JP3951495B2 - 進行波型電力合成回路及び無線基地局 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セルラ移動通信システムの基地局及びその高周波信号を増幅するための電力増幅器に関する。特に、線形補償電力増幅器に適用される電力合成回路に特徴を有する。
【0002】
【従来の技術】
セルラ基地局の電力増幅器に適用される電力合成回路として、マイクロウェイブス アンド アールエフの1998年8月号107ページから112ページに説明されているような分布型電力合成回路が知られている。図18は従来の分布型電力合成回路の回路構成図を示す。合成数をnとする。入力端子7より印加された高周波信号は順次分配回路103−1〜(n−1)によって、各増幅回路101−1〜nに分配される。各増幅回路101で増幅された高周波信号は、順次合成回路102−1〜(n−1)によって合成され、出力端子8に出力される。
【0003】
増幅回路101に使用される半導体素子の線形性を最大限に引き出すには各増幅回路101に入力される最大電力を低減する、すなわち各増幅回路101に入力される電力を等しくすることが望ましい。このとき、各増幅回路101が増幅すべき電力は等しくなる。
【0004】
各増幅回路101に入力される電力を等しくするための電力の分配の比率を、各分配回路について示している。例えば、入力端子7より入力伝送線路106に入力される電力をnとすれば、第1の増幅回路101−1に入力される電力と第2の分配回路103−2に入力される電力とは、1対(n−1)に分配される必要がある。他の分配回路の分配比率も同様の関係で求められる。
【0005】
一方、出力伝送線路107を介して出力端子8から出力される電力をnとすれば、第nの増幅回路101−nから出力される1の電力と第n−1の合成回路102−(n−1)から出力される(n−1)の電力とが合成される必要がある。他の合成回路の分配比率も同様の関係で求められる。
【0006】
このような従来技術の課題は、増幅回路101の線形性の補償が考慮されておらず、各増幅回路で発生する歪みに起因する高調波成分の電力分が電力合成回路の出力端子8より出力されることである。そのため、従来の電力増幅器においては、電力合成回路の後段にこれら高調波成分を遮断するフィルタを接続せざるを得なかった。このフィルタの挿入により生じる挿入損失により、フィルタを含む電力合成回路全体としては電力効率の劣化が生じていた。
【0007】
上記従来技術においては、方向性結合器により電力の分配、合成が行われている。電力の分配、合成を行う従来技術としては、方向性結合器の他に線路のインピーダンス比を利用するものがある。線路のインピーダンス比に応じて電力を分配・合成する。第1の分配回路103−1を例にとれば、入力端子7から第1の接続点までの線路の特性インピーダンスをZ0/n、第1の接続点から第1の電力増幅回路までの線路の特性インピーダンスをZ0、第1の接続点から第2の分配回路(第2の接続点)までの線路の特性インピーダンスをZ0/(n−1)とすればよい。
【0008】
しかし、線路のインピーダンス比により電力の分配、合成を行う場合には、方向性結合器を使用するよりも回路を安価に構成できる利点があるものの、複数の増幅回路101間のアイソレーションが不十分であるため、増幅回路101のいずれか一つ以上に特性変化が生じた場合、分布型電力増幅回路のインピーダンス関係を擾乱するため、著しく電力合成効率が劣化するおそれがあることである。もし一つの増幅回路が故障し、その入出力インピーダンスが無限大になると、その他の増幅回路の出力インピーダンスが上昇してその増幅回路への反射電力が増大し、この反射電力により連鎖反応的に増幅回路が破壊されるといった故障を引き起こす可能性もある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
進行波型電力合成回路においては、各増幅回路から出力される電力のバランスがとれていなければ、電力が合成されない。本発明の進行波型電力合成回路では、各増幅回路から出力される電力のバランスをとりつつ、増幅回路から出力される高調波を相殺するように構成する。
【0010】
本発明の原理を図19に示す。分配回路間または合成回路間を接続する伝送線路長(電気長)をLとする(簡略のため、分配回路及び合成回路は図では省略している)。図19(a)に、出力点1901において生じるk次高調波の位相差と、それを相殺するための線路長Lとの関係を示す。基本波の波長をλとし、線路長Lによりφの位相ずれが生じるものとする。第一の増幅回路1902から生じたk次高調波は、入力点1900の位相を基準とすると、伝送線路1905により出力点1901においてkφの位相ずれを生じる。一方、第二の増幅回路1903から生じたk次高調波は、伝送線路1904により出力点1901においてφの位相ずれが生じている。したがって、2つの増幅回路で生じたk次高調波の出力点1901での位相差Δφは(k−1)φとなる。第一の増幅回路1902からのk次高調波と第二の増幅回路1903からのk次高調波の位相が反転した場合に、そのk次高調波が相殺される。Δφ=λ/2の場合、2つの増幅回路からのk次高調波の位相は反転する。この場合の線路長を2次〜5次までの高調波について示している。
