JP3956735B2 - ピストン構造体およびそれを用いた圧力制御装置 - Google Patents

ピストン構造体およびそれを用いた圧力制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の圧力発生源と複数の出力回路とを備えた圧力制御システムに用いることに適したピストン構造体およびそれを用いた圧力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の圧力(液圧)制御装置およびそれを応用した車両制動装置については例えば特願2001−14903に開示されている技術を挙げることができる。ただし、この技術は現時点において未公開である。
図5は前記の車両制動装置を表したシステム図である。この図面で示されている液圧制御装置10は比例圧力制御弁20と、ブレーキペダル14の操作力を受けて液圧を発生させる圧力発生器30とが一体化されたものである。この液圧制御装置10は、圧力源12から供給されるブレーキ液圧を、ブレーキペダル14に加えた踏力に対し、比例圧力制御弁20で比例増幅させて第1系統の車輪ブレーキ16に送り出す。なお圧力源12は、モータ駆動のポンプ12aと畜圧器12bとを備えている。
【0003】
比例圧力制御弁20は、ボディ21の内部にスプール弁22、復帰スプリング23、スプール弁22の両受圧面に面積差を生じさせるピン24が組み込まれた構成になっている。したがってスプール弁22は、入力ポート21aから導入される液圧を、ピン24で面積差を生じさせている両受圧面に対向する推力として受ける。この推力に復帰スプリング23の力を加えた力と、ブレーキペダル14から圧力発生器30の第1・第2ピストン31,33および第1・第2スプリング32,34を通じて受ける踏力とのバランス点にスプール弁22が移動する。これにより、入力ポート21aおよび給排出ポート21cに対する出力ポート21bの接続の切替えと、接続通路の開度調整とが行われる。
【0004】
第1系統の回路18と第2系統の回路19との間には、コピーバルブ40が設けられている。このコピーバルブ40は、シリンダ41の内部に組み込まれているピストン42がその一方の面に第1系統の回路18のブレーキ液圧を受け、他方の面に第2系統の回路19のブレーキ液圧とスプリング47の力とを受けるようになっている。またピストン42には、スプリング46の力で閉弁方向に付勢された弁体44がセットされている。そこで第1系統の回路18のブレーキ液が加圧されると、ピストン42がスプリング47の力に抗して移動し、この移動の初期に弁体44によって入力ポート41aが閉ざされる。その後もピストン42が移動し、出力ポート41bを通じて第2系統の回路19のブレーキ液も加圧される。
【0005】
圧力発生器30は、ブレーキペダル14の操作に伴う第1ピストン31の移動によって液室35のブレーキ液を加圧し、ブレーキペダル14に加えられた踏力に見合った液圧を発生させる。この液圧は第2系統の回路19を通じてコピーバルブ40の入力ポート41aに作用し、この入力ポート41aが開いている状態であればシリンダ41内から第2系統の車輪ブレーキ17に液圧が作用する。
【0006】
比例圧力制御弁20で調整されたブレーキ液圧の方が、圧力発生器30の液室35内で生じた液圧よりも高いときは、コピーバルブ40においてその入力ポート41aが弁体44で閉ざされている。このため、ブレーキペダル14から第1ピストン31に入力された操作量がそのまま第2ピストン33に伝わり、この第2ピストン33の移動が第2スプリング34を通じてスプール弁22に伝わってこのスプール弁22の位置が制御される。
【0007】
これに対して圧力源12の故障や第1系統の失陥によって第1系統の回路18のブレーキ液が加圧されないと、コピーバルブ40の入力ポート41aが開いたままとなる。このため、すでに述べたように圧力発生器30の液室35に生じた液圧が第2系統の車輪ブレーキ17に作用する。つまり何らかのトラブルによって比例圧力制御弁20で調整されたブレーキ液圧が、圧力発生器30の液室35内で生じた液圧よりも低くなったときは、第2系統の車輪ブレーキ17によって最低限の制動力を確保している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように図5の液圧制御装置10においては、比例圧力制御弁20および圧力発生器30の液室35といった二つの圧力発生装置のうち、比例圧力制御弁20から出圧される液圧が低いときには、一方の系統にしか圧力を出力することができない。したがって液圧制御装置10を車両制動装置に適用する場合は、一つの系統の車輪ブレーキのみで必要な制動力を確保できる車両に限定される。
