JP3961292B2 - 薬剤吸引器 - Google Patents
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Description
(技術分野)
本出願は、容器から薬剤を供給するための薬剤吸引器に関する。
【0002】
(背景技術)
薬剤吸引器は、広範な種類の薬剤を供給するために使用されている。薬剤吸引器は、薬剤の容器を保持しており、この容器は、例えば圧縮などにより一投与量の薬剤を供給するように作動可能である。既知の薬剤吸引器の中には、前記容器を作動するための作動装置を設けたものがあり、この機構は呼吸作動式、すなわちマウスピースでの吸引に応答して容器を作動するよう構成され得る。
【0003】
薬剤吸引器は、異なる容器に対しても再使用可能であることが好ましい。容器が再使用可能であれば、既に一部が使用された、もしくは完全に使用し尽くされた容器が搭載される危険性がある。これは容器の予期せぬ薬剤切れにつながる。例えば、薬剤吸引器が投与量カウンタを備えているとき、使用中の容器が挿入されたにもかかわらずフルカウンタが想定されていた場合、誤った残量の計算となり得る。この問題はユーザを最も悩ませるもので、薬剤が緊急に必要な際には最悪の危険な状態となる。
【0004】
(発明の開示)
本発明の第1の態様によれば、薬剤の容器を保持する、容器との組合せにかかる薬剤吸引器が提供されており、
前記容器は、第1の状態から第2の状態へと不可逆的に移動する表示部材を搭載する取付部を固定し;
前記薬剤吸引器は、薬剤吸引器から前記容器を取り外す際に、前記表示部材を第1の状態から第2の状態へと移動させる手段と、前記表示部材の状態を検出する検出手段とを有している。
【0005】
このように、新規の容器は前記表示部材が第1の状態で供給することができ、これらはこの状態で薬剤吸引器に搭載される。その後、この容器が薬剤吸引器から取り外されると、前記表示部材は第1の状態から第2の状態へと動かされる。この移動は不可逆的であるため、例え当該容器が前記薬剤吸引器に再度搭載されることがあっても、前記表示部材は第2の状態のままで維持される。前記検出手段がこの表示部材を検出すると、この検出により、当該容器が新規のものか前に使用されたものかの表示を提供する。この検出に応じて、各種アクションを実行することができる。例えば、薬剤吸引器は、容器が薬剤吸引器に保持されたときに、前記表示部材の状態を表示するディスプレイ手段を持つことができる。投与量カウンタが設けられていれば、前記表示部材が第2の状態にある容器が挿入されたときには、このカウンタを使用不能にすることができる。前記容器を作動させる作動機構を使用不能にすることさえも考えられる。
【0006】
この表示部材には、多くの異なった構造が可能であるが、簡単で信頼性のあることから、表示部材は前記取付部にスライド式に搭載されることが好ましい。
【0007】
好ましくは、前記取付部と表示部材の間にラチェット機構が設けられ、これは簡略化と信頼性の理由から好ましい。
【0008】
検出手段の好ましい形態は、電気スイッチ接点である。
【0009】
表示部材が第1の状態にある容器は、薬剤吸引器に保持されたときにのみ前記検出手段に係合するよう、前記表示部材の形状が形成されるのが有利である。この構成はフェールセーフの利点を有する。すなわち、表示部材が故障もしくは取り外されて容器が以前に使用されたか否かの検出が不可能であるとき、前記検出手段は係合することがない。その結果、薬剤吸引器はこの容器は以前使用されたものと判断するが、これは新規の容器であると判断するよりも安全である。
【0010】
本発明の第2の態様によれば、薬剤の容器を取替え可能に保持し、容器が薬剤吸引器に保持されているか否かを検出するための検出手段を備えた薬剤吸引器が提供される。
【0011】
検出手段を備えた薬剤吸引器は、多くの利点を有する。この薬剤吸引器の操作は、容器が検出されたか否かに応じてコントロールされる。例えば、表示手段が設けられていれば、容器が薬剤吸引器に保持されているか否かの表示をすることが可能であり、これによってユーザは容器が取り付けられたかどうかを簡単に判別することができる。作動機構が設けられていれば、容器が検出されるまでこの作動装置の操作を停止させることができる。
【0012】
好ましくは、前記検出手段は、容器に固定された取付部に設けられた表示手段を検出するよう構成される。表示部材が形成された取付部を設けることは、検出手段が容器自身を検出しなければならない場合に比較して、検出手段を容易に設計し、構成することができるために特に有利である。これは更に信頼性を改善することにつながる。例えば、前記検出手段を電気スイッチ接点としてデザインすることは容易になる。
【0013】
容器と薬剤吸引器とは別々に供給することができ、各要素に対する独立した保護と、組合せにかかる保護とが要求される。
【0014】
本発明の両態様は、以下に述べる同一構造要素による薬剤吸引器に実施されており、前記2つの態様の特性は、自由に組み合わされ、互換され得る。
【0015】
(発明の実施の形態)
理解をより深めるため、添付図面を参照して非限定の例示目的で本発明の実施の形態の薬剤吸引器について以下に詳述する。
【0016】
