JP3938439B2 - 冷蔵庫及びそれに用いる接続板の製造方法 - Google Patents

冷蔵庫及びそれに用いる接続板の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、冷蔵庫などの断熱箱体の内外を渡る電源コードや冷凍サイクルの配管類などを、真空洩れなどに対する信頼性を欠如させる全真空断熱箱体に貫通孔を設けることなく、容易に達成できる接続板を備えた冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、冷蔵庫などの外殻は、外箱を鉄板などの金属製薄板、内箱を樹脂成形品で形成して、その間隙に構造材である独立気泡の発泡ウレタンを注入発泡して充填させたものが用いられてきた。
断熱材である発泡ウレタンの発泡剤には、ハイドロクロロフルオロカーボン類である1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HFC141b)が用いられてきたが、近年、オゾン層破壊の原因となる塩素を分子中に含まないハイドロフルオロカーボン類やハイドロカーボン類を用いることが提案されている。
【0003】
しかし、例えば、特開平2−235982号公報では、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC245fa) 1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタン(HFC356mffm)のようなハイドロフルオロカーボン類を、特開平3−152160号公報ではシクロペンタンなどのハイドロカーボンを、発泡剤に適用した発泡ウレタンの製造方法が開示されている。
しかしながら、これら発泡ウレタンの断熱性は19〜20mw/MK であり、オゾン層破壊物質の使用規制前に用いていたクロロフルオロカーボン類を用いた場合の16mw/MK の断熱性に比較すれば明らかに劣る。
【0004】
オゾン層破壊の原因物質を用いずに消費電力の低減が求められている冷蔵庫などでは、断熱材である発泡ウレタンに対する断熱性能向上が限界にあることから、図9の比較図で示す如く、発泡ウレタンの2倍以上の断熱性能が得られる真空断熱パネルを応用する技術が新たに提案されている。
例えば、特開昭60−243471号公報では、PUF粉砕品を合成樹脂袋に投入してボード状に真空パックしたものを壁内に配設した断熱箱体があり、特開昭60−60483号公報では、側板のフランジ側にPUFが流動する隙間を設けて真空断熱パネルを冷蔵庫の側壁に設置することを提案している。
【0005】
以上の如くの提案をはじめとする真空断熱パネル1は、図10の断面図に示す構造を有して成り立ち、繊維や粒子の集合物または連続気泡を有する発泡体などの多孔質な構造を有する芯材2を袋状の包装材3に挿入し、内部を脱気して高真空状態を確保したものである。
このとき、真空断熱パネル1の内部に外気からのガス侵入を遮断または抑制して断熱性を維持する目的のために、包装材3には金属薄膜層を併用し、さらに挿入口を完全に封止するために優れた溶着性を有する材料をシール層に用い、さらに冷蔵庫の壁に適用したときの曲げ強度を確保する為に発泡ウレタンとの接着を安定して確保できる材料を表面層に用いている。
この結果、包装材として満足する特性を得るためにはこれらの異なった材料を積層した多層シートが用いられている。
【0006】
さらに、真空断熱パネルの芯材には、
(1)真空状態のパネル形状を保持する機能を満足するため、大気圧相当以上の強度を有すること、
(2)断熱性能向上に寄与するため、芯材を構成する物質を伝わる熱(熱伝達)と透過する熱(輻射伝熱)の量を抑制すること、
が必要となる。
従って、芯材には伝熱量が小さい物質で作られた多孔質物質の板が用いられている。
【0007】
真空断熱パネルの断熱性能を向上するには、構成する材料のうち、特に芯材には熱が伝達し難い物質を用いること、材料間の接触面積を少なくすることによって物質内を伝達する熱量を抑制、更に空隙を小さくすることによって輻射伝熱を抑制することが有効である。
