JP3959746B2 - 改良ペプチド、免疫原性組成物およびワクチンまたは医薬製剤、lhrhホルモンに対する動物の免疫方法、ならびにlhrh縦列反復ペプチドおよびそのワクチンとしての使用 - Google Patents

改良ペプチド、免疫原性組成物およびワクチンまたは医薬製剤、lhrhホルモンに対する動物の免疫方法、ならびにlhrh縦列反復ペプチドおよびそのワクチンとしての使用 Download PDF

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Description

本発明は黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH;性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)ともいう)に対して有効なワクチンの製造用ペプチドに関する。本発明はまたそのようなペプチドに基づく免疫原性組成物およびワクチンまたは医薬製剤(ワクチンおよび製剤)に関する。さらに本発明はLHRHに対し動物を免疫し、それによって当該動物の生殖能あるいは行動に影響を与えるための方法あるいはブタの肉質を改良する方法においてのワクチンまたは医薬製剤の使用に関する。
LHRHは視床下部より分泌される10個のアミノ酸鎖よりなるペプチド(デカペプチド)である。LHRHのアミノ酸配列は(通常どおり、左端にアミノ末端アミノ酸および右端にカルボキシ末端アミノ酸を有する)そのアミノ酸を3文字コードで示されるコードで表わすと式:pGlu−His−Trp−Ser−Tyr−Gly−Leu−Arg−Pro−Gly−NH2で表わされ、1文字コードで表わすと式:#E H W S Y G L R P G @(#Eはピログルタミン酸を表わし、G@はグリシンアミドを表わす)で表わされる。
LHRHは下垂体に作用して生物的に活性な血中FSH(卵胞刺激ホルモン)およびLH(黄体形成ホルモン)の放出を増大させ、それが成長期雄動物の精巣の発育を促し、かつ精巣ステロイドの産生を促す。成長期雌動物では、卵巣の発育を刺激し、卵胞の発育、卵巣ステロイドの産生および***を促す。
LHRHは担体タンパク質に結合させると動物にワクチンとして接種し得ることが知られている。そのようなワクチン接種を実施するのは異なった理由ではあるが、LHRHの本来の機能とすべて結びついていている。すでに知られていることではあるが、血中のLHおよびRHが急激に低下すると、雄の精巣では精巣ステロイドまたはアンドロゲンの産生と***の産生が抑制され、また雌の卵巣では卵巣ステロイドまたはプロゲスタゲンおよびエストロゲンの形成および卵胞の成熟が抑制される。このように、血中のアンドロゲン、プロゲスタゲンおよびエストロゲン量を、精巣または卵巣を去勢・除去することによって得られるレベルにまで低下させるには、当該動物をLHRHに対して効果的に免疫すればよい。多くの場合、雄動物では精巣の発育が遅くなるかあるいはまったく発育しなくなる(アンドロゲン(雄のステロイドホルモン)の産生が停止し、***の形成も止まる)と思われる。雌動物では卵巣の活性が落ちる(エストロゲンとプロゲスタゲン(雌のステロイドホルモン)の産生が低下し、卵胞の成熟と***が抑制される)と思われる。
家畜病の治療においては、LHRHに対し100%効果的に免疫できれば、たとえば、雌雄ネコおよびイヌなど小家畜動物の不妊法として用いることができるし、また、攻撃的な雄イヌおよび雄ウシになどに対しては、去勢とか卵巣切除のような過激な手術を実施する代りに簡単なワクチン接種による処理法として用いることができる。LHRHに対して免疫する意味の他の考えうる理由としては、イヌ、ネコ、ウシなどの雌動物の発情を抑えること、あるいは雄動物の徘徊を妨げ、屠殺に向けて太らせることである。ヒトの健康管理面では、LHRHにたいする免疫化は前立腺がんおよび乳がんの治療、あるいは場合によりある種下垂体がん腫の治療に用いることができる。
さらにLHRHに対するワクチンは牧畜業での交配、特に、屠殺に向けてのブタの肥満化に用いる。性成熟した未去勢雄ブタ(boars:野生ブタ)の肉は、いわゆる野生ブタ腐臭あるいは野生ブタ臭と言われる特有の臭気を有する。精巣が性成熟したブタでは、多くのC19−Δ16ステロイドを形成し、その動物の脂肪層に貯えている
Figure 0003959746