図1に示すように、本薬剤吸引器(吸入器:inhaler)は、上部19と下部20とから構成されるハウジング1を有する。図2の断面図に示すように、上部ハウジング19は、一般に円筒状のボデー3を有する薬剤の容器2を保持する中空のケースからなり、容器2はその軸を予め定められた方向(図2では垂直方向)に向けて保持されている。上部ハウジング19は、容器2を操作するための作動機構を内蔵しており、その詳細は以下に述べる。
【0017】
上部ハウジング19の内部は、上部ハウジング19の上部壁52に形成されたエア吸入口51によって外気に開放されている。ユーザは通常、ハウジング1の側面を掴み、上部壁52を覆うことがないため、このエア吸入口51の位置はユーザの手による閉塞を最小限に留める。
【0018】
容器2は、一投与量の薬剤を供給するために圧縮可能である。特に容器2は、一投与量の薬剤をバルブ心棒4から供給するため、ボデー3に対して圧縮可能なバルブ心棒4を有する。前記容器は既知の形式のもので、容器2のボデー3から所定量の薬剤を受け取る測定室を含んでいる。この所定量の薬剤は、測定された一投与量としてバルブ心棒4をボデー3に対して圧縮することによってこのバルブ心棒4から供給される。バルブ心棒4は、圧縮の後、測定室に再充填するために容器2をリセットする内部バルブスプリング(図示せず)によって外側に僅かに付勢されている。
【0019】
下部ハウジング20は中空のケースで、スライドジョイント(図示せず)によって上部ハウジング19に結合されており、ユーザは上部及び下部ハウジング19、20に形成された凹凸表面21を掴むことによって図1の矢印に示す方向へ下部ハウジング20を分離することができる。キャップ22が屈曲ジョイント23によって下部ハウジング20にヒンジ結合されており、下部ハウジング20から延びるマウスピース5を覆ったり開口したりする。
【0020】
図2に示すように、下部ハウジング20は、マウスピース5と一体に形成されたダクト24を内蔵しており、図3にはこれを分離して示している。
【0021】
前記ダクト24は、図4から図6に示すように容器2に組み付けられる。ダクト24は開口部25にノズルブロック11を受け入れる。容器のバルブ心棒4はノズルブロック11内に受け入れられ、ノズルブロック11はバルブ心棒4から供給された一投与量の薬剤をマウスピース5を通って薬剤吸引器外へ導くよう構成されている。ダクト24とノズルブロック11とは個別に形成される。これは、それぞれを別個に製造した後に組み付けることを可能にする。これは、異なるノズルブロック形状のものを1つのダクトデザインに取り付けたり、あるいはこの逆にしたりすることを容易にし、製造及び搬送の節約につながる。
【0022】
カラー26が、容器2に恒久的に結合されている。このカラー26は、容器ボデー3のネック部28の回りに恒久的に固定される環状の固定リング27を含む。この固定部27は、カラー26が容器2と共に取り外されて交換できるよう容器からのカラー26の取り外しを阻止している。しかしながら、前記固定部27と容器2とは、容器2をバルブ心棒4に向けて圧縮可能となるよう容器5の軸に沿った僅かな程度の相対移動を可能にしている。
【0023】
カラー26は更に、前記固定リング27と一体に形成された前面パネル29を含む。容器2がハウジング1に収納されると、このカラー26の前面パネル29は上部ハウジング19と下部ハウジング20との間に形成される開口部を閉鎖し、これによってハウジング1の外部壁の一部を構成する。したがって、カラー26が恒久的に容器2に結合されているため、この前面パネル29の有り無しによって、ユーザに対して容器2が容器内に挿入されたか否かの目視の表示を提供する。
【0024】
カラー26の側面で前面パネル29と一体に形成された一対の固定アーム30が上部ハウジング19の内面を掴み、カラー26と容器2とを上部ハウジング19内に保持する。
【0025】
下部ハウジング20は、図2に示すようにノズルブロック11の端末に位置するスタッド50を備え、下部ハウジング20とダクト24とを相互に所定位置に保つ。しかしながら、下部ハウジング20はダクト24に固定されておらず、したがって上部ハウジング19に挿入された容器2と、ノズルブロック11内に挿入されたバルブ心棒4によって容器2上に保持されたダクト24を残したまま、下部ハウジング20を上部ハウジング19から取り外すことができる。ダクト24とノズルブロック11とはその後、洗浄もしくは取り替えのためにスライドして取り外すことができる。容器2とカラー26とは、固定アーム30を外した後に上部ハウジングからスライドして取り外すことができる。その後、交換用の容器2とカラー26とが取り付け可能である。
【0026】
通常、新たなダクト24とノズルブロック11とは新たな容器2ごとにユーザに提供され、これによってダクト24とマウスピース5とは常時取り替えられて時間経過による損傷や汚れを防いでいる。ダクト24は、マウスピース5の反対側の端部に開口部31を有する。
【0027】
図2に示すように、上部ハウジング19はフラップダクト32を保持しており、このフラップダクト32はフロー入口33からフラップ13へと延び、以下に詳述するように作動機構のためのトリガ機構の一部を形成している。したがって、下部ハウジング19に収納されたダクト24とこのフラップダクト32とが一緒になって、吸引の流れをマウスピース5からフラップ13まで導くよう形成された複合ダクトを形成している。このダクト24とフラップダクト32によって形成された複合ダクトは、フラップ13の操作に適した流れ特性を提供するようフラップ13への前記流れを制御する形状に形成されている。
