JP3948500B2 - 写真用フィルムの熱処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は写真用フィルムの熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来写真感光材料は、撮影後現像液を用いて湿式現像を行っている。しかし、この方法では、下記のような不具合があり改善が望まれていた。
(1)現像、漂白、定着、乾燥を行なうため、現像処理に時間を要する。
(2)現像液を入れたタンクを複数個必要とするため、現像機を小型軽量化できない。
(3)現像液の補充、廃棄および現像タンクの洗浄等の手間を要する。
これを改善するために、米国特許第3152904号、米国特許第3457075号特許、特公昭43−4921号、特公昭43−4924号等に記載されているような80〜150℃の熱による現像方法(以下熱現像と略することがある)を用いた写真感材が提唱される。この一つの例として感光層中にあらかじめ現像薬の前駆体を含ませておき、これを熱により分解し現像薬とし、現像する方法等が挙げられる。このような熱現像方式では、現像処理は熱を与えるだけでよく短時間で処理が可能であり、現像機も小型化できる。さらに現像液の補充や廃棄の心配が無い。しかし印刷用感材にこの方式の感材を用いた場合、熱現像中に発生する寸法変化のために、4版(青、緑、赤、墨版)を重ねた場合、色ずれが発生した。これを解決するために、従来低張力下で熱処理する方法が知られている(例えば、特開昭60−22616、特開昭64−64883,特開昭54−158470,米国特許第2779684号)。これらの低張力熱処理を施すことで熱現像前後の寸法変化は小さくすることはできたが、これに伴い平面性不良(縦皺故障:縦方向に10〜20cmピッチで発生する皺)が発生した。高い平面性が必要とされる写真用支持体にとって大きな問題であり、この対策として、US−3663683に記載されているようなロ−ル間を通過させる方法が知られている。しかしこの方法では支持体表面の汚れが発生し、大きな問題であった。さらに、熱処理後冷却過程に於いても平面性不良(筋張り故障:縦方向に1〜3cmピッチで発生するトタン板状の細い筋)が発生した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は熱処理後の表面汚れが少なく、平面性も良好な写真用フィルムの熱処理方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
[1] フィルムを搬送しながら熱処理する工程において、該フィルムが少なくとも1層以上20層以下塗工されており、該熱処理の張力が0.1 kg/cm 2 以上10 kg/cm 2 以下であり、かつロ−ル間の隙間が0.1cm以上50cmに配置した2本以上100本以下のロ−ルを通過せて該フィルムを熱処理し、該フィルムを熱処理後、巻き取りまでの間に該フィルムのガラス転移温度(Tg)+40℃〜Tg−10℃の間を0.01℃/秒以上10℃/秒以下で冷却することを特徴とする写真用フィルムの熱処理方法、
[2] 上記フィルムに塗工された層の厚みの総和が0.1μm以上、20μm以下であることを特徴とする上記[1]に記載の写真用フィルムの熱処理方法。
[3] 上記フィルムに塗工された層が、水系溶液から形成されたことを特徴とする上記[1]または[2]に記載の写真用フィルムの熱処理方法。
[4] 上記フィルムに塗工された層が、水分散ラテックスポリマーを含有する層であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の写真用フィルムの熱処理方法。
[5] 上記フィルムに塗工された層が、2層以上10層以下であることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の写真用フィルムの熱処理方法。
[6] 上記熱処理されるフィルムが、該フィルムの両面に塗工層が設けられたものであることを特徴とする上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の写真用フィルムの熱処理方法。
[7] 上記熱処理が100℃以上220℃以下で0.1秒以上30分以下成されたことを特徴とする上記[1]〜[6]のいずれか1項に記載の写真用フィルムの熱処理方法。