この肉を加熱したときに発する尿様悪臭はこれらのステロイドの所為である(Fuchs, Swedish J. Agric. Res. 1, 233-237(1971); Bonneau, Livest. Prod. Sci. 9, 687-705(1982))。この悪臭のために、性成熟した雄ブタの肉は殆ど消費されることはなく、もしあったとしてもほんの僅かで、輸出にも向いていない。屠殺される雄ブタの約10%は屠殺前すでに性成熟しており、このことが養豚業にとって潜在的に大きな損失となっている。
こういった損失を抑制し、防止するために、殆どすべての雄子ブタは若い内に去勢してしまう。その外科処置は一般にはまったく麻酔なしに実施する。去勢などというのは動物に対して薄情だという観点は別にしても、去勢はまた感染症を招き、成長を損ない、結果として未処置の動物に比べ肉質が劣ることとなる(少なくとも、未処置動物が野生ブタ腐臭を発していない限りにおいて)(Walstra, Livest. Prod. Sci. 1, 187-96(1974))。
動物にやさしい代替法、加えて肉質にも有利な方法が、LHRHに対し免疫することによる幼体動物脳下垂体のLHRH濃度を低減する方法である。このLHRHレベルの低減が生物活性FSHおよびLH濃度の低減につながり、さらに成長期動物の精巣の発育を阻害し、精巣ステロイド、とりわけC19−Δ16ステロイドの産生を抑制する。動物に薄情な去勢は不要となる:感染症と成長阻害が防止され、最終的な肉質は去勢処置に勝るとも劣らないものとなる。加えて、この方法は屠殺前に雄ブタが野生ブタ腐臭を発生するのを防止する。
しかしながら、野生ブタ腐臭に対しての良好なワクチンには厳しい要件があり、それはすべてのブタにおいて精巣の発育を遅延させることであり、屠殺前に試験をしなかったとしても、殆どのブタについて野生ブタ腐臭がまったく生じないことが必要である。既知のワクチン製剤ではこの要件に合致しない。
LHRHワクチンの抗受精性に関しての既存文献および先行特許出願では、ワクチン接種の結果が多様である。たとえば、ワクチン接種した動物のあるものはワクチン接種に殆ど応答しないか、応答したとしてもほんの僅かである。あるいは所望の効果を得るためには市販されていないアジュバントを使用し、大量の投与を必要とする
Figure 0003959746
文献データによれば、全ワクチン接種を利用し、十分に早期の段階で個々に免疫したブタの精巣発育を阻止し、野生ブタ臭の問題を完全に防止するのは不可能である。成功の確率は20%と80%の間だろう。これでは不十分であって、現世代のLHRHワクチンを営農にとって無用のものとしている。
この種のワクチンを調製するに際しての難しさは、おそらく耐性現象を引き起こすことにある。ホルモンなどの“自己”物質には認められていないが、実際には免疫系によって耐性が生じている。通常、自己物質に対しては抗体が誘導されることはない。それ故ワクチンを成功させるには、その物質が当該ホルモンと十分に等価であり、しかも同時に抗体産生を誘導するのに十分に異物である必要がある。これらは互いに相容れない条件であるために、最近までは、そのような物質が調製できるのかどうか確かではなかった。LHRH様ペプチドワクチンを製造するひとつの試みによると、LHRHデカペプチドの6位のグリシンを右旋性アミノ酸
Figure 0003959746
に置き換えた。しかし、そこでの説明によると、この修飾L全ペプチドを含有するワクチン製剤は正常全デカペプチドよりもその作用が劣ってさえいた(EP 0 464 124)。
しかしながら、最近、我々はLHRHに対してワクチン接種したすべての個体において有効な抗体応答を確実に引き出しうることを示した(Meloenら、Vaccine 12, 741-746(1994))。これらの実験では、LHRHワクチンをブタに二度接種した;そのワクチンは古典的なワクチン(LHRHを担体タンパク質に結合させ、フロイントアジュバントに混合したもの)、すなわち、縦列型LHRHワクチンである(ヨーロッパ特許第0464124)。