JP3942292B2 - 硬質土用掘削ケーシング - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬土質の地山に円形の立坑を掘削するケーシングの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
円形ケーシングで立坑を掘削する方法は、先端に掘削刃先を取付けた円形ケーシングを掘削機で保持し、圧入力と円周方向の回転運動を与えて掘削沈下させ、ケーシング内の地山をバケットで掘削排土して行う。ケーシングの回転運動は一方向に連続旋回する方法と、時々反転旋回を行う方法と、小刻みな往復回転運動で行う3種類の方法が行われている。
【0003】
円形ケーシングの掘削刃先は地山が軟質な場合は鋸歯状の軟鋼板製の刃先が使用されているが、地山が硬質になるにつれて硬化肉盛り刃先や、硬質合金製の刃先が使用されているが、究極の刃先は超硬合金刃先である。
【0004】
立坑ケーシングの刃先の寿命は少なくとも立坑1本が完成するまで持続する事が必要で、さもないと工事の途中で、施工済みの掘削部分が崩壊する危険を犯してケーシングを抜去したり、人命の危険を犯して立坑内で刃先を取り替えたりする必要がある。
【0005】
超硬合金はタングステンやチタン等の炭化物の粉末を鉄やニッケル等を結合材として焼結したものであり、極めて硬く、靭性も耐熱強度も優れているのが特徴である。主に金属切削用のバイトに使用されているが、最近は土木建設用の掘削刃にも多く使用されてきた。立坑掘削ケーシング用の超硬合金刃は軟鋼の台に超硬合金チップを鑞付けしたものを直接ケーシングに溶接付けするか、ボルト締めして取り付けるのが普通である。
【0006】
超硬合金刃先を使用して硬土質の地山を掘削すると超硬合金チップ自体は摩耗し難いが、いわゆる二番と称する超硬合金チップを保持している台ないし台の溶接部が硬土質の掘削屑で摩擦されて摩耗し、超硬合金チップが損耗する前に掘削刃先が脱落して使用不可能となる場合が多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
円形ケーシングの超硬合金刃先の二番部分の摩耗を防ぎ、刃先の寿命を少なくとも1本の立坑が掘削終了するまで延ばすようにする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
超硬合金チップの二番部分が摩耗する原因は硬土質の掘削屑が地山と刃先の二番部分の間に入り、その摩擦で摩耗するものである。したがって超硬掘削刃先の進行方向の前に硬いブロックを取り付け、刃先と地山との間に掘削土が侵入しないように排除させる。このブロックは硬いことが条件であるが、任意の形状に加工でき、価格も適当である点で硬化肉盛、または超硬合金粒の鑞付、いわゆるコンポジットロットを鑞付けして使用するのが適当である。
【0009】
コンポジットロットは1mmないし10mm程度のタングステン炭化物の粒を鑞材で包み棒状にしたものである。これをガストーチで母材に溶着させて、タングステン炭化物の粒子を含む金属のブロックを形成させるものである。
【0010】
ブロックは、ケーシングを一方向回転させる場合は超硬合金刃先の前に、また往復回転させる場合は超硬刃先の前後に配置する。
【0011】
超硬合金刃先をケーシング先端に配列する方法は主にケーシングの外側の地山を削る外刃と内側の地山を削る内刃と交互に配置するいわゆるアサリをつけるが、内刃の数より外刃の数を多くすると掘削土砂の***がよくなる。
【0012】
掘削刃先には10から100キログラム毎平方センチメートルの高圧水を噴射すると掘削土砂が洗浄されて掘削屑排除の効果が大きくなる。この高圧水を地上から刃先へ供給する給水管はケーシングの内面に配管するとバケットの出入りで損傷し易く、掘削の邪魔にもなる。また給水管をケーシングの外側に配管すると掘削機のクランプバンドで潰されたり、掘削の邪魔になったりする。従ってケーシングシェルの板厚と同程度の直径の肉厚鋼管を板厚の中に切り込んで溶接付けする。この給水管へ高圧水を地上の設備からケーシングまで供給する方法は、ケーシングが往復動ならホースで供給し、一方向動なら適当なスイベルジョイントを介して供給する。
【0013】
【発明実施の形態】
図1に一方向動の超硬合金刃先1の例を示し、図2に往復動の超硬合金刃先1の例を示す。いずれも軟鋼製の台3に超硬合金チップ2が鑞付けされている。
【0014】
図3はケーシングを下側より見た、超硬合金刃先1とブロック4の配置の一例を示したものである。超硬合金刃先1にはケーシングの外周と底を削る外刃と、内周と底を削る内刃がありブロック4はそれぞれの刃先を保護するように掘削方向に対して前方に配置してある。
【0015】
図4は、図3に示す超硬合金刃先1のX−X断面と、同じくブロック4のY−Y断面を重ね合わせて両者の位置関係を説明した図である。ブロック4は超硬合金刃先1の二番を地山の掘削屑から保護する位置に置いている。
【0016】
図5は超硬合金刃先1の内刃と外刃の位置関係を示すために、図3に示す外刃のX−X断面と内刃のZ−Z断面を重ね合わせたものである。外刃と内刃は鋸のアサリに相当する先端の広がりをなし、ケーシングの掘削溝13にオーバカットを付け、ケーシングシェル12の摺動抵抗を減じると共に、掘削土の排出を容易にする役目を持たせている。
