JP3956040B2 - 蛍光ランプおよび照明装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛍光ランプおよびこれを用いた照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高温下で蛍光ランプの発光効率が低下しないように水銀蒸気圧を制御する材料として、Bi−In−Hg、In−Hg、Bi−Pb−Sn−Hgなどのアマルガムを用いることが、たとえばJ.Bloem他著の論文「Some
newMercury Alloys for use in Fluorescent Lamps」J.Illum.
Engng,6−3(1977)pp141−147に記載されて従来から知られている。
【0003】
また、上記文献には、アマルガムは室温での水銀蒸気圧が低いので、始動直後の光束立ち上がりを速めるために、補助アマルガムを電極近傍に設けることについても記述されている。
【0004】
従来、アマルガムは、コンパクト形蛍光ランプや電球形蛍光ランプのようにランプの温度が100℃近くまで上昇する小形で高負荷の蛍光ランプで使用されることが多かった。
【0005】
これに対して、管径30mm前後の直管形または環形の主として一般照明用として多用されている蛍光ランプは、上述の蛍光ランプに比べると、ランプの温度がそれほど上昇しないので、液体水銀を封入している。液体水銀は、周囲温度の上昇に伴い水銀蒸気圧が上昇する。また、蛍光ランプは、水銀蒸気圧が40℃付近の温度のときに、発光効率が最大になることが知られている。
【0006】
アマルガムを用いるコンパクト形蛍光ランプや電球形蛍光ランプにおいては、実用的な温度範囲として、ランプの周囲温度が20〜5℃のときに発光効率が最大になるように、アマルガムの組成を選択している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
最近の傾向として、照明器具の小形化、インバータ点灯による高出力化、および眩しさ抑制のために乳白色のセードで密閉された照明器具が多用されるようになった。このような照明器具内で蛍光ランプを点灯すると、ランプの温度が上昇して、最冷部温度が最適水銀蒸気圧のときの温度である40℃付近より大幅に高くなってしまうために、発光効率が低下して光出力が低減するという問題が生じる。
【0008】
そこで、このような蛍光ランプにおいてもアマルガム(以下、「主アマルガム」という。)を用いることによって、蛍光ランプの温度が上昇しても高い発光効率を得ることが考えられる。
【0009】
ところが、従来から一般に使用されている主アマルガムは、低温時の水銀蒸気圧が液体水銀より大幅に低いので、ランプの温度が周囲温度に対して20〜40℃程度しか上昇しない直管形や環形の蛍光ランプにおいては、たとえば周囲温度が10℃程度の低温時には水銀蒸気圧が低すぎて所要の発光特性を得ることができない。
【0010】
また、主アマルガムを用いる場合、点灯初期の水銀蒸気圧不足による光束立ち上がり特性が悪いのを補うために、補助アマルガムが併用される。
【0011】
ところが、従来から電球形蛍光ランプで使用されているような補助アマルガムを用いるだけでは、その期待作用を奏することができないことが分かった。すなわち、基体金属にインジウムを鍍金してなる補助アマルガムは、管内水銀を吸収しすぎると、光束立ち上がり特性が逆に悪化する。また、電極に付着させた電子放射用物質を活性化する工程であるところのライティングの際の熱で補助アマルガムが蒸発したり、さらには蛍光ランプ製造時の高熱によって補助アマルガムが酸化しやすく、その結果、蛍光ランプの端部が黒化して外観を阻害するという問題もある。
【0012】
一般に使用される直管形や環形の蛍光ランプは、管外径が15〜38mm、管長300〜2400mm、定格ランプ電力が10〜110Wが主力品種であり、コンパクト形蛍光ランプや電球形蛍光ランプとは、明らかに異なるランプ構造、製造方法および動作温度を示し、主アマルガムおよび補助アマルガムを用いる場合に、これらの相違に適応して最適な動作を行うための構成は、まだ明らかになっていない。
【0013】
本発明は、管壁負荷が比較的小さくて、幅広い温度範囲にわたり水銀蒸気圧を適切に制御することにより、密閉構造の照明器具内においても良好な発光効率を呈するとともに、光束立ち上がり特性も良好な蛍光ランプおよびこれを用いた照明装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を達成するための手段】
請求項1の発明の蛍光ランプは、
管径15〜38mm、管長300〜2400mmの細長い透光性放電容器と;透光性放電容器の内面側に形成された蛍光体層と;透光性放電容器の両端に封装された一対の電極と;Bi−Pb−Sn系の基体金属に対してHgを4〜16重量%含み蛍光ランプの周囲温度が10℃のときに、主アマルガムの温度が約50℃になり、かつ周囲温度が30℃のときに主アマルガムの温度が約70℃になるように透光性放電容器の少なくとも一端側に固定されているとともに、アマルガムの温度が50℃のときに水銀蒸気圧が0.4Pa以上、70℃のときに0.4〜2Paであるような組成に構成された水銀蒸気圧制御作用のある主アマルガムと;金Auを主体として構成されていて少なくとも一部が透光性放電容器の主アマルガムのある側の端部に封装されている電極の近傍に配設された補助アマルガムと;透光性放電容器に封入された希ガスと;を具備し、定格ランプ電力が10〜110Wであるとともに、周囲温度が20℃以下のときには透光性放電容器の電極から中央側へ離間した位置に形成された最冷部で水銀蒸気圧制御が行われ、周囲温度が25℃以上のときには主アマルガムにより水銀蒸気圧制御が行われることを特徴としている。
【0015】
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
【0016】
<透光性放電容器について>
透光性放電容器は、管径15〜38mmで、長さが300〜2400mmの範囲において、定格ランプ電力に応じて適当な組み合わせが許容される。表1は、その例示である。
【0017】
【表1】
種別 管径(mm) 管長(環内径、環外径)(mm) 定格ランプ電力(W)
環形 26 118 170 15
同 29 147 205 20
同 29 167 225 30
同 29 241 299 32
同 29 315 373 40
直管形 25.5 330 10
同 25.5 436 15
同 28 580 20
同 32.5 630 30
同 28 1198 40
同 38 2367 110
同(Hf)25.5 588.5 16/23
同(Hf)25.5 1198 32/45
同(Hf)25.5 1498.5 50/65
なお、表1において(Hf)は高周波点灯専用形であることを示している。
【0018】
また、透光性放電容器は、細長い管と、細長い管の両端を閉塞している一対の端板の部分とで構成されている。端板の部分は、一般的にはステムによって構成される。ステムを用いる場合、フレアステム、ビードステム、ボタンステム、ピンチシールステムなどの既知のステム構造を採用することができる。そして、細長い管とステムとの間が封止されることによって、封止部が形成されて透光性放電容器が気密になる。
