JP3943206B2 - セラミック構造体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば酸素センサの検出素子等、積層体中に空隙を設けたセラミック構造体の製造方法に関し、特にセラミックグリーンシート等の未焼成の成形体に対し、所定の被接合物を接合した後これを焼成することにより得られるセラミック構造体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、チタニア等の酸化物半導体を検出素子とする酸素センサ等のガスセンサは、抵抗発熱ヒータを埋設したセラミック基板に検出素子を接合・一体化した構造を有しているが、該検出素子とセラミック基板との間の接合力を高めるために、その接合面において両者にまたがるように、多数のアルミナ小球を分散・埋設することが行われている。
【0003】
このようなセラミックセンサは、一般には次のような方法により製造されている。すなわち、上記セラミック基板は、セラミックグリーンシート(あるいはその積層体)を切断により分割し、それによって得られた複数の未焼成の成形体(以下、基板成形体とも言う)を各々焼成することにより形成されるのであるが、まず図12(a)に示すように、そのセラミックグリーンシートSに対し、各々基板成形体となるべき複数のシート部分Gを、検出素子の接合が予定された領域(素子接合領域)Aが互いに隣接するように複数設定する。次いで、それら素子接合領域Aにまたがるように有機溶剤を塗布し、セラミックグリーンシートSに含まれる樹脂バインダを部分的に溶解ないし膨潤させて、その塗布面に粘着層を形成する。次に、隣接する複数の素子接合領域Aを一体的に覆う大きさのシリコンゴムシートRにアルミナ小球を分散した状態で保持させ、これをセラミックグリーンシートSに重ね合わせて圧着することにより、図12(b)に示すように、保持されたアルミナ小球Pが各素子接合領域Aに転写される。その後、該セラミックグリーンシートSは切断ないし打ち抜きにより、複数の基板成形体Gに分割される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記方法においては、図12(b)に示すように、アルミナ小球Pの転写領域が、互いに隣接する素子接合領域Aにまたがって一体的に形成され、基板成形体Gに分割するための切断線Cは、該転写領域を横切って形成されることとなる。このアルミナ小球Pは仮焼されており、セラミックグリーンシートSよりも硬くなっている。このとき、図13(a)に示すように、切断線C上に位置するアルミナ小球Pが、切断刃(あるいは打抜きパンチ)により押し下げられ、基板成形体Gの側面(切断面)に多数の溝状の傷Yが形成されることがある。このような傷Yが形成されると、同図(b)に示すように、これを焼成して得られるセラミック基板Hの側面にも傷Y’として残留し、例えばヒータによる加熱時に該傷Y’に応力が集中してクラックK等を生じることがある。また、これとは別に次のような問題が生ずることもある。すなわち、検出素子としての酸化物半導体層は、焼成後の上記セラミック基板の素子接合領域に相当する位置に、該酸化物半導体の粉末を含有するペーストを盛り、これを二次焼成することにより形成されるのであるが、図13(c)に示すように、セラミック基板Hの側面に傷Y’が形成されていると、上記ペーストLが該溝Y’を伝って液だれを起こしやすくなる。
【0005】
上述のような問題を解決するためには、セラミックグリーンシートSの上記切断線Cに沿って、アルミナ小球を付着させない領域を形成することが有効である。そこで、例えば金属等で構成されたマスク部材を用いてセラミックグリーンシートSの所望の表面部分をマスキングし、次いでアルミナ小球Pを転写することにより、該マスキング部分へのアルミナ小球Pの付着を阻止する方法が提案されている。しかしながら、この方法では、マスク部材の作製が面倒で費用がかかるほか、マスク部材の取付け及び取外し作業に時間を要する欠点がある。また、シリコンゴムシートR(図12(a))に分散されたアルミナ小球Pを転写する際に、マスク部材の端縁に対応して位置するアルミナ小球Pが、ゴムシートRの押し付けに伴い該マスク部材との間で剪断されて割れてしまう問題もある。
【0006】