この様な条件を満たす物質として、樹脂やガラスなどの多孔体が好適に用いられ、特に、ガラス繊維のマットや連続気泡を有する樹脂発泡体のボード、樹脂や無機物の微粒子の成型品を適用することが好ましい。
【0008】
例えば、特開昭60−71881号公報ではパーライト粉末、特開昭60−243471号公報ではPUF粉砕品、を各々、合成樹脂袋に投入してボード状に真空パックしたものが提案されている。
この他に、特開昭60−205164号公報の連通気泡の硬質ウレタンフォーム、特開平4−218540号公報の熱可塑性ウレタン樹脂の粉体を焼結させた板状成形品、特開平7−96580号公報ではガラスの長繊維を無機微粉末にフィビリル化した樹脂繊維により固化保持したボードを各々、真空断熱パネルの芯材として応用することが提案されている。
【0009】
以上の如くの提案をはじめとする一般的な真空断熱パネルの形状は、厚さが10〜20mmの板状であり、冷蔵庫の壁に組み込んだ状態で用いられる。
つまり、真空断熱パネルを貼り付けた外箱に内箱を挿入して合体させた後、発泡ウレタンの原料混合液を注入して発泡成型させることによって断熱壁を形成する。
このため、冷蔵庫の場合、変形などの意匠性を損なうことがないように真空断熱パネルを配設した外殻内の空隙を埋める発泡ウレタンを完全に、隙間なく充填するうえで、棚受けなどの凹凸を有する内箱には配設することがなく、外箱面に接着剤などを用いて固定する方法が用いられている。
【0010】
しかし、包装材が有する微小欠陥が予想以上に大きかったり、外的な要因によって一部が破壊されたり、芯材に揮発性物質が多量に残存したり付着していたりることにより、所望する断熱性能の発現が不可能になる可能性を多々含む。
従来の断熱箱体の断熱壁構造は、外殻内に真空断熱パネルを配設し、残った空間が独立気泡を有する発泡ウレタンで充填されているので、真空断熱パネルにこのような不具合が発生した場合には真空断熱パネルに修理を加えることが極めて困難であるうえ、交換が不可能であることから、断熱箱体もしくは冷蔵庫などのシステム全体の廃棄が前提となる。
【0011】
このため、上記可能性による真空度の低下に対して修復が可能な方法として、断熱箱体の外殻内を全て真空状態とした断熱壁を有する断熱箱体が提案されている。
例えば、特開昭57−52783号公報では、通気性を有する袋内に粉末状物質を入れたものを内箱と外箱の空隙に挿入、特開平3−140782号公報では中空の樹脂製外殻内にパーライトなどの粒子を投入、さらに特開平2−19580号公報と特開平7−148752号公報では、連通気泡の発泡ウレタンなどの発泡断熱材を外殻内に注入したものを用いて、各々、外殻の一部に設けた排気口から外殻内を真空ポンプなどを用いて真空引きを行い、断熱箱体を確保する方法を提案している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
断熱箱体にサーモスタットや冷気の送風ファンなどの電装品、冷却に供するコンデンサーなどを装備して冷蔵庫を形成するためには、断熱箱体の外部にあるコンセントなどを介して電気を供給する電源コード、圧縮機およびコンデンサーを通じて冷媒を供給する冷凍サイクルの配管が、断熱箱体の内外を貫通させる必要がある。
しかし、断熱壁が全て真空状態である全真空断熱箱体に貫通孔を設けることは極めて困難である。
例えば、実開昭60−187894号公報では側面部のみに真空断熱パネルを配設し、箱体の内外を渡る電源コードや冷凍サイクルの配管類などを貫通させる部分は、真空断熱パネルを配さずに汎用の断熱材のみで構成されている独立気泡を有する発泡ウレタンのみで構成されている背面部に位置するようにしている。
【0013】
もし、断熱箱体に貫通孔を設けるならば、任意の場所に内部の真空を保持するために密閉された外殻と外殻内にある構造材をくり貫いて削除し、孔を空ける。その後、構造材がむき出しになった部分を覆い被せるようして本来の外殻と接合して新たな外殻を設けることになる。
