JP3941739B2 - ハイブリッド変速機の変速制御装置 - Google Patents

ハイブリッド変速機の変速制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン等の主動力源とモータ/ジェネレータとを搭載したハイブリッド車両に有用なハイブリッド変速機、特に、これら主動力源とモータ/ジェネレータとの間における差動装置により無段変速動作を行わせることが可能なハイブリッド変速機の変速制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種ハイブリッド変速機としては、例えば特許文献1に記載のように、遊星歯車組により構成した2自由度の差動装置を具え、該差動装置における回転メンバにそれぞれ主動力源であるエンジンからの入力、駆動系への出力、および2個のモータ/ジェネレータを結合して無段変速を可能とし、更に、所定の回転メンバをローブレーキにより適宜固定可能として駆動力発生源である主動力源やモータ/ジェネレータからのトルクを増幅し得るようにしたものが知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−094973号公報
【0004】
このようなハイブリッド変速機においては、主動力源からの動力を用いず両モータ/ジェネレータからの動力のみにより駆動系への出力を決定するEVモードと、ローブレーキを締結した状態で両モータ/ジェネレータからの動力のみにより駆動系への出力を決定するEV-LBモードと、主動力源からの動力および両モータ/ジェネレータからの動力により駆動系への出力を決定するEIVTモードと、ローブレーキを締結した状態で主動力源からの動力および両モータ/ジェネレータからの動力により駆動系への出力を決定するEIVT-LBモードとの4動作モードが考えられる。
【0005】
各動作モードは、全ての領域で有用であるという訳ではなく、要求特性に応じて各々得意な領域があり、図19に示すような車速VSP、要求駆動力F(車速VSPおよびアクセルペダル踏み込み量APOから求め得る)、およびモータ/ジェネレータ用バッテリの蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)の三次元座標上に得意な領域が定められる。
図19において動作点Pは、車速VSP=VSPx、要求駆動力F=Fx、およびバッテリ蓄電状態SOC=SOCxの組み合わせとして表される。
或る要求特性に関し上記各モードごとの得意な領域を、或るバッテリ蓄電状態SOC=SOCxの時について例示すると、EIVT-LBモード領域は車速VSPおよび要求駆動力Fの二次元座標上に図20のごとくに示され、EIVTモード領域は車速VSPおよび要求駆動力Fの二次元座標上に図21のごとくに表され、EV-LBモード領域は車速VSPおよび要求駆動力Fの二次元座標上に図22のごとくに表され、EVモード領域は車速VSPおよび要求駆動力Fの二次元座標上に図23のごとくに表される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで燃料消費を低くするための各モードの得意な領域は、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が低い場合と、中程度の場合と、高い場合とについて例示すると図29、図30、および図31に示すごとくになる。
しかし、これらの低燃費用のモード領域線図が正しいとしても、モード領域が狭くなる箇所においては、車速VSP、要求駆動力F、およびバッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)の三次元座標上の動作点が僅かに移動しただけでモードの切り替えが発生し、制御のハンチングによりモード選択制御が困難になる。
【0007】
本発明は、或るモード間で(例えば、EIVTモードおよびEV-LBモード間で)どちらのモードを選択しても、燃料消費を低くするという意味において大差がない領域が存在するとの事実認識に基づきこの領域を任意領域とし、これらの任意領域ではローブレーキの締結・解放切り替えや、主動力源からの入力の断接切り替え頻度が少なくなるようなモード選択方式とすることで、上記したモード切り替え制御が困難になるという問題を解消したハイブリッド変速機の変速制御装置を提案することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的のため本発明によるハイブリッド変速機の変速制御装置は、請求項1に記載のごとくに構成する。
ハイブリッド変速機は、2自由度の差動装置を構成する回転メンバのうち、共線図上の内側に位置する2個の回転メンバの一方に主動力源からの入力、他方に駆動系への出力をそれぞれ結合し、共線図上の外側に位置する2個の回転メンバにそれぞれ2個のモータ/ジェネレータを結合する。
そして、共線図上において、上記出力を結合した回転メンバと、共線図上で該出力に近い出力側のモータ/ジェネレータを結合した回転メンバとの間における回転メンバにローブレーキを結合する。
【0009】
ハイブリッド変速機の変速制御装置は、このローブレーキを締結した状態で主動力源からの動力および両モータ/ジェネレータからの動力を用い上記出力への動力を決定するEIVT-LBモードと、ローブレーキを解放した状態で主動力源からの動力および両モータ/ジェネレータからの動力を用い上記出力への動力を決定するEIVTモードとを有するが、
これらEIVT-LBモードおよびEIVTモード間の切り替えを、要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態に応じたローブレーキの締結・解放切り替えにより以下のごとくに行う。
【0010】
つまり、EIVT-LBモードおよびEIVTモードのうち、バッテリ充電量が大きい方のモードを選択することにより、要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態により規定される動作点ごとに燃料消費率ができるだけ低くなるようEIVT-LBモードおよびEIVTモード間での切り替えを行わせ、
EIVT-LBモードでのバッテリ消費電力およびEIVTモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差が設定値未満となる領域を任意領域に設定し、この任意領域においては全体的にEIVT-LBモードまたはEIVTモードで動作させるよう構成する。
【0011】
また本発明によるハイブリッド変速機の変速制御装置は、請求項4に記載のごとくに構成する。
先ずハイブリッド変速機は、前記ローブレーキを締結した状態で前記両モータ/ジェネレータからの動力のみを用い前記出力への動力を決定するEV-LBモードと、ローブレーキを解放した状態で両モータ/ジェネレータからの動力のみを用い前記出力への動力を決定するEVモードとを有するが
これらEV-LBモードおよびEVモード間の切り替えを、要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態に応じたローブレーキの締結・解放切り替えにより以下のごとくに行う。
【0012】
つまり、EV-LBモードおよびEVモードのうち、バッテリ充電量が大きい方のモードを選択することにより、要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態により規定される動作点ごとに燃料消費率ができるだけ低くなるようEV-LBモードおよびEVモード間での切り替えを行わせ、
EV-LBモードでのバッテリ消費電力およびEVモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差が設定値未満となる領域を任意領域に設定し、この任意領域においては全体的にEV-LBモードまたはEVモードで動作させるよう構成する。
【0013】
更に本発明によるハイブリッド変速機の変速制御装置は、請求項7に記載のごとくに構成する。
先ずハイブリッド変速機は、前記EV-LBモード、EVモード、およびEIVTモードを有し、これらEV-LBモード、EVモード、およびEIVTモード間の切り替えを、要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態に応じたローブレーキの締結・解放および主動力源からの入力の断接切り替えにより以下のごとくに行う。
【0014】
つまり、EV-LBモード、EVモード、およびEIVTモードのうち、バッテリ充電量が大きいモードを選択することにより、要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態により規定される動作点ごとに燃料消費率ができるだけ低くなるようEV-LBモード、EVモード、およびEIVTモード間での切り替えを行わせ、
EV-LBモードでのバッテリ消費電力およびEVモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差、EV-LBモードでのバッテリ消費電力およびEIVTモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差、並びに、EVモードでのバッテリ消費電力およびEIVTモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差が設定値未満となる領域を任意領域に設定し、これら任意領域においては全体的にEV-LBモードまたはEVモード或いはEIVTモードで動作させるよう構成する。
【0015】
【発明の効果】
請求項1に記載の変速制御装置によれば、動作点ごとに燃料消費率ができるだけ低くなるようEIVT-LBモードおよびEIVTモード間の切り替えを行うことから、当該モード切り替えが燃料消費率をできるだけ小さくする態様で行われることとなり、主動力源の燃費を良くすることができる。
また、EIVT-LBモードでのバッテリ消費電力およびEIVTモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差が設定値未満となる領域(任意領域)においては全体的にEIVT-LBモードまたはEIVTモードで動作させることから、
EIVT-LBモードまたはEIVTモードのどちらを選択しても、燃料消費を低くするという意味において大差がない領域(任意領域)でローブレーキの締結・解放切り替え頻度が少なくなるようなモード選択方式とすることができ、前記した狭いモード領域においてもモード切り替え制御が困難になることがなく前記の問題を解消することができる。
【0016】
また請求項4に記載の変速制御装置によれば、動作点ごとに燃料消費率ができるだけ低くなるようEV-LBモードおよびEVモード間での切り替えを行うことから、
当該モード切り替えが燃料消費率をできるだけ小さくする態様で行われることとなり、主動力源の燃費を良くすることができる。
また、EV-LBモードでのバッテリ消費電力およびEVモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差が設定値未満となる領域(任意領域)においては全体的にEV-LBモードまたはEVモードで動作させることから、
EV-LBモードまたはEVモードのどちらを選択しても、燃料消費を低くするという意味において大差がない領域(任意領域)でローブレーキの締結・解放切り替え頻度が少なくなるようなモード選択方式とすることができ、前記した狭いモード領域においてもモード切り替え制御が困難になることがなく前記の問題を解消することができる。
【0017】
更に請求項7に記載の変速制御装置によれば、動作点ごとに燃料消費率ができるだけ低くなるようEV-LBモード、EVモード、およびEIVTモード間での切り替えを行うことから、
当該モード切り替えが燃料消費率をできるだけ小さくする態様で行われることとなり、主動力源の燃費を良くすることができる。
また、EV-LBモードでのバッテリ消費電力およびEVモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差、EV-LBモードでのバッテリ消費電力およびEIVTモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差、並びに、EVモードでのバッテリ消費電力およびEIVTモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差が設定値未満となる領域(任意領域)においては全体的にEV-LBモードまたはEVモード或いはEIVTモードで動作させることから、
EV-LBモード、EVモード、EIVTモードのどれを選択しても、燃料消費を低くするという意味において大差がない領域(任意領域)でローブレーキの締結・解放切り替え、および主動力源からの入力の断接切り替えの頻度が少なくなるようなモード選択方式とすることができ、前記した狭いモード領域においてもモード切り替え制御が困難になることがなく前記の問題を解消することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1(a)は、本発明の一実施の形態になる変速制御装置を適用可能なハイブリッド変速機を例示し、これを本実施の形態においては前輪駆動車(FF車)用のトランスアクスルとして構成する。