【0011】
一方、進行波型電力合成回路として機能するためには各増幅回路から出力される電力のバランスがとれていることが必要である。このことは、各増幅回路から出力される電力(基本波または高調波)の合成もしくは相殺はすべての増幅回路について等しく行われる必要があることを意味する。例えば、進行波型電力合成回路の一部の増幅回路のみについて高調波を相殺すると、高調波を相殺した増幅回路と相殺しなかった増幅回路とでは基本波の出力の大きさに相違が生じ、合成回路のバランスが崩れてしまう。
【0012】
高調波を相殺する増幅回路の組合せをつくるため、進行波型電力合成回路に含まれる増幅回路を偶数個とする。4合成、6合成、8合成、10合成の例を図19(b)に示す。例えば、4合成の場合であれば、相殺するための増幅回路の組合せは2通りある。第一の組合せは増幅回路{(1,2)、(3,4)}、第二の組合せは増幅回路{(1,3)、(2,4)}である。そこで、増幅回路(1,2)間の伝送線路長(電気長)もしくは増幅回路(1,3)間の伝送線路長をk次高調波が相殺される伝送線路長(=λ/(2(k−1)))に定めればよい。例えば、増幅回路(1,2)間の伝送線路長のλ/8とすれば、増幅回路(1,2)により、5次の高調波が相殺され、増幅回路(1,3)により、3次の高調波が相殺されることになる。これらの組合せにおいて、増幅回路間を接続する伝送線路の電気長は等しい。
【0013】
加えて、偶数個の増幅回路を含む進行波型電力合成回路は、高調波を相殺する増幅回路の組合せの取り方が複数存在し、全ての可能な組合せについて高調波が相殺されるようになっている必要がある。可能な組合せの一部でも高調波を相殺できないものがあれば、基本波の出力の大きさに相違が生じ、合成回路のバランスが崩れてしまう。図19(b)の例では、隣接する増幅回路間の伝送線路長を等しくしている。この場合は、隣接する増幅回路以外のいずれかの組合せにおいて、高調波が相殺できるようになっていればよい。
【0014】
なお、伝送線路長は、隣接しない増幅回路による組合せについての伝送線路長によって定めるのが望ましい。この場合、回路全体をコンパクトに構成することができる。また、増幅回路から出力される高次高調波の電力は、一般に高調波の次数が低いほどそのエネルギーが大きいため、より低次の高調波、特に2次、3次の高調波を相殺することが望ましい。後述するように、隣接しない増幅回路の組合せにおいて3次の高調波が相殺できるようになっていることが実用的である。
【0015】
相殺される高調波は、特性を同一とする各増幅回路から振幅的にバランスして出力されるため、進行波型電力合成回路の出力端には出力されない。そのため、電力増幅器においては、進行波型電力合成回路の後段に高調波成分を遮断するフィルタを接続する必要がなくなることで、フィルタの挿入損失による電力効率劣化が解消される。
【0016】
【発明の実施の形態】
移動通信において、限られた周波数を効率よく繰り返して使用し、システムが収容する加入者容量を増大させるために、図16(a)に示されるようなセルラ方式を採用する。セルラ方式においては、アンテナの指向性を鋭くすることにより一つの基地局が発射する電波の到達距離を局所化して(セル1601〜1605)、空間的に同一の周波数を再利用する。例えば、セル1601と1603では同一周波数f1を使用する。基地局の構成を図16(b)に示す。ベースバンド信号処理装置(図示せず)から供給される信号は、変復調装置1610により電波として空間を伝播できる周波数(搬送波周波数)に変換される。送受信信号増幅装置1611は、セル内の端末に電波を到達させるため(送信側)、あるいは端末からくる微弱な信号を抽出するため(受信側)、送受信信号の電力を増幅する。送信電力(線形補償)増幅器1007により増幅された信号は、アレイアンテナ1612の形成する鋭い指向性の電力としてセル内に伝送される。
【0017】
現行のセルラ移動通信システムでは、端末の小型化の要請、システムが要求する情報伝送量、電磁波の空間減衰特性から、基地局が発射する電波の到達距離は数kmから20kmくらい、使用する周波数は数百MHzから数GHzの範囲、一端末の放射電力は数百mWから2Wくらいである。この場合、数十から数百の加入者を一基地局がサポートするためには、基地局の送信電力増幅器1007の出力には数十から数百Wの平均送信電力が要求される。
【0018】
さらに、多様な通信サービスを実現するため主流となっているディジタル移動体通信方式においては、位相・振幅変調方式が採用されるため、送信電力増幅器1007には高い線形性が要求される。送信電力増幅器を実現する半導体素子の非線型性を補償するために、その効率は一般に低く、飽和出力で数百Wから数KWの値が送信電力増幅器に要求されている。このため、送信電力増幅器の効率向上は基地局の消費電力低減に大きな効果を有する。