【0019】
本発明において、透光性放電容器の管外径を15〜38mmに規定している理由は、従来から一般照明に用いられている蛍光ランプがこの範囲に含まれるからである。また、透光性放電容器の長さを300〜2400mmに規定している理由は、同様に一般に用いられている蛍光ランプがこの範囲に含まれるからである。なお、「透光性放電容器の長さ」とは、透光性放電容器の軸に沿った長さ、したがって透光性放電容器の軸が一つの直線になっていない湾曲ないし屈曲した形状である場合には、まっすぐに伸ばして一つの直線にしたと仮定した場合の長さにほぼ等しい長さを意味する。さらに、蛍光ランプの定格ランプ電力を10〜110Wに規定している理由は、この範囲が密閉された照明器具に比較的多用されているからである。
【0020】
次に、透光性放電容器の材質は、気密性、加工性および耐火性を備えていれば特に制限されないが、一般的にこの種蛍光ランプに用いられている軟質ガラスが好適である。軟質ガラスには、鉛ガラスやソーダライムガラスがあるが、そのいずれでもよい。環境対応としては、ソーダライムガラスが望ましい。しかし、加工性などの点から、ソーダライムガラスと鉛ガラスを併用することもできる。たとえば、最も使用量の多い細長い管の部分をソーダライムガラスで形成し、ステムの部分を鉛ガラスで形成することができる。
【0021】
【0022】
次に、透光性放電容器の形状について説明する。
【0023】
透光性放電容器は、直管形および環形のいずれであってもよい。さらに要すれば、U字状、半円状など適当な形状に湾曲ないし屈曲していてもよい。
【0024】
【0025】
また、使用する蛍光体は、照明目的に応じて任意所望に選択することができる。たとえば、一般照明用途に対しては、3波長発光形の蛍光体やハロリン酸塩蛍光体などの白色発光形の蛍光体を用いることができる。また、用途によっては単色発光形の蛍光体や紫外線発光形の蛍光体などを蛍光体の全部または一部に用いることもできる。
【0026】
<電極について>
電極は、透光性放電容器内の両端側にその一対を封装して、それらの間で低圧水銀蒸気放電を生起させる。そして、電極は、ステムに支持して封装するのが一般的である。
【0027】
また、電極は、フィラメント電極、セラミックス電極など既知の電極を用いることができる。
【0028】
フィラメント電極は、タングステンの2重コイルまたは3重コイルに電子放射物質を塗布してなり、その両端を透光性放電容器を気密に貫通する一対の内部導入線の先端部に継線した構造を備えている。
【0029】
セラミックス電極は、たとえば開口部を備えた電気伝導性の容器内にアルカリ土類元素および遷移金属元素の酸化物を主体とし、表面を遷移金属元素の炭化物または窒化物で被覆した果粒状、スポンジ状または塊状の複合セラミックスからなる熱電子放出物質を収納させてなる構造を備えていて、1本の導入線の先端に支持されている。
【0030】
<主アマルガムについて>
主アマルガムは、低圧水銀蒸気放電を行わせるための水銀蒸気を透光性放電容器内に供給する手段であり、一般的にほぼ球状をなしている。
【0031】
また、主アマルガムは、水銀蒸気圧制御作用のなるアマルガムによって構成されている。このようなアマルガムとしては、たとえばBi−Pb−Sn−Hg、Bi−Sn−Hg、Bi−In−Hg、Bi−Sn−In−Hgなどがある。本発明においては、後述する補助アマルガムとの関係においてBi−Pb−Sn系の基体金属に対してHgを4〜16重量%含む主アマルガムを用いる。これに対して、水銀蒸気制御作用のないアマルガムは、たとえばZnHgなどで、純水銀とほぼ同様な蒸気圧特性を示す。
【0032】
さらに、主アマルガムは、透光性放電容器の少なくとも一端側に固定されている。ここで、「一端側」とは、透光性放電容器の一端および一端から突出している排気管のいずれに固定されていてもよい。排気管に固定されているとは、排気管内に収納されていればよく、排気管内で移動可能な態様を含む。また、「少なくとも一端側」とは、主アマルガムは、透光性放電容器の両端側に固定されていてもよいことを意味する。
【0033】
さらにまた、主アマルガムは、1つまたは複数の粒体であることを許容する。また、粒体は、直径2〜3.6mmにすると、封入水銀量が適量になるばかりか、取扱いが容易になるとともに、固定が比較的容易になる。
【0034】
さらにまた、主アマルガムを透光性放電容器の端部に固定する場合、透光性放電容器の長手方向の端部すなわち、たとえばフレアステムを用いて封止する場合には、細長い管の端部にフレアを封止している封止部の内面に固定するのが好ましい。この端部は、少なくとも主アマルガムのほぼ球状をなす粒体を比較的大きな接触面積で固着することができるから、確実に固定しやすい。特に環形蛍光ランプの場合、透光性放電容器の両端にフレアステムを封着してから、環状に湾曲するために、金型を用いて端部の封止部に掴み部を成形により形成するのが一般的であるが、この掴み部の内側には主アマルガムに対して接触面積の大きな懐が形成されるので、一層確実に固定することができる。
【0035】
さらにまた、主アマルガムを所望の位置に固定する際に、透光性放電容器の少なくとも端部の150〜200℃程度に昇温している状態において、端部に主アマルガムを排気管から導入し、さらに透光性放電容器の外側から高周波を、たとえばグローテスタまたはテスラコイルなどを用いて5秒間程度印加して、主アマルガムを加熱すると、主アマルガムの表面が溶融して透光性放電容器に密着するので、一層良好に固定することができる。この主アマルガム固定方法は、直管形の蛍光ランプのように、主アマルガムの接触面積が環形の蛍光ランプの場合より少ない場合に特に効果的である。しかし、環形の蛍光ランプについても上記固定方法を採用できるのはいうまでもない。
【0036】
すなわち、直管形の蛍光ランプの場合、排気工程の直後には、透光性放電容器が150℃程度になっているので、排気管封止切り直後に上記作業を行うと、主アマルガムのために格別に加熱する必要がないとともに、主アマルガムの固定が確実になる。
【0037】
また、環形の蛍光ランプの場合には、ベンディング工程の直後には、透光性放電容器が200℃程度になっているので、このときに上記作業を行うと、主アマルガムの固定が確実になるとともに、端部を格別に加熱する必要がない。
【0038】
次に、主アマルガムを排気管内に固定する場合、排気管内から透光性放電容器側へ移動するのを阻止するために、排気管の途中にネック部を形成したり、たとえば内部金属導入線など適当な金属体を排気管内に露出させて、主アマルガムの移動を阻止するなどの構成を採用することができる。
【0039】
そうして、主アマルガムは、アマルガムの温度が50℃のときに水銀蒸気圧が0.4Pa以上、70℃のときに0.4〜2Paであるような組成に構成されている。
【0040】
また、主アマルガムは、蛍光ランプの周囲温度が10℃のときに、主アマルガムの温度が約50℃になり、かつ周囲温度が30℃のときに主アマルガムの温度が約70℃になるように配設されていることが好ましい。このためには、たとえば主アマルガムの少なくとも一部が透光性放電容器の一端部側に固定して配設すればよい。
