JP3942875B2 - ガンマ線および中性子線遮蔽効果に優れた透明性を有する複合板 - Google Patents

ガンマ線および中性子線遮蔽効果に優れた透明性を有する複合板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガンマ線、X線および中性子線等の放射線を遮蔽する透明な複合板に関する。さらに詳しくは、透明性を有する鉛硝子あるいは含鉛アクリル樹脂を中心層とし、その両面に10mm以上の中性子線遮蔽能力を有する透明樹脂板を貼り合わせた、ガンマ線および中性子線遮蔽効果に優れ透明性を有する複合板に関するものであり、特に、原子力分野の施設内で放射性物質を扱う際、放射性物質を扱うボックス内部の様子を外部から観察しつつ操作でき、かつガンマ線および中性子線の漏れを防止することができるグローブボックス等の構造体や、医療用X線撮影分野におけるX線遮蔽板などに適した透明性を有する複合板を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、医療用X線分野や原子力産業分野に用いられる透明な放射線遮蔽板には鉛硝子が用いられていた。しかし、鉛硝子は機械的強度が弱く、加工性が悪く、施工も難しかった。これに代るものとしては、含鉛(メタ)アクリレートをメチルメタクリレートと共重合することにより得られ、かつ透明性を有する含鉛アクリル樹脂からなる放射線遮蔽材料(特開昭53−9996号公報参照)が知られている。該含鉛アクリル樹脂板は、鉛硝子に比し単位体積当たりの水素原子を多く含むことから、原子量の軽い元素により遮蔽される中性子線の遮蔽能力も高く、JIS K6736に規定されて原子力関連実験施設で普及してきた。しかし、脆くかつ柔らかいため、衝撃によって割れたり、亀裂が生じたり、表面が傷付いたりする問題点があり、さらに、空気中に放置すると黄変するという問題点もあった。
【0003】
そこで、割れや亀裂、傷付きなどの問題点を改良するための方法として、薄いフイルムまたは透明板を張りつけたり、黄変防止のため酸素遮蔽性に優れたフイルムを貼る方法が考えられる。そのような方法として、含鉛アクリル樹脂板を中心層とするセル中でメタクリレートを重合するか、あるいは含鉛アクリル樹脂板とメタクリル樹脂板とをアクリル系シラップで接着することにより、含鉛アクリル樹脂板の少なくとも一面を透明なアクリル樹脂で一体成形する方法(特開昭56−54396号公報参照)が提案されている。しかし、該方法は含鉛アクリル板に貼り付けられるメタクリル板の厚さが0.5〜2mm程度である場合を対象とするものであり、含鉛アクリル樹脂板とメタクリル樹脂板との線膨張係数の差が2倍程度であることから、温度変化や両面の温度差により、強度的に劣る含鉛アクリル樹脂板が応力変化に耐えられず、割れや亀裂、接合部の剥離などが生じる問題点があった。
【0004】
また、前記の含鉛アクリル樹脂板は、放射線のうち、特に、ガンマ線の遮蔽に優れたものであるが、一方中性子線に対しては、特に水素原子を多く含む樹脂が優れているとされており、従来よりポリエチレン、ポリカーボネート、アクリル樹脂などの厚さ10mm程度の板が重ねて用いられてきた。例えば、特公平7−69462号公報では、含鉛透明板に透明な非含鉛透明板を積層したグローブボックスを提案しているが、その積層の具体的方法の提案はない。原子力関連実験施設内で用いられるグローブボックス等において、グローブボックス内は、実験条件により、オゾン、紫外線等や加熱、冷却等の過酷な条件に曝され、放射線源の発熱等により、グローブボックス内外の温度が大きく異なり、温度変化による放射線遮蔽板への応力変化を受けることが日常的にある。従来、このような条件下の含鉛板と樹脂板とは、一定間隔の空気層を介して固定されていたため、全体の厚みの増加による作業性の低下、各層の空気界面での反射による全光線透過率の低下、含鉛板が空気に露出していることによる黄変や傷付き等の問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述の問題点を改善し、透明性に優れ、温度変化による反りや割れが発生しにくく、かつ耐擦傷性に優れ、空気による黄変着色が発生し難い、ガンマ線および中性子線遮蔽効果に優れた透明性を有する複合板を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、透明含鉛板の両面に、中性子線遮蔽性に優れた厚い透明樹脂板を特定の接着層を介して接合することにより、透明性に優れ、板厚の厚い複合板において温度差による割れが発生し難く、耐擦傷性に優れかつ黄変し難いガンマ線および中性子線遮蔽性に優れた透明性を有する複合板が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
【0007】
すなわち本発明は、
透明含鉛板層を中心層とし、その両面の外層に、中性子線遮蔽能力を有し厚さが10mm以上である透明樹脂板層を有する複合板であって、
該透明含鉛板層と該透明樹脂板層とが、メチルメタクリレート単位とアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート単位とを含み、その質量比が90:10〜50:50であるアクリル系樹脂からなり、貯蔵弾性率が0℃において1×10〜4×10Paであり100℃において1×10〜1×10Paである接着層により重合接着されている複合板である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる透明含鉛板としては、JIS R3701で規定される透明鉛硝子およびJIS K6736で規定される透明含鉛アクリル樹脂板が挙げられる。透明含鉛板は、充分な放射線遮蔽能力を有する必要から、鉛当量として0.3mmPb以上であるのが好ましく、より効果的であることを考慮すると1.5mmPb以上であることがより好ましい。また、透明含鉛板の全光線透過率は、65%以上であるのが好ましく、視認性を考慮すると75%以上であることがより好ましい。透明含鉛板が含鉛アクリル樹脂板である場合、その厚さは、ガンマ線および中性子線遮蔽能力と透明性を考慮して、20〜100mmの範囲内であることが好ましい。一方、透明含鉛板が鉛硝子である場合、その厚さは、樹脂板の熱膨張により受ける引張応力に抗するために1mm以上であればよいが、ガンマ線遮蔽能力および強度を考慮すると、3mm以上であるのが好ましく、充分なガンマ線遮蔽能力を考慮すると7mm以上であるのがより好ましい。