図において1は変速機ケースを示し、該変速機ケース1の軸線方向(図の左右方向)左側にラビニョオ型プラネタリギヤセット2を、また図の右側に複合電流2層モータ3を内蔵させる。
ラビニョオ型プラネタリギヤセット2の更に左側には、変速機ケース1の外側であるが、エンジン(主動力源)ENGを配置する。
【0019】
ラビニョオ型プラネタリギヤセット2、エンジンENG、および複合電流2層モータ3は、ハイブリッド変速機の主軸線上に同軸に配置して変速機ケース1内に取り付けるが、変速機ケース1内には更に、上記の主軸線からオフセットさせて平行に配置したカウンターシャフト6およびディファレンシャルギヤ装置7をも内蔵させ、
ディファレンシャルギヤ装置7に左右駆動車輪8を駆動結合する。
【0020】
ラビニョオ型プラネタリギヤセット2は、ロングピニオンP2を共有する2つのシングルピニオン遊星歯車組4,5の組み合わせになり、エンジンENGに近い側に配置された方を第1のシングルピニオン遊星歯車組4とし,他方を第2のシングルピニオン遊星歯車組5とする。
第1のシングルピニオン遊星歯車組4はサンギヤS2およびリングギヤR2にそれぞれロングピニオンP2を噛合させた構造とし、
第2のシングルピニオン遊星歯車組5は、共有ピニオンP2の他に、サンギヤS1およびリングギヤR1と、これらに噛合した大径のショートピニオンP1を有し、当該ショートピニオンP1を共有ピニオンP2に噛合させた構造とする。
そして遊星歯車組4,5のピニオンP1,P2を全て、共通なキャリアCにより回転自在に支持する。
【0021】
以上の構成になるラビニョオ型プラネタリギヤセット2は、サンギヤS1、サンギヤS2、リングギヤR1、リングギヤR2、およびキャリアCの5個の回転メンバを主たる要素とし、これら5個のメンバのうち2個のメンバの回転速度を決定すると他のメンバの回転速度が決まる2自由度の差動装置を構成する。
そして5個の回転メンバの回転速度順は、図1(b)の共線図に示すごとく、サンギヤS1、リングギヤR2、キャリアC、リングギヤR1、サンギヤS2の順番である。
【0022】
複合電流2層モータ3は、内側ロータ3riと、これを包囲する環状の外側ロータ3roとを、変速機ケース1内に同軸に回転自在に支持して具え、これら内側ロータ3riおよび外側ロータ3ro間における環状空間に同軸に配置した環状ステータ3sを変速機ケース1に固設して構成する。
環状コイル3sと内側ロータ3riとで内側のモータ/ジェネレータである第1のモータ/ジェネレータMG1を構成し、環状コイル3sと外側ロータ3roとで外側のモータ/ジェネレータである第2のモータ/ジェネレータMG2を構成する。
ここでモータ/ジェネレータMG1,MG2はそれぞれ、複合電流をモータ側が負荷として供給される時は供給電流に応じた個々の方向の、また供給電流に応じた個々の速度(停止を含む)の回転を出力するモータとして機能し、複合電流を発電機側が負荷として印加した時は外力による回転に応じた電力を発生する発電機として機能する。
【0023】
ラビニョオ型プラネタリギヤセット2の上記した5個の回転メンバには、回転速度順に、つまり図1(b)の共線図にも示したが、サンギヤS1、リングギヤR2、キャリアC、リングギヤR1、サンギヤS2の順に、第1のモータ/ジェネレータMG1、主動力源であるエンジンENGからの入力、車輪駆動系への出力(Out)、ローブレーキL/B、第2のモータ/ジェネレータMG2を結合する。
【0024】
この結合を図1(a)に基づき以下に詳述するに、リングギヤR2を上記の通りエンジン回転が入力される入力要素とするため、このリングギヤR2にエンジンクラッチ9を介してエンジンENGのクランクシャフトを結合する。
サンギヤS1は、これからエンジンENGと反対の後方へ延在する中空軸11を介して第1のモータ/ジェネレータMG1(ロータ4ri)に結合し、このモータ/ジェネレータMG1および中空軸11を遊嵌する中心軸12を介してサンギヤS2を第2のモータ/ジェネレータMG2(ロータ4ro)に結合する。
そして、リングギヤR1と変速機ケース1との間にローブレーキL/Bを設け、このローブレーキL/BによりリングギヤR1を固定可能とする。
【0025】
キャリアCを前記のごとく、車輪駆動系へ回転を出力する出力要素とするため、このキャリアCに中空のコネクティングメンバ(出力軸)13を介して出力歯車14を結合し、これをラビニョオ型プラネタリギヤセット2および複合電流2層モータ3間に配置して変速機ケース1内に回転自在に支持する。
出力歯車14は、カウンターシャフト6上のカウンター歯車15に噛合させ、出力歯車14からの変速機出力回転が、カウンター歯車15を経由し、その後、カウンターシャフト6を経てディファレンシャルギヤ装置7に至り、このディファレンシャルギヤ装置により左右駆動車輪8に分配されるものとし、これらで車輪駆動系を構成する。
【0026】
上記の構成になるハイブリッド変速機は図1(b)に示すような共線図により表すことができ、この共線図の横軸は遊星歯車組4,5のギヤ比により決まる回転メンバ間の距離の比、つまりリングギヤR2およびキャリアC間の距離を1とした時のサンギヤS1およびリングギヤR2間の距離の比をαで示し、キャリアCおよびサンギヤS2間の距離をβで示し、キャリアCおよびリングギヤR1間の距離をγで示したものである。
また共線図の縦軸は、各回転メンバの回転速度、つまりリングギヤR2へのエンジン回転数Ne、サンギヤS1(モータ/ジェネレータMG1)の回転数N1、キャリアCからの出力(Out)回転数No、およびサンギヤS2(モータ/ジェネレータMG2)の回転数N2、およびローブレーキL/Bにより固定され得るリングギヤR1の回転数を示し、2個の回転メンバの回転速度が決まれば他の2個の回転メンバの回転速度が決まる。
【0027】
図1(b)の共線図により上記ハイブリッド変速機の変速動作を以下に説明するに、前進(正)回転出力時の変速動作としてEVモードと、EV-LBモードと、EIVTモードと、EIVT-LBモードの4モードが存在し、後退(逆)回転出力用のREV変速動作が存在する。
EVモードは、図2に示すようにエンジンクラッチ9を解放すると共にローブレーキL/Bも解放した状態で、図1(b)にレバーEVにより例示するごとく、エンジンENGからの動力を用いず両モータ/ジェネレータMG1,MG2(または一方のモータ/ジェネレータ)からの動力のみにより駆動系への出力Outを決定する。
EV-LBモードは、図2に示すようにローブレーキL/Bを締結した状態でEVモードと同様にエンジンENGからの動力を用いず両モータ/ジェネレータMG1,MG2(または一方のモータ/ジェネレータ)からの動力のみにより駆動系への出力Outを決定するモードで、変速状態を図1(b)にレバーEV-LBにより例示するごとくローブレーキL/Bの締結に伴うレバー比によりEVモードよりも大トルクを出力することができる。
【0028】
EIVTモードは、図2に示すようにエンジンクラッチ9を締結すると共にローブレーキL/Bを解放した状態で、図1(b)にレバーEIVTにより例示するごとく、エンジンENGからの動力および両モータ/ジェネレータMG1,MG2(または一方のモータ/ジェネレータ)からの動力により駆動系への出力Outを決定する。
EIVT-LBモードは、図2に示すようにローブレーキL/Bを締結した状態でEIVTモードと同様エンジンENGからの動力および両モータ/ジェネレータMG1,MG2(または一方のモータ/ジェネレータ)からの動力により駆動系への出力Outを決定するモードで、変速状態を図1(b)にレバーEIVT-LBにより例示するごとくローブレーキL/Bの締結に伴うレバー比によりEIVTモードよりも大トルクを出力することができる。
【0029】
後退(逆)回転出力用のREV変速動作は、図1(b)にレバーREVとして示すように、エンジンENGからの動力に依存することなく、ローブレーキL/Bの解放状態で、モータ/ジェネレータMG1の正回転、またはモータ/ジェネレータMG2の逆回転、或いはこれら双方により、キャリアCから出力(Out)へ逆回転が出力される変速状態である。
【0030】
ローブレーキL/Bを締結しない状態でモータ/ジェネレータMG1,MG2からの動力のみを用いるEVモードの場合、モータ/ジェネレータMG1,MG2のトルクT1,T2および回転数N1,N2は、変速機出力トルクTo(要求駆動力Fに比例)および変速機出力回転数No(車速VSPに比例)を用いた次式により求め得る。
N2={1/(1+α)}{-βN1+(1+α+β)No}・・・(1)
T1={β/(1+α+β)}To ・・・・(2)
T2={(1+α)/(1+α+β)}To ・・・(2)
これら(1)式および(2)式と、モータ/ジェネレータMG1,MG2およびバッテリの特性とから、当該EVモード領域は車速VSPおよび要求駆動力Fの二次元座標上に例えば図23のごとくに設定される。
【0031】
ローブレーキL/Bを締結した状態でEVモードと同じ変速動作を行うEV-LBモードの場合、モータ/ジェネレータMG1,MG2のトルクT1,T2および回転数N1,N2は、変速機出力トルクToおよび変速機出力回転数Noを用いた次式により求め得る。(TLはローブレーキL/Bのトルク)
N1={(1+α+γ)/γ}No ・・・(3)
N2={(γ-β)/γ}No ・・・ (3)
T2={1/(β-γ)}{(1+α+γ)T1-γTo}・・・(4)
=To-T1-T2 ・・・(4)
これら(3)式および(4)式と、モータ/ジェネレータMG1,MG2およびバッテリの特性とから、当該EV-LBモード領域は車速VSPおよび要求駆動力Fの二次元座標上に例えば図22のごとくに設定される。
【0032】
ローブレーキL/Bを締結しない状態でエンジンENGからの動力(トルクTe、回転数Ne)およびモータ/ジェネレータMG1,MG2からの動力の双方を用いるEIVTモードの場合、モータ/ジェネレータMG1,MG2のトルクT1,T2および回転数N1,N2は、変速機出力トルクToおよび変速機出力回転数Noと、エンジントルクTeおよびエンジン回転数Neを用いた次式により求め得る。
N1=-αNo+(1+α)Ne ・・・(5)
N2=(1+β)No-βNe ・・・・(5)
T1={1/(1+α+β)}{βTo-(1+β)Te}・・・(6)
T2=To-T1-Te ・・・(6)
これら(5)式および(6)式と、モータ/ジェネレータMG1,MG2およびバッテリ並びにエンジンENGの特性とから、当該EIVTモード領域は車速VSPおよび要求駆動力F並びにバッテリの蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)に応じて決まり、車速VSPおよび要求駆動力Fの二次元座標上に表すと例えば図21のごとくに設定される。
【0033】
ローブレーキL/Bを締結した状態でEIVTモードと同じ変速動作を行うEIVT-LBモードの場合、モータ/ジェネレータMG1,MG2の回転数N1,N2およびエンジン回転数Neは変速機出力回転数Noを用いた以下の(7)式により表され、モータ/ジェネレータMG1,MG2のトルクT1,T2と、変速機出力トルクToと、エンジントルクTeと、ローブレーキL/BのトルクTLとの間には以下の(8)式の関係が成立する。
N1={(1+α+γ)/γ}No ・・・(7)
N2={(β-γ)/γ}No ・・・(7)
Ne={(1+γ)/γ}No ・・・(7)
=To-T1-T2-Te ・・・(8)
T2={1/(β-γ)}{-γTo-(1+α+γ)T1+(1+γ)Te}・・(8)当該EIVT-LBモード領域は、車速VSPおよび要求駆動力F並びにバッテリの蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)に応じて決まり、車速VSPおよび要求駆動力Fの二次元座標上に表すと例えば図20のごとくに設定される。
【0034】
本実施の形態においては、上記4モードのうちのどれを選択するかのモード選択に際し、要求駆動力F、車速VSP、およびバッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)により規定される動作点ごとに、エンジンENGの燃料消費量が最低となるモードを選択する。
かかるモード選択制御およびその他各モードでの変速動作制御を行うハイブリッド変速機の変速制御システムは図3に示すごとくに構成する。
21は、エンジンENGおよびハイブリッド変速機の統合制御を司るハイブリッドコントローラ21で、このハイブリッドコントローラ21はエンジンENGの目標トルクtTeおよび目標回転数tNeに関する指令、エンジンクラッチ9のON,OFF(締結、解放)指令、およびローブレーキL/BのON,OFF(締結、解放)指令をエンジンコントローラ22に供給し、エンジンコントローラ22はエンジンENGを当該目標値tTe,tNeが達成されるよう運転させると共にエンジンクラッチ9およびローブレーキL/Bを指令通りにON,OFF(締結、解放)制御する。
【0035】
ハイブリッドコントローラ21は更に、モータ/ジェネレータMG1,MG2の目標トルクtT1,tT2および目標回転数tN1,tN2に関する指令信号をモータコントローラ23に供給し、モータコントローラ23はインバータ24およびバッテリ25によりモータ/ジェネレータMG1,MG2をそれぞれ、上記した目標トルクtT1,tT2および目標回転数tN1,tN2が達成されるよう制御する。