【0041】
<補助アマルガムについて>
補助アマルガムは、蛍光ランプの消灯中に透光性放電容器内の水銀を吸収し、始動直後に水銀蒸気を放電空間に放出して、光束立ち上がりを早めるために用いられる。このため、補助アマルガムは、少なくとも一部が主アマルガムを配設している側の電極の近傍に配設される。なお、補助アマルガムの残余の部分を主アマルガムを配設していない側の電極の近傍に配設することができる。
【0042】
また、補助アマルガムは、ステンレス鋼などの基体金属の板またはメッシュの小片に、インジウムInなどの水銀と結合してアマルガムを形成しやすくて、しかも昇温により容易に水銀を放出しやすい金属からなる。そして、補助アマルガムを電極近傍に配設すると、蛍光ランプの消灯中に透光性放電容器内の水銀がアマルガム形成金属に吸収されてアマルガムを形成する。なお、インジウムのように軟らかい金属を用いる場合には、ステンレス鋼などの基体金属にたとえば鍍金などによって担持させることができる。
【0043】
さらに、補助アマルガムを構成するアマルガム形成金属としてInを使用する場合、Inは、融点が156.6℃と低いので、電極に接近しすぎると、電極からの熱により溶けて内部導入線に流下して、消耗して効果が減退するので、留意しなければならない。
【0044】
たとえば、基体金属に熱変位性金属を用いることにより、始動直後に水銀を放出した後は、熱変位性金属が電極からの熱で変位して、電極から離間するように構成することができる。これにより、水銀放出後のアマルガム形成金属の過熱を防止するので、補助アマルガムの消耗が少なくなる。なお、熱変位性金属としては、バイメタル、形状記憶合金などを用いることができる。
【0045】
また、別の解決手段としては、補助アマルガムと電極との離間距離を最適化することである。すなわち、補助アマルガムを電極から6〜10mm離間させることで、離間距離の最適化を図ることができる。なお、補助アマルガムの電極からの離間距離は、補助アマルガムの電極側の端部から電極のフィラメントコイルの軸までの距離で表すものとする。これは補助アマルガムの基体金属を内部導入線に溶接する場合には、補助アマルガムと電極継線部との間の導入線の長さに相当する。管外径が15〜38mmの一般的に用いられている蛍光ランプにおいては、コンパクト形蛍光ランプや電球形蛍光ランプと違って、一般的にダブルコイルを用いている関係で、電極が大きいので、電極の発熱量が大きい。そのため、離間距離が6mm未満であると、補助アマルガムの電極による温度上昇が激しくなり、インジウムからなる補助アマルガムが飛散して、透光性放電容器の内面に付着して蛍光ランプの外観を阻害しやすくなる。これに対して、離間距離が10mmを超えると、補助アマルガムの温度上昇が遅れ、それに伴って水銀蒸気の供給が遅れるため、光束立ち上がり特性の改善効果が得られにくくなる。
【0046】
次に、補助アマルガムを電極に対して受熱関係に配設するための構成について述べる。補助アマルガムの基体金属を電極を支持する内部導入線に溶接などによって固着する。しかし、補助アマルガムの構成金属を後述するように適当なものに選択すれば、内部導入線自体を基体金属として利用することができる。また、アンカーワイヤをステムに植立して、そこに補助アマルガムを固定してもよい。
【0047】
補助アマルガム形成金属を基体金属に担持させる場合、基体金属の両面および一面のいずれに形成してもよい。基体金属の一面に補助アマルガムを形成する場合、補助アマルガムが形成される面が電極に対面しないように配設することにより、補助アマルガムへの電極から飛散するバリウムBaが付着することによる補助アマルガムとしての能力低下を防止することができる。
【0048】
また、補助アマルガムの好適な面積は、16〜24mmである。この場合、補助アマルガムの基体金属は、板状およびメッシュ状のいずれでもよい。後者の場合には、面積は、輪郭によって画成される面積をいう。
【0049】
すなわち、補助アマルガムの面積が16mm未満では始動直後の水銀蒸気圧供給が不足する。また、面積が24mmを超えると、透光性放電容器内の水銀を吸収しすぎてしまい、返って光束立ち上がり特性が低下する。この傾向は、特にインジウムを用いた場合に顕著である。
【0050】
補助アマルガムの上記面積は、透光性放電容器の内部に配設されている全ての補助アマルガムの面積の総和をいう。すなわち、主アマルガムが透光性放電容器の一端側にのみ配設されている場合、2つの補助アマルガムを用いて、その一方を主アマルガムを配設している側の電極の近傍に配設するとともに、他方の補助アマルガムを主アマルガムを配設していない側の電極の近傍に配設することができる。この場合、両方の補助アマルガムの面積の和が所定範囲内であればよい。
【0051】
蛍光ランプの製造プロセス、たとえば環形蛍光ランプの製造における透光性放電容器を環形に湾曲させるベンディング工程において、インジウムを用いた補助アマルガムを透光性放電容器に配設した後に、透光性放電容器が700℃以上の高温に加熱されると、補助アマルガムが酸化して水銀吸収能力が低下したり、インジウムが飛散して管端部が黒化して外観が阻害されたりするという問題がある。
【0052】
また、インジウムは、水銀蒸気圧が非常に低いため、水銀蒸気圧が液体水銀に相対的に近い主アマルガムを用いた場合、蛍光ランプの消灯中に補助アマルガムが水銀を過剰に吸収しやすく、そのため始動直後の光束立ち上がりが返って悪化するという問題もある。
【0053】
そこで、本発明においては、補助アマルガムの構成金属として金Auを用いている。金は、室温における水銀蒸気圧が比較的高いので、主アマルガム中の水銀を過剰に吸収するようなことがない。このため、始動直後から所要の高い光出力が得られる。
【0054】
また、本発明により金を構成金属とする補助アマルガムを用いる場合、補助アマルガムと電極との距離を5mm以下に規制すると、効果的である。
【0055】
さらに、補助アマルガムは、基体金属を用いないで、金の板またはメッシュをそのまま内部導入線などに固定して用いることができる。しかし、本発明は、基体金属に金を薄く被着させて用いることを許容する。基体金属としては、鉄Fe、ニッケルNi、ステンレス鋼などを板またはメッシュなどの形で用いることができる。
【0056】
さらにまた、金は、その融点が1064.4℃と高いので、蛍光ランプの製造プロセスにおいて、補助アマルガムを組み込んだ後に、たとえば透光性放電容器を環状に湾曲するベンディング工程のように補助アマルガムが高温に加熱されるようなことがあったとしても、溶融して基体金属から流下したり、蒸発したりするようなことがない。このため、補助アマルガムの能力が低下したり、透光性放電容器の端部が黒化して外観を阻害したりすることがなくなるか、ないしは低減する。
【0057】
これに対して、直管形の蛍光ランプは、一般に補助アマルガムを配設した後に透光性放電容器が700℃以上に加熱されることはないが、要すれば本発明を適用することができる。
【0058】
次に、補助アマルガムの構成金属に金を用いる場合、周囲温度25℃における透光性放電容器内の水銀蒸気圧が40ミリPa以上であるのが好ましい。これを実現するための好適な構成としては、たとえばBi−Pb−Sn系の基体金属に対してHgを4〜16重量%含む主アマルガムを用いえばよい。
