JP3945588B2 - 安全弁および圧力解放弁を備えた急速連結管継手 - Google Patents

Description

本発明は、安全弁および圧力解放弁が設けられる急速連結管継手に関する。
流体の伝達において、可撓性のある管または剛性の管を迅速に接続するために連結され、それらを流体供給およびユーザに接続されることが可能である継手を利用することが必要であることが多い。
公知の急速連結継手は一般に２つの要素、雌型要素および雄型要素から構成され、これらは対応する管に取り付けられ、ねじまたはトリップ手段によって互いに接続され連結される。
現在の公知の技術にしたがって、雌型要素は、供給またはユーザに連結するために内ねじ山ナットに挿入される一端を備えた内本体と、この内本体に同軸な外本体とを具備する構造物から作られる。
内本体は、拡大端を備えた固定された軸の内シャフトから構成される弁要素を保持する。この外部に同心的に、後に供給またはユーザに接続可能になる空間を残すように、気密ブッシュが連結され、気密ブッシュは位置決めばねの弾性作用の下で且つシャフトの拡大端の係合によって、雄型要素と連結しないときに流体の通過に対して、その空間の前面を気密に閉鎖する。
ブッシュに同心的に外部に、それぞれ位置決めばねを備えた摺動スリーブから構成されるこのブッシュのクリーニングユニットがある。
スポークを備えた環状要素が、内本体と軸シャフトの後部分との間で、内本体に取り付けられ、その環状要素内に、流体が通るために小直径の数個の穴が創出される。代わりとして、小直径の穴が存在することに関連する乱れを回避するために、そのような環状要素には、互いに続けて起こり、狭いスポークで間隔をおかれ、その環状要素の円周に沿った、環状扇形形状の少なくとも２つの通路開口を設けることができる。
雄型要素は一般に、一端に雌型要素に連結するための手段を設けられた外本体と、この外本体に同軸的に固定された内本体と、雄型要素を供給またはユーザに連結するために内本体の反対の端に固定された内ねじ山ナットとを具備する。この内本体内に、後に供給またはユーザに接続可能になる軸方向キャビティが規定され、位置決めばねによって応力をかけられたピストンで、内本体の前端によって保持されるシールに周辺係合する位置へ、前面が閉鎖される。
雄型要素と雌型要素とを連結する間に、雌型要素の摺動スリーブは雄型要素の内本体によって押され、その移動の間にそれ自身でブッシュを位置決めばねのひずみ力に対して引く。同時に雌型要素の内軸シャフトは雄型要素のピストンをして、それぞれの位置決めばねの力に対して雄型要素の内キャビティを開放する位置まで戻させ、その結果、継手を通って供給からユーザへの流体の通路開口を規定する。雌型要素のブッシュは、この開口の側方気密を保証するために、雄型要素のシール内でそのときに位置決めされる。
この型の継手が高運転流体圧力で使用されると、連結時に雄型要素は圧力下にあり、雌型要素は消耗するということが発生する可能性かある。継手内部で、座にある内シールのステーを危険にさらすような高圧差が発生する可能性がある。
特に雄型要素のシールでこれが発生する。実際に、シールの座は通常、雄型要素の前端から離れて間隔をおかれているため、雄型要素のピストンによってもたらされる軸方向移動の間に圧力下で、特に圧力差がブッシュを反対方向に変位させるのであれば、シールは、覆われないままで流体の流れにさらされ、雌型要素のブッシュに係合するということが起こる可能性がある。圧力の強い差により、シールは、その座から動かされるような応力を受ける。結果として生ずる気密不足のため、継手からのブローバイまたは流体の漏出が発生する。
不便を避けるために、欧州特許第ＥＰ−Ａ−０６８６８００号に記載の公知の継手では、雄型要素は、この雄型要素への流体供給の方向にある雄型要素キャビティの一次側に位置する安全弁も含むが、これは、継手の２つの要素の連結の最初の段階でこの供給とキャビティとの間の連通を閉鎖して、代わりに実質的にこの連結の最後に連通を開放するものである。
さらに、雄型要素のシールが、雄型要素の前端に極めて近接した位置にある座に収納されるため、このシールは、連結の当初および最終段階の間にブッシュによって取られるいずれの軸方向位置にある雌型要素のブッシュによって覆われる。