従って、その貫通孔を設けるためには多大な工程の増加に加えて、新たに設けた外殻と本来の外殻との接合部分における欠陥の発生の可能性が残り、信頼性を欠如させることになる。
【0014】
例えば、特開平5−126457号公報では、図11の断面図に示すように、断熱箱体の天壁4に形成した貫通孔部を有して成る箱体6に冷凍装置取り付け架台7を取り付けるという提案を応用することも可能であるが、この方法では広い面積に渡って断熱性能が比較的低い前記架台を取り付けること、および、重量物を載置した前記架台の長期使用における変形から外周に隙を発生する可能性もあり、箱体の断熱性能の悪化を招く。
しかも、貫通孔には電源コードおよび配管を複数に分割するように設けてあるので、成形が煩雑な工程を含めた外殻の組立工程を必要とするという欠点があるうえ、箱体の強度を確保するうえではその設置にかかる接合を強固なものとする必要がある。
【0015】
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、箱体の内外を渡る電源コードや冷凍サイクルの配管類などを、真空洩れなどに対する信頼性を欠如させる全真空断熱箱体に貫通孔を設けることなく、容易に達成できる手段を備えた冷蔵庫及びそれに用いる接続板の製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る冷蔵庫は、断熱壁の内部が連続する気孔を有する構造材を含んで真空状態にある全真空断熱箱体と、この全真空断熱箱体に設けられ、配管部材又は電源コードを保持して貫通させ、残りの空隙が発泡断熱材で構成された接続板と、庫内用機器が配設された庫内用保持板と、庫外用機器が配設された庫外用保持板とを備え、庫内用保持板及び庫外用保持板は、接続板と接合して一体化されたことを特徴とする。
【0017】
また、接続板が全真空断熱箱体の前面下部または前面上部に配設されたものである。
【0021】
この発明に係る接続板の製造方法は、断熱壁の内部が連続する気孔を有する構造材を含んで真空状態にある全真空断熱箱体と、この全真空断熱箱体に設けられ、配管部材又は電源コードを保持して貫通させ、残りの空隙が発泡断熱材で構成された接続板の製造方法であって、外殻内に冷蔵庫などの断熱箱体の内外を貫通する配管部材および電源コードを埋め込む工程と、残りの空隙に多孔質物質を充填する工程とを備え、外殻を分割した一方に粉砕した発泡ウレタンと接着剤の混合物を投入した後、冷媒の配管部材および電源コードを圧入して平面を確保し、さらに外殻を分割した他方に粉砕した発泡ウレタンと接着剤の混合物を投入し、分割された両外殻を合体させることを特徴とする。
【0022】
また、多孔質物質の充填が、粉砕した発泡ウレタンと接着剤の混合物を投入するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図面に基づき説明する。
図1は、出願人が出願済みの特願平10−013873号に記載された手段によって得ることができる全真空断熱箱体の一例であり、本発明に係る冷蔵庫を示す断面図である。図2は実施の形態1に係る接続板の内部構造を示す断面図、図3は実施の形態1に係る接続板の製造方法を示す製造工程図、図4は実施の形態1に係る冷蔵庫に接続板を設置させた状態を示す斜視図、図5は実施の形態1に係る接続板に冷蔵庫の室内外に設置する機器と一体化させた状態を示す概念図である。
【0025】
全真空断熱箱体について更に詳述する。図1の断面図に基づいて述べると、まず、外殻21の内装面を形成する内箱22にはステンレスの薄板を深絞り加工よって箱形に成形したもの、外装面を形成する外箱23にはカラー鋼板を折り曲げ加工して一体化して箱形の筒状品としたものを用いてガスバリヤー性を確保する。
これら外殻21の構成部材のうち、外箱23には溝の上部に接着剤を溜める幅広の溜溝部を設けて接着剤を充填しておき、これに内箱22の端辺部を挿入することによって接着剤があふれ出て漏洩するのを防止するとともに、外箱23の定位置に固定、接合した。