【0028】
薬剤吸引器には更に、作動機構6が設けられている。理解促進のため、まず作動機構6の全体概要と動作の一般的説明を行う。
【0029】
容器2を圧縮するための操作力は、トーションスプリング7の形態をした弾性負荷要素に蓄積される。このトーションスプリング7に負荷を加えるため、作動機構6は、回転可能なスピンドル8の形態をした負荷メンバと、図1に示すようにハウジングから突出するボタン9の形態をした2つの接触メンバとを含んでいる。ハウジング1に対してボタン9を両側から押し込むことで負荷メンバ8が駆動され、ボタン9とスピンドル8との間に構成されたカムによってトーションスプリング7に負荷を加える。
【0030】
トーションスプリング7は、ノズルブロック11内に保持された心棒4に向けて前記容器のボデー3を押し付けるレバー10の形態をした容器係合メンバと係合することによって、容器2の圧縮を付勢する。
【0031】
負荷を加えた後のトーションスプリング7にある作動力を蓄積できるようにするため、作動機構6はトリガ機構を含んでいる。この機構は、容器2の圧縮に抗して容器係合レバー10を保持するロックレバー12を含んでいる。容器係合レバー10を解放するため、トリガ機構は更にフラップ13の形態をしたベーンを含んでおり、このベーンは休止状態でロックレバー12を所定位置に保持する。マウスピース5での吸引がフラップ13を動かし、ロックメンバ12を解放する。これは更に容器係合レバー10を解放するため、トーションスプリング7は容器2の圧縮を駆動する。
【0032】
作動機構6は更に、トーションスプリング7に負荷をかけた後にスピンドル8をロックするロック機構を含み、これにより作動前にトーションスプリング7を負荷が加えられた状態で保持し、容器を作動後の圧縮された状態にロックする。
【0033】
前記ロック機構はキャッチ14を含み、このキャッチ14はロック状態の時にスピンドル8を捉え、トーションスプリング7を負荷のかかった状態で保持する。前記ロック機構は中間メンバ15を更に含む。キャッチ14と中間メンバ15との間にスプリング16の形態をした弾性付勢要素が設けられ、キャッチ14をロック位置に向けて付勢する。このスプリング16は、トーションスプリング7に負荷をかける間、スピンドル8によるキャッチ14の移動を可能にする。
【0034】
吸引の前は、中間メンバ15が容器係合レバー10によって所定位置に保持されている。マウスピース5で吸引がされると、フラップ13が中間メンバ15に係合してこれを定位置に維持する。容器係合レバー10による圧縮の後、容器2は、スピンドル8を定位置に保持するロック機構のキャッチ14によって圧縮状態でロックされる。
【0035】
マウスピースの吸引レベルが所定の閾値以下に下がると、フラップ13は中間メンバ15を解放して付勢要素16の負荷を解き、これによってキャッチ14はスピンドル8を解放することが可能となる。キャッチ14による解放の後、スピンドル8、トーションスプリング7、容器係合レバー10は上方に移動し、容器がリセットされる。
【0036】
以下に作動機構6の詳細説明をするが、その全貌を図7に、その一部を図8から図13に示す。
【0037】
負荷機構は図8に示されており、回転可能なスピンドル8と、両端にあるボタン9の形態をした2つの接触メンバとからなる。このスピンドル8は、容器2の円筒状のボデー3の軸に直交する軸の回りに回転可能に上部ハウジング19内に搭載されている。このスピンドル8は、スピンドル8の回転軸の対向する両側に配置された一対のカム面8aを有する。ボタン9は、スピンドル8の回転軸に平行な方向への移動が可能となるよう前記ハウジングに搭載される。この各ボタン9は、対応するスピンドル8のカム面8aとそれぞれ係合する、一対の内側に延びるカムフォロア9aを有する。このスピンドル8とボタン9との間のカム面8aとカムフォロア9aとの係合は、ボタン9を押し込むことでスピンドル8の回転を駆動させる。
【0038】
図9に示すように、前記弾性負荷要素を形成するトーションスプリング7は、そのコイル7aがスピンドル8の中央部円筒表面8bを巻いて配置される。キャッチアーム8cは、スピンドル8から半径方向に突出している。トーションスプリング7の第1の脚部7bはキャッチアーム8cによって拘束され、ボタン9により駆動されるスピンドル8の動きはトーションスプリング7に負荷を加える。
【0039】
図10に概略示すように、カム面8aは非線形形状をしており、これによってボタン9の移動量に対するスピンドル8の駆動される移動量の噛合い比は、スピンドル8の回転位置に対して非線形の関係となる。ボタン9が押し込まれるに従って、トーションスプリング7でスピンドル8に加えられた増加する負荷力の反力を補うよう、各カム面8aの主要部8bは増加するピッチを有する形状となっている。特に、これらの形状は、ボタンに加えられる必要な力がほぼ一定となり、これによってユーザが線形の抵抗を感じられるように形成されている。トーションスプリング7が線形のばね定数を有しているため、各カム面8aの主要部8bは、前記噛合い比がスピンドル8の回転位置に対して逆比例するよう形成することによってこれが得られる。
【0040】