【0019】
送信電力の増幅は、図17(a)に示す送受信電力増幅装置の中の線形補償電力増幅器1007でなされる。受信された信号は低雑音増幅器1006により増幅される。図17(b)に代表的な線形補償電力増幅器1007として、フィードフォワード型電力増幅器の構成例を示す。主電力増幅回路1030で増幅された主信号は、分配回路1021で分配され、増幅前の主信号と合成回路1022により合成される。これにより主信号の増幅により生じた誤差信号(歪信号)が抽出される(誤差信号抽出回路)。抽出された誤差信号は誤差電力増幅回路1031により増幅され、増幅された誤差信号は合成回路1023により増幅された主信号と合成されることにより、増幅された主信号から歪みが消去される(歪み除去回路)。フィードフォワード制御回路1032は、電力をモニタし、歪みの消去を最適化すべく可変位相器1013、1014を制御する。
【0020】
一般に、現状の半導体の電力増幅器の線形性が十分でないため、線形補償電力増幅器のなかに大出力の主電力増幅回路1030をはめ込み、システムで要求される電力増幅の線形性を確保する。電力増幅器に用いられる半導体素子は、一素子で出力しうる電力は一般に小さく、たとえば現在の技術水準では2GHz帯で飽和出力が10-200W程度である。そこで、主電力増幅回路1030では、半導体素子による増幅器を複数用いてその出力を合成する。
【0021】
図1に主電力増幅回路1030として使用される進行波型電力合成回路の第一実施例の第一の構成例を示す。合成数をnとする。分配回路1及び合成回路2に方向性結合器を適用し、伝送線路4a、4bを設ける。入力端子7に入力伝送線路5を介して分配回路1−1の入力端子が結合され、分配回路1−1の第一の出力端子は電力増幅回路3−1に接続され、第二の出力端子は結合用伝送線路4b−1を介して分配回路1−2の入力端子と結合される。電力増幅回路3−1の出力は、結合用伝送線路4a−1を介し合成回路2−1の第一の入力端子と結合される。合成回路2−1の第二の入力端子には電力増幅回路3−2の出力が結合されており、その出力端子は結合用伝送線路4a−2を介して合成回路2−2の第一の入力端子と結合される。
【0022】
同様に、分配回路1−i(2≦i≦n−2)の入力端子には結合用伝送線路4b−(i−1)を介して分配回路1−(i−1)の第二の出力端子が結合される。分配回路1−iの第一の出力端子は、電力増幅回路3−iに接続され、第二の出力端子は結合用伝送線路4b−iを介して分配回路1−(i+1)の入力端子と結合される。
【0023】
また、合成回路2−i(2≦i≦n−2)の第一の入力端子には結合用伝送線路4a−iを介して、合成回路2−(i−1)の出力端子が結合され、第二の入力端子には電力増幅回路3−(i+1)の出力が結合されている。出力端子は結合用伝送線路4a−(i+1)を介して、合成回路2−(i+1)の第一の入力端子と結合される。
【0024】
分配回路1−(n−1)、合成回路2−(n−1)も同様の接続関係を有する。但し、分配回路1−(n−1)の第二の出力端子は、結合用伝送線路4b−(n−1)を介して電力増幅回路3−nと結合する。また、合成回路2−(n−1)の第一の入力端子には結合用伝送線路4a−(n−1)を介して、合成回路2−(n−2)の出力端子が結合され、第二の入力端子は電力増幅回路3−nの出力と結合する。合成回路2−(n−1)の出力は、出力伝送線路6を介して出力端子8と結合する。なお、分配回路(合成回路)の分配比(合成比)を図中に示した。
【0025】
分配回路1及び合成回路2に方向性結合器を使用する場合には、各電力増幅回路3間のアイソレーションを高く保つことができる。また、方向性結合器においては、その結合量はカプラを形成する並走導体の間隔により決定され、結合用伝送線路4、入力伝送線路5及び出力伝送線路6のインピーダンスを等しくできる。これらの線路をマイクロストリップ線路で形成する場合はその線路幅を一定にできるため、電力合成回路の回路面積を抑制することができる。
【0026】
本発明では、結合用伝送線路4の電気長Lを上述した原理に基づいて定める。進行波型電力増幅器において組合せとなる電力増幅回路間の電気長がλ/(2i)(λ=基本波の波長、i=正の整数)となるようにし、かつ隣接する電力増幅回路間の伝送線路長が等しくなるようにすればよい。このとき、λ/(2i)だけ離れた電力増幅回路から出力される(i+1)次高調波の電力は再び電力増幅器に戻され、基本波成分へ変換される。これにより、電力増幅器の出力合成効率を向上させることができる。
【0027】