流体が継手を通過することは、ブッシュが高圧力差の影響のために一時的に後退するときでさえシールがブッシュによって確かに覆われて保護されるときのみに可能であるため、安全弁の存在と上述の座の位置決めによって、２つの要素の間の圧力下で高くなる可能性のある差から生じる危険な応力にシールがさらされるのを回避する。したがって、シールは座の中にあるままであり、雄型要素が圧力下にあり雌型要素が消耗するという特定の連結状態のときでさえ、継手からのブローバイまたは流体の漏出が発生せずに、耐漏出機能を正しく発揮する。
しかし、高圧でそのような継手を操作することは、継手の２つの要素の間の連結するために克服すべき努力は実際に通常の人間の能力を超えているため、手動連結操縦に合致しない。
請求の範囲１の前文部分に記載の急速連結管継手がドイツ特許出願公開公報（ＤＥ−Ａ−）第４１０１００１号に開示されている。
この観点から、本発明の目的は、安全弁を備えた管継手を供給することであり、これによって高運転圧力の場合でさえ継手の２つの要素の手動連結が可能である。
本発明によると、そのような目的は、互いに連結可能な雌型要素（１）と雄型要素（２）とを具備する継手によって達成することができ、これらの要素（１、２）は固定部分と軸方向摺動部分から構成され、該摺動部分は気密ブッシュ（１０）、スリーブ（１５）、ピストン（３７）であり、非連結時には流体の流通路（３６、６１）は前記摺動部分の気密ブッシュ（１０）とスリーブ（１５）とピストン（３７）とが閉鎖位置に配列され、前記２つの要素（１、２）同士が連結したときには前記摺動部分の気密ブッシュ（１０）とスリーブ（１５）とピストン（３７）とが他方の要素の対応する部分に係合することにより前記流通路（３６、６１）が解放位置に配列されるように変位され、前記雌型要素（１）の前記固定部分は外本体（４）と、拡大端（１３）を備えた軸方向シャフト（９）を有する弁要素であり、前記摺動部分の気密ブッシュ（１０）とスリーブ（１５）とは前記流通路（６１）の部分を構成する空間を規定するように前記シャフト（９）の外側に同軸的に配列され、更に、前記雌型要素（１）と雄型要素（２）とが非連結時には流体の流通路（６１）の部分を構成する空間を気密閉鎖するように、前記ブッシュ（１０）が前記シャフト（９）の前記拡大端（１３）に弾性的に応力をかけられて係合するように付勢され、前記雄型要素（２）の前記固定部分の外本体（３２）は、前記雌型要素（１）との連結時に該雌型要素（１）の前記気密ブッシュ（１０）を覆うシール（４０）を備え、前記雄型要素（２）の前記ピストン（３７）は、前記流通路（３６）の部分を構成する空間を気密閉鎖するように弾性的に応力をかけられており、かつ、前記ピストン（３７）は、前記雌型要素（１）と雄型要素（２）とが連結されているときには、前記雌型要素（１）の前記シャフト（９）の前記拡大端（１３）の前面に係合して該シャフト（９）を前記雌型要素（１）の内部に押込む弾性的な応力がかけられており、更に、前記雄型要素（２）の前記流通路（３６）と、流体の供給側と接続可能な流体供給室（６５）との間に、該流体供給室（６５）と前記流通路（３６）との間を気密閉鎖する安全弁（７３）を備え、この安全弁（７３）は、前記雌型要素（１）の流通路（６１）と、前記雄型要素（２）の流通路（３６）とが連通した実質的に連結の最後に前記流通路（３６）と前記流体供給室（６５）とが連通するように構成されており、前記雄型要素（２）には前記流体供給室（６５）と圧力解放チャンバ（４８）との間に圧力解放弁（４６）が備えられ、前記安全弁（７３）の開放動作の直前に前記ピストン（３７）によって直接付勢されるように解放ピン（４５）が設けられることを特徴とする。
このようにして、安全弁（７３）を開放する前に、流体供給室（６５）内の圧力流体の圧力解放が発生し、それによって、高運転圧力の存在下でさえ、いずれの流体漏出なしで継手の２つの要素（１、２）の手動連結を実行することができる。
本発明の特徴は、添付の図面の非限定的実施例に例示された実施態様の詳細な説明によってより明らかになる。
図１は、本発明による継手の雄型要素の長手方向部分である。
図２は、対応する雌型要素の長手方向部分である。
図３は、互いに連結した継手の２つの要素の長手方向部分である。
図面に例示した継手は、雌型要素１と雄型要素２とによって形成される。
雌型要素１は図２に示され、流体供給物またはユーザに接続するための内ねじ山を設けたナット３と、一端にこのナット３を備えて製造された外本体４と、流体の通路用の様々な流通路８によって交差された固定環状底プレート５と、外本体４に対して同心的に配列される内本体６とを、互いに対して堅く固定して、具備する。外本体４と前記ナット３との間の完全な流体気密はシール７によって保証される。