【0009】
本発明に用いられる透明樹脂板は中性子遮蔽能力を有するものである。中性子線遮蔽性を有する樹脂としては、単位体積当たりに水素原子をより多く含むことが適している。ここで、単位体積当たりの水素原子当量を計算すると、例えば、ポリエチレン(0.113原子当量/cm)、ポリプロピレン(0.137〜0.131原子当量/cm)、ポリメチルメタクリレート(0.084原子当量/cm)、ポリスチレン(0.082原子当量/cm)、ポリカーボネート(0.075原子当量/cm)、ポリ塩化ビニル(0.067原子当量/cm)、ポリエチレンテレフタレート(0.067原子当量/cm)などである。なお、本発明における樹脂板の単位体積当たりの水素原子当量は、樹脂を構成する一般的な単量体単位中の水素原子量をその単量体単位の分子量で除し、該樹脂の23℃における比重を掛けることによって求めた値である。
【0010】
透明樹脂板の単位体積当たりの水素原子当量は、0.080原子当量/cm以上であるのが好ましく、0.083原子当量/cm以上であるのがより好ましい。そのような樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられ、さらに、10mm以上の厚さの樹脂板の透明性、生産性、耐擦傷性、耐久性、耐紫外線劣化性、接着性等の点からメチルメタクリレート単位を主成分とするアクリル樹脂が最も好ましい。そのようなアクリル樹脂板としては、メタクリル酸メチル単位が80質量%以上である通常のアクリル樹脂板を用いることができる。また、アクリル樹脂板としては、注型板、押出板などいずれの製造方法による板でも使用できるが、厚さが10mm以上の厚板の製造の容易性や、加熱による熱収縮が小さいことなどから注型板であることが好ましい。
【0011】
透明樹脂板の全光線透過率は80%以上であるのが好ましく、85%以上であるのがより好ましい。
透明樹脂板の厚さは、高い中性子線遮蔽能力と補強効果を好適に発揮するため、10mm以上であり、15mm以上であることが好ましく、20mm以上であることがより好ましい。厚さが10mm未満では、中性子線遮蔽能力や、含鉛板の補強効果が不充分である。さらに、含鉛板の両面の透明樹脂板の厚さは、10mm以上であれば互いに異なってもよいが、極端に両面の樹脂板の厚さが異なると複合板の反りの原因となるので、この点に留意して透明樹脂板の厚さを選択するのが好ましい。また、耐擦傷性を向上するため表面にハードコートを施してもよい。
【0012】
本発明の複合板において、透明含鉛板と透明樹脂板とを積層一体化して複合させる方法は、後述する特定の貯蔵弾性率を有する接着層を形成する重合接着により行われる。この方法は、透明含鉛板と透明樹脂板とを接着層の厚さに応じたスペーサーにより空間を介して設置し、該空間に特定の接着層を形成するアクリル系シラップ等を流し込み、重合硬化させることにより好適に行うことができる。
【0013】
接着層の厚さは、1〜5mmの範囲内であるのが好ましく、2〜4mmの範囲内であるのがより好ましい。接着層の厚さが上記の範囲内であると、透明樹脂板の膨張または収縮による応力が透明含鉛板に直接かかることによる亀裂の発生や透明含鉛板と透明樹脂板との剥離を防止できる。
【0014】
上記の重合接着は、硬化後に、接着層単独で動的粘弾性測定により求めた貯蔵弾性率が、0℃において1×10〜4×10Paであり、かつ100℃において1×10〜1×10Paである重合体を与える単量体混合物により行われ、さらに、該単量体混合物は、単独で作成した厚さ3mmのシートにおけるヘイズが3%以下であるようなアクリル系樹脂を与えるアクリル系シラップであるのが好ましい。
【0015】
本発明でいうアクリル系シラップとは、(メタ)アクリル系樹脂分を(メタ)アクリル系単量体に溶解させてなる組成物または(メタ)アクリル系単量体の部分重合体であって、シラップ状の粘度の高い液体をいう。アクリル系シラップは、メタクリル酸メチルおよび必要に応じて用いる他の(メタ)アクリル系単量体から主としてなる単量体組成物にラジカル重合開始剤を添加し、予備重合槽で加熱して部分重合するか、または別に重合した平均重合度が300〜1600の範囲内、好ましくは400〜1200の範囲内の(メタ)アクリル樹脂を(メタ)アクリル系単量体に対し15〜35質量%の範囲内、好ましくは20〜30質量%の範囲内で溶解させることにより得られる。アクリル系シラップの粘度としては、混合、注型や脱泡の容易性から0.01〜2Pa・sの範囲内であるのが好ましい。該粘度は、シラップを製造した後にさらに(メタ)アクリル系単量体を追加混合することにより調節してもよい。
【0016】
アクリル系シラップまたはそれを構成する(メタ)アクリル系樹脂の製造に用いられる単量体は、80質量%以上が(メタ)アクリル酸エステル系単量体であるのが好ましい。(メタ)アクリル系単量体の具体例としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソアミルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、ステアリルアクリレート等の炭素数1〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート;ブトキシエチルアクリレート、メトキシプロピルアクリレート等の炭素数1〜4のアルコキシ基を有するアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;メトキシジエチレングリコールアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;フェノキシエチルアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート等の芳香族(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート;ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの多官能(メタ)アクリレート;等を挙げることができ、これらのうちの1種または2種以上を使用することができる。