【0059】
また、電極を支持する内部導入線を補助アマルガムの基体金属として利用することができる。この場合、予め金鍍金した内部導入線を用いると、補助アマルガムを配設するための格別な製造設備および製造方法を必要としないで、補助アマルガムを配設した蛍光ランプを得ることができる。
【0060】
<希ガスについて>
希ガスは、蛍光ランプの放電開始を容易にするため、および緩衝ガスとして用いられ、アルゴンAr、クリプトンKr、ネオンNeなどを200〜400Pa程度透光性放電容器内に封入される。
【0061】
また、希ガスは、Ar単体封入でもよいし、またAr−Kr、Ne−Ar−Kr、Ne−Arなどの混合封入でもよい。
【0062】
<本発明の作用について>
蛍光ランプを水平方向点灯すると、透光性放電容器の電極から十分に離間した中央部付近に最冷部が形成され、両端部は最冷部より温度が高くなる。そして、透光性放電容器の内部には、最冷部付近に液体水銀が残留し、端部側に主アマルガムが存在する。最冷部付近の液体水銀の蒸気圧は、最冷部の温度により変化する。また、主アマルガムの水銀蒸気圧は、主アマルガムの温度により変化する。ところで、蛍光ランプにおける低圧水銀蒸気放電は、透光性放電容器内の最も低い水銀蒸気圧によって発光効率が支配される。したがって、透光性放電容器の最冷部の温度が液体水銀の最適温度である40℃付近より低い場合には、最冷部にある液体水銀の蒸気圧がそのときの主アマルガムの温度に応じた水銀蒸気圧より低くなるように、主アマルガムの水銀蒸気圧特性および温度を適切に設定しておけば、蛍光ランプの周囲温度が低いときには、液体水銀による水銀蒸気圧制御が行われる。
【0063】
これに対して、周囲温度が高くて液体水銀による最適温度を超えるときには、主アマルガムによる水銀蒸気圧が、最冷部付近に残留している液体水銀による水銀蒸気圧より低くなるように主アマルガムの組成および温度を設定しておけば、透光性放電容器内に存在する水銀蒸気圧は、主アマルガムによって制御され、最適値に近い水銀蒸気圧が得られる。
【0064】
透光性放電容器の最冷部における液体水銀による水銀蒸気圧制御を行う蛍光ランプの周囲温度を20℃以下の温度に設定するとともに、主アマルガムによる水銀蒸気圧制御を周囲温度25℃以上の温度に設定している。
【0065】
そうして、周囲温度が20℃以下の場合には、透光性放電容器内の水銀蒸気圧は、最冷部にある液体水銀により制御されるので、水銀蒸気圧が常に主アマルガムによって制御される場合のように低すぎるようなことがなく、光束が低下しすぎない。
【0066】
また、周囲温度が25℃以上の場合には、透光性放電容器の端部側の主アマルガムにより水銀蒸気圧が制御される。このため、周囲温度が高くても、水銀蒸気圧を発光効率が高い最適範囲に近付けることができる。
【0067】
以上の結果、蛍光ランプは、幅広い温度範囲にわたり良好な発光効率を呈する。
【0068】
また、周囲温度の如何にかかわらず、補助アマルガムは、始動直後に電極の昇温に伴って加熱され、水銀を放出するので、光束立ち上がりが速くなる。
【0069】
したがって、本発明の蛍光ランプを密閉ないし密閉に近い閉鎖され、しかも薄形化によって狭い照明器具内で点灯し、さらにはインバータによって高出力点灯した場合であっても、水銀蒸気圧を発光効率の最適ないしそれに近い値に維持することができるので、設計のとおりの高いランプ効率を得ることができる。
【0070】
請求項2の発明の蛍光ランプは、請求項1記載の蛍光ランプにおいて、透光性放電容器は、環外径が160〜400mmのほぼ環状をなしていることを特徴としている。
【0071】
「ほぼ環状をなしている」とは、透光性放電容器の両端が密着した完全な環状である他に、両端間が適宜離間しているが全体として見たときに環状に近いといえる程度を含む。また、一つ透光性放電容器であるが、中央で折り返してからほぼ環状に湾曲してなるような形状もまたほぼ環状をなしている。さらに、環は、円環ばかりでなく、楕円環など適宜の形状をなしていることを許容する。
【0072】
周囲温度が高いときでもなるべく蛍光ランプの発光効率を高くするには、透光性放電容器の少なくとも一端部に最冷部を形成するように構成するのが効果的である。そのため、透光性放電容器の一端部に封装される電極のマウント高さを大きく設定することは既に行われている。この構成は、透光性放電容器の端部近傍が直線的な形状である直管形やU字形などの蛍光ランプの場合に採用することができる。
【0073】
ところが、環形の蛍光ランプにこのような構成を採用する場合には問題がある。すなわち、透光性放電容器の形状が、その端部近傍を含めてほぼ環状に湾曲しているため、電極のマウント高さを大きくすると、電極が透光性放電容器の内壁に接触したり異常に接近してしまう。
【0074】
これに対して、本発明においては、電極のマウント高さを通常の環形の蛍光ランプにおける電極のマウント高さより大きくすることなく、周囲温度が25℃以上のときには透光性放電容器の端部に配設した主アマルガムにより水銀蒸気圧を制御するように構成したので、最適水銀蒸気圧に近い状態で点灯できる。このため、周囲温度が高くても光束の低下が少なくなる。
【0075】
また、本発明において、補助アマルガムの構成金属として金Auを用いると、好都合である。すなわち、環形の蛍光ランプにおいては、透光性放電容器をほぼ環状に湾曲するベンディング工程で透光性放電容器が700℃以上の高温に加熱されるが、補助アマルガムの構成金属として金を用いることにより、高温時に補助アマルガムが酸化したり飛散しない。また、金は、蛍光ランプの消灯中に主アマルガムの水銀を過剰に吸収することがない。このため、始動直後から所要の高い高出力を得ることができる。
【0076】
請求項の発明の蛍光ランプは、請求項1または2記載の蛍光ランプにおいて、補助アマルガムは、ステンレス鋼を基体金属としてその表面に金を鍍金することによって構成されていることを特徴としている。
【0077】
基体金属のステンレス鋼は、板またはメッシュの形で用いることができる。
【0078】
金の鍍金膜の膜厚は、1〜15μm程度、好適には3〜7μmの範囲から適宜選択することができる。
【0079】
そうして、本発明においては、補助アマルガムの構成金属である金を鍍金して用いるので、高価な金の使用量を少なくできる。
【0080】
また、基体金属を内部導入線に溶接などで固定することにより、補助アマルガムを固定できるので、製造が容易である。
【0081】
請求項の発明の蛍光ランプは、請求項1ないしのいずれか一記載の蛍光ランプにおいて、主アマルガムは、透光性放電容器の長手方向の端部に固着されており;電極は、マウント高さが30mm以下である;ことを特徴としている。
【0082】
「マウント高さ」とは、透光性放電容器の端部の外面から電極のフィラメントコイルの軸までの直線距離をいう。
【0083】
本発明は、主アマルガムが温度変化に対して水銀蒸気圧変化の比較的少ないアマルガム、たとえばBi−Pb−Sn−HgまたはBi−In−Hg系などのアマルガムである場合に適した構成を規定している。
【0084】
