JP3956101B2 - ホログラム用光学ユニット及びその光軸調整方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホログラム用光学ユニット及びその光軸調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホログラフィを利用して記録媒体に情報を記録するホログラム記録は、一般的に、イメージ情報を持った情報光と参照光とを記録媒体の内部で重ね合わせ、そのときにできる干渉縞を記録媒体に書き込むことによって行われる。記録された情報の再生時には、その記録媒体に参照光を照射することにより、干渉縞による回折によりイメージ情報が再生される。
【0003】
近年では、超高密度光記録のために、ボリュームホログラフィ、特にデジタルボリュームホログラフィが実用域で開発され注目を集めている。ボリュームホログラフィとは、記録媒体の厚み方向も積極的に活用して、3次元的に干渉縞を書き込む方式であり、記録媒体の厚みを増すことで回折効率を高めることができ、そのために、記録容量の増大を図ることができるという特徴がある。そして、デジタルボリュームホログラフィとは、ボリュームホログラフィと同様の記録媒体と記録方式を用いつつも、記録するイメージ情報は2値化したデジタルパターンに限定した、コンピュータ指向のホログラム記録方式である。
【0004】
このデジタルボリュームホログラフィでは、例えばアナログ的な絵のような画像情報も、一旦デジタイズして、2次元デジタルパターン情報に展開し、これをイメージ情報として記録する。再生時は、このデジタルパターン情報を読み出してデコードすることで、元の画像情報に戻して表示する。これにより、再生時にSN比(信号対雑音比)が多少悪くても、微分検出を行ったり、2値化データをコード化しエラー訂正を行ったりすることで、極めて忠実に元の情報を再現することが可能になる。
【0005】
係る従来のデジタルボリュームホログラフィにおける記録再生系は、2次元デジタルパターン情報に基づく情報光を発生させる空間光変調器と、この空間光変調器からの情報光を集光して、ホログラム記録媒体に対して照射するレンズと、ホログラム記録媒体に対して情報光と略直交する方向から参照光を照射する参照光照射手段と、再生された2次元デジタルパターン情報を検出するためのCCD(電荷結合素子)アレイと、ホログラム記録媒体から出射する再生光を集光してCCDアレイ上に照射するレンズとを備えている。なお、ホログラム記録媒体には、LiNbO3 等の結晶やフォトポリマー等のホログラム記録材料が用いられる。
【0006】
前記の構成では、同じホログラム記録媒体に情報を多重記録することができるが、情報を超高密度に記録するためには、ホログラム記録媒体に対する情報光および参照光の位置決めが重要になる。しかしながら、前記の構成では、ホログラム記録媒体自体に位置決めのための情報がないため、ホログラム記録媒体に対する情報光および参照光の位置決めは機械的に行うしかなく、精度の高い位置決めは困難である。
【0007】
そのため、リムーバビリティ(ホログラム記録媒体をある記録再生装置から他の記録再生装置に移して同様の記録再生を行うことの容易性)が悪く、また、ランダムアクセスが困難であると共に高密度記録が困難であるという問題点がある。更に、情報光、参照光および再生光の各光軸が、空間的に互いに異なる位置に配置されるため、記録または再生のための光学系が大型化する上に情報光、参照光および再生光の各光軸をあわせなくてはならず、その光軸調整が難しいという問題点がある。
【0008】
図4は、前記問題点を解決する手段として、例えば特開平11−311937号公報に開示されている「光情報記録装置および方法ならびに光情報再生装置および方法」でのピックアップの構成を示す説明図である。係る形態におけるピックアップ111は、コヒーレントな直線偏光の例えば波長532nmまたは650nmのレーザ光を出射する光源装置112と、この光源装置112より出射する光の進行方向に、光源装置112側より順に配置されたコリメータレンズ113、中間濃度フィルタ(neutral density filter;以下、NDフィルタと記す。)114、旋光用光学素子115、偏光ビームスプリッタ(以下PBSと略記する)116、位相空間光変調器117、ビームスプリッタ(以下BSと略記する)118およびフォトディテクタ119を備えている。
【0009】
光源装置112は、S偏光、又はP偏光の直線偏光の光を出射し、又、コリメータレンズ113は、光源装置112の出射光を平行光束にして出射する。NDフィルタ114は、コリメータレンズ113の出射光の強度分布を均一化するような特性を備えている。
【0010】
なお、S偏光とは偏光方向(偏光面)が入射面に垂直な直線偏光であり、P偏光とは偏光方向が入射面に平行な直線偏光である。又、S偏光を−45°或いは、P偏光を+45°回転させた直線偏光を偏光状態A、S偏光を+45°或いは、P偏光を−45°回転させた直線偏光を偏光状態Bと称し、以下において同様の意味で使用する。偏光状態Aと偏光状態Bは、互いに偏光方向が直交している。
【0011】
旋光用光学素子115は、NDフィルタ114の出射光を旋光して、S偏光成分とP偏光成分とを含む光を出射する。旋光用光学素子115としては、例えば、1/2波長板または旋光板が用いられる。PBS116は、旋光用光学素子115の出射光のうち、S偏光成分を反射し、P偏光成分を透過させるPBS面116aを有している。
【0012】
