JP3952338B2 - 食品貯蔵タンク - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、清涼飲料水や酒、ビールなどのアルコール飲料水など液体の食品を貯蔵、運搬する容器に係わり、鋼材からの金属イオンの溶出が極めて小さく、上記食品の金属イオンによる汚染や変質がなく安全性の高いステンレス鋼製食品貯蔵タンクに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、食品や飲料水の製造および保貯蔵容器の材料は、SUS304やSUS316などのオーステナイト系ステンレス鋼が主であった。しかし、食品、とりわけ清涼飲料水の中には有機酸を多量に含み酸性を示すものがあり、ステンレス鋼からの金属イオンの溶出により長期間の保管ができない、紙コップの自動販売機に利用できないなどの問題があった。また、日本酒はごく微量のFeイオンの溶出であっても酒が汚染され黄変したり変質をきたすため、ステンレス鋼製容器タンクが使用できない等の問題がある。
【0003】
上記の理由により、これら食品の保管容器用材料としては、やむなくFRPや琺瑯製容器が使用されてきたが、先の阪神大震災で壊滅的な損壊が生じ、耐震性容器タンクの要求が高まってきた。この条件を満たすものとして琺瑯等の被覆を施さず、無垢で使用できる金属製容器タンクが求められている。
無垢での使用を前提とした金属製容器タンク用素材としてはチタンが挙げられるが、コストの著しい上昇は不可避で、さらに省資源の観点からも普及には問題がある。このような背景のもとでステンレス鋼製食品貯蔵タンクの特性改善が大きな課題となった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ステンレス鋼製食品貯蔵タンクは溶接により組立てる一体型として施工される。従って、ステンレス鋼素材においては、貯蔵する食品、飲料水に対する耐食性はもちろんのこと、いわゆる不動態皮膜を通してわずかに溶出する金属イオンの低減が要求されるとともに、容器タンクの製造において適切な溶接方法もしくは溶接部の処理方法の提供が重要である。
したがって本発明の目的は、食品、飲料水に対する耐食性と金属イオンの耐溶出性に優れるステンレス鋼製食品貯蔵タンクを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、食品、飲料水に対して金属イオンの溶出が極めて少なく食品の貯蔵に適するタンク素材としてのステンレス鋼、ならびに溶接部においても前記の特性が阻害されない溶接方法および溶接部の処理方法について詳細な検討を行ってきた。
その結果、Cr量を高め、適量のNb、TiおよびAlを添加した含Moフェライト系ステンレス鋼において、鋼板の焼鈍・酸洗工程でふっ酸と硝酸の混酸を用いた酸洗仕上げをすることで、金属イオンの溶出が著しく低減すること、また溶接施工では、溶接ワイヤーに極低C量で素材と同レベルの耐食性を有するフェライト系あるいはオーステナイト系ステンレス鋼ワイヤーを用いて粒界腐食を抑制するとともに、溶接酸化スケールの研磨除去、さらにはふっ酸と硝酸を含む処理剤を用いて化学処理することが、溶接部からの金属イオン溶出の抑制に対して有効であることを見出した。
【0006】
本発明はこの知見に基づき完成したものであり、その要旨とするところは、タンク素材に、質量%で、C:0.03%以下、Si:0.1〜0.6%、Mn:0.4%以下、P:0.04%以下、S:0.003%以下、Cr:16〜35%、Mo:0.8〜4.0%およびN:0.03%以下を含み、場合によってはCu:0.3〜1.5%を含有し、さらにNb:0.1〜0.6%、Ti:0.05〜0.5%およびAl:0.3%以下の1種もしくは2種以上を含み、かつこれら成分の間にNb+Ti≧7(C+N)+0.15の関係が成立し、残部は鉄および不可避的不純物からなるフェライト系ステンレス鋼で、その焼鈍、酸洗工程で硝酸とふっ酸からなる混酸中で酸洗仕上げしたものを用い、溶接接合ではC量が0.02%以下でタンク素材と同レベルの耐食性を有するフェライト系もしくはオーステナイト系ステンレス鋼のワイヤーを用い、溶接後バフ研磨にて酸化スケールを除去、あるいはさらにふっ酸と硝酸からなる処理剤を用いることを特長とする食品貯蔵タンクである。
【0007】
【作用】
以下、タンク用鋼組成の各成分の作用とその含有量の限定理由について説明する。