前記環状底プレート５は、固定された内軸シャフト９を保持する。このシャフト９の外部で同心的に、流通路６１の空間を残すように、気密ブッシュ１０が置かれ、軸方向に摺動し、突出する突出１１が設けられている。静止の状態で、継手が開放すると、この気密ブッシュ１０は、スリーブ６４によってこのブッシュ１０を右に向けて伸すばね１２によって、軸方向に沿って応力をかけられる。シャフト９の拡大端１３に係合することが、ばね１２によって作用される力の平衡を保ち、ブッシュ１０を平衡状態に維持する。
ブッシュ１０がシャフト９の拡大端１３に係合することは、非連結状態で流体が通過するのを防ぐ。
気密ブッシュ１０の外部で同心的に且つ外本体４の内部に、該ブッシュ１０自体のクリーニングユニットが置かれ、このクリーニングユニットはスリーブ１５によって構成され、端末横断要素５１を備え、該要素５１は内本体６のその側の外表面に軸方向上に摺動して位置決めばね１６によって応力をかけられる。
内本体６は、その先端側に気密ブッシュ１０の突出する突起１１を受入れる座１７が設けられ、前記座１７には追加のシール１９および抗押出装置２０が備えられている。
外本体４は、雄型要素２との連結に当てられた一端上に、位置決めばね６０を備えた摺動スリーブ３０を有する。該スリーブ３０は、その後端近傍に弾性リング４３を内側に装備する。
前記スリーブ３０は、内面の前部に図２に示された非連結状態で、外本体４の対応する穴４２を有し、更に、雄型要素２と雌型要素１とを係止するボール２３用の環状座２１を規定する環状ノッチ４１が設けられている。
前記スリーブ３０の端面と外本体４の端面とスリーブ１５の端面と内本体４の端面とシャフト９の端面とは、全体として２８で示される平らな表面全体を形成するように配列される。
雄型要素２の図１に示され、固定された外本体３２を具備し、その上に、後部に流体供給室６５を備えたナット３５が設けられ、ユーザに連結するように作られる。前記外本体３２の内部にナット３５によって固定された要素３４が置かれ、該要素３４に様々な穴６７が貫通される。この要素３４には管状前拡張部６８が形成され、外本体３２とともに、ばね３８によって応力をかけられるピストン３７によって正面が閉鎖される流通路３６の軸方向の空間を規定する。外本体３２とピストン３７との間の気密は、弾性リングとＯリングとから構成されるシール４０によって保証され、これは外本体３２の環状座内に収納される。この座はブッシュ１０に向かう外本体３２の前端近傍に位置する。シール４０に係合することによって、ピストン３７は流通路３６の空間の前面を気密に閉鎖する。ピストン３７には、軸方向に摺動するように内本体３４の管状拡張部６８に係合する後タング７０が形成される。
雄型要素２には、マッシュルーム型ヘッド７１を備えた安全弁７３も設けられ、該安全弁７３にはシャフト７２が設けられ、その上に管状バトレス７６が固定して取り付けられ、その上をピストンの後タング７０が摺動するようになっている。前記安全弁７３のヘッド７１は、通常、流体供給室６５と流通路３６の空間との連通を気密閉鎖するように、ばね７５によって、内本体３４に対して維持される。ばね７５は、環状バトレス７６と内本体３４の半径方向壁７７との間に配置される。更に、安全弁７３のシャフト７２の環状バトレス７６に、ピストン３７に作用するばね３８も係合する。
シャフト７２内部に摺動的に軸方向に移動できる解放ピン４５が挿入され、該解放ピン４５はシャフト７２から限定した程度まで前面に突出し、後方で圧力解放弁４６のボール上に戴置され、これは、流体供給室６５とピストン３７内に規定される圧力開放チャンバ４８との間の連通を閉鎖するようにばね４７によって応力がかけられる。
シール４０の向こう側の位置で、外本体３２は、２つの要素１、２が連結位置にあるときに雌型要素１のボール２３を収納することを目的とする環状座２１を有する。
外本体３２の端面およびピストン３７の端面は、全体として５０で参照される平らな表面を形成するように配列される。
本発明による継手の雌型要素１および雄型要素２の連結操作を開始すると、図１、図２に例示されるように、連結は、それぞれの表面２８、５０が接触するように、要素１、２を近接させることによって実施される。特に、ピストン３７の側面表面はシャフト９の拡大端１３と接触し、スリーブ１５の端末横断要素５１の側面表面は雄型要素２の固定の本体３２の側面表面と接触する。
第１の連結ステップは、雄型要素２の外本体３２の駆動下で雌型要素１のスリーブ１５のバッキングを提供し、雌型要素１のシャフト９の駆動下で雄型要素２のピストン３７がバッキングを提供し、その結果、雌型要素１の流通路６１の空間と雄型要素２の流通路３６の空間とが連通される。
