
【0067】
[ステップS907]転送判定処理部113は、限界時間テーブル113dを検索して、付加情報内の事象情報IDに対応する限界時間を抽出する。そして、抽出した限界時間と事象発生時からの経過時間Tとの大小関係を比較する。ここで、経過時間Tが限界時間を超える場合は、処理を終了する。また、経過時間Tが限界時間以内である場合は、ステップS908に進む。
【0068】
[ステップS908]転送判定処理部113は、上記のステップS905で算出した距離Dを、付加情報の伝送累積距離に書き込んで更新する。また、付加情報の転送元サーバIDに、通信サーバ101自身を指し示すサーバIDを書き込んで更新する。
【0069】
[ステップS909]転送判定処理部113は、受信した事象情報をビーコン出力部114に出力する。ビーコン出力部114は、この事象情報を通信ビーコン101bに出力し、これにより、事象情報が通信ビーコン101bを通じて車両に配信される。
【0070】
[ステップS910]転送判定処理部113は、サーバ間距離テーブル113bを参照して、転送先として指定する隣接サーバを抽出する。なお、ここでは、転送元の隣接サーバについては転送先から除外される。そして、受信した事象情報と、ステップS908で更新した付加情報とを、通信処理部111に出力する。これにより、事象情報および付加情報が、通信処理部111によってネットワーク300を通じて隣接サーバ(ここでは通信サーバ103および104)に転送される。
【0071】
以上の処理が各通信サーバ101〜106において行われることにより、事象情報が隣接サーバ間で順次転送される。ネットワーク300によって相互に接続された各通信サーバ101〜106は、事象の発生場所からの距離や発生時からの経過時間、受信履歴に基づいて、必要な事象情報のみ、車両への配信および他の通信サーバへの転送を行う。配信および転送の必要性は、事象情報の種別に応じて設定した限界距離や限界時間に基づいて行われるので、事象の内容に応じてより適切な領域内および時間内で事象情報を提供することができる。これとともに、ネットワーク300内における無駄な情報の伝送量が軽減され、通信回線が有効利用される。その結果、事象情報の更新期間を短縮することができ、必要な領域内でリアルタイム性の高い情報提供を行うことが可能となる。また、道路センサを多数設置して、交通情報の基礎データを多数収集することができながら、検出された事象情報をネットワーク300を通じてより広範囲に提供することができる。
【0072】
さらに、事象情報の配信および転送の処理が、相互接続された個々の通信サーバ101〜106の自律的な動作により行われることから、例えば特定の通信サーバや通信路が障害等により機能しなくなった場合にも、システム全体が停止することがなく、情報提供の遅延や情報の損失を最小限に抑制することができ、システム耐性が高まる。また、配信および転送に対する判定処理が各通信サーバにおいて分散されるので、これらの処理効率が高まり、事象情報の更新期間を短縮する結果にもつながる。
【0073】
また、センタ200を設けたことにより、生成された事象情報をすべてセンタ200に収集して一元的に管理することができ、広域情報も効率的に提供することも可能となる。さらに、すべての事象情報についてセンタ200から転送可能とすることで、システム耐性をさらに向上させる効果も生じる。
【0074】
ところで、以上の第1の実施の形態では、通信サーバや道路センサが道路上に固定的に設置された場合について説明したが、これらを車両上に搭載して、車両間で無線通信することにより事象情報の転送を行うことも可能である。以下、このような場合の交通情報提供システムについて説明する。
【0075】
図10は、本発明の第2の実施の形態に係るシステム構成例を示す図である。図10に示す交通情報提供システムでは、複数の車両501〜505のそれぞれに、通信サーバ501a〜505aと、これらに接続されたセンサ501b〜505bおよび運転者端末501c〜505cが搭載されている。また、各車両501〜505と通信可能なセンタ600が設けられ、各車両501〜505とセンタ600が、無線通信回線700によって相互に接続されている。
【0076】
各センサ501b〜505bは、車両上から走行中の道路の状態を検出して、検出信号を通信サーバ501a〜505aに対してそれぞれ供給する。または、例えば走行速度や前方の車両との距離等、車両の走行状況を示す情報を通信サーバ501a〜505aに対して供給する。