C,Nは鋼中に不可避的に含まれる元素である。これらを低減すると軟質になり加工性が向上する。また、本発明では溶接による鋭敏化の回避にNbとTiを添加するが、C,N量が多いとNb、Tiの添加量も増え、加工性や溶接性が損なわれるので低い方が好ましく、C≦0.03%、N≦0.03%、望ましくはC≦0.02%、N≦0.02%とし、C+N≦0.035%とする。
【0008】
Siは鋼の脱酸剤としてのほか、溶接時の溶け込み性向上に有効な元素であり、その効果を発現させるためには0.1%以上の添加が必要である。しかし、0.6%を越えると材料が硬質になり、加工性の低下や溶接部の靱性低下の原因となる。このため、Si量は0.1〜0.6%とした。
【0009】
Mnは鋼中に不可避的に存在するSと結合し、化学的に不安定な硫化物であるMnSを形成し耐食性を低下させることのほか、MnSの溶出により食品の汚染を引き起こす。また、鋼中に固溶するMnも耐食性を阻害するので低い方が好ましく上限を0.4%とする。
【0010】
Pは不純物として通常のステンレス鋼に含まれる量であればとくに特性上問題となることはない。したがって、通常のステンレス鋼に許容される量として、上限を0.04%とする。
【0011】
Sは鋼の耐食性に悪影響をおよぼすことのほか、イオンとして溶出すると食品の汚染を引き起こすため低い方が好ましく、上限を0.003%とする。
【0012】
Crはステンレス鋼の不動態皮膜を構成し、Moとともに鋼の耐食性を向上させるとともに不動態皮膜を通して溶出する金属イオンの低減に対して重要な元素である。塩化物イオンを含む中性あるいは酸性の水溶液環境における孔食や隙間腐食、ならびに不動態皮膜の強化に対し、16%以上、望ましくは20%を越えて添加することが必要である。 しかし、35%を越えると材料が硬質となり容器タンクへの加工が困難となるので、Cr量は16〜35%とする。
【0013】
MoはCrとともに鋼の耐食性向上に対して不可欠な元素であり、その効果はCr量が増すにつれ大きくなる。本発明のCr量レベルにおいては0.8%以上の添加でその効果が認められる。しかし、4%を超える添加は徒に鋼を硬質にし、さらに溶接時の溶け込み性を低下させるため容器タンクの生産性が低下する。このため、Mo量は0.8〜4.0%とする。
【0014】
Cuは、塩化物環境における耐局部腐食性や耐酸性を改善する。とくにMo量の少ない場合にCuの添加は効果的で、0.3%以上の添加が必要である。しかし、1.5%を越えて添加してもその作用は飽和し、また鋼の溶接性を低下させるので添加量の上限を1.5%とする。
【0015】
Tiは鋼中のC,Nを固定して粒界腐食を防止する。CおよびNの固定に必要な量は後述の限定式から計算される。また、TiはSを固定して化学的に安定な硫化物を形成し、MnSなどの化学的に不安定な非金属介在物の溶出による食品や飲料水の汚染を防ぐとともに、一定量の固溶Tiは鋼の活性溶解を抑制し、酸性の飲料水に対する耐食性を改善する作用を有する。
さらに、NbおよびAlとの複合添加を行うことで、ステンレス鋼板製造時の焼鈍後に行われる酸洗にふっ酸と硝酸の混酸を用いた酸洗の過程で強固な不動態化皮膜を作り、耐食性の改善とともに不動態皮膜を介して金属イオンが溶出するのを抑制する有用な元素である。しかしTiの含有量が多すぎると、クラスター状の介在物を生成し鋼の表面疵の原因となる。耐食性と耐溶出性の面からTiの下限は0.05%とし、表面性状の面から上限を0.5%とした。
【0016】
NbはTiとともに本発明鋼のC量レベルのフェライト系ステンレス鋼で問題となる粒界腐食を防止するのに有用な元素である。CおよびNの固定に必要な量は後述の限定式から計算されるが、0.1%未満では効果がなく、0.6%を越えて添加すると溶接部の高温割れ性や靱性を阻害するので、Nbの範囲は0.1〜0.6%とした。
【0017】
Alは脱酸剤として効果的な元素であるが、本発明を構成する上で重要な元素である。すなわち、NbおよびTiとの複合添加において鋼の焼鈍後のふっ酸と硝酸による酸洗時に良好な不動態皮膜を形成し、耐溶出性と耐食性の改善が著しい。したがって、一定レベルの耐食性を目標とした場合、Moの添加量を低めることができ、軟質でより良好な加工性が得られ、コストの上昇を最小限に抑えることができる利点もある。Al量が0.01%未満ではその効果が得られず、また0.3%を越えて添加すると溶接性を阻害する。したがって、Al量の範囲は0.01〜0.3%とする。
【0018】
以上の各成分の含有量限定に加え、本発明においてはC、N、NbおよびTiの各成分間において次の限定式、
Nb+Ti≧7(C+N)+0.15