BS118は、ビームスプリッタ面118aを有している。このビームスプリッタ面118aは、例えば、P偏光成分を20%透過させ、80%反射する。フォトディテクタ119は、参照光の光量を監視して、参照光の自動光量調整を行うために用いられるものである。
【0013】
ピックアップ111は、更に、光源装置112からの光がBS118のビームスプリッタ面118aで反射されて進行する方向に、BS118側より順に配置されたPBS120、2分割旋光板121および立ち上げミラー122を備えている。PBS120は、入射光のうち、S偏光成分を反射し、P偏光成分を透過させるPBS面120aを有している。
【0014】
2分割旋光板121は、図4において光軸の右側部分に配置された旋光板121Rと、光軸の左側部分に配置された旋光板121Lとを有している。2分割旋光板121を構成する旋光板121Rは偏光方向を−45°回転させ、旋光板121Lは偏光方向を+45°回転させる。立ち上げミラー122は、2分割旋光板121からの光の光軸に対して45°に傾けられて、2分割旋光板121からの光を、図4における紙面に直交する方向に向けて反射する反射面を有している。
【0015】
ピックアップ111は、更に、2分割旋光板121からの光が立ち上げミラー122の反射面で反射して進行する方向に配置されて、スピンドルに光情報記録媒体が固定されたときに、光情報記録媒体の透明基板2側に対向する対物レンズ123と、この対物レンズ123を、光情報記録媒体の厚み方向およびトラック方向に移動可能な図示していないアクチュエータとを備えている。
【0016】
ピックアップ111は、更に、光源装置112からの光がPBS116のPBS面116aで反射されて進行する方向に、PBS116側より順に配置された空間光変調器125、凸レンズ126、BS127およびフォトディテクタ128を備えている。
【0017】
凸レンズ126は、光情報記録媒体において、情報光を記録用参照光より手前側で収束させて、記録用参照光と情報光の干渉領域を形成する機能を有している。また、この凸レンズ126の位置を調整することで、記録用参照光と情報光の干渉領域の大きさを調整できる。BS127は、ビームスプリッタ面127aを有している。
【0018】
このビームスプリッタ面127aは、例えば、S偏光成分を20%透過させ、80%反射する。フォトディテクタ128は、情報光の光量を監視して、情報光の自動光量調整(Auto Power Control)APCを行うために用いられるものである。このフォトディテクタ128は、情報光の強度分布も調整できるように、受光部が複数の領域に分割されていてもよい。凸レンズ126側からBS127に入射し、ビームスプリッタ面127aで反射される光は、PBS120に入射する。
【0019】
ピックアップ111は、更に、BS127におけるPBS120とは反対側に、BS127側より順に配置された凸レンズ129、シリンドリカルレンズ130および4分割フォトディテクタ131を備えている。シリンドリカルレンズ130は、その円筒面の中心軸が4分割フォトディテクタ131の分割線に対して45°をなすように配置されている。
【0020】
そして、この4分割フォトディテクタ131の出力に基づいて、フォーカスエラー信号FE,トラッキングエラー信号TEおよび再生信号RFが生成され、これらの信号に基づいて、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボが行われると共に、基本クロックの再生およびアドレスの判別が行われる。
【0021】
ピックアップ111は、更に、BS118におけるPBS120とは反対側に、BS118側より順に配置された結像レンズ132およびCCDアレイ133を備えている。ピックアップ111は、更に、PBS116における空間光変調器125とは反対側に、PBS116側より順に配置されたコリメータレンズ134および定着用光源装置135を備えている。定着用光源装置135は、光情報記録媒体のホログラム層に記録される情報を定着するための光、例えば波長266nmの紫外光を出射する。
【0022】
このような定着用光源装置135としては、レーザ光源や、レーザ光源の出射光を、非線形光学媒質を通して波長変換して出射する光源装置等が用いられる。コリメータレンズ134は、定着用光源装置135の出射光を平行光束にするようになっていて、該定着用光源装置135は、S偏光の光を出射する。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
前記の発明においては、PBS116、PBS120、BS118とBS127によって情報光と参照光とを分離又は同軸とすることができ、これによって情報光、参照光および再生光の各光軸が、空間的に互いに異なる位置に配置されるため、記録または再生の光学系の小型化に寄与する。
【0024】
しかし、係る方法では、2個のPBSと2個のBSを用いている。一方、光源としては、定着用の、例えば波長266nmの紫外光を出射する定着用光源装置135と、波長532nmまたは650nmのレーザ光を出射する光源装置112を有し、前記各光源装置は、2つの異なる波長である。従って、前記各PBS、BSには異なる波長の光が透過、反射される。
【0025】
係る場合、各PBS、BSの波長に対する反射、透過性能の違いにより、透過光に対しては反射光が生じ、または、反射光に対しては透過光が生ずる。この結果、光の損失が生じ、例えば、光情報記録媒体、フォトディテクタ131、又はCCDアレイ133に到達する光が減少するという問題点が生じる。
【0026】
