JP3950895B2 - 通信システムおよび通信方法 - Google Patents
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Description
(Transmission Control Protocal)/IP(Internet Protocol)やISO(International
Standards Organization) のOSI(Open Systems Interconnecttion) プロトコルのようなプロトコルを使用した通信システムにおいて、通信の遅延が許されるデータと遅延の許されないデータ(マルチメディア,プラントデータのようなリアルタイム性が要求されるデータ)を共存させてもリアルタイム性を保持した通信を実現できる通信システムの構築がエンドユーザから求められている。この種の方式として、例えば、特開平4−180425 号公報に記載のように、受信データ処理の順序を通信相手端末のネットワークアドレスと通信相手プロセスに対応付けた情報に従い優先制御する方式がある。また、例えば特開昭63−287231号公報に記載のように、網間中継装置において受信したデータのデータ長に注目し優先的に処理するデータか否かを判定する方式がある。
又、上限回数の代わりに、送信又は受信処理するデータがシステム内に残留できる上限時間を用いてもよく、又、送信又は受信処理するデータがシステム内に残留できる上限時間を各優先処理レベルごとに登録するレベル別上限時間を用いてもよい。
<システムの全体構成>
初めに、本発明が対象とする通信システムの全体構成を図2に示す。複数の端末200〜206が標準的なLAN,WAN等の通信網211〜214に接続され、各通信網211〜214が網間中継装置207〜210によって接続されている。そして、各端末,網間中継装置には、世界標準あるいは業界標準の通信プロトコルが実装され、プロトコルにより規定されたネットワークアドレスが割り当てられる。各端末には、通信プログラムが搭載され、各端末間でデータを送受信しながらシステム全体の業務処理を進める。通信プログラムからのデータ送信要求,通信網からのデータ受信は、端末に実装されている通信プロトコルを介しそれぞれ通信網へ送信,通信プログラムへ渡される。ある端末の通信プログラムから通信相手の端末へデータを送信すると、複数の通信網を網間中継装置により中継され通信相手の端末へ届く。
IPを使用する通信システムを例に説明する。DARPAプロトコルのTCP/IPでは、ネットワークアドレスがインターネットアドレス,サービス識別子がポート番号になる。各端末の通信プログラムは、他端末の通信プログラムとデータ通信する場合、コネクション型かデータグラム型のいずれかの通信方法を用い、通信相手端末のインターネットアドレスと宛先ポート番号を明示し、通信相手の端末,通信プログラムと論理的に結合する。相手通信プログラムは、送信元インターネットアドレスと送信元ポート番号により応答を返す先の端末,通信プログラムを識別する。通常、コネクション型の通信であればコネクション確立時に、送信元インターネットアドレス,宛先インターネットアドレス,送信元ポート番号,宛先ポート番号が決定される。データグラム型の通信時は、データ単位に決定する。
〔実施例1〕
<構成>
以下、第1の実施例について説明する。
102,送信・受信処理上限登録ファイル103を配置し優先的に送受信するデータの優先データ情報をデータの優先判定手段123,131に知らせる。
125,データ送信手段126,通信装置111の順で伝達され処理が行われ、通信ネットワーク110上の所定の端末上へ出力される。
<送信処理>
図1を用いて、通信プログラムから通信網へデータ送信するまでの処理を示す。通信プログラム処理部120から送信されたデータは、プロトコル送信処理部141のTCPプロトコル処理部121でTCPヘッダを付加し、次にIPプロトコル送信処理部122でIPヘッダが付加される。そして、送信データの優先判定手段123にてデータ内のプロトコルヘッダ内の情報をチェックし優先送信するか非優先送信かを判定し、送信処理待ちキュー127の優先データ処理待ちキューか非優先データ処理待ちキューのいずれかに送信データの接続手段124にて接続する。送信データの接続手段124にて、送信処理待ちキュー127に一つもデータが接続されていない場合、かつデータ送信手段126にて通信装置111へデータの送信要求を発行していない場合は、送信処理待ちキュー127にデータを接続せずに直接データ送信手段126へデータを渡す。データ送信手段126で送信データにデータリンク層ヘッダ(LANへの送信時はMACヘッダ)を付加し、通信装置111を送信起動し通信網110へデータ送信する。