この対策として圧力発生器30の液室35やコピーバルブ40を車輪ブレーキの各系統にそれぞれ設けることも考えられるが、そうすると車両制動装置の大型化やコストアップを招く。
本発明は前記の課題を解決しようとするもので、その目的は、失陥対策のために複数の圧力発生装置と複数の出力回路とを備えた圧力制御装置に適用したときに、この装置の大型化やコストアップを避けつつ、失陥対策を図ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するためのもので、請求項1に記載の発明は、シリンダ内に組み込まれた少なくとも二つのピストンと、これらのピストンによってシリンダ内に直列に構成された少なくとも三つの圧力室とを有し、これらの圧力室のうちの第1圧力室と、第2圧力室および第3圧力室の一方とに対して個別に圧力の供給が可能で、また第2圧力室と第3圧力室とがそれぞれ個別に圧力を出力できるように構成されたピストン構造体において、前記の第2圧力室および第3圧力室の少なくとも一方の圧力室が切替弁機構を介して圧力供給のための外部回路に連通している。前記切替弁機構は、第2圧力室および第3圧力室の少なくとも一方の圧力室が、これらの第2圧力室と第3圧力室との間に位置する一方のピストンの初期位置からの移動によって拡大しているときに開弁状態となり、前記一方のピストンの初期位置からの移動によって縮小しているときに閉弁状態となるように設定されている。前記第1圧力室に供給される圧力と、前記第2圧力室および第3圧力室の一方に供給される圧力との何れによっても第2圧力室および第3圧力室がそれぞれ加圧されて圧力の出力が可能に構成されている
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載されたピストン構造体であって、前記第1圧力室は第1ピストンとシリンダの一方の内端面との間に構成され、第2圧力室は第1ピストンと第2ピストンとの間に構成され、第3圧力室は第2ピストンとシリンダの他方の内端面との間に構成されている。第1圧力室が一つの圧力供給回路に連通しているとともに、第2圧力室および第3圧力室の一方が別の圧力供給回路に連通している。また第2圧力室と第3圧力室とがそれぞれ個別の出力回路に連通しており、第2圧力室および第3圧力室の少なくとも一方が前記切替弁機構を介して圧力供給回路を含む外部回路に連通している。
【0011】
前記の構成によれば、第1圧力室、あるいは第2圧力室および第3圧力室の少なくとも一方に供給される圧力のうち、第1圧力室に供給された圧力が高い場合は第1ピストンおよび第2ピストンが移動し、第2圧力室と第3圧力室とをそれぞれ加圧して圧力を出力することができる。この結果、例えばどちらかの圧力供給源に何らかの故障が生じた場合でも、残った圧力供給源により全ての出力回路に出力することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載されたピストン構造体であって、前記第1ピストンの受圧面積が第2ピストンの受圧面積よりも大きく設定されている。
これにより、第2圧力室の吐出液量を確保するのに必要な第1ピストンのストローク量を減らすことでき、その分、シリンダの軸長を小さくできる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1,2又は3に記載されたピストン構造体と、少なくとも二つの圧力発生装置とを備えた圧力制御装置であって、これらの圧力発生装置の一方が第1圧力室に連通し、圧力発生装置の他方が第2圧力室および第3圧力室の一方に切替弁機構を介して連通している。
この圧力制御装置は、液圧あるいは空圧の各種制御システムに適用することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1,2又は3に記載されたピストン構造体と、ブレーキ操作力に応じた制御液圧を発生させる制御液圧発生手段と、ブレーキ操作力を受けて液圧を発生させる液圧発生手段と、前記の第2圧力室に連通する第1系統の車輪ブレーキと、前記の第3圧力室に連通する第2系統の車輪ブレーキとを備えた圧力制御装置であって、制御液圧発生手段が前記第1圧力室に連通し、液圧発生手段が第2圧力室および第3圧力室の一方に切替弁機構を介して連通している。