【0077】
通信サーバ501a〜505aは、接続されたセンサ501b〜505bからの情報に基づいて事象情報を生成し、接続された運転者端末501c〜505cに供給するとともに、他の車両上の通信サーバに対して無線通信回線700を通じて転送する。このとき、センタ600に対しても同時に送信しても良い。また、通信サーバ501a〜505aは、無線通信回線700を通じて他の通信サーバから事象情報を受信すると、事象発生からの経過時間や、発生場所からの距離に応じて、運転者への通知および他の車両への転送を行うか否かを判定する。そして、これらを行うと判定した場合に、事象情報を接続された運転者端末501c〜505cに供給するとともに、他の通信サーバに対して無線通信回線700を通じて転送する。
【0078】
運転者端末501c〜505cは、例えばディスプレイ等の情報出力装置を具備して、それぞれ通信サーバ501a〜505aから事象情報を受け取り、この事象情報を出力して運転者に通知する。
【0079】
センタ600は、上記の第1の実施の形態の場合と同様に、各通信サーバ501a〜505aからの事象情報を受信して一元的に管理するとともに、必要な通信サーバに対して事象情報を転送することも可能となっている。また、複数の車両の通信サーバから1種別の事象情報を受信して処理し、事象情報を生成して配信する機能を有しても良い。
【0080】
このような交通情報提供システムでは、道路上を走行する多数の車両によって道路状況が検出されるため、交通情報の基礎データを多数、効率的に収集することが可能となる。また、例えば、各通信サーバ501a〜505aが、無線通信回線700を通じて事象情報を受信した際に、事象の発生時からの経過時間に基づいて、情報の運転者への通知および他の通信サーバへの転送を行うか否かを判定することにより、必要な運転者に対して事象情報を確実に提供することが可能となる。
【0081】
さらに、例えば、各車両がGPS(Global Positioning System)等を搭載して、自車の現在位置情報をセンタに随時通知する、あるいは、センタを複数設けて、各センタが通信可能な領域内に存在する通信サーバを管理する等により、各通信サーバ501a〜505aがこれに隣接する通信サーバ(所定の距離範囲内に存在する通信サーバ)を認識できるようにしてもよい。この場合、上記の第1の実施の形態の場合と同様に、各通信サーバ501a〜505aが、センタ600および隣接サーバのみと通信するとともに、事象の発生場所からの距離に基づいて情報の通知および転送を判断するようにし、必要な情報のみを無線通信回線700に伝送させ、ネットワーク資源を効率的に使用することが可能となる。
【0082】
なお、以上の実施の形態のように、車両上から無線通信を行う通信サーバと、第1の実施の形態のように、固定的に設置されて有線通信を行う通信サーバとを併用して、交通情報提供システムを構築することも可能である。
【0083】
(付記1) 道路上を走行する車両に対して交通情報を提供する交通情報提供システムにおいて、
道路上で発生した事象を検出する事象検出装置と、
前記事象検出装置からの検出信号を受けて、前記事象の発生を示す事象情報を送信する送信側通信装置と、
道路上を走行する車両に情報を配信する複数の情報配信装置と、
前記各情報配信装置に接続して、受信した前記事象情報を配信させる複数の受信側通信装置と、
前記送信側通信装置と前記各受信側通信装置とを相互に接続する通信回線と、
から構成され、
前記送信側通信装置は、あらかじめ決められた前記受信側通信装置に対して、前記事象情報を前記通信回線を通じて送信し、
前記受信側通信装置は、前記通信回線を通じて前記事象情報を受信すると、前記事象の発生場所からの距離と前記事象情報の種別とに基づいて前記事象情報を転送するか否かを判定し、転送すると判定した場合に、前記事象情報を、接続された前記情報配信装置に出力して車両に配信させるとともに、あらかじめ決められた他の前記受信側通信装置に前記通信回線を通じて転送する、
ことを特徴とする交通情報提供システム。
【0084】
(付記2) 前記受信側通信装置は、受信した前記事象情報を転送すると判定した場合には、前記事象情報を、一定距離の範囲内に存在する他の前記受信側通信装置に対して前記通信回線を通じて転送することを特徴とする付記1記載の交通情報提供システム。
【0085】
(付記3) 前記送信側通信装置は、前記事象情報とともに、前記通信回線上における前記事象情報の転送距離を示す距離情報を付加して送信し、