縦列型LHRHワクチンの発明によると、好ましいペプチドの一つに、特徴として次の一般式で示されるような少なくとも2個のLHRHが縦列配列したペプチドがある(左端にアミノ末端アミノ酸および右端にカルボキシ末端アミノ酸を有する):Z1−Glx−His−Trp1−Ser−Tyr−Gly−Leu−Arg−Pro[−Gly−X−Gln−His−Trp2−Ser−Tyr−Gly−Leu−Arg−Pro]n−Gly−Z2(ただし、アミノ酸は3文字コードで示し、Trp1およびTrp2はトリプトファン(Trp)またはホルミル化トリプトファン(N(インドール)−ホルミル−トリプトファン)を表わし、nは少なくとも1であり、xはGlyおよびGln間の直接の結合またはスペーサーを表わし、Z1−GlxはpGlu(ピログルタミン酸)であるかあるいは1個またはそれ以上のさらなるアミノ酸を含む尾部に結合したGlnであり、Gly−Z2はGly−NH2であるかあるいは1個またはそれ以上のさらなるアミノ酸を含む尾部に結合したGlyである。この一般式において、Xはグリシンとグルタミン間の直接結合であってもよい;すなわち、これらのアミノ酸は中間の結合手なしに(通常のペプチド結合を介して)直接互いに結合している。縦列型LHRHワクチンに関する本発明はLHRH配列がスペーサーを介して互いに結合しているペプチドをも包含する。このスペーサー基の性質は多様であり、一個あるいはそれ以上のアミノ酸の変化から、短鎖・長鎖の炭化水素基および他の化合物群または分子までをも包含する。上記一般式において、Z1−Glxは好ましくはpGluを表わすが、1個またはそれ以上のさらなるアミノ酸を含む尾部(たとえば、ペプチドを担体タンパク質に結合するのに用いるもの)に結合したGlnをも表わす。上記一般式において、Gly−Z2は、たとえば、Gly−NH2あるいは1個またはそれ以上のさらなるアミノ酸を含む尾部(たとえば、ペプチドを担体タンパク質に結合するのに用いるもの)に結合したGlyを表わす。好ましくは、Gly−Z2はGly−Cys−NH2を表わし、C末端システインは当該ペプチドを担体タンパク質に結合させるために付加してある。
さらに詳しくは、本縦列型LHRHワクチンに関する発明は、ペプチドの一つとして、特徴的な次の一般式で示される少なくとも2個のLHRHが縦列配列したペプチドを包含する(左端にアミノ末端アミノ酸および右端にカルボキシ末端アミノ酸を有する):pGlu−His−Trp1−Ser−Tyr−Gly−Leu−Arg−Pro[−Gly−Gln−His−Trp2−Ser−Tyr−Gly−Leu−Arg−Pro]n−Gly−Cys−NH2(ただし、アミノ酸は3文字コードで示し、Trp1およびTrp2はTrpまたはN−ホルミル−Trpを表わし、nは少なくとも1である数字を表わす。)
本縦列型LHRHワクチンは精巣の成長を完全に阻止し、精巣中でのステロイド産生細胞(ライディッヒ細胞)の発育を阻害することが明らかとなった。しかし、このワクチンはいくつかの欠点を有し、それがワクチンの実用性を損ねていることも明らかだった。一つの欠点は、免疫的去勢を成功させるためにはワクチン接種に際して高用量を投与する必要があることであった。必要な応答を引き出すにはブタ一頭あたり少なくとも1mgを必要とし、養豚業において大規模にワクチンを投与するには不経済である。
このワクチン製剤のもう一つの大きな欠点は、ワクチンを使用するに際し、完全フロイントアジュバントとの組成物としたときにのみ高い効果が得られることである。この強力なアジュバントを使用すると多くの望ましくない副作用を伴う。たとえば、このアジュバントは粘性であるため調製と投与が困難であり、さらに投与に際しても動物に激痛を与え、結果としても注射部位の筋肉にアジュバントの残滓が残ったり、そのアジュバントによる急性の炎症反応、たとえば、アジュバント関与の膿瘍が生じたりして、注射を受けた動物の肉質を低下させることとなる。
しかしながら、本発明は上記の縦列型LHRHペプチド製剤でLHRHに対しワクチン接種するに際しての望ましくない副作用の問題を解決している。しかも、LHRH向け他の現存ワクチンに比べて、縦列型LHRHペプチドのもつ効果的なワクチン接種の有益な利点をも失っていない。
単量体型縦列LHRHワクチンを完全フロイントアジュバントと組み合わせると、担体タンパク質KLHを使用しなくても、ブタの精巣の成長および野生ブタ臭を完全に防止する効果を示す;しかし、一方、完全フロイントアジュバントを使用せずに緩和な不完全フロイントアジュバントを代りに使用しても、縦列LHRHワクチンが二量体型であれば、かなり高い効果が得られるとの報告がある。驚くべきことに、縦列の原理をLHRH分子の変種に応用すると、すなわち、デカペプチド中の6番目のアミノ酸Glyを右旋性(D−)アミノ酸のD−Lysに置き換えた後、得られるペプチドを常套の担体化合物(ここでは卵白アルブミンを使用)に結合させると、いくつかの緩和なアジュバント中、すなわち、スペコール(Specol)および二重油性乳化液中で非常に高い効果を示し、さらに低用量でも効果があることが明らかとなった。