【0017】
アクリル系シラップまたはそれを構成する(メタ)アクリル系樹脂の製造に用いられる単量体としては、上記の(メタ)アクリル酸エステル系単量体の他に、20質量%以下の割合で、他の単量体、例えば、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族系単量体;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル系単量体;(メタ)アクリルアミド等のアミド系単量体;無水マレイン酸;マレイミド;などを用いてもよい。
【0018】
上記の単量体の中でも、得られる接着層の硬化後の透明性や接着力を高め、貯蔵弾性率を適切な範囲内とするため、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレートなどを適当な割合で組合せて使用するのが好ましい。
【0019】
アクリル系シラップは、厚さ3mmのシートの形状に単独で硬化させた際に、ヘイズが3%以下のアクリル系樹脂を与えるように組成を選択するのが好ましい。ヘイズが3%以下であると、透明含鉛板と透明樹脂板とを積層一体化して得られる放射線遮蔽複合板の透明性が優れたものとなる。上記のヘイズは、2%以下であるのが好ましく、1以下であるのがより好ましい。
【0020】
さらにアクリル系シラップは、硬化後のアクリル系樹脂の動的粘弾性測定により求めた貯蔵弾性率が、0℃において1×109〜4×10Paの範囲内であり、かつ100℃において1×10〜1×10Paの範囲内となるよう組成を選択する必要がある。硬化後の樹脂の貯蔵弾性率が、0℃において1×10Pa未満であるかまたは100℃において1×10Pa未満であると、透明含鉛板と透明樹脂板との間の接着層が長期間の経過により変形し、透明含鉛板と透明樹脂板との間にずれを生じることがある。また、貯蔵弾性率が、0℃において4×10Paを超えるかまたは100℃において1×10Paを超えると、温度上昇により透明樹脂板が透明含鉛板に比べ大きく膨張して反りなどの変形を生じたり、両側の透明樹脂に対して強度が劣る含鉛板の亀裂や割れ、層間剥離などを生じたりすることがある。
【0021】
0℃および100℃における貯蔵弾性率を上記の範囲内にするには、アクリル系シラップの製造に用いられる単量体が例えばメチルメタクリレートとエトキシジエチレングリコールアクリレートなどのアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートとを含む単量体混合物である場合、メチルメタクリレートの割合を増加させれば0℃および100℃における貯蔵弾性率を大きくすることができ、アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートの割合を増加させれば0℃および100℃における貯蔵弾性率を小さくすることができる。メチルメタクリレートとアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートとの質量比は、貯蔵弾性率が上記の範囲内に入り、ヘイズの小さいアクリル系樹脂を与える点から、90:10〜50:50の範囲内であ、80:20〜60:40の範囲内であるのが好ましい。
【0022】
さらに、含鉛板として含鉛アクリル樹脂板を用いる場合、透明樹脂板と含鉛アクリル樹脂板との接着性を向上するために、アクリル系シラップには、(メタ)アクリル酸を含有させることが好ましい。(メタ)アクリル酸の含有量としては、アクリル系シラップに対し0.3〜5質量%であるのが好ましく、0.5質量%〜3質量%の範囲内であるのがより好ましい。
【0023】
一方、含鉛板として鉛硝子板を用いる場合、透明樹脂板と鉛硝子板との接着性を向上するために、アクリル系シラップには、カップリング剤を含有させることが好ましい。カップリング剤の含有量としては、アクリル系シラップに対し0.5〜5質量%であるのが好ましく、0.5質量%〜3質量%の範囲内であることがより好ましい。用いられるカップリング剤としては、例えば、ビニルエトキシシラン、γ−グリコシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、(メタ)アクリロイルオキシアルキルシラン等のシランカップリング剤;ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン、テトラn−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン等の有機チタンカップリング剤;等の一般的なカップリング剤が用いられる。
【0024】
アクリル系シラップには、上記の単量体以外に、例えば、微粉シリカや長期間にわたる透明性維持のための安定剤などの各種の添加剤を添加してもよい。
【0025】
アクリル系シラップをを硬化させる方法としては、ラジカル重合開始剤の存在下に加熱する方法、ラジカル重合開始剤と促進剤とよりなるいわゆるレドックス系開始剤により室温で硬化させる方法、ラジカル重合開始剤の存在下において紫外線等の活性化エネルギーを照射することにより硬化させる方法等を挙げることができるが、これらに限定されるものでない。
【0026】
本発明の複合板の層構成は、透明含鉛板を中心層とし、その両面の外層に透明樹脂板層を有し、該透明含鉛板層と該透明樹脂板層とが互いに本発明で規定する接着層により重合接着されている層構成であれば特に制限されないが、例えば、透明樹脂板(外層)/接着層/透明含鉛板(中心層)/接着層/透明樹脂板(外層)からなる5層構成;透明樹脂板(外層)/接着層/透明含鉛板(中心層▲1▼)/接着層/透明樹脂板(中心層▲2▼)/接着層/透明含鉛板(中心層▲3▼)/接着層/透明樹脂板(外層)からなる9層構成;またはそれ以上の層構成;などを挙げることができる。さらに本発明の効果を損なわない範囲で、複合板の使用目的や意匠に応じて接着の前の透明樹脂板または透明含鉛板の一部分または全部分が曲面を有していてもよい。