オプションとして、スピンドルの駆動されて動く最初の部分においてカムフォロア9aによって接触されるカム面8aの最も外側の部分を、例えば破線8eで示すように減少したピッチを持つようにしてもよい。これにより、その後の主要部8bに対して噛合い比を低減させる。この方式では、ユーザはボタン9を動かす際に、当初は低い抵抗を感じる。これはユーザが得るフィーリングを改善し、力を加える際のユーザの助けとなる。
【0041】
他のオプションは、例えば破線8dで示すように、カム面8aの最後の部分に凹みを設けることである。カムフォロア9aの端部がこの凹み部8dに到達すると、スピンドル8のカム面8aはボタン9に対してボタンを外側へ押し出そうとする力をもはや及ぼさなくなる。この位置で凹み部8dはトーションスプリング7によってカムフォロア9aの側面に対して押し付けられ、したがってボタン9をその最も内寄りの位置に保持する。これは、トーションスプリング7に負荷が加えられた後、ボタン9がみだりに前後に滑ることを阻止する。
【0042】
図9に示すように、トーションスプリング7は、軸10aの回りにピボット回転可能にハウジング内に搭載される容器係合レバー10に係合している。この容器係合レバー10はほぼU字形状で、2つの平行な側部10bがクロス片10cによって結合されている。2つの側部10bの間に延びるバー10dは、容器2のボデー5に当接する。クロス片10c上に形成されるマウント10eにはトーションスプリング7の第2の脚部7cが係合し、これによってトーションスプリング7に加えられた負荷は容器2を圧縮するようレバー10を付勢する。この容器係合レバー10はリセットスプリング(図示せず)によって上方に付勢されており、これは軸10a上へのトーションスプリングとして配置が可能であるが、トーションスプリング7よりも弱い。
【0043】
トーションスプリング7、スピンドル8、容器係合レバー10は、いずれも容器2のボデー5の円筒軸に直交する軸回りに回転可能である。これにより、特にスピンドル8を巻くコイル7aによるトーションスプリング7の配置によって簡単で信頼できる負荷機能を提供する。これらの要素の一部もしくは全ては、代替として負荷機構を達成するためボデー5の円筒軸と平行な平面内で線状に移動可能にすることができ、上述したものと同様に簡単な構造とすることができる。しかしながら、作動機構6の繰り返し使用における信頼性を考慮すると、回転可能な要素とすることが好ましい。
【0044】
他方、容器2のボデーの円筒軸に直交する向きのボタンの動きは、負荷機構に力を及ぼす際にユーザの助けとなる。薬剤吸引器では典型的であるように、ハウジング1は容器2のボデー3の円筒軸方向に延びており、ボタン9が両側から延びることで手の平に容易に保持することが可能となる。このようにして、ボタン9は親指と他の1つの指との間で容易に押し込むことができる。代替として、1つのボタンが設けられて、ユーザがこのボタンとボタンの反対側のハウジングとを押し付けることによって同様に負荷を加えるようにすることができる。いずれの構成でも、薬剤吸引器を表面に置いて、例えば手の平で力をかけることで負荷を及ぼすことができる。これは、例えば慢性関節炎患者などの指の制御と動きが制約されたユーザが負荷をかけることを容易にする。
【0045】
作動メンバ機構6は、図11、12に示すようにトリガ機構を含んでおり、これは負荷をかけた後のトーションスプリング7の作動力の蓄積を可能にする。
【0046】
このトリガ機構は、ハウジング1の内部を横切って延びる心棒17にピボット回転可能に搭載されたロックレバー12を含む。このロックレバー12は、心棒17に隣接したノッチ12aを有する。図12に示す休止状態で、ノッチ12aは、容器係合レバー10のクロス片10cから延びる突出部10fを保持し、これによって前記レバー10を容器2の圧縮に抗して保持する。ロックレバー12は、心棒17上のトーションスプリングとして配置されるリセットスプリング34によって、図11、12に示す位置に向けて僅かに付勢されている。
【0047】
前記トリガ機構はさらに、フラップ13の形態をしたベーンを含んでおり、このベーンはハウジング1の内部を横切って延びる心棒18に回転可能に搭載されている。このフラップ13は、心棒18上のトーションスプリングの形態で配置され得るリセットスプリング(図示せず)によって図12に示す位置に向けて付勢されている。フラップ13はロックレバー係合面13aを有し、これは心棒18の上に配置されたブロック13bから延びている。図12に示す位置では、この係合面13aは、心棒17から遠方側のロックレバー12の端末上に形成された接触面12bと係合しており、容器係合レバー10を保持するロックレバー12を保持している。
【0048】
フラップ13は、マウスピース5から延びているダクト24とフラップダクト32とから構成された複合ダクト内に、フラップ部13cをマウスピース5の反対側端末で前記混合ダクト内を横切って延びるように配置されており、この位置で前記ダクトはハウジング1の内部に開口している。したがって、フラップ13は、マウスピース5の吸引への応答が可能である。
【0049】
マウスピースの吸引は、フラップ部13cをフラップダクト32内へ引き寄せる(図2では時計方向、図12では反時計方向)。このフラップ13の回転は、ロックレバー係合面13aがロックレバー12の接触面12bとの接触から離れることを可能にする。
【0050】