すなわち、マウント高さを上記のように設定することにより、主アマルガムの温度を高くすることができ、これによって低温領域の光出力が高くなるため、全体として広い周囲温度範囲にわたり高い光出力を得ることができる。
【0085】
また、上記アマルガムは、水銀蒸気圧が低いが、水銀蒸気圧の変化が少ないので、さらに広い温度範囲にわたり光出力変化が少ない。
【0086】
さらに、主アマルガムの温度が適正値より低い場合には、マウント高さを通常のマウント高さより小さくすることにより、水銀蒸気圧を補うことができる。
【0087】
請求項の発明の照明装置は、照明装置本体と;照明装置本体に支持された請求項1ないしのいずれか一記載の蛍光ランプと;を具備していることを特徴としている。
【0088】
本発明において、「照明装置」とは、蛍光ランプの発光を何らかの目的で用いるあらゆる装置を含む広い概念である。照明装置を例示すれば、照明器具、直下式バックライト装置、表示装置および信号灯装置などである。
【0089】
また、照明器具は、家庭用の照明器具に好適であるが、これに限定されるものではなく、店舗用照明器具、オフィス用照明器具、屋外用照明器具などにも適応する。
【0090】
さらに、本発明に用いる蛍光ランプは、周囲温度が高くても高い発光効率が得られるので、小形で、密閉され、さらにはインバータによって高出力点灯されるような照明装置に特に好適である。しかし、周囲温度が低いときでも純水銀を用いた蛍光ランプとほぼ同様な発光効率が得られるので、どのような照明装置であってもよい。
【0091】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0092】
図1は、本発明の蛍光ランプの第1の実施形態を示す正面図である。
【0093】
図2は、同じく拡大要部一部断面正面図である。
【0094】
図3は、同じく電極周辺を側面方向から示す拡大要部側面断面図である。
【0095】
各図において、1は透光性放電容器、2は蛍光体層、3は電極、4は内部導入線、5は外部導入線、6は主アマルガム、7は補助アマルガム、8は口金である。
【0096】
<透光性放電容器1について>
透光性放電容器1は、細長い管1aおよび一対のフレアステムbからなり、両端の封止部を形成している端部1cが成形されてベンディングの際の掴み部を形成している。
【0097】
管細長い管1aは、ソーダライムガラスからなり、管径29mm、環外径225mm、環内径167mmのほぼ環状をなしている。
【0098】
一対のフレアステム1bは、鉛ガラスからなり、それぞれ排気管1b1およびフレア1b2を備え、一対の内部導入線4および外部導入線5を封着している。
【0099】
排気管1b1は、基端がチップオフされているとともに、先端が透光性放電容器1内に連通している。
【0100】
フレア1b2は、細長い管1aの両端に封止されて気密な透光性放電容器1を形成する。
【0101】
内部導入線4および外部導入線5は、フレアステム1bの内部でジュメット線を介して接続し、フレアステムに対して気密性を維持している。
【0102】
<蛍光体層2について>
蛍光体層2は、3波長発光形蛍光体からなり、透光性放電容器1の内面側に形成されている。3波長蛍光体は、青色発光用がBaMgAl1627:Eu、緑色発光用がLaPO:CeTb、赤色発光用がY:Euである。
【0103】
<電極3について>
電極3は、2重コイルフィラメント形であり、一対の内部導入線4の先端部に継線されている。透光性放電容器1の端部の外面から電極3の軸までのマウント高さは、25mmである。
【0104】
<主アマルガム6について>
主アマルガム6は、Bi−Pb−Sn−Hg系アマルガムで、その組成は重量%で以下のとおりである。Bi:52.4、Pb:26、Sn:17.4、Hg:4.2また、主アマルガム6は、水銀蒸気圧が50℃で約0.4Pa、70℃で約1Paを示す。
【0105】
さらに、主アマルガム6は、重量が70mg、粒径2.5mmのペレットに成形して、排気工程で排気管1b1から封入し、口金付け前に加熱溶融させて透光性放電容器1の端部1cの内面に固定している。
【0106】
<補助アマルガム7について>
補助アマルガム7は、ステンレス鋼からなる基体金属の片面にインジウムInを鍍金してなる構成であり、主アマルガム6を配設した側の内部導入線4に溶接されている。
【0107】
<希ガスについて>
希ガスは、アルゴンArを330Paの圧力で透光性放電容器1内に封入している。
【0108】
<口金8について>
口金8は、透光性放電容器1の両端に、それらの間を橋絡するように装着され、4本の口金ピン8aに一対の電極3に接続する4本の外部導入線5を口金8の内部で接続している。
【0109】
<その他の構成について>
本実施形態の蛍光ランプは、環形でFCL30/28形の蛍光ランプであり、放電路長は約530mmである。
【0110】
<蛍光ランプの動作について>
本実施形態の蛍光ランプを周囲温度10℃で水平方向点灯すると、透光性放電容器1の中央部の温度が約30℃で最冷部となり、主アマルガム6を固定した端部1cの温度が約50℃となった。そして、透光性放電容器1の中央部に残留する液体水銀の水銀蒸気圧の方が主アマルガム6の水銀蒸気圧より低いために、最冷部によって蛍光ランプの水銀蒸気圧制御が行われた。
【0111】
もちろん、始動直後には補助アマルガム7が電極3の熱を受けて加熱され、吸収していた水銀を放出するので、光束立ち上がりは良好である。
【0112】
次に、周囲温度30℃で水平点灯すると、透光性放電容器1の中央部の最冷部温度が約50℃となり、端部1cの温度が約70℃となった。そして、主アマルガム6の水銀蒸気圧の方が最冷部の液体水銀の水銀蒸気圧よりも低いために、蛍光ランプの水銀蒸気圧制御は主アマルガム6によって行われた。
【0113】
図4は、本発明の蛍光ランプの第1の実施形態における主アマルガム/水銀温度と水銀蒸気圧との関係を示すグラフである。
【0114】
図において、横軸は主アマルガム/水銀温度(℃)を、縦軸は水銀蒸気圧(Pa)を、それぞれ示す。また、曲線Aは液体水銀、曲線Bは主アマルガム、の水銀蒸気圧特性をそれぞれ示す。
【0115】
図から上述した動作を容易に理解できるであろう。
【0116】
図5は、本発明の蛍光ランプの第1の実施形態における周囲温度と安定点灯時の相対照度との関係を比較例のそれとともに示すグラフである。
【0117】
図において、横軸は周囲温度(℃)を、縦軸は相対照度(%)を、それぞれ示す。また、点線は本実施形態を、実線は比較例を、それぞれ示す。なお、比較例は、純水銀を封入している以外は、本実施形態と同一仕様の蛍光ランプである。また、本実施形態の特性曲線のうち比較例と重なる部分については、比較例の実線のみを表している。
【0118】
図から理解できるように、比較例は、周囲温度が高くなると、相対照度が減退するが、本実施形態においては、周囲温度が低いときには比較例と同様であるとともに、周囲温度が高くなると、比較例より高い相対照度を示す。
【0119】
図6は、本発明の蛍光ランプの第2の実施形態を示す拡大一部断面正面図である。
【0120】
図において、図1ないし図3と同一部分については、同一符号を付して説明は省略する。
【0121】