111へ送信要求する。送信データの取り出し手段125により取り出されるデータ数は、次に通信装置111が受付可能なデータ数である。つまり、通信装置111がデータ送信手段126から要求されたデータを通信網110へ送信し終了するまでの間送信処理待ちキュー127に溜め込まれる。そして次に通信網へのデータ送信手段126が動作するときに送信データの取り出し手段125にて優先データから順にデータを取り出し送信処理を行う。
<受信処理>
図1により、通信網からデータを受信し通信プログラムへ渡すまでの処理を説明する。通信装置111が通信網110からデータを受信すると通信装置111からデータ受信手段130に割り込みで報告され、データ受信手段130が通信装置111からデータを取り込む。受信データの優先判定手段131にて受信データ内のプロトコルヘッダ内の情報をチェックし優先受信するか非優先受信かを判定し、受信処理待ちキュー136の優先データ処理待ちキューか非優先データ処理待ちキューのいずれかに受信データの接続手段
132にて接続する。受信処理待ちキュー136に一つもデータが接続されていない場合は、プロトコル受信処理部143を起動し、一連の割り込み報告による受信処理を終了する。データが接続されている場合は、受信処理を即終了する。プロトコル受信処理部143が起動されると受信データの取り出し手段133により受信処理待ちキュー136から次に処理すべき優先度の高いデータを一つ取り出し、IPプロトコル受信処理部134へデータを渡し、自端末宛てのデータであれば上位のTCPプロトコル受信処理部135経由で通信プログラム処理部120へデータを渡す。
<優先判定情報>
受信,送信データが優先すべきデータか非優先データかを判定するために参照するプロトコルヘッダ内の優先判定情報について説明する。
406が、それぞれの対応する部分に格納されている。プロトコルには、直接、通信プログラム処理部120において通信プログラムの処理に使用するTCP,UDPプロトコルとARP,ICMPのようなシステム内のプロトコル処理から使用され通信プログラムからは直接使用されないプロトコルがある。全てのプロトコルを優先データ情報として登録すると優先データ情報登録メモリを検索するオーバーヘッドが大きくなり通信性能が遅延するため、ARP,ICMPのような直接通信プログラムから使用されないプロトコルは、予め優先データとして処理しても良い。優先データ情報登録メモリを検索するオーバーヘッドを高速化するためのハッシュ化等の処理も組み込む。また、優先判定する情報全てを比較しなくても良いように優先データ情報登録メモリに格納される値が0の場合、その項目の比較を行わない。この値は0でも−1でも構わないが優先判定情報内で用いられない値である必要がある。
<優先判定>
図5に、送受信データの優先判定手段の一例のフローチャートを示す。この例では、処理500,505にて送受信するデータのプロトコル種別をチェックし、ARP,ICMPである場合無条件に優先データとし、ARP,ICMP,TCP,UDP以外のプロトコルである場合非優先データとして扱う。データがTCP,UDPプロトコルならば処理
510〜550にてデータと優先データ情報登録メモリ内全ての宛先,送信元ポート番号、および宛先,送信元インターネットアドレスを比較する。優先データ情報が0の場合は比較せずに次の優先データ情報の比較を行う。登録されている場合、優先データとし、登録されていない場合には、非優先データとする。
<処理待ちキュー構成>
上記のようにデータの優先判定を行った後、送受信データの接続手段により送受信データ処理待ちキューに接続する。送信・受信処理待ちキューへのデータ接続方法,取り出し方法を説明する前に送信・受信処理待ちキューの構成について説明する。