[8] 上記フィルムがポリエステルフィルムから成ることを特徴とする上記[1]〜[7]のいずれか1項に記載の写真用フィルムの熱処理方法、
により達成された。
【0005】
【発明の実施の形態】
上記縦皺故障が、熱処理工程中のロ−ル間で延伸されることで発生する一種のネッキング現象に基づく。即ち本発明の熱処理のような高温での熱処理により、フィルムの弾性率は著しく低下し、わずかな搬送張力でもフィルムは延伸する。このときフィルム内の不均一性(厚みむらや延伸むら等)により、より延伸され易い所とされにくいが生じ、これが伸びむらとなる。より伸ばされたところは弛み、そこが皺となる。これが縦しわ故障である。
このような皺の対策として有効なのが、加熱したフィルムを密にロ−ルを配置し(密ロ−ル)、この間を交互に通す方法である。これにより支持体がロ−ル面に押しつけられ、皺がのばされ良好な平面が得られる。これを行うためには低張力熱処理ゾ−ン中に密ロ−ルを配置しても良く、低張力熱処理ゾ−ンの後に分離して実施しても良い。
【0006】
この時のフィルムの温度は100℃以上220℃以下、より好ましくは110℃以上200℃以下、さらに好ましくは120℃以上170℃以下である。処理時間は0.1秒以上30分以下、より好ましくは0.5秒以上10分以下、さらに好ましくは1秒以上3分以下である。この温度、時間未満では十分に皺を伸ばすことができず好ましく、この温度、時間範囲を越えるとフィルムが着色し好ましくない。このようなフィルムの加熱は熱処理ゾ−ンからの伝熱でも良く、密ロ−ルを加熱ロ−ルとしこれから熱を供給しても良い。
フィルムの搬送張力は0.1kg/cm2以上10kg/cm2以下が好ましく、0.3kg/cm2以上6kg/cm2以下が好ましく、0.5kg/cm2以上4kg/cm2以下がさらに好ましい。ここで云う張力とは搬送力をフィルムの断面積で割った値を指す。この範囲未満では十分にフィルムをロ−ルに押しつけることができず、好ましくなく、この範囲を越えると、熱現像を行った時の熱収縮が大きくなり好ましくない。
【0007】
密ロ−ルの配置はロ−ル間の隙間は0.1cm以上50cm以下、より好ましくは0.3cm以上30cm以下、より好ましくは0.5cm以上15cm以下の間隔に設置するのが好ましい。ここでいうロ−ル間の間隔とは隣接したロ−ル面の間の最短距離をさす。これが本発明の範囲未満では通紙等のハンドリングが行いにくく、この範囲を越えると、再びロ−ル間でネッキングが発生し縦皺が発生しやく好ましくない。なお、念のためにいうと、このロ−ル間の隙間というのは、ロ−ル間を通す圧延におけるロ−ル間の隙間をいうものではない。
このような隙間で設置するロ−ルの本数は2本以上100本以下が好ましく、より好ましくは2本以上50本以下、さらに好ましくは2本以上20本以下である。本発明の範囲を越えるとフィルムの表面に傷が発生しやすい上、多大な設備を必要とし好ましくない。
このようなロ−ルの材質特に制限は無くは、アルミニウム、鉄、ステンレススチール、セラミック等を用いることができる。さらにこれらの表面を、ニッケル、クロム、セラミクス等の無機物や、シリコンゴム、テフロン等の耐熱性有機素材で被覆するのも好ましい。これらのロ−ルは低張力での搬送を実施するためなるべく軽い方がが好ましく、中空ロ−ルも好ましく用いられる。また、表面の粗さは0.001μm〜0.1μmのものが好ましく用いられる。表面が粗いものは、この凹凸が高温で柔らかくなった支持体に転写し好ましくない。
これらのロ−ルの直径は1cm以上50cm以下が好ましく、2cm以上40cm以下がより好ましく、3cm以上30cm以下が更に好ましい。この範囲未満では皺を十分に伸ばすことができずに好ましくない。またこの範囲を越えると大きな設備を必要とし、好ましくない。
【0008】
しかし、このように密ロ−ルを通すことで縦皺は解消するが、表面汚れという新たな問題が発生する。これはフィルム内部に存在するオリゴマ−(支持体の低重合成分)が表面に析出しやすいためである。これは、以下の理由によるものと推定される。フィルムは曲げられていると外側は伸張され、内側が圧縮されるが、密ロ−ルを交互に通過させるとフィルムの曲率が+から−へ反転し、支持体内部に大きな応力が厚み方向に働く。このため内部に存在していたオリゴマ−成分が表面へ拡散し、表面汚れが発生しやすい。このため、本発明ではフィルムの表面に塗工層を設けた後、密ロ−ルを通過させ熱処理することを特徴としている。塗工層はフィルムと異なる組成のものであれば特に制限は無い。これはオリゴマ−は同じ組成のフィルム内の拡散は速いが、組成の異なる塗工層の中での拡散は遅いためである。より好ましい塗工層は、水溶性、あるいは水分散性の塗布液から塗工したものである。これらは一般的に極性基を有し親水的であり、一般に極性の小さいフィルムと性質が異なるため、オリゴマ−の拡散を防止し、表面汚れが発生しにくいためである。