そこで、当初の単一LHRHデカペプチドの6位Glyを種々D−アミノ酸と置換したものをワクチンとして使用すると、当初のLHRH配列のもに比較して抗原性が低下する一方で、このD−アミノ酸置換を縦列型LHRHワクチンに応用すると、さらに抗原性の高いLHRHワクチン製剤を生成させることができた。このことからさらに期待できることは、縦列単位を構成するLHRHデカペプチドの一個所あるいはそれぞれの6位Glyを他の右旋性アミノ酸と置き換えると、さらにワクチンを改良できるかも知れないことである。さらに、たとえば、D−Lysを置換アミノ酸として使用すると、ペプチド組成を担体化合物に結合させる余地を失わずに縦列ペプチドの二量体化あるいは多量体化が可能となる。C末端システインはジスルフィド結合によって二量化するのに現在利用することができるが、担体化合物との結合にはもはや利用できないので、アミノ酸置換による側鎖は担体化合物との結合に利用することができる。勿論、他の適当な側鎖をもつアミノ酸(たとえば、D−Gluのように適当な側鎖をもつ他の置換可能なアミノ酸も当業者には周知である)との置換反応でも担体化合物と付加的に結合させることが可能である。
[D−Lys6]−LHRHは超高活性LHRHアゴニストとして記載されている(Seprodiら、J. Med. Chem. 21, 276-280(1978));この化合物はまたとりわけLHRHのラジオイムノアッセイに(HeberおよびOdell、Proc. Soc. Exp. Biol. Med. 158, 643-646(1978)),また、LHRH受容体の研究において蛍光用リガンドとして(Connら、J. Biol. Chem. 256, 1098-1100(1981); Naorら、J. Biol. Chem. 256, 3049-3052(1981); Childsら、Peptides 4, 549-555(1983)),また、がんの生育を阻止する有毒基との結合に用いられている(Szokeら、Peptides 15, 359-366(1994))。[D−Lys6]−LHRHはこれまでLHRHワクチンとして使用されたことはない。
本発明はペプチドまたはペプチド組成物に関し、該ペプチドは縦列した少なくとも2個のLHRH配列からなり、その原形LHRHデカペプチド配列の6位アミノ酸GlyがD−アミノ酸に置き換わったものである。6位GIyは、さらに側鎖をもつ機能的アミノ酸であって、その側鎖を通してLHRH縦列単位が担体化合物と結合できるようなアミノ酸と置換することができる。このペプチドは利用するペプチド合成技法に応じて、C末端側がアミド化されていてもよいし、されていなくてもよい。さらにこのペプチドは二量体化あるいは多量体化してあってもよいが、その場合、二量体または多量体における縦列LHRH配列の少なくとも1個は原形LHRHデカペプチドの6位が機能的アミノ酸により置換されている。
本発明の当該ペプチドまたはペプチド組成物は、下記一般式で示される連続する配列を含む。
Figure 0003959746
ただし、式中*は右旋性アミノ酸と置換可能なGly位置を示し、該右旋性アミノ酸はさらに側鎖を有していて、LHRH縦列単位と担体化合物を結合させ得るものである。
本発明の第一の特徴は、このペプチドまたはペプチド組成物にあっては1個または複数個の置き換え可能なアミノ酸が置換可能であって、縦列単位内のLHRHデカペプチド当たり6番目のアミノ酸Gly(上記の一般式では6位および/または16位)が、たとえば、D−アミノ酸と置き換えられて正常なLHRHとは相当に異なるペプチドを生成し、しかも該ペプチドは適切な免疫原性を失わずに免疫系の認識を受け得るものである。
さらに、本発明の第二の特徴は、個々の縦列単位が二量体化してその免疫原性を高めること、しかも該ペプチドまたはペプチド組成物が担体化合物タンパク質に結合する能力を失わないことである。このペプチドまたはペプチド組成物においては、縦列単位の二量化がたとえば、カルボキシ末端を介するかあるいはアミノ末端を介して起こるものであり、たとえば2個の縦列単位はジスルフィドあるチオエーテル架橋によって二重化する。この目的のために、21位のCysが利用され、またはCysが1位のグルタミン酸の前に合成されるが、LHRH縦列単位を二量化あるいは多量化する他の方法も先行技術に散見される。二量化あるいは多量化が結果として担体化合物の接近部位を失うことになる場合には、6位および/または16位Glyを置き換えるD−アミノ酸の選択を適切な側鎖をもつアミノ酸に限定すれば十分である。そのような代位アミノ酸の例としては、D−Lys,D−Gluまたは担体化合物と結合可能な側鎖を有する他の右旋性アミノ酸が例示される。