本実施形態は、主アマルガム6にBi−In−Hgを用いるとともに、マウント高さを20mmにしている点で異なる。
【0122】
すなわち、主アマルガム6は、重量%でBi:67%、In:33、Hg:4%の組成比である。
【0123】
図7は、本発明の蛍光ランプの第2の実施形態における周囲温度と主アマルガムの温度との関係を比較例のそれとともに示すグラフである。
【0124】
図において、横軸は周囲温度(℃)を、縦軸は管端部温度(℃)を、それぞれ示す。また、曲線Cは本実施形態を、曲線Dは比較例を、それぞれ示す。なお、端部温度は、透光性放電容器1の端部1cの温度のことで、主アマルガム6の温度に実質的に等しい。また、比較例は、マウント高さが35mmである以外は、本実施形態と同一仕様である。
【0125】
図から理解できるように、本実施形態においては、マウント高さが20mmなので、主アマルガム6の温度を高くして、蛍光ランプの周囲温度が25℃以上のときに、主アマルガムによる水銀蒸気圧制御を行うようにさせることができる。
【0126】
図8は、本発明の蛍光ランプの第2の実施形態における周囲温度と安定点灯時の相対光出力との関係を示すグラフである。
【0127】
図において、横軸は周囲温度(℃)を、縦軸は相対光出力(%)を、それぞれ示す。また、曲線Eは本実施形態を、曲線Fは比較例を、それぞれ示す。
【0128】
図から理解できるように、本実施形態は、周囲温度10℃以上でほぼ95%以上の均一な光出力が得られるとともに、周囲温度0℃であっても80%の光出力を得ることができる。
【0129】
【0130】
図9は、本発明の蛍光ランプの第3の実施形態を示す一部切欠正面図である。
【0131】
図10は、同じく拡大要部断面図である。
【0132】
各図において、図1ないし図3と同一部分については、同一符号を付して説明は省略する。
【0133】
【0134】
すなわち、透光性放電容器1は、管径28mm、管長580mmである。
【0135】
また、主アマルガム6は、Bi−In−Hg系で、その組成は重量%で以下のとおりである。Bi:84、In:12、Hg:4さらに、主アマルガム6は、重量が120mg、粒径3.2mmのペレットに成形して、排気工程で排気管1b1から封入し、透光性放電容器1の端部1cの外側から高周波を印加して加熱溶融させ、封止部の内面に固定している。
【0136】
そうして、主アマルガム6は、温度50℃で水銀蒸気圧0.45Pa、70℃で0.7Paを示す。そして、周囲温度10℃以下ではランプ中央部の最冷部により純水銀の水銀蒸気圧制御が行われる。また、周囲温度30℃以上では主アマルガム6による水銀蒸気圧制御が行われるが、低温から高温まで比較的水銀蒸気圧の変化が少ない。
【0137】
図11は、本発明の蛍光ランプの第3の実施形態における主アマルガム/水銀温度と水銀蒸気圧との関係を示すグラフである。
【0138】
図において、横軸は主アマルガム/水銀温度(℃)を、縦軸は水銀蒸気圧(Pa)を、それぞれ示す。また、曲線Gは液体水銀、曲線Hは主アマルガム、の水銀蒸気圧特性をそれぞれ示す。
【0139】
図から上述した動作を容易に理解できるであろう。
【0140】
図12は、本発明の蛍光ランプの第4の実施形態を示す拡大一部断面正面図である。
【0141】
図において、図2と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0142】
本実施形態は、主アマルガム6を排気管1b1内に固定している点で異なる。
【0143】
すなわち、フレアステム1bの排気管1b1の中間にネック部1b11を形成しておき、排気後に主アマルガム6を排気管1b1内に封入してから排気管1b1をチップオフする。主アマルガム6は、ネック部1b11に阻止されるので、透光性放電容器1の内部へ移動することができない。
【0144】
図13は、本発明の蛍光ランプの第5の実施形態を示す拡大横断面図である。
【0145】
図において、図2と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0146】
本実施形態は、補助アマルガム7を熱変位性金属を基体金属として構成している点で異なる。
【0147】
すなわち、熱変位性金属は、バイメタルからなり、加熱されたときに電極3から離間するように変位する。
【0148】
本実施形態において、補助アマルガム7は、aに示すように、始動直後には電極に比較的接近した位置に配設されている。このため、補助アマルガム7の昇温が速く、始動直後の水銀供給は迅速に行われる。
【0149】
しかし、水銀放出後には熱変位性金属が昇温により変位して、bに示すように、電極3から離間するので、補助アマルガム7は、補助アマルガム構成金属のインジウムなどが蒸発したり、内部導入線4に流下しにくく、したがって補助アマルガムの能力低下を抑制することができる。
【0150】
図14は、本発明の蛍光ランプの第6の実施形態を示す拡大要部断面図である。
【0151】
図において、図2と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0152】
本実施形態は、補助アマルガム7を主アマルガム6を配設している側の電極3および主アマルガム6を配設していない側の電極3の両方にそれぞれ配設している点で異なる。
【0153】
すなわち、補助アマルガム7は、それぞれステンレス鋼の基体金属の両面に幅1.5mm、長さ4mm、面積12mmにインジウムを鍍金することによって形成されている。
【0154】
なお、主アマルガム6は、排気側のフレアステム1bの排気管1b1から封入され、端部1cに溶着により固定されている。
【0155】
表2は、本発明の蛍光ランプの第5の実施形態において、基体金属として平板およびメッシュを用いて補助アマルガムを形成したときの始動直後の光出力を比較例とともに示している。なお、比較例は、補助アマルガム以外については本実施形態と同一仕様である。
【0156】
【表2】
区分 寸法(mm) 数 合計面積(mm) 始動直後の光出力(%)
平板 メッシュ
比較例1 1.5×3 1 9 38 36
比較例2 2 ×4 1 16 60 57
実施形態 1.5×3 2 24 50 60
比較例3 4 ×7 1 56 35 45
比較例4 4 ×7 2 112 30 40
表から容易に理解できるように、比較例2は、実施形態と同様に優れた光束立ち上がり特性を示している。
【0157】
図15は、本発明の蛍光ランプの第7の実施形態を示す拡大要部側面断面図である。
【0158】
図において、図3と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0159】
本実施形態は、補助アマルガムの電極からの位置が異なる。
【0160】
すなわち、補助アマルガムは、基体金属がステンレス鋼でインジウムを鍍金してなり、幅2mm、長さ7mmであり、電極3の軸との距離lが8mmに設定されている。
【0161】
表3は、本発明の蛍光ランプの第6の実施形態において、補助アマルガムと電極との間の距離lを変化させたときの透光性放電容器1の黒化の程度を示している。なお、黒化の度合いは、視感により判定したが、次のとおりである。