【0009】
好ましい塗工層として、ゼラチン、ゼラチン誘導体、ガゼイン、寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸共重合体、アラビアゴム、デンプン誘導体等の糖誘導体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース化合物無水マレイン酸共重合体、水溶性ポリエステル(スルホン酸塩基、ポリエチレングリコ−ル等を共重合したもの)などの水溶性ポリマーが挙げられる。
また、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースエステルや、ビニル系重合体あるいは共重合体(塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリル酸エステル、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、アクリル酸エステル等の中から選ばれた単量体を出発原料とするもの)、ポリウレタン、ポリオレフィンおよびこれらの変性体等の水分散ラテックスポリマーなどが用いられる。ポリマーラテックスの平均粒径は20nm〜200nmが好ましい。
【0010】
さらにジアセチルセルロ−ス、ニトロセルロ−ス、トリアセチルセルロ−ス、、ヒドキシプロピルセルロ−ス等のセルロ−ス系ポリマ−、ポリメチルメタクリレート、エチルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルポリマー、ポリエチレン等のオレフィン系ポリマー、スチレン系ポリマー、塩化ビニリデン、ウレタン系ポリマー、ブタジエン等のゴム系ポリマー、ポリウレタン、ポリカ−ボネイト、ポリアリレ−ト、ゼラチン等を有機溶剤に溶かしたものが挙げられる。
これらの中で特に好ましいのが、ゼラチン、ゼラチン誘導体の水溶液を塗工したもの、ビニル系重合体あるいは共重合体(なかでも塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリル酸エステル、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、アクリル酸エステルの中から選ばれた単量体を出発原料とするもの)の水分散ラテックスを塗工したものである。
これらの塗工層はフィルムの少なくとも片面、より好ましくは両面に塗工するのが好ましい。層数は1層以上20層以下が好ましく、より好ましくは2層以上10層以下、さらに好ましくは2層以上6層以下である。これらは同時塗布で設けても、逐次塗布でもうけてもかまわない。
これらの全塗工層の乾燥後の厚みは0.1μm以上20μm以下が好ましく、0.3μm以上15μm以下がより好ましく、0.8μm以上10μm以下がさらに好ましい。
【0011】
これらの塗工層中に帯電防止剤、アンチハレ−ション剤、クロスオ−バ−カット剤、染色剤、紫外線カット剤、マット剤、耐傷保護剤、架橋剤、可塑剤等を付与することができる。
滑り性付与のためにマット剤を添加することも好ましい。これにより密ロ−ルとフィルムの滑りを良好にし傷の発生を防止できる。好ましいマット剤として例えば、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、ジリコニア、チタニア等の無機微粒子、ポリメチルメタクリレ−ト、ポリスチレン、ゼラチン、ポリメタクリレ−トおよびこれらの架橋体からなる有機微粒子等が挙げられる。これらの微粒子の大きさは0.1μm以上20μm以下、より好ましくは0.2μm以上10μm以下、さらに好ましくは0.3μm以上5μm以下である。好ましい塗布量は0.5mg/m2以上10mg/m2以下1mg/m2以上5mg/m2以下である。
同様に滑り性付与のために、シリコンオイル、パラフィン系化合物、界面活性剤等を添加することも好ましい。
塗工層の強度向上のため架橋剤を添加するのも好ましい。例えばトリアジン系、エポキシ系、メラミン系、ブロックイソシアネートを含むイソシアネート系、アジリジン系、オキサザリン系等の架橋剤を挙げることができる。