さらに詳しくは、本発明におけるそのような好ましいペプチドの具体例を挙げると、下記式で示されるD−Lys6−縦列LHRHダイマーである。
Figure 0003959746
本発明におけるそのような好ましいペプチドの他の具体例を挙げると、下記式で示されるD−Glu6−縦列LHRHダイマーである。
Figure 0003959746
さらに、LHRH縦列単位が単量化、二量化あるいは多量化した他のペプチドまたはペプチド組成物も、縦列単位中の6位、および/または16位、および/または27位および/または37位(後者の二つの例は二量体と見做して)にD−アミノ酸が置換している限りにおいて本発明の一部である。
本発明はさらに免疫原の形に変換しうるペプチドからなることを特徴とする組成物を提供する。当業者には周知のごとく、それ自身では免疫原性を有しない物質を免疫原の形に変換する様々な方法がある。最初の可能性は本発明に関わるペプチドを適切な担体タンパク質に結合させることである。縦列ペプチドにおいては、NまたはC末端のシステインが化学結合用に適宜使用できる。縦列二量体ペプチドにおいては、結合するに当たって未修飾のあるいは修飾した側鎖をもつD−リジン、D−グルタミン、あるいは他の修飾アミノ酸を用いて6位および/または16位および/または27位および/または37位のグリシンを置換することができる。当業者であればどの結合法を用いどの担体タンパク質を用いれば適格であるかを熟知している。本発明によれば、好ましい組成物としての特徴は、たとえば、卵白アルブミンのようなタンパク質と本発明のペプチドまたはペプチド組成物との免疫原性複合体とすることにある。勿論、本発明のワクチン製剤は少なくとも一種の免疫アジュバントと組み合わせることができる。適切な免疫アジュバントとしては当業者に周知のものである。本発明で好ましいアジュバントとしてはスペコールまたは二重油性乳化液であり、さらに副作用のないあるいは緩和な副作用しか示さない他のアジュバントも同様に使用することができる。本発明は種々の脊椎動物から選ばれる個体、特に哺乳類をLHRHに対して免疫する方法に用いることができる。LHRHに対する免疫は、たとえば雌雄のネコおよびイヌなどの小家畜動物の不妊処理に、あるいは雄イヌまたは雄ウシの攻撃性を治療するのに用いることができる。本発明に関連してLHRHに対して免疫するさらなる期待しうる理由としては、イヌ、ネコ、ウシなどの雌動物の発情を妨げること、あるいは雄動物の徘徊を妨げたり処理したりして、屠殺に向けて太らせることである。ヒトの健康管理面では、LHRHにたいする免疫化は前立腺がんおよび乳がんの治療、あるいは場合によりある種下垂体がん腫の治療に用いることができる。
好ましい態様の一つはブタの肉質を改良する方法であり、この方法ではブタを本発明のワクチン製剤でワクチン接種する。本発明につき、以下の実験の部においてさらに詳述する。
実施例
未去勢雄ブタのワクチン接種が成功したか否かの判定は、屠殺時の精巣重量が150g以下であることを基準とする。目標は処理群内のすべての動物において目視でも精巣が小さくなっていることである。精巣の重量は直接にテストステロンの産生および野生ブタ腐臭ステロイドの産生を反映していると思われる。精巣重量が60g以下になると、精巣は組織学的にも完全に不活性となり(Meloenら、Vaccine 12, 741-746(1994))血清中のテストステロンは検出できなくなった。我々もすでに発表しているが、精巣の大きさととりわけその重量および背部脂肪中のアンドロステロン量の間にはすぐれた相関関係がある(Oonkら、Livest. Prod. Sci. 42, 63-71(1995))。免疫した動物の精巣重量が150g以下であるときは、野生ブタ腐臭が葎在しないことの証であると考えられる。背部脂肪中に存在するアンドロステロン濃度は通常測定不可能な程低いが、存在したとしても常に0.5μg/g背部脂肪であった。文献中ではこの値を知覚し得る野生ブタ腐臭の安全な下限としているが、他の報告では1μg/g背部脂肪で十分に低いとしている。我々は最低値を下限とし、それより低い値であるときブタの免疫的去勢が成功したと考える。この関係は100頭以上のブタの測定値に基づいている。我々の実験では対照群動物の精巣重量が200gと350gの範囲にあることが明らかであった。最終飼料転換率および肉質/脂肪比は去勢した雄ブタ(子ブタの内に外科的に去勢)に比較して、免疫的に去勢したブタの方が明らかに改良されていた。