上部ハウジング19はまた、心棒18の上のフラップ13に隣接して配置されるボタン35を搭載しおり、このボタン35の押し込みは、マウスピース5による吸引と同じ方向にフラップ13を回転させる。したがって、ボタン35は、例えばテスト用に容器2の操作を可能にするため、マウスピース5での吸引がなくても作動機構6を手動で解除することを可能にする。
【0051】
容器係合レバー10がトーションスプリング7によって負荷が加えられると、フラップ13によるロックレバー12の解放は、容器係合レバー10が容器2を圧縮するために駆動されることを可能にする。突出部10fは、容器係合レバー10が通過する際にロックレバー12を移動させる(図12では反時計回り)。
【0052】
図13に示すように、作動機構6は更に、トーションスプリング7に負荷をかけた後、スピンドル8をロックするためのロック機構を含む。このロック機構は、ロックレバー12に隣接して心棒17にいずれもピボット回転可能に搭載されるキャッチ14と中間メンバ15とを含んでいる。容器2の圧縮の前は、容器係合レバー10のクロス片10cが心棒17に隣接する第1の接触面15aと接触することによって、中間メンバ15は図13に示す位置に保持される。トーションスプリング16の形態をした弾性付勢要素がキャッチ14と中間メンバ15との間に取り付けられ、キャッチ14を図13に示すロック位置に向けて付勢するよう負荷をかける。
【0053】
キャッチ14は、トーションスプリング7に負荷が加えられた図13に示す位置に回転した後に、スピンドル8のアーム8cと係合するための心棒17に隣接したノッチ14aを有している。この位置で、スプリング16によりもたらされる負荷がスピンドル8の解放を阻止しており、これによってトーションスプリング7を負荷が加えられた状態のままで維持する。負荷を加える前、スピンドル8のアーム8cは、心棒17から離れた側のキャッチ14の端末14bの上側に位置している。ボタン9が押し込まれてスピンドル8が下方に駆動されると、スピンドルのアーム8cがキャッチ14の端末14bと係合し、スプリング16を圧縮させてキャッチ14をそらせ、スピンドル8のアーム8cの通過を許容する。
【0054】
フラップ13は更に、心棒18のロックレバー係合面13aとは反対側にブロック13bから延びたスタッド13dを含んでいる。マウスピース5での吸引により、フラップ13は図13に示す位置に移動し、ここでスタッド13dは、心棒17から離れた側の中間メンバ15の第2の接触面15bと係合する。この位置の前ではスタッド13dは第2の接触面15bと接触していないが、中間メンバ15は容器係合レバー10によって所定位置に保持されている。フラップ13の動きはトリガ機構を作動させて容器係合メンバ10を解放し、容器係合メンバ10は下方へ移動して中間メンバ15との接触から外れる。しかしながら、スタッド13dが接触面15bを保持しており、スプリング16に負荷がかけられたままで中間メンバ15を引き続き保持する。したがって、キャッチ14は、ノッチ14aでスピンドル8のアーム8cと係合することによってスピンドル8をロックするロック位置を維持する。
【0055】
その後、マウスピースでの吸引レベルが予め定められた閾値よりも下がると、フラップが移動して中間メンバ15との接触からはずれる(図13の時計回り)。フラップ13が中間メンバ15を解放するこの予め定められたレベルは、中間メンバ15の第2の接触面15bの形状によってコントロールされる。
【0056】
フラップ13による解放の後、中間メンバ15はスプリング16によって駆動され、負荷が解かれる(図13の時計回り)。スプリング16のこの負荷の解放は、キャッチ14をそのロック位置に向けていた付勢力を減少させる。したがって容器係合レバー10に作用していたトーションスプリング7の力は、スピンドル8のキャッチアーム8cがノッチ14aから離れるに十分な力となる。したがってスピンドル8、トーションスプリング7、容器係合レバー10は、容器係合レバー10に作用するリセットスプリングによる付勢力で上方に移動することができ、これによって容器のリセットを可能にする。
【0057】
作動機構6の動作の手順について、図14から図22を参照して説明する。図14Aから14Fは、作動機構6の各種要素の角度位置を示している。特に図14Aはフラップ13の角度位置;図14Bはロックレバー12の角度位置;図14Cは容器係合レバー10の角度位置;図14Dは中間メンバ15の角度位置;図14Eはキャッチ14の角度位置;そして図14Fはスピンドル8の角度位置をそれぞれ示している。作動機構6の各種状態と位置とは図14のAからRの符号で表示され、図15から図22は、対向する両側から見た作動機構6のこれらの幾つかの状態を示しており、各々にAおよびBのサフィックスを付している。
【0058】
動作の手順は図15に示す状態Aから始まり、ここではボタン9を押し込むことによってトーションスプリング7に負荷が加えられ、スピンドル8はキャッチ14によりロックされている。Aの状態では、容器係合レバー10はロックレバー12によって保持されている。薬剤吸引器は、作動機構6をこのAの状態にして保存することができる。
【0059】
位置Bでは、ユーザが吸引を始める。吸引に応答するフラップ13が動き出す。接触面12bの形状により、ロックレバー12が緩やかに動き始める。ここで作動機構6は図16に示す状態Cになる。
【0060】