【0027】
本発明のガンマ線および中性子線遮蔽性に優れた透明性複合板は、遮蔽性能上から必要な板厚が厚いために膨張または収縮の応力の大きい条件に耐え、有害物質の漏洩やそれによる変質がなく、メインテナンスが容易であり透明性を有することから、医療用途でのX線遮蔽窓や特に原子力関連実験施設で用いられる放射線遮蔽機能を要する透明なグローブボックス等の過酷な条件下での用途に好適に使用することができる。
【0028】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。
なお、実施例および比較例中の各特性は次のようにして測定または評価した。
(1)接着層試験片作成
離型用フィルムを内面に貼付した注型セル(スペーサー厚さ3mm)内で以下の実施例または比較例で用いたアクリル系シラップを硬化させる以外は実施例または比較例と同様にして厚さ3mmの樹脂シートを得た。
(2)貯蔵弾性率測定
動的粘弾性測定装置「レオスペクトラーDVE−V4」(レオロジ社製)を使用して、次の測定条件で(1)により作成した樹脂シートの貯蔵弾性率(E’)を求めた。
波形:正弦波
加振方法:連続
荷重:自動静荷重200% 15g
変形モード:引張り
試験片寸法:厚さ3mm×幅3mm×長さ20mm
測定温度範囲:−50℃〜200℃
温度変化速度:3℃/分
(3)ヘイズ
JIS K7105に準じて(1)により作成した樹脂シートのヘイズを測定した。
(4)複合板の加速環境試験
▲1▼耐オゾン性
下記環境下に置いた後、試料片をJIS K7105に準拠して測色測定を行い光学特性の変化(ΔE)により変色の程度を評価した。
オゾン濃度:50ppm
環境温度 :60℃
試験時間 :50時間
▲2▼耐紫外線性
下記環境下に置いた後、試料片をJIS Z8722に準拠して測色測定を行い光学特性の変化(ΔE)により黄変の程度を評価した。
紫外線強度 :100±5mW/cm(235nm)
ブラックパネル温度:63℃
照射時間 :75時間
(5)耐擦傷性試験
簡便法として、台所用途のステンレスウールを用い、試料板表面を50回磨きJIS K7105に準じて、光学性能を評価した。
(6)加工性試験(複合板の加工性)
以下の条件で、グローブボックスのグローブ径に相当する穴の切削加工を行い欠点発生の有無を評価した。但し、鉛硝子は、後加工が不可なので実施しなかった。
加工装置:NCルータ「形式:NCS414−2型」(菊川鉄工所製)
形状:厚み方向に220mmφの穴開け加工
ルータビット径:20mmφ
送り速度:400mm/分.
(7)接着性試験
樹脂板と含鉛板との接着面積が5mm×25mm(縦×横)になるように接着試験片を作成し、JIS K6852に準拠して、せん断強度から接着性を評価した。
(8)ガンマ線および中性子線遮蔽効果測定
線源に137Cs(ガンマ線源;エネルギー:662KeV)またはAm−Be(中性子線源;エネルギー:4.46MeV)を用いて、それぞれの場合において、線源から500mmの位置に500mm×500mmの試料板を置き、測定器を線源から600mmの位置に配置して、対象エネルギーのピーク値を、試料板がない状態と試料板がある状態とでの放射線当量を測定し、その比から放射線遮蔽効果を評価した。
【0029】
<実施例1>
アクリル酸メチルを13.5質量%共重合した平均重合度約1100のメタクリル樹脂21質量部を、メタクリル酸メチル56.6質量部、エトキシジエチレングリコールアクリレート13.7質量部、ポリエチレングリコールジアクリレート(NKエステルA−200;新中村化学工業製)6.8質量部、アクリル酸0.9質量部からなる単量体混合物に溶解させてなるシラップ(粘度0.027Pa・s)に、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.05質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.19質量部、ビス(4−t−ブチルヘキシル)パーオキシカーボネート0.76質量部を加えて撹拌し、脱泡してアクリル系シラップを得た。
【0030】
厚さ35mmの透明含鉛アクリル樹脂板(クラレ製キョウワグラスXA H−35)の両側に、厚さ15mmの透明アクリル樹脂注型板(クラレ製パラグラスP215)2枚を厚さ3mmのスペーサーを介して組み合せ、前記のアクリル系シラップを、透明含鉛アクリル樹脂板と透明アクリル樹脂板との間に注入し、空気浴にて40℃に4時間、次いで80℃に2時間保持して硬化させた。得られた複合板は泡、亀裂等の欠陥がなく、アクリル系シラップを硬化させて得た接着層の貯蔵弾性率およびヘイズは表1に記した通りであり、透明性は良好であった。得られた複合板の接着層に泡、亀裂はなかった。この複合板について、恒温槽中で、60℃4時間、−20℃18時間のヒートサイクルを10回実施した結果、含鉛アクリル樹脂板に亀裂、割れ、層間剥離の欠点がなく透明性は良好であった。
【0031】
<実施例2>
厚さ35mmの透明含鉛アクリル樹脂板(クラレ製キョウワグラスXA H−35)の両側に、ハードコートを行った厚さ20mmの透明アクリル樹脂注型板(クラレ製パラグラス KHB1−20)2枚を厚さ3mmのスペーサーを介して組み合せ、実施例1で得たアクリル系シラップを、透明含鉛アクリル樹脂板と透明アクリル樹脂板との間に注入し、空気浴にて40℃に4時間、ついで80℃に2時間保持して硬化させた。得られた複合板の接着層に泡、亀裂はなかった。この複合板について、実施例1と同様のヒートサイクル試験を行ったところ、含鉛樹脂板に亀裂、割れ、層間剥離等の欠陥がなく透明性は良好であった。
【0032】
<実施例3>
厚さ46mmの含鉛アクリル樹脂(クラレ製キョウワグラスXA H−46)の両側に厚さ15mmの透明アクリル樹脂注型板(クラレ製パラグラス P215)2枚を厚さ3mmのスペーサーを介して配し、実施例1で得たアクリル系シラップを、透明含鉛アクリル樹脂板と透明アクリル樹脂板との間に注入し、空気浴にて40℃に4時間、ついで80℃に2時間保持して硬化させた。接着層に泡、亀裂はなかった。この複合板について、実施例1と同様のヒートサイクル試験を行ったところ、含鉛樹脂板に亀裂、割れ、層間剥離等の欠陥がなく透明性は良好であった。
