JP3952818B2 - 帽子枠装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、帽子枠装置について、特に、工具を使用することなく容易に刺繍縫製装置に取付けることが可能なものに関する。
【0002】
【従来の技術】
被縫製物に種々の刺繍模様を施す刺繍縫製装置は、一般的に、被縫製物を前後方向へ送る為の前後送り枠と、左右方向へ送る為の左右送り枠とを備え、前後送り枠には、帽子の外面部に種々の刺繍模様を施す為の帽子枠装置などが取付けられる。
一般的な帽子枠装置は、本体フレームと、この本体フレームに回動自在に支持された回動フレームと、左右送り枠の左右方向の移動を回動フレームの回動に変換する回動機構と、本体フレームを前後送り枠に着脱可能に連結するクランプ機構などを備えている。
【0003】
クランプ機構としては、種々の構成を有するものが既に提案されているが、例えば、本願出願人は次のような帽子枠装置のクランプ機構を提案している(特許第2958947号公報参照)。
このクランプ機構は、本体フレームに固定された連結板と、この連結板に上下動可能に支持されたクランプロッドと、このクランプロッドの下端部に連結され本体フレームを前後送り枠に連結した連結状態と連結解除状態とに亙って切換える切換レバーなどを備えている。クランプロッドは上端部の鍔部とこの鍔部から下方に延びる軸部とからなる。一方、前後送り枠には、クランプロッドの鍔部が上下に通過可能な挿通穴と、この挿通穴から左方に延びてクランプロッドの軸部が左右方向に相対移動するのを許す長穴部が形成されている。
【0004】
帽子枠装置を前後送り枠に装着する場合には、前後送り枠の下側に連結板を位置させて下方から挿通穴に鍔部を通過させてから、帽子枠装置全体を左方へ動かすことにより、連結板とクランプロッドと切換レバーを前後送り枠に対して左方へ相対的に移動させて軸部を長穴部に係合させた後、切換レバーにより本体フレームを連結状態に切換えて、本体フレームを前後送り枠に連結する。このクランプ機構によれば、工具を使用せずに本体フレームを前後送り枠に連結することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記公報の帽子枠装置においては、クランプロッドの軸部を前後送り枠の長穴部に係合させる際に、相当な大きさと重量を有する帽子枠装置自体を左方へ動かさなくてはならず、取付け作業に手間がかかる。
本発明の目的は、クランプ機構の操作性を向上させて帽子枠装置の取付け作業を容易にすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の帽子枠装置は、本体フレームと、本体フレームに回動自在に支持された回動フレームと、刺繍縫製装置の前後送り枠に本体フレームを連結する為のクランプ機構とを備えた帽子枠装置において、前記クランプ機構は、本体フレームに固定された連結板と、この連結板に上下動可能に支持され且つ上端部の鍔部とこの鍔部から下方に延びる軸部とからなるクランプロッドと、このクランプロッドの下端部に連結され本体フレームを前後送り枠に連結した連結状態と連結解除状態とに亙って切換える切換レバーと、クランプロッドの鍔部が通過可能に前後送り枠に形成された挿通穴と、この挿通穴から連続するように延びクランプロッドの軸部の前後送り枠に対しての相対移動を許す長穴部とを備え、前記連結板に、クランプロッドの軸部が長穴部に沿って相対移動可能に貫通する係合穴を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
刺繍縫製装置には、被縫製物を前後方向に送る為の前後送り枠と、左右方向に送る為の左右送り枠とが設けられている。一方、帽子枠装置の本体フレームは、刺繍縫製装置のシリンダベッド付近においてクランプ機構により前後送り枠に連結され、この本体フレームに回動自在に支持された回動フレームには帽子を装着する為の帽子枠が取付けられる。帽子枠装置には、左右送り枠の左右方向の移動を回動フレームの回動に変換する回動機構も設けられている。帽子の外面部に刺繍模様を施す際に、前後送り枠を前後方向に移動駆動すると、本体フレーム及び回動フレームは前後送り枠と一体的に前後方向に移動し、左右送り枠を左右方向に移動駆動すると、回動機構を介して回動フレームが所定角度回動する。
【0008】
