JP3954703B2 - ファンフィルターユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体工場、食品工場などの清浄空間を必要とするクリーンルームで使用されるファンフィルターユニットに関し、特にその発生騒音とその騒音に起因するうなり音の抑制に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、この種のファンフィルターユニットは、ひとつの工場内に多数設置する関係上、その発生騒音とその騒音に起因するうなり音の抑制が求められている。
【0003】
従来、この種のファンフィルターユニットは図8のような構造が一般的であった。以下、その構成について図8を参照しながら説明する。
【0004】
従来、この種のファンフィルターユニットは、チャンバー101に空気を送り込むための奇数枚のブレード102を配置したターボファン103とモーター104、舌部105を180度回転対称に2箇所配置するスクロールケーシング106が配置されており、空気を清浄化するフィルター107で構成されていた。
【0005】
上記構成により、ターボファン103とモーター104によって送り込まれた空気は、フィルター107を通過して清浄空気となって吹き出されていた。
【0006】
また、この種のファンフィルターユニットへの採用例ではないが、2方向吹出の遠心送風機における発生騒音の抑制手段の例としては、実開昭62−179398号公報に記載されたものが提案されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような前者における従来のファンフィルターユニットでは、ブレードと2箇所の舌部を通過するタイミングをずらしているので、一見、共振現象も発生せず、騒音が低く抑えられるようにみえるが、本従来例のようなファンフィルターユニットのように風速の均一化のために風路の屈曲が多い場合、舌部での発生騒音(NZ音、ファン回転数Nとファンブレード枚数Zによって発生する)がフィルター吹出面直下で同位相となって、NZ音の音圧分布が不均一となり、複数台を設置する場合にうなり音が大きくなるという課題があった。
【0008】
参考までに図9に従来例におけるファンフィルターユニットのNZ音の音圧分布の解析グラフを示す。
【0009】
この3次元の面グラフはフィルターの直下で騒音値を測定したもので、ファンフィルターユニットの両端部の音圧が高く、中央部が極端に低くなっていることを示している。このことはファン自体は1台しか備わってはいないものの、ケーシングの吹出口が2箇所にあることで、音源も2箇所に存在しているものと推定される。
【0010】
したがって、2箇所の近接した音源はわずかな周波数の違いによってうなり音を発生するのである。
【0011】
また、後者の2方向吹出の遠心送風機における発生騒音の抑制手段(実開昭62−179398号公報)も同様に、騒音低減のためにブレードと2箇所の舌部の通過タイミングをずらしたものであり、上記従来例と同様、ブレードと2箇所の舌部を通過するタイミングをずらすという考えに基づくものであった。
【0012】
本発明は、上記課題を解決するもので、偶数枚のブレードのターボファンと、180度回転対称の形状のスクロールケーシングとを配置することによって、ブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となり、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下でブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となり、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するファンフィルターユニットを提供することを第1の目的としている。
【0013】
第2の目的は、奇数枚のブレードのターボファンを配置しても、ブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となるように舌部の位置を変えることによって、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減することにある。
【0014】
第3の目的は、奇数枚または偶数枚いずれのブレードのターボファンを配置しても、ブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となるように、相互に着脱可能な着脱舌部を取り付けることにより、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減することにある。
【0015】
第4の目的は、奇数枚または偶数枚いずれのブレードのターボファンを配置しても、舌部とブレードの回転通過タイミングが同期するよう舌部の位置をずらす手段として表面を弾性体で形成し、内部に機械的調整機構を設けて、舌部の位置が移動可能な構造とすることにより、相互に、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減することにある。
【0016】
第5の目的は、奇数枚のブレードのターボファンを配置しても、ターボファンの回転中心を、チャンバーの中心位置に対し、ターボファンと舌部により発生するNZ音(ブレード枚数Zと回転数Nに起因する)の周波数の持つ波長の1/8〜1/12の距離分だけ偏心した位置に設けることにより、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減することにある。
【0017】
第6の目的は、遮蔽板の開口面積を縮小することで通風路経路長を長くしたことにより、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明のファンフィルターユニットは上記目的を達成するために、空気を清浄化するフィルターと、前記フィルターに隣接し空気を供給するチャンバーと、前記チャンバーの中に設けられ主板と側板に挟まれ等ピッチに奇数枚のブレードを配置したターボファンと、前記ターボファンの駆動用のモーターと、左右2箇所の舌部と2方向の吹出口を有し、前記奇数枚のブレード位置に対応し、前記ターボファンのブレードとスクロールケーシングの舌部との回転通過タイミングが左右2箇所とも同期するよう舌部の位置をずらしたスクロールケーシングを設けたものである。