【0033】
<実施例4>
アクリル酸メチルを13.5質量%共重合した平均重合度約500のメタクリル樹脂13.2質量部を、メタクリル酸メチル30.5質量部、エトキシジエチレングリコールアクリレート32.9質量部、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート20質量部、ポリエチレングリコールジアクリレート(NKエステルA−200:新中村化学製)2.1質量部、アクリル酸0.3質量部からなる単量体混合物に溶解させてなるシラップ(粘度0.021Pa・s)に、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.05質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.19質量部、ビス(4−t−ブチルヘキシル)パーオキシカーボネート0.76質量部を加えて撹拌し、脱泡してアクリル系シラップを得た。
【0034】
厚さ35mmの透明含鉛アクリル樹脂板(クラレ製キョウワグラスXA H−35)の両側に厚さ15mmの透明アクリル樹脂注型板(クラレ製パラグラス P215)2枚を、厚さ3mmのスペーサーを介して組み合せ、前記のアクリル系シラップを、透明含鉛アクリル樹脂板と透明アクリル樹脂板との間に注入し、空気浴にて40℃に4時間、次いで80℃に2時間保持して硬化させた。得られた複合板は泡、亀裂等の欠陥がなく、アクリル系シラップを硬化させて得た接着層の貯蔵弾性率およびヘイズは表1に記した通りであり、透明性は良好であった。得られた複合板の接着層に泡、亀裂はなかった。この複合板について、恒温槽中で、60℃4時間、−20℃18時間のヒートサイクルを10回実施した結果、含鉛アクリル樹脂板に亀裂、割れ、層間剥離の欠点は見られなかった。
【0035】
<実施例5>
アクリル酸メチルを13.5質量%共重合した平均重合度約1100のメタクリル樹脂21.9質量部をメタクリル酸メチル56質量部、エトキシジエチレングリコールアクリレート15質量部、ポリエチレングリコールジアクリレート(NKエステルA−200:新中村化学製)2.1質量部、アクリル酸4.0質量部からなる単量体混合物に溶解させてなるシラップ(粘度0.012Pa・s)に、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.05質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.19質量部、ビス(4−t−ブチルヘキシル)パーオキシカーボネート0.76質量部を加えて撹拌し、脱泡してアクリル系シラップを得た。
【0036】
厚さ35mmの透明含鉛アクリル樹脂板(クラレ製キョウワグラスXA H−35)の両側に厚さ15mmの透明アクリル樹脂注型板(クラレ製パラグラス P215)2枚を、厚さ3mmのスペーサーを介して組み合せ、前記のアクリル系シラップを、透明含鉛アクリル樹脂板と透明アクリル樹脂板との間に注入し、空気浴にて40℃に4時間、次いで80℃に2時間保持して硬化させた。得られた複合板は泡、亀裂等の欠陥がなく、アクリル系シラップを硬化させて得た接着層の貯蔵弾性率およびヘイズは表1に記した通りであり、透明性は良好であった。得られた複合板の接着層に泡、亀裂はなかった。この複合板について、恒温槽中で、60℃4時間、−20℃18時間のヒートサイクルを10回実施した結果、含鉛アクリル樹脂板に亀裂、割れ、層間剥離の欠点はなく透明性は良好であった。
【0039】
<実施例7>
アクリル酸メチルを13.5質量%共重合した平均重合度約500のメタクリル樹脂28.4質量部をメタクリル酸メチル34.6質量部、エトキシジエチレングリコールアクリレート16.3質量部、2−ヒドロキシフェノキシプロピルアクリレート13質量部、ポリエチレングリコールジアクリレート(NKエステルA−400:新中村化学製)6.5質量部、アクリル酸0.2質量部からなる単量体混合物に溶解させてなるシラップ(粘度0.018Pa・s)に、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.05質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.19質量部、ビス(4−t−ブチルヘキシル)パーオキシカーボネート0.76質量部を加えて撹拌し、脱泡してアクリル系シラップを得た。
【0040】
厚さ35mmの透明含鉛アクリル樹脂板(クラレ製キョウワグラスXA H−35)の両側に厚さ15mmの透明アクリル樹脂注型板(クラレ製パラグラス P215)2枚を、厚さ3mmのスペーサーを介して組み合せ、前記のアクリル系シラップを、透明含鉛アクリル樹脂板と透明アクリル樹脂板との間に注入し、空気浴にて40℃に4時間、次いで80℃に2時間保持して硬化させた。得られた複合板は泡、亀裂等の欠陥がなく、アクリル系シラップを硬化させて得た接着層の貯蔵弾性率およびヘイズは表1に記した通りであり、透明性は良好であった。得られた複合板の接着層に泡、亀裂はなかった。この複合板について、恒温槽中で、60℃4時間、−20℃18時間のヒートサイクルを10回実施した結果、含鉛アクリル樹脂板に亀裂、割れ、層間剥離の欠点はなく透明性は良好であった。
【0041】
<実施例8>
アクリル酸メチルを13.5質量%共重合した平均重合度約1100のメタクリル樹脂22.5質量部をメタクリル酸メチル40.1質量部、2−ヒドロキプロピルアクリレート34.4質量部、ポリエチレングリコールジアクリレート(NKエステルA−200:新中村化学製)1.0質量部、アクリル酸1.0質量部からなる単量体混合物に溶解させてなるシラップ(粘度0.014Pa・s)に、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.05質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.19質量部、ビス(4−t−ブチルヘキシル)パーオキシカーボネート0.76質量部を加えて撹拌し、脱泡してアクリル系シラップを得た。
【0042】