クランプ機構においては、クランプロッドの軸部が連結板に対して相対移動可能に連結板の係合穴に貫通した状態で、クランプロッドは連結板に上下動可能に支持されている。従って、クランプ機構により本体フレームを前後送り枠に連結する場合に、挿通穴に鍔部を通過させてクランプロッドを挿通させた状態では、前後送り枠の長穴部と連結板の係合穴により、クランプロッドは前後送り枠と連結板に対して夫々相対移動可能である。つまり、クランプロッドと切換レバーだけを長穴部に沿って一体的に前後送り枠と連結板に対して相対移動させてから、切換レバーで本体フレームを連結状態に切換えることができ、帽子枠装置全体を前後送り枠に対して動かす必要がないため、クランプ機構の操作性に優れる。
【0009】
ここで、前記クランプロッドの軸部を連結板の係合穴に挿通させた状態で、前記挿通穴にクランプロッドを挿通させ、クランプロッドと切換レバーとを前後送り枠と連結板に対して一体的に長穴部側に相対移動させてから、切換レバーにより本体フレームを連結状態に切換えて本体フレームを前後送り枠に連結するように構成してもよい(請求項2)。この場合も、請求項1の発明と同様に、クランプロッドと切換レバーだけを長穴部に沿って前後送り枠と連結板に対して一体的に相対移動させればよく、帽子枠装置全体を左右に動かす必要がないため、クランプ機構の操作性に優れる。
【0010】
請求項3の帽子枠装置は、請求項1又は2の発明において、前記切換レバーは、クランプロッドを介して本体フレームを連結状態に切換える為に、連結板を前後送り枠側へ押圧するカム機構を備えたことを特徴とするものである。従って、切換レバーを連結状態側へ操作すると、このカム機構により連結板が前後送り枠側へ押圧されて連結板と前後送り枠とが連結される。
【0011】
請求項4の帽子枠装置は、請求項1〜3の何れかの発明において、前記連結板に、前後送り枠に形成されたピン穴に係合して連結板を前後送り枠に対して位置決めする位置決めピンを設けたことを特徴とするものである。従って、前後送り枠の挿通穴にクランプロッドを挿通する際に、位置決めピンをピン穴に係合させることで、連結板が前後送り枠に対して相対的に回転しなくなるため、連結作業を容易に行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、3つの帽子に同時に刺繍縫製することが可能な3つの刺繍ミシンを有する多頭式刺繍縫製装置に本発明を適用した一例である。
【0013】
図1に示すように、多頭式刺繍縫製装置Mは、左右方向(X方向)へ延びる刺繍機本体フレーム1と、刺繍機本体フレーム1の上面の後部側に配設された左右方向へ延びる略矩形状のミシン支持板2を有し、ミシン支持板2上に3台の同一構造の多針式刺繍ミシンM1〜M3が左右方向に一列状に並設されている。各刺繍ミシンM1〜M3には帽子80(図2参照)の外周側部分に刺繍模様を施す為の後述の帽子枠装置30が夫々取付けられる。
【0014】
これら刺繍ミシンM1〜M3の各々について、そのアーム部3の前端部には、12本の針棒を上下動可能に支持する針棒ケース7が左右方向に移動可能に配設されている。この針棒ケース7には、12個の天秤8も揺動可能に支持されている。一方、アーム部3には脚柱部4が連なり、脚柱部4の下端部に連なるベッド本体部5はミシン支持板2上に固定されている。ベッド本体部5の前端部からはシリンダベッド6が前方に延び、シリンダベッド6の前端部には糸輪捕捉器(図示略)等が設けられている。
【0015】
各針棒ケースの針棒の下端部には縫針9が装着され、12本の縫針9には糸立台10の12個の糸立て11から12色の刺繍糸が夫々供給される。針棒ケース7を左右方向に移動させて、所望の1つの縫針9をシリンダベッド6の先端部の針穴12に対向する縫製位置に切換えることで針棒の1つが選択されると、その針棒が上下に駆動されるとともに、その針棒に対応する天秤8が上下に揺動駆動されて、その針棒の縫針9と糸輪捕捉器との協働により選択された色の刺繍糸で縫目が形成される。針棒や天秤8を駆動する上軸(図示略)は、ミシンモータ (図示略)に連結された駆動軸13により回転駆動され、糸輪捕捉器を回転させる下軸(図示略)も、駆動軸13とVベルト14により連結されて、駆動軸13により回転駆動される。
【0016】
ミシン支持板2の前側にはシリンダベッド6の上面と同じ高さまで上昇可能な作業用テーブル15が配設され、作業用テーブル15の左右両側には補助テーブル16,17も設けられている。補助テーブル17の後端側部分には、刺繍縫製作業に関する種々の指令を入力する為の操作パネル18が設けられている。