を設ける。これは溶接部において耐粒界腐食性を確保するために必要な固定元素の量を求めるための指標である。Nb+Ti量が7(C+N)+0.15 %以下では溶接部が鋭敏化し、粒界腐食が生じるとともに金属イオンの溶出が著しくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
食品・飲料水の貯蔵タンクに要求される特性は、貯蔵する食品、飲料水に対する耐食性に加えて、金属イオンの溶出による貯蔵品の汚染や変質が少ないことである。
以下に本発明の作用効果を具体的に示す。 表1は試験に供したステンレス鋼の化学成分、酸洗条件および表面仕上げを示す。No.1〜3鋼は比較例、No.4〜5鋼は本発明例である。No.1鋼はSUS304、No.2鋼はSUS444で、No.3鋼は成分は本発明の範囲にあるが、酸洗条件が異なる鋼である。
【0020】
【表1】
【0021】
耐溶出性の評価は、pH4の酢酸水溶液に40℃で30日間浸漬し、試験後に試験液のイオン分析にて行なった。板厚1.5mmの冷延鋼板から、30×50mmのクーポンを切り出し、端面を#1000まで湿式研磨を施し試験片とした。また、溶接試験片としてNo.4鋼について、上記クーポン長手方向中央に、C量が0.01%のSUS444系と308L系の溶接ワイヤーを用いてそれぞれTIG溶接を行い、バフ研磨で溶接酸化スケールを除去し、さらにふっ酸と硝酸を含むスケール除去剤で化学処理したものを作成した。
容量800mlの円筒形ガラス製容器に試験液を500ml量り取り、液の中位に試験片を1枚吊り、恒温水槽を用いて浸漬試験を行なった。試験液のイオン分析はイオンクロマトグラフィーによった。
【0022】
表2に浸漬試験結果を示す。本試験ではいずれの鋼も孔食などの腐食は生じなかったが、比較に用いた鋼、ならびに308L系ワイヤーを用いたNo.4鋼のTIG溶接試験片を浸漬した試験液に着色が認められた。No.1鋼のSUS304は2ppmを超えるFe2+イオンと0.5ppmを超えるCr3+イオンが検出されたのに対して、比較例を含めたフェライト系鋼のそれはいずれも0.5ppm以下であり、耐溶出性に関しては、明らかにフェライト系鋼の方がオーステナイト系鋼より優れる。
No.2鋼とNo.4鋼の比較からCr量を高めることが効果的であることがわかる。次にNo.3鋼とNo.4鋼の2B仕上げ材の比較から、鋼の成分が本件発明の範囲であっても仕上げの酸洗条件が本件発明で規定する条件と異なれば、良好な耐溶出性が得られないことがわかる。また、溶接試験片では、308L系のワイヤーを用いると溶接部からの溶出が増加することがわかる。なお、本件発明例はすべて、Fe2+イオンが0.01ppm、Cr3+イオンは0.01ppm以下と優れた耐溶出性を示した。
このように、良好な耐溶出性は、TiとAlをNbに複合して添加した鋼をふっ酸と硝酸の混酸仕上げにすることによって得られるが、この理由としては、ふっ酸と硝酸の混酸中での酸洗により不動態皮膜中のCr濃度が高くなることに関連すると考えられる。また、溶接ワイヤーを用いる溶接では、本発明に規定する鋼に比べて耐食性レベルの劣る溶接ワイヤーを用いると溶接部において良好な耐溶出性が得られない。
【0023】
【表2】
【0024】
溶接部の耐溶出性の評価はアノード分極曲線の測定に拠った。試験は、第1図に示す塗布型電極を用い、30℃の0.1%乳酸に50ppmのCl−イオンを添加した試験液において、Ar脱気を行ないながら、自然電位から20mV/minの電位走査速度で、1.2V(飽和甘こう電極基準)まで測定を行なった。 供試材はNo.4鋼を用い、C量が0.01%のSUS444系の溶接ワイヤーを用い、Arバックガスシールドを施してTIG溶接を行なった。
試験片は、溶接のまま、溶接後バフ研磨を施し溶接時の酸化スケールを除去したもの、さらに5%のふっ酸と15%の硝酸を含む溶接スケール除去剤を30分間塗布して不動態皮膜の強化を施したものを用いた。
【0025】
図2に測定結果を示す。溶接のまま(a)では、酸化スケール部の溶出に伴う電流のピークが認められ、いったんは電流が減少するが不動態化することなく孔食が生じ再び電流が増加した。バフ研磨を施し、溶接時の酸化スケールを除去したもの(b)は、溶接の影響は取り除かれており、2B仕上げの母材とほぼ同レベルの不動態維持電流を示し、孔食の発生も認められなかった。ただし、分極曲線の全電位域で微少な電流のひげが認められた。一方、バフ研磨後ふっ酸と硝酸からなるスケール除去剤を塗布して不動態皮膜の強化処理をしたもの(b)では電流のひげは殆どなく溶接の影響は殆ど取り除かれていることを示した。