又、両光源の波長の差によって、光路差が生じ、一方の波長に対して光路があうように調整すると、他方の波長に対しては、光路がずれてしまうという問題点が生じる。更に、2個のPBSと、2個のBSという、異なる部品を使用するために光学ユニットのコストが増加すると共に、製品管理が複雑になる欠点も有している。
【0027】
本発明は、係る問題を解決して高性能のホログラム用光学ユニット及びその簡易な光軸調整方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために請求項1記載のホログラム用光学ユニットでは、複数の情報記録領域に情報光と参照光との干渉による干渉パターンによって情報の記録/再生がされるように、情報光と参照光とを同一光路上に生成する第1の光学系と、前記フォーカスサーボ、トラッキングサーボを行うための制御光を生成する第2の光学系と、前記情報光と参照光と制御光を同一光路にして前記記録媒体に照射すると共に前記記録媒体から反射された制御光と参照光に含まれる情報光とを前記第2の光学系と第1の光学系にそれぞれ分離する第3の光学系を具備する。
【0029】
前記第1の光学系は第1、第2、第3、第4の偏光ビームスプリッタをそれぞれ具備し、第1の偏光ビームスプリッタはレーザ光を情報光と参照光に分離し、第2の偏光ビームスプリッタは前記第1の偏光ビームスプリッタで分離された情報光と参照光の内の前記分離された情報光を前記分離された参照光に結合する方向に反射する。
【0030】
第3の偏光ビームスプリッタは前記第1の偏光ビームスプリッタで分離された参照光を前記第2の偏光ビームスプリッタで反射された情報光に結合する方向に反射すると共に前記第4の偏光ビームスプリッタを透過して前記記録媒体から反射された反射光を透過する。
【0031】
第4の偏光ビームスプリッタは前記第2の偏光ビームスプリッタと前記第3の偏光ビームスプリッタでそれぞれ反射された情報光と参照光を、それぞれ反射及び透過し、前記情報光と参照光を同一光軸にすると共に、前記記録媒体から反射された反射光を透過して前記第3の偏光ビームスプリッタに入射することを特徴とする。
【0032】
請求項2記載のホログラム用光学ユニットでは、前記第1の光学系は、第1のレーザ光源から出射したレーザ光をS偏光とP偏光にする第1の旋光用光学素子と、該旋光用光学素子を透過した前記S偏光とP偏光を分離する第1の偏光ビームスプリッタと、前記第1の偏光ビームスプリッタを透過したP偏光をS偏光に変換する第2の旋光用光学素子と、該第2の旋光用光学素子を透過したS偏光を空間変調する空間変調器と、該空間変調器で変調されたS偏光を反射して前記情報光にする第2の偏光ビームスプリッタと、前記第1の偏光ビームスプリッタで反射されたS偏光を反射すると共に前記記録媒体から反射された第1のレーザ光源の波長を有する光を透過する第3の偏光ビームスプリッタと、該第3の偏光ビームスプリッタで反射された前記S偏光をP偏光に変換する第3の旋光用光学素子と、前記第3の旋光用光学素子を透過したP偏光を透過し、前記第2の偏光ビームスプリッタで反射されたS偏光を反射してS偏光とP偏光とを同一光軸にする第4の偏光ビームスプリッタと該同一光軸にされたS偏光とP偏光の偏光方向を−45°及び+45°回転させる2分割旋光板を具備する。
【0033】
前記第2の光学系は、第2のレーザ光源から出射したレーザ光を透過して前記第3の光学系に入射すると共に、前記第3の光学系から出射し、前記記録媒体から反射された第2のレーザ光源の波長を有する光を反射するビームスプリッタを具備する。
【0034】
前記第3の光学系は、前記第1の光学系から出射する同一光軸にされたS偏光とP偏光を反射すると共に、前記第2の光学系から出射する第2のレーザ光源のレーザ光を透過し、更に前記記録媒体から反射された第1のレーザ光源の波長を有する光を反射すると共に第2のレーザ光源の波長を有する光を透過するダイクロイックミラーを具備することを特徴とする。
【0035】
請求項3記載のホログラム用光学ユニットの調整方法では、光学ユニットは、前記記録媒体に対して第1のレーザ光源から出射したレーザ光を情報光と参照光とを同一光路上に生成する第1、第2、第3、第4の偏光ビームスプリッタをそれぞれ具備する第1の光学系と、前記フォーカスサーボ、トラッキングサーボを行うための制御光を生成する第2の光学系と、前記情報光と参照光と制御光を同一光路にして前記記録媒体に照射する第3の光学系を具備する。
【0036】
前記第1の光学系には、当該光学ユニットが搭載されるベース上の前記第1のレーザ光源から出射したレーザ光が透過/反射される光路上であって、前記第1の偏光ビームスプリッタの前記レーザ光が入射する側に第1の調整ピンを、前記第1、第2、第3、第4の偏光ビームスプリッタの前記レーザ光が出射する側にそれぞれ第2、第3、第4、第5の調整ピンを設け、前記第1の調整ピンに前記第1のレーザ光源から出射したレーザ光を照射し、前記第1の調整ピンにより生じる影が前記第2、第3、第4、第5の調整ピンに一致するように前記第1、第2、第3、第4の偏光ビームスプリッタの光軸調整を行う。
【0037】
前記光軸調整の順序は、前記第1の偏光ビームスプリッタの光軸を調整後に前記第2の調整ピンを取り除くと共に、前記第3、第4の調整ピンを立設して前記第2及び第3、或は第3及び第2の偏光ビームスプリッタの光軸調整を行い、次に前記第3、第4の調整ピンを取り除くと共に前記第5の調整ピンを立設して前記第4の偏光ビームスプリッタの光軸調整を行い、その後、前記第1、第5の調整ピンを取り除くことを特徴とする。
【0038】
【発明の実施の形態】