【0036】
これがためハイブリッドコントローラ21には、アクセルペダル踏み込み量からアクセル開度APOを検出するアクセル開度センサ26からの信号と、車速VSP(出力回転数Noに比例)を検出する車速センサ27からの信号と、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転センサ28からの信号とを入力する。
ハイブリッドコントローラ21は、アクセルペダル踏み込み量APOおよび車速VSPから求め得る要求駆動力F、車速VSPおよびバッテリ25の蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)から運転者が希望する運転状態を実現するように、モード選択を行うと共に選択モードに応じた変速制御を実行して、上記した目標エンジントルクtTe、目標エンジン回転数tNe、目標モータ/ジェネレータ回転数tN1,tN2、および目標モータ/ジェネレータトルクtT1,tT2を決定して指令するものとする。
【0037】
なおハイブリッドコントローラ21に入力する回転速度情報は、上記したエンジン回転数Neおよび車速VSP(出力回転数No)に限られるものではなく、ラビニョオ型プラネタリギヤセット2で構成する差動装置が2自由度のものであることから、当該ラビニョオ型プラネタリギヤセット2内における回転メンバのいずれか2個の回転速度をハイブリッドコントローラ21に入力してもよい。
【0038】
図4は、上記のハイブリッドコントローラ21が実行する制御プログラムを示し、先ずステップS11において車速VSP、要求駆動力F、およびバッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)を読み込み、これらから前記三次元座標上における現在の動作点を決定する。
次いでステップS12において、三次元最適モードマップをもとに現在の動作点に好適なモードを選択する。
このモード選択に当たっては上記したごとく、前記4モードのうち現在の動作点(F,VSP,SOC)でエンジンの燃料消費量が最低となるモードを選択する。
このモード選択に当たっては、燃料軸に沿ってモータ/ジェネレータMG1,MG2によるバッテリ充放電量を演算し、バッテリ充電量が最大となるモードまたはバッテリ放電量が最小となるモードを選択する。
上記の演算を、車速VSPが20km/h、要求駆動力Fが3000N、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が変化する動作点(EIVT-LBモードからEIVTモードへ切り替わる動作点)について、図5の制御プログラムにより以下に説明する。
【0039】
なお以下では、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)に代えて燃料効率EFF(kj/cc)を用いることとする。
ここで燃料効率EFFはバッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)と密接に関連し、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が高い時バッテリの充電が不要で、燃料効率EFFが高くなり、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が低い時バッテリの充電が必要で、エンジン出力が充電に消費されて燃料効率EFFが低くなる。
【0040】
演算処理の手順は以下の通りである。
図24は、車速VSPが20km/hで、要求駆動力Fが3000Nである時の、燃料消費率Fuel[cc/s]に対する変速機消費電力E[k/W]の変化割合を示し、EIVT-LBモードでのそれをELBにより、またEIVTモードでのそれをEEIVTにより示す。
これらEIVT-LBモードおよびEIVTモードにおいて、エンジンENGの回転数およびトルクの組み合わせで表される動作点(Ne,Te)、およびモータ/ジェネレータMG1,MG2の回転数およびトルクの組み合わせで表される動作点(N1,T1),(N2,T2)は、モードに対応する前記(3)式〜(8)式により、また、エンジンENGおよびモータ/ジェネレータMG1,MG2の特性を用い、そして、車速VSPおよび要求駆動力Fから算出する。
これら回転数Ne, N1, N2およびトルクTe, T1,T2を用いて、EIVT-LBモードでの消費電力ELBおよびEIVTモードでの消費電力EEIVTを図24のように求めることができる。
【0041】
これらEIVT-LBモードでの消費電力ELBおよびEIVTモードでの消費電力EEIVTのうち大きい方を選択すると、セレクトハイ消費電力Eは図25のごときものとなり、燃料消費率fuelが2.2[cc/s]未満である間はEIVT-LBモードでの消費電力ELBがセレクトハイ消費電力Eとして選択され、燃料消費率fuelが2.2[cc/s]以上である間はEIVTモードでの消費電力EEIVTがセレクトハイ消費電力Eとして選択され、セレクトハイ消費電力Eは±10kWの範囲内に収まって最大バッテリパワーが10kWとなる。
なお、EIVT-LBモードでの燃料消費率fuelおよびEIVTモードでの燃料消費率fuelは図26に示すごときものである。
【0042】
図25のセレクトハイ消費電力Eは、図27に示すような燃料消費率fuelごとの燃料効率EFF[kJ/cc]を計算するためのもので、燃料効率EFF[kJ/cc]は次式により演算する。
EFF(i)={E(i)-E(fuel0)}/{fuel(i)-fuel0}・・・(9)
ここで基準燃料消費率fuel0は、図27に示すように燃料効率EFF[kJ/cc]が最大になる最小燃料消費率fuelの値である。
図27に示す燃料効率EFF[kJ/cc]の最大値から、図28に示すような燃料効率EFF[kJ/cc]とセレクトハイ消費電力Eとの関係、つまり、関数E=g(EFF)を求める。
次に、基準燃料消費率fuel0を変えて(9)式を再演算することにより燃料効率EFF[kJ/cc]を求め、この燃料効率EFF[kJ/cc]をもとに関数E=g(EFF)の次の点を算出する。
新しい基準燃料消費率fuel0は、燃料効率EFF[kJ/cc]が最大になる燃料消費率fuelに対応し、新しい最大値が図28に示すように算出される。
上記の処理を、基準燃料消費率fuel0が燃料消費率fuelの最大値に達するまで、または、燃料効率EFF[kJ/cc]の最大値が負値になるまで繰り返す。
【0043】
上記の計算をハイブリッドコントローラ21は、図5の制御プログラムにより実行する。
先ずステップS31において、EIVT-LBモードでの消費電力ELBおよびEIVTモードでの消費電力EEIVTを前記した要領で算出する。
次のステップS32において、これらEIVT-LBモードでの消費電力ELBおよびEIVTモードでの消費電力EEIVTのうち大きい方を選択して図25のごときセレクトハイ消費電力Eを求める。
ステップS33では、(9)式を用いて基準燃料消費率fuel0から図27に例示する燃料消費率fuelごとの燃料効率EFF[kJ/cc]を算出する。
ステップS34では、燃料効率EFF[kJ/cc]の最大値max(EFF)が負値になったか否かをチェックし、負値になったら制御を終了させるが、それまでの間は、制御をステップS35以降に進めて図28に例示されるような前記の関数E=g(EFF)を確立させる。
【0044】
これがためステップS35では関数E=g(EFF)を求め、次いでステップS36において、燃料効率EFF[kJ/cc]の最大値max(EFF)に対応した燃料消費率fuelを基準燃料消費率fuel0にセットする。
ステップS37では、この基準燃料消費率fuel0が燃料消費率fuelの最大値max(fuel)に達したか否かをチェックし、基準燃料消費率fuel0がmax(fuel)に達するまでは制御をステップS33に戻して、ステップS36で求め直した新たな基準燃料消費率fuel0を用いて燃料効率EFF[kJ/cc]を算出し直し、上記のループを繰り返す。
そしてステップS37で基準燃料消費率fuel0が燃料消費率fuelの最大値max(fuel)に達したと判定した時に制御を終了させる。
図28に示す関数E=g(EFF)は、燃料効率EFF(バッテリ蓄電状態SOC)が8[kJ/cc]の時を境にして、燃料効率EFF[kJ/cc](バッテリ蓄電状態SOC)がこれより低下する時にローブレーキL/Bが解放されたEIVTモードを選択し、燃料効率EFF[kJ/cc](バッテリ蓄電状態SOC)がこれより増大した時にローブレーキL/Bが締結されたEIVT-LBモードを選択する。
【0045】
以上の演算により、バッテリの消費電力Eごとに燃料消費率fuelができるだけ小さくなるようEIVT-LBモードおよびEIVTモード間の切り替えを行うことから、当該モード切り替えが、バッテリ消費電力Eや、燃料消費率fuelを考慮して、この燃料消費率をできるだけ小さくする態様で行われることとなり、エンジンの燃費を良くすることができる。
【0046】
以上の処理を動作点ごとに行うことで、全ての動作点について燃料消費が最低になる最適モードを求めることができ、これら最適モード領域を、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が小さい時は図29に示すように、また、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が中程度の時は図30に示すように、そして、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が大きい時は図31に示すように定めることができる。
【0047】
次いで、図4のステップS13〜ステップS15に係わることであるが、前記4モードのうちの複数モードのどちらを選択しても、または、どれを選択しても燃料消費の点で大差がない前記した任意領域、および、当該任意領域でのモード選択処理を説明する。
先ず、EIVT-LBモードおよびEIVTモードのどちらを選択しても燃料消費の点で大差がない図4のステップS13に係わる任意領域について考察する。
この場合、或るバッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)のもとで(従って燃料効率EFFが一定:燃料消費率fuelが一定のもとで)、目標駆動力Fおよび車速VSPの二次元座標上における各動作点のEIVT-LBモード時消費電力E(LB)およびEIVTモード時消費電力E(EIVT)を求め、これら両者間の消費電力差の絶対値ε(=|E(LB)−E(EIVT)|)を、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が小さい場合につき図32に例示するごとくに算出する。
【0048】
図32において、領域Aでは消費電力差εが2kw以上の大きなものとなり、領域Bでも消費電力差εが2kw未満、1kw以上の大きなものとなり、領域Cでも消費電力差εが1kw未満、0.5kw以上の大きなものとなるが、領域Zでは消費電力差εが0.5kw未満(例えば1kwに定め得る設定値δ1以下)で、EIVT-LBモードおよびEIVTモードの何れを選択しても燃料消費の点で大差がないことから、この領域Zを任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)に設定してここでは全体的にEIVT-LBモードまたはEIVTモードを選択するようになす。
この任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)は例えば、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が低いときは図33に示すようなものとなり、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が中程度のときは図34に示すようなものとなり、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が高いときは図35に示すようなものとなる。
【0049】
次に、この任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)で上記の通りにEIVT-LBモードまたはEIVTモードを選択する、図4のステップS13での制御内容を説明するに、以下の2つの方法がある。
(1)第1の方法は、任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)でEIVT-LBモードまたはEIVTモードに固定する簡単な方法で、図6に示すように、ステップS41で動作点が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)内にあると判定するとき、ステップS42で選択モードを指示する変数modeにEIVTモードをセットし、或いは図7に示すように、ステップS41で動作点が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)内にあると判定するとき、ステップS43で変数modeにEIVT-LBモードをセットする方法である。
【0050】