厚さ35mmの透明含鉛アクリル樹脂板(クラレ製キョウワグラスXA H−35)の両側に厚さ15mmの透明アクリル樹脂注型板(クラレ製パラグラス P215)2枚を、厚さ3mmのスペーサーを介して組み合せ、前記のアクリル系シラップを、透明含鉛アクリル樹脂板と透明アクリル樹脂板との間に注入し、空気浴にて40℃に4時間、次いで80℃に2時間保持して硬化させた。得られた複合板は泡、亀裂等の欠陥がなく、アクリル系シラップを硬化させて得た接着層の貯蔵弾性率およびヘイズは表1に記した通りであり、透明性は良好であった。得られた複合板の接着層に泡、亀裂はなかった。この複合板について、恒温槽中で、60℃4時間、−20℃18時間のヒートサイクルを10回実施した結果、含鉛アクリル樹脂板に亀裂、割れ、層間剥離の欠点はなく透明性は良好であった。
【0043】
<比較例1>
アクリル酸メチルを13.5質量%共重合した平均重合度約1100のメタクリル樹脂25質量部をメタクリル酸メチル66質量部、エトキシジエチレングリコールアクリレート5質量部、アクリル酸3質量部に溶解させてなるシラップ(粘度0.010Pa・s)に、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.05質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.19質量部、ビス(4−t−ブチルヘキシル)パーオキシカーボネート0.76質量部を加えて撹拌し、脱泡してアクリル系シラップを得た。このシラップを使用する以外は実施例1と同様にして複合板を得た。得られた複合板は、接着層に亀裂が入ったものであった。接着層を構成する樹脂の貯蔵弾性率およびヘイズは表1に記した通りであり、透明性は良好であった。
【0044】
<比較例2>
アクリル酸メチルを13.5質量%共重合した平均重合度約1100のメタクリル樹脂25質量部をメタクリル酸メチル66質量部、エトキシジエチレングリコールアクリレート5質量部、アクリル酸1質量部に溶解させてなるシラップ(粘度0.010Pa・s)に、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.05質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.19質量部、ビス(4−t−ブチルヘキシル)パーオキシカーボネート0.76質量部を加えて撹拌し、脱泡してアクリル系シラップを得た。このシラップを使用する以外は実施例1と同様にして複合板を得た。得られた複合板は、接着層に泡、亀裂はなかったが、ヒートサイクル試験2回目で、含鉛アクリル樹脂板に亀裂が入り全体に層間剥離が発生した。接着層を構成する樹脂の貯蔵弾性率およびヘイズは表1に記した通りであり、透明性は良好であった。
【0045】
<比較例3>
厚さ35mmの含鉛アクリル樹脂(クラレ製キョウワグラスXA H−35)について、耐擦傷性試験、加速環境試験、ガンマ線および中性子線遮蔽性効果を測定した結果、擦傷後の光線透過率が著しく低下した。新たな含鉛アクリル樹脂に加速環境試験を行った結果、着色が激しく、透明性も著しく低下した。中性子線遮蔽性は不充分であった。
【0046】
<比較例4>
実施例1で用いたシラップを用いて、厚さ35mmの含鉛アクリル樹脂板(クラレ製キョウワグラスXA H−35)と厚さ8mmの透明アクリル樹脂注型板(クラレ製パラグラス P208)2枚とから実施例1と同様にして複合板を得た。接着層には泡、亀裂の発生はなかった。この複合板について、実施例1と同様に恒温層中でヒートサイクル試験をした結果、含鉛アクリル樹脂に亀裂、割れはなかった。得られた複合樹脂を耐擦傷性試験、加速環境試験、ガンマ線および中性子線遮蔽性効果を測定した結果、耐擦傷性、耐環境性は良好であったが、中性子線遮蔽性が不充分であった。
【0047】
以下の表1〜3に、実施例1〜8および比較例1〜4で製造した含鉛アクリル樹脂複合板およびその評価または測定の結果を示す。
【0048】
【表1】
Figure 0003942875
【0049】
【表2】
Figure 0003942875
【0050】
【表3】
Figure 0003942875
【0051】
<実施例9>
アクリル酸メチルを13質量%共重合した平均重合度約500のメタクリル樹脂13.2質量部を、メタクリル酸メチル30.8質量部、エトキシジエチレングリコールアクリレート34質量部、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート20質量部、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン0.5質量部からなる単量体混合物に溶解させてなるシラップ(粘度0.026Pa・s)に、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.05質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.19質量部、ビス(4−t−ブチルヘキシル)パーオキシカーボネート0.76質量部を加えて撹拌し、脱泡してアクリル系シラップを得た。
【0052】
厚さ7mmの透明鉛硝子板(日本電気硝子製LX−57B)と厚さ15mmの透明アクリル樹脂注型板(クラレ製パラグラス P215)2枚とを用い、実施例1と同様にして複合板を得た。得られた複合板の接着層に泡、亀裂はなかった。この複合板について、恒温槽中で、60℃4時間、−20℃18時間のヒートサイクルを10回実施した結果、亀裂、割れ、層間剥離の欠点はなく透明性は良好であった。アクリル系シラップを硬化させて得た樹脂の貯蔵弾性率およびヘイズは表4に記した通りであり、透明性は良好であった。
【0053】
<実施例10>