【0012】
さらにバック層に導電性の結晶性金属酸化物又はその複合酸化物微粒子を添加して表面抵抗率を1012以下にすることも好ましい。これにより静電気によるゴミの吸着を防止し、密ロ−ルで特に発生しやすいゴミによる押し傷を軽減することができる。
導電性の結晶性金属酸化物又はその複合酸化物の微粒子としては体積抵抗率が10 7 Ωcm以下、より好ましくは10 5 Ωcm以下のものが望ましい。またその粒子サイズは0.01〜0.7μm、特に0.02〜0.5μmであることが望ましい。
これらの導電性の結晶性金属酸化物あるいは複合酸化物の微粒子の製造方法については特開昭56−143430号公報に詳細に記載されている。
即ち、第1に金属酸化物微粒子で焼成により作製し、導電性を向上させる異種原子の存在下で熱処理する方法、第2に焼成により金属酸化物微粒子を製造するときに導電性を向上させる為の異種原子を共存させる方法、第3に焼成により金属微粒子を製造する際に雰囲気中の酸素濃度を下げて、酸素欠陥を導入する方法等が容易である。
金属原子を含む例としてはZnOに対してAl、In等、TiO 2 に対してはNb、Ta等、SnO 2 に対してはSb、Nb、ハロゲン元素等があげられる。異種原子の添加量は0.01〜30mol%の範囲が好ましいが0.1〜10mol%であれば特に好ましい。これらのうちSbを添加したSnO 2 複合金属酸化物微粒子が最も好ましい。
【0013】
またハレーション防止、セーフライト安全性向上、表裏判別性向上などの目的で、染色された非感光性親水性コロイド層(以降染色層と表わす)を設けてもよい。これらは下記特許に詳しくのべられている、米国特許第3,455,693号、同2,548,564号、同4,124,386号、同3,625,694号、特開昭47−13935号、同55−33172号、同56−36414号、 同57−161853号、同52−29727号、同61−198148号、同61−177447号、同61−217039号、同61−219039号等記載の染料を媒染剤に吸着せしめる方法、特開昭61−213839号、同63−208846号、同63−296039号、特開昭56−12639号、同55−155350号、同55−155351号、同63−27838号、同63−197943号、EP15,601号、同274,723号、同276,566号、同299,435号、WO88/04794号、特開平2−264936等の各公報記載の水に不溶性の染料固体を用いる方法などがある。これらの方法の中で染料を固体のまま分散する方法が現像処理後の残色が少ないので好ましい。
これらの塗工は、一般によく知られた塗布方法、例えばディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、或いは米国特許第2,681,294号明細書に記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法等により塗布することができる。また必要に応じて、米国特許第2,761,791号、3,508,947号、2,941,898号、及び3,526,528号明細書、原崎勇次著「コーティング工学」253頁(1973年朝倉書店発行)等に記載された方法により2層以上の層を同時に塗布することができる。
【0014】
これらの塗工に先だって、表面処理を行うことも接着性を改良する上で好ましい。好ましい表面処理はグロー放電処理、コロナ処理、紫外線照射処理、火炎処理が挙げられる。
グロー処理では、特に雰囲気に水蒸気を導入した場合において最も優れた接着効果を得ることができる。
水蒸気分圧は、10%以上100%以下が好ましく、更に好ましくは40%以上90%以下である。水蒸気以外のガスは酸素、窒素等からなる空気である。
予熱温度は50℃以上Tg以下が好ましく、60℃以上Tg以下がより好ましく、70℃以上Tg以下がさらに好ましい。
グロー処理時の真空度は0.005〜20Torrとするのが好ましい。より好ましくは0.02〜2Torrである。また、電圧は、500〜5000Vの間が好ましい。より好ましくは500〜3000Vである。
使用する放電周波数は直流から数1000MHz、好ましくは50Hz〜20MHz、さらに好ましくは1KHz〜1MHzである。放電処理強度は、0.01KV・A・分/m2〜5KV・A・分/m2が好ましく、更に好ましくは0.15KV・A・分/m2〜1KV・A・分/m2で所望の接着性能が得られる。
【0015】