図6のモード選択によれば、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)および目標駆動力Fが一定であり、車速VSPが変化する時における任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)でのモード選択を簡単化することができる。
図7のモード選択によれば、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)および車速VSPが一定であり、目標駆動力Fが変化する時における任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)でのモード選択を簡単化することができる。
【0051】
(2)第2の方法は、任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)においてEIVT-LBモードおよびEIVTモード間でのモード切り替えを行う方法で、以下の2通りの方法がある。
【0052】
一方の方法は、
(a)動作点が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)に入る直前のモードに応じて当該モード切り替えを行うもので、直前モードがローブレーキL/Bを解放させているモード(EIVTモードまたはEVモード)であった場合は、動作点が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)に入ったときに、ローブレーキL/Bの締結切り替えを避けるためEIVT-LBモードおよびEIVTモードのうちEIVTモードを選択する。
動作点が図36に示すように(イ)から(ロ)を経てから(ハ)へ移動する場合につき述べると、EIVTモード領域の動作点(イ)が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)の動作点(ロ)へ移動した時、EIVT-LBモードおよびEIVTモードのうち、ローブレーキL/Bの締結を要求しないEIVTモードを選択させる。
動作点が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)に入る直前のモードがローブレーキL/Bを締結させているモード(EIVT-LBモードまたはEV-LBモード)であった場合は、動作点が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)に入ったときに、ローブレーキL/Bの解放切り替えを避けるためEIVT-LBモードおよびEIVTモードのうちEIVT-LBモードを選択する。動作点が図37に示すように(ニ)から(ホ)を経て(ヘ)へ移動する場合につき述べると、EIVT-LBモード領域の動作点(ニ)が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)の動作点(ホ)へ移動した時、EIVT-LBモードおよびEIVTモードのうち、ローブレーキL/Bの解放を要求しないEIVT-LBモードを選択させる。
【0053】
上記のモード選択を図4のステップS13は、図8に示す制御プログラムにより実行する。つまり、ステップS41で動作点が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)内にあると判定するとき、ステップS44において、動作点が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)に入る直前のモードmode(直前)がローブレーキL/Bを解放させているモード(EIVTモードまたはEVモード)であったか、それともローブレーキL/Bを締結させているモード(EIVT-LBモードまたはEV-LBモード)であったかを判定し、前者の判定時はステップS45で、選択モードを指示する変数modeにEIVTモードをセットし、後者の判定時はステップS46で変数modeにEIVT-LBモードをセットする。
【0054】
本モード選択によれば、図6および図7によるモード選択の前記した利点に加えて、ローブレーキL/BのON,OFF切り替えによる制御の面倒を減ずることができる。
【0055】
他方の方法は、
(b)動作点が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)に入る直前のモード、および、当該任意領域に入ってからの継続時間t1に応じ、任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)でのEIVT-LBモードおよびEIVTモード間のモード切り替えを行うもので、以下の2ステップによりこの切り替えを行う。
先ず第1ステップでは、上記(a)におけると同様にして任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)に入る直前のモードに応じ当該任意領域でのモードを決定する。
次の第2ステップでは、任意領域継続時間t1が設定時間T(例えば3秒)以上になると、t1=Tになった時に前記の最適マップから最低燃費のための最適モードを読み込み、任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)でのモードをこの最適モードに切り替える。もちろん任意領域継続時間t1が設定時間T未満である間は、任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)でのモードを上記(a)のように求めたモードに維持してモード切り替えを行わない。
動作点が図38〜図40に示すように(ト)から(チ)を経て(リ)へ移動する場合につき述べると、EIVTモード領域の動作点(ト)が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)の動作点(チ)を経て同じく任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)の動作点(リ)へ移動した時、当初のt1<Tである間は図38および図39に示すように、上記(a)により求めた通りローブレーキL/Bの締結を要求しないEIVTモードを継続的に選択させる。
任意領域継続時間t1がt1≧Tになったところで、t1=Tになった時の、つまり、動作点(リ)における最適モードを読み込み、この最適モードがEIVT-LBモードであるから任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)のモードを、図40に示すように上記した当初のEIVTモードからEIVT-LBモードに切り替える。
【0056】
上記のモード選択を図4のステップS13は、図9に示す制御プログラムにより実行する。
つまり、ステップS51で動作点が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)内にあると判定する時ステップS52において、任意領域継続時間t1を計測するタイマ(同符号t1で示す)に図9の演算周期kを加算して任意領域継続時間t1を計測する。
次のステップS53においては、動作点が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)に入る直前のモードmode(直前)がローブレーキL/Bを解放させているモード(EIVTモードまたはEVモード)であったか、それともローブレーキL/Bを締結させているモード(EIVT-LBモードまたはEV-LBモード)であったかを判定し、前者の判定時はステップS54で任意領域継続時間t1が設定時間T未満と判定する間ステップS60において、選択モードを指示する変数modeにEIVTモードをセットし、後者の判定時はステップS55で任意領域継続時間t1が設定時間T未満と判定する間ステップS61において、変数modeにEIVT-LBモードをセットする。
【0057】
ステップS54,S55で任意領域継続時間t1が設定時間T以上と判定するに至った後は、ステップS56,S57において任意領域継続時間計測タイマt1を0にリセットし、ステップS58,S59において、t1=Tになった時の動作点における最適モードmodeを読み込んで、この最適モードをチェックする。
ステップS58では最適モードmodeがEIVTモードか否かを判定し、EIVTモードなら制御をステップS60に進めてこのEIVTモードを保持し、EIVTモードでなければ制御をステップS61に進めてEIVT-LBモードへの切り替えを行う。
ステップS59では最適モードmodeがEIVT-LBモードか否かを判定し、EIVT-LBモードなら制御をステップS61に進めてこのEIVT-LBモードを保持し、EIVT-LBモードでなければ制御をステップS60に進めてEIVTモードへの切り替えを行う。
なお、ステップS51で動作点が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)内でないと判定する時は、ステップS62において任意領域継続時間計測タイマt1を0にリセットする。
【0058】
本モード選択によれば、図6〜8によるモード選択の前記した利点に加えて、燃料消費量をもっと効率的に減ずることができる。
【0059】
次いで、EV-LBモードおよびEVモードのどちらを選択しても燃料消費の点で大差がない図4のステップS14に係わる任意領域Z(EV-LB,EV)について考察するに、この任意領域Z(EV-LB,EV)も前記した任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)と同様に、各動作点のEV-LBモード時消費電力E(EV-LB)およびEVモード時消費電力E(EV)を求め、これら両者間の消費電力差の絶対値ε(=|E(EV-LB)−E(EV)|)が設定値δ2以下となる領域を、例えば図34および図35に例示するごとくに任意領域Z(EV-LB,EV)と定める。
この任意領域Z(EV-LB,EV)でも、任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)と同様の考え方によりモード選択を行い、EV-LBモードおよびEVモードの何れを選択しても燃料消費の点で大差がないことから、全体的にEV-LBモードまたはEVモードを選択するようになす。
【0060】
次に、この任意領域Z(EV-LB,EV)で上記の通りにEV-LBモードまたはEVモードを選択する、図4のステップS14での制御内容を説明するに、以下の2つの方法がある。
(1)第1の方法は、任意領域Z(EV-LB,EV)でEV-LBモードまたはEVモードに固定する簡単な方法で、図10に示すように、ステップS71で動作点が任意領域Z(EV-LB,EV)内にあると判定するとき、ステップS72で選択モードを指示する変数modeにEV-LBモードをセットし、或いは図11に示すように、ステップS71で動作点が任意領域Z(EV-LB,EV)内にあると判定するとき、ステップS73で変数modeにEVモードをセットする方法である。
【0061】
図10のモード選択によれば、車速VSPが小さな一定値で、目標駆動力Fが変化している時にEV-LBモードを選択し続けてモードの切り替えを不要にすることができる。
図11のモード選択によれば、目標駆動力Fが小さな一定値で、車速VSPが変化している時にEVモードを選択し続けてモードの切り替えを不要にすることができる。
【0062】
(2)第2の方法は、任意領域Z(EV-LB,EV)においてEV-LBモードおよびEVモード間でのモード切り替えを行う方法で、以下の2通りの方法がある。
【0063】
一方の方法は、
(a)動作点が任意領域Z(EV-LB,EV)に入る直前のモードに応じて当該モード切り替えを行うもので、直前モードがローブレーキL/Bを解放させているモード(EIVTモードまたはEVモード)であった場合は、動作点が任意領域Z(EV-LB,EV)に入ったときに、ローブレーキL/Bの締結切り替えを避けるためEV-LBモードおよびEVモードのうちEVモードを選択する。
動作点が任意領域Z(EV-LB,EV)に入る直前のモードがローブレーキL/Bを締結させているモード(EIVT-LBモードまたはEV-LBモード)であった場合は、動作点が任意領域Z(EV-LB,EV)に入ったときに、ローブレーキL/Bの解放切り替えを避けるためEV-LBモードおよびEVモードのうちEV-LBモードを選択する。
【0064】
上記のモード選択を図4のステップS13は、図12に示す制御プログラムにより実行する。
つまり、ステップS71で動作点が任意領域Z(EV-LB,EV)内にあると判定するとき、ステップS74において、動作点が任意領域Z(EV-LB,EV)に入る直前のモードmode(直前)がローブレーキL/Bを解放させているモード(EIVTモードまたはEVモード)であったか、それともローブレーキL/Bを締結させているモード(EIVT-LBモードまたはEV-LBモード)であったかを判定し、前者の判定時はステップS75で、選択モードを指示する変数modeにEVモードをセットし、後者の判定時はステップS76で変数modeにEV-LBモードをセットする。
【0065】
本モード選択によれば、図10および図11によるモード選択の前記した利点に加えて、ローブレーキL/BのON,OFF切り替えによる制御の面倒を減ずることができる。
【0066】
他方の方法は、