622,632、その他の処理待ちデータ数、先頭処理待ちデータアドレス624,634、および最終処理待ちデータアドレス625,635には0が格納される。取り出し上限回数621,631以外の情報は、処理待ちキューへのデータ接続処理,データ取り出し処理により値が変更される。
<接続方法>
図7に、送受信処理待ちキューへのデータの接続方法のフローチャートを示す。処理
710で接続するデータが優先か非優先かを判定する。処理720にて優先データならば優先データの処理待ちキューの最終処理待ちデータアドレス625で示されるデータの次に接続し、優先データ処理待ちキューの処理待ちデータ数623を1加算する。非優先データならば処理730にて非優先データの処理待ちキューの最終処理待ちデータアドレス625で示されるデータの次に接続し、非優先データ処理待ちキューの処理待ちデータ数623を1加算する。最後に処理740にてキューヘッダ内のトータルデータ数611を1加算する。
<取り出し方法>
次に、図8に、送信・受信データ処理待ちキューから送信処理するデータ、あるいは受信処理するデータを取り出す方法のフローチャートを示す。この処理には優先データが連続処理されることにより非優先データが送信又は受信処理待ちキューから取り出せず飢餓状態に陥ることを防止する処理も含めている。このフローに示す飢餓状態防止方法は、優先データ,非優先データの連続処理回数を用いた1例である。
〔実施例2〕
以下、実施例2について説明する。
Identification(データ識別子)327,フラグメントオフセット325,フラグ324を監視し、分割されたデータの先頭データと判断した場合、そのデータが優先すべきデータかを優先判定情報より決定し、優先データであるとき、データ分割識別子ごとに記憶する。一つのデータ分割識別子に1ビット割り付け、データ分割識別子ごとに優先データか否かを管理できるようにする。初期値はオフとし、分割データの先頭データのヘッダ情報から優先すべきデータと判断したときに、対応するデータ分割識別子のフラグをオンする。受信したデータのIPヘッダ内のフラグメントオフセット,フラグから分割された2個目以降のデータと判断した場合、IPヘッダ内のデータ分割識別子に対応するフラグがオンであれば、優先データ、オフであれば非優先データとして処理する。分割されたデータの最後のデータを受信した場合、優先判定を実施後、IPヘッダ内のデータ分割識別子に対応するフラグがオフする。この方法では、プロトコルヘッダの優先度情報に優先するか否かを示す値を設定する処理を採用しない端末からのデータも網間中継装置で中継するデータに対し優先制御でき、かつIPプロトコルで規定されるデータグラムの優先度951をサポートしている端末、網間中継装置でもプロトコル違反をすることなく優先制御できる効果がある。
〔実施例3〕
以下、実施例3について説明する。実施例1,2では、優先と非優先の2レベルの優先制御であるが、実施例3では、優先制御を2レベル以上の複数の優先処理レベルで実施する場合の実施例について説明する。
<優先判定>
優先処理レベル化した優先制御で使用する送信・受信データの優先判定方法は、図5の処理555のように無条件に優先データとする処理の代わりに、データ内の優先判定情報と図10の優先データ情報登録メモリに登録されている優先データ情報の一致する情報内の優先処理レベル1007をデータの優先処理レベルとする処理方法である。また、ARPとIP以外のプロトコルタイプ,ICMP,TCP,UDP以外のIPプロトコル上位のプロトコル,優先データ情報登録メモリに登録されていない優先判定情報のデータの場合(処理500〜510)は、処理560の代わりに最も低い優先処理レベルのデータとして扱う。これらプロトコルも図10に示す優先データ情報登録ファイルに登録しておくことにより優先処理レベルを設定することも可能である。上記データの優先判定後、図11のデータヘッダ1141内に優先処理レベル1151を格納し、データの処理待ちキューへの接続処理へ渡す。以後データを通信網へ送信するか、あるいは受信データを通信プログラムに渡すまで各処理でデータヘッダ内の優先処理レベル1151を参照する。
<データの接続>
送信・受信データを送信・受信処理待ちキュー1100へ接続するのは、データの接続手段にて行い、接続フローを図12に示す。データは、処理1200にてデータの優先処理レベルに対応する処理待ちキューの一番最後に接続し、この優先レベルキューの処理待ちデータ数を1加算する。そして処理1210にてキューヘッダのトータルデータ数を1加算する。