前記受信側通信装置は、前記事象情報を受信すると、その送信先の前記送信側通信装置または転送元の他の前記受信側通信装置との距離を前記距離情報に加算し、加算した前記距離情報に基づいて前記事象情報を転送するか否かを判定するとともに、転送すると判定した場合には、加算した前記距離情報を前記事象情報に付加して前記通信回線を通じて転送することを特徴とする付記1記載の交通情報提供システム。
【0086】
(付記4) 前記受信側通信装置は、前記通信回線によって接続された前記送信側通信装置および他の前記受信側通信装置との距離を保持する距離テーブルを具備し、前記事象情報を受信すると、その送信先の前記送信側通信装置または転送元の他の前記受信側通信装置との距離を前記距離テーブルより抽出して前記距離情報に加算することを特徴とする付記3記載の交通情報提供システム。
【0087】
(付記5) 前記受信側通信装置は、受信した前記事象情報を転送すると判定した場合には、前記距離テーブルを参照して、一定距離の範囲内に存在する他の前記受信側通信装置に対して前記事象情報を前記通信回線を通じて転送することを特徴とする付記4記載の交通情報提供システム。
【0088】
(付記6) 前記受信側通信装置は、前記通信回線を通じて前記事象情報を受信した際に、前記事象の発生場所および前記事象情報の種別に加えて、前記事象が発生してからの経過時間に基づいて、前記事象情報を転送するか否かを判定することを特徴とする付記1記載の交通情報提供システム。
【0089】
(付記7) 前記通信回線に接続されたセンタがさらに設けられ、
前記送信側通信装置は、前記事象情報をあらかじめ決められた前記受信側通信装置とともに前記センタに対して送信すること特徴とする付記1記載の交通情報提供システム。
【0090】
(付記8) 前記センタは、前記通信回線を通じて受信した前記事象情報を、すべての前記受信側通信装置に対して前記通信回線を通じて転送する、
ことを特徴とする付記7記載の交通情報提供システム。
【0091】
(付記9) 道路上を走行する車両に対して交通情報を提供する交通情報提供システムにおいて、
道路上で発生した事象を検出する事象検出装置を有して、車両に搭載された送信側移動局と、
運転者に情報を通知する情報通知装置を有して、前記車両と別の車両にそれぞれ搭載された複数の受信側移動局と、
前記送信側移動局と前記各受信側移動局とを相互に接続する無線通信回線と、
から構成され、
前記送信側移動局は、前記事象検出装置からの検出信号を受けて、前記事象の発生を示す事象情報を前記無線通信回線を通じて前記受信側移動局に送信し、
前記受信側移動局は、前記無線通信回線を通じて前記事象情報を受信すると、前記事象の発生からの経過時間と前記事象情報の種別とに基づいて前記事象情報を運転者に通知するか否かを判定し、通知すると判定した場合は、前記情報通知装置に前記事象の発生を運転者に対して通知させるとともに、前記事象情報を他の前記受信側移動局に前記無線通信回線を通じて転送する、
ことを特徴とする交通情報提供システム。
【0092】
(付記10) 道路上における事象の発生を示す事象情報を取得して、道路上を走行する車両に対して情報を配信する情報配信装置に対して、取得した前記事象情報を出力して車両に配信させる情報通信装置を用いた交通情報提供方法において、
複数の前記情報通信装置を通信回線を通じて相互に接続させ、
前記各情報通信装置が、
前記通信回線を通じて前記事象情報を受信し、
前記事象の発生場所からの距離と前記事象情報の種別とに基づいて前記事象情報を転送するか否かを判定し、
転送すると判定した場合に、前記事象情報を、接続された前記情報配信装置に出力して車両に配信させるとともに、あらかじめ決められた他の前記受信側通信装置に前記通信回線を通じて転送する、
ことを特徴とする交通情報提供方法。
【0093】
(付記11) 通信回線を通じて接続された他の複数の通信装置からの情報を基に、道路上を走行する車両に対して情報配信装置を通じて交通情報を提供する交通情報提供装置において、
道路上における事象の発生を示す事象情報を前記情報配信装置に送信して前記車両へ配信させる車両側情報送信部と、
前記通信回線を通じて前記事象情報の送受信を行う回線側情報送受信部と、