本発明の課題は、アルミナ小球等の被接合体をセラミックグリーンシート等の基板成形体に接合する際に、前述の切断部近傍など基板成形体の所望の部分に、被接合体が接合されない部分を効率よくかつ高精度で形成することができるセラミック構造体の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上述の課題を解決するために、本発明のセラミック構造体の製造方法は、セラミック粉末とバインダとを含む混練物を所定形状に成形して得られる基板成形体の表面に、上記バインダを溶解又は膨潤させる性質を有した粘着誘起液体を塗布することにより粘着層を形成する粘着層形成工程と、その状態で該表面に被接合物を接触させることにより、基板成形体と被接合物とを粘着層を介して接合して接合体を形成する接合工程と、粘着誘起液体の塗布に先立って、基板成形体の表面のうち被接合体との間に接合を生じさせたくない部分には、粘着誘起液体に対して不溶性又は難溶性の材料で構成された接合阻止層を予め形成する接合阻止層形成工程と、上記接合体を焼成する焼成工程とを含み、基板成形体表面の、接合阻止層の形成部分においては、バインダと粘着誘起液体との接触を該接合阻止層により阻止することにより、粘着層が形成されないようにしたことを特徴とする。
【0008】
すなわち、粘着誘起液体によるバインダの溶解ないし膨潤を接合阻止層が阻止することで、該接合阻止層の形成領域において、被接合体と基板成形体との間に接合状態が形成されることを確実に回避することができる。
【0009】
なお、接合阻止層を形成する材料は、前述の通り粘着誘起液体に対して不溶性又は難溶性の材料とする必要がある。この場合、「難溶性」とは、粘着有機液体を塗布したときに、上記材料の粘着有機液体に対する溶解度が、被接合体に対する粘着・保持能力を生じない程度のものであることをいう。また、接合阻止層を形成する材料の粘着誘起液体に対する溶解度は、少なくとも上記バインダ成分の粘着誘起液体に対する溶解度よりも小さなものでなければならない。
【0010】
セラミックグリーンシートは、一般に親油性のバインダ(有機結合剤)を用いて製造されるが、この場合は粘着誘起液体は、そのバインダを溶解又は膨潤させる性質を有した有機溶剤を主体とするものが使用される。そして、接合阻止層は、親水性の材料により形成することができる。また、セラミックグリーンシートを製造するための混練物には、セラミック粉末に対し成形助剤として上記バインダの他、可塑剤、解膠剤及び溶剤の少なくともいずれかを含有させることができる。
【0011】
なお、接合阻止層を構成する上記親水性の材料としては、カルボキシメチルセルロースのアルカリ塩、特にカルボキシメチルセルロースナトリウムを主体とするものを使用できる(例えばセロゲン(商品名:第一工業製薬(株)))。また、これ以外にも、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デキストリン、澱粉等、水に可溶で、有機溶剤には溶解しにくい性質を有した各種有機物質を使用することができる。また、粘着誘起液体として使用される有機溶剤に溶解しないものであれば、特に親水性を有さない材質を使用することもできる。
【0012】
接合阻止層は、焼成工程における焼成温度において分解又は蒸発する材料により形成しておけば、最終的な焼成体に接合阻止層の成分が残留しにくくなるので都合がよい。
【0013】
次に、接合阻止層は、粘着誘起液体に対して不溶性又は難溶性の材料を所定の溶媒に溶解ないし懸濁させた塗料状物を基板成形体の表面に塗布又は印刷した後、溶媒を蒸発させることにより形成することができる。これにより、接合阻止層を極めて能率よくしかも高精度で形成することができる。接合阻止層は、例えば上記塗料状物をスクリーン印刷等によりパターン印刷することで形成できる。
【0014】
塗料状物は、所定の溶媒に対し製膜用高分子材料を溶解させたものを使用することができる。例えば、親水性の接合阻止層を形成する場合、溶媒は水を主体とするものを使用でき、製膜用高分子材料は水溶性のものを使用できる。このような製膜用高分子材料としては、カルボキシメチルセルロースのアルカリ塩、特にカルボキシメチルセルロースナトリウムを主体とするものが、塗布により形成される膜中に気泡等による欠陥が形成されにくいことから、本発明に好適に使用できる。
【0015】
ここで、親油性のバインダを用いた基板成形体に対し親水性の塗料状物を塗布しようとした場合、塗料状物が基板成形体の表面で撥かれて、接合阻止層の形成を精度よく行えないことがある。このような場合、塗料状物として、溶媒とこれに溶解した製膜用高分子材料とからなるビヒクルと、溶媒に対し不溶性又は難溶性の材料で粒状に構成されてビヒクル中に分散するとともに、ビヒクル中への配合比率に応じてビヒクルと自身の表面との間の摩擦力により塗料状物の粘性率を調整する粘性調整粒状物とを含むものを使用すれば効果的である。すなわち、水を主体とする溶媒に製膜用高分子材料を溶解ないし分散させただけの塗料状物は、基板成形体との間の界面張力により丸くまとまろうとし、表面で撥かれやすくなる。これをビヒクルとして上記粘性調整粒状物を配合すると、ビヒクルとビヒクルとの間に粒状物が介在することにより、ビヒクルの流動が抑制されて見掛け上の粘性率が高められる形となる。これにより、塗布ないし印刷された塗料状物の層は、上記界面張力に打ち勝って膜状態を維持できるようになり、接合阻止層の形成精度を高めることができるようになる。