コロナ処理の放電周波数は50Hz〜5000kHz、好ましくは5kHz〜数100kHzが適当である。被処理物の処理強度に関しては、0.001KV・A・分/m2 〜5KV・A・分/m2 、好ましくは0.01KV・A・分/m2 〜1KV・A・分/m2 が適当である。電極と誘電体ロールのギャップクリアランスは0.5〜2.5mm、好ましくは1.0〜2.0mmが適当である。
【0016】
紫外線処理は、特公昭43−2603号、特公昭43−2604号、特公昭45−3828号記載の処理方法によって行われるのが好ましい。水銀灯は石英管からなる高圧水銀灯、低圧水銀灯で、紫外線の波長が180〜380nmの間であるものが好ましい。
紫外線照射の方法については、365nmを主波長とする高圧水銀ランプであれば、照射光量20〜10000(mJ/cm2 )がよく、より好ましくは50〜2000(mJ/cm2 )である。254nmを主波長とする低圧水銀ランプの場合には、照射光量100〜10000(mJ/cm2 )がよく、より好ましくは200〜1500(mJ/cm2 )である。
【0017】
火焔処理の方法は天然ガスでも液化プロパンガスでもかまわないが、空気との混合比が重要である。プロパンガスの場合は、プロパンガス/空気の好ましい混合比は、容積比で1/14〜1/22、好ましくは1/16〜1/19である。また、天然ガスの場合は、1/6〜1/10、好ましくは1/7〜1/9である。
火焔処理は1〜50Kcal/m2、より好ましくは3〜30Kcal/m2の範囲で行うとよい。またバーナーの内炎の先端と支持体の距離を4cm未満にするとより効果的である。処理装置は春日電気(株)製フレーム処理装置を用いることができる。また、火焔処理時に支持体を支えるバックアップロールは中空型ロールで、冷却水を通して水冷し、常に一定温度で処理するのがよい。
【0018】
本発明で用いるフィルム(支持体)はとくに限定されないが、耐熱性、力学強度、透明性に優れるポリエステル系支持体(ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト、これらの共重合体)、ポリカ−ボネイト、ポリスチレン(シンジオタクチック、アタクチック、アイソタクチック)、ポリアリレ−トが好ましく、中でも好ましいのがポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、ポリエチレンナフタレ−ト(PEN)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)であり、とくに好ましいのがポリエチレンテレフタレ−トである。
【0019】
さらに、本発明ではフィルムを熱処理後、巻き取りまでの間に該フィルムのガラス転移温度(Tg)+40℃〜Tg−10℃の間を0.01℃/秒以上10℃/秒以下、より好ましくは0.1℃/秒以上8℃/秒以下、さらに好ましくは0.3℃/秒以上6℃/秒以下で冷却することで、冷却時に発生する筋張り故障(縦方向に1〜3cmピッチで発生するトタン板状の細い筋)を防止することができる。 これは以下の理由によることが本発明で明かになった。即ち熱処理ゾ−ン出口で急激に冷却されると支持体が収縮し、幅方向に収縮応力が発生する。この応力は支持体のガラス転移温度(Tg)以下であり大きな値を示す。一方、温度の高い熱処理ゾ−ン出口はTg以上であり弾性率も小さいため、この幅に合わせるため、容易に変形する。即ち幅方向に波打ちが発生する。これがトタン板状の細いピッチの筋張り故障となる。このようにTgを挟んだ温度変化の速度を制御することが本発明のポイントである。冷却速度が本発明未満であれば生産性が悪く、これを越えると筋張り故障が発生しやすく好ましくない。
【0020】
このような温度制御は、以下に示す方法で容易に達成できる。
▲1▼熱処理ゾ−ン出口に一つあるいは複数のTg近傍の熱処理ゾ−ンを設置し、次第に温度をゆっくり下げる。
▲2▼次第に温度が低下する温風の吹き出し口を設置し、これを支持体にあてることにより温度をゆっくり下げる。
▲3▼順次温度を低下させた複数の加熱ロ−ルを通過させ温度をゆっくり下げる。
このような冷却ゾ−ンにおいても、上記のような低張力で支持体を搬送することが好ましい。
【0021】
これらの▲1▼密ロ−ルによる低張力熱処理、▲2▼熱処理ゾ−ン出口での冷却速度の制御、の少なくとも一方を用いることで極めて平面性の高い支持体を得ることができる。即ち縦筋、筋張りの発生が無く、極めて平滑な面を達成できる。