【0017】
作業用テーブル15と補助テーブル16,17の上側には、前後方向(Y方向)に移動駆動される前後送り枠19と、左右方向に移動駆動される平面視矩形状の左右送り枠20とが配設されている。左右送り枠20の後端側に位置する後枠部20aは前後送り枠19に対して左右方向に相対移動可能に支持されている。つまり、左右送り枠20は、前後方向には前後送り枠19と一体的に移動可能であり、左右方向には前後送り枠19に対して相対移動可能に構成されている。
【0018】
次に、帽子枠装置30について説明する。但し、3台の刺繍ミシンM1〜M3に取付けられる3つの帽子枠装置30は夫々同一の構造を有するので、中央の刺繍ミシンM2の帽子枠装置30について以下説明する。
図2〜図4に示すように、帽子枠装置30は、刺繍ミシンM2のシリンダベッド6付近に配設され且つ前後方向に移動駆動される前後送り枠19に連結される本体フレーム31と、この本体フレーム31に回動自在に支持された環状の回動フレーム32と、左右方向に移動駆動される左右送り枠20の左右方向移動をワイヤ51を介して回動フレーム32の回動に変換する回動機構33と、本体フレーム31を前後送り枠19に連結する為の左右2組のクランプ機構34と、回動フレーム32に着脱可能に装着される帽子枠35などを備えている。
【0019】
先ず、本体フレーム31及び回動フレーム32について説明する。
図2に示すように、本体フレーム31は後述のクランプ機構34により前後送り枠19と連結され、前後送り枠19と一体的に前後方向に移動可能である。図3に示すように、本体フレーム31は、正面視略Y型をなす3つの腕部31a、31a、31bを有し、これら3つの腕部31a、31a、31bの中心部分には、シリンダベッド6の下面に当接してシリンダベッド6に沿って本体フレーム31が前後に移動するのをガイドするローラ40が設けられている。
【0020】
3つの腕部31a、31a、31bには、回動フレーム32を回動自在に支持する3つのローラ41が夫々設けられ、左右1対の腕部31aには、帽子枠35を支持する為の前方へ延びる2本の支持棒42が夫々連結されている。これら2本の支持棒42には、夫々帽子枠35を保持する為の帽子枠保持板43が装着されている。
【0021】
図4に示すように、回動フレーム32の外周部には、ワイヤ51を導く環状のワイヤ案内溝44が形成され、さらに、図2、図3に示すように、回動フレーム32の外周部には、回動フレーム32の前端側部分に外嵌状に装着される帽子枠35の係合穴に係合し、帽子枠35を回動フレーム32に一体的に連結する為の複数の連結金具45と、左右1対の帽子枠取り外し用のレバー46も設けられている。回動フレーム32の内周面には、本体フレーム31側の3つのローラ41と係合する環状のローラ溝47が形成されている。
【0022】
次に、回動機構33について説明する。
図2〜図4に示すように、回動機構33は、本体フレーム31に対して左右方向に相対移動可能に左右送り枠20に連結され左右に細長い可動部材50と、ワイヤ案内溝44において回動フレーム32に巻き付けられ且つその両端が可動部材50の両端側部分に夫々連結されたワイヤ51とを備えている。
【0023】
図2、図3に示すように、可動部材50の両端部の後端部には夫々2つの長穴50aが形成されており、可動部材50の後端部を左右送り枠20の前端部に当接させた状態で、2つの長穴50aの何れか一方にツマミ付きの位置調整用ネジ部材52を挿通させて左右送り枠20に螺着し、可動部材50は左右送り枠20に左右方向位置を調節可能に連結される。
【0024】
図4に示すように、可動部材50の前後方向中央部の内部には、左右に延び且つ下端部が一部下方へ開放された係合孔50bが形成されており、この係合孔50bに、本体フレーム31の上端部に形成された屈曲部31cが左右へ相対移動可能に係合している。従って、可動部材50は左右送り枠20と一体的に且つ本体フレーム31に対して相対的に左右方向へ移動可能である。
【0025】
図2、図3に示すように、可動部材50の左端部の前端部には、左方へ所定長さ突出する突出部50cが設けられ、一方、可動部材50の右端部には、右側に隣接する可動部材50の突出部50cとの干渉を避ける為の逃し部50dが設けられている。
【0026】