この圧力制御装置は車両用の制動装置に適用されたものであり、ブレーキ操作力に応じて車輪ブレーキの液圧を調整(増幅)する制御液圧発生手段の圧力源などに異常が生じたときでも、両系統の車輪ブレーキを効かせることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は実施の形態1のピストン構造体を表した断面図である。このピストン構造体のボディ50にはシリンダ51が形成されていて、このシリンダ51内には第1ピストン52および第2ピストン53がそれぞれ組み込まれている。これらの第1・第2ピストン52,53により、シリンダ51の内部には三つの液圧室(圧力室)57,58,59が直列に構成されている。つまり、第1液圧室57はシリンダ51における図面左側の内端面と第1ピストン52との間に構成され、第2液圧室58は両ピストン52,53の間に構成され、第3液圧室59はシリンダ51における図面右側の内端面と第2ピストン53との間に構成されている。
【0016】
両ピストン52,53の外周にそれぞれ設けられているシール54,55は、個々のピストン52,53の外周とシリンダ51の内周との間の密封を保持しつつ、このシリンダ51に対して摺動する。そしてボディ50は第1液圧室57に通じる第1入力ポート50aと、第3液圧室59に通じる第2入力ポート50bとを備えている。これらの入力ポート50a,50bは、それぞれ個別の圧力源をもつ圧力供給回路(図示外)に連通させる。さらにボディ50は第2液圧室58に通じる第1出力ポート50cと、第3液圧室59に通じる第2出力ポート50dとを備えている。これらの出力ポート50c,50dは、それぞれ個別の出力回路(図示外)に連通させる。
【0017】
第2液圧室58の内部には、第1ピストン52と第2ピストン53とを互いに押し離す方向の力を保有したスプリング56が設けられている。また第3液圧室59の内部には、第2ピストン53の移動によって開閉動作する切替弁機構60が設けられている。この切替弁機構60の弁体62は、第2入力ポート50bを開閉するように位置している。そしてこの弁体62は、第3液圧室59の内部における第2ピストン53の端面と、シリンダ51の内端面に押し付けられたスプリングシート68との間に設けたスプリング66により、開弁方向の力を受けている。
【0018】
そこで第2ピストン53が初期位置からスプリング66を圧縮しながら図面の右方向へ移動すると、弁体62が第2入力ポート50bの内周縁にある弁座64に密接して閉弁状態となる。これに対し、第2ピストン53が初期位置にあるとき、または初期位置から図面の左方向へ移動したときには、弁体62が弁座64から離れて開弁状態になる。すなわち、切替弁機構60は、第2ピストン53の移動によって第3液圧室59が拡大しているときに開弁状態となり、第3液圧室59が縮小しているときに閉弁状態となる。
【0019】
このように構成されたピストン構造体によれば、第1入力ポート50aから第1液圧室57に供給される液圧の方が、第2入力ポート50bから第3液圧室59に供給される液圧よりも高い場合、第1ピストン52が図面の右方向へ移動する。これによって第2液圧室58は、第1液圧室57における入力圧と同圧になるまで加圧される。また、このときに第2ピストン53は第2液圧室58の液圧を受けて図面の右方向へ移動し、切替弁機構60が閉弁状態に切替えられて第2入力ポート50bが閉ざされる。その後も第2ピストン53が移動して第3液圧室59が第2液圧室58の液圧とほぼ等しくなるまで加圧される。したがって第2液圧室58の第1出力ポート50cおよび第3液圧室59の第2出力ポート50dからそれぞれ圧力が出力される。
【0020】
一方、第1入力ポート50aから第1液圧室57に供給される液圧よりも第2入力ポート50bから第3液圧室59に供給される液圧の方が高い場合、第2入力ポート50bに導入される液圧によって切替弁機構60が開弁状態になる。そして導入される液圧によって第3液圧室59が加圧されるとともに、この加圧に伴って第2ピストン53が図面の左方向へ移動する。これによって第2液圧室58が第3液圧室59の液圧とほぼ等しくなるまで加圧される。したがって第2液圧室58の第1出力ポート50cおよび第3液圧室59の第2出力ポート50dからそれぞれ圧力が出力される。
【0021】