本発明は偏光コリニアホログラムに適用する光学ユニットであって、図1は、本発明の実施の形態におけるホログラム用光学ユニットの構成を示す図である。図1において、ホログラム記録媒体としては、定着の必要がない記録媒体を用い、形成されるホログラムは透過型ホログラムとして説明し、又、当該光学ユニットが搭載されるベース、駆動装置などは図示を省略してある。
【0039】
図1において、光学ユニットは、複数の情報記録領域に情報光と参照光との干渉による干渉パターンによって情報が記録されるように、記録媒体11に対して情報光と参照光とを同一光路上に生成する第1の光学系OP1と、フォーカスサーボ、トラッキングサーボを行うための制御光を生成する第2の光学系OP2と、情報光と参照光と制御光を同一光路にして記録媒体に照射する第3の光学系OP3が具備されている。
【0040】
前記第1の光学系OP1には、例えば波長532nmのシングルモードの第1のレーザ光源1(P偏光またはS偏光の光源)が具備され、該第1のレーザ光源1からの出射光は図示していないコリメータレンズにより平行光に変換される。また、該平行光は、予め光学軸を所定の角度に設定された第1の1/2波長板31を通過することにより、偏光面が回転され、A偏光またはB偏光に変換される。
【0041】
前記第1の光学系OP1には、第1、第2、第3、第4の偏光ビームスプリッタPBS1、PBS2、PBS3、PBS4が、それぞれ具備され、前記PBS1、PBS2、PBS3、PBS4には、入射光のうち、S偏光成分を反射し、P偏光成分を透過させるPBS面PBS1a、PBS2a、PBS3a、PBS4aが、それぞれ形成されている。
【0042】
前記第1の偏光ビームスプリッタPBS1の入射光側には第1の1/2波長板31が設けられている。この第1の1/2波長板31は、第1の偏光ビームスプリッタPBS1と共に情報光IPと参照光RPを生成する。
【0043】
また、入射光が第1の偏光ビームスプリッタPBS1の透過する側(P偏光成分の出射側、情報光IPの出射する側)と入射光を反射する側(S偏光成分の出射する側、参照光RPの出射する側)には、それぞれ第2の偏光ビームスプリッタPBS2と第3の偏光ビームスプリッタPBS3が設けられている。また、前記第2の偏光ビームスプリッタPBS2の反射する側の光軸と第3の偏光ビームスプリッタPBS3の反射する側の光軸とは直交し、その交点には第4の偏光ビームスプリッタPBS4が設けられている。第4の偏光ビームスプリッタPBS4は、第2の偏光ビームスプリッタPBS2から入射するS偏光成分の反射する側の光軸と第3の偏光ビームスプリッタPBS3から入射するP偏光成分の透過する側の光軸とが一致するように構成されている。
【0044】
前記第1の偏光ビームスプリッタPBS1のP偏光成分が出力する側には、第2の1/2波長板32と凸レンズ25と空間変調器SLMとが設けられている。この凸レンズ25は、従来技術で説明した凸レンズ125と同様の機能を果たすものであるが、空間変調器SLMにその機能を持たせることも可能であり、その場合には凸レンズ25を省略することができる。又、前記第3の偏光ビームスプリッタPBS3のS偏光成分が出力する側には、第3の1/2波長板33が設けられ、S偏光を所定の割合(例えば50%)だけP偏光に変換するようにその光学軸が設定されている。S偏光の全てをP偏光に変換させないのは、記録媒体11からの反射光の一部をセンサ2に導くことを可能にするためである。
【0045】
前記第4の偏光ビームスプリッタPBS4の、P偏光成分やS偏光成分が出力する側には2分割旋光板4が設けられている。
【0046】
又、前記第3の偏光ビームスプリッタPBS3の、第3の1/2波長板33が設けられている側の反対側には、例えばCCDカメラなどのセンサ2が設けられている。
【0047】
前記第2の光学系OP2には、例えば波長650nm又は780nmのシングルモードの第2のレーザ光源6(P偏光またはS偏光の光源、制御光CP)が具備され、コリメータレンズ12により前記第2のレーザ光源6の出射光が平行光束にされて出射する。該第2のレーザ光源6の波長は、記録媒体11のホログラム層への記録感度がない波長である。
【0048】
即ち、第2のレーザ光源6は連続発振をしていて、記録媒体11に常時照射されている。一方、第1のレーザ光源1はサーボ領域では発振を停止するか電気光学変調器などによって光をスイッチングさせることにより、サーボ領域には第1のレーザ光源1の光が照射しないようにする。係る制御はアドレス領域の情報を用いて行われる。
【0049】
前記第2のレーザ光源6から出射したレーザ光の1/2を透過して(1/2を反射)前記第3の光学系OP3に入射すると共に、記録媒体11の反射面11a(図2参照)で反射され前記第3の光学系OP3から出射する光(制御光CP)の1/2を反射(1/2を透過)する反射膜7aが形成されているビームスプリッタ7が、前記第2のレーザ光源6と前記コリメータレンズ12との間に設けられている。
【0050】
又、第3の光学系OP3から入射する制御光CPが前記ビ−ムスプリッタ7の反射膜7aにより反射される方向には、シリンドリカルレンズ8および4分割フォトディテクタ9が備えられている。
【0051】
そして、この4分割フォトディテクタ9の出力に基づいて、フォーカスエラー信号,トラッキングエラー信号が生成され、これらの信号に基づいて、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボが行われると共に、基本クロックの再生およびアドレスの判別が行われる。
【0052】