【0016】
この場合、製膜用高分子材料と粘性調整粒状物とは、いずれも焼成工程における焼成温度において分解又は蒸発する材料により構成しておけば、最終的な焼成体に接合阻止層の成分が残留しにくくなるので都合がよい。
【0017】
このような塗料状物としては、具体的にはビヒクルが主に、水を主体とする溶媒と、カルボキシメチルセルロースのアルカリ塩を主体とする製膜用高分子材料とからなるものとするのがよい。また、粘性調整粒状物としてはカーボンを主体とする粒子(カーボン粒子)が、該ビヒクルとの親和性が良好で粘性率調整効果が高く、しかも焼成により焼失するので好適である。なお、「カーボン」は、黒鉛、無定形炭素あるいはそれらの混合物を意味するものとする。そして、この組み合わせで塗料状物を構成する場合、該塗料状物の25℃での粘性率は100〜1200dPa・s(デシパスカル秒(=ポワズ))の範囲で調整するのがよい。粘性率が100dPa・s未満になると、塗料状物が基板成形体の表面で撥かれやすくなり、接合阻止層を精度よく形成できなくなる場合がある。一方、粘性率が1200dPa・sを超えると塗料状物のスムーズな塗布が困難となり、接合素子層の形成精度が却って損なわれる場合がある。なお、該塗料状物の25℃での粘性率は、より望ましくは200〜800dPa・sの範囲で調整するのがよい。
【0018】
なお、塗料状物の粘性率を上記範囲で調整するためには、製膜用高分子材料の配合比率WRを3〜12.5重量%(望ましくは6〜9.5重量%)の範囲で調整するのがよい。また、粘性調整粒状物の配合比率WPは30〜50重量%(望ましくは35〜45重量%)の範囲で調整するのがよい。また、製膜用高分子材料と粘性調整粒状物との合計量WR+WPは30〜45重量%(望ましくは35〜40重量%)の範囲で調整するのがよい。
【0019】
また、カーボン粒子の平均粒径が4〜25μmの範囲で調整するのがよい。該平均粒径が4μm未満になると、ビヒクル中に粒状物を均一分散させることが困難となり、スクリーンマスクの目詰まりによる不印刷不良が発生したり、粒状物の分布の粗な領域で気泡等の欠陥が生じやすくなる場合がある。一方、平均粒径が30μmを超えると、ビヒクルと粒状物との接触表面積が減少することから、摩擦による膜の形状維持力が不足しがちとなり、同様に印刷面のピンホール外観不良、印刷面の割れ、気泡等の欠陥が生じやすくなる。
【0020】
さらに、上記塗料状物において、該塗料状物中の粘性調整粒状物の総重量WPに対する製膜用高分子材料の総重量WBの比率WB/WPは、0.2〜0.4の範囲で調整するのがよい。WB/WPが0.2未満になると、塗料状物の粘性流動が失われて全体にぱさついた感じとなり、スムーズな塗布ないし印刷ができなくなる場合がある。またWB/WPがさらに少なくなって0.1以下になると、接合阻止の効果が不十分となる。一方、WB/WPが0.4を超えると、塗料状物の粘性が高くなり過ぎ、同様にスムーズな塗布ないし印刷ができなくなる場合がある。
【0021】
上記方法においては、基板成形体は例えばセラミックグリーンシートとすることができ、被接合体は、そのセラミックグリーンシート表面の所定の領域に分散状態で固定される多数のセラミック小粒状物とすることができる。そして、セラミックグリーンシートが所定の切断線に沿って厚さ方向に切断されることが予定されている場合には、接合阻止層は、そのセラミックグリーンシートの上記切断線を包含し、かつこれに沿う所定幅の領域に形成することができる。これによれば、接合阻止層の形成領域にはセラミック小粒状物が固定(接合)されないことから、切断線上のセラミック小粒状物が切断刃や打抜パンチ等により押し下げられることが効果的に防止され、ひいてはセラミックグリーンシートの切断面に傷等が生じにくくなる。
【0022】
上記方法は、セラミック構造体として、セラミック基板の表面に酸化物半導体で構成された検出素子が接合により一体化され、かつ該セラミック基板と検出素子との接合面に、それらの双方にまたがる多数のセラミック小粒状物が分散した状態で埋設された構造を有するセラミック構造体を製造する場合に特に有効である。この場合、そのセラミック基板は、セラミックグリーンシートから切断により分割された基板成形体を焼成することにより形成されるのであるが、本発明の適用により、例えば以下のように実施することが可能である。
【0023】