【0162】
:問題なし、△:やや問題あり、×:問題あり
【0163】
【表3】
距離l(mm) 黒化の度合い
4 ×
5 △
6 ○
8 ○
10 ○
なお、表には入れていないが距離が10mmを超えると、光束立ち上がりが遅くなり実用性に問題が生じた。
【0164】
図16は、本発明の蛍光ランプの第8の実施形態を示す拡大要部断面図である。
【0165】
図において、図3と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0166】
本実施形態は、補助アマルガムの構成が異なる。
【0167】
すなわち、補助アマルガム構成金属として金を用い、板厚0.1mmのステンレス鋼の基体金属に金を厚さ5μmに鍍金して、幅2mm、長さ7mmに形成している。そして、電極軸から5mm離間した位置において内部導入線4に溶接している。
【0168】
図17は、本発明の蛍光ランプの第8の実施形態における周囲温度25℃での点灯時間と相対光出力との関係を比較例のそれとともに示すグラフである。
【0169】
図において、横軸は点灯時間(秒)を、縦軸は相対光出力(%)を、それぞれ示す。
【0170】
また、曲線Iは本実施形態を、曲線Jは比較例1を、曲線Kは比較例2を、それぞれ示す。なお、比較例1は、補助アマルガムがインジウムを構成金属としている。また、比較例2は、補助アマルガムを備えていない。いずれもその他の構成は、本実施形態と同一仕様である。
【0171】
図から理解できるように、本実施形態は、光束立ち上がりが速く10秒以内に約90%の光出力を生じるのに対して、比較例1は、純水銀を封入した一般の蛍光ランプと同様に初期光束が約70%の光出力で、しかも30秒後も殆ど増加がない。また、比較例2は、補助アマルガムが透光性放電容器内の水銀を吸収しすぎているために、初期光束が約40%で、10秒後になっても約70%であった。
【0172】
図18は、本発明の蛍光ランプの第8の実施形態における周囲温度と安定点灯時の相対光出力との関係を比較例のそれとともに示すグラフである。
【0173】
図において、横軸は周囲温度(℃)を、縦軸は相対光出力(%)を、それぞれ示す。
【0174】
また、曲線Lは本実施形態を、曲線Mは比較例を、それぞれ示す。なお、比較例は水銀を純水銀で封入した以外は、同一仕様である。また、曲線Lおよび曲線Mは、周囲温度約37℃以下では同一のカーブである。
【0175】
図から理解できるように、本実施形態は、周囲温度約37℃以下では純水銀を封入した蛍光ランプと光出力が同様であるが、それ以上になると、主アマルガムによる水銀蒸気圧制御のために、相対光出力が比較例より増加している。
【0176】
図19は、本発明の蛍光ランプの第9の実施形態を示す拡大要部側面断面図である。
【0177】
図において、図16と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0178】
本実施形態は、補助アマルガムの構成が異なる。
【0179】
すなわち、本実施形態は、内部導入線4に金を厚さ5μmに鍍金して補助アマルガム7を形成している。予め金鍍金をした内部導入線4を用いてフレアステム1bを形成し、このフレアステム1bを使用して透光性放電容器1を形成している。
【0180】
図20は、本発明の照明装置の一実施形態としてのシーリングライトを示す概念的断面図である。
【0181】
図において、11はシャーシ、12は反射板、13A、13Bは環形の蛍光ランプ、14はセード、15は高周波点灯装置、16は引掛シーリングアダプタである。
【0182】
シャーシ11は、金属板をプレス成形して形成され、中央に貫通孔が形成され、周縁に起立縁11aが形成されている。
【0183】
反射板12は、白色合成樹脂を成形して形成され、シャーシ11の下面に配設されている。
【0184】
環形の蛍光ランプ13Aは、図1に示すのと同一仕様すなわち管径29mm、環外径225mm、環内径167mm、定格ランプ電力30Wである。
【0185】
環形の蛍光ランプ13Bは、管径29mm、環外径299mm、環内径241mm、定格ランプ電力32Wである。
【0186】
環形の蛍光ランプ13A、13Bは、図示しない単一のランプホルダーによって一体的に反射板の所定の場所に着脱されるとともに、同時に高周波点灯装置15に対する所要の接続が行われるように構成されている。
【0187】
セード14は、乳白アクリル樹脂などを薄いドーム状に成形して、シャーシ11、反射板12および環形の蛍光ランプ13A、13Bなどを覆い、開口縁14aがシャーシ11の起立縁11aの内側に嵌合した状態で着脱可能に固定されている。
【0188】
高周波点灯装置15は、環形の蛍光ランプ13A、13Bを付勢して点灯するもので、高周波インバータを主体として構成されていて、シャーシ11と反射板12との間に形成された空間内に配設されている。
【0189】
引掛シーリングアダプタ16は、交流電源を天井から受電してシーリングライトに電気エネルギーを供給するとともに、シーリングライトを天井に取り付けるために機能する。そして、引掛シーリングキャップ機構16aと、図示を省略しているが、電気コネクタおよび引掛爪とを備えている。
【0190】
引掛シーリングキャップ機構16aは、天井に配設された埋込形または露出形の引掛シーリングボディ(図示しない。)に着脱自在に引掛係止することにより、引掛シーリングボディに電気的および機械的に接続される。
【0191】
電気コネクタは、引掛シーリングキャップ機構に絶縁電線を介して接続していて、反射板12に配設されている受電プラグに接続することにより、シーリングライトへの給電路が形成される。
【0192】
引掛爪は、引掛シーリングアダプタ16の側面から進退自在に突出していて、反射板12の中央に形成された円筒孔12aの側面に開口する係止孔に係止する。
【0193】
そうして、シーリングライトを天井に取り付けるには、以下の手順による。
【0194】
第1ステップ:天井の引掛シーリングボディに引掛シーリングアダプタ16を引っ掛けて装着する。
【0195】
第2ステップ:シャーシ11および反射板12の組立体を持ち上げて、円筒孔12aを引掛シーリングアダプタ16に嵌合してから、天井に向かって押し付ける。なお、環形蛍光ランプ13A、13Bおよびセード14は取り外しておく。
【0196】
すると、引掛シーリングアダプタ16の引掛爪が円筒孔12aの側面に摺接しながら円筒孔12aが上昇していき、やがて引掛爪が係止孔に合致すると、引掛爪が引掛シーリングアダプタ16の内部に配設したばねによって押し出されて係止孔に係止する。この状態でシャーシ11および反射板12の組立体が引掛シーリングアダプタ16および引掛シーリングボディを介して天井に固定される。
【0197】
第3ステップ:電気コネクタを反射板12の受電プラグに接続する。
【0198】
第4ステップ:環形蛍光ランプ13A、13Bをランプホルダを反射板12の所定の位置に係止することによって、環形蛍光ランプ13A、13Bの装着と、電気接続とをワンタッチで行う。
【0199】
第5ステップ:最後に、セード14の開口縁14aをシャーシ11の起立縁11aの内側に嵌合してから、セード14を回動することにより、シャーシ11に配設した引掛爪に固定すると、セード14が装着されて、シーリングライトの取付が完了する。