回動フレーム32から可動部材50の下側において左方へ延びるワイヤ51は、突出部50cの左端で上側へ反転し、そのワイヤ51の一端は可動部材50の左端側部分の上面部に設けられたワイヤ連結部材53において連結位置を調節可能に可動部材50にビス止めされている。一方、回動フレーム32から可動部材50の下側において右方へ延びるワイヤ51は、可動部材50の右端の、逃し部51dよりもやや後方の位置で上側へ反転して、可動部材50の右端側部分の上面部にビス止めされている。
【0027】
左右送り枠20が前後送り枠19に対して左右方向に移動駆動されると、可動部材50も左右送り枠20と一体的に且つ本体フレーム31と回動フレーム32に対して相対的に左右方向に移動する。このとき、可動部材50の両端側部分にその両端が連結されたワイヤ51も左右に移動するため、回動フレーム32が所定角度回動することになる。
【0028】
次に、クランプ機構34について説明する。左右2組のクランプ機構34は同一の構成を有するので、左側のクランプ機構34について以下説明する。
図4、図5に示すように、クランプ機構34は、本体フレーム31に固定された連結板60aと、この連結板60aに上下動可能に支持され且つ上端部の鍔部62aとこの鍔部62aから下方に延びる軸部62bとからなるクランプロッド62と、このクランプロッド62の下端部に連結され本体フレーム31を前後送り枠19に連結した連結状態と連結解除状態とに亙って切換える切換レバー63と、クランプロッド62の鍔部62aが通過可能に前後送り枠19に形成された挿通穴19aと、この挿通穴19aから右方へ延びクランプロッド62の軸部62bの前後送り枠19に対しての左右方向相対移動を許す長穴部19bとを備えている。
【0029】
図4〜図6に示すように、連結板60aは連結板60aの左端部から下方へ延びる連結腕部60bと一体形成され、連結板60aと連結腕部60bにより連結部材60が構成されている。連結部材60は、連結腕部60bにおいて2本のボルト65で本体フレーム31の後端部に固定されている。連結板60aには、クランプロッド62の軸部62bが左右方向に相対移動可能に貫通する左右に長い係合穴60cが形成され、この係合穴60cの左側には、連結板60aを前後送り枠19に対して位置決めする位置決めピン60dも設けられている。
【0030】
クランプロッド62は、軸部62bが係合穴60cに挿通した状態で鍔部62aが係合穴60cに係合して、連結板60aに上下動可能に支持されている。図5に示すように、クランプロッド62の下端部には、切換レバー63がピン66を介して回動自在に連結されている。
切換レバー63は、クランプロッド62を介して本体フレーム31を連結状態に切換える為に、連結板60aを前後送り枠19側へ押圧するカム機構64を備えている。このカム機構64は、切換レバー63の上端部に設けられたカム部63aを有し、カム部63aと連結板60aの下面との間には3つのワッシャー67,68,69が介装されている。
【0031】
切換レバー63が図5の実線で示す位置にあるときには、連結板60aは連結解除状態にあり、この状態から切換レバー63を図5の鎖線で示す位置まで時計回りに回動させると、カム部63aによりワッシャー67〜69を介して連結板60aが上方へ押圧されるとともに、クランプロッド62が下方へ引き下げられて、本体フレーム31は前後送り枠19と連結された連結状態に切換えられる。
【0032】
図7に示すように、前後送り枠19において、各帽子枠装置30の左側部分に対応する位置に、挿通穴19aと、この挿通穴19aから左方へ延びる長穴部19bが形成されている。挿通穴19aの左側には、位置決めピン60dが係合するピン穴19cも設けられている。
このクランプ機構34により本体フレーム31を前後送り枠19に連結する際には、クランプロッド62の軸部62bを連結板60aの係合穴60cに挿通させた状態で、図8に示すように、挿通穴19aにクランプロッド62を挿通させ、次に、図9に示すように、長穴部19bと係合穴60cにおいてクランプロッド62と切換レバー63とを前後送り枠19と連結板60aに対して一体的に右方に相対移動させてから、切換レバー63により本体フレーム31を連結状態に切換える。
【0033】
次に、帽子枠35について簡単に説明する。