図2は進行波型電力合成回路(第一実施例)の第二の構成例を示すブロック図である。図1の構成例における分配回路1−(n−1)および合成回路2−1をウイルキンソン型電力分配回路9およびウイルキンソン型電力合成回路10とそれぞれ置き換えたことに特徴を有する。分配回路1−nおよび合成回路2−1の分配比および合成比は1対1であり、電磁界結合を用いた一層構造の方向性結合器で分配回路1−nおよび合成回路2−1を構成する場合、必要とされる電磁界結合量が大きく、製作が困難となる。1対1の分配比(合成比)を有するウイルキンソン型電力分配(合成)回路は、一層構造の平面回路で容易に製作でき、コストを低減できる効果がある。
【0028】
図3は進行波型電力合成回路(第一実施例)の第三の構成例を示すブロック図である。本構成例の第一の特徴は、電力増幅器3の各々の出力端にショートスタブ52が接続されている点である。具体的には、合成回路2は四分の一方向性結合器で実現し、ショートスタブ52は基本波(f)の四分の一波長の電気長を有する。このようなショートスタブを設けることにより、偶数次高調波(2f、4f・・)に関しては、電力増幅回路の出力端がショートとなるため、偶数高調波電力は電力増幅回路に帰還され、その一部が基本波成分に変換されるため、進行波型電力合成回路の効率が上昇する。
【0029】
かかる構成を利用した場合には、偶数次高調波をショートスタブにより、奇数次高調波を伝送線路長の選択により高調波成分を相殺することが望ましい。例えば、8合成の場合にはm=1/8とすることにより、3次高調波、5次高調波を相殺することができる。奇数次高調波を相殺するように進行波型電力合成回路を構成した場合、合成回路から出力される電力の歪みが改善されるため、動作点を上げることができ、これにより合成回路の効率が改善される。
【0030】
第二の特徴は、合成回路2の整合終端に基本波の十二分の一波長の電気長を有するオープンスタブ54および一端を接地した共振用インダクタ53を並列結合する点である。共振用インダクタ53のインダクタ値は、基本波の周波数でオープンスタブ54と並列共振をするように選ばれている。例えば、基本波2GHz(セルラシステムで用いられる周波数)では、約6nHとなり、実用上十分なQ値で実現可能である。このとき、三次高調波(3f)に関して、四分の一波長方向性結合器(合成回路2)の整合終端点がショートとなるため、増幅器の入力端はオープンとなります(四分の一の一端[=整合終端点]がショートであれば、他端[=増幅器との結合点]はオープン)。三次高調波電力は、合成回路2の整合終端抵抗で消費されることなく電力増幅回路に帰還され、その一部が基本波成分に変換されるため、各電力増幅器のバランス
が崩れた場合においても進行波型電力合成回路の効率を高く維持することができる。
【0031】
図4は進行波型電力合成回路(第一実施例)の第四の構成例を示すブロック図である。図3の構成例における分配回路1−(n−1)および合成回路2−1をウイルキンソン型電力分配回路9およびウイルキンソン型電力合成回路10とそれぞれ置き換えたものである。
【0032】
図5は図1に示した構成例を平面回路で実現した場合のパタン図である。n=4の場合の進行波型電力合成回路の平面パタンを示す。入力端子7に入力マイクロストリップ線路15(入力伝送線路5)を介し分配用マイクロストリップ方向性結合器11−1(分配回路1)の入力端子が結合する。分配用マイクロストリップ方向性結合器11−1の第一の出力端子は面実装型電力増幅回路13−1(電力増幅回路3)と結合し、第二の出力端子は、結合用マイクロストリップ線路14b−1(結合用伝送線路4b)を介し分配用マイクロストリップ方向性結合器11−2の第一の入力端子と結合している。なお、面実装型電力増幅器13−1の入出力端子にはそれぞれ入力整合用マイクロストリップ線路20b−1及び出力整合用マイクロストリップ線路20a−1が接続されている。面実装型電力増幅器13−1の出力は、結合用マイクロストリップ線路14a−1(結合用伝送線路4a)を介して合成用マイクロストリップ方向性結合器13−1(合成回路2)の第一の入力と結合する。
【0033】
また、合成用マイクロストリップ方向性結合器12−3の第一の入力端子には、結合用伝送線路14a−3を介して合成用マイクロストリップ方向性結合器12−2の出力端子が結合し、第二の出力端子には面実装型電力増幅回路13−4が結合している。合成用マイクロストリップ方向性結合器12−3の出力端子は出力マイクロストリップ線路16(出力伝送線路6)を介して出力端子8と結合する。なお、括弧中に示したのは図1の対応する回路構成である。また、分配用マイクロストリップ方向性結合器11、合成用マイクロストリップ方向性結合器12には、例えば、四分の一波長マイクロストリップ方向性結合器を使用する。
【0034】