(b)動作点が任意領域Z(EV-LB,EV)に入る直前のモード、および、当該任意領域に入ってからの継続時間t2に応じ、任意領域Z(EV-LB,EV)でのEV-LBモードおよびEVモード間のモード切り替えを行うもので、以下の2ステップによりこの切り替えを行う。
先ず第1ステップでは、上記(a)におけると同様にして任意領域Z(EV-LB,EV)に入る直前のモードに応じ当該任意領域でのモードを決定する。
次の第2ステップでは、任意領域継続時間t2が設定時間T2(例えば3秒)以上になると、t2=T2になった時に前記の最適マップから最低燃費のための最適モードを読み込み、任意領域Z(EV-LB,EV)でのモードをこの最適モードに切り替える。もちろん任意領域継続時間t2が設定時間T2未満である間は、任意領域Z(EV-LB,EV)でのモードを上記(a)のように求めたモードに維持してモード切り替えを行わない。
任意領域継続時間t2がt2≧T2になったところで、t2=T2になった時の最適モードを読み込み、この最適モードがEV-LBモードである場合は、任意領域Z(EV-LB,EV)のモードを当初のEVモードからEV-LBモードに切り替える。
【0067】
上記のモード選択を図4のステップS14は、図13に示す制御プログラムにより実行する。つまり、ステップS81で動作点が任意領域Z(EV-LB,EV)内にあると判定する時ステップS82において、任意領域継続時間t2を計測するタイマ(同符号t2で示す)に図13の演算周期kを加算して任意領域継続時間t2を計測する。
次のステップS83においては、動作点が任意領域Z(EV-LB,EV)に入る直前のモードmode(直前)がローブレーキL/Bを解放させているモード(EIVTモードまたはEVモード)であったか、それともローブレーキL/Bを締結させているモード(EIVT-LBモードまたはEV-LBモード)であったかを判定し、前者の判定時はステップS84で任意領域継続時間t2が設定時間T2未満と判定する間ステップS90において、選択モードを指示する変数modeにEVモードをセットし、後者の判定時はステップS85で任意領域継続時間t2が設定時間T2未満と判定する間ステップS91において、変数modeにEV-LBモードをセットする。
【0068】
ステップS84,S85で任意領域継続時間t2が設定時間T2以上と判定するに至った後は、ステップS86,S87において任意領域継続時間計測タイマt2を0にリセットし、ステップS88,S89において、t2=T2になった時の動作点における最適モードmodeを読み込んで、この最適モードをチェックする。
ステップS88では最適モードmodeがEVモードか否かを判定し、EVモードなら制御をステップS90に進めてこのEVモードを保持し、EVモードでなければ制御をステップS91に進めてEV-LBモードへの切り替えを行う。
ステップS89では最適モードmodeがEV-LBモードか否かを判定し、EV-LBモードなら制御をステップS91に進めてこのEV-LBモードを保持し、EV-LBモードでなければ制御をステップS90に進めてEVモードへの切り替えを行う。
なお、ステップS81で動作点が任意領域Z(EV-LB,EV)内でないと判定する時は、ステップS92において任意領域継続時間計測タイマt2を0にリセットする。
【0069】
本モード選択によれば、図10〜12によるモード選択の前記した利点に加えて、燃料消費量をもっと効率的に減ずることができる。
【0070】
次いで、EV-LBモード、およびEVモード、並びにEIVTモードのどれを選択しても燃料消費の点で大差がない図4のステップS15に係わる任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)について考察するに、この任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)も前記した任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)と同様に、各動作点のEV-LBモード時消費電力E(EV-LB)およびEVモード時消費電力E(EV)並びにEIVTモード時消費電力E(EIVT)を求め、EV-LBモード時消費電力E(EV-LB)およびEVモード時消費電力E(EV)間の消費電力差の絶対値ε1(=|E(EV-LB)−E(EV)|)と、EV-LBモード時消費電力E(EV-LB)およびEIVTモード時消費電力E(EIVT) 間の消費電力差の絶対値ε2(=|E(EV-LB)−E(EIVT)|)と、EVモード時消費電力E(EV)およびEIVTモード時消費電力E(EIVT)間の消費電力差の絶対値ε3(=|E(EV)−E(EIVT)|)とが、ともに設定値δ3以下となる領域を、例えば図34および図35に例示するごとくに任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)と定める。
この任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)でも、選択モードが1つ増えるものの、任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)と同様の考え方によりモード選択を行い、EV-LBモードおよびEVモード並びにEIVTモードの何れを選択しても燃料消費の点で大差がないことから、全体的にEV-LBモードまたはEVモード或いはEIVTモードを選択するようになす。
【0071】
次に、この任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)で上記の通りにEV-LBモードまたはEVモード或いはEIVTモードを選択する、図4のステップS16での制御内容を説明するに、以下の2つの方法がある。
(1)第1の方法は、任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)でEV-LBモードまたはEVモード或いはEIVTモードに固定する簡単な方法で、図14に示すように、ステップS111で動作点が任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)内にあると判定するとき、ステップS112で選択モードを指示する変数modeにEV-LBモードをセットし、または図15に示すように、ステップS111で動作点が任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)内にあると判定するとき、ステップS113で変数modeにEIVTモードをセットし、或いは図16に示すように、ステップS111で動作点が任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)内にあると判定するとき、ステップS114で変数modeにEVモードをセットする方法である。
【0072】
図14のモード選択によれば、車速VSPが小さな一定値で、目標駆動力Fが変化している時にEV-LBモードを選択し続けてモードの切り替えを不要にすることができる。
図15のモード選択によれば、車速VSPが目標駆動力Fに比例して変化している時にEIVTモードを選択し続けてモードの切り替えを不要にすることができる。
図16のモード選択によれば、目標駆動力Fが小さな一定値で、車速VSPが変化している時にEVモードを選択し続けてモードの切り替えを不要にすることができる。
しかし、動作点が任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)に入るときに例えばEIVTモードからEV-LBモードへの切り替えが発生するように任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)のモードを設定すると、エンジンクラッチ9の締結およびローブレーキL/Bの締結の双方を同時に行う必要があってモード切り替えが極めて困難になることから、任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)にモードを設定するに当たっては、このような困難が起きることのないように定めるものとする。
【0073】
(2)第2の方法は、任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)においてEV-LBモードおよびEVモード並びにEIVTモード間でのモード切り替えを行う方法で、以下の2通りの方法がある。
しかし、3モード間での切り替えであるからといって、モード切り替えが6パターン可能であるという訳ではなく、EV-LBモードからEVモードへの切り替えと、EIVTモードからEV-LBモードへの切り替えと、EIVTモードからEVモードへの切り替えが可能であるのみである。
【0074】
一方の方法は、
(a)動作点が任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)に入る直前のモードに応じて上記のモード切り替えを行うもので、動作点が任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)に入る直前のモードがローブレーキL/Bを締結させているモード(EIVT-LBモードまたはEV-LBモード)であった場合は、動作点が任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)に入ったときに、ローブレーキL/Bの解放切り替えを避けるためEV-LBモード、EVモード、EIVTモードのうちのEV-LBモードを選択し、
直前モードがローブレーキL/Bを解放させているモード(EIVTモードまたはEVモード)のうちEVモードであった場合は、動作点が任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)に入ったときに、ローブレーキL/Bの締結切り替えを避けるため、またモード切り替えを避けるため、EV-LBモード、EVモード、EIVTモードのうちのEVモードを選択し、
直前モードがローブレーキL/Bを解放させているモード(EIVTモードまたはEVモード)のうちEIVTモードであった場合は、動作点が任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)に入ったときに、ローブレーキL/Bの締結切り替えを避けるため、またモード切り替えを避けるため、EV-LBモード、EVモード、EIVTモードのうちのEIVT モードを選択する。
【0075】
上記のモード選択を図4のステップS15は、図17に示す制御プログラムにより実行する。
つまり、ステップS121で動作点が任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)内にあると判定するとき、ステップS122において、動作点が任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)に入る直前のモードmode(直前)がローブレーキL/Bを解放させているモード(EIVTモードまたはEVモード)であったか、それともローブレーキL/Bを締結させているモード(EIVT-LBモードまたはEV-LBモード)であったかを判定し、前者の判定時は更にステップS123で、直前モードmode(直前)がEIVTモードまたはEVモードの何れであったかをチェックする。
ステップS122で直前モードmode(直前)がローブレーキL/Bを締結させたモードであったと判定する時はステップS124で、選択モードを指示する変数modeにEV-LBモードをセットし、
ステップS123で直前モードmode(直前)がEVモードであったと判定する時は、ステップS125において変数modeにEVモードをセットし、
ステップS123で直前モードmode(直前)がEIVTモードであったと判定する時は、ステップS126において変数modeにEIVTモードをセットする。
【0076】
本モード選択によれば、図14〜図16によるモード選択の前記した利点に加えて、ローブレーキL/Bおよびエンジンクラッチ9の同時ON,OFF切り替えをなくしてモード切り替え制御の困難をなくすことができる。
【0077】
他方の方法は、
(b)動作点が任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)に入る直前のモード、および、当該任意領域に入ってからの継続時間t3に応じ、任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)でのモードにEV-LBモード、またはEVモード、或いはEIVTモードをセットするもので、以下の2ステップによりこのモード設定を行う。
先ず第1ステップでは、上記(a)におけると同様にして任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)に入る直前のモードに応じ当該任意領域でのモードを決定する。
次の第2ステップでは、任意領域継続時間t3が設定時間T3(例えば3秒)以上になると、t3=T3になった時に前記の最適マップから最低燃費のための最適モードを読み込み、任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)でのモードをこの最適モードに切り替える。もちろん任意領域継続時間t3が設定時間T3未満である間は、任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)でのモードを上記(a)のように求めたモードに維持してモード切り替えを行わない。