なお第1出力ポート50cに接続される出力回路における何らかのトラブルなどが原因となり、第2液圧室58を加圧できないことがある。この場合は、第1入力ポート50aから第1液圧室57に供給される液圧によって第1ピストン52がスプリング56を圧縮しながらフルストロークした後、第2ピストン53を直接押し動かす。これによって第3液圧室59だけは加圧することができる。同じく何らかの原因で第3液圧室59を加圧できなくなった場合は、第1液圧室57の入力圧による第1ピストン52の移動により、第2液圧室58は加圧される。これらの機能は、第2液圧室58と第3液圧室59とが第2ピストン53によって分離していることによるものである。
【0022】
図2は実施の形態2のピストン構造体を表した断面図である。この実施の形態2において、すでに説明した実施の形態1と同一もしくは均等な要素には図面に共通符号を付して重複する説明は省略する。また実施の形態3以降についても同様に重複する説明は省略する。
【0023】
実施の形態2のピストン構造体においては、第2入力ポート50bが第2ピストン53の内部に形成された通路110を経て第2液圧室58に通じている。そして第2液圧室58の内部に、第1ピストン52の移動によって開閉動作する切替弁機構160が設けられている。なお第3液圧室59の内部には、第2ピストン53を第2液圧室58の側へ押す方向の力を保有したスプリング156が設けられている。また第2ピストン53は、第2入力ポート50bと通路110との連通部の両側において、その外周とシリンダ51の内周との間の密封を保つために、シール55に加えてシール100を備えている。
【0024】
切替弁機構160の弁体162は、第2入力ポート50bに連通した通路110を開閉するように位置している。弁体162は、第1ピストン52の端面と、第2ピストン53の端面に押し付けられたスプリングシート168との間に設けたスプリング166により、開弁方向の力を受けている。そこで第1ピストン52がスプリング166を圧縮しながら図2の右方向へ移動すると、弁体162が通路110の弁座164に密接して閉弁状態となる。これに対し、第1ピストン52が図示の初期位置にあるとき、または第1ピストン52が初期位置にあり且つ第2ピストン53が図示の初期位置から右方向へ移動しているときには、弁体162が弁座64から離れて開弁状態になる。つまり、この切替弁機構160は、第1ピストン52および第2ピストン53の移動によって第2液圧室58が図示の状態に対して拡大しているときに開弁状態となり、第2液圧室58が図示の状態に対して縮小しているときに閉弁状態となる。
【0025】
実施の形態2のピストン構造体においても、第1入力ポート50aから第1液圧室57に供給される液圧の方が、第2入力ポート50bから第3液圧室59に供給される液圧よりも高い場合、第1ピストン52が図面の右方向へ移動する。この第1ピストン52の移動によって切替弁機構160が閉弁状態となり、その後も第1ピストン52が移動して第2液圧室58が第1液圧室57の液圧とほぼ等しくなるまで加圧される。また、このときに第2ピストン53は第2液圧室58の液圧を受けてスプリング156を圧縮しながら図面の右方向へ移動し、第3液圧室59が第2液圧室58の液圧とほぼ等しくなるまで加圧される。したがって第2液圧室58の第1出力ポート50cおよび第3液圧室59の第2出力ポート50dからそれぞれ圧力が出力される。
【0026】
これに対し、第1入力ポート50aから第1液圧室57に供給される液圧よりも第2入力ポート50bから第2液圧室58に供給される液圧の方が高い場合、第2入力ポート50bから切替弁機構160を通じて第2液圧室58に液圧が導入され、この第2液圧室58が加圧される。また第2液圧室58に導入される液圧を受けて第2ピストン53がスプリング156を圧縮しながら図面の右方向へ移動し、第3液圧室59が第2液圧室58の液圧とほぼ等しくなるまで加圧される。したがって、このときも第2液圧室58の第1出力ポート50cおよび第3液圧室59の第2出力ポート50dからそれぞれ圧力が出力される。
【0027】
なお第2ピストン53が第2液圧室58に生じた液圧を受けて図面の右方向へ移動するとき、切替弁機構160の弁体162,スプリング166およびスプリングシート168は第1ピストン52の側に拘束されたまま残される。
また、何らかのトラブルにより第2液圧室58を加圧できない場合に第3液圧室59だけは加圧できる機能、あるいは第3液圧室59を加圧できなくなった場合に第2液圧室58だけは加圧できる機能については、実施の形態1のピストン構造体と同様である。
【0028】
図3は実施の形態3のピストン構造体を表した断面図である。この実施の形態3は、基本的には実施の形態2のピストン構造体と同じであり、第1ピストン52の受圧面積を第2ピストン53の受圧面積よりも大きく設定した点が異なる。これにより、第2液圧室58および第3液圧室59の出力ポート50c,50dから吐出する液量が同じであれば、第2液圧室58を加圧するのに必要な第1ピストン52のストロークが小さくて済む。したがって、その分、シリンダ51の軸長を小さくすることができる。