図5の平面パタンにおいて以下の特徴を有する。第一に分配用マイクロストリップ方向性結合器を構成するマイクロストリップカプラ間の線分状ギャップの長手方向中心軸は、各分配用マイクロストリップ方向性結合器11−1〜3につき直線状に配置されている。合成用マイクロストリップ方向性結合器12についても同様である。マイクロストリップ方向性結合器のマイクロストリップカプラの両端部では、線分状ギャップに生じる等価磁流波源の方向が互いにヌルの放射方向である。そのため、分配用(合成用)マイクロストリップ方向性結合器11(12)相互間の電磁結合が抑制され、進行波型電力合成回路の動作が安定する。
【0035】
第二に、分配用マイクロストリップ方向性結合器11の線分状ギャップと合成用マイクロストリップ方向性結合器12の線分状ギャップとが対向しない、あるいは対向する部分が極力小さくなるように配置する。図7の例では、分配用マイクロストリップ方向性結合器11−1〜3の線分状ギャップはそれぞれ結合用マイクロストリップ線路14a−1〜3に対向し、合成用マイクロストリップ方向性結合器12−1〜3の線分状ギャップはそれぞれ結合用マイクロストリップ線路14b−1〜3に対向するように配置されている。分配用マイクロストリップ方向性結合器11の線分状ギャップと合成用マイクロストリップ方向性結合器12の線分状ギャップとを対向配置すると、分配用マイクロストリップ方向性結合器のマイクロストリップカプラ11と合成用マイクロストリップ方向性結合器12のマイクロストリップカプラとの間で電磁結合し、回路動作に悪影響を与えるおそれがある。分配用マイクロストリップ方向性結合器の線分状ギャップに生じる等価磁流波源と合成用マイクロストリップ方向性結合器の線分状ギャップに生じる等価磁流波源が直接対向させないことにより、進行波型電力合成回路の動作が安定する。
【0036】
図6は図2に示した構成例を平面回路で実現した場合のパタン図である。n=4の場合の進行波型電力合成回路の平面パタンを示す。図5の平面パタンと比較すると、分配用マイクロストリップ方向性結合器11−3が平面ウイルキンソン二分配回路21(ウイルキンソン型電力分配回路9)に、合成用マイクロストリップ方向性結合器12−1が平面ウイルキンソン二合成回路22(ウイルキンソン型電力分配回路10)に、それぞれ置換されている。平面回路パタンの製作精度を軽減でき、製造コストを低減させることができるのは図2に関して述べた通りである。なお、括弧中に示したのは図2の対応する回路構成である。
【0037】
図7は図3に示した構成例を平面回路で実現した場合のパタン図である。n=4の場合の進行波型電力合成回路の平面パタンを示す。各面実装型電力増幅回路13の出力端に基本波の四分の一波長の電気長を有するショートマイクロストリップスタブ62(ショートスタブ52)が接続されており、各合成用マイクロストリップ方向性結合器12の整合終端に基本波の十二分の一波長の電気長を有するオープンマイクロストリップスタブ63(オープンスタブ54)および一端を接地した共振用チップインダクタ64(共振用インダクタ53)が並列結合されている。なお、括弧中に示したのは図3の対応する回路構成である。
【0038】
図8は図5に示した平面パタンの第一の変形例である。各結合用マイクロストリップ線路14a(14b)の長手方向が合成用マイクロストリップ方向性結合器12(各分配用マイクロストリップ線路11)の長手方向に対して略直角の方向になるように配置している。かかる配置により進行波型電力合成回路の入力端子7と出力端子8との間隔を短くでき、回路面積を低減できる。
【0039】
合成用マイクロストリップ方向性結合器12−1を平面ウイルキンソン二合成回路に、分配用マイクロストリップ方向性結合器11−3を平面ウイルキンソン二分配回路に置き換えてもよい(図2の構成例に対応)。また、図3、図4に示す構成例についても図8の平面パタンを適用できることはもちろんである。
【0040】
図9は図9に示した平面パタンの第二の変形例である。分配用マイクロストリップ方向性結合器11及び合成用マイクロストリップ方向性結合器12を、四分の一円弧状分配用波長マイクロストリップ方向性結合器31及び四分の一円弧状合成用マイクロストリップ方向性結合器32で、置換している。図9の構造では、各四分の一円弧状分配用マイクロストリップ方向性結合器(各四分の一円弧状合成用マイクロストリップ方向性結合器)は相互に平行移動の関係で配置されている。
【0041】
マイクロストリップ方向性結合器の線分状ギャップを円弧状に形成することにより、四分の一円弧状分配用マイクロストリップ方向性結合器の線分状ギャップに生じる等価磁流波源と四分の一円弧状合成用マイクロストリップ方向性結合器の線分状ギャップに生じる等価磁流波源が直接対向しないため、進行波型電力合成回路は安定に動作する。また、入力端子7から出力端子8への横方向の寸法も、図5の進行波型電力増幅回路と比較して、概略三分の二に短縮される。
【0042】
図10に示すように、図9の平面パタンにおいて、四分の一円弧状合成用マイクロストリップ方向性結合器32−1を平面ウイルキンソン二合成回路22に、四分の一円弧状分配用マイクロストリップ方向性結合器31−3を平面ウイルキンソン二分配回路21に置き換えてもよい(図2の構成例に対応)。また、図3、図4に示す構成例についても図9、図10の平面パタンを適用できることはもちろんである。