【0200】
【発明の効果】
発明によれば、管径15〜38mm、管長300〜2400mmの細長い透光性放電容器の内面側に蛍光体層を形成し、両端に一対の電極を封装し、Bi−Pb−Sn系の基体金属に対してHgを4〜16重量%含み蛍光ランプの周囲温度が10℃のときに、主アマルガムの温度が約50℃になり、かつ周囲温度が30℃のときに主アマルガムの温度が約70℃になるように少なくとも一端側に固定されているとともに、アマルガムの温度が50℃のときに水銀蒸気圧が0.4Pa以上、70℃のときに0.4〜2Paであるような組成に構成された水銀蒸気制御作用のある主アマルガムを具備し、金Auを主体として構成されていて少なくとも一部が透光性放電容器の主アマルガムのある側の端部に封装されている電極の近傍に補助アマルガムを配設していて、定格ランプ電力が10〜110Wであるとともに、周囲温度が20℃以下のときには透光性放電容器の電極から中央側へ離間した位置に形成された最冷部で水銀蒸気圧制御が行われ、周囲温度が25℃以上のときには主アマルガムにより水銀蒸気圧制御が行われることにより、周囲温度の幅広い範囲にわたり高い光出力が得られ、このため密閉構造の照明器具内においても良好な発光効率を呈するとともに、良好な光束立ち上がり特性を備えた蛍光ランプを提供することができる。
【0201】
また、補助アマルガムが金Auを主体として構成されていることにより、蛍光ランプの製造プロセスにおいて補助アマルガムが酸化したり、飛散して外観が阻害されたり、水銀吸収能力が低下することが少なくて、しかも光束立ち上がり特性が優れた蛍光ランプを提供することができる。
【0202】
請求項2の発明によれば、加えて透光性放電容器が環外径160〜400mmのほぼ環状であっても、電極が透光性放電容器の内壁に接触したり接近しすぎることがない蛍光ランプを提供することができる。
【0203】
請求項の発明によれば、加えて補助アマルガムがステンレス鋼を基体金属としてその表面に金を鍍金して構成されていることにより、経済的で、製造が容易な蛍光ランプを提供することができる。
【0204】
請求項の発明によれば、加えて主アマルガムが透光性放電容器の端部に固着されているとともに、主アマルガム側の電極がマウント高さ30mm以下であることにより、主アマルガムの温度を高くできるので、水銀蒸気圧が低くて、しかも水銀蒸気圧変化が少ないアマルガムを主アマルガムとして用いることが可能になり、広い周囲温度範囲にわたり高い発光効率の蛍光ランプを提供することができる。
【0205】
請求項の発明によれば、請求項1ないしの効果を有する照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の蛍光ランプの第1の実施形態を示す正面図
【図2】 同じく拡大要部一部断面正面図
【図3】 本発明の電極周辺を側面方向から示す拡大要部側面断面図
【図4】 本発明の蛍光ランプの第1の実施形態における主アマルガム/水銀温度と水銀蒸気圧との関係を示すグラフ
【図5】 本発明の蛍光ランプの第1の実施形態における周囲温度と安定点灯時の相対照度との関係を示すグラフ
【図6】 本発明の蛍光ランプの第2の実施形態を示す拡大一部断面正面図
【図7】 本発明の蛍光ランプの第2の実施形態における周囲温度と主アマルガムの温度との関係を比較例のそれとともに示すグラフ
【図8】 本発明の蛍光ランプの第2の実施形態における周囲温度と安定点灯時の相対光出力との関係を示すグラフ
【図9】 本発明の蛍光ランプの第3の実施形態を示す一部切欠正面図
【図10】 同じく拡大要部断面図
【図11】 本発明の蛍光ランプの第3の実施形態における主アマルガム/水銀温度と水銀蒸気圧との関係を示すグラフ
【図12】 本発明の蛍光ランプの第4の実施形態を示す拡大要部一部断面正面図
【図13】 本発明の蛍光ランプの第5の実施形態を示す拡大横断面図
【図14】 本発明の蛍光ランプの第6の実施形態を示す拡大要部断面図
【図15】 本発明の蛍光ランプの第7の実施形態を示す拡大要部側面断面図
【図16】 本発明の蛍光ランプの第8の実施形態を示す拡大要部断面図
【図17】 本発明の蛍光ランプの第8の実施形態における周囲温度25℃での点灯時間にと相対光出力との関係を比較例のそれとともに示すグラフ
【図18】 本発明の蛍光ランプの第8の実施形態における周囲温度と安定点灯時の相対光出力との関係を比較例のそれとともに示すグラフ
【図19】 本発明の蛍光ランプの第9の実施形態を示す拡大要部側面断面図
【図20】 本発明の照明装置の一実施形態としてのシーリングライトを示す概念的断面図
【符号の説明】
1…透光性放電容器
1a…細長い管
1b…フレアステム
1b1…排気管
1b2…フレア
1c…端部
2…蛍光体層
3…電極
4…内部導入線
5…外部導入線
6…主アマルガム
7…補助アマルガム

Claims (5)

  1. 管外径15〜38mm、長さ300〜2400mmの細長い透光性放電容器と;
    透光性放電容器の内面側に形成された蛍光体層と;透光性放電容器の両端に封装された一対の電極と;
    Bi−Pb−Sn系の基体金属に対してHgを4〜16重量%含み蛍光ランプの周囲温度が10℃のときに、主アマルガムの温度が約50℃になり、かつ周囲温度が30℃のときに主アマルガムの温度が約70℃になるように透光性放電容器の少なくとも一端側に固定されているとともに、アマルガムの温度が50℃のときに水銀蒸気圧が0.4Pa以上、70℃のときに0.4〜2Paであるような組成に構成された水銀蒸気圧制御作用のある主アマルガムと;
    金Auを主体として構成されていて少なくとも一部が透光性放電容器の主アマルガムのある側の端部に封装されている電極の近傍に配設された補助アマルガムと;
    透光性放電容器に封入された希ガスと;
    を具備し、定格ランプ電力が10〜110Wであるとともに、周囲温度が20℃以下のときには透光性放電容器の電極から中央側へ離間した位置に形成された最冷部で水銀蒸気圧制御が行われ、周囲温度が25℃以上のときには主アマルガムにより水銀蒸気圧制御が行われることを特徴とする蛍光ランプ。
  2. 透光性放電容器は、環外径が160〜400mmのほぼ環状をなしていることを特徴とする請求項1記載の蛍光ランプ。
  3. 補助アマルガムは、ステンレス鋼を基体金属としてその表面に金を鍍金することによって構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の蛍光ランプ。
  4. 主アマルガムは、透光性放電容器の長手方向の端部に固着されており;
    主アマルガムが配設されている側の電極は、マウント高さが30mm以下である;
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか一記載の蛍光ランプ。
  5. 照明装置本体と;
    照明装置本体に支持された請求項1ないしのいずれか一記載の蛍光ランプと;
    を具備していることを特徴とする照明装置。
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