JP3956203B2 - 充填剤含有シリコーン化合物の解重合法 - Google Patents

充填剤含有シリコーン化合物の解重合法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、充填剤含有シリコーン化合物の解重合法に関する。より詳しくは、充填剤含有シリコーン化合物を化学的方法・物理的方法により解重合して、主として環状シロキサンモノマー及び充填剤を回収する方法に関する。回収された環状シロキサンモノマー及び充填剤は、再びシリコーン化合物の原料等として、リサイクルの目的に供される。
【0002】
【従来の技術】
充填剤含有シリコーン化合物等の使用済み高分子及び高分子材料のリサイクル再資源化への取り組みにおいて、シリコーン化合物等の貴重な高分子材料資源を有効にリサイクル使用する範囲を広げるために、シリコーン化合物等の高分子物質をその原料モノマーに変換するプロセスが必要となってきた。充填剤含有シリコーン化合物の廃棄物から、シリコーン化合物を解重合し、環状シロキサンモノマー及び充填剤を回収し、該環状シロキサンモノマーを重合することにより、再度シリコーン化合物へリサイクルする技術及び該充填剤を複合材料の充填剤として再利用することが実現できることになれば、これまでは埋め立てや焼却などに頼ってきた従来の廃棄手段による廃棄物処理量を減らすことができる。
【0003】
初期のシリコーン化合物の廃棄物から環状シロキサンモノマーを回収するリサイクル技術の多くは熱解重合であり、通常、不活性気体雰囲気下300℃以上で行われる(特許GB2331992、EP0126792)。
【0004】
また、溶媒を用いる方法としては、充填剤を含む有機シロキサン系高分子架橋体廃棄物から環状シロキサンモノマーをリサイクルする最も有効な溶媒として、アミンが記載されている(P. Hron, M. Heidingsfeldova, J. Sb Vys Sr, Chem.−Technol, Praze, [Oddil] S4, 79, 1980)。アミンは特に、室温で架橋された(RTV)シリコーンゴム架橋体に有効であり、シリコーンゴムを溶解するのに非常に有用な物質であるが、充填剤を高分子から完全に分離するのはこの系では容易でない。特に、充填剤がシリカやアルミナなど粒径の非常に小さい場合には分離が困難である。分離されない充填剤の存在は、ポリシロキサンの解重合に影響を及ぼし、モノマーの収率が低下する。さらに、高温で架橋された(HTV)シリコーンゴム架橋体にはそれほど有効ではないといった問題もあった。
【0005】
また、充填剤含有シリコーン化合物から充填剤を積極的に分離回収して、複合材料の充填剤として再利用することはこれまで殆ど行われていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来法の問題点を改善することを目的とする。すなわち、温和な条件下で、より高収率でシリコーン化合物の解重合を行って、環状シロキサンモノマーを効率よく回収し、それと同時に充填剤を回収することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討し、触媒及び溶媒を用いて、温和な条件下でかつ高収率で、充填剤含有シリコーン化合物を解重合すると同時に充填剤を回収する方法を見出し、本発明を完成した。すなわち本発明は、充填剤含有シリコーン化合物の解重合を、触媒及び混合溶媒存在下に行うシリコーン化合物の解重合法であって、該混合溶媒が、アミン、アルコール及び炭化水素化合物からなる混合溶媒、又はアミノアルコール及び炭化水素化合物からなる混合溶媒であることを特徴とするシリコーン化合物の解重合法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のシリコーン化合物の解重合法は、充填剤含有シリコーン化合物の解重合を、触媒及び特定の溶媒の存在下に行うことを特徴とするシリコーン化合物の解重合法である。その工程は、例えば下記の方法により行われるが、これに限定されるものではない。
(1)アミン、アルコール及び炭化水素化合物からなる混合溶媒、又はアミノアルコール及び炭化水素化合物からなる混合溶媒中、シリコーン化合物に対して塩基を加えて攪拌し、
(2)攪拌後、懸濁液から充填剤を除去し、
(3)前記溶媒を除去した後、
(4)主として環状シロキサンモノマーを回収することから成る。
【0009】
尚、上記の(2)工程と(3)工程の間に、充填剤を除去した後、さらに塩基を加える工程を含んでいてもよい。この場合、塩基の量は、使用するシリコーン化合物の重量によって変わるが、溶媒を除去する前に0.1〜1重量%程度の強塩基を加えることが可能であり、この量に限定されるものではない。使用される塩基は最初に使用した塩基と同じであっても、異なっても構わない。