【0021】
そして本発明によれば、奇数枚のブレードのターボファンを配置しても、ブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となるように舌部の位置を変えることによって、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するファンフィルターユニットを提供できる。
【0022】
また、他の手段は主板と側板に挟まれ等ピッチに複数枚のブレードを配置したターボファンと、前記ターボファンのブレードとスクロールケーシングの舌部との回転通過タイミングが左右2箇所とも同期するよう舌部の位置をずらす手段として着脱が可能な着脱舌部を設けたものである。
【0023】
そして本発明によれば、奇数枚のブレードのターボファンと偶数枚のブレード用のスクロールケーシングとの組み合わせを配置してもブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となるように舌部の位置を変える、またはその逆に偶数枚のブレードのターボファンと奇数枚のブレード用のスクロールケーシングとの組み合わせを配置してもブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となるように舌部の位置を変えることによって、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するファンフィルターユニットを提供できる。
【0024】
また、他の手段は舌部とブレードの回転通過タイミングが同期するよう舌部の位置をずらす手段として表面を弾性体で形成し、内部に機械的調整機構を設けたものである。
【0025】
そして本発明によれば、奇数枚のブレードのターボファンと偶数枚のブレード用のスクロールケーシングとの組み合わせを配置してもブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となるように舌部の位置を変える、またはその逆の組み合わせを配置してもブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となるように舌部の位置を変えることによって、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するファンフィルターユニットを提供できる。
【0026】
しかも本発明の場合、取り付けた現場の状況に応じて微調整も可能となる。
また、他の手段はターボファンの回転中心を、チャンバーの中心位置に対し、ターボファンと舌部により発生するNZ音(ブレード枚数Zと回転数Nに起因する)の周波数の持つ波長の1/8〜1/12の距離分だけ偏心した位置に設けたものである。
【0027】
そして本発明によれば、奇数枚のブレードのターボファンを配置しても、ブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となるように舌部の位置を変えることによって、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するファンフィルターユニットを提供できる。
【0028】
また、他の手段は遮蔽板の開口面積を縮小することにより通風路経路長を長くしたものである。
【0029】
そして本発明によれば、奇数枚のブレードのターボファンを配置しても、ブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となるように舌部の位置を変えることによって、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するファンフィルターユニットを提供できる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明は、空気を清浄化するフィルターと、前記フィルターに隣接し空気を供給するチャンバーと、前記チャンバーの中に設けられ主板と側板に挟まれ等ピッチに奇数枚のブレードを配置したターボファンと、前記ターボファンの駆動用のモーターと、左右2箇所の舌部と2方向の吹出口を有し、前記奇数枚のブレード位置に対応し、前記ターボファンのブレードとスクロールケーシングの舌部との回転通過タイミングが左右2箇所とも同期するよう舌部の位置をずらしたスクロールケーシングを設けることにより、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するという作用を有する。
【0032】
また、主板と側板に挟まれ等ピッチに複数枚のブレードを配置したターボファンと、前記ターボファンのブレードとスクロールケーシングの舌部との回転通過タイミングが左右2箇所とも同期するよう舌部の位置をずらす手段として着脱が可能な着脱舌部を設けることにより、奇数枚のブレードのターボファンと偶数枚のブレード用のスクロールケーシングとの組み合わせを配置してもブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となるように舌部の位置を変える、またはその逆の組み合わせを配置してもブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となるように舌部の位置を変えることによって、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するという作用を有する。
【0033】
また、舌部とブレードの回転通過タイミングが同期するよう舌部の位置をずらす手段として表面を弾性体で形成し、内部に機械的調整機構を設けることにより、奇数枚のブレードのターボファンと偶数枚のブレード用のスクロールケーシングとの組み合わせを配置してもブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となるように舌部の位置を変える、またはその逆の組み合わせを配置してもブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となるように舌部の位置を変え、しかも微調整が可能なことによって、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するという作用を有する。