すなわち、1枚のセラミックグリーンシートに対し、各々基板成形体となるべき複数のシート部分を、検出素子の接合が予定された領域(素子接合領域)が互いに隣接するように複数設定するとともに、それら隣接する素子接合領域の各境界部分に沿って接合阻止層を形成する。次に、複数の素子接合領域にまたがるように粘着誘起液体を塗布して、それら素子接合領域に粘着層を形成する一方、隣接する複数の素子接合領域を一体的に覆う大きさを有し、かつ柔軟材料で構成された粒子保持シートのシート面にセラミック小粒状物を分散・保持させる。続いて、その保持面側が素子接合領域と対向するように該粒子保持シートをセラミックグリーンシートに対して重ね合わせ、これに保持されたセラミック小粒状物を各素子接合領域に転写することにより、各素子接合領域に対し該セラミック小粒状物を粘着層を介して分散した状態で固定する。そして、該セラミックグリーンシートを接合阻止層の形成部を通る切断線により切断して、これを複数の基板成形体に分割する。このようにすれば、グリーンシートの切断時に、セラミック小粒状物の移動に伴う傷が生じにくくなり、ひいてはヒータ加熱時にセラミック基板にクラックを生じたり、検出素子形成のためにセラミック基板上に盛り上げた酸化物半導体粉末ペーストが液だれを起こしたりする等の不具合を解消することができる。また、切断刃若しくは打抜きパンチの使用寿命を向上させることができる。
【0024】
なお、素子接合領域の境界に沿って形成される上記接合阻止層は、少なくとも切断刃の通過を許容する程度の幅を確保しておく必要がある。従って、切断刃の厚さにより、接合阻止層の最適の幅は変化することとなるが、一つの目安としては前述のセラミック小粒状物の平均粒子径よりも大きく設定することが望ましいといえる。接合阻止層の幅がこれよりも小さくなると、切断時においてセラミック小粒状物が切断刃により押し下げられ、前述の傷等が発生しやすくなる。
【0025】
なお、セラミック構造体の製造に使用される上記セラミック小粒状物は、例えば球状のアルミナ焼成体とすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例を参照して説明する。
図1〜図9は、本発明の一実施例を示す工程説明図である。製造されるべきセラミック構造体は、酸化物半導体からなる検出素子をセラミック基板に接合した、例えば酸素検出用のヒータ内蔵型セラミックセンサ用構造体である。該構造体は、そのセラミック基板が、複数のセラミックグリーンシート(以下、単にグリーンシートともいう)を積層してこれを焼成することにより製造されるもので、積層形セラミック構造体と称されている。図1はその製造に用いられるグリーンシートの一例を平面図により示している。該グリーンシート1は、アルミナ粉末とポリビニルブチラール樹脂、エチルセルロース、ポリエチレングリコール等の親油性バインダとを混練して方形シート状に成形することにより製造される。また、1枚のグリーンシート1から多数の構造体を製造するために、切断線2によって複数の横長方形のシート部分3に分割されることが予定されている。
【0027】
各シート部分3は、そのシート面の一端側が検出素子の接合領域(以下、素子接合領域という)23(図3等)として使用されるようになっており、そこには後述するように、検出素子の原料となる酸化物半導体粉末ペーストの保持用凹部4’(図3等)を形成するための、貫通窓部4が形成されている。そして、長方形状のグリーンシート1の中心線Oを挟んでその両側には、それぞれ複数の上記シート部分3が、その幅方向に互いに隣接するように、かつ貫通窓部4の形成側が中心線Oに関して外側となるように配列している。さらに、グリーンシート1の中央には、上記中心線Oに沿う方形の貫通窓部5が形成されている。
【0028】
図2に示すように、グリーンシート1の一方のシート面には、後述の親水性の塗料状物をスクリーン印刷することにより、接合阻止層6が形成されている。該接合阻止層6は、各シート部分3の貫通窓部4の形成側端部において、縦横の切断線2に沿う所定幅(例えば後述する被接合体としてのアルミナ小球の平均直径値よりも大きな幅)となるように形成されており、その厚さは3μm以上の範囲で設定されている。
【0029】
また、上記グリーンシート1とは別に、これとほぼ同様の大きさ及び形状を有するグリーンシート7及び10を作製し、前者には検出素子のリード部となる金属ペーストパターン層8を、後者には内蔵ヒータ及びそのリード部となる金属ペーストパターン層11を、それぞれスクリーン印刷等により形成する。そして、各金属ペーストパターン層8及び11の端部に対応する位置に通電用の端子部9及び12をそれぞれ配置して、上記グリーンシート1,7,10を上側からこの順序で積層する。このとき、グリーンシート1の貫通窓部4は下面側がグリーンシート7により塞がれて凹部4’(図3等)を形成する。また、グリーンシート7の金属ペーストパターン層8は、その端子部9と反対側の端部が上記凹部4’内に位置するものとされる。さらに、グリーンシート7,10には、グリーンシート1の窓部5とほぼ同じ大きさ及び形状の窓部13及び14が、それぞれ対応する位置に形成されている。そして上記積層状態において端子部9及び12は、それら窓部5,13,14内においてシートの板面方向に突出するようになっている。