【0010】
以下に、各工程についてさらに詳細に説明する。
本発明におけるシリコーン化合物解重合のための塩基との反応は、例えば室温から溶媒還流温度下で行われるが、好ましくは溶媒還流温度下で行われる。
【0011】
本発明におけるシリコーン化合物解重合の塩基との反応時間は、加熱温度や塩基の量や混合溶媒の量により変化し、通常1時間〜24時間であるが、これに特に限定されるものではない。塩基の使用量は特に限定されないが、シリコーン化合物に対して0.1〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは1〜15重量%である。
【0012】
本発明におけるシリコーン化合物解重合で、充填剤などの固形物の分離は、通常、濾過にて行うが、これに限定されるものではない。濾過によって分離された充填剤を含む物質を、酸と中和反応させた後、水洗して塩を除き、さらに乾燥させて再利用可能な充填剤として回収する。ただし、中和反応に用いる酸は特に限定されるものではなく、通常用いられる種類のものを使用することができる。
【0013】
本発明におけるシリコーン化合物解重合に用いられる混合溶媒の量は、シリコーン化合物の量に依存しており、シリコーンゴム1gにつき1〜20mlの溶媒を使用するが、これらに特に限定されるものではない。本発明におけるシリコーン化合物解重合で使用する溶媒の除去は、充填剤を濾過した後、引き続き常圧蒸留あるいは減圧蒸留で行うが、除去操作はこれらに特に限定されるものではない。
【0014】
本発明におけるシリコーン化合物解重合で生成した、主として環状シロキサンモノマーを回収する方法としては、蒸留回収するのがよい。揮発物質の液化を冷却により行い凝集回収するが、特にこれに限定されるものではない。好ましくは、1〜200mmHgの減圧下に100〜200℃で加熱を続けて、揮発物を冷却により液化させて回収する。
【0015】
本発明における充填剤含有シリコーン化合物は、高分子、低分子に関わりなく、分子内にシロキサン結合(Si−O−Si結合)を有している化合物である。その性状については、気体状、液状、ペースト状、あるいは固体状などの形態にかかわらず、硬化あるいは未硬化の状態でもよく、架橋体でも未架橋体でもよい。
【0016】
本発明において、解重合の対象となるシリコーン化合物の例としては、シリコーンオイル、シリコーングリース、シリコーンオイルコンパウンド、シリコーンオイル二次製品、シリコーンゴム、シリコーンゴムコンパウンド、シリコーンゴム加工品、液状シリコーンゴム、シリコーンシーラント、シリコーンエラストマー、シリコーンレンジ、シリコーンワニス、分子内にシロキサン結合(Si−O−Si結合)を有するシランカップリング剤、およびシリコーン−有機ポリマー共重合体などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。このようなシリコーン化合物の多くは、製品、あるいは中間体として市場に流通しているものである。本発明の解重合法は、特に、高温で架橋された(HTV)シリコーンゴム架橋体や室温で架橋された(RTV)シリコーンゴム架橋体などで、シリカやアルミナなどが充填された有機シロキサン系高分子架橋体に有効な方法である。
【0017】
本発明の方法において解重合の対象となるシリコーン化合物は単一化合物であってもよく、2種類以上の単一化合物との混合物でもよい。さらには、他の有機化合物や無機化合物や金属や色素などとの混合物や複合物であってもよく、シリコーン化合物と他の化合物との共重合体であってもよい。
【0018】
本発明においては、解重合の際、触媒を用いる必要がある。本発明に用いられる好ましい触媒としては、塩基が挙げられ、好ましい塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムや水酸化セシウムなどのアルカリ金属水酸化物やアルカリ金属酸化物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの塩基は単独で用いてもよく、あるいは2種類以上を併用してもよい。
【0019】
本発明においては、解重合の際、混合溶媒を用いる必要がある。本発明に用いられる混合溶媒は、アミンとアルコールと炭化水素化合物からなる混合溶媒、あるいは、アミノアルコールと炭化水素化合物からなる混合溶媒である。用いられるアミン、アルコール、アミノアルコール、炭化水素化合物は、それぞれ、単一種類でもよく、2種類以上の組み合わせから成るものでもよい。
【0020】
前記混合溶媒に用いられる各々の溶媒の種類としては、下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(1)アミンとしては、単一のモノアミン、多価アミン、それらの混合アミン、例えば、ジエチルアミンやブチルアミン、エチレンジアミンやそれらの混合アミン。