アクリル酸メチルを13質量%共重合した平均重合度約500のメタクリル樹脂13.2質量部を、メタクリル酸メチル40質量部、エトキシジエチレングリコールアクリレート20質量部、2−ヒドロキシプロピルアクリレート20.8質量部、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン5質量部からなる単量体混合物に溶解させてなるシラップ(粘度0.024Pa・s)に、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.05質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.19質量部、ビス(4−t−ブチルヘキシル)パーオキシカーボネート0.76質量部を加えて撹拌し、脱泡してアクリル系シラップを得た。
【0054】
厚さ7mmの透明鉛硝子板(日本電気硝子製LX−57B)と厚さ15mmの透明アクリル樹脂注型板(クラレ製パラグラス P215)2枚とを用い、実施例1と同様にして複合板を得た。得られた複合板の接着層に泡、亀裂はなかった。この複合板について、恒温槽中で、60℃4時間、−20℃18時間のヒートサイクルを10回実施した結果、亀裂、割れ、層間剥離の欠点はなく透明性は良好であった。アクリル系シラップを硬化させて得た樹脂の貯蔵弾性率およびヘイズは表4に記した通りであり、透明性は良好であった。
【0055】
<実施例11>
アクリル酸メチルを13.5質量%共重合した平均重合度約1100のメタクリル樹脂13.2質量部を、メタクリル酸メチル30.8質量部、エトキシジエチレングリコールアクリレート31.5質量部、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート19.9質量部、ポリエチレングリコールジアクリレート(NKエステルA−400:新中村化学製)2.6質量部、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン1質量部からなる単量体混合物に溶解させてなるシラップ(粘度0.024Pa・s)に、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.05質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.19質量部、ビス(4−t−ブチルヘキシル)パーオキシカーボネート0.76質量部を加えて撹拌し、脱泡してアクリル系シラップを得た。
【0056】
厚さ7mmの透明鉛硝子板(日本電気硝子製LX−57B)と厚さ15mmの透明アクリル樹脂注型板(クラレ製パラグラス P215)2枚とを用い、実施例1と同様にして複合板を得た。得られた複合板の接着層に泡、亀裂はなかった。この複合板について、恒温槽中で、60℃4時間、−20℃18時間のヒートサイクルを10回実施した結果、亀裂、割れ、層間剥離の欠点はなく透明性は良好であった。アクリル系シラップを硬化させて得た樹脂の貯蔵弾性率およびヘイズは表4に記した通りであり、透明性は良好であった。
【0057】
<実施例12>
アクリル酸メチルを13.5質量%共重合した平均重合度約1100のメタクリル樹脂14質量部を、メタクリル酸メチル20.5質量部、エトキシジエチレングリコールアクリレート32質量部、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート32質量部、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン0.5質量部からなる単量体混合物に溶解させてなるシラップ(粘度0.029Pa・s)に、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.05質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.19質量部、ビス(4−t−ブチルヘキシル)パーオキシカーボネート0.76質量部を加えて撹拌し、脱泡してアクリル系シラップを得た。
【0058】
厚さ7mmの透明鉛硝子板(日本電気硝子製LX−57B)と厚さ15mmの透明アクリル樹脂注型板(クラレ製パラグラス P215)2枚とを用い、実施例1と同様にして複合板を得た。得られた複合板の接着層に泡、亀裂はなかった。この複合板について、恒温槽中で、60℃4時間、−20℃18時間のヒートサイクルを10回実施した結果、亀裂、割れ、層間剥離の欠点はなく透明性は良好であった。アクリル系シラップを硬化させて得た樹脂の貯蔵弾性率およびヘイズは表4に記した通りであり、透明性は良好であった。
<実施例13>
アクリル酸メチルを13.5質量%共重合した平均重合度約1100のメタクリル樹脂19.5質量部を、メタクリル酸メチル52.3質量部、エトキシジエチレングリコールアクリレート13.7質量部、2−ヒドロキシプロピルアクリレート13.7質量部、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン0.3質量部からなる単量体混合物に溶解させてなるシラップ(粘度0.013Pa・s)に、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.05質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.19質量部、ビス(4−t−ブチルヘキシル)パーオキシカーボネート0.76質量部を加えて撹拌し、脱泡してアクリル系シラップを得た。
【0059】
厚さ7mmの透明鉛硝子板(日本電気硝子製LX−57B)と厚さ15mmの透明アクリル樹脂注型板(クラレ製パラグラス P215)2枚とを用い、実施例1と同様にして複合板を得た。得られた複合板の接着層に泡、亀裂はなかった。この複合板について、恒温槽中で、60℃4時間、−20℃18時間のヒートサイクルを10回実施した結果、亀裂、割れ、層間剥離の欠点はなく透明性は良好であった。アクリル系シラップを硬化させて得た樹脂の貯蔵弾性率およびヘイズは表4に記した通りであり、透明性は良好であった。
【0060】
<比較例5>
アクリル酸メチルを15.5質量%共重合した平均重合度約1100のメタクリル樹脂25質量部を、メタクリル酸メチル70質量部、エトキシジエチレングリコールアクリレート4質量部、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン1質量部からなる単量体混合物に溶解させてなるシラップ(粘度0.024Pa・s)に、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.05質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.19質量部、ビス(4−t−ブチルヘキシル)パーオキシカーボネート0.76質量部を加えて撹拌し、脱泡してアクリル系シラップを得た。