【0029】
また実施の形態1で既に説明したように、何らかの原因で第2液圧室58を加圧できなくなった場合は、第1液圧室57に供給される液圧によって第1ピストン52が図面の右方向へフルストロークした後、第2ピストン53を直接押し動かす。このとき、両ピストン52,53における受圧面積の比により、第1液圧室57における液圧よりも第3液圧室59における液圧が高くなる。つまり第3液圧室59においては、第1液圧室57の供給圧よりも増圧されるので、ピストン構造体としての信頼性が高まる。
【0030】
図4は前記のピストン構造体を車両制動装置の圧力制御に適用したシステム図である。この図4では基本的に実施の形態2のピストン構造体を採用し、車両制動装置は図5で示す液圧制御装置10と同じ装置を採用している。なお図4のピストン構造体においては、第3液圧室59の内部において第2ピストン53の移動によって給排出ポート200を開閉する弁機構260が設けられている。この点を除けば実施の形態2のピストン構造体と同じである。なお弁機構260は、給排出ポート200の弁座264に接触可能な弁体262、スプリング266およびスプリングシート268を備え、実施の形態1における切替弁機構60と同じように機能する。
【0031】
図4で示すピストン構造体の第1入力ポート50aは液圧制御装置10における比例圧力制御弁(制御液圧発生手段)20の出力ポート21bに接続され、第2入力ポート50bは圧力発生器(液圧発生手段)30の液室35に設けられた出力ポート36に接続されている。またピストン構造体の第1出力ポート50cは第1系統の車輪ブレーキ16に接続され、第2出力ポート50dは第2系統の車輪ブレーキ17に接続されている。さらに第3液圧室59は弁機構260および給排出ポート200を通じてリザーバ13に接続されている。
【0032】
液圧制御装置10の比例圧力制御弁20は、従来の制動装置における倍力装置に相当する機能を有するもので、出力ポート21bから出力される液圧は、圧力発生器30の出力ポート36から出力される液圧よりも高く設定されている。したがって圧力源12や比例圧力制御弁20が正常に機能しているときは、ピストン構造体の第1液圧室57に供給される液圧の方が第2液圧室58に供給される液圧よりも高い。このため、実施の形態2において既に説明したように、第1液圧室57の液圧によって第1ピストン52が図面の右方向へ移動して切替弁機構160を閉弁状態にする。さらに、その後も第1ピストン52が右方向へ移動して第2液圧室58が第1液圧室57の液圧とほぼ等しくなるまで加圧される。これにより、第1出力ポート50cから第1系統の車輪ブレーキ16に液圧が加えられる。これと同時に、第2液圧室58に生じた液圧によって第2ピストン53が図面の右方向へ移動して弁機構260を閉弁状態にした後、第3液圧室59も第2液圧室58とほぼ等しい液圧まで加圧される。これによって第2出力ポート50dから第2系統の車輪ブレーキ17に液圧が加えられる。
【0033】
液圧制御装置10の圧力源12や比例圧力制御弁20に何らかのトラブルが生じた場合は、ピストン構造体の第1ピストン52が移動しないために切替弁機構160が開弁状態のままとなり、圧力発生器30から第2液圧室58へ液圧の供給が可能となる。つまり、第1液圧室57に供給される液圧よりも第2液圧室58に供給される液圧の方が高くなるので、この場合にも実施の形態2において既に説明したように、まず第2液圧室58が加圧される。これにより、第1出力ポート50cから第1系統の車輪ブレーキ16に液圧が加えられる。同時に、第2液圧室58に生じた液圧によって第2ピストン53が図面の右方向へ移動して弁機構260を閉弁状態にした後、第3液圧室59も第2液圧室58とほぼ等しい液圧まで加圧される。これによって第2出力ポート50dから第2系統の車輪ブレーキ17に液圧が加えられる。
【0034】
液圧制御装置10の比例圧力制御弁20は、ソレノイド25および永久磁石26を備えている。ソレノイド25は、そのコイル25aに電流を流すことで、スプール弁22にその復帰スプリング23の力に対向する方向(図面の左方向)の磁気吸引力を加えることができる。また永久磁石26は、ソレノイド25のコイル25aに逆向きの電流を流すことで、スプール弁22に磁気反発力を加えることができる。これにより、比例圧力制御弁20は、ブレーキペダル14の操作に基づく制御はもちろんのこと、運転者の意思からかけ離れた制御も行えるようになっている。