即ちこれらの故障が存在すると、幅方向に高さを測定した場合、凹凸が発生する。本発明の実施により2μm以上300μm以下、より好ましくは5μm以上200μm以下、さらに好ましくは10μm以上150μm以下である。このようなフィルムの凹凸は、支持体を水面上に浮かべ、その上をレ−ザ−フォ−カス変位計を走査することで容易に測定できる。
以下に本発明で用いた測定法について述べる。
(1)張力
熱処理ゾ−ンの直前、直後のロ−ルに差動トランス式張力試験機(例えば三菱電気製 LX−TC−100)を設置し、25℃下での張力を測定し、これの平均値を求めた。
(2)フィルム幅方向の凹凸
フィルムを幅方向(TD)50cm×長さ方向(MD)30cmに裁断し、これを気泡が入らないように水上に浮かべる。
この上をレ−ザ−フォ−カス変位計(例えばキ−エンス(株)製LC2210型)を幅方向に50cm/分で走査する。これで得られた最高値−最低値(但し両端は除く)をフィルム幅方向の凹凸とした。
【0022】
(3) 熱寸法変化率
▲1▼サンプリング
サンプルフィルムの中央、両端の3点において、縦方向(MD)、横方向(TD)各3枚ずつサンプリングする。サンプルは5cm×25cmの長方形とし、MD方向の寸法変化を測定するときは25cmの片をMD方向に平行に、TD方向の寸法変化を測定するときは25cmの片をTD方向に平行にサンプリングする。
▲2▼寸法変化率の測定
上記サンプルの中央に20cm間隔に孔を2点開ける。これを25℃60%RHで12時間以上調湿後ピンゲ−ジを用いて測定する(この長さをL1 とする)。この後120℃に加熱した厚み10mmの平滑なステンレス板に30秒間押しつける。この後25℃60%RHで12時間以上調湿後再びピンゲ−ジを用いて測長する(この長さをL2 とする)。下記式に基づき熱寸法変化率を求める。
熱寸法変化率(%)={100×(L1 −L2 )/L1 }の絶対値
これをMD、TDごとに中央、両端の3点の平均する。
(4)ガラス転移温度(Tg)
(1)窒素気流中で10mgのサンプルをアルミニウム製のパンの中にセット。
(2)走査型示差熱分析計(DSC)を用いて次の手順で、窒素気流中で測定。
▲1▼20℃/分で300℃まで昇温(1st run)
▲2▼室温まで急冷し、非晶とする
▲3▼再び20℃/分で昇温(2nd run)
2nd runでベ−スラインから偏奇しはじめる温度と新たなベ−スラインに戻る温度の算術平均として求める。
【0023】
【実施例】
以下に実施例を示すが本発明はこれに限定されない。
実施例−1
(1)フィルム(支持体)の作製
(1-1) ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)支持体の作成
テレフタル酸とエチレングリコ−ルを用い、常法に従いIV=0.66(フェノ−ル/テトラクロルエタン=6/4(重量比)中25℃で測定)のPETを得 た。これをペレット化した後130℃で4時間乾燥した後、300℃で溶融後T型ダイから押し出したあと急冷し、熱固定後の膜圧が100μmになるよな厚みの未延伸フィルムを作成した。
これを、周速の異なるロールを用い3.3倍に縦延伸、ついでテンターで4.5倍に横延伸を実施した、この時の温度はそれぞれ、110℃、130℃であった。この後、240℃で20秒間熱固定後これと同じ温度で横方向に4%緩和した。この後テンターのチャック部をスリットした後、両端にナール加工をおこない、4kg/cm2 で巻き取った。このようにして、幅1.5m、厚み100μmのロールを得た。このようにして得たPETのTgは72℃であった。
【0024】
(1-2)ポリエチレンナフタレ−ト(PEN)支持体の作成
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルとエチレングリコールを原料とし、平均粒径0.3μmの球状シリカ粒子を50ppm添加し、常法に従いエステル交換法でポリエチレン−2,6−ナフタレートを常法に従って重合した。IV=0.56(フェノール/テトラクロルエタン=6/4(重量比)中25℃で測定)であった。
このペレットを170℃で4時間乾燥した後、300℃で溶融後T型ダイから押し出したあと急冷し、熱固定後の膜圧が100μmになるよな厚みの未延伸フィルムを作成した。