任意領域継続時間t3がt2≧T3になったところで、t3=T3になった時の最適モードを読み込み、この最適モードがEV-LBモードである場合は、任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)のモードを当初のEVモードからEV-LBモードに切り替える。
【0078】
上記のモード選択を図4のステップS15は、図18に示す制御プログラムにより実行する。
つまり、ステップS131で動作点が任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)内にあると判定する時ステップS132において、任意領域継続時間t3を計測するタイマ(同符号t3で示す)に図18の演算周期kを加算して任意領域継続時間t3を計測し、制御をステップS133に進める。
ステップS133においては、動作点が任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)に入る直前のモードmode(直前)がローブレーキL/Bを解放させているモード(EIVTモードまたはEVモード)であったか、それともローブレーキL/Bを締結させているモード(EIVT-LBモードまたはEV-LBモード)であったかを判定し、前者の判定時は更にステップS134で、直前モードmode(直前)がEIVTモードまたはEVモードの何れであったかをチェックする。
ステップS133で直前モードmode(直前)がローブレーキL/Bを締結させたモードであったと判定する場合、ステップS135で任意領域継続時間t3が設定時間T3以上と判定するまではステップS136で、選択モードを指示する変数modeにEV-LBモードをセットする。
ステップS134で直前モードmode(直前)がEVモードであったと判定する場合、ステップS137で任意領域継続時間t3が設定時間T3以上と判定するまでは、ステップS138において変数modeにEVモードをセットする。
ステップS134で直前モードmode(直前)がEIVTモードであったと判定する場合、ステップS139で任意領域継続時間t3が設定時間T3以上と判定するまでは、ステップS140において変数modeにEIVTモードをセットする。
【0079】
ステップS133で直前モードmode(直前)がローブレーキL/Bを締結させたモードであったと判定する場合に選択されるステップS135において、任意領域継続時間t3が設定時間T3以上になったと判定する時は、ステップS141において任意領域継続時間計測タイマt3を0にリセットし、ステップS142において、t3=T3になった時の動作点における最適モードmodeを読み込み、この最適モードをチェックする。
ステップS142では最適モードmodeがEV-LBモードか否かを判定し、EV-LBモードなら制御をステップS136に進めてこのEV-LBモードを保持し、EV-LBモードでなければ制御をステップS138に進めてEVモードへの切り替えを行う。
ステップS134で直前モードmode(直前)がEVモードであったと判定する場合に選択されるステップS137において、任意領域継続時間t3が設定時間T3以上になったと判定する時は、ステップS143において任意領域継続時間計測タイマt3を0にリセットし、ステップS144において、t3=T3になった時の動作点における最適モードmodeを読み込み、この最適モードをチェックする。
ステップS144では最適モードmodeがEVモードか否かを判定し、EVモードなら制御をステップS138に進めてこのEVモードを保持し、EVモードでなければ制御をステップS136に進めてEV-LBモードへの切り替えを行う。
ステップS134で直前モードmode(直前)がEIVTモードであったと判定する場合に選択されるステップS139において、任意領域継続時間t3が設定時間T3以上になったと判定する時は、ステップS145において任意領域継続時間計測タイマt3を0にリセットし、ステップS144において、t3=T3になった時の動作点における最適モードmodeを読み込み、この最適モードをチェックする。
ステップS144では最適モードmodeがEVモードか否かを判定し、EVモードなら制御をステップS138に進めてこのEVモードを保持し、EVモードでなければ制御をステップS136に進めてEV-LBモードへの切り替えを行う。
なお、ステップS131で動作点が任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)内でないと判定する時は、ステップS146において任意領域継続時間計測タイマt3を0にリセットする。
【0080】
本モード選択によれば、図17によるモード選択の前記した利点に加えて、燃料消費量をもっと効率的に減ずることができる。
【0081】
図4の制御プログラムでは、ステップS11〜ステップS15で上記のようにして選択したモードに基づき、以下のごとくにハイブリッド変速機の変速制御を行う。
ステップS16で選択モード(mode)がEVモードか否かをチェックし、ステップS17で選択モードがEV-LBモードか否かをチェックし、ステップS18で選択モードがEIVTモードか否かをチェックし、ステップS19で選択モードがEIVT-LBモードか否かをチェックする。
【0082】
ステップS16でEVモードが選択されていると判定した場合ステップS20において、EVモード用の三次元マップからモータ/ジェネレータMG1の目標回転数tN1を検索し、この目標回転数tN1および車速VSP(出力回転数No)を用いて前記(1)式からモータ/ジェネレータMG2の目標回転数tN2を算出し、目標駆動力F(出力トルクTo)を用いて(2)式からモータ/ジェネレータMG1,MG2の目標トルクtT1,tT2を算出する。
【0083】
ステップS17でEV-LBモードが選択されていると判定した場合ステップS21において、EV-LBモード用の三次元マップからモータ/ジェネレータMG1の目標トルクtT1を検索し、この目標トルクtT1および目標駆動力F(出力トルクTo)を用いて(4)式からモータ/ジェネレータMG2の目標トルクtT2を算出し、車速VSP(出力回転数No)を用いて前記(3)式からモータ/ジェネレータMG1,MG2の目標回転数tN1,tN2を算出する。
【0084】
ステップS18でEIVTモードが選択されていると判定した場合ステップS22において、EIVTモード用の三次元マップから目標エンジントルクtTeおよび目標エンジン回転数tNeを検索し、この目標エンジン回転数tNeおよび車速VSP(出力回転数No)を用いて前記(5)式からモータ/ジェネレータMG1,MG2の目標回転数tN1,tN2を算出し、目標エンジントルクtTeおよび目標駆動力F(出力トルクTo)を用いて前記(6)式からモータ/ジェネレータMG1の目標トルクtT1を算出すると共に、目標エンジントルクtTeおよび目標トルクtT1並びに目標駆動力F(出力トルクTo)を用いて前記(6)式からモータ/ジェネレータMG2の目標トルクtT2を算出する。
【0085】
ステップS19でEIVT-LBモードが選択されていると判定した場合ステップS23において、EIVT-LBモード用の三次元マップから目標エンジントルクtTeおよびモータ/ジェネレータMG1の目標トルクtT1を検索し、車速VSP(出力回転数No)を用いて前記(7)式から目標エンジン回転数tNeおよびモータ/ジェネレータMG1,MG2の目標回転数tN1,tN2を算出すると共に、目標エンジントルクtTeおよび目標トルクtT1並びに目標駆動力F(出力トルクTo)を用いて前記(8)式からモータ/ジェネレータMG2の目標トルクtT2を算出する。
【0086】
なお、以上のようにしてエンジンENGの目標トルクtTeおよび目標回転数tNeと、モータ/ジェネレータMG1,MG2の目標トルクtT1,tT2および目標回転数tN1,tN2を算出した後は、ステップS24において現在の選択モードmodeを前記したmode(直前)にセットし、制御を終了する。
ハイブリッドコントローラ21は、上記したエンジンENGの目標トルクtTeおよび目標回転数tNeに関する指令と、選択モードを実現するためのエンジンクラッチ9のON,OFF(締結、解放)指令およびローブレーキL/BのON,OFF(締結、解放)指令とをエンジンコントローラ22に供給し、また、上記したモータ/ジェネレータMG1,MG2の目標トルクtT1,tT2および目標回転数tN1,tN2に関する指令信号をモータコントローラ23に供給し、これらによりハイブリッド変速機を目標駆動力Fが最低燃費で達せされるような態様で変速制御することができる。
【0087】
以上のような図示した実施の形態によれば、動作点ごとに燃料消費率ができるだけ低くなるようEIVT-LBモードおよびEIVTモード間の切り替え、EV-LBモードおよびEVモード間での切り替え、EV-LBモード、EVモード、およびEIVTモード間での切り替えを含む全てのモード切り替えを行うようにしたから、
モード切り替えが燃料消費率をできるだけ小さくする態様で行われることとなり、主動力源の燃費を良くすることができる。
【0088】
また、EIVT-LBモードでのバッテリ消費電力およびEIVTモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差が設定値未満となる任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)においては全体的にEIVT-LBモードまたはEIVTモードで動作させることから、
EIVT-LBモードまたはEIVTモードのどちらを選択しても、燃料消費を低くするという意味において大差がない任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)でローブレーキの締結・解放切り替え頻度が少なくなるようなモード選択方式とすることができ、前記した狭いモード領域においてもモード切り替え制御が困難になることがない。
【0089】
更に、EV-LBモードでのバッテリ消費電力およびEVモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差が設定値未満となる任意領域Z(EV-LB,EV)においては全体的にEV-LBモードまたはEVモードで動作させることから、
EV-LBモードまたはEVモードのどちらを選択しても、燃料消費を低くするという意味において大差がない任意領域Z(EV-LB,EV)でローブレーキの締結・解放切り替え頻度が少なくなるようなモード選択方式とすることができ、前記した狭いモード領域においてもモード切り替え制御が困難になることがない。
【0090】
また、EV-LBモードでのバッテリ消費電力およびEVモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差、EV-LBモードでのバッテリ消費電力およびEIVTモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差、並びに、EVモードでのバッテリ消費電力およびEIVTモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差が設定値未満となる任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)においては全体的にEV-LBモードまたはEVモード或いはEIVTモードで動作させることから、
EV-LBモード、EVモード、EIVTモードのどれを選択しても、燃料消費を低くするという意味において大差がない領域(任意領域)でローブレーキの締結・解放切り替え、および主動力源からの入力の断接切り替えの頻度が少なくなるようなモード選択方式とすることができ、前記した狭いモード領域においてもモード切り替え制御が困難になることがない。
【0091】
図示する実施の形態においては更に、任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)で上記のごとくEIVT-LBモードまたはEIVTモードを選択するに際し、
要求駆動力F、車速VSP、およびバッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)により規定される動作点が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)に入る直前におけるモードmode(直前)に応じて決定し、
(a)直前動作点でのモードmode(直前)がローブレーキL/Bの締結を要求するモードである場合、任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)で同じくローブレーキL/Bの締結を要求するEIVT-LBモードを選択するようにし、
(b)直前動作点でのモードmode(直前)がローブレーキL/Bの解放を要求するモードである場合、任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)で同じくローブレーキL/Bの解放を要求するEIVTモードを選択するようにしたから、