ピストン３７のさらなるバッキングは、圧力解放弁４６のボールを後方へ動かすピン４５のバッキングを提供し、流体供給室６５と圧力開放チャンバ４８との間を連通させる。流体供給室６５が高圧流体供給に接続されている場合、前記流体供給室６５と圧力開放チャンバ４８との連通により、高圧流体の圧力が減圧され、継手の２つの要素を連続して手動で連結するのを可能にする。
このような圧力解放により、２つの要素１、２のさらなる軸方向アプローチは、ピストン３７が比較的小さい押圧力で安全弁７３のバッキングを発生させるのを可能にし、それとともに流体供給室６５と流通路３６との間の連通を開放させ、既に流通路３６と雌型要素１の流通路６１とは連通しているので、雌型要素１自体に接続されるユーザに既に連通している。
連結は、雌型要素１のスリーブ３０が摺動することにより完了し安定するが、これは、最初はこの摺動を可能にする位置にあり後に雄型要素２の環状座２１の内部に位置するボール２３の半径方向変位によって可能になる。
連結が完了して係止されたあとの最終状況が図３に例示される。
圧力解放弁４６を開放するためのピン４５の動作は、ピストン３７によって決定され、非連結時にはピストン３７はピン４５の先端とは離れており、連結操作時のバッキングコースの最後の直前のみにピン４５に当接することに注意しなければならない。これは、圧力解放弁４６の作動は、流体供給室６５内の安全弁７３とは独立していることを意味する。

Claims (2)

1. 互いに連結可能な雌型要素（１）と雄型要素（２）とを具備した急速連結管継手において、前記要素（１、２）は、固定部分と軸方向に摺動する部分とを有し、該摺動部分は気密ブッシュ（１０）、スリーブ（１５）、ピストン（３７）であり、非連結時には流体の流通路（３６、６１）は前記摺動部分の気密ブッシュ（１０）とスリーブ（１５）とピストン（３７）とが閉鎖位置に配列され、前記２つの要素（１、２）同士が連結したときには前記摺動部分の気密ブッシュ（１０）とスリーブ（１５）とピストン（３７）とが他方の要素の対応する部分に係合することにより前記流通路（３６、６１）が解放位置に配列されるように変位され、前記雌型要素（１）の前記固定部分は外本体（４）と、拡大端（１３）を備えた軸方向シャフト（９）を有する弁要素であり、前記摺動部分の気密ブッシュ（１０）とスリーブ（１５）とは前記流通路（６１）の部分を構成する空間を規定するように前記シャフト（９）の外側に同軸的に配列され、更に、前記雌型要素（１）と雄型要素（２）とが非連結時には流体の流通路（６１）の部分を構成する空間を気密閉鎖するように、前記ブッシュ（１０）が前記シャフト（９）の前記拡大端（１３）に弾性的に応力をかけられて係合するように付勢され、前記雄型要素（２）の前記固定部分の外本体（３２）は、前記雌型要素（１）との連結時に該雌型要素（１）の前記気密ブッシュ（１０）を覆うシール（４０）を備え、前記雄型要素（２）の前記ピストン（３７）は、前記流通路（３６）の部分を構成する空間を気密閉鎖するよう弾性的に応力をかけられており、かつ、前記ピストン（３７）は、前記雌型要素（１）と雄型要素（２）とが連結されているときには、前記雌型要素（１）の前記シャフト（９）の前記拡大端（１３）の前面に係合して該シャフト（９）を前記雌型要素（１）の内部に押込む弾性的な応力がかけられており、更に、前記雄型要素（２）の前記流通路（３６）と、流体の供給側と接続可能な流体供給室（６５）との間に、該流体供給室（６５）と前記流通路（３６）との間を気密閉鎖する安全弁（７３）を備え、この安全弁（７３）は、前記雌型要素（１）の流通路（６１）と、前記雄型要素（２）の流通路（３６）とが連通した実質的に連結の最後に前記流通路（３６）と前記流体供給室（６５）とが連通するように構成されており、前記雄型要素（２）には前記流体供給室（６５）と圧力解放チャンバ（４８）との間に圧力解放弁（４６）が備えられ、前記安全弁（７３）の開放動作の直前ピストン（３７）によって直接付勢されるように解放ピン（４５）が設けられることを特徴とする急速連結管継手。
2. 前記圧力解放弁（４６）はボール弁であり、前記解放ピン（４５）は、前面に付勢される軸方向ピンであり、かつ、前記安全弁（７３）のシャフト（７２）の先端から突出して形成され、前記雄型要素（２）のピストン（３７）の変位によって作動することを特徴とする請求の範囲１記載の急速連結管継手。

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