方法
ペプチドの合成:ペプチドの合成はABI430Aペプチド合成機により以下の条件で実施した:ファーストモック・サイクル(FastMoc cycles), 0.25mmole規模、サイクル時間約60分(Fields CG, Lloyd DH, Macdonald RL, Otteson KM, Noble RL,自動Fmoc固相ペプチド合成用HBTU活性化。Peptide Research 4, 95-101(1991); User Bulletin #32, Applied Biosystems(1990))。
ペプチド精製:精製はウオーターズ社PrepLC400システムで実施した。当機器はDelta−Pak C18(15μm、100A)を充填したウオーターズ社PrepPakカートリッジ(25mm×100mm)および保護カラムを備えている。
分析用HPLCにおいて、我々は二個のウオーターズ社ポンプ・モデル510、ウオーターズ社グラジエント・コントローラー・モデル680、ウオーターズ社オートインジェクター・モデルWISP712、およびウオーターズ社光ダイオード・アレイ検出器モデル991を使用した。生成物の分析は、ウオーターズ社Delta−Pak C18−100Aカラム(3.9×150mm,5μm)を使用し、0.1%TFA含有水から60%アセトニトリル・0.1%TFA含有水までの直線勾配法にて、1ml/min,215nm,で60分間行なった。ピーク面積による全生成物の純度は>95%であった。
アミノ酸分析:アミノ酸分析はウオーターズ社PicoTagシステムにて行なった。結果はアミノ酸配列についての予測値に一致した。
二量化操作:生成物を20%ジメチルスルホキシド・水に溶解することで二量化した。この際、pHを1%または2%NH4HCO3で調整した。溶液は澄明のままである。pHが高すぎる場合には1−10%酢酸で調整するとよい。室温にて少なくとも5時間攪拌する。生成物は直接HPLCにて精製した。
D−Lys6−縦列ダイマーと卵白アルブミンとの複合体形成:[重量比を用いる:1mgの卵白アルブミンと1mgのD−Lys6−縦列ダイマーとを10mgのECDIによりミリQ水中で結合させる]。まず、ペプチドと卵白アルブミン双方をミリQ水中に溶解する(A=ペプチド溶液;B=卵白アルブミン溶液)。AおよびBをよく混合する。次いで、重量比で10倍過剰のカルボジイミド(ECDI)をミリQ水に溶解する(C=ECDI溶液)。次いで、Cを連続攪拌しながらA+B混液にゆっくり加える。6時間後、生成物を水に対して透析する(分子量切り捨て:10,000)。
荷重(結合率)の定量:荷重は複合体および分離したペプチドと担体タンパク質の比較アミノ酸分析から計算する。アミノ酸分析によると複合体は卵白アルブミン1mg当たり約0.5mgのペプチドを含有している。
ワクチン製剤:ワクチンはペプチドとアジュバントを混和することにより調製した(詳細はスペコールを見よ)。
アジュバント:試験したアジュバントは完全フロイント・アジュバント(CFA)、不完全フロイント・アジュバント(IFA)、スペコール(Specol)油、および二重油相乳化液(d.o.e.)である。
−CFAまたはIFAを該ペプヂド溶液と1:1で混和し、安定な乳化液を得た。
−二重油租乳化液(W/O/W):
第一水相10部:PBS(りん酸緩衝生理食塩水)中の抗原。
油相11部:マーコール(Marcol)25(エッソ)と10%モノオレイン酸・マンニド(Arlacel)。
第二水相10部:2%モンタノックス(Montanox)80(=トゥイーン80)含有PBS。
−スペコール(スエペシャル・オイル・フェーズ)は研究用の油中水型乳化液を作製するのに適した製品である。
組成物(10ml当たり):トゥイーン85(ICI)0.453g,スパン85(ICI)0.532g,マーコール52(エッソ・ベルギー)9ml。