位置Dでは、フラップ13のロックレバー係合面13aがロックレバー12の接触面12bを解放する。したがって、トーションスプリング7の負荷を受けた容器係合メンバ10は下方に向けて回転を始め、突出部10fがノッチ12aから外れる際にロックレバー12をそのリセットスプリングに抗して動かす。ここで作動機構6は図17に示す状態Eとなる。
【0061】
位置Fでは、容器係合レバー10は中間メンバ15にある第1の接触面15aとの接触から外れ、これによって中間メンバ15はスプリング16の付勢力の下に動き始める。しかしながら、中間メンバ15は位置Gでフラップ13、特には第2の接触面15bと接触するフラップ13のバー13dに捕捉されるため、ほんの僅かしか動かない。この接触は、フラップ13と中間メンバ15の動きを止める。
【0062】
容器係合レバー10の前記動きは、ノズルブロック11に保持された心棒4に対して容器2のボデー3を圧縮し、これによって容器2は一投与量の薬剤を供給する。ノズルブロック11は、ユーザが吸引しているマウスピースから前記投与量が出られるよう薬剤を導く。ここで作動機構6は図18に示す状態Hとなる。
【0063】
吸引のレベルが降下し始めると、位置Iにおいてリセットスプリングにより付勢されたフラップ13が戻り始めてダクトを閉鎖する。このフラップ13の動きは、第2の接触面15bの形状にしたがって中間メンバ15をわずかに移動させる。
【0064】
吸引のレベルが予め定められた閾値以下に下がると、位置Jにおいてフラップ13のバー13dは第2の接触面15bとの接触から外れる。これにより中間メンバ15は解放される。スプリング16の作用により、中間メンバ15が動いてスプリング16の負荷が解かれる。ここで作動機構6は図19に示す状態Kとなる。
【0065】
位置Lにおいて、スプリング16によるキャッチ14の負荷は、キャッチ15がもはやスピンドル8を保持できないほどに減少する。トーションスプリング7の力がスピンドル8のアーム8cを上方に押し上げ、これらをキャッチ14のノッチ14cとの係合から外す。これによりキャッチ14は元に戻される。ここで作動機構6は図20に示す状態Mとなる。
【0066】
位置Nにおいて、トーションスプリング7は中立で負荷のない位置となり、容器係合レバー10とスピンドル8との間には、したがって何らの負荷も作用しなくなる。その後、容器係合レバー10とトーションスプリング8は、容器係合レバー10を付勢するリセットスプリングの作用により動かされる。
【0067】
位置Oにおいて、容器係合レバー10は中間メンバ15の第1の接触面15aと接触し、これを元へ戻す。ここで作動機構は図21に示す状態Pとなる。これによりスプリング16に負荷がかけられ、ノッチ14aを通過して外れたスピンドル8のアーム8cとキャッチ14が接触するまで、キャッチ14をロック位置に向けて押す。
【0068】
位置Qにおいて、容器係合レバー10の突出部10fは、ロックレバー12のノッチ12aに入り込み、ロックレバー12はそのリセットスプリングの作用でロック位置へスナップ状に戻る。ここで作動機構6は図22に示す状態Rとなる。状態Rにおいて、容器がリセットされ、次の一投与量を供給するため再度の圧縮準備が完了するが、作動機構6はトーションスプリング7の負荷が解かれており、弛緩状態にある。スピンドル8の回転はボタン9を図22に示す外側の位置に移動させる。作動機構6は、ボタン9を押すことによって再度負荷をかける準備が完了する。ユーザは吸引直後にこのようにするよう指示を受け、容器はマウスピース5を単に吸引するだけで使用準備が完了した状態に保持される。
【0069】
位置Sでユーザがボタン9を押し込むと、これがスピンドル8を下方へ駆動する。スピンドル8のアーム8cは、アーム8cがノッチ14aに入り込むまで、負荷されたスプリング16に抗して僅かにキャッチ14を移動させる。これによりスプリング16はキャッチ14をそのロック位置にスナップ式に移動させる。
【0070】
図23に示すように、カラー26には、カラー26の取付部を上部ハウジング19にガイドするよう、前面パネル29の上側に延びるポスト40が容器2のボデー3の軸に平行に設けられている。これらポスト40は、前面パネル29との間に溝を設けるため前面パネル26から後退している。カラー26は、図24と図25に示すように、前記溝の1つにスライド式に搭載される表示部材41用の取付部として機能している。両図においては前面パネル29が切り欠かれており、表示部材41についてはその詳細を図26に示す。
【0071】
表示部材41は、図25に示す第1の状態から図24に示す第2の状態に移動可能である。表示部材41の側部に設けられたラチェット歯41aとカラー26から突出するつめ42とから構成されるラチェット機構が設けられ、前記第1の状態から第2の状態への移動のみを許容していることから、この移動は不可逆的である。
【0072】
表示部材41は、ポスト40の下方端部と係合する突出部41bをその最下端に有し、表示部材41は、表示部材40を前記カラー上に保持した第2の状態にある。
【0073】
第2のラチェット歯41cが第1のラチェット歯41aの上方に設けられ、表示部材41の最上端41dをカラー26の前面パネル29の上端よりも上に保持する。この表示部材41の最上端41dには、カラー26の前面パネル29に対向する凹み部41eと、側方突出部41fとが設けられ、このいずれもが後述するように薬剤吸引器と相互作用をする。
【0074】