これを、3.0倍に縦延伸、ついで3.3倍に横延伸を実施した、この時の温度はそれぞれ、140℃、130℃であった。この後、250℃で20秒間熱固定後、横方向に3%緩和させた。これを上記PETと同様にして4kg/cm2 で巻き取った。このようにして、幅1.5m、厚み100μm のロールを得た。このようにして得たPENのTgは119℃であった。
(1-3)シンジオタクチックポリスチレン(SPS)支持体
特開平8−201968の実施例1と同様にして、厚み100μm、幅1.5mの2軸延伸フィルムを得た。このようにして得たSPSのTgは100℃であった。
(2)塗工層の作成
上記支持体上に下記から選択した塗布層を表1に示したように設けた。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
(2-1) SBR塗工層
▲1▼コロナ処理
塗布に先立ち塗工面にコロナ処理(ピラー社製ソリッドステートコロナ処理機6KVAモデルを用い、支持体の両面を室温下において20m/分で処理)を実施した。この時の電流、電圧の読み取り値から、支持体には0.375kV・A・分/m2 の処理がなされている。この時の処理周波数は9.6kHz、電極と誘電体ロ−ルのギャップクリアランスは1.6mmであった。この上に下記層を塗設した。
▲2▼塗工
下記組成の水分散ラテックスをワイヤーバーを用いて表1に示した乾燥膜厚となるよう塗布し120℃で2分間乾燥した。
【0028】
(2-2)ゼラチン1塗工層
下記組成の水溶液をワイヤーバーを用いて表1に示した乾燥膜厚となるように塗布し、185℃で5分間乾燥した。
【0029】
(2-3)PVdC塗工層
表面処理を行わずに、支持体上に直接下記水分散ラテックスに10%KOHを用いてpH=6にした後、バ−塗布により乾燥後の膜厚が表1の値となるように塗設し、120℃で2分間乾燥した。
ここで用いた塩化ビニリデン系ポリマ−は、塩化ビニリデン(VdC)とメチルメタクリレ−ト(MMA)とメタクリル酸(Ma)とアクリロニトリル(AN)を共重合させたもので、ラテックス液の形で調製した。PVdCの組成は表1に示した。VdCの組成をXwt%とするとMMA、Ma、ANの組成は、それぞれ(100−X)wt%に0.8、0.05、0.15をかけた値(wt%)になるように調製した。これらの調製は、例えば特開平3−141346号の合成例1を参照して調製することができる。得られたラテックス溶液の固形分濃度は50%、平均粒径は0.16μmであった。
(2-2)ゼラチン2塗工層
下記組成の水溶液を、乾燥後の膜厚が表1の値になるように塗設し、180℃で5分間乾燥した。
【0030】
(2-3) ゼラチン3塗工層
下記組成の液を塗設後40℃で5分乾燥した。
SnO2 /Sb(9/1重量比、平均粒径0.25μm) 200mg/m2
(複合金属酸化物)
ゼラチン(Ca2+含有量3000ppm) 77 〃
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 10 〃
ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム 40 〃
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 9 〃
【0031】
(2-4)ポリオレフィン塗工層
下記組成のポリオレフィンラテックス水分散液を、乾燥膜厚が表1の値になるように塗布し170℃で30秒乾燥した。
ポリオレフィン 3.0重量部
(ケミパ−ルS−120、27重量%、三井石油化学(株)製)
コロイダルシリカ 2.0重量部
(スノ−テックスC、日産化学(株)製)
エポキシ化合物 0.3重量部
(デナコ−ルえX−614B、ナガセ化成(株)製)
蒸留水を加えて合計が100重量部になるように調製
(2-5)アクリル系塗工層
下記組成の導電性素材を含むアクリルラテックス水分散液を、乾燥膜厚が表1の値になるように塗布し180℃で30秒乾燥し、表面電気抵抗が106Ωの支持体を作成した。
アクリル樹脂水分散液 2.0重量部
(ジュリマ−ET410、固形分20重量%、日本純薬(株)製)
酸化スズ−酸化アンチモン水分散物 18.1重量部
(平均粒径0.1μm、17重量%)
ポリオキシエチレンフェニルエ−テル 0.1重量部
これに蒸留水を加えて100重量部となるように調製した。
【0032】
(2-6)ジアセチルセルロ−ス(DAC)塗工層
▲1▼グロー放電処理
塗工面に対し下記グロ−放電処理を実施した。