【0035】
以上の説明から明らかなように、複数の圧力発生源と複数の出力回路とを備えた圧力制御装置に前記のピストン構造体を用いることにより、複数の圧力発生源から供給される圧力のうち、もっとも高い圧力を自動的に選択して全ての出力回路に出力することができる。したがって圧力制御装置の大型化やコストアップを避けつつ、失陥対策を図ることができる。また、このピストン構造体を採用した車両用制動装置では、液圧制御装置10の失陥時における制動力を高めることができるので、信頼性を向上させることができ、ブレーキペダル14へのキックバックを生じさせずにブレーキ圧力の自由な制御が可能なシステムを実現することができる。
なお、 車両制動装置の圧力制御に適用するピストン構造体を、実施の形態1(図1)または実施の形態3(図3)のピストン構造体に代え得ることは当然可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のピストン構造体を表した断面図
【図2】実施の形態2のピストン構造体を表した断面図
【図3】実施の形態3のピストン構造体を表した断面図
【図4】ピストン構造体を車両制動装置の圧力制御に適用したシステム図
【図5】先行技術としての車両制動装置を表したシステム図
【符号の説明】
20 比例圧力制御弁(制御液圧発生手段)
30 圧力発生器(液圧発生手段)
51 シリンダ
52 第1ピストン
53 第2ピストン
57 第1液圧室(第1圧力室)
58 第2液圧室(第2圧力室)
59 第3液圧室(第3圧力室)
60,160 切替弁機構

Claims (5)

  1. シリンダ内に組み込まれた少なくとも二つのピストンと、これらのピストンによってシリンダ内に直列に構成された少なくとも三つの圧力室とを有し、これらの圧力室のうちの第1圧力室と、第2圧力室および第3圧力室の一方とに対して個別に圧力の供給が可能で、また第2圧力室と第3圧力室とがそれぞれ個別に圧力を出力できるように構成されたピストン構造体において、前記の第2圧力室および第3圧力室の少なくとも一方の圧力室が切替弁機構を介して圧力供給のための外部回路に連通し、前記切替弁機構は、第2圧力室および第3圧力室の少なくとも一方の圧力室が、これらの第2圧力室と第3圧力室との間に位置する一方のピストンの初期位置からの移動によって拡大しているときに開弁状態となり、前記一方のピストンの初期位置からの移動によって縮小しているときに閉弁状態となるように設定され、前記第1圧力室に供給される圧力と、前記第2圧力室および第3圧力室の一方に供給される圧力との何れによっても第2圧力室および第3圧力室がそれぞれ加圧されて圧力の出力が可能に構成されているピストン構造体。
  2. 請求項1に記載されたピストン構造体であって、前記の第1圧力室は第1ピストンとシリンダの一方の内端面との間に構成され、第2圧力室は第1ピストンと第2ピストンとの間に構成され、第3圧力室は第2ピストンとシリンダの他方の内端面との間に構成され、第1圧力室が一つの圧力供給回路に連通しているとともに、第2圧力室および第3圧力室の一方が別の圧力供給回路に連通し、また第2圧力室と第3圧力室とがそれぞれ個別の出力回路に連通しており、第2圧力室および第3圧力室の少なくとも一方が前記切替弁機構を介して圧力供給回路を含む外部回路に連通しているピストン構造体。
  3. 請求項1又は2に記載されたピストン構造体であって、前記第1ピストンの受圧面積が第2ピストンの受圧面積よりも大きく設定されているピストン構造体。
  4. 請求項1,2又は3に記載されたピストン構造体と、少なくとも二つの圧力発生装置とを備えた圧力制御装置であって、これらの圧力発生装置の一方が第1圧力室に連通し、圧力発生装置の他方が第2圧力室および第3圧力室の一方に切替弁機構を介して連通している圧力制御装置。
  5. 請求項1,2又は3に記載されたピストン構造体と、ブレーキ操作力に応じた制御液圧を発生させる制御液圧発生手段と、ブレーキ操作力を受けて液圧を発生させる液圧発生手段と、前記の第2圧力室に連通する第1系統の車輪ブレーキと、前記の第3圧力室に連通する第2系統の車輪ブレーキとを備えた圧力制御装置であって、制御液圧発生手段が前記第1圧力室に連通し、液圧発生手段が第2圧力室および第3圧力室の一方に切替弁機構を介して連通している圧力制御装置。
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