【0017】
図6は往復動の刃先配列の一例を円周面から平面に展開した図である。ブロック4は超硬合金刃先1を挟む位置に配置している。図7にブロック4と超硬合金刃先1を等間隔に配置した他の例を示す。
【0018】
図8は刃先に供給する高圧水の給水管5の断面図である。数本の給水管5をケーシングシェル12に切り込んで溶接している。給水管の配置は円周を等分する位置におき、溶接歪によるケーシングの楕円化を防いでいる。給水管5は外径の寸法をケーシングシェル12の厚さより小さくし、ケーシングシェル12の厚さから外へはみ出ないようにする。高圧水ポンプから給水管5へ水を供給する方法の説明は省略する。
【0019】
この高圧水は超硬合金刃先で掘削した掘削溝13(図5参照)内で噴射し、ケーシングの回転につれて全周の掘削屑を洗浄する。
【0020】
【発明の効果】
本発明により以下の効果を奏する事が出来る。
超硬合金刃先の二番の摩耗がなくなり高価な刃先の寿命が伸びる。
【0021】
ブロックはある程度自由な形状に付けられ加工も容易である。
【0022】
ブロックにコンポジットロッドを使用すると、露頭した超硬合金粒がある程度掘削に寄与する。
【0023】
掘削溝を高圧噴射水で洗浄する事によりブロックで排除した以上の掘削屑が***できる。
【0024】
洗浄用高圧水の管をケーシングシェルの肉厚内に埋め込むことにより、一体のケーシングと外見上全く同一になり、ケーシングの内外面への影響がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】一方向掘削の超硬合金刃先の図である。
【図2】両方向掘削の超硬合金刃先の図である。
【図3】ケーシングを下からみた掘削刃先とブロックの配列を示す図である。
【図4】超硬合金刃先とブロックの関係を説明する図である。
【図5】超硬合金刃先のアサリと掘削溝の関係を説明する図である。
【図6】往復動ケーシングの刃先とブロックの関係の展開図である。
【図7】往復動ケーシングの刃先とブロックの関係の他の例の展開した図である。
【図8】高圧水の供給管を組み込んだケーシングの部分断面図である。
【符号の説明】
1 超硬合金刃先
2 超硬合金チップ
3 台
4 ブロック
5 給水管
6 溶接
11 ケーシング
12 ケーシングシェル
13 掘削溝
14 掘削方向
15 地山
Claims (2)
- 円形のケーシングと、前記ケーシングの下端に設けた掘削用の刃先とからなり、前記ケーシングを回転運動させることにより地中に円形立坑を構築する立坑掘削ケーシングにおいて、前記刃先を、超硬合金チップとその超硬合金チップを保持している台ないし台の溶接部からなる超硬合金刃先とし、かつ、前記刃先を、先端が前記ケーシングの外径よりも外に広がる外刃と、先端が前記ケーシングの内径よりも内側に広がる内刃とにより構成し、前記超硬合金刃先の掘削方向に対する前方に、前記超硬合金を保持している台ないし台の溶接部を保護する硬化肉盛溶接ブロックまたは超硬合金粒の鑞付ブロックを、前記外刃に対しては外方向に、前記内刃に対しては内方向に偏倚して配列してなる円形の硬土質用立坑掘削ケーシング。
- 該ケーシングのシェル内に給水管を埋設してなる請求項1に記載の円形の硬土質用立坑掘削ケーシング。
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---|---|---|---|
JP35741998A JP3942292B2 (ja) | 1998-12-16 | 1998-12-16 | 硬質土用掘削ケーシング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP35741998A JP3942292B2 (ja) | 1998-12-16 | 1998-12-16 | 硬質土用掘削ケーシング |
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Publication Number | Publication Date |
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JP3942292B2 true JP3942292B2 (ja) | 2007-07-11 |
Family
ID=18454033
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP35741998A Expired - Lifetime JP3942292B2 (ja) | 1998-12-16 | 1998-12-16 | 硬質土用掘削ケーシング |
Country Status (1)
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-
1998
- 1998-12-16 JP JP35741998A patent/JP3942292B2/ja not_active Expired - Lifetime
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