図27と図28に示すように、薬剤吸引器の上部ハウジング19の前面パネル43の背面上には、電子モジュール44が搭載されている。この電子モジュール44は、前面パネル43の前面から見ることができるLCDディスプレイ45と、電子モジュール44に動力を供給するバッテリ46と、前面パネル43の背面で下方に延びる金属片47とを含んでいる。この金属片47は、スイッチ接点48を有し、この接点48が閉じると金属片47周囲の電気回路がつながる。金属片47の弾性が、スイッチ接点48を開くよう付勢している。
【0075】
容器2は通常、カラーに搭載された表示部材41が第1の状態(図25に示す)にされてユーザに供給される。容器2とカラー26が薬剤吸引器内に取り付けられると、第1の状態の表示部材41は図28に示す位置を占め、その最上端の端部41dがスイッチ接点48に係合してこれを閉じる。
【0076】
キャッチ49が前面パネル43の背面から突出しており、容器2とカラー26が薬剤吸引器内に取り付けられた後、これが突出部41fよりも下方に位置する。表示部材41の突出部41fの上面、及びキャッチ49の下面は傾斜しており、カラー26を上部ハウジング19に取り付ける間にこの両者が相互に通過するに際して相対的にそれることを可能にしている。このとき、つめ42が図25に示すように第2のラチェット歯41cと係合し、表示部材41をして強制的にキャッチ49を通過させる。
【0077】
電子モジュール44はスイッチ接点48が閉じたことを認識し、これに応答してLCDディスプレイ45を制御し、容器2が搭載されたこと、及び当該容器2が新規の容器2である事実を表示する。例えば容器を表す図柄を表示することができる。
【0078】
カラー26と容器2を上部ハウジング19から取り除く際には、キャッチ49が突出部41fを捕捉し、カラー26が下方に取り除かれる間に表示部材41を所定位置に保持する。これはつめ42をして表示部材41の第1のラチェット歯41a上を強制的に乗り越えさせ、これにより表示部材41を図25に示す第1の状態から図24に示す第2の状態へと移動させる。その後、表示部材41の最下端にある突出部41bがポスト40の底部と係合し、表示部材41のカラー26からの更なる引き込みを阻止する。これはキャッチ49による捕捉に打ち勝ち、突出部41fをして強制的にキャッチ49を通過させ、上部ハウジング19から引き離される。その結果、使用された容器2は、その表示部材41が第2の状態となってカラー26内に残される。
【0079】
表示部部材41が第2の状態(図24に示す)にある使用された容器2が再度薬剤吸引器内に取り付けられると、薬剤吸引器の前面パネル43に対して図27に示す位置を占める。この場合、カラー26の搭載時に、つめ42が第1のラチェット歯41aに係合する。これは突出部41fをして、キャッチ49を通過した後にスイッチ接点48が閉じる位置から、凹み部41eがスイッチ接点48に隣接する位置まで強制的に移動させ、これで接点48は凹み部41e内部に突出して係合することがなくなり、金属片47周囲の回路が開かれる。
【0080】
電子モジュール44はスイッチ接点48が開いたことを認識し、これに応答してLCDディスプレイ45を制御して、新規の容器2が挿入されていないことを、例えば容器を表す図柄の上にバツ印を付することなどにより表示する。好ましくはLCDディスプリイ45は常時このような表示を示し、電子モジュール44はスイッチ接点48の僅かな閉鎖を無視して同じ表示を維持し、使用された容器2が取り付けられる間に変化をしないことである。代替の実施の形態では、LCDディスイプレイ45は通常はオフにされており、電子モジュールがスイッチ接点48の僅かな閉鎖をまず認識してLCDディスプレイ45をオンにし、これによって容器2の挿入されたことを表示する。その後にスイッチ接点48が開いたことを次に認識して、当該容器が新規のものでないことの記号を表示する。いずれの場合も、搭載された容器2が以前に使用されたものであることをユーザに知らせる。
【0081】
当然ながら、表示部材41は、例えば一体型にしてカラー26に固定することができる。この場合、スイッチ接点48は容器2の検出には使用することができるが、搭載された容器が新規のものであるかどうかの検出には使用できない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 薬剤吸引器の側面図である。
【図2】 図1に示す薬剤吸引器のハウジングとダクトとを示す断面図である。
【図3】 図2に示すダクトの側面図である。
【図4】 容器とダクトとが組み付けられた状態を示す側面図である。
【図5】 容器、カラー、ダクトの分解図である。
【図6】 容器とダクトとが組み付けられた状態を示す断面図である。
【図7】 作動機構を後方側面から見た斜視図である。
【図8】 スピンドルを後方から見た斜視図である。
【図9】 弾性負荷要素を後方側面上方から見た斜視図である。
【図10】 スピンドルに形成されたカム面を示す概略図である。
【図11】 トリガ機構を後方側面から見た斜視図である。
【図12】 トリガ機構の側面図である。
【図13】 ロック機構の側面図である。
【図14A−14F】 作動機構の各要素の操作手順の間における各角度位置を示すグラフである。
【図15】 作動機構の操作手順の間における1つの状態を、A、Bで示す対向する両側から見た斜視図である。
【図16】 作動機構の操作手順の間における他の状態を、A、Bで示す対向する両側から見た斜視図である。