前記第3の光学系OP3には、第1のレーザ光源1の波長を有する光を反射し、第2のレーザ光源6の波長を有する光を透過する特性を有するダイクロイックミラー5が設けられている。
【0053】
ダイクロイックミラー5は、前記第1の光学系OP1から出射するS偏光とP偏光(参照光RPと情報光IP)及び第2の光学系OP2から出射する第2のレーザ光源6のレーザ光を同一光路に導きレンズ10に入射させている。更に記録媒体11から反射され対物レンズ10を透過した第1のレーザ光源1の波長の光を反射して2分割旋光板4に導くと共に第2のレーザ光源6の波長の光を透過してビームスプリッタ7に入射させている。
【0054】
前記対物レンズ10により、参照光RPと制御光CPは記録媒体11の反射面に焦点を結び、情報光IPは記録媒体11の反射面より手前に焦点を結ぶ。従って、情報光IPは反射後に大きく拡散して対物レンズ10により収束されない。
【0055】
図2は、記録媒体11の断面図であって、レーザ光はA方向から照射される。照射面は透明ガラス基板11dで覆われ、その下にはホログラム層11cが透明ガラス基板11dと11bとの間に形成されている。更に透明ガラス基板11bの下にはアルミ蒸着などによる反射膜11aが形成されている。
【0056】
以下、図1におけるホログラム記録用光学ユニットの各部の作用について第1の光学系OP1、第2の光学系OP2、第3の光学系OP3の順に説明する。
【0057】
第1の光学系OP1における情報の記録時では、第1のレーザ光源1から出射したP偏光またはS偏光のレーザ光は、図示していないコリメータレンズにより平行光束にされる。該平行光は、第1の1/2波長板31によりB偏光(またはA偏光)の直線偏光にされ第1の偏光ビームスプリッタPBS1に入射する。
【0058】
第1の偏光ビームスプリッタPBS1に入射したB偏光のうち、S偏光は反射面PBS1aで反射されて参照光RPとして第3の偏光ビームスプリッタPBS3に入射し、P偏光は反射面PBS1aを透過して情報光IPとして第2の1/2波長板32に入射する。
【0059】
参照光RP(S偏光)は、第3の偏光ビームスプリッタPBS3の反射面PBS3aで反射され、第3の1/2波長板33に入射する。入射した光は、予め光学軸を所定の角度に設定された第3の1/2波長板33を通過することにより、その設定角度に応じた割合で入射したS偏光の一部がP偏光に変換される。
【0060】
第3の1/2波長板33を通過した参照光RPのP偏光成分は第4の偏光ビームスプリッタPBS4に入射し第4の偏光ビームスプリッタPBS4の反射面PBS4aをそのまま透過する。
【0061】
一方、第2の1/2波長板32に入射した情報光IP(P偏光)は、S偏光となって空間変調器SLMに入射する。該空間変調器SLMにより所定の情報に応じて変調されて、記録媒体11に記録する情報となり、第2の偏光ビームスプリッタPBS2に入射する。該第2の偏光ビームスプリッタPBS2に入射した情報光IP(S偏光)は、反射面PBS2aで反射され第4の偏光ビームスプリッタPBS4に入射する。
【0062】
前記情報光IP(S偏光)は、第4の偏光ビームスプリッタPBS4の反射面PBS4aで反射され、反射面PBS4aを透過した参照光RP(P偏光)と同一の光軸となり、S偏光とP偏光の偏光方向を回転させる2分割旋光板4に入射する。
【0063】
前記2分割旋光板4に入射する光は、情報光IP(S偏光)と参照光RP(P偏光)の2種類である。係るS偏光とP偏光がそれぞれ2分割旋光板4の左半分4Lと右半分4Rに入射する。
【0064】
右半分4Rと左半分4Lに入射した情報光IP(S偏光)と参照光RP(P偏光)は、それぞれ偏光方向が−45°と+45°回転される。即ち、右半分4Rを透過した情報光IP(S偏光)と参照光RP(P偏光)は、それぞれA偏光とB偏光になる。又、左半分4Lを透過した情報光IP(S偏光)と参照光RP(P偏光)は、それぞれB偏光とA偏光になる。
【0065】
従って、右半分4Rを透過した情報光IPと左半分4Lを透過した参照光RPとがA偏光となり、左半分4Lを透過した情報光IPと右半分4Rを透過した参照光RPとがB偏光となる。
【0066】
この結果、対物レンズ10により収束された前記右半分4Rを透過した情報光IPと左半分4Lを透過した参照光RPとが同一の偏光状態(A偏光)となり、前記記録媒体11に半円状に干渉縞を形成し、ホログラム層11cに情報が記録される。
【0067】
同様にして、対物レンズ10により収束された前記左半分4Lを透過した情報光IPと右半分4Rを透過した参照光RPとが同一の偏光状態(B偏光)となり、前記記録媒体11に前記半円と向かい合った半円状に干渉縞を形成し、ホログラム層11cに情報が記録される。前記2つの半円状のホログラムが組み合わされて1つの円形のホログラムとなる。
【0068】
又、前記第1の光学系OP1における情報の再生時では、記録媒体11で反射された第1のレーザ光源1の波長を有する参照光に含まれる情報光としてのA偏光及びB偏光は、後述するようにして第3の光学系OP3のダイクロイックミラー5で反射され、第1の光学系OP1に戻り、2分割旋光板4に逆方向から入射する。
【0069】
前記反射されたA偏光及びB偏光は、2分割旋光板4に逆方向から入射すると、それぞれ逆方向に回転されて元の偏光面に戻る。前記したように記録媒体11に入射する参照光RPは、2分割旋光板4の左半分4Lを透過した参照光RPがA偏光となり、右半分4Rを透過した参照光RPがB偏光となる。
【0070】