【0043】
図11に主電力増幅回路1030として使用される進行波型電力合成回路の第二実施例の第一の構成例を示す。合成数をnとする。第二実施例においては線路のインピーダンス比によって電力を分配もしくは合成を行う。入力端子111に入った信号は、入力伝送線路101a0を介し第一の分配回路(入力整合用伝送線路101f1,分配用伝送線路101a1)により分配される。第一の分配回路の第一出力(入力整合用伝送線路101f出力)は、第一の電力増幅器101c1に入力され、第二出力(分配用伝送線路101a出力)は第二の分配回路(101f2,101a2)に入力される。電力の分配・合成の比率を、入力整合用伝送線路101fと分配用伝送線路101aの接続点に示している。例えば、入力端子111より入力伝送線路101a1に入力される電力をnとすれば、第一の入力整合用伝送線路101f1に入力される電力と第一の分配用伝送線路101a1に入力される電力とは、1対(n−1)に分配される必要がある。このためには、入力整合用伝送線路101f1の特性インピーダンスをZ0とすれば、入力伝送線路101a0の特性インピーダンスはZ0/n、第一の分配用伝送線路101a1の特性インピーダンスはZ0/(n−1)とすればよい。他の入力整合用伝送線路、分配用伝送線路のインピーダンスも同様の関係で求められる。
【0044】
第一の電力増幅器101c1の出力は線路101enを介して第n−1の合成回路(合成用伝送線路101b(n−1),出力整合用伝送線路101e(n−1))の第一入力(合成用伝送線路101b入力)となる。なお、第二入力(出力整合用伝送線路101e入力)は第二の電力増幅器101c2の出力である。
【0045】
同様に、第iの分配回路(2≦i≦n−2)には、第i−1の分配回路の第二出力が入力される。その第一出力(101f)は電力増幅器101ciに入力され、第二出力(101a)は第i+1の分配回路に入力される。また、第n−i(2≦i≦n−2)の合成回路の第一入力(101b側)として、第n−(i−1)の合成回路の出力が入力され、第二入力(101e側)としては、第i+1の電力増幅器の出力が入力される。
【0046】
第n−1の分配回路(101f(n−1),101a(n−1))、第1の合成回路(101b1,101e1)も同様の接続関係を有する。第n−1の分配回路の第二出力(101a側)は線路101fnを介して第nの電力増幅器101cnに入力される。また、第1の合成回路の出力は、出力伝送線路101b0を介して出力端子112と結合される。分配比もしくは合成比、各線路のインピーダンス比は図中に示す通りである。
【0047】
第一の特徴として、伝送線路101a及び101bの電気長は、第一の実施例の場合と同様に定める。これにより、電力増幅器の出力合成効率を向上することができる。
【0048】
第二の特徴として、電力増幅器101ciの入力側と電力増幅器101ci+1(1≦i≦n−1)の入力側とを直列抵抗を含んだアイソレーション用伝送線路101diにより接続する。ここで、アイソレーション用伝送線路101dは伝送線路101a及び101bと等しい電気長を有する。かかる構成により、電力増幅器への入力にアンバランスが生じても、アイソレーション用伝送線路の直列抵抗により吸収することができ、各電力増幅器間のアイソレーションは高く保たれる。
【0049】
図12は進行波型電力合成回路(第二実施例)の第二の構成例を示すブロック図である。図11の構成に加えて、電力増幅器101ciの出力側と電力増幅器101ci+1(1≦i≦n−1)とを直列抵抗を含んだアイソレーション用伝送線路101diにより接続する。かかる構成においては、電力増幅器の出力間におけるアイソレーションが向上するので、図11の構成例と比べ、各電力増幅器101c間での特性偏差等の影響を低減できる。
【0050】
図13は進行波型電力合成回路(第二実施例)の第三の構成例を示すブロック図である。図11の実施例と異なり、分配回路については方向性結合器を採用している。増幅前のずれは電力増幅器により増幅され、回路動作に与える影響が大きいため、入力側ではアイソレーションを高くすることが望ましい。
【0051】
各電力増幅器間を接続している入力側の結合用伝送線路108a1〜108a(n−1)の前に方向性結合器108e1〜108e(n−1)を挿入する。これらの方向性結合器により、各電力増幅器に電力を分配する。方向性結合器の結合度は、第一の方向性結合器108e1は1/n、第二の方向性結合器108e2は、1/(n−1)、第n−1の方向性結合器108e(n−1)は、1/2である。図に示す例では、これら方向性結合器として四分の一波長方向性結合器を使用し、そのために生じる位相差を補償するために出力側には概略1/4波長の電気長をもつ位相補償用伝送線路108h1〜108h(n−1)を設けている。また、入力側の結合用伝送線路108a(n−1)の後に概略1/2波長の電気長をもつ入力側位相補償用伝送線路108jを設けている。第n−1の方向性結合器にかえて、ウイルキンソン型電力分配回路を使用してもよい。