前記回線側情報送受信部によって前記通信回線を通じて前記事象情報が受信されると、前記事象の発生場所からの距離と前記事象情報の種別とに基づいて前記事象情報を転送するか否かを判定し、転送すると判定した場合に、受信した前記事象情報を前記情報配信装置に送信するように前記車両側情報送信部を制御するとともに、受信した前記事象情報をあらかじめ決められた前記通信装置に前記通信回線を通じて転送するように前記回線側情報送受信部を制御する転送制御処理部と、
を有することを特徴とする交通情報提供装置。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の交通情報システムでは、事象情報が、送信側通信装置から受信側通信装置へ、および各受信側通信装置間で、通信回線を通じて直接的に伝送されるので、事象情報の通信路に冗長性が生じ、障害発生に対するシステムの耐性が強化される。また、各受信側通信装置では、事象の発生場所からの距離と事象情報の種別とに基づいて事象情報を転送するか否かを判定するため、例えば、事象情報の種別に応じて一定距離の範囲内に存在する他の受信側通信装置に転送を行うように制御することにより、必要のない情報が通信回線上に流れることが防止され、情報の伝送効率が高められる。従って、発生した事象に応じて情報を的確に車両に提供することが可能となるとともに、情報の更新期間を短縮することができ、情報提供のリアルタイム性が高まる。
【0095】
また、本発明の交通情報提供装置では、通信回線上の通信装置として同様な構成を有する交通情報提供装置が通信回線を通じて複数接続されることにより、事象情報が、交通情報提供装置間で通信回線を通じて直接的に伝送されるので、事象情報の通信路に冗長性が生じ、障害発生に対するシステムの耐性が強化される。また、交通情報提供装置は、事象の発生場所からの距離と事象情報の種別とに基づいて事象情報を転送するか否かを判定するため、例えば、事象情報の種別に応じて一定距離の範囲内に存在する他の交通情報提供装置に転送を行うように制御することにより、必要のない情報が通信回線上に流れることが防止され、情報の伝送効率が高められる。従って、発生した事象に応じて情報を的確に車両に提供することが可能となるとともに、情報の更新期間を短縮することができ、情報提供のリアルタイム性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための原理図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るシステム構成例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に用いる通信サーバの内部構成例を示すブロック図である。
【図4】サーバ間距離テーブルに格納されるデータの例を示す図である。
【図5】限界距離テーブルに格納されるデータの例を示す図である。
【図6】限界時間テーブルに格納されるデータの例を示す図である。
【図7】ネットワーク上に伝送される事象情報およびその付加情報を示す図である。
【図8】事象が検出された場合の通信サーバにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】事象情報をネットワークを通じて受信した場合の通信サーバにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係るシステム構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 道路
2 車両
10 送信側通信装置
21〜24 受信側通信装置
21a 距離テーブル
30 通信回線
40 事象検出装置
51〜54 情報配信装置
101〜106 通信サーバ
101a〜106a 道路センサ
101b〜106b 通信ビーコン
200 センタ
300 ネットワーク
401〜403 車両
401a 情報端末
Claims (5)
- 道路上を走行する車両に対して交通情報を提供する交通情報提供システムにおいて、
道路上で発生した事象を検出する事象検出装置と、
前記事象検出装置からの検出信号を受けて、前記事象の発生を示す事象情報を送信する送信側通信装置と、
道路上を走行する車両に情報を配信する複数の情報配信装置と、
前記各情報配信装置に接続して、受信した前記事象情報を配信させる複数の受信側通信装置と、
前記送信側通信装置と前記各受信側通信装置とを相互に接続するとともに、前記受信側通信装置同士を相互に接続する通信回線と、
から構成され、
前記送信側通信装置は、あらかじめ決められた前記受信側通信装置に対して、前記事象情報を前記通信回線を通じて送信し、