(2)アルコールとしては、単一のモノアルコール、多価アルコール、それらの混合アルコール、例えば、メタノールやエタノールやそれらの混合アルコール。
(3)炭化水素化合物としては、単一の炭化水素化合物あるいは、混合炭化水素化合物、アルカンを主体とする炭化水素群の一つ又はその混合物、例えば、ヘキサンやシクロヘキサンやそれらの混合アルカン、又はそれら混合アルカンとトルエンとの混合炭化水素化合物。
(4)アミノアルコールとしては、単一のアミノアルコール、多価のアミノアルコール、それらの混合アミノアルコール、例えば、アミノエタノール、アミノプロパノールやそれらの混合アミノアルコール。
上記のうち、アミンとしてジエチルアミン、アルコールとしてメタノール、炭化水素化合物としてヘキサンを用いる組み合わせが好ましい。
【0021】
本発明により回収されるシリコーン化合物解重合物(主として環状シロキサンモノマー)をリサイクル原料とするためには、シリコーン化合物の解重合物を重合させる必要がある。シリコーン化合物の解重合物を重合させるには、濃硫酸や水酸化テトラメチルアンモニウムなどの触媒存在下に重合させて低分子量ないし高分子量のシリコーンポリマーを回収する公知の技術を用いることができるが、触媒をはじめとする重合条件などはこれらに特に限定されるものではない。
【0022】
【実施例】
次に本発明を、実施例および比較例を用いてさらに詳細に説明する。ただし、本発明の実施は、以下の例に限定されるものではない。
【0023】
(シリコーン化合物の作製)
シリコーン共重合体であるポリ(ジメチルシロキサン/メチルビニルシロキサン)39重量%(ビニル基含量は0.0225モル%)に、シリカを9重量%、アルミナを52重量%混合し、2,5−ビス(t−ブチルパーオキシド)−2,5−ジメチルヘキサンをポリマー100gに対して0.8重量部さらに混合した後、170℃で10分間反応させて充填剤配合シリコーンゴム架橋体を作製した。得られた架橋ゴムシートを2mm x 3mm x 4mm程度の大きさに細かく裁断して、リサイクル処理に供した。この試験片が「シリコーン化合物」である。
【0024】
(実施例1)
上記で得られたシリコーン化合物6.28gとジエチルアミン5ml、メタノール8ml、ヘキサン12mlおよび水酸化カリウム0.557gを100mlフラスコに加えて攪拌しながら1時間還流させると、シリコーンゴムが溶解して懸濁液を得た。さらに、攪拌しながら3時間還流させた後、濾過すると透明な濾過液を得た。濾過液を120℃まで加熱して溶媒を蒸留除去した後、30mmHg減圧下に170℃に加熱して減圧蒸留を行って揮発性物質を−78℃の冷媒で液化させ、生成物を得た。
【0025】
(実施例2)
シリコーン化合物の量と、触媒及び溶媒の量を表1に示すとおりとした以外は、実施例1と同様にして、生成物を得た。
【0026】
(実施例3)
シリコーン化合物6.20gとジエチルアミン10ml、メタノール16ml、ヘキサン24mlおよび水酸化カリウム0.228gを100mlフラスコに加えて攪拌しながら1時間還流させると、シリコーンゴムが溶解して懸濁液を得た。さらに、攪拌しながら3時間還流させた後、濾過すると透明な濾過液を得た。さらに、水酸化カリウム0.02gを加えた後、濾過液を120℃まで加熱して溶媒を蒸留除去した後、30mmHg減圧下170℃に加熱して減圧蒸留を行って揮発性物質を−78℃の冷媒で液化させ、生成物を得た。
【0027】
(実施例4)
シリコーン化合物の量と、触媒及び溶媒の量を表1に示すとおりとした以外は、実施例3と同様にして、生成物を得た。
【0028】
(比較例1)
シリコーン化合物6.20gとジエチルアミン10mlとメタノール11.5mlと水酸化カリウム0.78gを100mlフラスコに入れて磁気攪拌しながら還流すると、30分でシリコーンゴムが溶解して懸濁液を得た。さらに、磁気攪拌しながら3時間還流を続けて反応させた後濾過を行ったが、懸濁粒子が混入して透明な濾過液を得ることはできなかった。濾過液を120℃まで加熱して溶媒を蒸留除去した後、30mmHg減圧下170℃に加熱して減圧蒸留を行って揮発性物質を−78℃の冷媒で液化させ、生成物を得た。
【0029】
(比較例2、3)
シリコーン化合物の量と、触媒及び溶媒の量を表1に示すとおりとした以外は、実施例1と同様にして、生成物を得た。尚、シリコーンゴムが溶解して懸濁液を得るまでに、比較例2では70分、比較例3では90分かかった。
【0030】
(比較例4)
シリコーン化合物6.2gをトルエン21mlに溶解させて、水酸化カリウム1.01gとともに100mlフラスコに入れて磁気攪拌しながら4時間還流した。シリコーン化合物は溶解しなかったので、さらに、トルエン5.5mlと水酸化カリウム1.12gを加えて磁気攪拌しながら3時間還流したが、シリコーン化合物は溶解せず、シリコーン化合物の解重合を行うことはできなかった。