【0052】
かかる構成により、各々の電力増幅器入力側のアイソレーションを高くして、各電力増幅器間の入力インピーダンスの影響による異常発振等を低減させるとともに、入力側の結合用伝送線路108aのインピーダンスを一定とできるので、回路規模の増大を抑えることができる。
【0053】
図14は進行波型電力合成回路(第二実施例)の第四の構成例を示すブロック図である。図13の実施例と異なる点は、各電力増幅器の出力側に設けられた伝送線路109f1〜109fnの線路長を概略1/4波長とし、第iの電力増幅器109ci(2≦i≦n)の出力端と第i−1の結合用伝送線路109b(i−1)の出力側との間にアイソレーション用抵抗109d(i−1)を設ける。かかる構成により、図12の構成と同様、各電力増幅器出力側のアイソレーションも高くすることができ、電力増幅器間での特性偏差の影響を低減させることができる。
【0054】
図15は図11に示した進行波型電力合成回路の構成を一層構造の平面回路で実現した場合の平面パタンである。n=4の例を示している。信号は、入力端子1101に入力マイクロストリップ線路10a0を介して第1のトランジスタチップ(電力増幅器)10c1の入力側線路10f1と結合用伝送線路10a1に電力分配される。出力側も同様に、第1〜第3のトランジスタチップにより増幅された信号の和は、結合用伝送線路10b1を通過し、出力側線路10d4から出力される第4のトランジスタチップ10c4により増幅された信号と合成され、出力マイクロストリップ線路10b0を介し出力端子1102より出力される。ここで、各トランジスタチップの入力側線路10f間には、アイソレーション抵抗を含むアイソレーション用線路10e1〜10e3が設けられている。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、電力合成回路において高調波成分を相殺することができるために、電力増幅器の電力効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】進行波型電力合成回路(第一実施例)の第一の構成例を示すブロック図である。
【図2】進行波型電力合成回路(第一実施例)の第二の構成例を示すブロック図である。
【図3】進行波型電力合成回路(第一実施例)の第三の構成例を示すブロック図である。
【図4】進行波型電力合成回路(第一実施例)の第四の構成例を示すブロック図である。
【図5】進行波型電力合成回路(第一実施例)の第一の構成例に対応する平面回路パタン図である。
【図6】進行波型電力合成回路(第一実施例)の第二の構成例に対応する平面回路パタン図である。
【図7】進行波型電力合成回路(第一実施例)の第三の構成例に対応する平面回路パタン図である。
【図8】進行波型電力合成回路(第一実施例)の第一の構成例に対応する平面回路パタン図である。
【図9】進行波型電力合成回路(第一実施例)の第一の構成例に対応する平面回路パタン図である。
【図10】進行波型電力合成回路(第一実施例)の第二の構成例に対応する平面回路パタン図である。
【図11】進行波型電力合成回路(第二実施例)の第一の構成例を示すブロック図である。
【図12】進行波型電力合成回路(第二実施例)の第二の構成例を示すブロック図である。
【図13】進行波型電力合成回路(第二実施例)の第三の構成例を示すブロック図である。
【図14】進行波型電力合成回路(第二実施例)の第四の構成例を示すブロック図である。
【図15】進行波型電力合成回路(第二実施例)の第一の構成例に対応する平面回路パタン図である。
【図16】(a)はセルラシステムの構成図、(b)はセルラ基地局の構成図である。
【図17】(a)はセルラ基地局の送受信信号増幅装置の構成図、(b)はセルラ基地局用線形補償電力増幅器のブロック図である。
【図18】従来の分布型電力合成回路の構成を示すブロック図である。
【図19】本発明の原理を説明するための図である。
【符号の説明】
1…分配回路、2…合成回路、3…電力増幅回路、4…結合伝送線路、5…入力伝送線路、6…出力伝送回路、7…入力端子、8…出力端子、9…ウイルキンソン型電力分配回路、10…ウイルキンソン型電力合成回路、52…基本波ショートスタブ、53…並列共振用インダクタ、54…三倍波ショートスタブ。
Claims (8)
- 並列に接続された偶数の電力増幅回路と、入力電力を上記偶数の電力増幅回路のそれぞれに分配する直列に接続された複数の分配回路と、上記偶数の電力増幅回路のそれぞれの出力電力を合成する直列に接続された複数の合成回路とを有し、