【0034】
また、ターボファンの回転中心を、チャンバーの中心位置に対し、ターボファンと舌部により発生するNZ音(ブレード枚数Zと回転数Nに起因する)の周波数の持つ波長の1/8〜1/12の距離分だけ偏心した位置に設けることにより、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するという作用を有する。
【0035】
また、遮蔽板の開口面積を縮小し、通風路経路長を長くしたことにより、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するという作用を有する。
【0036】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0037】
【実施例】
(実施例1)
図1に示すように、ファンフィルターユニットのチャンバー1には、主板2と側板3に挟まれた偶数枚のブレード4を備えたターボファン5と、ターボファン5の駆動用のモーター6と、2方向の吹出口7を有し、2箇所の舌部8を180度回転対称の位置に配置した形状のスクロールケーシング9と、スクロールケーシング9の下流側約50〜100mmの位置にチャンバー1の水平面断面積の約50〜75%を覆い中央近傍に開口部10aを有する遮蔽板10と、遮蔽板10の開口部10aの下流側約50〜100mmの位置にパンチングメタル材の拡散板11を備えている。また、フィルター12はチャンバー1の下部に設置されている。
【0038】
上記構成において、偶数枚のブレード4を備えたターボファン5と2方向吹出口7を有し、2箇所の舌部8を180度回転対称の位置に配置した形状のスクロールケーシング9により、偶数枚のブレード4が2箇所の舌部8を通過するタイミングが同期となり、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するファンフィルターユニットを提供できる。
【0039】
参考までに図7に本実施例におけるファンフィルターユニットのNZ音の音圧分布の解析グラフを示す。
【0040】
従来例の説明でも述べたように、この3次元の面グラフはフィルターの直下で騒音値を測定したもので、中央部は他の箇所よりもわずかに音圧が高いものの、ほぼ前面にわたってフラットな音圧となっている。
【0041】
つまり、ケーシングの吹出口が2箇所にあるものの、音源は1箇所に集約して存在している。近接した音源が存在しないため、うなり音は発生しない。
【0042】
従来例を示した図9と比較すると、その差は明確であるといえる。
(実施例2)
図2に示すように、上記実施例1の構成に対し、等ピッチに奇数枚のブレード4aを配置したターボファン5aと、前記奇数枚のブレード4aの位置に対応してターボファン5aのブレード4aとスクロールケーシング9aにおける左右2箇所の舌部8、8aとの回転通過タイミングが同期するよう一方の舌部8aの位置をずらしたスクロールケーシング9aを設けている。
【0043】
上記構成において、奇数枚のブレード4aを備えたターボファン5aを回転させると、2箇所の舌部8、8aと奇数枚のブレード4aの回転の通過タイミングはいずれも同期し、このことにより、舌部8、8aでの発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するファンフィルターユニットを提供できる。
【0044】
(実施例3)
図3に示すように、上記実施例1の構成に加え、図2に示した奇数枚のブレード4aを配置したターボファン5aと図1におけるスクロールケーシング9の舌部8との回転通過タイミングが左右2箇所とも同期するよう舌部8の一方の位置をずらす手段として着脱が可能な発泡プラスチック製の着脱舌部13を設置し、新たな舌部8bを形成している。
【0045】
上記構成において、奇数枚のブレード4aを備えたターボファン5aと、舌部8、着脱舌部13とは、2箇所とも通過は同期となり、舌部8、8bでの発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するファンフィルターユニットを提供できる。
【0046】
なお、本実施例では奇数枚のブレード4aのターボファン5aと偶数枚のブレード用のスクロールケーシング9との組み合わせにて説明を加えたが、その逆に偶数枚のブレード4のターボファン5と奇数枚のブレード用のスクロールケーシング9aとの組み合わせであっても、着脱舌部13を適宜着脱することにより、各ブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングを同期させることができることはいうまでもない。
【0047】
(実施例4)
図4に示すように、上記実施例1の構成に加えて図2に示した奇数枚のブレード4aを配置したターボファン5aと図1におけるスクロールケーシング9の舌部8との組み合わせた構成において、回転通過タイミングが左右2箇所とも同期するよう舌部8の一方の位置をずらす手段として表面を弾性体14で形成し、その弾性体14の内部には、ねじなどを用いて摺動可能な機械的調整機構15を設けている。
【0048】
上記構成において、奇数枚のブレード4aを備えたターボファン5aと、機械的調整機構15により調整操作し位置移動が可能な弾性体により新たな舌部8cを形成し、奇数枚のブレード4aが2箇所の舌部8を通過するタイミングは同期させることができ、その結果、舌部8、8cでの発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するファンフィルターユニットを提供できる。
【0049】
しかも本実施例の場合、ファンフィルターユニットを取り付けた現場の状況に応じて微調整も可能となる。
【0050】
なお、本実施例では奇数枚のブレード4aのターボファン5aと偶数枚のブレード用のスクロールケーシング9との組み合わせにて説明を加えたが、その逆に偶数枚のブレード4のターボファン5と奇数枚のブレード用のスクロールケーシング9aとの組み合わせであっても、機械的調整機構15を適宜調整することにより、各ブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングを同期させることができることはいうまでもない。
【0051】
(実施例5)