【0026】
次に、この外殻21には、発泡ウレタンなどの連通気泡を有する発泡樹脂の圧縮成型品である側壁内部構造材24b,25bを側壁内部の内側に挿入した後、発泡ウレタンなどの連通気泡を有する発泡樹脂をスラブ状に発泡した大きな発泡品から切り出して製作された成型品を、くさび効果が働くよう側壁内部の外側に配置された側壁外部構造材24a,25aを挿入する。
【0027】
このうち、外側に配置された側壁外部構造材24a,25aは長く設定されてて、組付時にその頂点側の先端が内側の側壁内部構造材24b,25bの底辺側の端辺よりも外殻底面側に突出するように設定され、開口面で構造材26を挿入した背面部を板部材27で閉塞した後に、内箱22と外箱23の接合部と同様に外箱23に設けた接着シール機能を備えた溝(図示せず)に背面板部材27に形成した端辺部(図示せず)を挿入して、これら外箱23と板部材27の接合部29を外殻内部の真空引き時に発生する負圧力による互いの引き付け力を利用して接合し、この状態を溝内の接着剤が硬化するまで保持することで接続作業を効率化できるとともに断熱箱体全体の密封度を向上させることができるので、高信頼性が得られる外箱23と板部材27の接合およびシールを行うようになっている。
【0028】
この時、接合時に真空引き時による負圧力を利用することで、板部材27をピストンとして作用させることができるので、板部材27によって底面開口に配置されている構造材26をその背面側から押圧することができ、押圧された構造材26により外殻21の側壁部に挿入された各構造材24,25の側壁内部構造材24b,25bを押圧し、くさび効果を働かせて弛みがない、優れた外観意匠性を有する断熱箱体を得ている。
【0029】
この断熱箱体に庫内の冷却に供する熱交換器であるコンデンサーに冷媒を供する冷媒配管の類、さらに得られた冷気を循環するためのファンモータや庫内灯などの電装品を運転するための電源コードの類は、従来の断熱箱体、例えば冷蔵庫などを例にすると、断熱壁の任意の部分に貫通孔を設けたり、断熱壁内部に配設するなどの方法により、各機器間を接続することができる。
しかし、この発明に基づく断熱箱体は内部が真空に保持されているので、貫通孔を設けた場合に、その接続部分からの真空の洩れが生じないようにを完全にシールする必要が生じるとともに、信頼性に大きな不安を残すことになるので、実用的ではない。
【0030】
実施の形態1における冷媒配管や電源コードを配する方法を詳述すると、まず、それら部材よりも僅かに大きい貫通孔を備えた接続板を設け、そこを通過させて庫内外にある機器を接続するようにした接続板を介して行う。
貫通させる部材としては、電源コード、冷媒配管、ドレン排水管などがある。
【0031】
ここで示す接続板は、図2の断面図で示す内部構造を有するものである。
つまり、接続板33は、貫通孔に相当するパイプ様の貫通孔部品32を内部に備えた熱可塑性樹脂の真空成形によって得た外殻の空隙に、シクロペンタンを発泡剤にした独立気泡を有する発泡ウレタン34を充填したものである。
【0032】
ここで、図3の製造工程図に基づいて接続板の作製方法を詳述すると、まず、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン3元共重合体)のシートを加熱して金型面とシートの間隙を減圧(真空)して大気圧で軟化した樹脂シートを金型に沿わせるようにして成形した後に、所望の形状にトリミングをして接続板の外殻35を2分割した形状を有する真空成形品を得る(S31)。
【0033】
予め、2分割したそれら外殻35を合体させた後に直径が30mm程度の発泡ウレタンの注入口となる孔を空けておき、これに別に成形して電源コード30や冷媒配管31などの冷蔵庫の内部と外部を貫通する貫通孔部品32を挿入し、さらに残った空隙をパテなどを用いて隙間を無くして外殻を成形しておく(S32)。
【0034】