【0026】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明の作用効果を具体的に示す。表1に示した板厚1.5mmのNo.3鋼およびNo.4鋼を用い、0.05m3の半タンクを作成した。タンクの溶接は胴部はTIG突き合わせ溶接を、下鏡板と胴のTIG溶接はC量が0.01%の444系の溶接ワイヤーを用いた。 No.3を用いたタンクでは、溶接部はすべてバフ研磨で溶接酸化スケールを除去し、その後ふっ酸と硝酸からなる酸化スケール除去剤を塗布して化学処理を行なった。No.4鋼では、溶接部をバフ研磨したものと、上記スケール除去剤による化学処理を施したものをそれぞれ1缶体づつ作成した。
【0027】
試験は、半タンクに日本酒を8分目入れタンク上部をビニルにて密閉し、室温20〜25℃の恒温室にて3ヶ月の貯蔵試験を行なった。3ヶ月後開封し、酒の黄変の有無およびFe2+イオン濃度を調べた。No.3鋼のタンクでは酒の黄変が認められるとともに、0.1ppmのFe2+イオンの増加が見られた。一方、No.4鋼のタンクでは溶接部のバフ仕上げタンクおよびバフ後、化学処理を行なったタンクともに酒の黄変は認められず、鉄イオン濃度の増加も各々、0.02、0.01ppmであった。酒に対するFe2+イオンの許容量は0.1ppm以下といわれていることから、本件発明は酒の貯蔵タンクとしても十分な特性を有することがわかった。
【0028】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば中性あるいは酸性の清涼飲料水や酒などのアルコール飲料水に対して金属イオンの溶出に伴う汚染の少ないステンレス鋼製容器タンクが得られる。本発明によれば高価なチタンを用いることなく、特殊な溶接技術も必要としない利点を有する。また、使用するステンレス鋼のコストも従来の鋼に比べて若干のコストアップにとどまり比較的安価に製造することが可能となる。本発明は、上記食品の貯蔵タンクのほか他のあらゆる食品の製造機器、貯蔵タンク等に適用できる。
(以下余白)
【図面の簡単な説明】
【図1】 アノード分極曲線の測定に用いた試料電極を示した図。
【図2】 アノード分極曲線の測定結果を示した図。
Claims (5)
- タンクの素材に質量%で、C:0.03%以下、Si:0.1〜0.6%、Mn:0.6%以下、P:0.04%以下、S:0 . 003%以下、Cr:16〜35%、Mo:0 . 8〜4 . 0%およびN:0.03%以下を含み、さらにNb:0.1〜0.6%、Ti:0.05〜0.5%およびAl:0.01〜0 . 3%の1種もしくは2種以上を含み、かつこれら成分の間にNb+Ti≧7(C+N)+0.15の関係が成立し、残部は鉄および不可避的不純物からなるフェライト系ステンレス鋼であって、焼鈍、酸洗工程の最終酸洗槽においてふっ酸と硝酸からなる混酸で酸洗仕上げしたステンレス鋼板を用いることを特長とする食品貯蔵タンク。
- タンクの素材に質量%で、C:0.03%以下、Si:0.1〜0.6%、Mn:0.6%以下、P:0.04%以下、S:0.003%以下、Cr:16〜35%、Mo:0.8〜4.0%およびN:0.03%以下を含み、Cu:0 . 3〜1 . 5%を含有し、さらにNb:0.1〜0.6%、Ti:0.05〜0.5%およびAl:0.01〜0.3%の1種もしくは2種以上を含み、かつこれら成分の間にNb+Ti≧7(C+N)+0.15の関係が成立し、残部は鉄および不可避的不純物からなるフェライト系ステンレス鋼であって、焼鈍、酸洗工程の最終酸洗槽においてふっ酸と硝酸からなる混酸で酸洗仕上げしたステンレス鋼板を用いることを特長とする食品貯蔵タンク。
- 請求項1または2に記載のタンクの組み立てにおいて、溶接ワイヤーにC量が0.02%以下で、タンク素材と同レベルの耐食性を有するフェライト系もしくはオーステナイト系ステンレス鋼ワイヤーを用いて溶接接合することを特長とする食品貯蔵タンク。
- 請求項3に記載の溶接を施したタンクにおいて、溶接ビード部ならびに溶接熱影響部をバフ研磨等によって溶接時に生じた酸化スケールを除去することを特長とする食品貯蔵タンク。
- 請求項4に記載した方法によって溶接酸化スケールを除去した溶接ビード部ならびに溶接熱影響部が、ふっ酸と硝酸からなるスケール除去剤によって酸洗いされたことを特長とする食品貯蔵タンク。
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