【0030】
なお、グリーンシート1,7,10を積層する際には、これに先立ってシート1の下面及びシート7の上面及びシート10の上面に、フタル酸nブチル、ひまし油、nブチル・アルコール等の有機溶剤(粘着誘起液体)が塗布される。図2(c)に示すように、該有機溶剤の塗布により、グリーンシート中のバインダが溶解・軟化して粘着層15,16がそれぞれ形成される。グリーンシート1,7,10は、この粘着層15及び16により互いに接合されることとなる。
【0031】
また、グリーンシート1の上面全面にも有機溶剤が塗布されて粘着層17が形成される。ここで、親水性の接合阻止層6を形成した部分においては、上記有機溶剤へのバインダの溶解が阻止されて、粘着層17は形成されない。なお、該接合阻止層を形成するための塗料状物は、水を主体とする溶媒に対し製膜用高分子材料を溶解させたものを使用できる。製膜用高分子材料は水溶性のもの、例えば、カルボキシメチルセルロースのアルカリ塩(特にカルボキシメチルセルロースナトリウム)を主体とするもの、あるいはアラビアゴム等が使用できる。
【0032】
グリーンシート1は前述の通り親油性のバインダを用いて形成されている。そして、図11(a)に示すように、例えば水を主体とする溶媒に製膜用高分子材料を溶解ないし分散させただけの塗料状物100を塗布しようとすると、グリーンシート1との間の界面張力により丸くまとまろうとし、表面で撥かれやすくなる。そこで、本実施例では、同図(b)に示すように、カルボキシメチルセルロースナトリウムを主体とする製膜用高分子材料を上記溶媒に溶解させてビヒクル111を作り、これに粘性調整粒状物としてのカーボン粒子112を配合して得られる塗料状物110を使用している。こうすれば、同図(c)に示すように、ビヒクル111とカーボン粒子112との間の摩擦によりビヒクル111の流動が抑制され、見掛け上の界面張力を制御することができる。これにより、塗布ないし印刷された塗料状物110の層は、上記界面張力に打ち勝って膜状態を維持できるようになり、接合阻止層の形成精度を高めることができるようになる。
【0033】
なお、塗料状物110は、25℃での粘性率が100〜1200dPa・s(デシパスカル秒(=ポワズ))の範囲となるように調製される。具体的には、製膜用高分子材料の配合比率WRを3〜12.5重量%(望ましくは6〜9.5重量%)の範囲で調整し、粘性調整粒状物の配合比率WPは30〜50重量%(望ましくは35〜45重量%)の範囲で調整する。製膜用高分子材料と粘性調整粒状物との合計量WR+WPは30〜45重量%(望ましくは35〜40重量%)の範囲で調整される。カーボン粒子112の平均粒径は4〜25μmの範囲で調整される。さらに、塗料状物110中のカーボン粒子の総重量WPに対する製膜用高分子材料の総重量WBの比率WB/WPは、0.2〜0.4の範囲で調整される。
【0034】
図3に戻り、前記状態のグリーンシート1の上面には、中央部と、凹部4’に対応する両端とにそれぞれ窓部19及び18aが形成された別のグリーンシート18が積層される。この状態で、グリーンシート1,7,10を積層した積層体22が、例えば加熱式プレス機等により、温度40℃〜60℃でその積層方向に加圧されて一体化される。その後図4(図3のA−A断面に対応)に示すように、窓部18aによって形成された凹部すなわち素子接合領域23には、再び有機溶剤が塗布されて粘着層が形成された後、一方のシート面全面にアルミナ小球(例えば平均粒径140〜180μmのもの)21を圧着等により分散した状態で保持させたシリコンゴムシート20が、その保持面側がグリーンシート1の上面と対向するように加圧しながら重ね合わされる。
【0035】
このとき、図4に示すように、シリコンゴムシート20は柔軟であるため、上方から加圧することでそのシート面が凹部4’を含めた素子接合領域23(グリーンシート1)の面形状に追従して変形する。そして、これに保持されたアルミナ小球21は、素子接合領域23(グリーンシート7により形成される凹部4’の底面を含む)の全面に押し付けられる。ここで、素子接合領域23のうち、接合阻止層6の形成されていない部分には前述の粘着層が形成されている。アルミナ小球21はシリコンゴムシート20側から素子接合領域23に転写され、該粘着層17によってグリーンシート1及び7の表面に接合される。一方、図5に示すように、接合阻止層6の形成部には粘着層17が形成されていないことから、アルミナ小球21は転写されない。