スペコール中乳化液の調製:抗原含有水相4部をスペコール5部(v/v)と混和し、その油相(スペコール)に、たとえば高速攪拌機(渦巻き式攪拌では緩和にすぎる)で激しくかき混ぜながら該水相をゆっくりゆっくり加える。空気の混入はできるだけ避ける。洗剤の残っていない清浄なガラス器具を使用する。保存:スペコールは好ましくは4〜8℃で保存する。(参考文献:B. A. Bokhoutら、Vet. Immunol. Immunopathol, 2, 491-500(1981);W. Hallら、Vet. Immunol. Immunopathol. 22, 175-186(1989);W. J. A. Boersmaら、Res. Immunol.143, 503-511(1992))。
ワクチン接種プロトコール:それぞれのワクチン接種に際しては、動物一頭当たり、上記のごとく調製したペプチド1mg(荷重より計算)またはそれより少ない指示量をりん酸緩衝生理食塩水(PBS)1mlに溶かし、指示どおりのアジュバントと混合乳化する。未処置雄ブタは最初のワクチン接種を受けたとき、すなわち実験の開始時約10週令であった。最初のワクチン接種から8週後、同じ組成のものを追加免疫投与した。
評価:ブタの精巣の大きさを外部からカリパスで測定した。最初のワクチン接種から約12週後、LHRH濃度の低いブタでは精巣の大きさがさらに増大することはない(むしろ縮小する)。抗LHRH−力価およびテストステロンを定量するために血清検体を採取した。GnRH抗体は系列希釈したブタ抗血清を125LHRHに結合させることによって定量した。屠殺後、精巣重量を秤量し、野生ブタ腐臭ステロイド・アンドロステロンをELISA(リダスクリーン)で定量するために、背部脂肪試料を採取した。さらに、肉質を判定した。
実験例1
これらの実験では、異なるペプチド構成物については非複合の状態で試験した。各ペプチドはIFAをアジュバントとして10週令および18週令時に1mgずつ2度投与した。試験した構成物は以下のとおりである:カルボキシ末端二量化LHRH−モノマー、カルボキシ末端二量化LHRH−縦列、アミノ末端二量化LHRH−縦列、カルボキシ末端二量化[D−Nal(2)6]−LHRH(ナファレリン(Nafarelin▲R▼)−モノマー、カルボキシ末端二量化[D−Nal(2)6]−LHRH(ナファレリン▲R▼)−縦列、カルボキ末端二量化[D−Lys6]−LHRH−モノマーおよびカルボキシ末端二量化[D−Lys6]−LHRH−縦列である。
Figure 0003959746
Figure 0003959746
第2群、3群および7群においては、70−80%の動物において明らかに免疫的去勢が成功していた。これら応答のあった群においては、その精巣重量がもっとも高いものでも86gであり、一方、非応答群では精巣重量が193gまたはそれ以上であった。これらの結果から明らかなことは、完全フロイントアジュバントを不完全フロイントアジュバントに置き換えると、非複合ペプチドの式のものは有効性を失ってしまうということである。さらに、特に明らかなことは、まず第一に縦列原理はワクチンの活性にとって必須のものであり、第二に二量化はカルボキシあるいはアミノ末端を介しても起り得ること、そして第三にナファレリン(Nafarelin▲R▼)類似体がワクチンとして無効であるとの観点からすると、どのアミノ酸を置き換えてもよいというわけではないということである。
実験例2
既知の成功例である縦列型LHRHペプチドについて、これをスカシガイ・ヘモシアニン(KLH)に結合させ、担体タンパク質には結合させずに、第一回目のワクチン接種ではCFAを用い、第二回目の接種ではIFAを用いて、単一体および二量体について、CFA/IFAについて、および2x IFAについてそれぞれ一回投与量1mgおよび100μgで試験した。ブタには2回、10週令および18週令時に接種した。
Figure 0003959746
縦列型LHRHワクチンは単一体であっても二量体であっても実質的に完全に有効であって、たとえ担体タンパク質のKLHがまったく存在しなくても、ブタの精巣成長を阻害し、野生ブタ腐臭を阻止することが明らかである。しかし、このワクチンの重大な欠点は、非常に高い効力を得るには完全フロイントアジュバントとの組成物とし高用量でなければならないということである。加えて、合理的な抗−LHRH抗体の力価(ワクチン接種8週間後に採取した血清の結合率%で表わす)は、縦列−LHRHまたは縦列−LHRHダイマーをCFA/IFAと共に1mg投与することでのみ達成できた。
実験例3