上記並列に接続された偶数の電力増幅回路から重複なく任意の2個ずつを取り出して2個1組の組合せの集合を定義した場合に、上記組合せを構成する2個の電力増幅回路の入力にそれぞれ接続された上記分配回路間に直列に接続された伝送線路の総電気長および上記組合せを構成する2個の電力増幅回路の出力にそれぞれ接続された上記合成回路間に直列に接続された伝送線路の総電気長が上記集合に属する全ての組合せについて等しくλ/2i(λ=基本波の波長、i=正の整数)となり、上記全ての組合せの成立する上記電気長には、最も短い電気長以外の電気長がλ/4であるものを含む
ことを特徴とする電力合成回路。 - 請求項1記載の電力合成回路において、
上記分配回路は方向性結合器であり、かつ上記電力増幅回路に分配される入力電力が上記偶数の電力増幅回路のそれぞれでほぼ均等になるように上記入力電力を分配することを特徴とする電力合成回路。 - 並列に接続された偶数の電力増幅回路と、入力電力を上記偶数の電力増幅回路のそれぞれに分配する直列に接続された複数の分配回路と、上記偶数の電力増幅回路のそれぞれの出力電力を合成する直列に接続された複数の合成回路と、上記偶数の電力増幅回路のそれぞれの出力端にλ/4(λ=基本波の波長)の電気長を有するショートスタブとを有し、
上記並列に接続された偶数の電力増幅回路から重複なく任意の2個ずつを取り出して2個1組の組合せの集合を定義した場合に、上記組合せを構成する2個の電力増幅回路の入力にそれぞれ接続された上記分配回路間に直列に接続された伝送線路の総電気長および上記組合せを構成する2個の電力増幅回路の出力にそれぞれ接続された上記合成回路間に直列に接続された伝送線路の総電気長が上記集合に属する全ての組合せについて等しくλ/2i(i=正の整数)となり、上記全ての組合せの成立する上記電気長には、最も短い電気長以外の電気長がλ/4であるものを含む
ことを特徴とする電力合成回路。 - 請求項3記載の電力合成回路において、
上記分配回路は方向性結合器であり、かつ上記電力増幅回路に分配される入力電力が上記偶数の電力増幅回路のそれぞれでほぼ均等になるように上記入力電力を分配することを特徴とする電力合成回路。 - 並列に接続された偶数の電力増幅回路と、入力電力を上記偶数の電力増幅回路のそれぞれに分配する直列に接続された複数の分配回路と、上記偶数の電力増幅回路のそれぞれの出力電力を合成する直列に接続された複数の合成回路と、上記複数の合成回路のそれぞれの整合終端にλ/12(λ=基本波の波長)の電気長を有するオープンスタブと上記オープンスタブと並列結合されるシステムで用いられている周波数で、三次高調波がショートとなるような、該オープンスタブと並列結合されるインダクタとを有し、
上記並列に接続された偶数の電力増幅回路から重複なく任意の2個ずつを取り出して2個1組の組合せの集合を定義した場合に、上記組合せを構成する2個の電力増幅回路の入力にそれぞれ接続された上記分配回路間に直列に接続された伝送線路の総電気長および上記組合せを構成する2個の電力増幅回路の出力にそれぞれ接続された上記合成回路間に直列に接続された伝送線路の総電気長が上記集合に属する全ての組合せについて等しくλ/2i(i=正の整数)となることによって三次高調波で電力の一部が基本波成分に変換され、上記全ての組合せの成立する上記電気長には、最も短い電気長以外の電気長がλ/4であるものを含む
ことを特徴とする電力合成回路。 - 請求項5記載の電力合成回路において、
上記入力整合伝送線路と上記入力整合線路に接続された上記入力伝送線路とのインピーダンス比によって入力電力を分配し、上記出力整合伝送線路と上記出力整合線路に接続された上記出力伝送線路とのインピーダンス比によって出力電力を合成することを特徴とする電力合成回路。 - 請求項6記載の線形補償電力増幅器において、
上記主電力増幅回路は、偶数の電力増幅回路と、入力電力を上記偶数の電力増幅回路のそれぞれに分配する直列に接続された複数の分配回路と、上記偶数の電力増幅回路のそれぞれの出力電力を合成する直列に接続された複数の合成回路とを有し、
上記電力増幅回路間を接続する伝送線路の電気長が等しくなる組合せが上記複数の電力増幅回路について過不足なく成立する全ての組合せについて、上記組合せの成立する上記電気長がλ/2i(λ=基本波の波長、i=正の整数)となることを特徴とする線形補償電力増幅器。 - 請求項6記載の線形補償電力増幅器において、
上記主電力増幅回路は、並列接続された偶数の電力増幅回路と、入力電力を上記偶数の電力増幅回路のそれぞれに分配する複数の分配回路と、上記偶数の電力増幅回路のそれぞれの出力電力を合成する複数の合成回路とを有し、
上記並列接続された電力増幅回路は隣接する上記電力増幅回路間を接続する伝送線路の電気長が等しく、かつ隣接しない上記電力増幅回路間を接続する伝送線路の電気長が等しくなる組合せが上記複数の電力増幅回路について過不足なく成立するいずれかの組合せについて、上記組合せの成立する上記電気長がλ/2i(λ=基本波の波長、i=正の整数)となることを特徴とする線形補償電力増幅器。
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