これを、45℃に保温した発泡治具に固定した状態で断熱材である発泡ウレタン34の原料混合液を注入する。その後、発泡ウレタンが発泡、膨張することによって外殻35の内部を充填するが、この際に発泡ウレタン34が洩れたり、発泡するときに発生する圧力によって変形を来さないようにしっかりと固定、密閉することが肝要である。外殻35内部に発泡ウレタン34の充填が完了してから約5分以上の経過すれば、樹脂がほぼ完全に硬化して接続板の使用に支障を来すような変形を発生しなくなるので、治具から取り外す(脱型)ことによって、図2に示す断面構造の接続板33を得ることができる(S33)。
【0035】
この接続板33に電源コード類30および配管類32を貫通孔部品32内を通して設置すれば、接続板33が完成する(S34)。
【0036】
この接続板の取付けには、断熱壁内部が真空状態である冷蔵庫の断熱箱体の上部または下部に、予め断熱箱体に埋め込んだ雌ねじに接続板を用いて固定する。この時、断熱箱体の外殻と当接する部分に、ゴムおよび発泡ポリエチレンなどの軟質の発泡樹脂を用いれば、冷蔵庫の室内外の空気の流通を阻止するように隙間無く固定することができる。
この配管、配線を用いて冷却器や送風ファンなどの箱体の内外にある各機器との接続を行い、場合によっては配管や配線を覆う意匠性のあるカバーを設ければ、図4の斜視図で示す接続板33の断熱箱体36における設置状態になる。
さらに、扉を設置すれば、冷蔵庫として完成する。
【0037】
外殻内に貫通孔を配して発泡ウレタンを注入して充填したので、外殻と断熱材が一体化して高い強度と湿度などの侵入を抑制して信頼性が向上する。
さらに、電源コードや配管類の数や太さ(種類)に多少の違いがあっても貫通孔に設置出来れば、その形状にこだわる必要がない。
【0038】
また、別な接続板の設置方法に関する態様としては、接続板と冷蔵庫の室内および室外に設置する機器を接続して一体化したものを、図5に示す概念図の如き状態で設置しても良い。これは、接続板33の下端部位置から直角方向に全真空断熱箱体の内箱に設けた棚受け様の凸部に庫内用保持板37を載置し、この保持板の上に冷却器と送風ファンなどの庫内用機器38を配設する。
【0039】
さらに、接続板33の上端部位置から直角方向に全真空断熱箱体の外箱の天井面に接着剤、場合によっては外箱に予め設けた雌ねじを用いてネジ固定出来るようにした上部保持板39を載置して、このうえに圧縮機、放熱器、場合によっては送風ファンなどの庫外用機器40を設けることによって、上下保持板37,39と接続板33を一体化させたものである。
【0040】
これによって、これら接続板33と冷蔵庫の室内外に搭載する各種機器38,40を一体化することは、オフラインで行うことが出来るので作業効率が向上するとともに、冷蔵庫の組立が容易になる。
さらに、狭い冷蔵庫の室内で内箱を容易に溶融するような高温で行う冷媒配管類の接続作業を削減または廃止することが出来るので、室内および室外の意匠性を損なうことがないうえ、配管類の接続作業も容易になるので作業ミスの発生が低下して、機器の信頼性が向上するという利点を生むことになる。
【0041】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2を図面に基づき説明する。
図6は実施の形態2に係る接続板の内部構造を示す断面図、図7は実施の形態2に係る接続板の製造方法を示す工程図、図8は実施の形態2に係るドレン排水管の配管方法の一例、図9は実施の形態2に係る配管方法を改善した冷蔵庫下部における接続板の設置状態を示す図である。
【0042】
この実施の形態における接続板は、外殻内に電源コードや冷凍サイクルの配管類を埋設して配するようにしたので、貫通孔を設けることなく断熱材を充填したことが、実施の形態1と異なる特徴である。
実施の形態1においては、発泡ウレタンを注入して発泡させることによって外殻内に充填したが、泡状で流動する発泡ウレタンはわずかな隙間でも漏れて外観意匠性を低下させることになる。
従って、定形の外観と寸法を有する接続板を設けることによって隙間を無くすることができるが、多種多様な形状と大きさを有する電源コードや配管類を埋め込む場合には、隙間を生じないように複雑な外殻形状を精度良く成形することは極めて困難である。