従って、記録媒体11から反射されて2分割旋光板4の左半分4Lと右半分4Rに再度入射したA偏光とB偏光はそれぞれS偏光とP偏光となって2分割旋光板4から出射して、第4の偏光ビームスプリッタPBS4に入射する。
【0071】
第4の偏光ビームスプリッタPBS4に入射した前記反射光のうち、S偏光が反射面PBS4aで反射され、P偏光が反射面PBS4aを透過する。
【0072】
反射面PBS4aを透過したP偏光は、第3の1/2波長板33に入射する。入射した光は、予め光学軸を所定の角度に設定された第3の1/2波長板33を通過することにより、偏光面が回転されP偏光とS偏光が生成される。
【0073】
前記該第3の1/2波長板33から出射したP偏光とS偏光は、第3の偏光ビームスプリッタPBS3に入射する。該入射光のうち、S偏光が反射面PBS3aで反射され、P偏光が反射面PBS3aを透過してセンサ2に入射する。該センサ2により入射した光が周知の方法で電気信号に変換されて情報が取り出される。
【0074】
次に第2の光学系OP2について説明する。該第2の光学系OP2は、フォーカスサーボ、トラッキングサーボを行うための制御光CPを生成する。第2のレーザ光源6から出射したレーザ光は、ビームスプリッタ7に入射する。該ビームスプリッタ7は第2のレーザ光源の波長を有する光の1/2を反射する反射膜7aが形成されていて、第2のレーザ光源6から出射したレーザ光の1/2が透過してコリメータレンズ12を介して第3の光学系OP3のダイクロイックミラー5にサーボ制御用の制御光CPとして入射する。
【0075】
一方、記録媒体11の反射膜11aで反射された反射光のうち、第2のレーザ光源6の波長を有する光(制御光CP)は、ダイクロイックミラー5を透過し、第2の光学系OP2に戻り、コリメータレンズ12を介してビームスプリッタ7に入射する。
【0076】
前記制御光CPは、ビームスプリッタ7の反射面7aで反射されてレーザ光を集光するシリンドリカルレンズ8を介して4分割フォトディテクタ9に入射し、周知の方法でフォーカスエラー信号,トラッキングエラー信号が生成され、これらの信号に基づいて、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボが行われると共に、基本クロックの再生およびアドレスの判別が行われる。
【0077】
又、第3の光学系OP3において、2分割旋光板4から出射した参照光RPと情報光IPと、コリメータレンズ12を透過した制御光CPとが、それぞれダイクロイックミラー5で反射又は透過して、同一光軸となり、対物レンズ10により記録媒体11上に集光される。そして、記録媒体11から反射された反射光は対物レンズ10を戻り、ダイクロイックミラー5に入射する。
【0078】
前記ダイクロイックミラー5に入射した反射光のうち、制御光CPはそのままダイクロイックミラー5を透過し、残りの反射光はダイクロイックミラー5で反射されて2分割旋光板4に入射し、前記第1の光学系OP1において情報の再生が行われる。
【0079】
図3は、本発明の実施の形態におけるホログラム記録用光学ユニットの調整方法を説明する図である。前記ホログラム記録用光学ユニットには、記録媒体11に対して第1のレーザ光源1から出射したレーザ光を情報光IPと参照光RPとを同一光路上に生成する第1、第2、第3、第4の偏光ビームスプリッタPBS1、PBS2、PBS3、PBS4をそれぞれ具備する第1の光学系OP1と、フォーカスサーボ、トラッキングサーボを行うための制御光CPを生成する第2の光学系OP2と、前記情報光IPと参照光RPと制御光CPを同一光路にして記録媒体に照射する第3の光学系OP3が設けられている。
【0080】
前記第1の光学系に設けられた調整ピンP1、P2、P3、P4、P5は、第1の光学系OP1において参照光RPと情報光IPが通過する図示していないベースの光路の途中に予め垂直に立設して配置されている。前記調整ピンは、例えば、円い直径の細い棒状のピンであって、その径はレーザ光の影が目視できる程度に太く、その高さは光軸とピンの先端が一致する高さが良い。レーザ光源1以外の光学部品がない状態での光軸とピンの先端の高さを一致させることにより、光学部品を配置した際の高さ方向の光軸調整が容易となる。
【0081】
前記調整ピンが立設して配置されている位置は、第1のレーザ光源1から出射したレーザ光が透過/反射される光路上であって、第1の偏光ビームスプリッタPBS1のレーザ光が入射する側であって、第1の1/2波長板31の手前には第1の調整ピンP1が立設して設けられている。又、前記第1の偏光ビームスプリッタPBS1のP偏光成分が出力する側には調整ピンP2が、第2、第3の偏光ビームスプリッタPBS2、PBS3のS偏光成分が出力する側には、それぞれ調整ピンP3、P4が、第4の偏光ビームスプリッタPBS4のP偏光成分やS偏光成分が出力する側には調整ピンP5が設けられている。
【0082】
まず、第1の調整ピンP1と調整ピンP2を立設して第1のレーザ光源1からレーザ光を照射する。第1の調整ピンP1に照射されたレーザ光のうち、第1の偏光ビームスプリッタPBS1の反射面PBS1aを透過したレーザ光が調整ピンP2に照射された時に、第1の調整ピンP1の影が調整ピンP2に重なるように第1の偏光ビームスプリッタPBS1の回転角度(設置角度)を調整する。
【0083】
次に第1の1/2波長板31と空間変調器SLMを所定の位置に配設すると共に、第2の調整ピンP2を取り除き第3の調整ピンP3と第4の調整ピンP4を立設する。第1の調整ピンP1に照射されたレーザ光のうち、第1の偏光ビームスプリッタPBS1透過し、更に第2の偏光ビームスプリッタPBS2の反射面PBS2aで反射されたレーザ光が調整ピンP3に照射された時に、第1の調整ピンP1の影が調整ピンP3に重なるように第2の偏光ビームスプリッタPBS2の回転角度を調整する。