<データの取り出し>
以下、優先処理レベルをレベルで、送信・受信処理待ちキューを処理待ちキューで、優先レベルごとの処理待ちキューをレベルキューで説明する。処理待ちキューからレベルを用いて一つのデータを取り出すフローチャートを図13に示す。実際の処理では図13の処理フローを取り出したいデータ数分ループし、データを取り出す。取り出し処理の説明を簡単にするため一つのデータを取り出す処理に限定している。
1330を繰り返し、最も高い優先レベルのキューから順に低いレベルのキューをサーチし取り出せるデータが存在するかサーチする。現在のサーチ対象レベルキューにデータがあるか処理1310で判定する。処理待ちデータがある場合、処理1315にてデータを一つ取り出し、処理1320で処理待ちキューのトータルデータ数、現在のサーチ対象レベルキューの処理待ちデータ数を1減算する。処理1310でサーチ中の対象レベルキューにデータがない場合は、処理1325にてサーチする優先レベルを変更する。その結果のサーチ優先レベルが最低レベルを越えたかを処理1330で判定し、越えていない場合は、処理1305から次の優先レベルキューのサーチを繰り返す。処理1330で、最低レベルを越えた場合は、取り出せるデータなしとして終了する。
<定周期残留積算手段>
次に、図14に、定周期で起動され処理待ちキュー内に接続されるデータの残留時間の積算手段についての処理手順を示し説明する。この処理は、予め登録された時間に従い、一定周期で起動され、図14のフローチャートに示す処理を実行する。処理1400で処理待ちキューに最優先レベルキューの処理待ちデータおよびキューヘッダ内の飛び越しデータ以外のデータがあるか判定し、ない場合は処理を終了する。最優先データと飛び越しデータ以外のデータがある場合は、最優先レベルより一つ下の優先レベルのキューから順に最低レベルのキューまで処理1405〜1420を繰り返し、全ての処理待ちデータのデータヘッダ内残留カウンタ1150を1加算する。加算した結果、そのデータのレベルキューの残留上限値1123を越えた(又は等しい)場合は、飢餓状態のデータと判断
(処理1420)し、処理1425〜1430でそのデータを接続されているレベルキューから外しキューヘッダの飛び越しリスト1112の一番後ろへ接続し、処理待ちデータ数1121を1減算する。
〔実施例4〕
以下、実施例4について説明する。実施例3の場合は、実施例2で説明したセグメンティングされるデータに対して優先判定情報を取り込めず優先判定ができない場合がある。そこで、本実施例では、実施例3の場合に、実施例2で説明したセグメンティング,リアセンブルされるデータに対しての優先制御方法を取り入れた複数の優先処理レベルによる通信方法を説明する。
132…受信データの接続手段、133…受信データの取り出し手段、134…IPプロトコルの受信処理部、135…TCPプロトコルの受信処理部、140…中央処理装置,主記憶装置、141…プロトコル送信処理部、142…送信データの処理待ちキュー制御部、143…プロトコル受信処理部、144…受信データの処理待ちキュー制御部、150…定周期残留積算手段。
Claims (2)
- 複数の端末装置が接続され、前記端末装置で情報を送信又は受信する通信システムにおいて、前記端末間で授受される情報にプロトコル種別及びデータの情報を含むものであって、受けとった情報から、前記プロトコル種別の情報を取得する手段と、前記取得したプロトコル種別が所定のプロトコルに相当するものであると、受信について、該プロトコル種別に応じて規定された受信処理を優先的に実行するよう該優先に係る記憶領域に格納する処理手段を設けたことを特徴とする通信システム。
- 端末装置で情報を送信又は受信する通信方法において、前記端末間で授受される情報にプロトコル種別及びデータの情報を含むものであって、受けとった情報から、前記プロトコル種別の情報を取得し、前記取得したプロトコル種別が所定のプロトコルに相当するものであると、受信について、該プロトコル種別に応じて規定された受信処理を優先的に実行するよう該優先に係る記憶領域に格納する処理を行う通信方法。
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