【0031】
(比較例5、6)
シリコーン化合物の量と、触媒及び溶媒の量を表1に示すとおりとした以外は、比較例4と同様にしたところ、シリコーン化合物は溶解せず、シリコーン化合物の解重合を行うことはできなかった。
【0032】
(生成物の測定)
実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた生成物の一部をアセトンに溶解させてガスクロマトグラフィー(GC)分析に供した。得られた生成物の収率と組成およびその分布比を表2に示す。
【0033】
実施例1〜4で得られた生成物(D)は、主にヘキサメチルシクロトリシロキサン(D)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D)、デカメチルシクロペンタシロキサン(D)からなり、少量のドデカメチルシクロヘキサシロキサン(D)も含まれた。また、実施例1及び4で得られた生成物には少量のn=7の環状シロキサンモノマー(D)、実施例2で得られた生成物には、少量のn=8の環状シロキサンモノマー(D)、実施例3で得られた生成物には、少量のD及びDの環状シロキサンモノマーも含まれた。比較例1〜3で得られた生成物には、実施例1〜4と同様のD〜D並びにD及び/又はDが含まれたが、表1に示されるように、本発明の混合溶媒を用いた場合に比べてモノマーの収率は低い。
【0034】
(充填剤の分離)
濾過によって分離した充填剤を含む物質は塩基を含むので硫酸を用いて中和してpH7とし、さらに水洗して塩を除いた後乾燥させて再利用可能な充填剤をほぼ定量的に回収した。
【0035】
本発明におけるシリコーン化合物解重合用の混合溶媒の使用において、アミンとアルコールの組み合わせやアミノアルコールは、充填剤を含むシリコーン化合物を溶解するのに特に有効である。
【0036】
本発明におけるシリコーン化合物解重合用の混合溶媒において、必須溶媒である炭化水素化合物の使用により、充填剤の濾別をより効果的に行えるという効果がある。その結果、環状シロキサンモノマーのリサイクル回収率が高収率となる。
【0037】
【発明の効果】
本発明のシリコーン化合物の解重合法は、多くのシリコーン化合物を、主として環状シロキサンモノマーとして、ならびに充填剤を再利用原料として、容易にリサイクルすることができる。さらに解重合処理条件は温和であり、使用する試薬類も安価な低コストプロセスである。さらに、生成した主として環状シロキサンモノマーであるモノマーの回収が容易であり、優れたシリコーン化合物の解重合法であり、特に、充填剤を含有するシリコーン化合物に有効な解重合法である。本発明によって再生されるモノマーは、精製することなしに再び重合に供することが可能であり、低分子量ないし高分子量領域のシリコーンポリマーを新たに合成することができる。さらに充填剤として使用される微粒子材料の回収とリサイクル使用を可能にする方法である。この様に本発明はバージンのシリコーン化合物の製造に費やされた貴重なエネルギーと有機資源とを保全して、資源循環型持続的産業社会の形成促進に資するものである。
【0038】
【表1】
Figure 0003956203
【0039】
【表2】
Figure 0003956203

Claims (7)

  1. 充填剤含有シリコーン化合物の解重合を、触媒及び混合溶媒存在下に行うシリコーン化合物の解重合法であって、該混合溶媒が、アミン、アルコール及び炭化水素化合物なる混合溶媒、又はアミノアルコール及び炭化水素化合物からなる混合溶媒であることを特徴とするシリコーン化合物の解重合法。
  2. 主として環状シロキサンモノマーを回収することを特徴とする請求項1に記載のシリコーン化合物の解重合法。
  3. 前記触媒として塩基を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のシリコーン化合物の解重合法。
  4. 前記塩基として、アルカリ金属水酸化物を用いることを特徴とする請求項3に記載のシリコーン化合物の解重合法。
  5. 充填剤を分離する工程を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のシリコーン化合物の解重合法。
  6. 充填剤を分離する工程後に、減圧下に加熱して揮発物を冷却により液化して収集することを特徴とする請求項5に記載のシリコーン化合物の解重合法。
  7. 濾過によって分離された充填剤を含む物質を酸と中和反応させた後、水洗して塩を除き、さらに乾燥させて再利用可能な充填剤として回収することを特徴とする請求項6に記載のシリコーン化合物の解重合法。
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