断面が直径2cmの円柱状の長さ120cmの棒状電極を10cm間隔に4本絶縁板上に固定した。この電極板を真空タンク内に固定し、この電極面から15cm離れ、電極面に正対するように、この支持体を2秒間の表面処理が行われるように走行させた。
真空槽内の圧力は0.2Torr、雰囲気気体中のH2 O分圧は75%で行った。
放電周波数は30KHz、各水準の処理強度は表1に示す条件で行った。真空グロー放電電極は特願平5−147864記載の方法に従った。放電処理後の支持体が巻き取られる前に表面温度が30℃になるように、冷却ロールに接触させ巻き取った。
▲2▼塗工
下記処方の有機溶剤系塗布液を表1に示した乾燥膜厚になるように塗布し120℃で乾燥した。
・ジアセチルセルロース 100重量部
・トリメチロールプロパン−3−トルエンジイソシアネート 25重量部
・メチルエチルケトン 1050重量部
・シクロヘキサノン 1050重量部
【0033】
(3)熱処理
表1に示した条件で熱処理を実施した。但しここで用いた密ロ−ルはいずれも、直径10cm、表面粗さ0.01μmのアルミニウム製ロール上にハ−ドクロムメッキを施したものを用いた。
(4)冷却
熱処理終了後、Tg+40℃、Tg−10℃となる点を非接触温度計で求め、その間の距離と搬送速度から冷却速度を算出し表1に示した。このよう冷却した後ロ−ルに巻き取った。
【0034】
(5)評価
(5-1)表面汚れ(ヘ−ズ)
熱処理後の表面汚れを最も敏感に検出する方法としてヘ−ズ測定を実施した。これは熱処理後のフィルムの両面のヘ−ズから、熱処理前の両面の値を差引き表1に示した。
(5-2)縦皺
熱処理後のフィルムを幅1.5m長さ25mを鉛直に吊るし、発生した10〜30cmピッチの凹凸の数を目視で数え、表1に示した。
(5-3)筋張り
熱処理後のフィルムを1.5m幅2m長に裁断し水平に設置した平滑な台に置き発生した1〜3cmピッチの筋の本数を目視で数え表1に示した。
(5-4)幅方向の凹凸
熱処理後のフィルムを上記の方法で測定し、その高さを表1に示した。
(5-5)熱寸法変化率
熱処理後のフィルムを上記の方法でで測定し、その値を表1に示した。
【0035】
【発明の効果】
本発明により熱処理後の表面汚れが少なく、平面性も良好な写真用フィルムの熱処理方法を提供できた。
Claims (8)
- フィルムを搬送しながら熱処理する工程において、該フィルムが少なくとも1層以上20層以下塗工されており、該熱処理の張力が0.1 kg/cm 2 以上10 kg/cm 2 以下であり、かつロ−ル間の隙間が0.1cm以上50cmに配置した2本以上100本以下のロ−ルを通過させて該フィルムを熱処理し、該フィルムを熱処理後、巻き取りまでの間に該フィルムのガラス転移温度(Tg)+40℃〜Tg−10℃の間を0.01℃/秒以上10℃/秒以下で冷却することを特徴とする写真用フィルムの熱処理方法。
- 上記フィルムに塗工された層の厚みの総和が0.1μm以上、20μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の写真用フィルムの熱処理方法。
- 上記フィルムに塗工された層が、水系溶液から形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の写真用フィルムの熱処理方法。
- 上記フィルムに塗工された層が、水分散ラテックスポリマーを含有する層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の写真用フィルムの熱処理方法。
- 上記フィルムに塗工された層が、2層以上10層以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の写真用フィルムの熱処理方法。
- 上記熱処理されるフィルムが、該フィルムの両面に塗工層が設けられたものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の写真用フィルムの熱処理方法。
- 上記熱処理が100℃以上220℃以下で0.1秒以上30分以下成されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の写真用フィルムの熱処理方法。
- 上記フィルムがポリエステルフィルムから成ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の写真用フィルムの熱処理方法。
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