図5に示すように、実施例2における奇数枚のブレード4aを備えたターボファン5aとモーター6と、実施例1におけるスクロールケーシング9を、チャンバー1の中心位置より、ターボファン5aと舌部8により発生するNZ音(ブレード枚数Zと回転数Nに起因する)の周波数の1/8〜1/12波長の距離だけ偏心した位置に設置している。
【0052】
上記構成において、スクロールケーシング9内で奇数枚のブレード4aを備えたターボファン5aを回転させると、従来例でも述べたように舌部での騒音は発生するのであるが、この発生騒音(NZ音)もフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するファンフィルターユニットを提供できる。
【0053】
(実施例6)
図6に示すように、実施例2における奇数枚のブレード4aを備えたターボファン5aとモーター6と、実施例1におけるスクロールケーシング9を備えたファンフィルターユニットにおいて、通風路経路長を長くするように開口面積を縮小した(逆に言えば遮蔽板自体を延長し拡大した)遮蔽板16を設けている。
【0054】
上記構成において、通風路経路長を長くすることによって、舌部での発生騒音(NZ音)はフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するファンフィルターユニットを提供できる。
【0055】
【発明の効果】
以上の実施例からも明らかなように、本発明によれば偶数枚のブレードのターボファンを配置することによって、ブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となり、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するファンフィルターユニットを提供できる。
【0056】
また本発明によれば、奇数枚のブレードのターボファンを配置しても、ブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となるように舌部の位置を変えることによって、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するファンフィルターユニットを提供できる。
【0057】
また本発明によれば、奇数枚または偶数枚いずれのブレードのターボファンを配置しても、ブレードが2箇所の舌部を通過するタイミングが同期となるように、相互に着脱可能な発泡プラスチック製の着脱舌部を取り付ける、あるいは表面を弾性体で形成し、内部に機械的調整機構を設けて、舌部の位置が移動可能な構造とすることにより、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するファンフィルターユニットを提供できる。
【0058】
また本発明によれば、奇数枚のブレードのターボファンを配置しても、ターボファンの回転中心を、チャンバーの中心位置に対し、ターボファンと舌部により発生するNZ音(ブレード枚数Zと回転数Nに起因する)の周波数の持つ波長の1/8〜1/12の距離分だけ偏心した位置に設ける、あるいは遮蔽板の開口面積を縮小することで通風路経路長を長くすることにより、舌部での発生騒音(NZ音)がフィルター吹出面直下で逆位相となり、反射波が打ち消しあって音圧分布を均一化でき、うなり音を低減するファンフィルターユニットを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施例1のファンフィルターユニットの構成を示す正面図
(b)同側断面図
【図2】(a)本発明の実施例2のファンフィルターユニットの構成を示す正面図
(b)同側断面図
【図3】(a)本発明の実施例3のファンフィルターユニットの構成を示す正面図
(b)同側断面図
【図4】(a)本発明の実施例4のファンフィルターユニットの構成を示す正面図
(b)同側断面図
【図5】(a)本発明の実施例5のファンフィルターユニットの構成を示す正面図
(b)同側断面図
【図6】(a)本発明の実施例6のファンフィルターユニットの構成を示す正面図
(b)同側断面図
【図7】本発明の実施例1のファンフィルターユニットのNZ音の音圧分布図
【図8】(a)従来のファンフィルターユニットの構成を示す正面図
(b)同側断面図
【図9】従来のファンフィルターユニットのNZ音の音圧分布図
【符号の説明】
1 チャンバー
4 ブレード(偶数枚)
4a ブレード(奇数枚)
5 ターボファン(偶数枚ブレード)
5a ターボファン(奇数枚ブレード)
6 モーター
7 吹出口
8 舌部
8a 舌部
8b 舌部
8c 舌部
9 スクロールケーシング
9a スクロールケーシング
10 遮蔽板
10a 開口部
12 フィルター
13 着脱舌部
14 弾性体
15 機械的調整機構
16 遮蔽板
Claims (5)
- 空気を清浄化するフィルターと、
前記フィルターに隣接し空気を供給するチャンバーと、
前記チャンバーの中に設けられ主板と側板に挟まれ等ピッチに奇数枚のブレードを配置したターボファンと、
前記ターボファンの駆動用のモーターと、
左右2箇所の舌部と2方向の吹出口を有し、前記奇数枚のブレード位置に対応し、前記ターボファンのブレードとスクロールケーシングの舌部との回転通過タイミングが左右2箇所とも同期するよう舌部の位置をずらしたスクロールケーシングを設けたファンフィルターユニット。 - 主板と側板に挟まれ等ピッチに複数枚のブレードを配置したターボファンと、前記ターボファンのブレードとスクロールケーシングの舌部との回転通過タイミングが左右2箇所とも同期するよう舌部の位置をずらす手段として着脱が可能な着脱舌部を設けた請求項1記載のファンフィルターユニット。
- 舌部とブレードの回転通過タイミングが同期するよう舌部の位置をずらす手段として表面を弾性体で形成し、内部に機械的調整機構を設けた請求項1記載のファンフィルターユニット。
- ターボファンの回転中心を、チャンバーの中心位置に対し、ターボファンと舌部により発生するNZ音(ブレード枚数Zと回転数Nに起因する)の周波数の持つ波長の1/8〜1/12の距離分だけ偏心した位置に設けた請求項1記載のファンフィルターユニット。
- 遮蔽板の開口面積を縮小することにより通風路経路長を長くした請求項1記載のファンフィルターユニット。
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