【0043】
この実施の形態では、多種多様な形状と大きさを有する電源コード30や配管類31を設けるため、外殻35に前記電源コードや配管類の形状に沿わせることなく、過度に大きくない適度に大きい隙間を設けても、漏れることなく断熱材を充填できる方法を提案した。即ち、外殻内で流動、膨張などを来すことの無いように断熱材の粒子および粉末を投入し、前記粒子および粉末を固化させるものであり、その断面構造を図6に示す。
【0044】
以下、図7に示す斜視断面図を用いた製造工程図により、その製造方法を説明する。
まず、ABS樹脂の真空成形品である上部外殻35bと下部外殻35aを形成し、このうち、上部外殻35bの端部に電源コードおよび配管類を外殻の内外を通過させる通過孔42みを入れる(S71)。
この外殻に廃棄された冷蔵庫から回収した断熱材である発泡ウレタンの粉砕品と、粉末状態にしたワックス系のホットメルト接着剤を混合した断熱材41の原料を投入する。
ここで用いるホットメルト接着剤はABS樹脂製の外殻の外観に影響を及ぼさない温度で溶融するものを選択し、ここでは融点が75℃の接着剤を20重量%含有して用いて90℃に加熱して溶融、加圧することによって粉砕品同士を結合して固化させた(S72)。
【0045】
この断熱材を充填した上部外殻35bに電源コード30および配管類31などの貫通させる部品を沿わせて平板で圧入して平滑な状態を確保した後(S73)、同様にして断熱材を充填したもう一方の下部外殻35aと合体させることによって接続板33を得た(S74)。
前記のようにして接着剤で固化された断熱材は、その用途が、振動などによって自己崩壊して破砕して粉末状態になることによって新たな空隙を形成しない様に固化しているだけの強度しか有さないので、電源コードおよび配管類を容易に埋蔵して平滑化できる。
【0046】
このようにして得られた接続板33は、実施の形態1における図4の斜視図と同様手段で固定するが、室内の冷却器に付着したドレンなどの結露水の排水に供するドレンパイプ43の配設には、扉に凹部を設けて配管する方法も考えられるが、冷気の漏洩を防止するうえでは、図8にの断面図に示すように、下部位置にも同様手段によって簡易な接続板33を配設することが好ましい。
さらに、冷蔵庫の上部位置に設ける接続板には、図5のように一体化したものを用いても良い。
【0047】
以上、上述の実施の形態では、冷蔵庫について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、車載用小型冷蔵庫やプレハブ式簡易冷蔵庫、保冷車やパイプや建築物の保温材など、保温および保冷用製品の断熱用部品としての応用も可能であり、その要旨を脱し得ない範囲で種々変形して実施することができる。
【0048】
【発明の効果】
この発明に係る冷蔵庫は、断熱壁の内部が連続する気孔を有する構造材を含んで真空状態にある全真空断熱箱体と、この全真空断熱箱体に設けられ、配管部材又は電源コードを保持して貫通させ、残りの空隙が発泡断熱材で構成された接続板と、庫内用機器が配設された庫内用保持板と、庫外用機器が配設された庫外用保持板とを備え、庫内用保持板及び庫外用保持板は、接続板と接合して一体化された構成にしたので、全真空断熱箱体に直接貫通孔を設ける必要が無くなるので、作業の工数を削減するとともに全真空断熱箱体の真空度保持に係わる信頼性の低下を防止できる。また、機器の設置が容易に出来るとともに、配管接続などの設置に関わる作業によって受ける損傷を抑制できるので、外観意匠の低下を抑制できる。
【0049】
また、接続板を、全真空断熱箱体の前面下部または前面上部に配設したので、全真空断熱箱体に特別な加工を施すことなく設置できるので、関連する作業の工数を削減することができる。
【0053】