【0036】
次に、上記積層体22からシリコンゴムシート20を取り除くことにより、図6(a)に示す積層体22’が得られる。すなわち、同図(b)に示すように、各シート部分3に一対一に対応して、グリーンシート1及び7の各凹部4’及びその周辺部には、アルミナ小球21の転写領域25が接合阻止層6により隔てられた状態で形成される。そして、その積層体22’を、隣接する転写領域25同士を互いに隔てる接合阻止層6において、図示しない打抜きパンチにより長穴状の貫通孔30が形成されるように打ち抜き、次いで切断線2に沿って切断することにより、図6(c)に示すように、それぞれ構造体となるべき基板成形体31に分離する。このとき、隣接する転写領域25同士は、アルミナ小球21が固着されていない接合阻止層6内において打抜きにより切断・分離されることから、アルミナ小球21が打抜きパンチにより押し下げられることが回避され、ひいては得られる基板成形体31の、アルミナ小球21の転写領域25に対応する側面部分に傷等がほとんど生じなくなる。
【0037】
上述のような基板成形体31を、所定の温度で脱バインダ処理後、温度1500〜1600℃で焼成することにより、図7に示す焼成体35となる。ここで、グリーンシート1,7,10及び18で構成された部分は一体化して、前述の凹部4’に基づく凹部34が形成されたセラミック基板36となり、転写領域25のアルミナ小球21は、図9に示すようにセラミック基板36の上面側にその下側部を食い込ませた状態で一体化される。また、接合阻止層6はカルボキシメチルセルロースナトリウムとカーボンとを主体に構成されているため、焼成によりほぼ完全に分解・蒸発する。一方、前述の金属ペーストパターン層8及び11は、それぞれ焼結されてリード部37、ならびに内蔵ヒータ及びそのリード部38,39となる。
【0038】
そして、図8に示すように、この焼成体35に対し、凹部34を含む転写領域25に対応する部分に、酸化物半導体粉末、例えばチタニア粉末を溶剤及びバインダとともに混練したペーストを盛り、ペースト層40を、該凹部34内に入り込むように形成する。その状態で、これを温度1050〜1200℃で二次焼成することにより、図9に示すように、ペースト層40のチタニア粉末が焼結されて検出素子41となり、該検出素子41がセラミック基板36と一体化されたヒータ内蔵型セラミックセンサ用構造体50が得られる。ここで、アルミナ小球21は、その下側部がセラミック基板36に食い込む一方、上側部は検出素子41側に食い込んだ状態となり、そのアンカー効果により、検出素子41とセラミック基板36との間の接合力が高められている。ここで、アルミナ小球21はセラミック基板に対して10〜80μmの深さで食い込む状態が好ましい。
【0039】
なお、上記実施例においては、基板成形体に対し被接合体としてアルミナ小球を接合する場合を例にとって説明したが、本発明の技術は、例えば積層される複数のセラミックグリーンシートの層間に空所を形成したり、あるいは積層面間に非接合部分を形成したりする場合にも適用することができる。この場合、その空所あるいは非接合部分に対応して前述の接合阻止層を形成すればよい。ここで、接合阻止層の形成方法としては、印刷により薄膜状に形成する態様の他、次のような方法も可能である。例えば図10に示すように、中間のグリーンシート60に切欠き部(あるいは貫通孔)60aを形成して空所を作る場合、この切欠き部60aに接合阻止層の形成材料を含有した粘液を充填し、その後該粘液を乾燥させれば、当該切欠き部60aに対応した形状の接合阻止層63を形成することができる。この場合、中間のグリーンシート60の上下に積層された2枚のグリーンシート61,62は、上記切欠き部60aに何も充填されていない状態では、例えば中間のシート60の厚みが薄い場合などに、当該切欠き部60aがつぶれて互いに接合されてしまう恐れがある。しかしながら、切欠き部60aが接合阻止層63により充填されていれば、そのような接合が生ずる心配がなくなる。
【0040】
また、グリーンシート60のバインダが親油性のものである場合、接合阻止層63を形成するための粘液として、親水性の材料を水を主体とする溶媒に溶解又は分散したものを使用することにより、グリーンシート60中のバインダが粘液中の溶媒により膨潤して変形したり、あるいはリード部等を形成するための金属ペーストの印刷パターンが溶かされたりする不具合も生じにくくなるといえる。
【0041】