任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)に入る時にローブレーキL/Bの締結・解放切り替えが不要な変速制御とすることができる。
【0092】
図示する実施の形態においては更に、任意領域Z(EIVT-LB,EIVT) で上記のごとくEIVT-LBモードまたはEIVTモードを選択するに際し、
要求駆動力F、車速VSP、およびバッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)により規定される動作点が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)に入る直前におけるモードmode(直前)だけでなく、この任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)に入った後の任意領域継続時間t1に応じて決定し、
(a)直前動作点でのモードmode(直前)がローブレーキL/Bの締結を要求するモードである場合、任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)で同じくローブレーキL/Bの締結を要求するEIVT-LBモードを選択するようにし、
(b)直前動作点でのモードmode(直前)がローブレーキL/Bの解放を要求するモードである場合、任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)で同じくローブレーキL/Bの解放を要求するEIVTモードを選択するようにし、
任意領域継続時間t1が設定時間T以上になるとき、上記(a)または(b)により選択したモードから最低燃費用の好適モードマップにより求めたEIVT-LBモードまたはEIVTモードに切り替えるようにしたため、
任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)に入る時にローブレーキL/Bの締結・解放切り替えが不要な変速制御とすることができると共に、t1≧Tになった時のモード切り替えにより燃費の向上を果たすことができる。
【0093】
図示する実施の形態においては更に、任意領域Z(EV-LB,EV)で前記のごとくEV-LBモードまたはEVモードを選択するに際しても、任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)での上記したモード選択と同様な考え方により、任意領域Z(EV-LB,EV)に入る直前のモードmode(直前)に応じ、または、これと、任意領域Z(EV-LB,EV)に入った後の任意領域継続時間t2に応じてEV-LBモードまたはEVモードを選択するから、任意領域Z(EV-LB,EV) に入る時にローブレーキL/Bの締結・解放切り替えが不要な変速制御とすることができると共に、任意領域継続時間t2が設定時間T2以上にになった時のモード切り替えにより燃費の向上を果たすことができる。
【0094】
図示する実施の形態においては更に、任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)で前記のごとくEV-LBモードまたはEVモード或いはEIVTモードを選択するに際し、
要求駆動力F、車速VSP、およびバッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)により規定される動作点が任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)に入る直前におけるモードmode(直前)に応じて決定し、
(a)直前動作点でのモードmode(直前)がローブレーキL/Bの締結を要求するモードである場合、任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)で同じくローブレーキL/Bの締結を要求するEV-LBモードを選択するようにし、
(b)直前動作点でのモードmode(直前)がローブレーキL/Bの解放を要求するEIVTモードである場合、任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)で同じくローブレーキL/Bの解放を要求するEIVTモードを選択するようにし、
(c)直前動作点でのモードmode(直前)がローブレーキL/Bの解放を要求するEVモードである場合、任意領域でEVモードを選択するようようにしたから、
任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)に入る時にローブレーキL/Bの締結・解放切り替えが不要な変速制御にし得ると共に直前モードでローブレーキL/Bを解放している場合はモードの切り替えすら不要な変速とすることができる。
【0095】
図示する実施の形態においては更に、任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT) で上記のごとくEV-LBモードまたはEVモード或いはEIVTモードを選択するに際し、
要求駆動力F、車速VSP、およびバッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)により規定される動作点が任意領域Z(EIVT-LB,EIVT)に入る直前におけるモードmode(直前)だけでなく、この任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)に入った後の任意領域継続時間t3に応じて決定し、
(a)直前動作点でのモードmode(直前)がローブレーキL/Bの締結を要求するモードである場合、任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)で同じくローブレーキL/Bの締結を要求するEV-LBモードを選択するようにし、
(b)直前動作点でのモードmode(直前)がローブレーキL/Bの解放を要求するEIVTモードである場合、任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)で同じくローブレーキL/Bの解放を要求するEIVTモードを選択するようにし、
(c)直前動作点でのモードmode(直前)がローブレーキL/Bの解放を要求するEVモードである場合、任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)で同じくローブレーキL/Bの解放を要求するEVモードを選択するようにし、
任意領域継続時間t3が設定時間T3以上になるとき、上記(a)または(b)或いは(c)により選択したモードから最低燃費用の好適モードマップにより求めたEV-LBモードまたはEVモードに切り替えるようにしたため、
任意領域Z(EV-LB,EV,EIVT)に入る時にローブレーキL/Bの締結・解放切り替えが不要な変速制御とすることができると共に、t3≧T3になった時のモード切り替えにより燃費の向上を果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による変速制御装置を適用し得るハイブリッド変速機を例示し、
(a)は、その線図的構成図、
(b)は、その共線図である。
【図2】 同ハイブリッド変速機におけるエンジンクラッチおよびローブレーキL/Bの締結、解放の組み合わせと、制御モードとの関係を示す説明図である。
【図3】 同ハイブリッド変速機の制御システムを示すブロック線図である。
【図4】 同制御システムにおけるハイブリッドコントローラが実行する変速制御プログラムのフローチャートである。
【図5】 EIVT-LBモードとEIVTモードとの間での最低燃費用のモード切り替え制御プログラムを示すフローチャートである。
【図6】 EIVT-LBモードおよびEIVTモード間の任意領域でのモード選択処理に関する制御プログラムの第1例を示すフローチャートである。
【図7】 EIVT-LBモードおよびEIVTモード間の任意領域でのモード選択処理に関する制御プログラムの第2例を示すフローチャートである。
【図8】 EIVT-LBモードおよびEIVTモード間の任意領域でのモード選択処理に関する制御プログラムの第3例を示すフローチャートである。
【図9】 EIVT-LBモードおよびEIVTモード間の任意領域でのモード選択処理に関する制御プログラムの第4例を示すフローチャートである。
【図10】 EV-LBモードおよびEVモード間の任意領域でのモード選択処理に関する制御プログラムの第1例を示すフローチャートである。
【図11】 EV-LBモードおよびEVモード間の任意領域でのモード選択処理に関する制御プログラムの第2例を示すフローチャートである。
【図12】 EV-LBモードおよびEVモード間の任意領域でのモード選択処理に関する制御プログラムの第3例を示すフローチャートである。
【図13】 EV-LBモードおよびEVモード間の任意領域でのモード選択処理に関する制御プログラムの第4例を示すフローチャートである。
【図14】 EV-LBモード、EVモードおよびEIVTモード間の任意領域でのモード選択処理に関する制御プログラムの第1例を示すフローチャートである。
【図15】 EV-LBモード、EVモードおよびEIVTモード間の任意領域でのモード選択処理に関する制御プログラムの第2例を示すフローチャートである。
【図16】 EV-LBモード、EVモードおよびEIVTモード間の任意領域でのモード選択処理に関する制御プログラムの第3例を示すフローチャートである。
【図17】 EV-LBモード、EVモードおよびEIVTモード間の任意領域でのモード選択処理に関する制御プログラムの第4例を示すフローチャートである。
【図18】 EV-LBモード、EVモードおよびEIVTモード間の任意領域でのモード選択処理に関する制御プログラムの第5例を示すフローチャートである。
【図19】 ハイブリッド変速機の動作点を示す三次元マップを示す線図である。
【図20】 EIVT-LBモード領域を示す領域線図である。
【図21】 EIVTモード領域を示す領域線図である。
【図22】 EV-LBモード領域を示す領域線図である。
【図23】 EVモード領域を示す領域線図である。
【図24】 EIVT-LBモードでのバッテリ消費電力およびEIVTモードでのバッテリ消費電力を示す特性線図である。
【図25】 EIVT-LBモードでのバッテリ消費電力およびEIVTモードでのバッテリ消費電力の大きい方を選択して求めたセレクトハイ消費電力を示す特性線図である。
【図26】 EIVT-LBモードでの燃料消費率およびEIVTモードでの燃料消費率を示す特性線図である。
【図27】 図25のセレクトハイ消費電力から求めた燃料効率EFFの変化特性を示す特性線図である。
【図28】 EIVT-LBモードおよびEIVTモードでのセレクトハイ消費電力と燃料効率EFFとの関係を示す線図である。
【図29】 バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が低い時における最低燃費用のモード領域を例示する領域線図である。
【図30】 バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が中程度の時における最低燃費用のモード領域を例示する領域線図である。
【図31】 バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が高い時における最低燃費用のモード領域を例示する領域線図である。
【図32】 EIVT-LBモードおよびEIVTモード間で、領域ごとに燃費上の差がどの程度であるかを、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が低い場合について示す領域線図である。
【図33】 モード間で燃費上の差がほとんどない任意領域を、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が低い場合について示す領域線図である。
【図34】 モード間で燃費上の差がほとんどない任意領域を、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が中程度の場合について示す領域線図である。
【図35】 モード間で燃費上の差がほとんどない任意領域を、バッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)が高い場合について示す領域線図である。
【図36】 図33の領域線図において、EIVTモード領域内の動作点が任意領域内に入った後ここから出る場合につき、任意領域でのモード選択作用を説明するのに用いた領域線図である。
【図37】 図33の領域線図において、EIVT-LBモード領域内の動作点が任意領域内に入った後ここから出る場合につき、任意領域でのモード選択作用を説明するのに用いた領域線図である。
【図38】 図33の領域線図において、EIVTモード領域内の動作点が任意領域内に入った後ここにとどまる場合につき、任意領域でのモード選択作用を説明するのに用いた領域線図である。
【図39】 図33の領域線図において、EIVTモード領域内の動作点が任意領域内に入った後ここから出ることなく任意領域内で移動した場合の動作点移動軌跡を示す領域線図である。
【図40】 図39のように動作点が任意領域内で移動した場合のモード選択作用を説明するのに用いた領域線図である。