担体タンパク質に結合させることの効果を試験した。その際、IFAに置き換え、緩和なアジュバント、スペコールおよび二重油相乳化液(d.o.e.)と組み合わせて用いた。二量化縦則列LHRH−ペプチドの6位、16位、27位および37位のグリシンをD−リジンに置換したものを卵白アルブミンと結合させ、二種の異なるアジュバント、スペコールおよび二重油相乳化液に乳化した。ペプチド複合体1mgをアジュバントと共にブタに2度、10週令および18週令時接種した。結合効率は50%であり、抗原の実質投与量は500μgである。
Figure 0003959746
通常使用される担体タンパク質に結合すると、非常に緩和なアジュバントを使用しても強力にワクチンの効力を増強する。
実験例4
次いで、いくつかの実験において、我々はどの程度まで投与量を下げ得るのかを検討した。ペプチド抗原を[D−Lys6]−縦列−LHRH−ダイマーとした。これを卵白アルブミンと結合させ、その複合体をアジュバント・スペコール中の乳化液として投与した。ブタにこれを10週令および18週令時に二度ワクチン接種した。
Figure 0003959746
[D−Lys6]−縦列−LHRH−ダイマー−卵白アルブミン複合体をスペコールと共に用いるとワクチンの必要投与量を著しく低減させることができた。43頭のブタに125μgの複合体(=62.5μgペプチド)を投与したときの有効率は100%であった。精巣重量150g以下のブタの背部脂肪を調べると、1g背部脂肪当たりのアンドロゲン含量が0.5μgを越える測定値を与えるものはなかった(Oonkら、Livest. Prod. Sci. 42, 63-71(1995));アンドロステノン濃度は殆どの場合、ELISAにおいて検出レベル(0.111μg/g背部脂肪)以下である。複合体10−100μgの用量では不応答のものが増大する危険があり、10μg以下の用量では無効である。抗−LHRH抗体の力価は実験の範囲内でのみ同等である。結果が明らかに示すことは、縦列型LHRHまたは縦列−LHRH−ダイマーから得られる結果と違って、ワクチンの低用量でも高用量同様の力価を引き出すことができるということである。実験の範囲内で、平均力価が低いことおよび標準偏差が大きかったことは、ブタの所為であって、ワクチンに完全には応答しなかったためあるいは不応答であっためではない。
実験例5
未処理未去勢雄ブタ対象群の精巣重量およびアンドロステノンを定量した。
Figure 0003959746
OonkらがLivest. Prod. Sci. 42, 63-71(1995)に発表しているように、アンドロステノン濃度は未処理成熟雄ブタの個体ごとに大幅に異なっている。

Claims (14)

  1. 式:
    Figure 0003959746
    (ただし、式中6位および16位のアミノ酸*はD−リジンであ)で示されるアミノ酸配列を含むことを特徴とするペプチド。
  2. 二量化または多量化した請求項のペプチド。
  3. 式:
    Figure 0003959746
    (ただし、式中6位16位27位および37位のアミノ酸*はD−リジンであ)で示されることを特徴とするペプチド。
  4. 式:
    Figure 0003959746
    (ただし、式中6位16位27位および37位のアミノ酸*はDリジンであ)で示されることを特徴とするペプチド。
  5. 請求項のいずれかのペプチドを担体化合物と結合させた組成物。
  6. 担体化合物がタンパク質である請求項の組成物。
  7. 担体化合物がKLHまたは卵白アルブミンである請求項の組成物。
  8. 請求項のいずれかのものがさらに緩和なアジュバントを含有する組成物。
  9. 緩和なアジュバントが油中水型乳化液の油相であるか二重油相乳化液である請求項の組成物。
  10. 請求項のいずれかの組成物から成るワクチン。
  11. 請求項10のワクチンをヒト以外の動物に接種する方法。
  12. 有効量が1mg以下であるワクチンをヒト以外の動物に接種する請求項10の方法。
  13. 請求項11または12の方法に従って当該ヒト以外の動物をワクチン接種することを特徴とする一つまたはそれ以上の生殖特性もしくは行動特性を変化させる方法。
  14. 請求項11または12の方法によってブタにワクチンを接種することを特徴とするブタの免疫的去勢方法。
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