なお、本発明の方法は、酸素検出用のセンサに限らずその他のセラミックガスセンサの製造にも適用できる。またセラミックセンサ以外のセラミック構造体の製造に適用することも可能である。
【0042】
【実施例】
以下、実験例により、本発明の実施例をさらに詳しく説明する。
すなわち、接合阻止層形成用の塗料状物の配合組成と、セラミックグリーンシートに対する塗布特性との関係を以下の実験により調べた。まず、セラミックグリーンシートとしては、アルミナ粉末(平均粒径0.7〜1.1μm)に対しポリビニルビチラール樹脂を主体とする親油性バインダを40重量%配合混練し、これを60×90×0.3mm(0.4、0.8mmの厚みのシートもある)の板状に成形した。一方、塗料状物として、蒸留水、製膜用高分子材料としてのカルボキシメチルセルロースナトリウムを主体とする水溶性高分子材料(セロゲン7A(第一工業製薬(株)製)、及び粘性調性粒状物としてのカーボン粉末(平均粒径1〜50μm:(製品名 ATシリーズ No.15、No.40(カーボンオリエンタル産業(株)製))とを、表1に示す各種比率で配合・調製するとともに、その25℃における粘性率をB型粘度計を用いて測定した。
【0043】
そして、これら塗料状物を用いてスクリーン印刷により上記グリーンシート上に44×9.5mmの長方形状のパターンを印刷し、これを乾燥することにより接合阻止層を形成した。こうして得られた接合阻止層をそれぞれ実体顕微鏡(倍率10倍)で目視観察し、その形成状態について以下の基準で評価した。
◎:気泡等の欠陥はほとんどなく、均質で良好な接合阻止層が得られたもの。
○:僅かな気泡が見られたが、有機溶剤の浸透は許容しない程度と思われたもの。
×:気泡が多数形成されており、有機溶剤の浸透が問題になると思われたもの。
以上の結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
該結果によれば、塗料状物中のカーボン粒子の総重量WPに対する水溶性高分子材料の総重量WBの比率WB/WPが0.2〜0.4μmの範囲となるときに、良好な接合阻止層が形成されていることがわかる。また、欠陥の少ない接合阻止層の形成には、カーボン粒子の平均粒径を4〜40μmの範囲で調整するのがよいこともわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック構造体の製造方法を示す工程説明図。
【図2】図1に続く工程説明図。
【図3】図2に続く工程説明図。
【図4】図3に続く工程説明図。
【図5】図4に続く工程説明図。
【図6】図5に続く工程説明図。
【図7】図6に続く工程説明図。
【図8】図7に続く工程説明図。
【図9】図8に続く工程説明図。
【図10】空隙を有する積層形セラミックセンサの製造に本発明を適用する例を示す説明図。
【図11】粘性調整粒状物を配合した塗料状物の作用説明図。
【図12】従来の積層形セラミックセンサの製造方法を示す説明図。
【図13】その問題点の説明図。
【符号の説明】
1,7,10,18 セラミックグリーンシート(基板成形体)
2 切断線
3 シート部分
6 接合阻止層
17 粘着層
20 シリコンゴムシート(粒子保持シート)
21 アルミナ小球(被接合物、セラミック小粒状物)
23 素子接合領域
36 セラミック基板
41 検出素子
50 ヒータ内蔵型セラミックセンサ用構造体(セラミック構造体)
Claims (15)
- セラミック粉末とバインダとを含む混練物を所定形状に成形して得られる基板成形体の表面に、前記バインダを溶解又は膨潤させる性質を有した粘着誘起液体を塗布することにより粘着層を形成する粘着層形成工程と、
その状態で該表面に被接合物を接触させることにより、前記基板成形体と前記被接合物とを前記粘着層を介して接合して接合体を形成する接合工程と、
前記粘着誘起液体の塗布に先立って、前記基板成形体の表面のうち前記被接合体との間に接合を生じさせたくない部分には、前記粘着誘起液体に対して不溶性又は難溶性の材料で構成された接合阻止層を予め形成する接合阻止層形成工程と、 前記接合体を焼成する焼成工程とを含み、
前記基板成形体表面の、前記接合阻止層の形成部分においては、前記バインダと前記粘着誘起液体との接触を該接合阻止層により阻止することにより、前記粘着層が形成されないようにしたことを特徴とするセラミック構造体の製造方法。 - 前記バインダは親油性の材質のものが使用され、
前記粘着誘起液体は、そのバインダを溶解又は膨潤させる性質を有した有機溶剤を主体とするものが使用され、
前記接合阻止層は親水性の材料により形成される請求項1記載のセラミック構造体の製造方法。 - 前記接合阻止層は前記焼成工程における焼成温度において分解又は蒸発する材料により形成される請求項1又は2に記載のセラミック構造体の製造方法。