【0084】
同様にして、第1の調整ピンP1に照射されたレーザ光のうち、第1の偏光ビームスプリッタPBS1の反射面PBS1aで反射されたレーザ光が第3の偏光ビームスプリッタPBS3の反射面PBS3aで反射され調整ピンP4に照射された時に、第1の調整ピンP1の影が調整ピンP4に重なるように第4の偏光ビームスプリッタPBS4の回転角度を調整する。なお、第2の偏光ビームスプリッタPBS2と第3の偏光ビームスプリッタPBS3の調整は、何れが先であっても良い。
【0085】
次に、前記第3、第4の調整ピンP3、P4を取り除き、第1の調整ピンP1に照射されたレーザ光のうち、第2の偏光ビームスプリッタPBS2の反射面PBS2aで反射されたレーザ光と第3の偏光ビームスプリッタPBS3の反射面PBS3aで反射されたレーザ光とが調整ピンP5に照射された時に、第1の調整ピンP1の影が調整ピンP5に重なるように第4の偏光ビームスプリッタPBS4の回転角度を調整する。全ての偏光ビームスプリッタの調整が終了した後に調整ピンP1とP5を取り除く。
【0086】
なお、前記光学系の調整方法において、第1の調整ピンP1の影を他の調整ピンに一致させるようにしたが、これにより、第2、第3、第4の偏光ビームスプリッタPBS2、PBS3、PBS4のそれぞれの調整ピンは第1の調整ピンP1から距離が離れる。従って、第2、第3、第4の偏光ビームスプリッタPBS2、PBS3、PBS4のずれが大きく観測され、その結果、各偏光ビームスプリッタの調整誤差を減少できる。
【0087】
又、前記以外に、調整後の調整ピンを順次使用するようにしても良い。即ち、例えば前記第2の偏光ビームスプリッタPBS2の回転角度を調整する場合、調整ピンP2の影を調整ピンP3に一致させるようにしても良い。係る場合には、調整ピンと調整ピンとの間の光学部品を独立して調整できる利点がある。
【0088】
なお、前記発明の実施の形態では、定着用の定着用光源装置は必要ないホログラム記録媒体として説明したが、これ以外に定着が必要なホログラム記録媒体についても適用できる。係る場合には、前記定着用光源装からの光が前記第1、第2の光学系を通過しないようにして第3の光学系に結合するように構成する。
【0089】
【発明の効果】
請求項1記載のホログラム用光学ユニットによれば、情報光と参照光とを同一光路上に生成する第1の光学系と、前記フォーカスサーボ、トラッキングサーボを行うための制御光を生成する第2の光学系と、前記情報光と参照光と制御光を同一光路にして記録媒体に照射すると共に、前記記録媒体から反射された制御光と参照光に含まれる情報光とを前記第2の光学系と第1の光学系にそれぞれ分離する第3の光学系を設けた。
【0090】
この結果、第1の光学系は同一の波長のレーザ光が透過、反射され、波長に対する反射、透過性能の違いが生ぜず、光の損失が生じない。従って、例えば、光情報記録媒体11、センサ2に到達する光が減少するという問題が生じない。
【0091】
又、波長の差によって、光路差が生じ、一方の波長に対して光路があうように調整すると、他方の波長に対しては、光路がずれてしまうという問題もなくなる。
【0092】
更に又、前記第1の光学系における全ての偏光ビームスプリッタを同一としたことにより、光学ユニットのコストを低減すると共に、製品管理も簡単になる。
【0093】
請求項2記載のホログラム用光学ユニットによれば、前記第1の光学系と第2の光学系におけるレーザ光の波長を異ならしめ、第3の光学系で結合、分離することにより、光学系が簡単になる。
【0094】
請求項3記載のホログラム用光学ユニットの光軸調整方法によれば、当該光学ユニットが搭載されるベース上の前記第1のレーザ光源から出射したレーザ光が透過/反射される光路上であって、第1の光学系に用いる複数個の偏光ビームスプリッタの前後に調整ピンを立設し、該調整ピンによって生じる影が一致するようにして偏光ビームスプリッタの調整をすることにより光軸調整が簡単に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるホログラム用光学ユニットの構成を示す図である。
【図2】ホログラム記録媒体の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるホログラム用光学ユニットの調整方法を説明する図である。
【図4】従来の光情報記録装置および方法ならびに光情報再生装置および方法でのピックアップの構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1、6 レーザ光源
2 センサ
4 2分割旋光板
5 ダイクロイックミラー
7 ビームスプリッタ
9 4分割フォトディテクタ
10 対物レンズ
11 記録媒体
12 コリメータレンズ
31、32、33 1/2波長板
SLM 空間変調器
OP1 第1の光学系
OP2 第2の光学系
OP3 第3の光学系
PBS1、PBS2、PBS3、PBS4 偏光ビームスプリッタ
P1、P2、P3、P4、P5 調整ピン
Claims (3)
- 光情報記録再生装置における各種の動作タイミングの基準となる基本クロックを生成するための情報、サンプルドサーボ方式によってフォーカスサーボを行うための情報、サンプルドサーボ方式によってトラッキングサーボを行うための情報、およびアドレス情報とからなるアドレス・サーボ領域を有する記録媒体における複数の情報記録領域それぞれに、ホログラフィを利用して情報を記録/再生するためのホログラム用光学ユニットであって、