図2に示すように、帽子枠35は、回動フレーム32に着脱自在に装着される帽子枠本体70と、この帽子枠本体70に一端が連結され帽子枠本体70に帽子80を取付ける為の湾曲状の蓋枠71と、帽子80を帽子枠本体70に装着したときに帽子80の形状を保持する為の形状保持部材72とを有する。
帽子80を帽子枠35に取付ける際には、帽子枠本体70に帽子80を装着してから帽子80の側面部に蓋枠71を被せて、帽子枠本体70と蓋枠71との間に帽子80を挟んだ状態で、帽子枠本体70に設けられた連結金具(図示略)により蓋枠71の他端を帽子枠本体80に連結する。
【0034】
次に、帽子枠装置30の作用について説明する。
帽子枠装置30を多頭式刺繍縫製装置Mに取付ける場合には、左側のクランプ機構34において、クランプロッド62の軸部62bを連結板60aの係合穴60cに挿通させた状態で、図8に示すように、位置決めピン60dをピン穴19cに係合させるとともに挿通穴19aにクランプロッド62を挿通させ、次に、図9に示すように、長穴部19bと係合穴60cにおいてクランプロッド62と切換レバー63とを前後送り枠19と連結板60aに対して一体的に右方に相対移動させる。
【0035】
次に、切換レバー63を図5の鎖線の位置まで時計回りに回動させると、カム機構64により連結板60aが上方へ押圧されて、本体フレーム31は前後送り枠19と連結された連結状態に切換えられる。さらに、右側のクランプ機構34においても、同様に本体フレーム31を連結状態に切換えて、2組のクランプ機構34により本体フレーム31を前後送り枠19に連結する。
一方、帽子枠装置30を多頭式刺繍縫製装置Mから取り外す場合には、右側のクランプ機構34において、切換レバー63を図5の実線の位置まで反時計回りに回動させると、連結板60aは上方へ押圧されなくなり、本体フレーム31は連結解除状態に切換えられる。
【0036】
以上説明した帽子枠装置30によれば、次のような効果が得られる。
1)クランプロッド62の軸部62bが連結板60aの係合穴60cに相対移動可能に貫通した状態でクランプロッド62は連結板60aに上下動可能に支持されているため、クランプ機構34により本体フレーム31を前後送り枠19に連結する場合に、挿通穴19aに鍔部62aを通過させてクランプロッド62を挿通させた状態で、前後送り枠19の長穴部19bと連結板60aの係合穴60cにより、クランプロッド62は前後送り枠19と連結板60aに対して左右方向に相対移動可能である。
【0037】
つまり、クランプロッド62と切換レバー63だけを長穴部19bに沿って前後送り枠19と連結板60aに対して一体的に左右方向に相対移動させてから、切換レバー63で本体フレーム31を連結状態に切換えることができる。従って、工具を使うことなしに本体フレーム31を前後送り枠19に連結することができるし、帽子枠装置30全体を左右に動かす必要がなく、クランプ機構34の操作性に優れるため連結作業が容易になる。
【0038】
2)連結板60aに、前後送り枠19に形成されたピン穴19cに係合して連結板60aを前後送り枠19に対して位置決めする位置決めピン60dを設けたので、前後送り枠19の挿通穴19aにクランプロッド62を挿通する際に、位置決めピン60dをピン穴19cに係合させることで、連結板60aが前後送り枠19に対して相対的に回転しなくなるため、連結作業を容易に行うことができる。
【0039】
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。
1]クランプ機構34の数は2組に限るものではなく、1組あるいは3組以上のクランプ機構34を設けてもよい。
2]長穴部19bと係合穴60cは、それらの延びる方向が互いに一致していれば、水平面内のどの方向に延びるように形成されてもよい。
3]帽子枠装置30を取付ける刺繍縫製装置は多頭式のものに限らず、単一の刺繍ミシンを備えた単頭式刺繍縫製装置に本発明を適用することも勿論可能である。
【0040】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、クランプロッドの軸部が連結板に対して相対移動可能に連結板の係合穴に貫通した状態で、クランプロッドは連結板に上下動可能に支持されているため、クランプ機構により本体フレームを前後送り枠に連結する場合に、挿通穴に鍔部を通過させてクランプロッドを挿通させた状態で、クランプロッドと切換レバーだけを長穴部に沿って一体的に前後送り枠と連結板に対して相対移動させてから、切換レバーで本体フレームを連結状態に切換えることができる。従って、工具を使うことなしに本体フレームを前後送り枠に連結することができるし、帽子枠装置全体を前後送り枠に対して動かす必要がなく、クランプ機構の操作性に優れるため連結作業が容易になる。