【符号の説明】
1 変速機ケース
2 ラビニョオ型プラネタリギヤセット(差動装置)
3 複合電流2層モータ
ENG エンジン(主動力源)
4 第1のシングルピニオン遊星歯車組
5 第2のシングルピニオン遊星歯車組
6 カウンターシャフト
7 ディファレンシャルギヤ装置
8 駆動車輪
9 エンジンクラッチ
14 出力歯車
MG1 第1モータ/ジェネレータ
MG2 第2モータ/ジェネレータ
S1 サンギヤ
S2 サンギヤ
P1 ショートピニオン
P2 ロングピニオン
R1 リングギヤ
R2 リングギヤ
C キャリア
L/B ローブレーキ
21 ハイブリッドコントローラ
22 エンジンコントローラ
23 モータコントローラ
24 インバータ
25 バッテリ
26 アクセル開度センサ
27 車速センサ
28 エンジン回転センサ

Claims (10)

  1. 共線図上に配置される回転メンバとして複数個の回転メンバを有し、これら回転メンバのうち2個のメンバの回転状態を決定すると他のメンバの回転状態が決まる2自由度の差動装置を具え、前記回転メンバのうち、共線図上の内側に位置する2個の回転メンバの一方に主動力源からの入力、他方に駆動系への出力をそれぞれ結合し、共線図上の外側に位置する2個の回転メンバにそれぞれ2個のモータ/ジェネレータを結合し、共線図上において、前記出力を結合した回転メンバと、共線図上で該出力に近い出力側モータ/ジェネレータを結合した回転メンバとの間における回転メンバにローブレーキを結合し、このローブレーキを締結した状態で前記主動力源からの動力および両モータ/ジェネレータからの動力を用い前記出力への動力を決定するEIVT-LBモードと、前記ローブレーキを解放した状態で前記主動力源からの動力および両モータ/ジェネレータからの動力を用い前記出力への動力を決定するEIVTモードとを有し、これらEIVT-LBモードおよびEIVTモード間の切り替えを、要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態に応じたローブレーキの締結・解放切り替えにより行うようにしたハイブリッド変速機において、
    前記EIVT-LBモードおよびEIVTモードのうち、充放電量により表されるバッテリ充電量が大きい方のモードを選択することにより、前記要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態により規定される動作点ごとに燃料消費率ができるだけ低くなるよう前記EIVT-LBモードおよびEIVTモード間での切り替えを行わせ、
    EIVT-LBモードでのバッテリ消費電力およびEIVTモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差が設定値未満となる領域を任意領域に設定し、該任意領域においては全体的にEIVT-LBモードまたはEIVTモードで動作させるよう構成したことを特徴とするハイブリッド変速機の変速制御装置。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド変速機の変速制御装置において、前記任意領域でのモード選択を、前記要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態により規定される動作点が任意領域に入る直前におけるモードに応じて決定し、
    (a)直前動作点でのモードが前記ローブレーキの締結を要求するモードである場合、任意領域でEIVT-LBモードを選択するようにし、
    (b)直前動作点でのモードが前記ローブレーキの解放を要求するモードである場合、任意領域でEIVTモードを選択するよう構成したことを特徴とするハイブリッド変速機の変速制御装置。
  3. 請求項1に記載のハイブリッド変速機の変速制御装置において、前記任意領域でのモード選択を、前記要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態により規定される動作点が任意領域に入る直前におけるモード、および、前記動作点が任意領域に入ってからの任意領域継続時間に応じて決定し、
    (a)直前動作点でのモードが前記ローブレーキの締結を要求するモードである場合、任意領域でEIVT-LBモードを選択するようにし、
    (b)直前動作点でのモードが前記ローブレーキの解放を要求するモードである場合、任意領域でEIVTモードを選択するようにし、
    前記任意領域継続時間が設定時間以上になるとき、上記(a)または(b)により選択したモードから好適モードマップにより求めたEIVT-LBモードまたはEIVTモードに切り替えるよう構成したことを特徴とするハイブリッド変速機の変速制御装置。
  4. 共線図上に配置される回転メンバとして複数個の回転メンバを有し、これら回転メンバのうち2個のメンバの回転状態を決定すると他のメンバの回転状態が決まる2自由度の差動装置を具え、前記回転メンバのうち、共線図上の内側に位置する2個の回転メンバの一方に主動力源からの入力、他方に駆動系への出力をそれぞれ結合し、共線図上の外側に位置する2個の回転メンバにそれぞれ2個のモータ/ジェネレータを結合し、共線図上において、前記出力を結合した回転メンバと、共線図上で該出力に近い出力側モータ/ジェネレータを結合した回転メンバとの間における回転メンバにローブレーキを結合し、このローブレーキを締結した状態で前記両モータ/ジェネレータからの動力のみを用い前記出力への動力を決定するEV-LBモードと、前記ローブレーキを解放した状態で前記両モータ/ジェネレータからの動力のみを用い前記出力への動力を決定するEVモードとを有し、これらEV-LBモードおよびEVモード間の切り替えを、要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態に応じたローブレーキの締結・解放切り替えにより行うようにしたハイブリッド変速機において、
    前記EV-LBモードおよびEVモードのうち、充放電量により表されるバッテリ充電量が大きい方のモードを選択することにより、前記要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態により規定される動作点ごとに燃料消費率ができるだけ低くなるよう前記EV-LBモードおよびEVモード間での切り替えを行わせ、
    EV-LBモードでのバッテリ消費電力およびEVモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差が設定値未満となる領域を任意領域に設定し、該任意領域においては全体的にEV-LBモードまたはEVモードで動作させるよう構成したことを特徴とするハイブリッド変速機の変速制御装置。
  5. 請求項4に記載のハイブリッド変速機の変速制御装置において、前記任意領域でのモード選択を、前記要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態により規定される動作点が任意領域に入る直前におけるモードに応じて決定し、
    (a)直前動作点でのモードが前記ローブレーキの締結を要求するモードである場合、任意領域でEV-LBモードを選択するようにし、
    (b)直前動作点でのモードが前記ローブレーキの解放を要求するモードである場合、任意領域でEVモードを選択するよう構成したことを特徴とするハイブリッド変速機の変速制御装置。
  6. 請求項4に記載のハイブリッド変速機の変速制御装置において、前記任意領域でのモード選択を、前記要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態により規定される動作点が任意領域に入る直前におけるモード、および、前記動作点が任意領域に入ってからの任意領域継続時間に応じて決定し、
    (a)直前動作点でのモードが前記ローブレーキの締結を要求するモードである場合、任意領域でEV-LBモードを選択するようにし、
    (b)直前動作点でのモードが前記ローブレーキの解放を要求するモードである場合、任意領域でEVモードを選択するようにし、
    前記任意領域継続時間が設定時間以上になるとき、上記(a)または(b)により選択したモードから好適モードマップにより求めたEV-LBモードまたはEVモードに切り替えるよう構成したことを特徴とするハイブリッド変速機の変速制御装置。
  7. 共線図上に配置される回転メンバとして複数個の回転メンバを有し、これら回転メンバのうち2個のメンバの回転状態を決定すると他のメンバの回転状態が決まる2自由度の差動装置を具え、前記回転メンバのうち、共線図上の内側に位置する2個の回転メンバの一方に主動力源からの入力、他方に駆動系への出力をそれぞれ結合し、共線図上の外側に位置する2個の回転メンバにそれぞれ2個のモータ/ジェネレータを結合し、共線図上において、前記出力を結合した回転メンバと、共線図上で該出力に近い出力側モータ/ジェネレータを結合した回転メンバとの間における回転メンバにローブレーキを結合し、このローブレーキを締結した状態で前記両モータ/ジェネレータからの動力のみを用い前記出力への動力を決定するEV-LBモードと、前記ローブレーキを解放した状態で前記両モータ/ジェネレータからの動力のみを用い前記出力への動力を決定するEVモードと、前記ローブレーキを解放した状態で前記主動力源からの動力および両モータ/ジェネレータからの動力を用い前記出力への動力を決定するEIVTモードとを有し、これらEV-LBモード、EVモード、およびEIVTモード間の切り替えを、要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態に応じたローブレーキの締結・解放および主動力源からの入力の断接切り替えにより行うようにしたハイブリッド変速機において、
    前記EV-LBモード、EVモード、およびEIVTモードのうち、充放電量により表されるバッテリ充電量が大きいモードを選択することにより、前記要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態により規定される動作点ごとに燃料消費率ができるだけ低くなるよう前記EV-LBモード、EVモード、およびEIVTモード間での切り替えを行わせ、
    EV-LBモードでのバッテリ消費電力およびEVモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差、EV-LBモードでのバッテリ消費電力およびEIVTモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差、並びに、EVモードでのバッテリ消費電力およびEIVTモードでのバッテリ消費電力間における消費電力差が設定値未満となる領域を任意領域に設定し、該任意領域においては全体的にEV-LBモードまたはEVモード或いはEIVTモードで動作させるよう構成したことを特徴とするハイブリッド変速機の変速制御装置。
  8. 請求項7に記載のハイブリッド変速機の変速制御装置において、前記任意領域でのモード選択を、前記要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態により規定される動作点が任意領域に入る直前におけるモードに応じて決定し、
    (a)直前動作点でのモードが前記ローブレーキの締結を要求するモードである場合、任意領域でEV-LBモードを選択するようにし、
    (b)直前動作点でのモードが前記ローブレーキの解放を要求するEIVTモードである場合、任意領域でEIVTモードを選択するようようにし、
    (c)直前動作点でのモードが前記ローブレーキの解放を要求するEVモードである場合、任意領域でEVモードを選択するようよう構成したことを特徴とするハイブリッド変速機の変速制御装置。
  9. 請求項7に記載のハイブリッド変速機の変速制御装置において、前記任意領域でのモード選択を、前記要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態により規定される動作点が任意領域に入る直前におけるモード、および、前記動作点が任意領域に入ってからの任意領域継続時間に応じて決定し、
    (a)直前動作点でのモードが前記ローブレーキの締結を要求するモードである場合、任意領域でEV-LBモードを選択するようにし、
    (b)直前動作点でのモードが前記ローブレーキの解放を要求するEIVTモードである場合、任意領域でEIVTモードを選択するようにし、
    (c)直前動作点でのモードが前記ローブレーキの解放を要求するEVモードである場合、任意領域でEVモードを選択するようようにし、
    前記任意領域継続時間が設定時間以上になるとき、上記(a)または(b)或いは(c)により選択したモードから好適モードマップにより求めたEV-LBモードまたはEVモードに切り替えるよう構成したことを特徴とするハイブリッド変速機の変速制御装置。
  10. 請求項1乃至9に記載のハイブリッド変速機の変速制御装置において、前記任意領域を前記要求駆動力、車速、およびバッテリ蓄電状態に関する三次元座標上に規定したことを特徴とするハイブリッド変速機の変速制御装置。
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