この発明に係る接続板の製造方法は、断熱壁の内部が連続する気孔を有する構造材を含んで真空状態にある全真空断熱箱体と、この全真空断熱箱体に設けられ、配管部材又は電源コードを保持して貫通させ、残りの空隙が発泡断熱材で構成された接続板の製造方法であって、外殻内に冷蔵庫などの断熱箱体の内外を貫通する配管部材および電源コードを埋め込む工程と、残りの空隙に多孔質物質を充填する工程とを備え、外殻を分割した一方に粉砕した発泡ウレタンと接着剤の混合物を投入した後、冷媒の配管部材および電源コードを圧入して平面を確保し、さらに外殻を分割した他方に粉砕した発泡ウレタンと接着剤の混合物を投入し、分割された両外殻を合体させることにより、配管や電源コードなどの貫通する部品を簡易に設置することが出来る。また、多孔質物質の充填の際に埋設する配管類などの形状に合わせた凹部を形成する必要が無いので、埋設物の形状や大きさの設定が自由となり、製造が容易である。
【0054】
また、多孔質物質の充填が、粉砕した発泡ウレタンと接着剤の混合物を投入することにより、外殻形状を簡易にしても断熱材が洩れることがないので意匠性の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の全真空断熱箱体を示す断面図である。
【図2】 実施の形態1における接続板の内部構造を示す断面図である。
【図3】 実施の形態1における接続板の製造方法を示す製造工程図である。
【図4】 実施の形態1における冷蔵庫に接続板を設置させた状態を示す斜視図である。
【図5】 実施の形態1における接続板に冷蔵庫の室内外に設置する機器と一体化させた状態を示す概念図である。
【図6】 実施の形態2における接続板の内部構造を示す断面図である。
【図7】 実施の形態2における接続板のの製造方法を示す工程図である。
【図8】 実施の形態2における冷蔵庫下部における接続板の設置状態を示す断面図である。
【図9】 各種断熱材の断熱性能の比較図である。
【図10】 従来の真空断熱パネルの内部構造を示す断面図である。
【図11】 従来の断熱箱体の天壁に形成冷凍装置取り付け架台の断面図である。
【符号の説明】
24、25 構造材、30 電源コード類、31 配管類、32 貫通孔部品、33 接続板、34 発泡ウレタン、36 全真空断熱箱体、37 庫内保持板、38 庫内用機器、39 庫外保持板、40 庫外用機器、41 断熱材。

Claims (4)

  1. 断熱壁の内部が連続する気孔を有する構造材を含んで真空状態にある全真空断熱箱体と、
    この全真空断熱箱体に設けられ、配管部材又は電源コードを保持して貫通させ、残りの空隙が発泡断熱材で構成された接続板と、
    庫内用機器が配設された庫内用保持板と、
    庫外用機器が配設された庫外用保持板と、
    を備え、前記庫内用保持板及び庫外用保持板は、前記接続板と接合して一体化されたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記接続板は、前記全真空断熱箱体の前面下部または前面上部に配設されたことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 断熱壁の内部が連続する気孔を有する構造材を含んで真空状態にある全真空断熱箱体と、この全真空断熱箱体に設けられ、配管部材又は電源コードを保持して貫通させ、残りの空隙が発泡断熱材で構成された接続板の製造方法であって、
    外殻内に冷蔵庫などの断熱箱体の内外を貫通する配管部材および電源コードを埋め込む工程と、
    残りの空隙に多孔質物質を充填する工程と、を備え、
    外殻を分割した一方に粉砕した発泡ウレタンと接着剤の混合物を投入した後、冷媒の配管部材および電源コードを圧入して平面を確保し、さらに外殻を分割した他方に粉砕した発泡ウレタンと接着剤の混合物を投入し、前記分割された両外殻を合体させることを特徴とする接続板の製造方法。
  4. 前記多孔質物質の充填が、粉砕した発泡ウレタンと接着剤の混合物を投入することを特徴とする請求項記載の接続板の製造方法。
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