【0061】
厚さ7mmの透明鉛硝子板(日本電気硝子製LX−57B)と厚さ15mmの透明アクリル樹脂注型板(クラレ製パラグラス P215)2枚とを用い、実施例1と同様にして複合板を得た。得られた複合板の接着層に亀裂が入ったものであった。この複合板について、恒温槽中で、60℃4時間、−20℃18時間のヒートサイクルを10回実施した結果、ヒートサイクル1回目で、接着層の亀裂が拡大し、層間剥離が発生した。透明性は良好であった。アクリル系シラップを硬化させて得た樹脂の貯蔵弾性率およびヘイズは表4に記した通りであり、透明性は良好であった。
【0062】
<比較例6>
アクリル酸メチルを15質量%共重合した平均重合度約500のメタクリル樹脂11質量部を、メタクリル酸メチル18質量部、エトキシジエチレングリコールアクリレート35質量部、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート35質量部、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン1質量部からなる単量体混合物に溶解させてなるシラップ(粘度0.028Pa・s)に、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.05質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.19質量部、ビス(4−t−ブチルヘキシル)パーオキシカーボネート0.76質量部を加えて撹拌し、脱泡してアクリル系シラップを得た。
【0063】
厚さ7mmの透明鉛硝子板(日本電気硝子製LX−57B)と厚さ15mmの透明アクリル樹脂注型板(クラレ製パラグラス P215)2枚とを用い、実施例1と同様にして複合板を得た。得られた複合板の接着層に泡、亀裂はなかった。この複合板について、恒温槽中で、60℃4時間、−20℃18時間のヒートサイクルを10回実施した結果、ヒートサイクル3回目で層間剥離が発生した。透明性は良好であった。アクリル系シラップを硬化させて得た樹脂の貯蔵弾性率およびヘイズは表4に記した通りであり、透明性は良好であった。
【0064】
<比較例7>
アクリル酸メチルを15質量%共重合した平均重合度約500のメタクリル樹脂20質量部を、メタクリル酸メチル58質量部、エトキシジエチレングリコールアクリレート35質量部、2−ヒドロキシプロピルアクリレート10.8質量部、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン0.2質量部からなる単量体混合物に溶解させてなるシラップ(粘度0.011Pa・s)に、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.05質量部、ベンゾイルパーオキサイド0.19質量部、ビス(4−t−ブチルヘキシル)パーオキシカーボネート0.76質量部を加えて撹拌し、脱泡してアクリル系シラップを得た。
【0065】
厚さ7mmの透明鉛硝子板(日本電気硝子製LX−57B)と厚さ15mmの透明アクリル樹脂注型板(クラレ製パラグラス P215)2枚とを用い、実施例1と同様にして複合板を得た。得られた複合板の接着層に泡、亀裂はなかった。この複合板について、恒温槽中で、60℃4時間、−20℃18時間のヒートサイクルを10回実施した結果、ヒートサイクル5回目で層間剥離が発生した。透明性は良好であった。アクリル系シラップを硬化させて得た樹脂の貯蔵弾性率およびヘイズは表4に記した通りであり、透明性は良好であった。
【0066】
以下の表4〜6に、実施例9〜13および比較例5〜7で製造した鉛硝子複合板およびその評価または測定の結果を示す。
【0067】
【表4】
Figure 0003942875
【0068】
【表5】
Figure 0003942875
【0069】
【表6】
Figure 0003942875
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、ガンマ線および中性子線遮蔽効果に優れた透明性を有する複合板が得られる。また、本発明の透明性を有する複合板は、反り、亀裂、層間剥離等が発生せず、耐擦傷性に優れ、空気等により酸化され黄変し難い特長を有する。

Claims (7)

  1. 透明含鉛板層を中心層とし、その両面の外層に、中性子線遮蔽能力を有し厚さが10mm以上である透明樹脂板層を有する複合板であって、
    該透明含鉛板層と該透明樹脂板層とが、メチルメタクリレート単位とアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート単位とを含み、その質量比が90:10〜50:50であるアクリル系樹脂からなり、貯蔵弾性率が0℃において1×10〜4×10Paであり100℃において1×10〜1×10Paである接着層により重合接着されている複合板。
  2. 透明樹脂板がアクリル樹脂板である請求項1に記載の複合板。
  3. 接着層が、厚さ3mmのシートにおけるヘイズが3%以下のアクリル系樹脂からなるものである請求項1または2に記載の複合板。
  4. 含鉛板が含鉛アクリル樹脂板である請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合板。
  5. 接着層が、(メタ)アクリル酸単位を0.3〜5質量%含有するアクリル系樹脂である請求項4に記載の複合板。
  6. 含鉛板が鉛硝子板である請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合板。
  7. 接着層が、カップリング剤を0.5〜5質量%含有するアクリル系樹脂である請求項6に記載の複合板。
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