- 前記接合阻止層は、前記粘着誘起液体に対して不溶性又は難溶性の前記材料を所定の溶媒に溶解ないし懸濁させた塗料状物を前記基板成形体の表面に塗布又は印刷した後、前記溶媒を蒸発させることにより形成されるものである請求項1ないし3のいずれかに記載のセラミック構造体の製造方法。
- 前記塗料状物は、
前記溶媒とこれに溶解した製膜用高分子材料とからなるビヒクルと、
前記溶媒に対し不溶性又は難溶性の材料で粒状に構成されて前記ビヒクル中に分散するとともに、前記ビヒクル中への配合比率に応じて前記塗料状物の粘性率を調整する粘性調整粒状物とを含んで構成されている請求項4記載のセラミック構造体の製造方法。 - 前記製膜用高分子材料と前記粘性調整粒状物とは、いずれも前記焼成工程における焼成温度において分解又は蒸発する材料により構成されている請求項5記載のセラミック構造体の製造方法。
- 前記塗料状物において、前記溶媒は水を主体とするものであり、
前記製膜用高分子材料は、カルボキシメチルセルロースのアルカリ塩を主体とするものである請求項5又は6に記載のセラミック構造体の製造方法。 - 前記塗料状物において、前記粘性調整粒状物はカーボンを主体とする粒子(以下、カーボン粒子という)である請求項6又は7に記載のセラミック構造体の製造方法。
- 前記塗料状物において、前記溶媒は水を主体とするものであり、
前記製膜用高分子材料は、カルボキシメチルセルロースのアルカリ塩を主体とするものであり、
かつ該塗料状物の25℃での粘性率が100〜1200dPa・sの範囲で調整される請求項8に記載のセラミック構造体の製造方法。 - 前記塗料状物において、前記カーボン粒子の平均粒径が4〜30μmの範囲で調整される請求項8又は9に記載のセラミック構造体の製造方法。
- 前記塗料状物において、
前記製膜用高分子材料は、カルボキシメチルセルロースのアルカリ塩を主体とするものであり、
前記粘性調整粒状物は前記カーボン粒子であり、
前記塗料状物中の前記粘性調整粒状物の総重量WPに対する前記製膜用高分子材料の総重量WBの比率WB/WPが0.2〜0.4の範囲で調整されている請求項8ないし10のいずれかに記載のセラミック構造体の製造方法。 - 前記接合阻止層はアラビアゴムを主体に形成される請求項2ないし5のいずれかに記載のセラミック構造体の製造方法。
- 前記基板成形体はセラミックグリーンシートであり、
前記被接合体は、そのセラミックグリーンシート表面の所定の領域に分散した状態で固定される多数のセラミック小粒状物であり、
前記セラミックグリーンシートは、所定の切断線に沿って厚さ方向に切断されることが予定され、
前記接合阻止層は、前記セラミックグリーンシートに対し前記切断線を包含し、かつ、これに沿う所定幅の領域に形成される請求項1ないし12のいずれかに記載のセラミック構造体の製造方法。 - 前記セラミック構造体は、セラミック基板の表面に酸化物半導体で構成された検出素子が接合により一体化され、かつ該セラミック基板と検出素子との接合面には、それらの双方にまたがるように多数のセラミック小粒状物が分散した状態で埋設された構造を有するセラミック構造体であり、
そのセラミック基板は、1枚のセラミックグリーンシートから切断により分割された基板成形体を焼成することにより形成されるものであり、
前記セラミックグリーンシートに対し、各々前記基板成形体となるべき複数のシート部分を、前記検出素子の接合が予定された領域(以下、素子接合領域という)が互いに隣接するように複数設定するとともに、それら隣接する素子接合領域の各境界部分に沿って前記接合阻止層を形成し、
該複数の素子接合領域にまたがるように前記粘着誘起液体を塗布して、それら素子接合領域に前記粘着層を形成する一方、
前記隣接する複数の素子接合領域を一体的に覆う大きさを有し、かつ柔軟材料で構成された粒子保持シートのシート面に前記セラミック小粒状物を分散した状態で保持させ、
その保持面側が前記素子接合領域と対向するように該粒子保持シートを前記セラミックグリーンシートに対して重ね合わせて、これに保持された前記セラミック小粒状物を各素子接合領域に転写することにより、各素子接合領域に対し該セラミック小粒状物を前記粘着層を介して分散した状態で固定し、
その後、該セラミックグリーンシートを前記接合阻止層の形成部を通る切断線により切断して、これを複数の前記基板成形体に分割するようにした請求項1ないし13のいずれかに記載のセラミック構造体の製造方法。 - 前記セラミック小粒状物は球状のアルミナ焼成体である請求項13又は14に記載のセラミック構造体の製造方法。
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