【図17】 作動機構の操作手順の間における更に他の状態を、A、Bで示す対向する両側から見た斜視図である。
【図18】 作動機構の操作手順の間における更に他の状態を、A、Bで示す対向する両側から見た斜視図である。
【図19】 作動機構の操作手順の間における更に他の状態を、A、Bで示す対向する両側から見た斜視図である。
【図20】 作動機構の操作手順の間における更に他の状態を、A、Bで示す対向する両側から見た斜視図である。
【図21】 作動機構の操作手順の間における更に他の状態を、A、Bで示す対向する両側から見た斜視図である。
【図22】 作動機構の操作手順の間における更に他の状態を、A、Bで示す対向する両側から見た斜視図である。
【図23】 前方側面からみたカラーの斜視図である。
【図24】 表示部材が第2の状態にあるカラーを前方側面から見た斜視図で、表示部材が分かるよう前面パネルを切り欠いている。
【図25】 表示部材が第1の状態にあるカラーを前方側面から見た斜視図で、表示部材が分かるよう前面パネルを切り欠いている。
【図26】 表示部材の後方から見た斜視図である。
【図27】 上部ハウジングを前面パネルの後方から見た斜視図で、表示部材が第2の状態にあることを示す。
【図28】 上部ハウジングを前面パネルの後方から見た斜視図で、表示部材が第1の状態にあることを示す。
【符号の説明】
1.ハウジング、 2.容器、 3.容器ボデー、 4.バルブ心棒、 5.マウスピース、 6.作動機構、 7.トーションスプリング、 8.スピンドル、 9.ボタン、 10.容器係合レバー、 11.ノズルブロック、 12.ロックレバー、 13.フラップ、 14.キャッチ、 15.中間メンバ、 16.スプリング、 17.心棒、 18.心棒、 19.上部ハウジング、 20.下部ハウジング、 24.ダクト、 26.カラー、 29.前面パネル、 31.開口部、 32.フラップダクト、 33.フロー入口、 40.ポスト、 41.表示部材、 42.つめ、 43.前面パネル、 44.電子モジュール、 45.LCDディスプレイ、 46.バッテリ、 47.金属片、 48.スイッチ接点、 49.キャッチ。
Claims (14)
- 第1の状態から第2の状態へと不可逆的に移動可能な表示部材(41)を搭載するよう固定された取付部(26)を備える薬剤の容器(2)を保持するための薬剤吸引器であって、
前記薬剤吸引器は、当該薬剤吸引器からの前記容器(2)の取り外しの際に前記表示部材(41)を前記第1の状態から第2の状態へと移動させる手段と、前記表示部材(41)の状態を検出する検出手段とを有し、
前記表示部材(41)を移動させるための手段が、前記取付部(26)が前記薬剤吸引器から取り外される際に前記表示部材(41)を捕捉するキャッチ(49)から構成されている薬剤吸引器。 - 前記キャッチ(49)が、前記容器を搭載する際に前記キャッチ(49)と表示部材(41)とを相対的にそらせる傾斜面を有する、請求項1に記載の薬剤吸引器。
- 前記キャッチ(49)が前記薬剤吸引器の内部から突出している、請求項1または請求項2に記載の薬剤吸引器。
- 前記検出手段が電気スイッチ接点(48)から構成されている、請求項1から請求項3のいずれか一に記載の薬剤吸引器。
- 容器(2)が前記薬剤吸引器に保持されたとき、前記表示部材(41)の状態の表示を示すディスプレイ手段(45)を更に備えている、請求項1から請求項4のいずれか一に記載の薬剤吸引器。
- 薬剤吸引器から容器(2)を取り外す際に第1の状態から第2の状態へと不可逆的に移動可能な表示部材(41)を搭載する取付部(26)を固定している容器(2)であって、
前記取付部(26)が前記薬剤吸引器から取り外される際に前記表示部材(41)を捕捉するため、前記表示部材(41)が、前記薬剤吸引器に設けられたキャッチ(49)により捕捉されるよう構成された捕捉面を有している容器。 - 前記取付部(26)と前記表示部材(41)との間にラチェット機構(41a,42)が設けられている、請求項6に記載の容器。
- 前記ラチェット機構が、前記表示部材(41)の少なくとも1つのラチェット歯(41a)と、前記取付部のつめ(42)とから構成されている、請求項7に記載の容器。
- 前記捕捉面が前記表示部材(41)の突出部(41f)上に形成されている、請求項6から請求項8のいずれか一に記載の容器。
- 前記突出部(41f)が、前記容器が搭載される際に前記キャッチ(49)と突出部(41f)とを相対的にそらせる傾斜面を有している、請求項9に記載の容器。
- 前記表示部材(41)が前記取付部(26)にスライド式に搭載されている、請求項6から請求項10のいずれか一に記載の容器。
- 前記表示部材(26)が第1の状態にあり、前記容器が前記薬剤吸引器に保持されたときにのみ前記検出手段と係合する形状に前記表示部材(26)が形成されている、請求項6から請求項11のいずれか一に記載の容器。
- 前記表示部材(26)が第2の状態にあり、前記容器が前記薬剤吸引器に保持されたときに前記検出手段との係合を回避するため、前記表示部材(26)が前記検出手段に隣接する位置に凹み部(41e)を有している、請求項12に記載の容器。
- 請求項6から請求項13のいずれか一に記載の容器と組み合わされた、請求項1から請求項5のいずれか一に記載の薬剤吸引器。
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