【0041】
請求項2の発明によれば、クランプロッドの軸部を連結板の係合穴に挿通させた状態で、前記挿通穴にクランプロッドを挿通させ、クランプロッドと切換レバーとを前後送り枠と連結板に対して一体的に長穴部側に相対移動させてから、切換レバーにより本体フレームを連結状態に切換えて本体フレームを前後送り枠に連結するようにクランプ機構を構成したので、請求項1と略同様の効果が得られる。
【0042】
請求項3の発明によれば、前記切換レバーは、クランプロッドを介して本体フレームを連結状態に切換える為に、連結板を前後送り枠側へ押圧するカム機構を備えたので、切換レバーを連結状態側へ操作したときに、このカム機構により連結板を前後送り枠側へ押圧して連結板と前後送り枠とを連結することができる。
【0043】
請求項4の発明によれば、連結板に、前後送り枠に形成されたピン穴に係合して連結板を前後送り枠に対して位置決めする位置決めピンを設けたので、前後送り枠の挿通穴にクランプロッドを挿通する際に、位置決めピンをピン穴に係合させることで、連結板が前後送り枠に対して相対的に回転しなくなるため、連結作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る多頭式刺繍縫製装置の斜視図である。
【図2】帽子枠装置の平面図である。
【図3】図2の正面図である。
【図4】図2の側面図である。
【図5】クランプ機構の側面図である。
【図6】連結部材の平面図である。
【図7】前後送り枠と左右送り枠の一部拡大平面図である。
【図8】クランプ機構(連結解除状態)の要部拡大断面図である。
【図9】クランプ機構(連結状態)の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
M 多頭式刺繍縫製装置
19 前後送り枠
19a 挿通穴
19b 長穴部
19c ピン穴
30 帽子枠装置
31 本体フレーム
32 回動フレーム
34 クランプ機構
60a 連結板
60c 係合穴
60d 位置決めピン
62 クランプロッド
62a 鍔部
62b 軸部
63 切換レバー
64 カム機構

Claims (4)

  1. 本体フレームと、本体フレームに回動自在に支持された回動フレームと、刺繍縫製装置の前後送り枠に本体フレームを連結する為のクランプ機構とを備えた帽子枠装置において、
    前記クランプ機構は、本体フレームに固定された連結板と、この連結板に上下動可能に支持され且つ上端部の鍔部とこの鍔部から下方に延びる軸部とからなるクランプロッドと、このクランプロッドの下端部に連結され本体フレームを前後送り枠に連結した連結状態と連結解除状態とに亙って切換える切換レバーと、クランプロッドの鍔部が通過可能に前後送り枠に形成された挿通穴と、この挿通穴から連続するように延びクランプロッドの軸部の前後送り枠に対しての相対移動を許す長穴部とを備え、
    前記連結板に、クランプロッドの軸部が長穴部に沿って相対移動可能に貫通する係合穴を設けたことを特徴とする帽子枠装置。
  2. 前記クランプロッドの軸部を連結板の係合穴に挿通させた状態で、前記挿通穴にクランプロッドを挿通させ、クランプロッドと切換レバーとを前後送り枠と連結板に対して一体的に前記長穴部側に相対移動させてから、切換レバーにより本体フレームを連結状態に切換えて本体フレームを前後送り枠に連結するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の帽子枠装置。
  3. 前記切換レバーは、クランプロッドを介して本体フレームを連結状態に切換える為に、連結板を前後送り枠側へ押圧するカム機構を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の帽子枠装置。
  4. 前記連結板に、前後送り枠に形成されたピン穴に係合して連結板を前後送り枠に対して位置決めする位置決めピンを設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の帽子枠装置。
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