前記受信側通信装置のそれぞれは、前記通信回線を通じて、前記送信側通信装置から前記事象情報を受信したとき、および、他の前記受信側通信装置から前記事象情報を受信したときに、前記事象の発生場所からの距離と前記事象情報の種別とに基づいて前記事象情報を転送するか否かを判定し、転送すると判定した場合に、前記事象情報を、接続された前記情報配信装置に出力して車両に配信させるとともに、あらかじめ決められた他の前記受信側通信装置に前記通信回線を通じて転送する、
ことを特徴とする交通情報提供システム。 - 前記受信側通信装置は、受信した前記事象情報を転送すると判定した場合には、前記事象情報を、一定距離の範囲内に存在する他の前記受信側通信装置に対して前記通信回線を通じて転送することを特徴とする請求項1記載の交通情報提供システム。
- 道路上を走行する車両に対して交通情報を提供する交通情報提供システムにおいて、
道路上で発生した事象を検出する事象検出装置と、
前記事象検出装置からの検出信号を受けて、前記事象の発生を示す事象情報を送信する送信側通信装置と、
道路上を走行する車両に情報を配信する複数の情報配信装置と、
前記各情報配信装置に接続して、受信した前記事象情報を配信させる複数の受信側通信装置と、
前記送信側通信装置と前記各受信側通信装置とを相互に接続するとともに、前記受信側通信装置同士を相互に接続する通信回線と、
から構成され、
前記送信側通信装置は、あらかじめ決められた前記受信側通信装置に対して、前記事象情報を前記通信回線を通じて送信し、
前記受信側通信装置のそれぞれは、前記通信回線を通じて、前記送信側通信装置から前記事象情報を受信したとき、および、他の前記受信側通信装置から前記事象情報を受信したときに、前記事象の発生場所からの距離と前記事象情報の種別と前記事象が発生してからの経過時間とに基づいて前記事象情報を転送するか否かを判定し、転送すると判定した場合に、前記事象情報を、接続された前記情報配信装置に出力して車両に配信させるとともに、あらかじめ決められた他の前記受信側通信装置に前記通信回線を通じて転送する、
ことを特徴とする交通情報提供システム。 - 通信回線を通じて相互に接続された他の複数の通信装置からの情報を基に、道路上を走行する車両に対して情報配信装置を通じて交通情報を提供する交通情報提供装置において、
道路上における事象の発生を示す事象情報を前記情報配信装置に送信して前記車両へ配信させる車両側情報送信部と、
前記通信回線を通じて前記事象情報の送受信を行う回線側情報送受信部と、
前記回線側情報送受信部によって前記通信回線を通じて、前記事象の検出元である送信側通信装置から前記事象情報が受信されたとき、および、他の前記交通情報提供装置から前記事象情報が受信されたときに、前記事象の発生場所からの距離と前記事象情報の種別とに基づいて前記事象情報を転送するか否かを判定し、転送すると判定した場合に、受信した前記事象情報を前記情報配信装置に送信するように前記車両側情報送信部を制御するとともに、受信した前記事象情報をあらかじめ決められた他の前記交通情報提供装置に前記通信回線を通じて転送するように前記回線側情報送受信部を制御する転送制御処理部と、
を有することを特徴とする交通情報提供装置。 - 通信回線を通じて相互に接続された他の複数の通信装置からの情報を基に、道路上を走行する車両に対して情報配信装置を通じて交通情報を提供する交通情報提供装置において、
道路上における事象の発生を示す事象情報を前記情報配信装置に送信して前記車両へ配信させる車両側情報送信部と、
前記通信回線を通じて前記事象情報の送受信を行う回線側情報送受信部と、
前記回線側情報送受信部によって前記通信回線を通じて、前記事象の検出元である送信側通信装置から前記事象情報が受信されたとき、および、他の前記交通情報提供装置から前記事象情報が受信されたときに、前記事象の発生場所からの距離と前記事象情報の種別と前記事象が発生してからの経過時間とに基づいて前記事象情報を転送するか否かを判定し、転送すると判定した場合に、受信した前記事象情報を前記情報配信装置に送信するように前記車両側情報送信部を制御するとともに、受信した前記事象情報をあらかじめ決められた他の前記交通情報提供装置に前記通信回線を通じて転送するように前記回線側情報送受信部を制御する転送制御処理部と、
を有することを特徴とする交通情報提供装置。
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