前記複数の情報記録領域に情報光と参照光との干渉による干渉パターンによって情報の記録/再生がされるように、情報光と参照光とを同一光路上に生成する第1の光学系と、前記フォーカスサーボ、トラッキングサーボを行うための制御光を生成する第2の光学系と、前記情報光と参照光と制御光を同一光路にして前記記録媒体に照射すると共に前記記録媒体から反射された制御光と参照光に含まれる情報光とを前記第2の光学系と第1の光学系にそれぞれ分離する第3の光学系を具備し、
前記第1の光学系は第1、第2、第3、第4の偏光ビームスプリッタをそれぞれ具備し、第1の偏光ビームスプリッタはレーザ光を情報光と参照光に分離し、第2の偏光ビームスプリッタは前記第1の偏光ビームスプリッタで分離された情報光と参照光の内の前記分離された情報光を前記分離された参照光に結合する方向に反射し、第3の偏光ビームスプリッタは前記第1の偏光ビームスプリッタで分離された参照光を前記第2の偏光ビームスプリッタで反射された情報光に結合する方向に反射すると共に前記第4の偏光ビームスプリッタを透過して前記記録媒体から反射された反射光を透過し、第4の偏光ビームスプリッタは前記第2の偏光ビームスプリッタと前記第3の偏光ビームスプリッタでそれぞれ反射された情報光と参照光を、それぞれ反射及び透過し、前記情報光と参照光を同一光軸にすると共に、前記記録媒体から反射された反射光を透過して前記第3の偏光ビームスプリッタに入射することを特徴とするホログラム用光学ユニット。 - 前記第1の光学系は、第1のレーザ光源から出射したレーザ光をS偏光とP偏光にする第1の旋光用光学素子と、該旋光用光学素子を透過した前記S偏光とP偏光を分離する第1の偏光ビームスプリッタと、
前記第1の偏光ビームスプリッタを透過したP偏光をS偏光に変換する第2の旋光用光学素子と、該第2の旋光用光学素子を透過したS偏光を空間変調する空間変調器と、該空間変調器で変調されたS偏光を反射して前記情報光にする第2の偏光ビームスプリッタと、
前記第1の偏光ビームスプリッタで反射されたS偏光を反射すると共に前記記録媒体から反射された第1のレーザ光源の波長を有する光を透過する第3の偏光ビームスプリッタと、該第3の偏光ビームスプリッタで反射された前記S偏光の偏光面を変換する第3の旋光用光学素子と、
前記第3の旋光用光学素子を透過した光のうちP偏光を透過し、前記第2の偏光ビームスプリッタで反射されたS偏光を反射して該S偏光とP偏光とを同一光軸にする第4の偏光ビームスプリッタと前記同一光軸にされたS偏光とP偏光の偏光方向を−45°及び+45°回転させる2分割旋光板を具備し、
前記第2の光学系は、第2のレーザ光源から出射したレーザ光を透過して前記第3の光学系に入射すると共に、前記記録媒体から反射され前記第3の光学系から出射した第2のレーザ光源の波長を有する光を反射するビームスプリッタを具備し、
前記第3の光学系は、前記第1の光学系から出射する同一光軸にされたS偏光とP偏光を反射すると共に、前記第2の光学系から出射する第2のレーザ光源のレーザ光を透過し、更に前記記録媒体から反射された第1のレーザ光源の波長を有する光を反射すると共に第2のレーザ光源の波長を有する光を透過するダイクロイックミラーを具備することを特徴とする請求項1に記載のホログラム用光学ユニット。 - 光情報記録再生装置における各種の動作タイミングの基準となる基本クロックを生成するための情報、サンプルドサーボ方式によってフォーカスサーボを行うための情報、サンプルドサーボ方式によってトラッキングサーボを行うための情報、およびアドレス情報からなるアドレス・サーボ領域を有する記録媒体における複数の情報記録領域それぞれに、ホログラフィを利用して情報を記録するためのホログラム用光学ユニットにおける光軸調整方法であって、
前記光学ユニットは、前記記録媒体に対して第1のレーザ光源から出射したレーザ光を情報光と参照光とに分離した後再度同一光路にする第1、第2、第3、第4の偏光ビームスプリッタをそれぞれ具備する第1の光学系と、前記フォーカスサーボ、トラッキングサーボを行うための制御光を生成する第2の光学系と、前記情報光と参照光と制御光を同一光路にして前記記録媒体に照射する第3の光学系を具備し、
前記第1の光学系には、当該光学ユニットが搭載されるベース上の前記第1のレーザ光源から出射したレーザ光が透過/反射される光路上であって、前記第1の偏光ビームスプリッタの前記レーザ光が入射する側に第1の調整ピンを、前記第1、第2、第3、第4の偏光ビームスプリッタの前記レーザ光が出射する側にそれぞれ第2、第3、第4、第5の調整ピンを設け、前記第1の調整ピンに前記第1のレーザ光源から出射したレーザ光を照射し、前記第1の調整ピンにより生じる影が前記第2、第3、第4、第5の調整ピンに一致するように前記第1、第2、第3、第4の偏光ビームスプリッタの光軸調整を行い、
該光軸調整の順序は、前記第1の偏光ビームスプリッタの光軸を調整後に前記第2の調整ピンを取り除くと共に、前記第3、第4の調整ピンを立設して前記第2及び第3、或は第3及び第2の偏光ビームスプリッタの光軸調整を行い、次に前記第3、第4の調整ピンを取り除くと共に前記第5の調整ピンを立設して前記第4の偏光ビームスプリッタの光軸調整を行い、その後、前記第1、第5の調整ピンを取り除くことを特徴とするホログラム用光学ユニットの光軸調整方法。
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